JP4063455B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオン二次電池の如く、それぞれ帯状の正極と負極の間にセパレータを介在させて、発電要素となる積層電極体を構成した二次電池に関し、特に、充放電に伴う正極及び負極の膨張収縮を吸収することが可能な積層電極体の装備によって、サイクル特性の向上を図った二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器等の電源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。例えば図6に示すリチウムイオン二次電池は、負極缶(1)の開口部に絶縁部材(12)を介して蓋体(11)を固定してなる密閉容器(電池缶)の内部に、発電要素となる積層電極体(2)を収容して構成されている。蓋体(11)には、圧力開放弁(14)を内蔵した正極端子(13)が取り付けられている。
【0003】
積層電極体(2)は図7に示す如く、それぞれ帯状の正極(21)と負極(23)の間に、セパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻き取って構成されている。
図5に示す如く、正極(21)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(24)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質層(25)(25)を形成して構成され、負極(23)は、銅箔からなる帯状芯体(26)の両面に炭素材料を含む負極活物質層(27)(27)を形成して構成されている。そして、正極(21)の正極活物質層(25)と負極(23)の負極活物質層(27)の間には、非水電解液を含むセパレータ(22)が介在し、積層単位(20)を構成している。
【0004】
図6の如く、正極(21)から引き出された正極リード(3)の先端部は蓋体(11)の内面に接合され、負極(23)から引き出された負極リード(31)の先端部は負極缶(1)の底面に接合されている。
従って、負極缶(1)と正極端子(13)から、積層電極体(2)が発生する電力を取り出すことが出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リチウムイオン二次電池においては、充電時に正極活物質及び負極活物質の結晶格子定数が増大するために、充放電に伴って正極及び負極に膨張収縮が生じ、膨張時にはセパレータが正極と負極により両側から圧迫されて、セパレータの微多孔質が損なわれることとなり、この結果、セパレータのイオン透過機能に障害が生じて、サイクル特性が悪化する問題があった。
そこで本発明の目的は、充放電に伴う正極及び負極の膨張収縮を吸収することによって、サイクル特性の向上を図った二次電池を提供することである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るリチウムイオン二次電池においては、電池缶の内部に積層電極体が収容され、該積層電極体は、芯体の片面又は両面に正極活物質層を形成してなる帯状の正極と、芯体の片面又は両面に負極活物質層を形成してなる帯状の負極と、正極活物質層と負極活物質層の間に介在するイオン透過性のセパレータとによって、積層単位を構成している。そして、積層電極体の各積層単位中には、厚さ方向に弾性変形可能であって、且つイオン透過性を有せず、若しくはイオン透過性の極めて低い特性(以下、イオン非透過性という)の高分子シートが介在し、前記セパレータは、その材質にポリプロピレンを含み、前記高分子シートは、ポリエチレンから形成されている。
【0007】
上記本発明のリチウムイオン二次電池においては、充放電に伴って、正極及び負極が膨脹収縮を繰り返したとしても、該膨張収縮の大部分は高分子シートの弾性変形によって吸収される。この結果、正極及び負極の膨脹収縮によってセパレータが受ける圧迫力は従来よりも大幅に軽減される。従って、セパレータのイオン透過機能が損なわれることはなく、高いサイクル特性が維持される。
尚、高分子シートはイオン非透過性であるので、電池の充放電反応が悪影響を受けることはない。
【0008】
具体的構成において、正極及び負極はそれぞれ、芯体の片面に活物質層を形成して構成され、正極と負極は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に高分子シートが介在している。
該具体的構成においては、正極の片面に形成されいている活物質層と、負極の片面に活物質層とが互いに対向し、両活物質層の間にセパレータが介在して、該セパレータと両側の正極及び負極とによって、1つの発電要素が構成される。
【0009】
又、他の具体的構成において、正極及び負極の少なくとも何れか一方の電極は、一対の電極半体から構成され、各電極半体は、芯体の片面に活物質層を形成して構成され、一対の電極半体は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に高分子シートが介在している。
該具体的構成においては、一対の電極半体から構成される電極の両面に活物質層が形成されることとなって、該活物質層と、他方の電極の活物質層とが互いに対向し、両活物質層の間にセパレータが介在して、該セパレータと両側の電極によって、1つの発電要素が構成される。
【0011】
尚、高分子シートはセパレータよりも薄く形成することが望ましい。具体的には、高分子シートの厚さは15μm以下、セパレータの厚さは25μm以上に形成することが望ましい。該構成によれば、後述する試験結果から明らかな様に、高分子シートをセパレータよりも厚く形成した場合よりも、高いサイクル特性が得られる。
【0012】
【発明の効果】
本発明に係るリチウムイオン二次電池によれば、充放電に伴う正極及び負極の膨脹収縮が高分子シートによって吸収されるため、従来のリチウムイオン二次電池よりもサイクル特性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をリチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。但し、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、例えば図6に示す従来のリチウムイオン二次電池と同様に、負極缶(1)及び蓋体(11)からなる密閉容器内に積層電極体を収容して構成されている。積層電極体は、基本的には図7に示す従来の積層電極体(2)と同様に、正極及び負極をセパレータを介して巻き取ったものであるが、積層電極体の積層構造に後述の如き特徴を有するものである。
【0014】
第1参考例
図1に示す如く、本参考例の積層電極体(4)は、それぞれ帯状の正極(41)、高分子シート(47)、負極(44)及びセパレータ(48)を重ね合わせ、これらを渦巻き状に巻き取ることによって構成されており、図示する積層単位(40)が繰り返されている。
【0015】
正極(41)は、アルミニウム箔からなる芯体(42)の片面に、リチウム複合酸化物からなる正極活物質層(43)を形成したものである。負極(44)は、銅箔からなる芯体(45)の片面に、炭素材料を含む負極活物質層(46)を形成したものである。正極(41)と負極(44)は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に、イオン非透過性のポリエチレン製膜からなる高分子シート(47)が介在している。又、隣接する2つの積層単位(40)(40)の内、一方の積層単位(40)を構成する負極(44)の負極活物質層(46)と、他方の積層単位(40)を構成する正極(41)の正極活物質層(43)との間には、イオン透過性のポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(48)が介在している。セパレータ(48)には、非水電解液が含浸されている。
【0016】
上記積層電極体(4)においては、セパレータ(48)と、その両側に配備された正極(41)及び負極(44)によって、1つの発電要素が構成される。ここで、1つの積層単位(40)を構成する正極(41)の芯体(42)と負極(44)の芯体(45)との間には、イオン非透過性の高分子シート(47)が介在しているので、両芯体(42)(45)が互いに短絡することはなく、積層単位(40)の充放電反応に支障はない。
又、発電要素の充放電に伴って生じる膨張収縮は、高分子シート(47)によって吸収されるので、セパレータ(48)がその両側の正極(41)と負極(44)から受ける圧迫力は軽微なものとなる。
【0017】
第2参考例
図2に示す如く、本参考例の積層電極体(5)は、それぞれ帯状の正極半体(51)、高分子シート(57)、正極半体(51)、セパレータ(58)、負極半体(54)、高分子シート(57)、負極半体(54)及びセパレータ(58)を重ね合わせ、これらを渦巻き状に巻き取ることによって構成されており、図示する積層電極体(50)が繰り返されている。
【0018】
正極半体(51)は、アルミニウム箔からなる芯体(52)の片面に、リチウム複合酸化物からなる正極活物質層(53)を形成したものである。負極半体(54)は、銅箔からなる芯体(55)の片面に、炭素材料を含む負極活物質層(56)を形成したものである。一対の正極半体(51)(51)は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に、イオン非透過性のポリエチレン製膜からなる高分子シート(57)が介在している。又、一対の負極半体(54)(54)は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に、イオン非透過性のポリエチレン製膜からなる高分子シート(57)が介在している。
更に、一対の正極半体(51)(51)によって構成される正極の正極活物質層(53)と、一対の負極半体(54)(54)によって構成される負極の負極活物質層(56)との間には、イオン透過性のポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(58)が介在している。
【0019】
上記積層電極体(5)においては、セパレータ(58)と、その両側に配備された正極及び負極によって、1つの発電要素が構成される。ここで、一対の正極半体(51)(51)の芯体(52)(52)の間に、イオン非透過性の高分子シート(57)が介在すると共に、一対の負極半体(54)(54)の芯体(55)(55)の間にも、イオン非透過性の高分子シート(57)が介在しているので、発電要素の充放電に伴って生じる膨張収縮は、両高分子シート(57)(57)によって吸収される。従って、セパレータ(58)がその両側の正極と負極から受ける圧迫力は軽微なものとなる。
【0020】
第3参考例
図3に示す如く、本参考例の積層電極体(6)は、それぞれ帯状の正極半体(61)、高分子シート(67)、正極半体(61)、セパレータ(68)、負極(64)及びセパレータ(68)を重ね合わせ、これらを渦巻き状に巻き取ることによって構成されており、図示する積層単位(60)が繰り返されている。
【0021】
正極半体(61)は、アルミニウム箔からなる芯体(62)の片面に、リチウム複合酸化物からなる正極活物質層(63)を形成したものである。一対の正極半体(61)(61)は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に、イオン非透過性のポリエチレン製膜からなる高分子シート(67)が介在している。負極(64)は、銅箔からなる一対の芯体(65)(65)を互いに重ね合わせると共に、その両面に炭素材料を含む一対の負極活物質層(66)(66)を形成して構成される。
又、一対の正極半体(61)(61)によって構成される正極の正極活物質層(63)と、負極(64)の負極活物質層(66)との間には、イオン透過性のポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(68)が介在している。
【0022】
上記積層電極体(6)においては、セパレータ(68)と、その両側に配備された正極及び負極によって、1つの発電要素が構成される。ここで、正極を構成する一対の正極半体(61)(61)の芯体(62)(62)の間には、イオン非透過性の高分子シート(67)が介在しているので、発電要素の充放電に伴って生じる膨張収縮は、高分子シート(67)によって吸収される。従って、セパレータ(68)がその両側の正極と負極から受ける圧迫力は軽微なものとなる。
【0023】
第4参考例
図4に示す如く、本参考例の積層電極体(7)は、それぞれ帯状の正極(71)、セパレータ(78)、負極半体(74)、高分子シート(77)、負極半体(74)及びセパレータ(78)を重ね合わせ、これらを渦巻き状に巻き取ることによって構成されており、図示する積層単位(70)が繰り返されている。
【0024】
正極(71)は、アルミニウム箔からなる一対の芯体(72)(72)を互いに重ね合わせると共に、その両面にリチウム複合酸化物からなる一対の正極活物質層(73)(73)を形成したものである。又、負極半体(74)は、銅箔からなる芯体(75)の片面に炭素材料を含む負極活物質層(76)を形成したものである。一対の負極半体(74)(74)は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に、イオン非透過性のポリエチレン製膜からなる高分子シート(77)が介在している。
又、正極(71)の正極活物質層(73)と負極半体(74)の負極活物質層(76)との間には、イオン透過性のポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータ(78)が介在している。
【0025】
上記積層電極体(7)においては、セパレータ(78)と、その両側に配備された正極及び負極によって、1つの発電要素が構成される。ここで、負極を構成する一対の負極半体(74)(74)の芯体(75)(75)の間には、イオン非透過性の高分子シート(77)が介在しているので、発電要素の充放電に伴って生じる膨張収縮は、高分子シート(77)によって吸収される。従って、セパレータ(78)がその両側の正極と負極から受ける圧迫力は軽微なものとなる。
【0026】
上記第1参考例〜第4参考例のリチウムイオン二次電池及び後述する比較例電池を実際に作製して、性能の比較を行なった。
参考例電池A1
次の様にして、図1に示す第1参考例のリチウムイオン二次電池(参考例電池A1)を作製した。
【0027】
正極の作製
リチウムの水酸化物とコバルトの水酸化物とを混合し、この混合物を空気中800℃で24時間焼成することによって、正極活物質としてのLiCoOを得た。この正極活物質と導電剤としての人造黒鉛とを重量比90:5で混合し、正極合剤を得た。次に、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、NMP溶液を調製した。そして、正極合剤とポリフッ化ビニリデンの重量比が95:5になるように正極合剤とNMP溶液とを混練してスラリーを調製し、このスラリーを正極芯体としてのアルミニウム箔の片面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施し、正極を得た。
【0028】
負極の作製
炭素塊(d002=3.356Å;Lc>1000Å)に空気流を噴射して粉砕(ジェット粉砕)し、これをふるいにかけて、平均粒子径18μmの黒鉛粉末を得た。又、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解させてNMP溶液を調製した。そして、黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンの重量比が90:10になるように黒鉛粉末とNMP溶液とを混練してスラリーを調製し、このスラリーを負極芯体としての銅箔の片面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施し、負極を得た。
【0029】
電解液の調製
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した溶媒に、LiPFを1mol/Lの割合で溶かして電解液を調製した。
【0030】
電池の組立
上記の様にして作製した正極及び負極の他、セパレータや高分子シートを用いて、図1に示す積層電極体(4)を作製し、該積層電極体(4)を図6に示す電池缶の内部に収容して、直径18mm、長さ65mmの円筒形二次電池(参考例電池A1)を組み立てた。尚、セパレータ(48)としては、厚さ25μmのイオン透過性のポリエチレン製微多孔膜を用い、高分子シートとしては、厚さ15μmのポリエチレン製膜を用いた。
【0031】
比較例電池
図5に示す従来の積層電極体(2)を採用したこと以外は参考例電池A1と同様にして、比較例電池を組み立てた。
【0032】
実施例電池A2〜A6
電池の組立において、表1に示すセパレータ及び高分子シートの組み合わせを採用したこと以外は参考例電池A1と同様にして、実施例電池A2〜A6を組み立てた。
【0033】
【表1】
Figure 0004063455
【0034】
参考例電池B1
図2に示す第2参考例の積層電極体(5)を採用したこと以外は参考例電池A1と同様にして、参考例電池B1を組み立てた。
【0035】
参考例電池B2
図3に示す第3参考例の積層電極体(6)を採用したこと以外は参考例電池A1と同様にして、参考例電池B2を組み立てた。
【0036】
参考例電池B3
図4に示す第4参考例の積層電極体(7)を採用したこと以外は参考例電池A1と同様にして、参考例電池B3を組み立てた。
【0037】
尚、上記参考例電池A1、上記実施例電池A2〜A6、及び参考例電池B1〜B3においては、初期放電容量が同じになるよう、正極及び負極は同一長さとした。又、比較例電池についても、初期容量が同じになるように電極長さを調整した。
【0038】
▲7▼ 実施例電池C1
更に、実施例電池A3の構造において、図1に示す積層電極体(4)の正極(41)と負極(44)の配置が逆の実施例電池C1を組み立てた。即ち、実施例電池C1では、正極(41)を外側、負極(44)を内側に配置して、高分子シート(47)及びセパレータ(48)と共に渦巻き状に巻き取り、積層電極体(4)を作製した。これによって積層電極体(4)の最外周部に正極(41)が巻き付けられることになる。これに対し、実施例電池A3では、負極(44)を外側、正極(41)を内側に配置して、高分子シート(47)及びセパレータ(48)と共に渦巻き状に巻き取り、積層電極体(4)を作製した。これによって、積層電極体(4)の最外周部に負極(44)が巻き付けられることになる。
【0039】
充放電試験
上記の各電池について充放電試験を行なった。尚、充電及び放電は500mAの定電流にて行ない、充電終止電圧4.2V、充電休止時間30分、放電終止電圧2.7V、放電終止時間30分の充放電サイクルを、500サイクル繰り返した。
【0040】
試験結果
表2に、各電池の初期容量と、500サイクル後の放電容量と、劣化率Rを示す。尚、劣化率Rは次の数1によって算出した。ここで、Aは初期容量、Bはサイクル後の容量、Nはサイクル数である。
【0041】
【数1】
R=((A−B)/(A・N))×100 (%)
【0042】
【表2】
Figure 0004063455
【0043】
表2の結果から、参考例電池及び実施例電池は何れも比較例電池よりも劣化率が低く、サイクル特性に優れていることが明らかとなった。これは、充放電に伴う正極及び負極の膨脹収縮が高分子シートによって吸収され、セパレータに作用する圧迫力が大幅に軽減されたことによるものと考えられる。
【0044】
又、実施例電池A3〜A6の比較において、実施例電池A3が最も優れており、続いて実施例電池A4、実施例電池A5、実施例電池A6が優れていることから、高分子シートの厚さはセパレータの厚さよりも小さいことが好ましく、更に、セパレータの厚さは25μm以上、高分子シートの厚さは15μm以下が好ましいと言える。
【0045】
更に又、実施例電池C1よりも実施例電池A3が優れていることから、負極(44)を外側、正極(41)を内側に配置して、高分子シート(47)及びセパレータ(48)と共に渦巻き状に巻き取り、積層電極体(4)を作製することが好ましいと言える。これは、負極(44)が正極(41)よりも膨張率が高いために、負極(44)を外側に配置した構造によって、膨張収縮の吸収がより効果的に行なわれるためであると推察される。
【0046】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
又、高分子シートの材質として、セパレータの材質よりも融点の低いポリエチレンを用いているので、電池の発熱時に高分子シートがセパレータよりも先に溶けて、局所短絡による発熱を回避することが出来るという、二次的な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1参考例のリチウムイオン二次電池に用いる積層電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図2】 本発明の第2参考例のリチウムイオン二次電池に用いる積層電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図3】 本発明の第3参考例のリチウムイオン二次電池に用いる積層電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図4】 本発明の第4参考例のリチウムイオン二次電池に用いる積層電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図5】 従来のリチウムイオン二次電池に用いられている積層電極体の要部を示す拡大断面図である。
【図6】 リチウムイオン二次電池の断面図である。
【図7】 従来の積層電極体の一部展開斜視図である。
【符号の説明】
(1) 負極缶
(11) 蓋体
(4) 積層電極体
(40) 積層単位
(41) 正極
(42) 芯体
(43) 正極活物質層
(44) 負極
(45) 芯体
(46) 負極活物質層
(47) 高分子シート
(48) セパレータ

Claims (5)

  1. 電池缶の内部に積層電極体が収容され、該積層電極体は、芯体の片面又は両面に正極活物質層を形成してなる帯状の正極と、芯体の片面又は両面に負極活物質層を形成してなる帯状の負極と、正極活物質層と負極活物質層の間に介在するイオン透過性のセパレータとによって、積層単位を構成しているリチウムイオン二次電池において、積層電極体の各積層単位中には、厚さ方向に弾性変形可能なイオン非透過性の高分子シートが介在し、前記セパレータは、その材質にポリプロピレンを含み、前記高分子シートは、ポリエチレンから形成されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 正極及び負極はそれぞれ、芯体の片面に活物質層を形成して構成され、正極と負極は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に前記高分子シートが介在している請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 正極及び負極の少なくとも何れか一方の電極は、一対の電極半体から構成され、各電極半体は、芯体の片面に活物質層を形成して構成され、一対の電極半体は、活物質層の形成されていない芯体表面を互いに対向させて配備され、両芯体表面の間に前記高分子シートが介在している請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記高分子シートはセパレータよりも薄く形成されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記高分子シートの厚さは15μm以下であって、セパレータの厚さは25μm以上である請求項1乃至請求項4の何れかに記載のリチウムイオン二次電池。
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