JP4053308B2 - 上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置 - Google Patents

上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置 Download PDF

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    • H04L69/14Multichannel or multilink protocols

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置に関し、特にネットワーク装置、及びネットワーク装置を構成する中継装置(上位中継装置、下位中継装置)、特にレイヤ2でスイッチングを行う装置(例えば、LANスイッチ)に関するものである。
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの急速な普及に伴い、インターネット(Internet)の普及、企業IP(Internet Protocol)網(イントラネット:Intranet)の拡充、並びにキャリア(第一種通信事業者)及びISP(Internet Service Provider)によるIP仮想専用線(すなわち、IP-VPN(IP Virtual Private Network:仮想私設網))サービスの提供等によって、IPデータ通信がますます重要になってきている。
【0003】
また、ネットワーク自体の高機能化、高性能化も進むと共に、電子メールやWWW(World Wide Web)、IP上での音声とデータの統合(すなわち、VoIP(Voice over IP))、及び動画/音声再生等のさまざまなアプリケーションが普及し、これに伴いデータトラフィックの総量も増えている。
【0004】
これに対応してネットワーク自体の広帯域化(高速化)が進み、容量の大きなマルチメディアデータの利用も普及し始めている。このようなネットワークにおいては、その信頼性が重要である。
【0005】
【従来の技術】
図21は、これらサービスを提供する従来のネットワークの基本構成を示している。このネットワークは、キャリアのバックボーンネットワーク120、アクセスネットワーク170、並びにこのアクセスネットワーク170とバックボーンネットワークを通じてインターネット等にアクセスする一般ユーザ及び企業ユーザ装置で構成されるネットワーク180に階層化されている。
【0006】
ルータバックボーンネットワーク120は、リンク110_1,110_3,110_4,…で接続されたIPスイッチ(又はルータ)100_1〜100_4,…(以後、符号100で総称することがある。)で構成されている。
トラフィックが集中するバックボーンネットワーク120は、一般的に、光方式のSONET(Synchronous Optical Network)リングなど、高価であるがネットワークの一部に障害があった際に経路を迂回する機能を持つ技術が導入されている。
【0007】
アクセスネットワーク170は、IPスイッチ100に接続されたアグリゲーションLANスイッチ、及びこのアグリゲーションLANスイッチに接続されたLANスイッチで構成されている。例えば、IPスイッチ100_1には、それぞれ、リンク130_1〜130_3で接続されたアグリゲーションLANスイッチ140_1〜140_3(スイッチ140_2,140_3は図示せず。)が接続され、アグリゲーションLANスイッチ140_1には、それぞれ、リンク150_1〜150_8で接続されたLANスイッチ160_1〜160_8が接続されている。
【0008】
各LANスイッチには、企業ユーザ又は一般ユーザが接続されいる。例えば、LANスイッチ160_1には、それぞれ、リンク181_1,…で企業ユーザ191_1,…が接続され、LANスイッチ160_2には、それぞれ、リンク182_1〜182_qで一般ユーザ192_1〜192_qが接続されている。
【0009】
同様に、IPスイッチ100_2には、アグリゲーションLANスイッチ141及びLANスイッチ161を経由して企業ユーザ(支社)194が接続されている。
このように、アクセスネットワーク170及びユーザのネットワーク180は、一般的に、光方式のイーサネット(R)でサポートされ、そのトポロジはスター型が採用されている。
【0010】
また、ネットワーク170,180は、一般的に、媒体専有(スイッチド・メディア)方式のLANスイッチ等で構成され、IPやイーサネット(R)などの既存プロトコルや技術を使用して、高速な通信サービスやインターネットアクセスサービスを安価に提供することが可能ある。
【0011】
特に、ネットワーク180は、ブロードバンドアクセスネットワークと称されている。ブロードバンドアクセス方式には、(1)ユーザとキャリアのIP網との間をLANスイッチで接続するFTTH(Fiber To The Home)、(2)従来から電話線として利用されて来た銅線を使用するADSL(Asymmetrical Digital Subscriber Line)、(3)無線LAN、等がある。
【0012】
この内のFTTHは本命であり、既に、各家庭や企業等のエンドユーザまでを光ファイバ接続するFTTHネットワークの構築が始まっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上に述べたように、従来は企業ネットワーク内部で普及していたイーサネット(R)技術がインターネットアクセスや企業間を結ぶWAN技術として使用され始めている。しかしながら、イーサネット(R)技術は、単純なポイントトゥーポイントの通信技術であるため、本来、障害時の経路迂回など信頼性に関する仕組みが無く、安価ではあるが信頼性の低い技術である。
【0014】
特に、企業ユーザは、同図に示したように、本社191_1やその支社(例えば支社194)、又は地方拠点をキャリアが提供するVPNサービスで接続するが、仮にVPNの一部に障害が発生した場合、通信が不可能になる可能性があり、業務に支障を来すことになる。
【0015】
また、一般ユーザは、障害が発生した場合、インターネットへアクセスすることができなる。これらは、通信事業者にとって、信用に関わる大きな問題となる。
アクセスネットワークに信頼性の高いSONET装置等を採用することが考えられるが、LANスイッチに比較して非常に高価である。
【0016】
イーサネット(R)を高信頼化する技術として、装置間を複数のイーサネット(R)伝送路(リンク)で接続するリンクアグリゲーションがある。
通信事業者は、例えば、アクセスネットワーク170にリンクアグリゲーション技術を採用した場合、アグリゲーションLANスイッチ200とLANスイッチ160_1〜160_8の間に、リンク150_1〜150_8と同様のファイバを敷設しなければならない。この敷設するファイバの長さは、LANスイッチ160の数が多ければ多いほど長くなる。
【0017】
そこで本発明は、上位中継装置、これに現用リンクで接続された複数の下位中継装置、及び該上位及び下位中継装置で構成されたネットワーク装置において、障害等で現用リンクが使用できなくなったときや帯域不足が生じたときにおいても通信を継続することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
1 ]ネットワーク装置
上記の課題を解決するため、本発明のネットワーク装置は、上位中継装置と、該上位中継装置に現用リンクで接続された複数の下位中継装置と、該下位中継装置間を接続する少なくとも1つ以上の冗長リンクと、を備え、該上位中継装置は、該現用リンクの迂回経路として、他の該現用リンクと該冗長リンクで構成された迂回経路を決定する
【0019】
図1は、本発明に係るネットワーク装置が適用されたネットワークを示している。このネットワークの構成は、図21に示した従来のネットワークの構成と同様であるが、アグリゲーションLANスイッチ140及びLANスイッチ160_1〜160_8の代わりにアグリゲーションLANスイッチ200及びLANスイッチ300_1〜300_8が接続されている。
【0020】
本発明のネットワーク装置は、図1のネットワークの内のアグリゲーションLANスイッチ(以後、上位中継装置と称することがある。)200と、このLANスイッチ200に、それぞれ、リンク150_1〜150_8で接続されたLANスイッチ(以後、下位中継装置と称することがある。)300_1〜300_8と、さらに、LANスイッチ300_1〜300_8をこの順に、環状に接続した冗長リンク501〜508で構成されている。
【0021】
なお、冗長リンクは、必ずしも環状に接続する必要はなく、また、全ての下位中継装置を冗長リンクで接続する必要もない。また、下位中継装置に3本以上の冗長リンクを接続することも可能である。
また、同図において、本発明のネットワーク装置は、例えば、ルータ/IPスイッチ100_1を上位中継装置とし、このスイッチ100_1にリンク130_1〜130_3で接続されたアグリゲーションLANスイッチ200,200_2,200_3(LANスイッチ200_2,200_3は図示せず。)を下位中継装置として、LANスイッチ200,200_2,200_3を冗長リンク(図示せず)で接続することで構成することができる。
【0022】
すなわち、上位中継装置(LANスイッチ200)がさらにその上位中継装置(IPスイッチ100_1)の下位中継装置になる、という関係である。
さらに、ネットワーク構成が「上位中継装置、下位中継装置」という2段構成でなくてもよく、3段以上の場合は、その配下の装置群を収容している装置が上位中継装置として動作すればよい。
【0023】
図2は、上記の本発明に係るネットワーク装置の内の下位中継装置300_5〜300_8を便宜上省略したネットワーク装置例を示している。このネットワーク装置は、上位中継装置200と、この上位中継装置200に現用リンク150_1〜150_4(以後、符号150で総称することがある。)で接続された下位中継装置300_1〜300_4(以後、符号300で総称することがある。)で構成されている。
【0024】
さらに、冗長リンク501〜504が、それぞれ、下位中継装置300_1−300_2間、下位中継装置300_2−300_3間、下位中継装置300_3−300_4間、及び下位中継装置300_4−300_1間を接続している。
上位中継装置200は、例えば、上位中継装置200−下位中継装置300_1間の経路(現用リンク150_1)の迂回経路として、現用リンク150_2及び冗長リンク501による迂回経路(上位中継装置200−現用リンク150_2−下位中継装置300_2−冗長リンク501−下位中継装置300_1)を決定することができる。
【0025】
なお、迂回経路は、例えば、(上位中継装置200−現用リンク150_4−下位中継装置300_4−冗長リンク504−下位中継装置300_1)又は(上位中継装置200−現用リンク150_3−下位中継装置300_3−冗長リンク502−下位中継装置300_2−冗長リンク501−下位中継装置300_1)のように構成することも可能である。
【0026】
これにより、例えば、上位中継装置200−下位中継装置3001間で伝送されるフレームを迂回経路経由で伝送することが可能となる。
すなわち、本発明のネットワーク装置は、上記の本発明において、使用できなくなった該現用リンクの代わりに、該迂回経路を経由してフレームを伝送することができる
【0027】
例えば、現用リンク150_1が、リンク150_1自身の障害、リンク150_1に接続された上位中継装置200のポート240_2の障害、又は下位中継装置300_1のポート310_1の障害等で使用できないとき(同図中の×印で表示)、上位中継装置200は、企業ユーザ支社194から経路▲1▼,▲2▼経由で送られて来たデータフレームを▲3▼,▲4▼の迂回経路(上位中継装置200−現用リンク150_2−下位中継装置300_2−冗長リンク501−下位中継装置300_1)及び経路▲5▼経由で企業ユーザ本社181_1に伝送することが可能になる。
【0028】
なお、同様に、本発明のネットワーク装置は、例えば、リンク150_1が使用できなくなった現用リンク150_1の代わりに、下位中継装置300_1から上位中継装置200に向かうデータフレームを迂回経路経由で伝送することができる。
これにより、上位中継装置200と下位中継装置300と直接接続している現用リンク150やこれを収容するポート等に障害が発生して場合においても、迂回経路経由で通信を継続でき、信頼性の高い通信が可能になる。
【0029】
また、本発明のネットワーク装置は、上記の本発明において、同じ下位中継装置を経由するフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して伝送することができる
すなわち、例えば、本発明のネットワーク装置は、例えば、上位中継装置200−下位中継装置3001間で伝送されるフレームを現用リンク1501経由及び迂回経路(上位中継装置200−現用リンク1502−下位中継装置3002−冗長リンク501−下位中継装置3001)経由に分散して伝送することができる。
【0030】
これにより、例えば、上位中継装置200と下位中継装置300と直接接続している現用リンク150の帯域が不足している場合、迂回経路の帯域を加え、必要な帯域を確保することが可能になる。
また、記の本発明のネットワーク装置は、該上位中継装置が、自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部と、を備える
【0031】
図3は、本発明における上位中継装置200の原理を示している。この上位中継装置200は、自装置200が下位中継装置300_1〜300_4に接続されていることを示す現用リンクトポロジ情報、及び下位中継装置300_1−300_2間、下位中継装置300_2−300_3間、下位中継装置300_3−300_4間、下位中継装置300_4−300_1間が接続されていることを示す冗長リンクトポロジ情報を含むトポロジテーブルを備えている。迂回経路決定部280は、トポロジテーブル271に基づき迂回経路を決定することが可能である。
【0032】
また、本発明は、上記の本発明において、各下位中継装置自身、及び該リンクを終端する各中継装置のポートに、それぞれ、一意に識別子が割り当てられており、該トポロジ情報を該識別子で構成してもよい
すなわち、図2において、例えば、上位中継装置200、下位中継装置3001〜3004には、それぞれ、例えば、一意の識別子“200”、“3001”〜“3004”が割り当てられている。また、例えば、上位中継装置200のポート2401及び下位中継装置3001のポート3101は現用リンク1501を終端し、下位中継装置3001のポート360w1及び下位中継装置3002のポート360e2は冗長リンク501を終端している。これらのポート2401、3101、360w1、及び360e2には、それぞれ、例えば、識別子“2401”、“3101”、“360w1”、及び“360e2”が割り当てられている。
【0033】
これらの識別子を用いれば、例えば、現用リンク150_1に関する現用リンクトポロジ情報は、(“240_1”,“310_1”)で示すことが可能であり、冗長リンク501に関する現用リンクトポロジ情報は、(“360w_1”,“360e_2”)で示すことができる。
【0034】
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、該識別子をランダムに生成してもよい
すなわち、下位中継装置は、例えば、ランダムに生成したコードを自装置自身の識別子及び自装置のポートの識別子にすることで一意の識別子を生成することが可能である。
【0035】
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、該ポートのMACアドレスに基づき、該ポートの識別子を生成してもよい
すなわち、下位中継装置は、各ポートに一意に付加されたMACアドレスに基づき、各ポートの識別子をMACアドレスそのもの又はそれに基づき生成したコードを各ポートの識別子とすることができる。
【0036】
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、該現用リンクトポロジ情報として、自装置自身の識別子と該現用リンクに接続された自装置のポートの識別子とを対応付けて該上位中継装置に通知することができる
【0037】
ネットワーク装置の管理者が、予めトポロジテーブルにトポロジ情報を設定してもよいが、本発明においては、各下位中継装置300_1〜300_4が、自装置と上位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報を上位中継装置200に通知することもできる。図3において、上位中継装置200は、通知された現用リンクトポロジ情報に基づき、トポロジテーブルを作成する。
【0038】
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、該冗長リンクトポロジ情報として、自装置自身の識別子と該冗長リンクを終端する自装置及び隣接する下位中継装置のポート識別子とを対応付けて該上位中継装置に通知することができる
【0039】
すなわち、各下位中継装置300が、自装置と冗長リンクで接続された他の下位中継装置300との間の冗長リンクトポロジ情報を上位中継装置200に通知する。
上位中継装置200は、通知された冗長リンクトポロジ情報に基づき、トポロジテーブル271(図3参照)を作成する。
【0040】
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、該冗長リンクで接続された隣接する下位中継装置との間で、該冗長リンクを終端するポートの識別子を交換し、交換したポート識別子及び自装置の識別子に基づき該冗長リンクトポロジ情報を生成することができる
【0041】
すなわち、下位中継装置300は、冗長リンクで接続された隣接する下位中継装置300との間で互いに該冗長リンクを終端するポートの識別子を交換する。これにより、下位中継装置300は、自装置の識別子と冗長リンクを終端するポートの識別子とを対応付けた冗長リンクトポロジ情報を生成することができる。
【0042】
また、本発明は、上記の本発明において、該迂回経路決定部が、該迂回経路として、通過する下位中継装置数が最小の経路を選択してもよい
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、該下位中継装置の優先順位を示すテーブルを備え、該迂回経路決定部が、該テーブルに基づき、優先順位の高い下位中継装置を通過する該迂回経路を選択してもよい
【0043】
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、各現用リンクのトラフィック負荷を監視するトラフィック監視部を備え、該迂回経路決定部が、該トラフィック負荷に基づき、該迂回経路を決定してもよい
すなわち、図3において、上位中継装置200は、トラフィック監視部260を備え、この監視部260は、各現用リンク150のトラフィック負荷を監視している。迂回経路決定部280は、トラフィック負荷に基づき、例えば、トラフィック負荷の少ない現用リンク150を選択して迂回経路を決定する。
【0044】
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、各リンクの帯域情報を示すテーブルを備え、該迂回経路決定部が、該帯域情報に基づき、該迂回経路を決定してもよい
すなわち、図3において、上位中継装置200は、例えば、各現用リンク150の帯域情報を示すテーブル(図示せず)を備えている。迂回経路決定部280は帯域情報に基づき、例えば、広帯域の現用リンクを選択して迂回経路を決定することが可能である。なお、迂回経路決定部280は、冗長リンクの帯域情報又は冗長リンクと現用リンクの帯域情報に基づき迂回経路を決定してもよい。
【0045】
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、フレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき該現用リンクか該迂回経路かを選択するトラフィック宛先判別部をさらに備えることができる
すなわち、同図において、上位中継装置200は、トラフィック宛先判別部220を備えている。この判別部220はフレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき通常の現用リンクか迂回経路かを選択し、選択した経路に該フレームを送出する。
【0046】
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、該迂回経路経由で伝送するフレームに、該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該中継装置のポートの識別子を付加した迂回フレームを生成する迂回フレーム生成部をさらに備えることができる
【0047】
すなわち、図3において、上位中継装置200は、迂回フレーム生成部290を備えている。迂回フレーム生成部290は、該迂回経路経由で伝送するフレームに、下位中継装置300自身又は該中継装置のポートの識別子を付加して該迂回経路を指定する。すなわち、元のフレームにこれらの識別子が付加されたフレームが迂回フレームである。
【0048】
これにより、迂回フレームを、ポートの識別子に基づき決定される迂回経路経由で伝送することが可能になる。
また、本発明は、上記の本発明において、該トラフィック宛先判別部は、帯域保証サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該現用リンク又は該迂回経路に分散して送出することが可能である
【0049】
すなわち、例えば、ユーザ装置A,Bに対して帯域保証サービスが契約されている。トラフィック宛先判別部220は、ユーザ装置A,B宛のフレームを判別し、このフレームを現用リンク又は該迂回経路に分散して送出する。
例えば、契約したユーザ装置A宛のフレームを現用リンク経由で伝送し、契約したユーザ装置B宛のフレームは迂回経路で伝送する。又は、契約したユーザ装置A宛のフレームを現用リンク経由と迂回経路経由に分散して伝送する。
【0050】
これにより、契約したユーザ宛のフレームは、現用リンクの帯域に迂回経路の帯域を加えた広帯域で伝送され、帯域保証サービスが可能になる。
また、本発明は、上記の本発明において、該上位中継装置が、使用できない該現用リンクを検出する障害検出部をさらに備え、該トラフィック宛先判別部が使用できない該現用リンクの代わりに該迂回経路にフレームを送出することが可能である
【0051】
すなわち、上位中継装置200は、障害検出部250(図3参照)を備え、この障害検出部250は使用できない、例えば現用リンク150_1を検出する。トラフィック宛先判別部220は、現用リンク150_1に代わりに、例えば現用リンク150_2を経由する迂回経路にフレームを送出する。
【0052】
これにより、現用リンクに障害が発生したとき、フレームを迂回経路を経由した迂回伝送することが可能になる。
また、本発明は、上記の本発明において、該障害検出部が、使用できない該現用リンクが復旧したことを検出したとき、該トラフィック宛先判別部は、復旧した該現用リンク経由でフレームを送信するができる
【0053】
すなわち、該トラフィック宛先判別部220は、現用リンクが復旧したとき、例えば、迂回経路に送出していたフレームを現用リンクに送出することができる。
また、本発明は、上記の本発明において、該トラフィック宛先判別部は、高信頼サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該迂回経路に送出することが可能である
【0054】
すなわち、例えば、ユーザ装置Aに対して高信頼サービスが契約されている。トラフィック宛先判別部220は、障害検出部250がユーザ装置A宛のフレームを伝送していた現用リンクが使用できないことを検出したとき、ユーザ装置A宛のフレームを迂回経路に送出する。
【0055】
これにより、契約したユーザ装置A宛のフレームは、現用リンクが使用できなくなったときにおいても、迂回経路経由で伝送され、高信頼サービスを受けることになる。
また、本発明は、上記の本発明において、該迂回経路決定部は、さらに、該迂回経路情報を含む迂回経路通知フレームを生成し、この通知フレームを、該迂回経路を終端する該下位中継装置宛で送出することができる
【0056】
すなわち、迂回経路決定部280は、例えば、上位中継装置200から下位中継装置300_1に向かう迂回経路は決定したが、下位中継装置300_1から上位中継装置200に向かう迂回経路を下位中継装置300_1は知らない。
そこで、迂回経路決定部280は、例えば、決定した迂回経路情報を下位中継装置300_1に伝える迂回経路通知フレームを生成し、この迂回経路通知フレームを、例えば、該迂回経路経由で下位中継装置300_1に伝送する。
【0057】
これにより、下位中継装置300_1は、上位中継装置200に向かうフレームの迂回経路を知ることができる。なお、上位中継装置200から下位中継装置300_1に向かう迂回経路と、下位中継装置300_1から上位中継装置200に向かう迂回経路が異なっていてもよい。また、迂回経路通知フレームを伝送する経路もこれらの経路と異なっていてもよい。
【0058】
また、本発明は、上記の本発明において、該迂回経路通知フレームが、該通知フレームの宛先の該下位中継装置の識別子及び通過するポートの識別子とで構成された、該通知フレーム自身を伝送する通知経路の情報と、通過するポートの識別子とで構成された該迂回経路情報を含むようにすることができる
【0059】
これにより、迂回経路通知フレームは、通知経路の情報に基づき通知フレームの宛先の下位中継装置に伝送され、宛先の下位中継装置は、迂回経路情報を知ることができる。
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置は、該迂回経路から受信した迂回フレームに付加された該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該下位中継装置のポートの識別子に基づき、該迂回フレームを終端又は他の下位中継装置に転送するトラフィック宛先判別部を有することができる
【0060】
図4は、図2に示した下位中継装置300の原理を示している。この下位中継装置300は、特に下位中継装置300_2(図2参照)を示しているが、他の下位中継装置300の構成は、接続されたリンクの符号が異なるのみで同図の下位中継装置300_2と同様である。下位中継装置300はトラフィック宛先判別部350w,350e(以後、符号350で総称することがある。)を備えている。
【0061】
なお、判別部350の数は、下位中継装置300に接続される冗長リンクの数と同じである。図4では、下位中継装置300は、冗長リンク501,502に対応した2つの判別部350を備えている。
例えば、トラフィック宛先判別部350wは、冗長リンク502、ポート360wb(迂回経路)経由で受信した迂回フレームに付加された下位中継装置及びポートの識別子に基づき、受信したフレームを終端するか又は他の下位中継装置300に転送するためフレームスイッチ333、及びポート360ea経由で冗長リンク501に送出する。
【0062】
これにより、最終的に迂回フレームを終端した下位中継装置300は、迂回フレームに含まれる元のフレームを宛先のユーザ装置に向けて送出することが可能になる。
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置は、該フレームに付加された不要になった識別子を削除する識別子削除部をさらに備えてもよい
【0063】
すなわち、図4において、下位中継装置300は、識別子削除部(図示せず)を有し、この識別子削除部は迂回フレームに付加された不要になった識別子を削除する。
また、本発明は、上記の本発明において、該下位中継装置が、さらに、該上位中継装置から迂回経路通知フレームに含まれる該迂回経路の情報を保持する迂回経路情報保持部と、該迂回経路情報に基づき、該上位中継装置方向に送信するフレームを該迂回経路に送出する経路迂回部とを備えることが可能である
【0064】
すなわち、上位中継装置200は、下位中継装置300に迂回経路通知フレームを送信する。この迂回経路通知フレームには、下位中継装置300から上位中継装置200に向かうフレームの迂回経路情報が含まれている。
下位中継装置300は、迂回経路情報保持部380及び経路迂回部390を備えている(図4参照)。迂回経路情報保持部380は、迂回フレームに含まれた迂回経路情報を記憶し、経路迂回部390は、上位中継装置200に向かうフレームを該迂回経路情報で指定された迂回経路に送出する。
【0065】
これにより、下位中継装置300は、上位中継装置200から指定された迂回経路経由で、例えばユーザ1921(図2参照)からのフレームを上位中継装置200に送出することが可能になる。
また、本発明は、上記の本発明において、該経路迂回部が、帯域保証サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、判別したフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して送出することが可能である
【0066】
すなわち、例えば、ユーザ装置191_1,192_2は帯域保証サービス契約がされている。経路迂回部390は、例えば、ユーザ装置191_1のフレームを判別し、このフレームを迂回経路に送出する。
これにより、本発明のネットワーク装置は、現用リンクの帯域に迂回経路の帯域を加えた広帯域で下位中継装置300から上位中継装置200に向かうフレームを送信することが可能になり、現用リンクのみでは帯域保証サービスができない場合においても、帯域保証サービスが可能になる。
【0067】
また、本発明は、上記の本発明において、該経路迂回部が、該現用リンクが使用できないとき、高信頼サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、このフレームを該迂回経路に送出することが可能である
すなわち、例えば、ユーザ装置1913,1924は高信頼サービス契約がされている。経路迂回部390は、該現用リンクが使用できないとき、ユーザ装置1913,1924からのフレームを判別し、このフレームを迂回経路に送出する。
【0068】
これにより、本発明のネットワーク装置は、迂回経路経由で下位中継装置300から上位中継装置200に向かうフレームの高信頼サービスをすることが可能になる。
さらに、本発明は、上記の本発明において、該中継装置が、LANスイッチ又はIPスイッチであってもよい
【0069】
2 ]上位中継装置
また、上記の課題を解決するため、本発明の上位中継装置は、自装置と複数の下位中継装置とをそれぞれ接続する現用リンクの内の任意の1本の現用リンクの迂回経路として、他の現用リンクと該下位中継装置を相互に接続する1つ以上の冗長リンクとで構成された迂回経路を決定する
【0070】
すなわち、本発明の上位中継装置には、上記の本発明のネットワーク装置における上位中継装置と同様に、自装置に複数の下位中継装置が現用リンクで接続されている。また、下位中継装置間が冗長リンクで接続されている。
上位中継装置は、現用リンクの迂回経路として、他の現用リンクと1又は複数の冗長リンクとで構成された迂回経路を決定することができる。
【0071】
これにより、障害等で現用リンクが使用できなくなったときや帯域不足が生じたときにおいても迂回経路を経由して通信を継続することが可能になる。
【0072】
また記の本発明の上位中継装置は、自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部と、を備える
【0073】
また、本発明は、上記の本発明において、フレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき該現用リンクか該迂回経路かを選択するトラフィック宛先判別部をさらに備えることができる
また、本発明は、上記の本発明において、該迂回経路経由で伝送するフレームに、該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該中継装置のポートの識別子を付加した迂回フレームを生成する迂回フレーム生成部をさらに備えることができる
【0074】
また、本発明は、上記の本発明において、該トラフィック宛先判別部は、帯域保証サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該現用リンク又は該迂回経路に分散して送出することが可能である
また、本発明は、上記の本発明において、使用できない該現用リンクを検出する障害検出部をさらに備え、該トラフィック宛先判別部が使用できない該現用リンクの代わりに該迂回経路にフレームを送出することができる
【0075】
また、本発明は、上記の本発明において、該トラフィック宛先判別部は、高信頼サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該迂回経路に送出することができる
さらに、本発明は、上記の本発明において、該迂回経路決定部は、さらに、該迂回経路の情報を含む迂回経路通知フレームを生成し、この通知フレームを、該迂回経路を終端する該下位中継装置宛に送出することができる
3 ]下位中継装置
また、上記の課題を解決するため、本発明の下位中継装置は、自装置と上位中継装置とを接続する現用リンクの迂回経路として、該上位中継装置と他の下位中継装置とを接続する他の現用リンクと、自装置と他の下位中継装置とを接続する冗長リンクと、を含む迂回経路を決定する
【0076】
すなわち、本発明の下位中継装置は、上位中継位装置と現用リンクで接続され、他の下位中継装置と冗長リンクで接続されている。下位中継装置は、現用リンクの迂回経路として、上位中継装置と他の下位中継装置とを接続する他の現用リンクと、該冗長リンクを含む迂回経路(他の下位中継装置間同士を接続する冗長リンクを、さらに含んでもよい。)を決定することができる。
【0077】
これにより、下位中継装置は、障害等で現用リンクが使用できなくなったときや帯域不足が生じたときにおいても迂回経路を経由して通信を継続することが可能になる。
なお、下位中継装置は、上記のネットワーク装置における下位中継装置と同様に、本発明の下位中継装置は、上位中継装置から通知された迂回経路を現用リンクの迂回経路として決定してもよいし、下位中継装置自身が迂回経路を決定してもよい。
【0078】
以下に述べる本発明の下位中継装置の作用は、上記の本発明のネットワーク装置における下位中継装置と同様である。
すなわち、本発明の下位中継装置は、上記の本発明において、自装置自身の識別子と該現用リンクに接続された自装置のポートの識別子とを対応付けた現用リンクトポロジ情報を該上位中継装置に通知することができる
【0079】
また、本発明は、上記の本発明において、自装置自身の識別子と該冗長リンクを終端する自装置及び隣接する下位中継装置のポート識別子とを対応付けた冗長リンクトポロジ情報を該上位中継装置に通知することができる
また、本発明は、上記の本発明において、該冗長リンクで接続された隣接する下位中継装置との間で、該冗長リンクを終端するポートの識別子を交換し、交換したポート識別子及び自装置の識別子に基づき該冗長リンクトポロジ情報を生成することができる
【0080】
また、記の本発明の下位中継装置は、該迂回経路から受信した迂回フレームに付加された該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該下位中継装置のポートの識別子に基づき、該迂回フレームを終端又は他の下位中継装置に転送するトラフィック宛先判別部を備える
【0081】
また、本発明は、上記の本発明において、さらに、該上位中継装置からの迂回経路通知フレームに含まれる該迂回経路の情報を保持する迂回経路情報保持部と、該迂回経路情報に基づき、該上位中継装置方向に送信するフレームを該迂回経路に送出する経路迂回部とを備えることができる
【0082】
また、本発明は、上記の本発明において、該経路迂回部が、帯域保証サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、判別したフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して送出することが可能である
さらに、本発明は、上記の本発明において、該経路迂回部が、該現用リンクが使用できないとき、高信頼サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、このフレームを該迂回経路に送出することが可能である
【0083】
【発明の実施の形態】
以下に説明する実施例(1)〜(6)では、通信事業者が提供しているVPNやFTTHアクセスサービスのネットワーク構成の場合について述べるが、本発明のネットワーク装置はネットワーク全体の構成にLANスイッチのみを使用する広域LANサービス、及び企業内のLAN環境にも適用可能である。また、媒体は光ファイバに限定されるものではでなく、例えば、通常企業で使用されている銅線のツイストペアケーブルを使用している環境でも良い。
【0084】
また、この実施例(1)〜(6)のネットワーク装置は、本発明に係る上位及び下位中継装置で構成されている。
1 ]実施例 (1)
図5は、本発明に係るネットワーク装置の実施例(1)を示している。
【0085】
ネットワーク装置は、図1で示したアクセスネットワーク170を簡略化したものであり、IPスイッチ100_1に接続されているアグリゲーションLANスイッチ200と、これに接続されたLANスイッチ300_1〜300_4(符号300で総称することがある。)とで構成されている。従って、図1に示した冗長リンク504はLANスイッチ300_4とLANスイッチ300_1とを接続している。
【0086】
なお、便宜上、アグリゲーションLANスイッチ200を上位中継装置、LANスイッチ300_1〜300_4を下位中継装置と称することがある。
図6は、本発明に係るネットワーク装置における上位中継装置200(すなわち、図5に示したアグリゲーションLANスイッチ200)の実施例を示している。この上位中継装置200は、リンク130_1,リンク150_1〜150_4に接続されたポート210a,210b,…、及びポート240a_4,240b_4(以後、それぞれ、符号240a,240bで総称することがある。)を備えている。
【0087】
さらに、上位中継装置200は、データ判別部221、データ判別条件設定部222、タイマ223、フレームスイッチ・MAC処理部230、障害検出部250、トラフィック監視部260、タイマ261、トポロジテーブル271、トポロジテーブル生成部272、フレーム判別部273_1〜273_4(以後、符号273で総称することがある。)、識別子削除部274_1〜274_4(以後、符号274で総称することがある。)、迂回経路決定部280、及び迂回フレーム生成部290を備えている。
【0088】
図7は、本発明に係るネットワーク装置における下位中継装置300、(すなわち、図5に示したLANスイッチ300)の実施例を示している。この下位中継装置300、例えば、LANスイッチ300_2は、リンク150_2に接続されたポート310a及び310b、冗長リンク501に接続されたポート360ea及び360eb、冗長リンク502に接続されたポート360wa及び360wb、並びに、それぞれ、リンク182_1〜182_qに接続されたポート340a_1及び340b_1、…、ポート340a_q及び340b_q(以後、それぞれ、符号340a,340bで総称することがある。)を備えている。
【0089】
さらに、下位中継装置300は、迂回フレーム判別部321、識別子削除部322,352e,352w、フレームスイッチ・MAC処理部330、フレーム判別部351e,351w、識別子生成・保持部370、迂回経路情報保持部380、障害時経路迂回部390、通知フレーム生成部400、及び情報交換フレーム生成部410を備えている。
【0090】
1-1 ]アクセスネットワークのトポロジの収集
上位中継装置200は、自装置と下位中継装置300を含むアクセスネットワークのトポロジ情報をトポロジテーブル271aに収集する。
図8は、トポロジテーブル271aの実施例を示している。このテーブル271aは通常リンクトポロジテーブル271a_1及び冗長リンクトポロジテーブル271a_2で構成されている。
【0091】
通常リンクトポロジテーブル271a_1は、上位中継装置200と下位中継装置300を接続するリンク150_1〜150_4のトポロジを示している。すなわち、テーブル271a_1は、それぞれ、上位中継装置200の配下の下位中継装置300_1〜300_4の識別子“300_1”〜“300_4”(便宜上、符号と同じもの識別子として用いる。以下、他の識別子についても同様である。)と、下位中継装置300_1〜300_4に接続している上位中継装置200のポート240_1〜240_4の識別子“240_1”〜“240_4”と、下位中継装置300_1〜300_4のポート310_1〜310_4の識別子“310_1”〜“310_4”と、を対応付けて示している。
【0092】
例えば、テーブル271a_1のデータD1は、リンク150_1に関するデータであり、下位中継装置300_1の識別子“300_1”と、上位中継装置200(自己)のポート240_1の識別子“240_1”と、下位中継装置300_1(相手)のポート310_1の識別子“310_1”と、を対応付けている。
【0093】
冗長リンクトポロジテーブル271a_2は、下位中継装置300を環状に接続する冗長リンク501〜504のトポロジを示している。すなわち、テーブル271a_2は、それぞれ、冗長リンク501〜504が接続される下位中継装置300_1〜300_4のポートの識別子“360e_1”,“360w_1”、…、“360e_4”,“360w_4”と、接続相手の下位中継装置300_1〜300_4の識別子“300_1”〜“300_4”とを対応付けている(図5参照)。
【0094】
例えば、テーブル271a_2のデータD2は、下位中継装置300_1(自己)のポート360w_1,360e_1に先には、それぞれ、接続相手である下位中継装置300_2,300_4が接続されていることを示している。
なお、各識別子の生成方法は、例えば、(1)各下位中継装置300の識別子生成・保持部370が、ランダム値を生成してそれを装置自身の識別子又はポート識別子とする方法、(2)ポートの識別子は、各ポートに一意のMACアドレスを使用する方法等がある。
【0095】
図8のトポロジテーブル271aを作成するためのトポロジ情報を収集する手順を以下に説明する。
トポロジ情報は、通知フレーム720と情報交換フレーム740で収集される。これらのフレーム720,740は、一般的なMACフレーム700を用いる。
【0096】
図9は、MACフレーム700の構成を示している。このMACフレーム700は、プリアンブル701、開始フレーム・デリミタ(Start Frame Delimiter:以後、SFDと称する。)702、宛先MACアドレス703、送信元MACアドレス704、タイプフィールド705、ユーザ・データフィールド706、フレーム・チェック・シーケンス(FCS)707等で構成されている。
【0097】
プリアンブル701は、56ビットの“10101010…10101010”であり、SFD702は、8ビットの“10101011”である。タイプフィールド705は、2バイトのフィールドであり、RFC(Request for Comments)1700でその目的と値が規定されている。例えば、タイプフィールド=“0800(16進)”は、上位層がIP(Internet Protocol)であることを示す。
【0098】
MACフレームのヘッダ(MACヘッダ)は、宛先MACアドレス703、送信元MACアドレス704、及びタイプフィールド705から成っている。
図10は、情報交換フレーム740のフォーマットを示している。このフレーム740は、冗長リンク501〜504で接続された下位中継装置300のポート間で交換され、ポートの識別子を通知し合うフレームである。
【0099】
情報交換フレーム740は、MACヘッダ741、ポート識別子747が設定されるデータフィールド742、及びFCS743で構成されている。MACヘッダ741は、宛先アドレスフィールド724、送信元アドレスフィールド725、及びタイプフィード726で構成されている。タイプフィールド746には、RFC1700で未規定の"FFF0"が設定されている。
【0100】
図7において、例えば、下位中継装置300_2の情報交換フレーム生成部410は、冗長リンク501に接続されたポート360eaの識別子“360e_1(図5参照)”をデータフィールド742に設定した情報交換フレーム740を生成し、このフレーム740をポート360eaから送出する。同様に、生成部410は、ポート360waの識別子“360w_2(図5参照)”をデータフィールド742に設定した情報交換フレーム740をポート360waから送出する。
【0101】
他の下位中継装置300の情報交換フレーム生成部410も、同様に、それぞれ、情報交換フレーム740を生成して各ポートから送出する。
下位中継装置300_2のフレーム判別部351eは、冗長リンク501及びポート360ebを経由して下位中継装置300_1からの情報交換フレーム740を受信する。この情報交換フレーム740のデータフィールド742には、下位中継装置300_1のポート識別子“360w_1”が設定されている。
【0102】
フレーム判別部351eは、情報交換フレーム740を情報交換フレームであると判別し、識別子生成・保持部370に送る。識別子生成・保持部370は、情報交換フレーム740を受信したポート360ebの識別子“360e_2”と受信した識別子“360w_1”を対応付けたトポロジ情報(冗長リンクポート識別子“360e_2”/隣接ポート識別子“360w_1”)を記憶する。
【0103】
同様に、下位中継装置300_2のポート360wbは、冗長リンク502を経由して下位中継装置300_3からのポート識別子“360e_3”が設定されている情報交換フレーム740を受信する。識別子生成・保持部370は、トポロジ情報(冗長リンクポート識別子“360w_2”/隣接ポート識別子“360e_3”)を記憶する。
【0104】
図11は、通知フレーム720のフォーマットを示している。この通知フレーム720は、下位中継装置が、自装置と上位中継装置を接続する通常リンクのトポロジ情報と、識別子生成・保持部370に保持された冗長リンクに関するトポロジ情報とを上位中継装置200に通知するフレームである。
【0105】
通知フレーム720は、MACヘッダ721、データフィールド722、及びFCS723で構成されている。MACヘッダ721のタイプフィールド726には、情報交換フレーム740と同様に、例えば通知フレーム720であることを識別するための識別子“FFFF”を設定すれば良い。
【0106】
データフィールド722は、下位中継装置自身の識別子727、上位中継装置200と接続するポート識別子728、冗長リンクに接続するポートとその接続相手のポート識別子を示したトポロジ情報(冗長リンクポート識別子/隣接ポート識別子)729、及びトポロジ情報(冗長リンクポート識別子/隣接ポート識別子)730で構成されている。
【0107】
なお、トポロジ情報の数は、下位中継装置300に接続されている冗長リンクの数だけ挿入される。
図7において、例えば、下位中継装置300_2の通知フレーム生成部400は、通知フレーム720_2を生成し、それぞれ、生成した通知フレーム720_2のフィールド727,728,729,730に、自装置の識別子“300_2”、上位中継装置200に接続されたポートの識別子“310_2(図5参照)”、識別子生成・保持部370に記憶されたトポロジ情報(“360e_2”/“360w_1”)、及び(“360w_2”/“360e_3”)を設定する。
【0108】
通知フレーム生成部400は、生成した通知フレーム720_2をポート310a経由、すなわち、リンク150_2(図5参照)経由で上位中継装置200に送信する。
同様に、他の下位中継装置300_1,300_2,300_4において、通知フレーム生成部400は、生成した通知フレーム720_1,720_3,720_4を上位中継装置200に送信する。
【0109】
図6において、上位中継装置200は、それぞれ、各ポート240b経由で各下位中継装置300からの通知フレーム720_1〜720_4(以後、符号720で総称することがある。)を受信する。フレーム判別部273は、通知フレーム720の「タイプフィールド726」=“FFFF”であることで通知フレームであると認識し、この通知フレーム720のデータフィールド722に設定された識別子727,728、及びトポロジ情報729,730をトポロジテーブル生成部272に与える。
【0110】
トポロジテーブル生成部272は、下位中継装置300_1〜300_4からの通知フレーム720_1〜720_4に含まれた識別子727,728、及びトポロジ情報729,730に基づき通常リンクトポロジテーブル271a_1及び冗長リンクトポロジテーブル271a_2を生成する。
【0111】
例えば、トポロジテーブル生成部272は、通常リンクトポロジテーブル271a_1の下位中継装置300_1に対応するデータD1(図8参照)を、通知フレーム720_1を受信した自装置のポート240b_1の識別子“240_1(図5参照)”、及び通知フレーム720_1に含まれる下位中継装置300_1の「識別子727」=“300_1”、及びポートの「識別子728」=“310_1”を対応付けて作成する。
【0112】
また、トポロジテーブル生成部272は、例えば、冗長リンクトポロジテーブル271a_2の下位中継装置300_1に対応するデータD3,D4(図8参照)を以下の手順で作成する。
まず、トポロジテーブル生成部272は、通知フレーム720_1に含まれるトポロジ情報729=(“360e_1”,“360w_4”)とは、「冗長リンクポート識別子」と「隣接ポート識別子」と逆のトポロジ情報729=(“360w_4”,“360e_1”)を含む通知フレーム720_4を検出する。
【0113】
そして、トポロジテーブル生成部272は、テーブル271a_2に、通知フレーム720_1の自装置識別子“300_1”、冗長リンクポート識別子“360e_1”、及び通知フレーム720_4の自装置識別子“300_4”を対応付けたデータD3を設定し、通知フレーム720_4の自装置識別子“300_4”、その冗長リンクポート識別子“360w_4”、及び通知フレーム720_1の自装置識別子“300_1”を対応付けたデータD4を設定する。
【0114】
同様に、トポロジテーブル生成部272は、2つの下位中継装置とポート識別子を対応付けた他のデータも設定する。
上述したように、本発明のネットワーク装置におけるトポロジテーブル271aの作成に必要な処理は、(1)各下位中継装置300が自装置のポート識別子とその接続状態を自装置に直接接続されている上位中継装置200のみに通知する処理、(2)この通知に基づき上位中継装置200がネットワーク装置全体のトポロジを把握する処理のみである。
【0115】
本発明のトポロジ管理(上記の処理(1)、(2))は、他の処理に対して運用上の影響は殆どない。また、本発明のトポロジ管理は、各ルータが、互いにルーティングメッセージを交換し、接続されたネットワークのアドレス等のトポロジ情報を把握して管理する従来のルーティングプロトコル、例えば、OSFP(Open Shortest Pass First)と比較して、複雑でない。
【0116】
また、本発明のネットワーク装置は、一度ネットワークを構築するときにトポロジを把握する処理を行うだけであり、その後は、部分的な障害発生時、下位中継装置の追加時、及び下位中継装置間の冗長リンクを追加する時等の場合のみにトポロジテーブル271aを更新/追加するだけである。したがって、トポロジテーブル271aの更新/追加は、OSFPと異なり、数日〜数十日に一度に一部のトポロジ情報についてだけ行えばよく、通常の運用を複雑にするものではない。
【0117】
また、本発明のネットワーク装置は、全ての下位中継装置を冗長リンクで環状に接続する必要はなく、例えば、(1)最低限2つの下位中継装置間の冗長リンク接続、(2)ネットワークとして大規模でも比較的狭い特定地域の下位中継装置間だけの冗長リンク接続、(3)冗長化/負荷分散の提供用ユーザを収容する下位中継装置だけの冗長リンク接続、等でよい。これら(1)〜(3)の場合、上位中継装置は、冗長リンクで接続されている下位中継装置で構成されるトポロジだけを把握しておけばよい。
【0118】
1-2 ]障害発生時の迂回経路によるデータ通信
障害が発生した現用リンクを迂回して冗長リンクを用いた通信を行う場合の動作を以下に説明する。
図6において、上位中継装置200の障害検出部250は、下位中継装置300が接続されたポート240a_1,240b_1〜240a_4,240b_4の障害の有無を監視する。この障害としては、例えば、ポート240a,240bの故障、対向する下位中継装置300のポート310a,310bの故障、下位中継装置300自身の故障、リンクの断線、及びリンクが光ファイバである場合、その折り曲がりによる使用不可状態等がある。
【0119】
障害検出部250は、イーサネット(R)の場合、リンクで通信可能であれば通常観測できるリンクインテグリティ信号の有無で、上記の故障を判断できる。
この時、上記のような障害により、図5のリンク150_1による通信が不可能になったものとする。障害検出部250は、この障害を検出し、リンク150_1を経由した通信ができなくなったことを迂回経路決定部280、トポロジテーブル271、及びデータ判別部221に通知する。迂回経路決定部280は、トポロジテーブル271を参照し、リンク150_1を使用しない迂回経路決定処理手順を実行する。
【0120】
データ判別部221は、上位のルータ100_1(図5参照)からポート210b経由で受信したフレームの内で、本来、フレームスイッチ・MAC処理部230、ポート240a_1、リンク150_1及び下位中継装置300_1を経由するデータフレーム、例えば、企業ユーザ191_1宛のデータフレームを迂回フレーム生成部290に送る。
【0121】
迂回経路決定部280は、例えば、最短の迂回経路を検索し、迂回経路「現用リンク150_2−下位中継装置300_2−冗長リンク501−下位中継装置300_1」を決定する。なお、経路「現用リンク150_4−下位中継装置300_4−冗長リンク504−下位中継装置300_1」も最短の迂回経路であるが、ここでは、上記の経路を迂回経路として採用する。
【0122】
そして、迂回経路決定部280は、決定した迂回経路を通過するために必要な識別子を含む経路迂回情報を作成し、迂回フレーム生成部290に通知する。
なお、迂回経路の別の決定方式については実施例(2)〜(4)で後述する。
この経路迂回情報は、迂回経路が上記の場合、ポート識別子“310_2”、ポート識別子“360e_2”、ポート識別子“360w_1”、及び宛先の企業ユーザが接続されている下位中継装置300_1の識別子“300_1”で構成される。
【0123】
迂回フレーム生成部290は、該経路迂回情報を企業ユーザ宛データフレームに付加した迂回フレーム760を作成する。
図12は、迂回フレーム760のフォーマット例を示している。この迂回フレーム760は、経路迂回情報761、及び企業ユーザ宛データフレームを構成するオリジナルMACヘッダ762、データ763、及びFCS764で構成されている。
【0124】
経路迂回情報761は、上記の経路迂回情報(「ポート識別子766」=“310_2”、「ポート識別子767」=“360e_2”、「ポート識別子768」=“360w_1”、「下位中継装置300_1の識別子769」=“300_1”)にさらに迂回フレーム識別子765を付加したものである。
【0125】
迂回フレーム識別子765は、迂回フレーム760が迂回フレームであることを示す識別子である。この識別子765を、次の例(1)〜(3)のようにしてもよい。
(1)LAN技術の標準化団体/学会組織であるIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)により管理されている48ビットのMACアドレスの内の先頭部分24ビット(ベンダを示すためのカンパニーコード)が一意であることを利用し、これまでIEEEに登録されていないベンダコードを登録し、このベンダコードを迂回フレーム識別子する。
【0126】
(2)登録したベンダコードに、さらに、例えば、全て"0"である24ビットを付加した48ビットを迂回フレーム識別子とする。
(3)通常のMACフレーム(図9参照)の56ビットのプリアンブル(“01”の繰り返し)と8ビットのSFD“10101011(2進)”の代わりに、例えば、同図に示すように、ビット列“11001100...”を先頭に付加し、下位中継装置300の迂回フレーム判別部321(図7参照)が、通常フレームのプリアンブル“101010...”と迂回フレームのプリアンブル“11001100..”との差異で迂回フレームを識別する。
【0127】
図6において、上位中継装置200の迂回経路決定部280は、迂回フレーム760を決定した迂回経路経由で送信するためには、迂回フレーム760をポート240a_2から送出すればよいことを把握している。そこで、迂回経路決定部280は、迂回フレーム生成部290で生成された迂回フレーム760をポート240a_2から送出するように設定する。
【0128】
図7において、下位中継装置300_2の迂回フレーム判別部321は、ポート310b(=識別子“310_2”)を経由して受信したフレームが迂回フレーム760であるか否かを判別する。迂回フレーム760でない場合、迂回フレーム判別部321は、受信したフレームをフレームスイッチ・MAC処理部330に送り通常のMACフレームとして処理する。
【0129】
迂回フレーム760である場合、迂回フレーム判別部321は、迂回フレーム760を識別子削除部322に与える。識別子削除部322は、迂回フレーム760の経路迂回情報761の最初の識別子“310_2”を、すなわち、既に通過したポート310b_2の識別子を削除する。さらに、識別子削除部322は、経路迂回情報761の次の識別子“360e_2”に基づき、この識別子“360e_2”を削除した迂回フレーム760aをポート360ea経由で冗長リンク501へ送出する。
【0130】
図13は、ポート360eaから送出された迂回フレーム760aを示している。この迂回フレーム760aは、図12に示した迂回フレーム760から、不要になった「識別子766」=“310_2”及び「識別子767」=“360e_2”を削除したフレームである。下位中継装置300_1(図7参照)において、フレーム判別部351wは、冗長リンク501(同図に示したリンクの符号は、下位中継装置300_2に対応した符号を示しており、下位中継装置300_1のリンクの符号とは異なる。)及びポート360wb(識別子“360w_1”)を経由して迂回フレーム760a(図13参照)を受信する。
【0131】
識別子生成・保持部370は、既に、自装置300_1のポート識別子“360w_1”、ポート識別子“360e_1”、及び自装置の識別子“300_1”をフレーム判別部351w,351eに通知している。
フレーム判別部351wは、迂回フレーム760aの迂回フレーム識別子765aに基づきフレームが迂回フレームであることを認識すると共に、経路迂回情報761aのポート識別子“360w_1”及び下位中継装置の識別子“300_1”を参照して、迂回フレーム760aが自ポート360wbで受信すべきフレームであること、及び自装置300_1が最終的な受信下位中継装置であることを認識し、迂回フレーム760aを識別子削除部352wに与える。
【0132】
識別子削除部352eは、迂回フレーム識別子765a、ポート識別子“360w_1”、下位中継装置の識別子“300_1”を削除して、迂回フレーム760aを元の企業ユーザ宛データフレーム(MACフレーム)に戻し、このデータフレームをフレームスイッチ・MAC処理部330に与える。
【0133】
フレームスイッチ・MAC処理部330は、通常のMACフレームと同様の処理を行う。これにより、企業ユーザ宛データフレームは、障害が発生したリンク150_1を避けた迂回経路を経由して企業ユーザに通知されることになる。
1-3 ]障害発生時の迂回経路による逆方向データ通信
上記の[1-2]障害発生時の迂回経路によるデータ通信は、上位中継装置200から下位中継装置300へのデータフレームを迂回させるためのものであるが、下位中継装置300から上位中継装置200へ向うデータフレームも同様に迂回させる必要がある。
【0134】
これを実現するため、本発明の上位中継装置200において、迂回経路決定部280は、下位中継装置300_1への迂回経路を決定したとき、この迂回経路の情報を迂回経路通知フレーム780で下位中継装置300_1に通知する。
下位中継装置300_1は、受信した迂回経路情報に基づき、上位中継装置200に向かうフレームを迂回経路経由で送信する。
【0135】
図14は、迂回経路通知フレーム780のフォーマット例を示している。このフレーム780は、上述した迂回経路(ポート識別子“310_2”、ポート識別子“360e_2”、ポート識別子“360w_1”、下位中継装置300_1の識別子“300_1”)と同じ迂回経路を通知するフレーム例を示している。
【0136】
迂回経路通知フレーム780は、「迂回経路通知フレーム識別子781」、「ポート識別子782」=“310_2”、「ポート識別子783」=“360e_2”、「ポート識別子784」=“360w_1”、「下位中継装置識別子785」=“300_1”、「ポート識別子786」=“310_2”、「ポート識別子787」=“360e_2”、及び「ポート識別子788」=“360w_1”で構成されている。
【0137】
この内のポート識別子786、ポート識別子787、及びポート識別子788が、迂回経路情報であり、それぞれ、ポート識別子782、ポート識別子783、及びポート識別子784に設定された識別子と同じ識別子“310_2”,“360e_2”,及び“360w_1”が設定されている。
【0138】
迂回経路通知フレーム識別子781は、MACフレームのプリアンブル及び迂回フレーム識別子とは異なるビット列、例えば、64ビットの“11110000…0011”を用いてもよいし、或いは、上述したように、ベンダコードを登録して使用してもよい。
【0139】
迂回経路通知フレーム780は、迂回フレーム760と同様に、「ポート識別子782」、「ポート識別子783」、「ポート識別子784」、「下位中継装置識別子785」が削除されながら迂回経路を経由して下位中継装置300_1に送信される。
この送信で迂回経路通知フレーム780が、迂回フレーム760と異なる点は、識別子781で迂回経路通知フレームである認識されて送信されることである。
【0140】
通信途中で削除されなかった「ポート識別子786」=“310_2”、「ポート識別子787」=“360e_2”、及び「ポート識別子788」=“360w_1”が、迂回経路情報となる。
すなわち、下位中継装置300_1において、フレーム判別部351wは、迂回経路通知フレーム780(受信時には、識別子“310_2”及び“360e_2”は既に削除されている。)を受信し、迂回経路通知フレーム識別子781を検出して迂回経路通知フレームであると認識する。
【0141】
そして、フレーム判別部351wは、迂回フレーム760aを受信したときと同様に、自装置が最終の下位中継装置300であると判断し、識別子“360w_1”及び“300_1”を削除し、残った識別子“310_2”,“360e_2”,及び“360w_1”を迂回経路情報として、迂回経路情報保持部380に与える。迂回経路情報保持部380は、迂回経路情報を保持すると共に、障害時経路迂回部390に通知する。
【0142】
以後、障害時経路迂回部390は、ポート340bから入力された自装置300_1から上位中継装置200に向かうデータフレームを、迂回経路経由で上位中継装置200へ送るために、迂回経路情報に基づき図12と同様の迂回フレームを生成すると共に、ポート360waから送出する。
【0143】
下位中継装置300_1のフレーム判別部351eは、冗長リンク501及びポート360eb経由で受信した迂回フレームを、迂回フレームであると認識して、識別子削除部352eに送る。
識別子削除部352eは、通過した識別子“360e_2”,及び“360w_1“を削除すると共に、識別子“310_2”で上位中継装置200に送る迂回フレームであると認識して、迂回フレームから迂回フレーム識別子“11001100…0011”(図12参照)及び識別子“310_2”を削除した元のMACフレームをフレームスイッチ・MAC処理部330に入力する。
【0144】
このMACフレームは、ポート310aを経由して通常のMACフレーム処理動作に基づき上位中継装置200を経由して宛先装置に伝送される。
これにより、データフレームを、障害発生時に上位中継装置200から下位中継装置300へ、或いは下位中継装置300から上位中継装置200へ、双方向で同じ迂回経路を使用して伝送することが可能になる。なお、下方向の迂回経路を上方向の迂回経路とは、別の経路とすることも可能である。
【0145】
本発明に係る上位中継装置200及び下位中継装置300の構成は、迂回フレーム760及び迂回経路通知フレーム780が、通常のMACフレームをスイッチングするフレームスイッチ・MAC処理部や転送処理には影響を与えない構成であることを以下に説明する。
【0146】
図5において、リンク150_1が使用できなった場合、下位中継装置300_2において、ポート310_2(図7では、ポート310bに相当する。)は、一般ユーザ192_1〜192_q宛の通常のMACフレームと、経路迂回情報が付加された、企業ユーザ191_1宛の迂回フレーム760(図12参照)を受信することになる。
【0147】
図7において、下位中継装置300_2のポート310bに入力されたフレームは、迂回フレーム判別部321でMACフレームであるか否かが判別される。すなわち、迂回フレーム判別部321は、フレームに64ビットの“101010...101011(プリアンブル+SFD)”が付加されていれば、MACフレームを判別し、例えば、“110011001100...”が付加されていれば、迂回フレームと判別し、MACフレームと迂回フレームとを分離する。
【0148】
MACフレームは、フレームスイッチ・MAC処理部330に入力され通常のスイッチ(転送)処理が行われ処理は完了する。
迂回フレームは、フレームスイッチ・MAC処理部330には入力せずに、識別子削除部322で不要になった識別子が削除された後、冗長リンク501に送出される。
【0149】
迂回フレームを冗長リンク501経由で受信した下位中継装置300_1において、フレーム判別部351wは、迂回フレームに付加された経路迂回情報に基づき、自装置宛の迂回フレーム(企業ユーザ宛データフレーム)であるか、さらに次の冗長リンク504へ転送すべきものであるかで判断する。
【0150】
自装置宛の迂回フレームである場合、識別子削除部352wは、迂回フレームに付加された識別子を削除し、元のMACフレームとしてフレームスイッチ・MAC処理部330に送る。フレームスイッチ・MAC処理部330は、通常のスイッチ処理でMACフレームを宛先の企業ユーザの接続ポートへ転送して処理を完了する。
【0151】
このように、例えば、下位中継装置300_2のポート310_2の入力直後で通常フレームと迂回フレームとが分離され、冗長リンクには、通常のMACフレームは流れず、逆に、フレームスイッチ・MAC処理部330には、通常のMACフレーム以外のフレームが流れないように分離されている。
【0152】
情報交換フレーム740(図10参照)も、同様に、冗長リンクのみを流れ、フレームスイッチ・MAC処理部330を通過しない。
通知フレーム720(図11参照)は、現用リンクを流れるが、フレームスイッチ・MAC処理部330を通過しない。
【0153】
これにより、本発明におけるフレームは、フレームスイッチ・MAC処理部330におけるスイッチング処理には影響を与えることはない。また、フレームの種別の検出は、単純なビットパターンの検出であり、複雑な回路は必要でなく、安価且つ簡単な回路構成で実現可能である。
【0154】
1-4 ]障害復旧時の動作
以上、現用リンクに障害が発生した場合、迂回経路を使用してデータ通信について述べたが、現用リンクに障害が復旧したときにおける本発明のネットワーク装置の動作を以下に説明する。
【0155】
上位中継装置200(図6参照)において、障害検出部250は、障害があるリンク150_1の復旧を確認した場合、この復旧をデータ判別部221に通知する。データ判別部221は、復旧した現用リンクを通過させるデータフレームの転送先を迂回フレーム生成部290からフレームスイッチ・MAC処理部230に切り替える。フレームスイッチ・MAC処理部230は、データフレームを通常処理で転送する。
【0156】
また、下位中継装置300_1(図7参照)において、現用リンク150_1の障害が復旧したことを検出、又は上位中継装置200からの通知で知ったとき、障害時経路迂回部390は、迂回経路を経由して上位中継装置200に送信していたフレームをフレームスイッチ・MAC処理部230を経由した通常の経路で上位中継装置200に送出する。
【0157】
2 ]実施例 (2)
本実施例(2)におけるネットワーク構成は、図5に示したネットワーク構成と同様であり、上位中継装置200及び下位中継装置300も、それぞれ、図6及び図7に示した実施例(1)の上位中継装置200及び下位中継装置300と同様である。
【0158】
図15は、実施例(2)におけるトポロジテーブル271bを示している。このトポロジテーブル271bが、図8に示した実施例(1)のトポロジテーブル271aと異なる点は、冗長リンクトポロジテーブル271b_2が、冗長リンクトポロジテーブル271a_2と異なり各下位中継装置300に優先度が設定されていることである。
【0159】
動作において、本実施例(2)が実施例(1)と異なる点は、実施例(1)の上位中継装置200において、迂回経路決定部280が、トポロジテーブル271aに基づき、通過する下位中継装置の数が最小になる経路を迂回経路(下位中継装置300_2或いは下位中継装置300_4を通過する迂回経路がある。)として決定し、条件の合う経路が複数ある場合、例えば、最初に検索した迂回経路を選択した。
【0160】
本実施例(2)の迂回経路決定部280は、例えば、複数の迂回経路がある場合、トポロジテーブル271b_2に基づき、通過する下位中継装置の優先度の高い迂回経路を選択する。実施例(1)と同様に、現用リンク150_1が使用できない場合(図5参照)、迂回経路決定部280は、トポロジテーブル271bに基づき、下位中継装置300_4より下位中継装置300_2の優先度が高いので、迂回経路「ポート240_2−ポート310_2−ポート360e_2−ポート360w_1」が選択される。
【0161】
この実施例(2)は、例えば、下位中継装置300の優先順位を遅延の少ない順に設定し、遅延に敏感なインターネット放送などのマルチメディアストリームの送信に適する。
3 ]実施例 (3)
本実施例(3)におけるネットワーク構成(図5参照)、上位中継装置200(図6参照)、及び下位中継装置300(図7参照)は実施例(1)と同様である
図16は、実施例(3)におけるトポロジテーブル271cを示している。このトポロジテーブル271cが、実施例(1)のトポロジテーブル271aと異なる点は、通常リンクトポロジテーブル271c_1が、テーブル271a_1と異なりトラフィック監視部260で監視されたトラフィック負荷が各下位中継装置300に設定されていることである。
【0162】
動作において、迂回経路決定部280(図6参照)は、実施例(1)の迂回経路決定部280と異なり、テーブル271c_1のトラフィック量に基づきトラフィック負荷の少ない経路を迂回経路として選択する。
なお、テーブル271c_1のトラフィック負荷として、タイマ261を設け、トラフィック監視部260がリンク全帯域に対する一定時間の使用率の平均値等をトポロジテーブルに与えてもよい。
【0163】
4 ]実施例 (4)
本実施例(4)におけるネットワーク構成(図5参照)、上位中継装置200(図6参照)、及び下位中継装置300(図7参照)は実施例(1)と同様である
図17は、実施例(4)におけるトポロジテーブル271dを示している。このトポロジテーブル271dが実施例(1)のトポロジテーブル271aと異なる点は、通常リンクトポロジテーブル271d_1が、テーブル271a_1と異なり、各下位中継装置300に対応した現用リンク150の帯域が設定されている。
【0164】
動作において、迂回経路決定部280は、テーブル271d_1のリンク150の内の帯域の広い順に迂回経路を選択する。
ネットワーク装置(図5参照)において、上位中継装置200と下位中継装置300とが異なる帯域の現用リンク150で接続されている場合がある。例えば、下位中継装置300_4が多数の企業ユーザ(図示せず)を収容しているため広帯域1000Mbpsのリンク150_4で接続され、下位中継装置300_2が一般ユーザを収容しているため1000Mbpsより狭帯域100Mbpsのリンク150_2で接続されている。
【0165】
同図のトポロジテーブル271dは、下位中継装置300_1〜300_4が、それぞれ、100Mbps,100Mbps,100Mbps,1000Mbpsの帯域のリンク150_1〜150_4で接続されていることを示している。
この場合、例えば、リンク150_1に障害が発生した場合、迂回経路として、広帯域のリンク150_4を経由する迂回経路(ポート240_4−ポート310_4−ポート360w_4−ポート360e_1)が選択される。
【0166】
トポロジテーブル271dにリンク150の帯域情報を設定する方式は、例えば、ネットワーク構築後の初期値として設定する方法や遠隔のネットワーク管理装置からコマンドラインインターフェース(ftpやTelnet)経由で設定する等の方式がある。
【0167】
5 ]実施例 (5)
図18は、本発明に係るネットワーク装置の実施例(5)を示している。このネットワーク装置は、上位中継装置200a、及びこの上位中継装置200aに、それぞれ、リンク150a_1〜150a_4で接続された下位中継装置300a_1〜300a_4で構成されている。
【0168】
下位中継装置300a_1−300a_2間、下位中継装置300a_2−300a_3間、及び下位中継装置300a_3−300a_4間は、それぞれ、冗長リンク501a〜503aで接続されている。
また、下位中継装置300a_1〜300a_4には、それぞれ、リンク181a_1〜181a_20、リンク182a_1〜182a_20、リンク183a、及びリンク184a_1〜184a_20で、20名の一般ユーザ191a_1〜191a_20(以後、符号191aで総称することがある。)、20名の一般ユーザ192a_1〜192a_20(以後、符号192aで総称することがある。)、1つの企業ユーザ193a_1、20名の一般ユーザ194a_1〜194a_20(以後、符号194aで総称することがある。)が接続されている。
【0169】
通信サービス事業者は、300Mbpsの回線を企業ユーザ193a_1と契約しており、下位中継装置300a_3に接続されたリンク150a_3の帯域は300Mbpsであり、一般ユーザ191a,192a,194aに対応するリンク150a_1,150a_2,150a_4の帯域は、100Mbpsである。
【0170】
一般ユーザ191a,192a,194aによるインターネットアクセスは、通常、Webアクセス時のhtmlファイル及び静止画像の転送、フリーソフトウェアのダウンロード、音声及び動画のダウンロード、又はリアルタイム放送或いはオンデマンド放送の音声及び画像データの受信等であり、ネットワークからユーザ方向へのデータ量が圧倒的に多い。
【0171】
通信サービス事業者は、例えば、下位中継装置300a_1に10名のユーザ192a_1〜192a_10を収容して各ユーザに10Mbpsの回線を提供すれば、各ユーザに対して必ず10Mbpsの帯域が保証することができる。
しかし、通信サービス事業者は、全てのユーザ192a_1〜192a_10が常に回線を使用しはいないことを見込み、ユーザを効率良く収容し、設備投資費用を抑えるためにアップリンク150a_1の帯域100Mbpsで保証可能な10名以上の、例えば、20名のユーザ191a_1〜191a_20を下位中継装置300a_1に収容する。これは、下位中継装置300a_2,300a_4の収容ユーザ数についても同様である。
【0172】
一般ユーザは夜間に大量のトラフィックを受信する。従って、例えば、下位中継装置300a_1に10Mbpsのリンク181a_1〜181a_20で20名のユーザ191a_1〜191a_20を収容した場合、1ユーザは、5Mbpsのアクセス帯域しか保証されないという問題がある。
【0173】
本実施例(5)では、ネットワーク装置における、この問題を解決するための負荷分散を行ってもよい。
すなわち、企業ユーザ193a_1のトラフィックは、昼間が多く、夜間には殆どない。そこで、夜間、上位中継装置200において、データ判別条件設定部222(図6参照)は、例えば、下位中継装置300_4に収容されている総数20名のユーザ194a_194a_20の半分のユーザ194a_1〜194a_10のトラフィックを、これらのユーザ194a_1〜194a_10のアドレスを判別条件として設定し、判別されたトラフィック(最大100Mbps)を「現用リンク150a_3−下位中継装置300a_3−冗長リンク503a」経由で迂回させる。
【0174】
同様に、データ判別条件設定部222は、それぞれ、下位中継装置300_1,300_2宛の半分のユーザ宛のトラフィック(最大100Mbps)を迂回経路「現用リンク150a_3−下位中継装置300a_2−冗長リンク502a」経由、「現用リンク150a_3−下位中継装置300a_3−冗長リンク502a−下位中継装置300a_2−冗長リンク501a」経由で迂回させる。
【0175】
これにより、各一般ユーザ191a,192a,194aに対して10Mbpsのアクセス帯域を保証することが可能になる。
上記の動作を実行するために、通信サービス事業者は、例えば、下位中継装置300に一般ユーザ数が10を超えて収容するとき、上位中継装置200のデータ判別条件設定部222に上記の迂回経路を使用してデータ伝送するユーザ装置のMACアドレスを登録すればよい。
【0176】
また、通信サービス事業者は、例えば、企業ユーザ193a_1のトラフィックが比較的多く発生する時間帯が平日の9:00〜21:00であるとき、それ以外の時間帯をタイマ223(図6参照)に設定する。タイマ223は設定された時間帯であることをデータ判別条件設定部222に示し、データ判別条件設定部222は、一般ユーザのトラフィック負荷を上記の迂回経路を用いて分散する。
【0177】
これにより、時間帯を考慮に入れた負荷分散が可能になる。
以上、本発明のネットワーク装置における、障害発生時の動的な障害経路迂回の実施例、負荷分散の実施例について述べた。
6 ]実施例 (6)
図19は、本発明のネットワーク装置の実施例(6)を示している。この実施例(6)では、本発明のネットワーク装置で提供するサービス例を示している。
【0178】
キャリアのアクセスネットワーク(本発明のネットワーク装置)170bには、アグリゲーション装置(上位中継装置)200bと、それぞれ、この装置200bにリンク150b_1〜150b_5で接続されているユーザ収容スイッチ(下位中継装置)300b_1〜300b_5で構成され、スイッチ300b_1−300b_2間、及びスイッチ300b_2−300b_3間は、それぞれ、冗長リンク501b,502bで接続されている。
【0179】
また、スイッチ300b_1〜300b_5は、特定地域サービス局舎800に収容され、この内のスイッチ300b_1〜300b_3は、高信頼/負荷分散サービス提供用設備801であり、スイッチ300b_4,300b_5は、通常サービス提供用設備802である。
特定地域サービス局舎800は、市町村単位等、特定の地域にインターネットアクセスサービスや企業向けVPNサービスを提供している装置を設置している施設である。例えば、特定地域サービス局舎800は、電力会社系のサービスプロバイダであれば地域にある変電所等に設置されている。
【0180】
一般ユーザ194b_1〜194b_20(以後、符号194bで総称する)及び企業ユーザ195b_1は、アグリゲーション装置200bとスイッチ300b_4又は300b_5間の接続に障害が発生した場合、インターネットアクセスサービス又は企業のVPNサービスが利用できなくなる。
【0181】
この結果、企業ユーザ195b_1がネットワークを利用して各地域の支社194等と日常的に通信を行っている場合、その業務自体が停止してしまう。
また、多数の一般ユーザ194bがアップリンク150_4を共有しているため、インターネットアクセスが集中する時間帯にはレスポンスが低下する。
【0182】
これらの一般ユーザ194b及び企業ユーザ195b_1が受けるサービスが、従来のサービスである。
一方、スイッチ300b_1〜300b_3に収容されているユーザは、障害が発生した場合においても冗長リンクを経由した迂回経路により通信を存続することが可能である。
【0183】
すなわち、一般ユーザ191b_1〜191b_20,193b_1〜193b_20(以後、それぞれ、符号191b、193bで総称する。)にはインターネットアクセスを中断されることが無い高信頼サービスが提供され、企業ユーザ192b_1には業務通信を中断されることが無い高信頼サービスが提供される。
【0184】
また、企業ユーザ192b_1は、リンク150b_2が契約した帯域と同じ又はそれ以上の広帯域のリンクであり、帯域保証サービスを提供される。
また、一般ユーザ191b,193b向けに、夜間空いているリンク150b_2を利用した最低帯域保証サービスの提供が考えられる。
【0185】
図19において、例えば、リンク150b_1,150b_3の帯域が100Mbpsであり、一般ユーザ191b,193bを接続するリンク181b_1〜181b_20,183b_1〜183b_20(以後、符号181b,183bで総称する。)の帯域が10Mbpsであり、企業ユーザ192b_1を収容しているスイッチ300b_2のアップリンク150b_2の帯域が200Mbps以上であるものとする。
【0186】
夜間はトラフィックの無いリンク150b_2を一般ユーザ191b,193bのトラフィック用に利用可能なようにアグリゲーションLANスイッチ200に設定して負荷分散を行う。
これにより、通信サービス業者は、全リンク150b_1〜150b_3の合計帯域400Mbpsを、合計40名のユーザ191b,193bに対してアクセスリンク181b,183bの帯域10Mbpsの全帯域を使用する帯域保証サービスを提供できる。
【0187】
この場合、通信業者は、アップリンク150b_1,150b_3を多数のユーザで共有する通常サービスと、料金は通常サービスより高価であるが、帯域10Mbpsを保証する帯域保証サービスを提供することができる。
図20は、実施例(6)におけるサービス体系例をより具体に示している。このサービス体系は、通信帯域を保証する帯域保証サービスE1、障害時の通信継続保証と通信途絶の場合の料金返却を行う高信頼サービスE2、及び障害時の通信継続保証や料金返却のない通常サービスE3で構成されている。
【0188】
ユーザは、通信サービス事業者と高信頼サービスE2及び帯域保証サービスE1を契約したユーザA1、高信頼サービスE2を契約したユーザA2、及び通常サービスE3を契約したユーザA3に分類される。
図19に示したLANスイッチ300_4,300_5に収容されているユーザ194b,195b_1は、通常サービス契約ユーザA3であり、通信サービス事業者から通常サービスE3が提供され、インターネットアクセスサービスやVPNサービスの利用契約に対して料金B3を払う。通信サービス事業者は、通常サービスE3を契約したユーザに対して、ネットワークの障害によるサービス停止の防止を保証しない。
【0189】
一方で、スイッチ300b_1〜300b_3に収容されたユーザは、「高信頼サービスC1+帯域保証サービスC2」を受ける契約ユーザA1、又は高信頼サービスC2のみ受ける契約ユーザA2である。契約ユーザA1及び契約ユーザA2は、それぞれ、サービス利用料金B1又はB2を事業者に支払う。この料金体系の料金の関係は、料金B1>料金B2>料金B3である。
【0190】
通信サービス事業者は、高信頼サービス契約ユーザA1及びA2に対して、サービス停止の防止を障害用迂回経路設備を使用して保証するが、万一、サービス停止が発生した場合、例えば通信途絶の時間に応じて契約料金の一部、或いは全額を返却されるような料金体系を提供する。
【0191】
例えば、同図の高信頼サービスC1に示すように、料金B1が月額固定の契約料金である場合、通信サービス事業者からユーザへ、通信の途絶期間10分毎に月額料金の10%を返却、1時間以上の場合は全額返却、というようなサービス・料金体系が考えられる。
【0192】
以上、高信頼サービスE2の提供と帯域保証サービスE1の例を示したが、通信業者は、アグリゲーションLANスイッチ200を設定することにより、帯域保証サービスE1をオプションで提供する、というサービス提供体系も可能である。
すなわち、通信サービス事業者は、高信頼サービスと帯域保証サービスを提供し、ユーザはその好みに応じてサービスを選択することが可能になる。
【0193】
このように本発明の実施例(6)によれば、通信サービス事業者は、新たなサービスやビジネスモデルを実現することが可能になり、一般ユーザ及び企業ユーザは、その希望要件に合わせてサービスを選択することが可能になる。
(付記1)
上位中継装置と、
該上位中継装置に現用リンクで接続された複数の下位中継装置と、
該下位中継装置間を接続する少なくとも1つ以上の冗長リンクと、
を備え、
該上位中継装置は、該現用リンクの迂回経路として、他の該現用リンクと該冗長リンクで構成された迂回経路を決定することを特徴としたネットワーク装置。
【0194】
(付記2)上記の付記1において、
使用できなくなった該現用リンクの代わりに、該迂回経路を経由してフレームを伝送することを特徴としたネットワーク装置。
(付記3)上記の付記1において、
同じ下位中継装置を経由するフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して伝送することを特徴としたネットワーク装置。
【0195】
(付記4)上記の付記1において、
該上位中継装置が、自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、
該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部と、
を備えたことを特徴とするネットワーク装置。
【0196】
(付記5)上記の付記4において、
各下位中継装置自身、及び該リンクを終端する各中継装置のポートに、それぞれ、一意に識別子が割り当てられており、該トポロジ情報が、該識別子で構成されていることを特徴としたネットワーク装置。
【0197】
(付記6)上記の付記5において、
該下位中継装置が、該識別子を、ランダムに生成することを特徴としたネットワーク装置。
(付記7)上記の付記5において、
該下位中継装置が、該ポートのMACアドレスに基づき、該ポートの識別子を生成することを特徴としたネットワーク装置。
【0198】
(付記8)上記の付記4において、
該下位中継装置が、該現用リンクトポロジ情報として、自装置自身の識別子と該現用リンクに接続された自装置のポートの識別子とを対応付けて該上位中継装置に通知することを特徴としたネットワーク装置。
【0199】
(付記9)上記の付記4において、
該下位中継装置が、該冗長リンクトポロジ情報として、自装置自身の識別子と該冗長リンクを終端する自装置及び隣接する下位中継装置のポート識別子とを対応付けて該上位中継装置に通知することを特徴としたネットワーク装置。
【0200】
(付記10)上記の付記9において、
該下位中継装置が、該冗長リンクで接続された隣接する下位中継装置との間で、該冗長リンクを終端するポートの識別子を交換し、交換したポート識別子及び自装置の識別子に基づき該冗長リンクトポロジ情報を生成することを特徴としたネットワーク装置。
【0201】
(付記11)上記の付記4において、
該迂回経路決定部が、該迂回経路として、通過する下位中継装置数が最小の経路を選択することを特徴としたネットワーク装置。
(付記12)上記の付記4において、
該上位中継装置が、該下位中継装置の優先順位を示すテーブルを備え、
該迂回経路決定部が、該テーブルに基づき、優先順位の高い下位中継装置を通過する該迂回経路を選択することを特徴としたネットワーク装置。
【0202】
(付記13)上記の付記4において、
該上位中継装置が、各現用リンクのトラフィック負荷を監視するトラフィック監視部を備え、該迂回経路決定部が、該トラフィック負荷に基づき、該迂回経路を決定することを特徴としたネットワーク装置。
【0203】
(付記14)上記の付記4において、
該上位中継装置が、各リンクの帯域情報を示すテーブルを備え、
該迂回経路決定部が、該帯域情報に基づき、該迂回経路を決定することを特徴としたネットワーク装置。
【0204】
(付記15)上記の付記4において、
該上位中継装置が、フレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき該現用リンクか該迂回経路かを選択するトラフィック宛先判別部をさらに備えたことを特徴とするネットワーク装置。
【0205】
(付記16)上記の付記15において、
該上位中継装置が、該迂回経路経由で伝送するフレームに、該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該中継装置のポートの識別子を付加した迂回フレームを生成する迂回フレーム生成部をさらに備えたことを特徴とするネットワーク装置。
【0206】
(付記17)上記の付記15において
該トラフィック宛先判別部は、帯域保証サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該現用リンク又は該迂回経路に分散して送出することを特徴としたネットワーク装置。
【0207】
(付記18)上記の付記15において、
該上位中継装置が、使用できない該現用リンクを検出する障害検出部をさらに備え、該トラフィック宛先判別部が使用できない該現用リンクの代わりに該迂回経路にフレームを送出することを特徴としたネットワーク装置。
【0208】
(付記19)上記の付記18において、
該障害検出部が、使用できない該現用リンクが復旧したことを検出したとき、該トラフィック宛先判別部は、復旧した該現用リンク経由でフレームを送信することを特徴としたネットワーク装置。
【0209】
(付記20)上記の付記18において
該トラフィック宛先判別部は、高信頼サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該迂回経路に送出することを特徴としたネットワーク装置。
(付記21)上記の付記4において、
該迂回経路決定部は、さらに、該迂回経路情報を含む迂回経路通知フレームを生成し、この通知フレームを、該迂回経路を終端する該下位中継装置宛で送出することを特徴としたネットワーク装置。
【0210】
(付記22)上記の付記21において、
該迂回経路通知フレームが、該通知フレームの宛先の該下位中継装置の識別子及び通過するポートの識別子とで構成された、該通知フレーム自身を伝送する通知経路の情報と、通過するポートの識別子とで構成された該迂回経路情報を含むことを特徴としたネットワーク装置。
【0211】
(付記23)上記の付記1において、
該下位中継装置は、該迂回経路から受信した迂回フレームに付加された該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該下位中継装置のポートの識別子に基づき、該迂回フレームを終端又は他の下位中継装置に転送するトラフィック宛先判別部を有することを特徴としたネットワーク装置。
【0212】
(付記24)上記の付記23において、
該下位中継装置は、該フレームに付加された不要になった識別子を削除する識別子削除部をさらに備えていることを特徴としたネットワーク装置。
(付記25)上記の付記23において、
該下位中継装置が、さらに、該上位中継装置から迂回経路通知フレームに含まれる該迂回経路の情報を保持する迂回経路情報保持部と、該迂回経路情報に基づき、該上位中継装置方向に送信するフレームを該迂回経路に送出する経路迂回部と、を備えたことを特徴とするネットワーク装置。
【0213】
(付記26)上記の付記25において、
該経路迂回部が、帯域保証サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、判別したフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して送出することを特徴としたネットワーク装置。
【0214】
(付記27)上記の付記25において、
該経路迂回部が、該現用リンクが使用できないとき、高信頼サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、このフレームを該迂回経路に送出することを特徴としたネットワーク装置。
【0215】
(付記28)上記の付記1において、
該中継装置が、LANスイッチ又はIPスイッチであることを特徴としたネットワーク装置。
(付記29)
自装置と複数の下位中継装置とをそれぞれ接続する現用リンクの内の任意の1本の現用リンクの迂回経路として、他の現用リンクと該下位中継装置を相互に接続する1つ以上の冗長リンクとで構成された迂回経路を決定することを特徴とした上位中継装置。
【0216】
(付記30)上記の付記29において、
自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、
該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部と、
を備えたことを特徴とする上位中継装置。
【0217】
(付記31)上記の付記30において、
フレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき該現用リンクか該迂回経路かを選択するトラフィック宛先判別部をさらに備えたことを特徴とする上位中継装置。
【0218】
(付記32)上記の付記31において、
該迂回経路経由で伝送するフレームに、該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該中継装置のポートの識別子を付加した迂回フレームを生成する迂回フレーム生成部をさらに備えたことを特徴とする上位中継装置。
【0219】
(付記33)上記の付記31において
該トラフィック宛先判別部は、帯域保証サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該現用リンク又は該迂回経路に分散して送出することを特徴とした上位中継装置。
【0220】
(付記34)上記の付記31において、
使用できない該現用リンクを検出する障害検出部をさらに備え、該トラフィック宛先判別部が使用できない該現用リンクの代わりに該迂回経路にフレームを送出することを特徴とした上位中継装置。
【0221】
(付記35)上記の付記34において
該トラフィック宛先判別部は、高信頼サービスを受けるユーザ装置宛のフレームを判別して該迂回経路に送出することを特徴とした上位中継装置。
(付記36)上記の付記30において、
該迂回経路決定部は、さらに、該迂回経路の情報を含む迂回経路通知フレームを生成し、この通知フレームを、該迂回経路を終端する該下位中継装置宛に送出することを特徴とした上位中継装置。
【0222】
(付記37)
自装置と上位中継装置とを接続する現用リンクの迂回経路として、該上位中継装置と他の下位中継装置とを接続する他の現用リンクと、自装置と他の下位中継装置とを接続する冗長リンクと、を含む迂回経路を決定することを特徴とした下位中継装置。
【0223】
(付記38)上記の付記37において、
自装置自身の識別子と該現用リンクに接続された自装置のポートの識別子とを対応付けた現用リンクトポロジ情報を該上位中継装置に通知することを特徴とした下位中継装置。
【0224】
(付記39)上記の付記37において、
自装置自身の識別子と該冗長リンクを終端する自装置及び隣接する下位中継装置のポート識別子とを対応付けた冗長リンクトポロジ情報を該上位中継装置に通知することを特徴とした下位中継装置。
【0225】
(付記40)上記の付記39において、
該冗長リンクで接続された隣接する下位中継装置との間で、該冗長リンクを終端するポートの識別子を交換し、交換したポート識別子及び自装置の識別子に基づき該冗長リンクトポロジ情報を生成することを特徴とした下位中継装置。
【0226】
(付記41)上記の付記37において、
該迂回経路から受信した迂回フレームに付加された該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該下位中継装置のポートの識別子に基づき、該迂回フレームを終端又は他の下位中継装置に転送するトラフィック宛先判別部を有することを特徴とした下位中継装置。
【0227】
(付記42)上記の付記41において、
さらに、該上位中継装置からの迂回経路通知フレームに含まれる該迂回経路の情報を保持する迂回経路情報保持部と、該迂回経路情報に基づき、該上位中継装置方向に送信するフレームを該迂回経路に送出する経路迂回部と、を備えたことを特徴とする下位中継装置。
【0228】
(付記43)上記の付記42において、
該経路迂回部が、帯域保証サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、判別したフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して送出することを特徴とした下位中継装置。
【0229】
(付記44)上記の付記42において、
該経路迂回部が、該現用リンクが使用できないとき、高信頼サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、このフレームを該迂回経路に送出することを特徴とした下位中継装置。
【0230】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る上位及下位中継装置並びにネットワーク装置によれば、下位中継装置間を冗長リンクで接続し、現用リンクが使用できないとき、冗長リンク経由で通信を行うように構成したので、障害等で現用リンクが使用できなくなったときにおいても、通信を継続すること可能になり、信頼性のあるネットワークを構築することが可能になる。
【0231】
また、本発明の上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置に必要な冗長リンク(光ファイバ)の長さと、従来の複数の現用リンクを束ねるアグリゲーション技術を採用した場合(又は、現用リンクの経路と同じ経路に予備リンクを用いた場合)に追加されるリンクの長さとを比較した場合、下位中継装置数が多い場合、それらの総計リンク(光ファイバ)長は、冗長リンク方式の方が、従来の予備リンク方式り短く、その差は、下位中継装置数が多くなるほど大きくなる。
【0232】
例えば、半径rの円上にs個のLANスイッチ300が設置され、円の中心にアグリゲーションLANスイッチ200が配置されている場合、必要な冗長リンク長=2πrであり、必要なアグリゲーション用の追加リンク長=srである。
通常、LANスイッチ300の数s=100,1000の単位であり、この場合、それぞれ、冗長リンク長≒6×半径r、6×半径r、追加リンク長=100×半径r、1000×半径rである。この差は非常に大きく、冗長リンクによるネットワーク構成の方が有利であることが分かる。
【0233】
すなわち、本発明によれば、サービス提供通信事業者が必要とする光ファイバ長の削減、及びその敷設費用の削減が可能になり、ネットワークを安価に構築できる。
また、イーサネット(R)ベースで構成した本発明のネットワーク装置は、単純かつ安価であるが信頼性の機能のないイーサネット(R)を信頼性のある通信サービスを提供する通信手段とすることが可能になる。
【0234】
従って、今後の一層の普及が予想される一般ユーザや企業向けブロードバンドアクセスの基礎ネットワーク、或いは企業向けIP-VPNのキャリアアクセスネットワーク、又はVPNをレイヤ2スイッチで構成する広域LAN仮想専用線サービスに対して、安価で高速な信頼性のあるネットワーク、さらに管理が容易なイーサネット(R)ベースのネットワークを提供することが可能になる。
【0235】
また、ブロードバンドサービスにおいて、その本命であるFTTHに、すなわち、光ファイバを使用したイーサネット(R)に信頼性(安定性)を提供することにより、ブロードバンドアクセスのインフラの普及に貢献する。
また、迂回経路決定部が、中継装置自身、及びリンクを終端する各中継装置のポートに、それぞれ、一意に識別子が割り当て、識別子に基づき、迂回経路を特定すると共に、中継装置(LANスイッチ等)内の迂回経路をMAC処理部・スイッチモジュールを通過しないように構成したので、従来のLANスイッチなどで既にLSI化されているMAC処理部・スイッチモジュール等に影響を与えることなく実現でき、本発明の機能追加に伴う価格の上昇は、極端に高くない。
【0236】
また、本発明の上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置は、インターネットアクセスサービスに対する高信頼サービス、企業ユーザの拠点間接続サービスに対する高信頼サービス、及び負荷分散を利用した帯域保証サービスを提供することが可能であり、通信サービス事業者は、多様なサービスメニューを提供することが可能になる。
【0237】
以上のように、本発明の効果は広範囲に現れ、ブロードバンドアクセスサービスの高信頼化による、今後の一般ユーザへのインターネットの普及や企業のIP-VPN利用の普及、それを構成するネットワーク機器需要の拡大に貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置を適用したネットワーク例を示したブロック図である。
【図2】本発明に係る上位及び下位中継装置並びにネットワーク装置の原理を示したブロック図である。
【図3】本発明に係る上位中継装置の原理を示したブロック図である。
【図4】本発明に係る下位中継装置の原理を示したブロック図である。
【図5】本発明に係るネットワーク装置の実施例(1)を示したブロック図である。
【図6】本発明に係るネットワーク装置の実施例(1)における本発明の上位中継装置の構成例を示したブロック図である。
【図7】本発明に係るネットワーク装置の実施例(1)における本発明の下位中継装置の構成例を示したブロック図である。
【図8】本発明に係るネットワーク装置の実施例(1)におけるトポロジテーブル例を示した図である。
【図9】一般的なMACフレームのフォーマットを示した図である。
【図10】本発明に係るネットワーク装置における情報交換フレームのフォーマット例を示した図である。
【図11】本発明に係るネットワーク装置における通知フレームのフォーマット例を示した図である。
【図12】本発明に係るネットワーク装置における迂回フレームのフォーマット例を示した図である。
【図13】本発明に係るネットワーク装置における迂回フレーム例を示した図である。
【図14】本発明に係るネットワーク装置における迂回経路通知フレームのフォーマット例を示した図である。
【図15】本発明に係るネットワーク装置の実施例(2)におけるトポロジテーブル例を示した図である。
【図16】本発明に係るネットワーク装置の実施例(3)におけるトポロジテーブル例を示した図である。
【図17】本発明に係るネットワーク装置の実施例(4)におけるトポロジテーブル例を示した図である。
【図18】本発明に係るネットワーク装置の実施例(5)を示したブロック図である。
【図19】本発明に係るネットワーク装置の実施例(6)を示したブロック図である。
【図20】本発明に係るネットワーク装置の実施例(6)において提供されるサービス例を示した図である。
【図21】従来のネットワーク装置を示したブロック図である。
【符号の説明】
100_1〜100_4 ルータ、IPスイッチ
110_1,110_3,110_4 リンク
120 バックボーンネットワーク 130_1〜130_3 リンク
140,141 上位中継装置、アグリゲーションLANスイッチ
150,150a,150_1〜150_8,150a_1〜150a_4,150b_1〜150b_6 リンク
160,160_1〜160_7,161 下位中継装置、LANスイッチ
170 アクセスネットワーク 180 ネットワーク
181,181_1,181a,181a_1〜181a_20,181b,181b_1〜181b_20,182,182_1〜182_q,182a,182a_1〜182a_20,182b_1,183,183_1〜183_r,183a,183a_1〜183a_r,183b,183b_1〜183b_20,184,184a,184a_1〜184a_20,184b,184b_1〜184b_20,185b_1 リンク
191_1,191a,191a_1〜191a_20,191b,191b_1〜191b_20,192,192_1〜192_q,192a,192a_1〜192a_20,192b_1,193,193_1〜193_r,193a_1,193b,193b_1〜193b_20,194,194a,194a_1〜194a_20,194b,194b_1〜194b_20,195b_1 ユーザ
200,200a,201 アグリゲーションLANスイッチ、上位中継装置
200b アグリゲーション装置
210,210a,210b ポート 220 トラフィック宛先判別部
221 データ判別部 222 データ判別条件設定部
223 タイマ 230 フレームスイッチ・MAC処理部
240,240_1〜240_4,240a_1〜240a_4,240b_1〜240b_4 ポート
250 障害検出部 260 トラフィック監視部
261 タイマ 270 トポロジテーブル保持部
271,271a〜271d トポロジテーブル
271a_1〜271d_1 通常リンクトポロジテーブル
271a_2〜271d_2 冗長リンクトポロジテーブル
272 トポロジテーブル生成部 273,273_1〜273_4 フレーム判別部
274,274_1〜274_4 識別子削除部
280 迂回経路決定部 290 迂回フレーム生成部
300_1〜300_8,300a_1〜300a_4,300b_1〜300b_5,301 LANスイッチ、下位中継装置、ユーザ収容スイッチ
310,310_1〜310_4,310a,310b ポート
321 迂回フレーム判別部 322 識別子削除部
330 フレームスイッチ・MAC処理部
340,340a_1〜340a_q,340b_1〜340b_q ポート
350w,350e トラフィック宛先判別部
351w,351e フレーム判別部 352w,352e 識別子削除部
360,360e_1〜360e_4,360w_1〜360w_4,360ea,360eb,360wa,360wb 冗長リンク用ポート
370 識別子生成・保持部 380 迂回経路情報保持部
390 障害時経路迂回部、経路迂回部
400 通知フレーム生成部 410 情報交換フレーム生成部
501〜508,501a〜503a,501b,502b 冗長リンク
700 MACフレーム 720 通知フレーム
740 情報交換フレーム 760 迂回フレーム
761 経路迂回情報 765 迂回フレーム識別子
760a 迂回フレーム 761a 経路迂回情報
765a 迂回フレーム識別子 780 迂回経路通知フレーム
800 特定地域サービス局舎
801 高信頼/負荷分散サービス提供用設備
802 通常サービス提供用設備
A1〜A3 契約ユーザ B1〜B3 料金
C1〜C3 提供サービス E1 帯域保証サービス
E2 高信頼サービス E3 通常サービス

Claims (9)

  1. 上位中継装置と、
    該上位中継装置に現用リンクで接続された複数の下位中継装置と、
    該下位中継装置間を接続する少なくとも1つ以上の冗長リンクと、
    を備え、
    該上位中継装置、該現用リンクの迂回経路として、他の該現用リンクと該冗長リンクで構成された迂回経路を決定するものであって、自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部とを備えることを特徴としたネットワーク装置。
  2. 請求項1において、
    同じ下位中継装置を経由するフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して伝送することを特徴としたネットワーク装置。
  3. 請求項1において、
    該下位中継装置が、該冗長リンクトポロジ情報として、自装置自身の識別子と該冗長リンクを終端する自装置及び隣接する下位中継装置のポート識別子とを対応付けて該上位中継装置に通知することを特徴としたネットワーク装置。
  4. 自装置と複数の下位中継装置とをそれぞれ接続する現用リンクの内の任意の1本の現用リンクの迂回経路として、他の現用リンクと該下位中継装置を相互に接続する1つ以上の冗長リンクとで構成された迂回経路を決定する上位中継装置であって、自装置と該下位中継装置との間の現用リンクトポロジ情報、及び該下位中継装置同士間の冗長リンクトポロジ情報を保持するトポロジテーブルと、該トポロジテーブルに基づき、該迂回経路を決定する迂回経路決定部と、を備えたことを特徴とした上位中継装置。
  5. 請求項4において、
    該迂回経路決定部は、さらに、該迂回経路の情報を含む迂回経路通知フレームを生成し、この通知フレームを、該迂回経路を終端する該下位中継装置宛に送出することを特徴とした上位中継装置。
  6. 請求項において、
    フレームの宛先を判別し、この判別結果に基づき該現用リンクか該迂回経路かを選択するトラフィック宛先判別部をさらに備え、該迂回経路経由で伝送するフレームに、該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該中継装置のポートの識別子を付加した迂回フレームを生成する迂回フレーム生成部をさらに備えたことを特徴とする上位中継装置。
  7. 自装置と上位中継装置とを接続する現用リンクの迂回経路として、該上位中継装置と他の下位中継装置とを接続する他の現用リンクと、自装置と他の下位中継装置とを接続する冗長リンクと、を含む迂回経路を決定する下位中継装置であって、該迂回経路から受信した迂回フレームに付加された該迂回経路を指定する該下位中継装置自身又は該下位中継装置のポートの識別子に基づき、該迂回フレームを終端又は他の下位中継装置に転送するトラフィック宛先判別部を有することを特徴とした下位中継装置。
  8. 請求項7において、
    さらに、該上位中継装置からの迂回経路通知フレームに含まれる該迂回経路の情報を保持する迂回経路情報保持部と、該迂回経路情報に基づき、該上位中継装置方向に送信するフレームを該迂回経路に送出する経路迂回部と、を備えたことを特徴とする下位中継装置。
  9. 請求項8において、
    該経路迂回部が、帯域保証サービスを受けるユーザ装置からのフレームを判別し、判別したフレームを該現用リンク及び該迂回経路に分散して送出することを特徴とした下位中継装置。
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