JP4046414B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応容器内にマイクロ波を導入してプラズマを発生させ、このプラズマの作用により、前記反応容器内に配置された非処理材に、エッチング、アッシング、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の処理を施す構成としたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応容器の内部の反応ガスに外部から励起エネルギを与えてプラズマを発生させ、このプラズマの作用により、前記反応容器内に配置された半導体基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等の非処理材に対し、エッチング、アッシング、CVD等の各種の処理を施すことが広く行われており、特に、プラズマを利用したドライエッチング処理は、LSIの製造プロセスにおいて不可欠な基本技術となっている。
【0003】
以上の如き処理を行わせるための装置の一つに、プラズマを発生させる励起手段としてマイクロ波を利用したプラズマ処理装置が提案されている。この種のプラズマ処理装置は、簡略な構成であり、操作が容易でありながら、低温で高密度のプラズマを発生させ得るという利点を有している反面、大面積に均一なプラズマを発生させることが難しく、大口径の半導体基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等、大サイズの非処理材への適用が難しいという欠点を有している。
【0004】
このような欠点を解消すべく、本願出願人は、誘電体線路を用いたプラズマ処理装置を、例えば、特開昭62−5600号公報において提案している。この装置は、直方体形状をなす中空の反応容器の一側(上側)に、これの全面に亘って開口する大面積のマイクロ波の導入窓を形成し、この導入窓を、耐熱性に優れ、誘電損失が小さい石英ガラス(SiO2 )、アルミナ(Al2 3 )等の誘電体製の封止板により封止する一方、この封止板の他側に、同様に誘電体からなる誘電体線路をマイクロ波の導波路として並設し、この導波路に連設された導波管の末端にマイクロ波発振器を取り付けた構成となっている。
【0005】
而して、マイクロ波発振器が発振するマイクロ波は、導波管を経て誘電体線路として形成された導波路に導入され、該導波路の近傍に反応容器の内部に達する電界が形成される。このとき反応容器の内部は、高真空下にて適量の反応ガスが封入された状態にあり、この反応ガスに前記電界が作用してプラズマが生成され、このプラズマにより、反応容器の内部に前記導入窓と対向配置された被処理材に対し、エッチング、アッシング、CVD等の処理が施される。
【0006】
以上の如く構成されたプラズマ処理装置においては、反応容器の一側に開口する導入窓を封止する封止板の全面に均等な電界が形成される結果、反応容器の内部に、大面積に亘って均一なプラズマを発生させることができ、大口径の半導体基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等、大サイズの非処理材に対してプラズマ処理を施すことができる。
【0007】
ところが、以上の如く構成されたプラズマ処理装置においては、マイクロ波の導入窓を封止する封止板に、プラズマ処理時に高真空とされる反応容器内部の負圧の作用により機械的な応力が加わると共に、プラズマ発生に伴って封止板が加熱されることにより該封止板内の温度差が生じて熱的な歪みが発生するという問題があった。特に、400mm ×400mm 以上になることもあるフラットパネルディスプレイ用のガラス基板を処理するためのプラズマ処理装置においては、前記ガラス基板と対応する大サイズの封止板が前述した機械的な応力によって破損しないように、該封止板に十分な厚さを確保して対応しており、これによる装置重量の増大が避けられず、また誘電体からなる封止板が高価であることから、装置コストの増加を招来するという問題があった。一方、封止板を厚くしても熱的な歪みの問題は解決できず、材質によっては適用できないものもあった。
【0008】
そこで本願出願人は、マイクロ波の導入窓を封止する封止板を複数枚に分割構成し、夫々の封止板を小面積化することにより前述した問題を解消したプラズマ処理装置を、特開平8-17595号に提案している。
【0009】
図4は、特開平8-17595号公報に開示されたプラズマ処理装置の構成を模式的に示す縦断面図である。図中1は、中空の直方体形状をなす反応容器である。該反応容器1の周壁の外側には、その全周に亘って冷却水路10が周設され、また周壁の一又は複数か所には反応ガスの供給管11,11が接続されている。更に反応容器1の底部には、真空排気のための一又は複数の排気管12,12が接続され、また被処理材Wを載置するための載置台13が配設されている。
【0010】
マイクロ波の導入窓2は、反応容器1の上部の全面に亘り、前記載置台13の上面に対向して開設されており、この導入窓2には、格子状の支持枠30が架設されている。図示の支持枠30は、導入窓2を縦横に各2分割して4か所の開口部を設けてなる矩形格子形の枠体であり、これらの開口部が、夫々の枠縁上に載置された各別の封止板3,3…により気密に封止されている。
【0011】
導入窓2が開設された反応容器1の上部には、前記導入窓2の略全域に亘り、金属製の導波路容器40によりその外側を覆って誘電体製の導波路4が形成されており、該導波路容器40の一側に連設された導波管41の他端部にマイクロ波発振器5が取り付けてある。
【0012】
以上の如く構成されたプラズマ処理装置においては、反応容器1内部の載置台13上に、半導体基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等の被処理材Wを、図示の如く、その処理面を前記導入窓2に向けて載置し、排気管12,12により真空排気された反応容器1の内部に、前記供給管11,11を介して適量の反応ガスを供給する一方、マイクロ波発振器5を動作させることにより、以下に示す如く、反応容器1内部の被処理材Wに対して所望のプラズマ処理が行われる。
【0013】
即ち、マイクロ波発振器5がその動作により発振するマイクロ波が、導波管41を経て誘電体製の導波路4に導入され、該導波路4の内部に定在波が発生し、これにより導波路4の近傍に反応容器1の内部に電界が形成される。そして、この電界が反応容器1の内部に前述の如く供給された反応ガスに作用してプラズマが生成され、このプラズマにより、前記載置台13上に載置された被処理材Wの表面に、エッチング、アッシング、CVD等の所望の処理が施される。なおこの間、反応容器1は、前記冷却水路10に供給される冷却水により周囲から冷却され、プラズマの発生に伴う高温から保護されている。
【0014】
また、以上の如く行われるプラズマ処理の間、反応容器1の内部は、高真空状態にあると共に、プラズマ発生に伴って高温状態にあり、マイクロ波の導入窓2を封止する封止板3,3…には、反応容器1内部の負圧の作用による機械的な応力が発生し、また、反応容器1内部の高温の作用に伴う熱的な歪みによって応力が発生するが、前記封止板3,3…の夫々は、導入窓2の開口面積よりも十分に小さい平面積を有することから、前述した機械的及び熱的な応力が軽減され、前述した問題を緩和することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように特開平8-17595号公報に開示されたプラズマ処理装置は、大サイズの非処理材への適用が可能であることに加えて、封止板の機械的及び熱的応力を軽減し、封止板の破損を防止し得る優れた装置である。しかしながら、このプラズマ処理装置においては、反応容器1の内部に全域に亘って均一な分布にてプラズマを発生させることが難しい場合があり、大面積の被処理材の処理面に対して不均一なプラズマ処理がなされる虞れがあった。
【0016】
このようなプラズマ分布の不均一は、前記封止板3,3…を支持する支持枠30の存在に起因して生じる。この支持枠30は、反応容器1内部の負圧が作用する封止板3,3…を安定して支持し得る強度を確保し、また、所望の形状への成形の容易性を有する必要があることから、一般的に金属製とされている。
【0017】
一方、前述の如く導波路4内部に導入されたマイクロ波が封止板3,3…を透過して反応容器1の内部に導入される過程を詳述すると、マイクロ波の導入により導波路4の内部全域に発生する定在波が、前記電界の作用により封止板3,3…に導かれ、夫々の封止板3,3…の外面(導波路4との対向面)に表面波が発生して、この表面波が、各封止板3,3…の内部に伝播して夫々の内面に達し、反応容器1の内部にマイクロ波として導入される過程を辿る。
【0018】
このようなマイクロ波の導入過程において、各封止板3,3…に発生する表面波の伝播経路には、前述の如く金属製とされた支持枠30が存在することから、前記表面波の伝播方向に対するインピーダンス変化が大きく、一部の表面波が支持枠30により反射される結果、各封止板3,3…から反応容器1の内部に放射されるマイクロ波の分布が不均一となり、このようなマイクロ波の作用により反応容器1の内部に発生するプラズマ分布が不均一となるためである。
【0019】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、反応容器の一側に開口するマイクロ波の導入窓を複数枚の封止板により封止してある構成において、前記封止板を支持する金属製の支持枠の影響により反応容器の内部に発生するプラズマ分布が不均一となることを緩和し、大面積の被処理材に対してより均等なプラズマ処理をなし得るプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプラズマ処理装置は、反応容器の上側に開設されたマイクロ波の導入窓と、該導入窓に架設された金属製支持枠の複数の開口部を各別に封止する複数枚の誘電体製の封止板と、前記導入窓の上部に対向して配されたマイクロ波の導波路とを備え、該導波路内を伝播するマイクロ波を前記複数枚の封止板を経て前記反応容器内に導入する構成としたプラズマ処理装置において、前記複数枚の封止板の前記導波路との対向側を、前記複数枚の封止板の全面に亘ってその下部で覆う誘電体製のカバー板を具備することを特徴とする。
【0021】
本発明においては、金属製の支持枠に支持された複数枚の誘電体製の封止板の導波路との対向側が、誘電体製のカバー板の下部によって全面に亘って覆ってあり、導波路の内部を伝播するマイクロ波により、まず前記カバー板の上部全面に均一な分布の表面波が生じ、この表面波が、カバー板の下部で覆われた複数の封止板に伝わり、各封止板から反応容器の内部に放射される。これにより金属製の支持枠の存在に起因するインピーダンスの変化が緩和されて反応容器内部のマイクロ波の分布が均一化される。前記カバー板は、複数枚の封止板を一括して覆う大面積の板材であるが、封止板を介して反応容器の内部と隔絶されており、反応容器内部の負圧の作用による機械的な応力、封止板内の温度差の作用による熱的な歪みに対する強度確保は不要である。
【0022】
また前記導波路は、前記導入窓の窓面と略平行をなして延設してあることを特徴とする。
【0023】
この発明においては、導波路内部のマイクロ波が、これと平行をなす導入窓の窓面に架設された支持枠及び封止板を一括して覆うカバー板に対し、これの全面に亘って均等に伝わり、該カバー板の上面に均一な分布にて表面波が発生する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るプラズマ処理装置の構成を模式的に示す縦断面図である。このプラズマ処理装置は、反応容器1の内部に配された半導体基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等の非処理材Wに対し、エッチング、アッシング、CVD等のプラズマ処理を行わせるものである。
【0025】
前記反応容器1は、Al等の金属材からなる中空の直方体容器であり、図4に示すプラズマ処理装置と同様、反応容器1の周壁の外側には、その全周に亘って冷却水路10が周設され、また周壁の一又は複数か所には反応ガスの供給管11,11が接続されている。反応容器1の内部は、その底部に接続された一又は複数の排気管12,12を介して図示しない真空排気装置に接続されており、また反応容器1底面の略中央には、被処理材Wを載置するための載置台13が、その載置面を上向きとして配設されている。
【0026】
以上の如き反応容器1の上部は、その全面に亘って開口するマイクロ波の導入窓2が形成されており、この導入窓2には、図4に示すプラズマ処理装置と同様に、格子状の支持枠30が架設されている。この支持枠30は、図2に示す如く、導入窓2を縦横に各3分割して9か所の開口部を設けてなる矩形格子形の金属製の枠体であり、前記開口部の夫々は、これらの枠縁に載置された各別の封止板3,3…により気密に封止されている。なお封止板3,3…の枚数は、図示の9枚に限らず、図4に示すプラズマ処理装置と同様の4枚であってもよく、更に他の枚数であってもよい。更に、支持枠30に形成された開口部の形状も矩形に限らず、円形等の他の形状であってもよい。
【0027】
また、導入窓2が開設された反応容器1の上部にはマイクロ波の導波路4が形成されている。この導波路4は、誘電損失の小さいフッ素樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン等の誘電体製の平板で構成されており、金属製の導波路容器40によりその外側を覆って、前記導入窓2の略全域に、これの窓面と略平行をなして対向配置されている。導波路容器40の一側には導波管41が接続され、該導波管41の他端部にマイクロ波発振器5が取り付けてあり、該マイクロ波発振器5により発振されたマイクロ波が、導波管41を経て導波路4の内部に導入されるようになしてある。前記導波路4のマイクロ波発振器5の取り付け側の端面は、図示の如く、その上部をマイクロ波発振器5の側に向けて傾斜させたテーパ面としてあり、導波管41からマイクロ波が効率良く導入されるようになしてある。
【0028】
本発明に係るプラズマ処理装置においては、更に、マイクロ波の導入窓2を封止する封止板3,3…と、これの上部に対向配置された誘電体製の導波路4との間にカバー板6が配してある。このカバー板6は、前記封止板3,3…と同様、誘電損失が小さい石英ガラス、アルミナ等の誘電体製の平板であり、図示の如く、複数枚の封止板3,3…の上部に、これらの支持枠30を含めて覆うように配設されている。
【0029】
以上の如く構成された本発明に係るプラズマ処理装置においては、反応容器1内部の載置台13上に、半導体素子基板、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等の被処理材Wを、その処理面を前記導入窓2に向けて載置し、前記真空排気装置の動作により、反応容器1の内部を排気管12,12を介して真空排気した後、該反応容器1の内部に供給管11,11を介して適量の反応ガスを供給し、また前記冷却水路10に冷却水を供給して反応容器1を外側から冷却しつつ、マイクロ波発振器5の動作によりマイクロ波を発振させることにより、前記反応容器1の内部にプラズマが生成され、このプラズマの作用により前記載置台13上の被処理材Wに対して所望のプラズマ処理が行われる。
【0030】
即ち、マイクロ波発振器5から発振されたマイクロ波は、導波管41を経て導波路4に導入され、誘電損失の小さい導波路4の内部に定在波が発生し、該導波路4の近傍に反応容器1の内部に至る電界が形成される。
【0031】
本発明に係るプラズマ処理装置において、前述の如く反応容器1に向かうマイクロ波は、まず前記導波路4と直接対向するカバー板6に達し、該カバー板6の上面に表面波が発生する。このとき、前記導波路4は導入窓2の窓面と略平行をなして延設されている一方、前記カバー板6は、導入窓2を封止する複数枚の封止板3,3…の全面を覆うように配置してあり、前記導波路4と正対した状態にある。従って前記マイクロ波は、カバー板6の全面に均等に伝播する。
【0032】
このようにマイクロ波が伝播するカバー板6は、全面に亘って誘電体製の平板であることから、前記マイクロ波の伝播によりカバー板6の上面には、その全面に亘って均一な分布にて表面波が発生する。このように発生する表面波は、カバー板6の内部を伝播して下面に達し、該カバー板6の下部に覆われた複数の封止板3,3…に伝わり、これらを透過して、各封止板3,3…の下面から反応容器1の内部に導入され、該反応容器1内部の反応ガスに作用してプラズマが生成され、このプラズマが載置台13上の被処理材Wに作用して、エッチング、アッシング、CVD等の所望の処理が施される。
【0033】
このように本発明に係るプラズマ処理装置においては、前記カバー板6の全面に均一な分布にて発生した表面波が、複数の封止板3,3…を経て反応容器1の内部に導入されるから、該反応容器1の内部のマイクロ波の分布が均一となり、このマイクロ波の作用により均一に分布したプラズマが生成されることになる。
【0034】
また前述した如く行われるプラズマ処理の間、封止板3,3…の夫々には、反応容器1内部の負圧の作用により機械的な応力が発生し、またプラズマの発生に伴って各封止板3,3…の内部に温度差が生じ、これらの封止板3,3…に熱的な歪みが発生するが、各封止板3,3…は、前記導入窓2の開口面積よりも十分に小さい平面積を有しており、また金属製の支持枠30により強固に支持されていることから、前述した機械的及び熱的な応力を余裕を持って負担することができ、図示の如く、小サイズであり薄肉の板材により構成することができる。
【0035】
一方、封止板3,3…の外側を覆うカバー板6は、導入窓2の開口面積と同等のサイズを有する大面積の平板であるが、このカバー板6は、封止板3,3…により反応容器1の内部に対して隔絶されており、前述した機械的及び熱的な歪みは殆ど発生せず、前記封止板3,3…と同様、薄肉の板材により構成することができる。
【0036】
最後に、以上の如く構成された本発明に係るプラズマ処理装置(本発明装置)と、カバー板6を備えていないプラズマ処理装置(従来装置)とにおいて、反応容器1内部のプラズマの均一性を調べるべく行った実験の結果について述べる。この実験は、本発明装置と従来装置とにおいて同一条件下にてプラズマを発生させ、このときのイオン電流を測定することにより、夫々における発生プラズマの均一性を評価した。
【0037】
なお、反応容器1内のプラズマの発生面積は 400×400 mm2 とし、前記封止板3,3…としては、平面積 130×130 mm2 、厚さ5mmのアルミナ(Al2 3 )板を用い、前記カバー板6としては、平面積 450×450 mm2 、厚さ10mmの石英ガラス(SiO2 )板を用いた。また、反応容器1の内部圧力は、0.3 Torrに設定し、この反応容器1の内部に反応ガスとして、O2 ガスを適量供給し、マイクロ波電力3kWにてプラズマを発生させた。
【0038】
図3は、発生プラズマの均一性の評価試験の結果を示す図であり、前述した条件下にて得られたマイクロ波の進行方向のイオン電流の分布を示している。図の横軸は、反応容器内部の平面的な測定位置を、その中央を0として示してあり、同じく縦軸は、各測定位置でのイオン電流の測定値を夫々示している。
【0039】
図中の○は、本発明装置における測定結果であり、同じく●は、従来装置における測定結果である。これらの比較により、カバー板6を備える本発明装置においては、反応容器1の全域において略均一なイオン電流の分布状態が得られているのに対し、カバー板6を備えていない従来装置においては、横軸の座標値が負となるマイクロ波の入射側において高く、逆側に向けて徐々に低くなるイオン電流の分布状態が得られており、カバー板6の設置によりプラズマの均一性が得られることが明らかとなった。
【0040】
なお以上の実施の形態においては、カバー板6として、封止板3,3…の全面を覆い得る大サイズの一枚板を用いているが、複数枚のカバー板を用いて封止板3,3…を支持枠30と共に覆うようにしてもよく、このとき、各カバー板を封止板3,3…に接触せしめるようにすれば、マイクロ波的には同様の効果を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係るプラズマ処理装置においては、反応容器の側に開口するマイクロ波の導入窓に金属製の支持枠を架設し、この支持枠の複数の開口部の夫々を誘電体製の封止板により封止し、これらの封止板の全面をマイクロ波の導波路との対向側にて誘電体製のカバー板の下部で覆ったから、導波路からのマイクロ波の伝播により前記カバー板の全面に均一な分布の表面波が生じ、この表面波が、カバー板の下部で覆われた内側の複数の封止板に伝わり反応容器の内部に導入されることとなり、金属製の支持枠の存在に影響されずに反応容器内部のマイクロ波の分布が均一化され、このマイクロ波の作用により均一な分布にてプラズマを発生させることができ、大面積の被処理材に対してより均等なプラズマ処理を施すことが可能となる。
【0042】
また前記カバー板は、複数枚の封止板を一括して覆う大面積の板材であるが、封止板を介して反応容器の内部と隔絶されていることから、反応容器内部の負圧の作用による機械的な応力、反応容器内部の高温の作用による熱的な歪みは生じない。
【0043】
またマイクロ波の導波路が導入窓の窓面と略平行をなして延設してあるから、導波路内部のマイクロ波が導入窓を覆うカバー板に対し、これの全面に亘って均等に伝わり、該カバー板の上面に均一な分布にて表面波が発生して反応容器内部のプラズマ分布が一層均一化される等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】支持枠及び封止板の平面図である。
【図3】発生プラズマの均一性の評価試験の結果を示す図である。
【図4】従来のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 導入窓
3 封止板
4 導波路
5 マイクロ波発振器
6 カバー板
13 載置台
30 支持枠
W 被処理材

Claims (2)

  1. 反応容器の上側に開設されたマイクロ波の導入窓と、該導入窓に架設された金属製支持枠の複数の開口部を各別に封止する複数枚の誘電体製の封止板と、前記導入窓の上部に対向して配されたマイクロ波の導波路とを備え、該導波路内を伝播するマイクロ波を前記複数枚の封止板を経て前記反応容器内に導入する構成としたプラズマ処理装置において、前記複数枚の封止板の前記導波路との対向側を、前記複数枚の封止板の全面に亘ってその下部で覆う誘電体製のカバー板を具備することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記導波路は、前記導入窓の窓面と略平行をなして延設してある請求項1記載のプラズマ処理装置。
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