JP4066011B2 - 床排水トラップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば洗濯機等からの排水を流す床排水口に設置される床排水トラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の床排水トラップとして、例えば、特開2002−4377号公報に開示されたものが知られている。この床排水トラップは、床排水口に接続された排水管(器具排水管)の上端部に嵌設される略筒状保持枠と、排水管内において保持枠に垂下状に保持され、上端部に排水入口を有し、周壁の高さ中間部に排水溢出口を有し、かつ内部に水封部形成用仕切壁を有する略有底筒状トラップ本体と、一端部がトラップ本体の排水入口に接続され、かつ他端部に排水ホース接続口を有するホース継手とを備えてなる。
【0003】
上記の床排水トラップによれば、水封部に排水が溜まることによって形成された封水により、下水からの臭気が排水管を経て床上方空間に漏れ出すのが防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば集合住宅等の排水システムにおいては、下の階の排水管内を排水が満水状態で流れることによって、上の階の排水管内が負圧状態となり、それによって、床排水トラップ内の封水が排水管側へ誘引されて、封水が破壊される、いわゆる誘導サイホン現象が起こることがある。そこで、従来は、排水立て管の上端部に、排水管内が負圧状態になった時に外気を導入する通気弁を設けて、床排水トラップの封水の破壊を防止していた。
【0005】
しかし、1本の排水横枝管に複数本の器具排水管が接続されている場合には、排水横枝管の上流側に接続された器具排水管からの排水に伴って、排水横枝管の下流側に接続された器具排水管の内部が負圧状態となることもある。この場合、排水立て管上端部の通気弁は十分に機能せず、排水トラップの封水が破壊されてしまうことになる。したがって、床排水口に設置される上記の床排水トラップにおいても、同様の誘導サイホン現象により、封水が破壊されるおそれがある。
【0006】
また、上記の床排水トラップにおいて、洗濯機等からの排水が流れている間に、排水管内におけるトラップ本体の周囲の部分が負圧状態となって、床排水トラップ内の排水が排水管側に吸引される、いわゆる自己サイホン現象が起こる場合がある。このような自己サイホン現象が起きた場合、排水と一緒に床排水トラップ内に導入された空気が排水に混入されて、ゴボゴボという不快な音が発生したり、排水の流れが悪くなるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、封水が破壊されるおそれがなく、また、洗濯機等からの排水をよりスムーズに行うことのできる床排水トラップを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明による床排水トラップは、床排水口に接続された排水管の上端部に嵌入固定される筒状部および筒状部の上端に外向きに形成されたフランジ部を有する保持枠と、排水管内において保持枠の筒状部に垂下状に保持され、上端部に排水入口を有し、周壁の高さ中間部に排水溢出口を有し、かつ内部に水封部形成用仕切壁を有する略有底筒状トラップ本体と、床排水口を覆うように保持枠のフランジ部に取り付けられる蓋と、蓋を貫通して、内端部がトラップ本体の排水入口に接続され、かつ外端部に排水ホース接続口を有するホース継手とを備えており、蓋および保持枠のフランジ部のうち少なくとも一方に通気口が設けられ、保持枠の筒状部とトラップ本体との間に、通気口と排水管内とを連通させる垂直連通部が設けられ、通気口の内側に、排水管内が負圧状態になった時に通気口を開いて外気を導入する通気弁が設けられているものである。
【0009】
上記床排水トラップにあっては、誘導サイホン現象によって排水管内が負圧状態になると、通気弁が通気口を開き、床上方空間の外気が、通気口および垂直連通部をを通じて、排水管内に導入される。その結果、排水管内の負圧が解消されるので、封水の破壊が防止される。
【0010】
また、上記床排水トラップにあっては、排水時に自己サイホン現象によって排水管内が負圧状態になった場合にも、前記と同様にして排水管内に外気が導入され、排水管内の負圧が解消される。したがって、排水に空気が混入して不快な音が出たり、排水の流れが悪くなるおそれがなく、排水がスムーズに行われる。
【0011】
本発明による床排水トラップにおいて、トラップ本体は、その外周面上部に周方向に間隔をおいて形成された複数の外方凸部の先端が、保持枠の筒状部の内周面下端部に形成された環状内方凸部に係合させられることにより、筒状部に垂下状に保持されており、垂直連通部は、隣り合う外方突出部どうしの間隙によって形成されている場合がある。
【0012】
上記構成によれば、トラップ本体は、これを手で引き上げるだけで排水管内から簡単に取り出せるため、清掃が容易である。また、外気を流通させるための垂直流通部を、トラップ本体の外方突出部どうしの間隙によって形成しているため、トラップ本体の構造が複雑にならず、製造が容易である。
【0013】
本発明による床排水トラップにおいて、保持枠のフランジ部は、その上面に環状立上り部を有しており、立上り部は、フランジ部上面から立ち上がる環状内壁と、内壁の周囲の斜め上方に連結部を介して設けられかつ外周面に雄ネジを有するる環状外壁とを備え、通気口は、立上り部の連結部に周方向に間隔をおいてあけられた複数の貫通孔によって形成されており、蓋は、中心部に貫通孔を有する頂壁と、頂壁の外周縁から下方にのびかつ内周面に立上り部の雄ネジにねじ嵌められる雌ネジを有する周壁とを備え、通気弁は、可撓性を有しかつ立上り部の内壁および外壁の上端部にまたがって載せられる偏平環状体よりなるものであって、その外周縁部が立上り部の外壁の上端部と蓋の頂壁の下面とで挟み止められる場合がある。
【0014】
上記構成によれば、保持枠のフランジ部への蓋の取付けおよび取外しをネジによって容易に行いうるので、清掃がやり易い。しかも、通気機構を付加したにもかかわらず、部品点数がそれ程多くならず、構造が単純であって、組立も簡単であるので、コンパクトな構成とすることができ、また、コストも抑えることができる。
【0015】
なお、上記の場合において、さらに、蓋の周壁の内周面上端部に環状溝を形成し、この環状溝に通気弁の外周縁を嵌め込むようにしてもよい。このようにすれば、通気弁を蓋と一体化することができるので、床排水トラップの組立および分解の作業がさらに容易になる。
【0016】
上記の場合において、ホース継手が、軟質樹脂製であって、その内端部に、蓋の頂壁の貫通孔下縁部に当接させられる外向きフランジ部と、フランジ部より下方に突出しかつ排水入口に嵌め入れられる嵌入部とが設けられている場合がある。
【0017】
ホース継手が上記のようなものであれば、その内端部に設けたフランジ部によって、ホース継手が上方へ抜けるのが防止されるとともに、蓋の貫通孔とホース継手との間がシールされる。また、軟質樹脂製ホース継手の内端部に設けた嵌入部がトラップ本体の排水入口に嵌め入れられるので、別途シール部材を使用しなくても、同部分のシール性を確保することができる。
【0018】
また、上記の場合において、ホース継手のフランジ部が、トラップ本体の排水入口上端部と蓋の頂壁の貫通孔下縁部とで挟み止められる場合もある。
【0019】
上記構成によれば、ホース継手をより確実に固定することができ、また、シール性も向上する。
【0020】
さらに、上記の場合において、蓋の頂壁に、貫通孔下縁部の周囲から下方に突出しかつトラップ本体の排水入口に嵌め被せられる垂下筒部を形成しておいてもよい。この垂下筒部によって、蓋の貫通孔とホース継手との間から下水の臭気が漏れるのをより確実に防止することが可能となり、また、トラップ本体が安定する上、その位置決めも容易となる。
【0021】
また、本発明による床排水トラップにおいて、トラップ本体の周壁における排水溢出口の上方部分に、外方突出状止水壁が形成されている場合もある。
【0022】
トラップ本体が上記のような止水壁を有していれば、トラップ本体を経て排水管内に流れ込んだ排水が、垂直連通部を経て通気口から漏出するおそれがない。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜3には、本発明の第1の実施形態が示されている。これらの図において、本発明による床排水トラップ(11)は、保持枠(2)と、トラップ本体(3)と、蓋(4)と、ホース継手(5)とを備えている。
【0024】
保持枠(2)は、床排水口(D)に接続された排水管(P)の上端部に嵌入固定される筒状部(21)と、筒状部(21)の上端から外方にのびるフランジ部(22)とを有している。筒状部(21)の排水管(P)上端部への固定は、例えば接着剤を用いて両者を接着することにより行われる。フランジ部(22)は、排水管(P)と床排水口(D)との間隙を被覆し、かつ床排水口(D)周縁部に当接している。フランジ部(22)は、その上面に環状立上り部(23)を有している。立上り部(23)は、フランジ部(22)上面から立ち上がる環状内壁(231)と、内壁(231)の周囲の斜め上方に連結部(233)を介して設けられかつ外周面に雄ネジ(232a)を有する環状外壁(232)とを備えている。連結部(233)は、図1および2に示すように、その上端面が逆円錐台状のテーパ面となされた横断面略横向き不等脚台形状のものである。連通部(233)には、外壁(232)の下方に位置する外周面から上端面まで達するように周方向に間隔をおいて複数のスリット状貫通孔(234)があけられている。
【0025】
トラップ本体(3)は、略有底筒状のものであって、排水管(P)内において保持枠(2)の筒状部(21)に垂下状に保持されている。上記トラップ本体(3)は、その上端部に排水入口(31)を有し、周壁の高さ中間部に排水溢出口(32)を有し、内部に水封部形成用仕切壁(33)を有している。トラップ本体(3)の周壁は、大径胴部(3A)と、小径首部(3B)と、これらの間に位置するくびれ部(3C)とを備えている。排水入口(31)は、上記首部(3B)によって構成されている。トラップ本体(3)内周面における首部(3B)とくびれ部(3C)との間には、環状段差(34)が形成されている。排水溢出口(32)は、上記胴部(3A)における上端部の略右半部に、横長方形状に形成されている。仕切壁(33)は、上記胴部(3A)における上端右端部から、胴部(3A)の中心に向かって斜め下方にのび、さらにここからトラップ本体(3)の底壁近くまで下方にのびている。この仕切壁(33)により、トラップ本体(3)内の下部に、U形の水封部(35)が形成されている。
【0026】
蓋(4)は、床排水口(D)を覆うように保持枠(2)のフランジ部(22)に取り付けられている。上記蓋(4)は、中心部に貫通孔(411)を有する頂壁(41)と、頂壁(41)の外周縁から下方にのびかつ内周面に立上り部(23)の雄ネジ(232)にねじ嵌められる雌ネジ(422)を有する周壁(42)とを備えている。
【0027】
ホース継手(5)は、蓋(4)を貫通し(換言すれば、蓋(4)の頂壁(41)の貫通孔(411)に挿通され)、その内端部は、トラップ本体(3)の排水入口(31)に接続されている。ホース継手(5)の外端部には、排水ホース接続口(51)が設けられている。上記ホース継手(5)は、エルボ形のものであって、例えばエラストマーや軟質塩化ビニル樹脂等の軟質樹脂により一体に形成されている。ホース継手(5)の内端部には、トラップ本体(3)の排水入口(31)上端部と蓋(4)の頂壁(41)の貫通孔下縁部(411a)とで挟み止められる外向きフランジ部(52)と、フランジ部(52)より下方に突出しかつ排水入口(31)に嵌め入れられる嵌入部(53)とが設けられている。なお、頂壁(41)の貫通孔下縁部(411a)は、フランジ部(52)を挟み止めやすいように、下方に向かって横断面三角形状に突出させられている。嵌入部(53)は垂下筒状であって、その先端がトラップ本体(3)内の前記環状段差(34)に受けられている。
【0028】
保持枠(2)のフランジ部(22)には、前記貫通孔(234)よりなる通気口(61)が設けられている。保持枠(2)の筒状部(21)とトラップ本体(3)との間には、通気口(61)と排水管(P)内とを連通させる垂直連通部(62)が設けられている。そして、通気口(61)の内側に、排水管(P)内が負圧状態になった時に通気口(61)を開いて外気を導入する通気弁(63)が設けられている。
【0029】
トラップ本体(3)の外周面上部には、複数の外方凸部(36)が、周方向に間隔をおいて形成されている。また、保持枠(2)の筒状部(21)の内周面下端部には、環状内方凸部(24)が形成されている。そして、複数の外方凸部(36)の先端が環状内方凸部(24)に係合させられることにより、トラップ本体(3)が保持枠(2)に垂下状に保持されている。垂直連通部(62)は、隣り合う外方凸部(36)どうしの間隙によって形成されている。前記外方凸部(36)は、トラップ本体(3)周壁の首部(3B)からくびれ部(3C)にかけて形成されており、図1〜3に示すような垂直板状をしている。そして、その先端縁の下部に形成された切欠き(361)が、内方凸部(24)と係合するようになっている。
【0030】
通気弁(63)は、可撓性を有しかつ立上り部(23)の内壁(231)および外壁(232)の上端部にまたがって載せられる偏平環状体よりなるものであって、その外周縁部が立上り部(23)の外壁(232)の上端部と蓋(4)の頂壁(41)下面とで挟み止められている。前記通気弁(63)は、例えばエラストマーにより、全体が一体に形成されている。通気弁(63)の外周縁寄り部分には、薄肉部(631)が形成されていて、通気口(61)の開閉のために通気弁(63)が弾性変形し易いようになっている。
【0031】
上記床排水トラップ(11)は、例えば、次のようにして床排水口(D)に設置することができる。即ち、まず、保持枠(2)を排水管(P)上端部に嵌入固定する。次いで、トラップ本体(3)を排水管(P)内に挿入する。すると、トラップ本体(3)の外方凸部(36)の先端が、保持枠(2)の内方凸部(24)に係合させられて、トラップ本体(3)が保持枠(2)の筒状部(21)に垂下状に保持される。そして、通気弁(63)を保持枠(2)の立上り部(23)上端面に配し、かつホース継手(5)を蓋(4)の貫通孔(411)に下から差し込んでおいてから、蓋(4)の雌ネジを保持枠(2)の立上り部(23)の雄ネジ(232)にねじ嵌める。これにより、通気弁(63)の外周縁部が蓋(4)と立上り部(23)とで挟み止められ、また、ホース継手(5)のフランジ部(52)が蓋(4)とトラップ本体(3)とで挟み止められるとともに、ホース継手(5)の嵌入部(53)がトラップ本体(3)の排水入口(31)に嵌め入れられる。以上のような簡単な作業により、床排水トラップ(11)が組み立てられかつ床排水口(D)に設置される。また、床排水トラップ(11)を分解する場合には、上記と逆の作業を行えばよいので、トラップ本体(3)等の清掃をやり易い。
【0032】
次に、図1および2を参照して、上記床排水トラップ(11)の通気機能を説明する。
【0033】
まず、排水管(P)内に負圧が生じていない場合、床排水トラップ(11)は、図1に示すような状態となる。即ち、通気弁(63)は、立上り部(23)の内壁(231)および外壁(232)の上端部にまたがって載せられたままであって、通気口(61)は閉じられている。
【0034】
一方、誘導サイホン現象または自己サイホン現象により、排水管(P)内に負圧が生じた場合、床排水トラップ(11)は、図2に示すような状態となる。即ち、排水管(P)内と床上方空間との間に生じた気圧差により、通気弁(63)の内周縁部が立上り部(23)の内壁(231)上端部から離れ、通気口(61)が開く。これにより、床上方空間の外気が、通気口(61)および垂直連通部(62)を通じて、排水管(P)内に導入され、排水管(P)内の負圧が解消される。したがって、誘導サイホン現象等による封水の破壊が確実に防止され、また、排水時の自己サイホン現象による流れの不具合も生じない。
【0035】
排水管(P)内の負圧が解消されると、通気弁(63)は、その自重により、図1に示す状態、即ち、立上り部(23)の内壁(231)および外壁(232)の上端部にまたがって載せられた状態に戻り、通気口(61)は再び閉じられる。したがって、この通気口(61)を通じて下水からの臭気が漏れるおそれも全くない。
【0036】
図4および5には、本発明の第2の実施形態が示されている。この実施形態は、以下の点を除いて、図1〜3に示す第1の実施形態とほぼ同じである。即ち、図4および5に示す床排水トラップ(12)にあっては、軟質樹脂製ホース継手(50)の内端部を、保持枠(2)のフランジ部(22)に取り付けられた状態の蓋(4)の貫通孔(411)に、上方から圧入させることによって、ホース継手(5)のフランジ部(54)が蓋(4)の頂壁(41)の貫通孔(411)下縁部に当接させられるとともに、ホース継手(5)の嵌入部(53)がトラップ本体(3)の排水入口(31)に嵌め込まれるように構成されている。そのため、ホース継手(5)のフランジ部(54)は、図1〜3に示すフランジ部(52)と比べてかなり寸法の小さいものとなされている。ホース継手(5)におけるフランジ部(54)の上方部分(55)は、貫通孔(411)に密に嵌め入れられるような外径を有している。蓋(4)の頂壁(41)中心部には、貫通孔(411)下縁部の周囲から下方に突出しかつトラップ本体(3)の排水入口(31)に嵌め被せられる垂下筒部(412)が形成されている。フランジ部(54)は、垂下筒部(412)の上端部内周面に当接させられている。上記ホース継手(5)の場合、蓋(4)をゆるめなくても、排水ホース接続口(51)の向きを変えることができる。
【0037】
図6〜8には、本発明の第3の実施形態が示されている。この実施形態は、以下の点を除いて、図1〜3に示す第1の実施形態とほぼ同じである。即ち、図6〜8に示す床排水トラップ(13)にあっては、トラップ本体(3)の周壁における排水溢出口(32)の上方部分に、外方突出状止水壁(37)が形成されている。この実施形態では、止水壁(37)は、排水溢出口(32)の上縁部に形成されていて、その外縁部が保持枠(2)の筒状部(21)の環状内方凸部(24)に受けられている。したがって、止水壁(37)の上方に位置する外方凸部(36X)は、その他の外方凸部(36)の切欠き(361)に相当するものがなく、止水壁(37)と一体化されている。
【0038】
保持枠(2)は、ステンレス綱やアルミニウム等の金属から形成されている。保持枠(2)のフランジ部(22)には、これを床面に固定するネジを挿通するための貫通孔(221)が複数あけられている。フランジ部(22)上面に形成された立上り部(23)は、その連結部(233)が、図6および7に示すような倒立L形の横断面を有するものとなされている。連結部(233)にあけられた貫通孔(234)は、横断面円形となされている。
【0039】
蓋(4)の頂壁(41)上面には、複数の摘み部(413)が一体に形成されている。摘み部(413)は、頂壁(41)の径方向にのびる垂直片状のものであって、頂壁(41)上面における貫通孔(411)の周囲に、周方向に等間隔おきに形成されている。蓋(4)の周壁(42)の内周面上端部に環状溝(423)が形成され、この環状溝(423)に通気弁(63)の外周縁が嵌め込まれている。
【0040】
なお、上記の実施形態はあくまでも例示にすぎず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更を加えた上で本発明を実施することも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じていない時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じた時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図3】図1および2の床排水トラップを分解して示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じていない時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じた時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じていない時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態を示すものであって、排水管内に負圧が生じた時の床排水トラップの垂直縦断面図である。
【図8】図6および7の床排水トラップを分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
(D):床排水口
(P):排水管
(11)(12)(13):床排水トラップ
(2):保持枠
(21):筒状部
(22):フランジ部
(23):立上り部
(231):内壁
(232):外壁
(232a):雄ネジ
(233):連結部
(234):貫通孔
(24):内方凸部
(3):トラップ本体
(31):排水入口
(32):排水溢出口
(33):水封部形成用仕切壁
(36):外方凸部
(4):蓋
(41):頂壁
(411):貫通孔
(411a):貫通孔下縁部
(42):周壁
(422):雌ネジ
(5)(50):ホース継手
(51):排水ホース接続口
(52)(54):フランジ部
(53):嵌入部
(61):通気口
(62):垂直連通部
(63):通気弁
Claims (5)
- 床排水口(D)に接続された排水管(P)の上端部に嵌入固定される筒状部(21)および筒状部(21)の上端から外方にのびるフランジ部(22)を有する保持枠(2)と、
保持枠(2)の筒状部(21)に垂下状に保持され、上端部に排水入口(31)を有し、周壁の高さ中間部に排水溢出口(32)を有し、かつ内部に水封部形成用仕切壁(33)を有する略有底筒状トラップ本体(3)と、
床排水口(D)を覆うように保持枠(2)のフランジ部(22)に取り付けられる蓋(4)と、
蓋(4)を貫通して、内端部がトラップ本体(3)の排水入口(31)に接続され、かつ外端部に排水ホース接続口(51)を有するホース継手(5)(50)とを備えており、
蓋(4)および保持枠(2)のフランジ部(22)のうち少なくとも一方に通気口(61)が設けられ、保持枠(2)の筒状部(21)とトラップ本体(3)との間に、通気口(61)と排水管(P)内とを連通させる垂直連通部(62)が設けられ、通気口(61)の内側に、排水管(P)内が負圧状態になった時に通気口(61)を開いて外気を導入する通気弁(63)が設けられている、床排水トラップ。 - トラップ本体(3)は、その外周面上部に周方向に間隔をおいて形成された複数の外方凸部(36)の先端が、保持枠(2)の筒状部(21)の内周面下端部に形成された環状内方凸部(24)に係合させられることにより、筒状部(21)に垂下状に保持されており、
垂直連通部(62)は、隣り合う外方凸部(36)どうしの間隙によって形成されている、請求項1記載の床排水トラップ。 - 保持枠(2)のフランジ部(22)は、その上面に環状立上り部(23)を有しており、立上り部(23)は、フランジ部(22)上面から立ち上がる環状内壁(231)と、内壁(231)の周囲の斜め上方に連結部(233)を介して設けられかつ外周面に雄ネジ(232a)を有する環状外壁(232)とを備え、
通気口(61)は、立上り部(23)の連結部(233)に周方向に間隔をおいてあけられた複数の貫通孔(234)によって形成されており、
蓋(4)は、中心部に貫通孔(411)を有する頂壁(41)と、頂壁(41)の外周縁から下方にのびかつ内周面に立上り部(23)の雄ネジ(232a)にねじ嵌められる雌ネジ(422)を有する周壁(42)とを備え、
通気弁(63)は、可撓性を有しかつ立上り部(23)の内壁(231)および外壁(232)の上端部にまたがって載せられる偏平環状体よりなるものであって、その外周縁部が立上り部(23)の外壁(232)の上端部と蓋(4)の頂壁(41)の下面とで挟み止められる、請求項1または2記載の床排水トラップ。 - ホース継手(5)(50)は、軟質樹脂製であって、その内端部に、蓋(4)の頂壁(41)の貫通孔下縁部(411a)に当接させられる外向きフランジ部(52)(54)と、フランジ部(52)(54)より下方に突出しかつ排水入口(31)に嵌め入れられる嵌入部(53)とが設けられている、請求項3記載の床排水トラップ。
- ホース継手(5)のフランジ部(52)が、トラップ本体(3)の排水入口(31)上端部と蓋(4)の頂壁(41)の貫通孔下縁部(411a)とで挟み止められる、請求項4記載の床排水トラップ。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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