JP4059635B2 - 貯蔵施設及びその構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性廃棄物のような長年にわたり外部と遮断する必要があるものを安定的に貯蔵するための貯蔵施設及びその構築方法に関するものである。放射性廃棄物は、人体に悪影響を与えなくなるような状態になるまで施設外に漏洩することなく安定的に貯蔵する必要があり、いわゆる放射能の半減期は通常5万年〜10万年といわれる。
【0002】
【従来の技術】
従来の放射性廃棄物質を岩盤地下に貯蔵する施設では、普通の鉄筋コンクリート材料を使用し、放射性物質を外部から遮蔽していた。
即ち、セメント系コンクリート材料は放射性核種を低拡散に維持できるため、この性質を利用して放射性廃棄物質を収納する核種バリアを鉄筋コンクリート材料で構築していた。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
前記した従来の貯蔵施設及びその構築方法にあっては、次のような問題点がある。
<イ>通常の鉄筋コンクリート構造体は、地震力をはじめ、土圧、地下水圧、岩盤の変形、乾燥収縮、温度荷重などの外乱荷重に対してひび割れを完全に防止することが難しい。このため、透水係数が極端に大きくなったひび割れ部分から地下水が放射性廃棄集合体の内部に侵入することになる。地下水が浸入すると、核種が水を介して貯蔵施設の外部に漏洩することになるため、核種バリアとしての機能を果たすためには、鉄筋コンクリート構造体の断面厚さを相当に大きくして対処する必要があった。
【0004】
<ロ>核種バリアの構造体として大断面で部材厚さの大きい鉄筋コンクリート構造体を構築すると、マスコンクリートとなり温度ひび割れが発生するおそれがあるので、コンクリートで構築する構造体を複数のブロックに分けてコンクリートを打設する必要がある。このため、コンクリートの打継ぎ目ができ、打継ぎ目からの地下水の侵入を防止できず、コンクリート中のセメント水和生成物が浸入した地下水に溶出して放射性物質が貯蔵施設の外部に漏洩するばかりか、長期間にわたる構造体としての強度を期待できなくなる、という問題があった。
【0005】
<ハ>外乱荷重によるひび割れや打継ぎ目において地下水の侵入を防げないということは、地下水の侵入と水に含まれる酸素の供給により早い段階で鉄筋の腐食が始まる。鉄筋は腐食することによりその体積を膨張させるため、鉄筋周囲のコンクリートには引張力が発生して、被りコンクリートの剥落を引き起こしたり、コンクリート内部に更なるひび割れを発生させたりする。この結果、さらに地下水の浸入が増大し、核種バリアとしての機能を果たせなくなる。
【0006】
<ニ>鉄筋は腐食する際に電気分解により水素を発生する。発生した水素はコンクリートに対して内圧荷重として働くので、ひび割れが発生する原因となる。放射能の半減期の期間(通常5万年〜10万年)で貯蔵容器の機能維持を考えると、基本的に核種バリア構造体に腐食する物質を用いるのは、核種のバリア機能を保持することが出来ないため危険である。
【0007】
<ホ>放射性廃棄物の外周に核種バリア構造体を構築する従来の方法は、放射性廃棄物を格納した集合体の底部を、コンクリート製の外周構造物で支持して周囲にコンクリートを打設していた。この場合は、必ず放射性廃棄物を格納した集合体と外周構造物の間にコンクリートの打継ぎ目が発生して、この部分の透水係数が桁違いに大きくなるため、地下水の侵入を完全に防止することは難しかった。
【0008】
【本発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、長期間にわたり安定的に放射性廃棄物を貯蔵できる貯蔵施設及びその構築方法を提供することを目的とする。
特に、数万年の間、ひび割れや腐食が発生することがない貯蔵施設及びその構築方法を提供することを目的とする。
または、貯蔵物を包囲する構造物に打ち継ぎ目が発生しない貯蔵施設及びその構築方法を提供することを目的とする。
さらに、透水係数や拡散係数が非常に小さい貯蔵施設及びその構築方法を提供することを目的とする。
そして、地盤の掘削量を大幅に減らすことができる貯蔵施設及びその構築方法を提供することを目的とする。
本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の貯蔵施設は、放射性廃棄物を貯蔵するための貯蔵施設であって、放射性廃棄物を格納する格納フレームと、前記格納フレームを包囲する核種バリア構造体と、前記核種バリア構造体の周囲を包囲する外殻構造体と、からなり、前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造を炭素繊維補強セメント系混合材料で構成し、前記格納フレームの上部には複数の炭素繊維ストランドを取り付けて吊り上げ可能な構造とし、前記外殻構造体の天井へ前記炭素繊維ストランドを吊り上げ、前記外殻構造体と前記格納フレームが接触しない構造としたことを特徴とするものである。
【0010】
ここで、前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造体を、セメントと珪石の粉末、シリカフューム、珪砂及び高性能減水剤に水を加えた高強度セメント系マトリックスに、炭素繊維を混入して得られる炭素繊維補強セメント系混合材料で構成してもよい。
【0011】
さらに、前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造体を、セメントと珪石の粉末、シリカフューム、珪砂及び高性能減水剤に水/セメント比が20〜22%程度となる水量を加えた高強度セメント系マトリックスに、直径が80×10― 3〜200×10-3mmで、長さが8〜12mmの炭素繊維を練り上がり容積で1〜2%程度混入して得られる炭素繊維補強セメント系混合材料で構成してもよい。
【0012】
また、本発明の前記した貯蔵施設の構築方法は、地盤中の空洞に前記外殻構造体を構成する横穴状の外周壁を構築し、前記外周壁内部に放射性廃棄物を格納した前記格納フレームを設置し、前記格納フレームの上部に取り付けた前記炭素繊維ストランドを使用して前記外周壁の天井から格納フレームを吊り上げ、外周壁の開放部を端部壁で閉塞して外殻構造体とし、外殻構造体に設けた注入孔から充填材を充填して核種バリア構造体を構築することを特徴とする方法である。
【0013】
ここで、前記横穴状の外周壁内部に移動式レールを設置し、前記移動式レールに沿って移動させることで格納フレームを前記外周壁内部に設置し、前記格納フレームを吊り上げた後に前記移動式レールを撤去することもできる。
【0014】
【本発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
<イ>核種バリア構造体
核種バリア構造体3は、貯蔵する放射性廃棄体21の放射能漏洩及び地下水の浸入を主として防止するための構造体である。
核種バリア構造体3には、放射性核種を低拡散に維持できるセメント系コンクリート材料を使用する。本発明においてはセメント系コンクリート材料のなかの炭素繊維補強セメント系混合材料を使用する。
【0016】
炭素繊維補強セメント系混合材料としては、例えば、セメントと珪石の粉末、シリカフューム、珪砂及び高性能減水剤に水を単位水量(出来上がりコンクリート容積1m3当たり)として180kg程度(水/セメントの比率が20〜22%程度)を加えた高強度セメント系マトリックスに、直径が80×10―3〜200×10−3mmで、長さが8〜12mmの炭素繊維を練り上がり容積で1〜2%程度混入して得られる圧縮強度200〜220MPa、曲げ強度40〜45MPa、付着強度15〜90MPa、透気係数2.5×10- 18m2、吸水率0.05kg/m3、塩分拡散係数0.02×10- 12m2/sec、弾性係数55GPaの特性を持つ炭素繊維補強コンクリートが使用できる。
【0017】
<ロ>格納フレーム
格納フレーム2は、放射性廃棄体21を直接格納する構造体である。
格納フレーム2は、例えば立体格子状に形成して、格子内の空間に放射性廃棄体21を格納する。ここで、放射性廃棄体21は、一辺が1〜2mの鋼製立方体で、内部に放射性廃棄物がセメント系モルタルによって固化されているものをいう。
格納フレーム2は、上述した炭素繊維補強セメント系混合材料で構築するのが好ましい。
立体格子状に形成する方法としては、一体打設による方法でも、プレキャスト部材を作成して格子状に組み立てる方法でもよい。
【0018】
格納フレーム2の上部には、格納フレーム2を吊り上げるための炭素繊維ストランド5を取り付ける。
炭素繊維ストランド5は、その下部を格納フレーム2内に定着させて強固に取り付ける。例えば、格納フレーム2を構築するための型枠内部に炭素繊維ストランド5の下部を挿入した状態で炭素繊維補強セメント系混合材料を打設し、格納フレーム2を構築する。また、格納フレーム2を構築した後に、所定の箇所を穿孔し、炭素繊維ストランド5の一部を挿入して炭素繊維補強セメント系混合材料を充填することによって取り付けてもよい。
【0019】
<ハ>炭素繊維ストランド
炭素繊維ストランド5は、格納フレーム2を吊り上げるための線材で、炭素繊維からなる複数の素線をより線に加工したものである。ここで、炭素繊維の素線としては直径が0.2〜1.5mm程度のものを使用するのが好ましい。
炭素繊維ストランド5は、炭素繊維の素線の間にエポキシ樹脂を充填して固めたようなより線ではなく、炭素繊維の素線のみで構成したものを使用するのが好ましい。
【0020】
<ニ>外殻構造体
外殻構造体4は、核種バリア構造体3の周囲を包囲する壁体である。
外殻構造体4は、例えば一方に開放部を有する筒状の外周壁41とその開放部を閉塞するための端部壁42とで構成する。
外殻構造体4は、上述した炭素繊維補強セメント系混合材料で構築するのが好ましい。
【0021】
外殻構造体4は、一時的に格納フレーム2を天井で支持する役割を果たす。外殻構造体4の天井には、格納フレーム2に取り付けた炭素繊維ストランド5を通すための穴を設ける。
なお、天井の内面に滑車やウインチなどの公知の吊り上げ手段を設けて格納フレーム2を吊り上げる場合は前記した穴を設ける必要はない。
【0022】
また、外殻構造体4は、核種バリア構造体を構築するときの型枠としての役割も果たす。外殻構造体4の壁面には、その内空に充填材を充填するための注入孔(43、44)を設ける。
【0023】
以下図面を参照しながら貯蔵施設の構築方法について説明する。
【0024】
<イ>外周壁の構築
岩盤などの地盤6中に横穴式の空洞61を形成して、その中に一方に開放部を有する筒状の外周壁41を構築する。
外周壁41は地盤の空洞61内で構築しても、外部で構築したものを運んできて設置してもよい。
【0025】
<ロ>格納フレームの設置
外周壁41の内部に格納フレーム2を設置する。
格納フレーム2には、予め放射性廃棄体21を格納しておく。そして、格納フレーム2を横移動させて外周壁41の内部に設置する。
格納フレーム2を横移動させる方法としては、例えば移動式レール7とウインチ8を使用する方法が考えられる(図3参照)。
まず、移動式レール7を外周壁41の外部から内部まで敷設する。移動式レール7の上面にはベアリング・ローラーなどの摩擦低減材71を取り付けて格納フレーム2が容易に移動できるようにするのが好ましい。
格納フレーム2は、放射性廃棄体21を格納する前にレール上に設置するのが好ましい。
レール上の格納フレーム2は、ウインチ8などによって所定の位置まで移動させる。
なお、公知の運搬手段又は移動手段を使用して格納フレーム2を外周壁41内部に設置してもよい。
【0026】
<ハ>格納フレームの吊り上げ
格納フレーム2を所定の位置まで移動させた後に、格納フレームの上部に取り付けた炭素繊維ストランド5を天井の所定の穴に通して、外周壁41外部に設置したセンターホールジャッキなどのジャッキ51に固定する。
そして、ジャッキ51を稼動させることによって格納フレーム2を上方に吊り上げる(図4参照)。なお、天井の内面に滑車やウインチなどの公知の吊り上げ手段を設けて格納フレーム2を吊り上げてもよい。
吊り上げた後に、移動式レール7を撤去する。格納フレーム2を吊り上げると、移動式レール7には荷重がかからなくなるので、容易に撤去することができる。
【0027】
<ニ>端部壁の設置
外周壁41の開放部に端部壁42を設置して外殻構造体4を完成させる。
端部壁42は、外周壁41の端部にその場で構築しても、プレキャスト壁を設置して固定してもよい。
【0028】
<ホ>炭素繊維補強セメント系混合材料の注入
外殻構造体4に設けた注入孔(43、44)から炭素繊維補強セメント系混合材料を、内部の打ち上がりレベルを保ちながら圧入充填する。充填は、炭素繊維ストランド5を通すために外殻構造体4の上端部に設けた穴がすべて埋まる位置まで行う。この穴によって外殻構造体4内部の充填状態が確認できる上に、充填時のエア抜き穴としての効果も発揮する。
充填した炭素繊維補強セメント系混合材料が硬化すると核種バリア構造体3となる。
この結果、格納フレーム2は打継ぎ目のない核種バリア構造体3で支持されることになるので、吊り上げ用のジャッキ51は撤去する。ジャッキ51を撤去した空間には、炭素繊維補強セメント系混合材料を充填する。
【0029】
完成した貯蔵施設は、岩盤内部において、全てが炭素繊維補強セメント系混合材料により構成されている。
施設内部に貯蔵されている放射性廃棄体21からは、長期間にわたり80℃程度の熱が発生するとされている。その際、高強度セメント系マトリックスは、10マイクロ/℃程度の膨張をする。しかし、内部の炭素繊維は熱膨張をしないので、高強度セメント系マトリックスの膨張を拘束し、高強度セメント系マトリックスにはケミカルプレストレスが発生して、圧縮応力場となり、構造体としては有利な状態になる。
【0030】
【本発明の効果】
本発明の貯蔵施設及びその構築方法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>炭素繊維補強セメント系混合材料に使用する材料は、セメント、珪石、シリカヒューム、炭素繊維など、すべて無機質であるために化学的、電気化学的に反応することがなく、錆びることのない安定した材料で、地下水との化学的な反応がないために、5万年〜10万年の超長期にわたり放射性廃棄物のバリア性能を維持することができる。
<ロ>炭素繊維補強セメント系混合材料は、従来のコンクリートに比較して圧縮強度が非常に高いばかりか、炭素繊維により補強されているので引張強度が高く、地震をはじめ土水圧などの力学的な外乱要因に対して、薄い断面であってもひび割れが発生しないような設計をすることが可能である。このため、地下岩盤中に空洞を形成するための掘削断面を小さくすることができ、経済的である。
<ハ>放射性廃棄体の発熱に対して、高強度セメント系マトリックスは10マイクロ/℃程度の膨張をする。しかし、内部の炭素繊維は熱膨張をしないので、高強度セメント系マトリックスの膨張を拘束し、高強度セメント系マトリックスにはケミカルプレストレスが発生して、圧縮応力場となり、構造体としては有利な状態になる。
<ニ>炭素繊維ストランドによって放射性廃棄体を格納した格納フレームを吊り上げた状態で、炭素繊維補強セメント系混合材料を周囲の空間に充填して構築するので、セメント系混合材料の打設継ぎ目がまったく存在しない。透水係数や拡散係数が大きくなる打設継ぎ目が全くないため、炭素繊維補強セメント系混合材料の透水係数や拡散係数等の材料特性そのものを核種バリア構造体の特性として用いることができる。
<ホ>炭素繊維補強セメント系混合材料は、透水係数や拡散係数が通常のコンクリートに比べて2〜3桁小さい。本発明の地下の岩盤中に作られる貯蔵施設は、放射性廃棄体の周囲のすべてが炭素繊維補強セメント系混合材料のみにより構築されており、5万年〜10万年の超長期にわたり岩盤中の地下水が浸透することによってセメント系混合材料が溶出することはなく、放射性廃棄物に対するバリア性能を維持できる。
<ヘ>本発明の炭素繊維補強セメント系混合材料を用いた施設の構築方法によれば、5万年〜10万年の超長期にわたる化学的、電気化学的、物理的な安定性が期待できるので、従来の鉄筋コンクリートにより構築する施設に比較して、岩盤の空洞掘削を大幅に削減できる。このため、施設の総建設費用を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯蔵施設の実施例の縦断面図
【図2】完成時の貯蔵施設の横断面図
【図3】移動式レールを使用して格納フレームを設置する場合の縦断面図
【図4】格納フレームを吊り上げる直前の横断面図
【符号の説明】
1・・・貯蔵施設
2・・・格納フレーム
21・・放射性廃棄体
3・・・核種バリア構造体
4・・・外殻構造体
41・・外周壁
42・・端部壁
43・・注入孔
44・・注入孔
5・・・炭素繊維ストランド
Claims (5)
- 放射性廃棄物を貯蔵するための貯蔵施設であって、
放射性廃棄物を格納する格納フレームと、
前記格納フレームを包囲する核種バリア構造体と、
前記核種バリア構造体の周囲を包囲する外殻構造体と、からなり、
前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造を炭素繊維補強セメント系混合材料で構成し、
前記格納フレームの上部には複数の炭素繊維ストランドを取り付けて吊り上げ可能な構造とし、
前記外殻構造体の天井へ前記炭素繊維ストランドを吊り上げ、
前記外殻構造体と前記格納フレームが接触しない構造としたことを特徴とする、
貯蔵施設。 - 請求項1記載の貯蔵施設において、
前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造を、
セメントと珪石の粉末、シリカフューム、珪砂及び高性能減水剤に水を加えた高強度セメント系マトリックスに、炭素繊維を混入して得られる炭素繊維補強セメント系混合材料で構成したことを特徴とする、
貯蔵施設。 - 請求項1又は2記載の貯蔵施設において、
前記格納フレーム、核種バリア構造体及び外殻構造体を、セメントと珪石の粉末、シリカフューム、珪砂及び高性能減水剤に水/セメント比が20〜22%程度となる水量を加えた高強度セメント系マトリックスに、直径が80×10―3 〜200×10−3 mmで、長さが8〜12mmの炭素繊維を練り上がり容積で1〜2%程度混入して得られる炭素繊維補強セメント系混合材料で構成したことを特徴とする、
貯蔵施設。 - 請求項1乃至3記載のいずれかの貯蔵施設を構築する方法において、
地盤中の空洞に前記外殻構造体を構成する横穴状の外周壁を構築し、
前記外周壁内部に放射性廃棄物を格納した前記格納フレームを設置し、
前記格納フレームの上部に取り付けた前記炭素繊維ストランドを使用して前記外周壁の天井から格納フレームを吊り上げ、
外周壁の開放部を端部壁で閉塞して外殻構造体とし、
外殻構造体に設けた注入孔から充填材を充填して核種バリア構造体を構築することを特徴とする、
貯蔵施設の構築方法。 - 請求項4記載の貯蔵施設の構築方法において、
前記横穴状の外周壁内部に移動式レールを設置し、
前記移動式レールに沿って移動させることで格納フレームを前記外周壁内部に設置し、
前記格納フレームを吊り上げた後に前記移動式レールを撤去することを特徴とする、
貯蔵施設の構築方法。
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