JP4039413B2 - 無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置 - Google Patents

無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)のように複数の無線局間で相互に通信を行なう無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置に係り、特に、家庭内などの通信環境下で広帯域の無線伝送を実現する無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なう無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置に係り、特に、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を行なう無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置に関する。
LANを始めとするコンピュータ・ネットワーキングにより、情報資源の共有や機器資源の共有を効率的に実現することができる。ここで、旧来の有線方式によるLAN配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。
近年では、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入が検討されている。例えば、2.4GHz帯や、5GHz帯など、監督官庁の免許が不要な周波数帯域を利用して、異なった無線通信システム並びに無線通信装置が規定されている。
無線ネットワークに関する標準的な規格の1つにIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(例えば、非特許文献1を参照のこと)などを挙げることができる。IEEE802.11規格は、無線通信方式や使用する周波数帯域の違いなどにより、IEEE802.11a規格、IEEE802.11b規格…などの無線通信方式に細分される。
IEEE802.11aの規格では、最大で、54Mbpsの通信速度を達成する変調方式をサポートしている。しかし、通信速度として、さらなる高ビットレートを実現できる無線規格が求められている。そこで、近年、注目を集めている技術がMIMO(Multi−Input Multi−Output)通信である。これは、送信側と受信側の双方において、複数のアンテナ素子を備えて、空間分割多重すなわち複数の論理的に独立した伝送路を実現することにより、伝送容量の拡大を図り、通信速度向上を達成する技術である。空間分割多重を利用するので、周波数利用効率はよい。
図7には、MIMO通信システムを概念的に示している。同図に示すように、送受信機各々に複数のアンテナが装備されている。送信側では、N個の送信データを空間/時間符号して多重化しM本のアンテナに分配してチャネルに送出し、受信側では、チャネル経由でN本のアンテナにより受信した受信信号を空間/時間復号して受信データを得るものであり、MIMO通信は単なる送受信アダプティブ・アレーとは相違する。この場合のチャネル・モデルは、送信機周りの電波環境(伝達関数)と、チャネル空間の構造(伝達関数)と、受信機周りの電波環境(伝達関数)で構成される。各アンテナから伝送される信号を多重する際、クロストーク(Crosstalk)が発生するが、受信側の信号処理により多重化された各信号を正しく取り出す。
要するに、MIMO方式は、送信機において複数アンテナに送信データを分配して送信し、受信機で複数アンテナにより受信した信号から信号処理によって受信データを得るものであり、チャネルの特性を利用した通信方式である。MIMO伝送の構成方法としてはさまざまな方式が存在しているが、理想的な形態の1つとして、伝播路関数の特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)を利用したSVD−MIMO方式が知られている(例えば、非特許文献2を参照のこと)。
図8には、SVD−MIMO伝送システムを概念的に示している。SVD−MIMO伝送では、各アンテナ対に対応するチャネル情報を要素とした数値行列すなわちチャネル情報行列Hを特異値分解してUDVHを求め、送信側のアンテナ重み係数行列としてVを与えるとともに、受信側のアンテナ重み係数行列としてUHを与える。これによって、伝送路は、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列として表され、全くクロストーク無しに信号を多重化して伝送することができる。但し、特異値分解の演算をリアルタイムで行なうのは容易では無いし、導出されたV若しくはUHをあらかじめ相手方に伝えておくというセットアップ手順が必要であるという点に留意されたい。
SVD−MIMO伝送方式によれば、理論的には最大の通信容量を達成することができ、例えば送受信機がアンテナを2本ずつ持てば、最大2倍の伝送容量が得られる。
ここで、SVD−MIMO伝送方式の仕組みについて説明する。送信機のアンテナ本数をMとすると送信信号xはM×1のベクトルで表され、また、受信機のアンテナ本数をNとすると受信信号yはN×1のベクトルで表される。この場合、チャネル特性はN×Mの数値行列Hとして表される。チャネル情報行列Hの要素hijは、j番目の送信アンテナからi番目の受信アンテナへの伝達関数である。そして、受信信号ベクトルyは、下式(1)のように、送信信号ベクトルにチャネル情報行列を掛け算し、さらに雑音ベクトルnを加算して表される。
Figure 0004039413
上述したように、チャネル情報行列Hを特異値分解すると、下式(2)のようになる。
Figure 0004039413
ここで、送信側のアンテナ重み係数行列Vと受信側のアンテナ重み行列Uは、それぞれ下式(3)、(4)を満たすユニタリ行列である。
Figure 0004039413
すなわち、HHHの正規化された固有ベクトルを並べたものが受信側のアンテナ重み行列UHであり、HHHの正規化された固有ベクトルを並べたものが送信側のアンテナ重み行列Vである。また、Dは対角行列でありHHH又はHHHの固有値の平方根を対角成分に持つ。大きさは、送信アンテナ数Mと受信アンテナ数Nのうち小さい数であり、min(M,N)の大きさの正方行列であり対角行列となる。
Figure 0004039413
上述では、実数での特異値分解について説明したが、虚数にまで拡張した場合の特異値分解には注意点がある。UとVは固有ベクトルで構成される行列であるが、固有ベクトルをノルムが1になるようにする操作すなわち正規化を行なった場合でも、単一のものにはならず、位相が異なる固有ベクトルが無数に存在する。UとVの位相関係によっては、上式(2)が成り立たない場合がある。つまり、UとVはそれぞれ正しいが、位相だけそれぞれ任意に回転しているからである。位相を完全一致させるためには、Vは通常通りHHHの固有ベクトルとして求める、そして、Uは、上式(2)の両辺に右からVを掛け、下式のようにして求めるようにする。
Figure 0004039413
送信側ではアンテナ重み係数行列Vを用いて重み付けをするとともに、受信側では反転重み係数行列UHで重みを付けて受信すると、UとVがユニタリ行列であることから(UはN×min(M,N)、VはM×min(M,N))、下式の通りとなる。
Figure 0004039413
ここで、受信信号yと送信信号xは、送信アンテナと受信アンテナの数で決まるベクトルではなく、(min(M,N)×1)ベクトルである。
Dは対角行列なので、各送信信号がクロストークすることなしに受信することができる。そして、独立した各土管の振幅は固有値λの平方根に比例するので、各土管の電力の大きさはλに比例する。
雑音成分nも、Uの列はノルムが1に正規化された固有ベクトルなので、UHnはその雑音電力を変えるものではない。サイズとしては、UHnは(min(M,N))ベクトルとなり、y及びxと同じサイズである。
このようにSVD−MIMO伝送では、同一の周波数及び同一の時間でありながら、クロストークのない複数の独立な論理的な土管を得ることができる。つまり、同時刻に同一周波数を使用して、複数のデータを無線通信で伝送することが可能となり、伝送速度の向上を実現することができる。
ところで、SVD−MIMO方式は、受信側でチャネル情報行列Hを取得し、そのHを特異値分解し、その分解された、UDVHのうちVHを送信側へ伝える必要がある。実際には、送信側で使用するのは、Vであるので、Vを送信側へ伝える必要がある。
ここで、SVD−MIMO伝送の適用対象となるLANシステムの1つであるIEEE802.11aすなわち5GHz対のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)を例にとって、送信側アンテナ係数行列Vの情報量について考察してみる。
送受信アンテナ素子数を3本ずつとすると、送信側のアンテナ係数行列Vは3×3行列になり、その要素数は9である。1要素当たり10ビット精度の実数と複素数で表されているとし、それが52キャリヤ分必要となると、9360ビット(=9(行列の要素数)×2(複素数の実部、虚部)×10(ビット)×52(OFDMサブキャリア数))を受信機から送信機へフィードバックしなければならない。
このようにフィードバックが必要なMIMOをクローズドループ型MIMOと呼ぶ(反意語はオープンループ型MIMO)。クローズドループ型のSVD−MIMO方式は、通信を始めるに際し、9360ビットもの情報を送信側へフィードバックしなければならない。仮にIEEE802.11aで用意されている変調方式の中で最も信頼性の高いBPSKでコードレートが1/2の変調方式のOFDMでフィードバックしようとした場合、1OFDMシンボルで24ビットしか送信できないので、390OFDMシンボルもの時間が必要になり現実的ではない。
MIMO伝送における上述したようなセットアップ時の処理を比較的容易な仕組みで実現する具体的構成例の1つとして、V−BLASTと呼ばれるものがある。V−BLASTとは、Vertical Bell Laboratories Layered Space Timeの略であり、旧ベル研で開発されたことに端を発する(例えば、特許文献1を参照のこと)。
図9には、V−BLAST方式の通信システムの構成を概念的に示している。V−BLAST方式とSVD−MIMO方式との主な相違は、前者では、送信側が特にアンテナ重み係数行列Vを与えず単純にアンテナ毎に信号を多重化して送るという点にあり、アンテナ重み係数行列Vを与るためのフィードバック手続きが一切省略される。そして、送信機は、多重化信号を送出する前に、受信機側でチャネル推定を行なうためのトレーニング信号を、例えばアンテナ毎に時分割で挿入する。図9に示す例では、データ・パケットに載せて、プリアンブル信号に続いて、アンテナ#1に対応するトレーニング信号Training−1と、アンテナ#2に対応するトレーニング信号Training−2を、時分割で送信している。
これに対し、受信機では、チャネル推定部でトレーニング信号を利用してチャネル推定を行ない、各アンテナ対に対応したチャネル情報行列Hを算定する。そして、第1の受信アンテナ重み係数行列算出部では、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号すなわち自身以外の信号をすべてキャンセルし、受信アンテナ重み係数行列ZRを求める。このZRを与えた後に取り出される各受信信号のうち、最もSN比の良い信号に対して、まず復号部でx1を復号する。
次に、復号した信号を符号化部で再び符号化して送信信号のレプリカ(複製)を作り出し、アンテナ直後の受信信号からキャンセルする。第2の受信アンテナ重み係数行列算出部では、このキャンセルされた送信信号に対応する送信アンテナを排除して再びZero−forcingを適用してゼロ化し、受信アンテナ重み係数行列ZR'を再計算する。残された受信信号のうち、やはり、SN比が最も良い信号x2を取り出して復号部で復号を行なう。
この2回目の復号では、最初に復号した送信信号が取り除かれている分だけ、受信アンテナの自由度が増し、その分、最大比合成(MRC:Maximal ratio Combining)効果が高まるという効果が得られる。以降、上記操作の繰り返しにより、多重化されたすべての送信信号を順次復号していく。
以上説明したように、V−BLASTの特長の1つは、Zero−forcingとキャンセリングを巧妙に組み合わせることで、Zero−forcingのみではSNが不充分となる信号に対しても、キャンセリングによって生じたアンテナ自由度を活用してSNを向上させ、復号の確度を高める点にある。このように、V−BLASTは、比較的簡単な仕組みの組み合せで、効率の良いMIMO伝送を実現することができる。
しかしながら、送信機側では重み付けを行なわずに送信を行なうことから、受信機側では、最初の復号をキャンセリングに頼らずZero−forcingのみで行なう必要がある。このため、送信アンテナ本数より受信アンテナ本数を多くして(図9に示す例では、送信アンテナ本数が2、受信アンテナ本数が3となっている)、受信アンテナの余剰自由度を確保する必要がある。
特開平10−84324号公報 International Standard ISO/IEC 8802−11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition, Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications http://radio3.ee.uec.ac.jp/MIMO(IEICE_TS).pdf(平成15年10月24日現在)
本発明の目的は、家庭内などの通信環境下で広帯域の無線伝送を実現することができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を好適に行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、SVD−MIMO伝送を行なうに際し、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する無線通信システムであって、
受信機側の受信アンテナ毎のリファレンス信号を受信機から送信機へフィードバックするリファレンス信号送信手段と、
送信機において受信したアンテナ毎のリファレンス信号を基に、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とするチャネル情報行列Hを算出するチャネル情報取得手段と、
該チャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して、送信アンテナ毎の送信重みベクトルを要素ベクトルとする送信アンテナ重み係数行列Vを求める特異値分解手段と、
送信アンテナ毎に該送信重みベクトルを用いて重み付けした信号を多重化して送信機から受信機へ信号を送信する手段と、
を具備することを特徴とする無線通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明によれば、受信機側で取得したチャネル情報行列を特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする代わりに、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行ない送信時に必要なアンテナ重み係数行列Vを得ることにより、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる。
また、本発明によれば、フィードバックする情報量を圧縮しても、送信機側において送信アンテナの重み係数行列Vを適用して送信するので、受信側では少ないアンテナ本数により良好な復号性能を得ることができる。
また、本発明の第2の側面は、送受信間の伝達関数を考慮した無線通信システムであって、
送信機及び受信機の各アンテナにおけるキャリブレーション係数をそれぞれ取得するキャリブレーション係数取得手段と、
受信機側において受信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正したリファレンス信号を送信機へフィードバックするリファレンス信号フィードバック手段と、
送信機側で、受信したリファレンス信号を送信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたリファレンス信号を基に伝達関数を求める伝達関数算出手段と、
該伝達関数を用いてデータ送信を行なうデータ送信手段と、
を具備することを特徴とする無線通信システムである。
本発明の第2の側面に係る無線通信システムは、例えば、送信機及び受信機はそれぞれ複数のアンテナを備え、送受信間の各アンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する方式を採用する。
このような場合、前記キャリブレーション係数取得手段は、送信機及び受信機それぞれにおいて、各アンテナについてのキャリブレーション係数を取得し、前記リファレンス信号送信手段は、受信機側のアンテナ毎にキャリブレーション係数を用いて補正したリファレンス信号を時分割で送信する。また、前記伝達関数算出手段は、送信機側において、各アンテナで受信したリファレンス信号をアンテナ毎のキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたリファレンス信号を基に伝達関数を算出して、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とする逆方向のチャネル情報行列H'を得て、さらに該チャネル情報行列H'をU'D'V'Hに特異値分解して、送信アンテナ毎の重みベクトルを要素ベクトルとする送信アンテナ重み係数行列Vを求める。そして、前記データ送信手段は、送信アンテナ毎に該送信重みベクトルを用いて重み付けした信号を多重化して送信機から受信機へデータ信号を送信するようにすればよい。
また、送信機においてアンテナ毎のリファレンス信号を時分割で送信して、受信機側においても、各アンテナで受信したリファレンス信号を基に伝達関数を算出し、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とする順方向のチャネル情報行列Hを得て、さらに該チャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して、受信アンテナ毎の重みベクトルを要素ベクトルとする受信アンテナ重み係数行列Uを求めるようにしてもよい。この場合、受信機側において、前記データ送信信号により送信されたデータ信号を各アンテナで受信し、受信アンテナ重み係数行列UHを用いて復号することができる。
SVD−MIMO伝送方式において、受信機側で取得したチャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする代わりに、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信することにより、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる。しかしながら、チャネルの伝達関数には、それぞれRF送受信用のアナログ回路によるばらつきがあり、アップリンクとダウンリンクとで可逆性は保証されない、という問題がある。この場合、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行なうことにより得られたアンテナ重み係数行列V’は、送信機から受信機の方向でのアンテナ重み係数行列Vとは一致しない
これに対し、本発明の第2の側面に係る無線通信システムでは、送信機及び受信機の各アンテナのキャリブレーション係数を求め、リファレンス信号のフィードバック時並びにリファレンス信号を基に伝達関数を求める際にそれぞれ受信機アンテナのキャリブレーション係数、送信機アンテナのキャリブレーション係数を用いてキャリブレーションを行なうことにより、順方向と逆方向のチャネル情報行列の不一致を補正することができる。
本発明によれば、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、空間分割多重を利用した通信(MIMO通信)により伝送容量の拡大を行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、送受信の各アンテナ対に対応するチャネルを要素としたチャネル情報行列の特異値分解(SVD)を利用したMIMO伝送を好適に行なうことができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、SVD−MIMO伝送を行なうに際し、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる、優れた無線通信システム及び無線通信方法、並びに無線通信装置を提供することができる。
本発明によれば、受信機側で取得したチャネル情報行列を特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする代わりに、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行ない送信時に必要なアンテナ重み係数行列Vを得ることにより、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮することができる。そして、順方向と逆方向のチャネル情報行列の不一致を、送信側及び受信側で送受信アナログ素子の誤差を補正するキャリブレーションを行なうことにより補正することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明は、受信機側で取得したチャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする代わりに、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行ない送信時に必要なアンテナ重み係数行列Vを得ることにより、受信機側から送信機側へフィードバックする情報量を圧縮するものである。
図1には、本発明の一実施形態に係るSVD−MIMO方式の通信システムの構成を概略的に示している。
送信機側では、多重化する各送信信号を空間/時間符号して3本のアンテナに分配してチャネルに送出し、受信側では、チャネル経由で2本のアンテナにより受信した多重化信号を空間/時間復号して受信データを得る。
図示の通信システムは、大雑把にはV−BLAST方式に類似するが、送信機側でアンテナ重み係数を与えて送信する構成に変更した点、並びに、送受信機間におけるアンテナ構成を送信アンテナ本数>受信アンテナ本数(=信号多重数)とした点が図7に示したシステムとは明らかに相違する。
図1に示すシステム構成では、送信アンテナ側に余剰自由度が生じるが、この余剰自由度を受信信号のSNの増大に寄与させるため、受信アンテナに対してMSN(Maximum Signal−to−Noise ratioの略、自身の信号のSN比を最大とする規範)送信、又はZero−forcing送信、あるいはMSNとZero−forcingを組み合わせた重み係数を与えて送信を行なう。この結果、受信機側のアンテナ自由度に余剰がない(すなわち受信アンテナの本数が少ない)場合であっても、送信側の余剰自由度で補うことにより、良好な復号性能を得ることができる。
本実施形態に係る通信システムにおける動作手順について、以下に説明する。
まず準備段階として、受信機20側より受信アンテナ毎にリファレンス・シンボルとしてのトレーニング信号Pre−training Signalが時分割で送られる。図示の例では、受信機は2本の受信アンテナを持つことから、2個のトレーニング信号が送出される。なお、Pre−training Signalの前に連接されているプリアンブルPreambleは、信号検出やタイミング同期又は受信利得調整のための付加信号である。
送信機側10では、受信機20からのトレーニング信号をリファレンス信号として受信して、チャネル推定部11によりチャネル情報行列Hを算定し、送信アンテナ重み係数行列算出部13により受信アンテナ毎にMSN規範、又はZero−forcing規範、あるいはこれらの規範の組み合せにより、送信アンテナ重み係数行列ZTを決定する。
続いて、送信機10側より、トレーニング信号と空間分割された多重化信号が連接されて送信される。このとき、アンテナ重みとして上述のように求められたZTが与えられる。ここで、トレーニング信号の送出区間においても、多重化する信号毎のアンテナ重みが与えられている。図示の例では、アンテナ重み係数行列ZT(=[w1,w2])の各要素ベクトルw1及びw2毎に重みが与えられたトレーニング信号Training−1及びTraining−2が時分割で送られる。
一方、受信機20側では、これら多重化する信号毎に重みが与えられたトレーニング信号Training−1及びTraining−2より、チャネル推定部21により送信重み係数ベクトルと受信アンテナの対に対応したチャネル情報行列H'を算定する。
そして、第1の受信アンテナ重み係数行列算出部22では、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号すなわち自身以外の信号をすべてキャンセルし、受信アンテナ重み係数行列ZRを求める。このZRを与えた後に取り出される各受信信号のうち、最もSN比の良い信号に対して、まず復号部23でx1を復号する。
次に、復号した信号を再び符号化部24で符号化して送信信号のレプリカ(複製)を作り出し、アンテナ直後の受信信号からキャンセルする。第2の受信アンテナ重み係数行列算出部25では、このキャンセルされた送信信号に対応する送信アンテナを排除して再びZero−forcingを適用してゼロ化し、受信アンテナ重み係数行列ZR'を再計算する。残された受信信号のうち、やはり、SN比が最も良い信号x2を取り出して復号部23で復号を行なう。この2回目の復号では、最初に復号した送信信号が取り除かれている分だけ、受信アンテナの自由度が増し、その分、最大比合成効果が高まるという効果が得られる。以降、上記操作の繰り返しにより、多重化されたすべての送信信号を順次復号していく。
本発明の第1の実施形態では、送信機10側がMSN送信、又はZero−forcing送信、あるいはこれらの組み合せの重み係数で送信を行なうことにより、送信アンテナ側の自由度を漏れなく使い切って、受信SN比の増大に寄与させる仕組みとなっている。したがって、受信機20側のアンテナ自由度に余剰が無い場合でも、送信側の余剰自由度でこれを補うことができる。
また、図2には、本発明の他の実施形態に係る通信システムの構成を模式的に示している。
図示の通信システムは、送信機側において多重化する各送信信号を空間/時間符号して複数のアンテナに分配してチャネルに送出し、受信側においてチャネル経由で複数のアンテナにより受信した多重化信号を空間/時間復号して受信データを得るという点では、図1に示した実施形態と同様である。
図1に示した例では、送信アンテナ重み係数行列算出部13では、受信機20からのトレーニング信号を利用して算出されたチャネル情報行列Hから、受信アンテナ毎にMSN規範、又はZero−forcing規範、あるいはこれらの規範の組み合せにより、送信アンテナ重み係数行列ZTを決定している。これに対し、図2に示す実施形態では、特異値分解部15は、送信アンテナ重み係数を求める規範としてSVD(特異値分解)を採用し、重み係数行列としてVを与えて送信する。
Vの重み付けで送られたトレーニング信号に対してZero−forcing規範を適用すれば、受信機10側の重み係数行列は必然的にUHとなる。したがって、送信機10側でSVDの演算が許容されれば、受信機0側にUHを伝えることなくSVD−MIMO伝送が可能となり、受信機0において特異値行列分解を行なう必要がなくなることは自明である。すなわち、本実施形態を用いれば、2本×2本のMIMO構成が比較的簡単に実現できる。
受信機20側では、チャネル推定部21により送信重み係数ベクトルと受信アンテナの対に対応したチャネル情報行列H'を算定する。そして、第1の受信アンテナ重み係数行列算出部22では、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号すなわち自身以外の信号をすべてキャンセルし、受信アンテナ重み係数行列UHを求める。このUHを与えた後に取り出される各受信信号のうち、最もSN比の良い信号に対して、まず復号部23でx1を復号する。
その後、復号した信号を再び符号化部24で符号化して送信信号のレプリカ(複製)を作り出し、アンテナ直後の受信信号からキャンセルする。第2の受信アンテナ重み係数行列算出部25では、このキャンセルされた送信信号に対応する送信アンテナを排除して再びZero−forcingを適用してゼロ化し、受信アンテナ重み係数行列UH'を再計算する。残された受信信号のうち、やはり、SN比が最も良い信号x2を取り出して復号部23で復号を行なう。あるいは、第1の受信アンテナ重み係数行列算出部22でUHを与えた後に取り出される各受信信号から2番目の多重化信号x2を直接取り出すこともできる。
ところで、送信機10側の送信回路と受信回路のチャネル特性に差異が生じるという問題がある。何故ならば、空間の伝達関数は可逆性が成り立つものの、チャネル情報行列Hは、送信機10周りの電波環境(伝達関数)と、空間の構造(伝達関数)と、受信機20周りの電波環境(伝達関数)で構成され、送信機10周りの伝達関数や受信機20周りの伝達関数には、それぞれRF送受信用のアナログ回路によるばらつきがあり、アップリンクとダウンリンクとで可逆性は保証されないからである。
送信機から受信機の方向で測定されたチャネル伝達関数には、可逆性のある空間の伝達関数に、不可逆成分としての送信機側のRFアナログ送信部のばらつきを含んだ送信機伝達関数及び受信機側のRFアナログ受信部のばらつきを含んだ受信機伝達関数が含まれる。一方、受信機から送信機の方向で測定されたチャネル伝達関数には、可逆性のある空間の伝達関数に、不可逆成分としての受信機側のRFアナログ送信部のばらつきを含んだ送信機伝達関数及び送信機側のRFアナログ受信部のばらつきを含んだ受信機伝達関数が含まれる。このため、実際のデータ送信方向とは逆方向で測定されたチャネル伝達関数は、受信機側の送信RFアナログ回路の伝達関数と送信機の受信RFアナログ回路の伝達関数それぞれの影響を受ける(図3を参照のこと)。
送信機が受信機側で取得したチャネル情報行列を特異値分解して得た送信機側のアンテナ重み係数行列Vをフィードバックする場合にはこの不可逆性は問題とはならない。これに対し、受信機側から送信機側へリファレンス・シンボルを送信し、送信機側においても特異値分解を行ない送信時に必要なアンテナ重み係数行列V’を得る場合には、送信機から受信機の方向でのアンテナ重み係数行列Vとは一致しないため、キャリブレーションが必要となる。
これをより具体的に説明する。ここで、チャネル情報行列Hの要素hijは、j番目の送信アンテナからi番目の受信アンテナへの伝達関数であり、下式(8)で表される。
Figure 0004039413
一方、その逆方向に相当するi番目の受信アンテナからj番目の送信アンテナへの伝達関数hij'は下式(9)で表される。
Figure 0004039413
通常、各アナログ回路の伝達関数は、製造ばらつきによる誤差や温度によるばらつき等により全て異なっている。このため、送信機側のj番目のアンテナと受信機側のi番目のアンテナ対における順方向の伝達関数hijと逆方向伝達関数hij'は当然異なったものになる。したがって、それぞれの方向のチャネル情報行列Hとチャネル情報行列H'は当然異なったものになる。送信機側で、H'を特異値分解して、H'=U'D'V'Hを得る一方、受信機側で、Hを特異値分解して、H=UDVHを得て、送信機側でアンテナ重み係数行列V'により重み付けして送信し、受信機側でUHにより重み付けして復号しても、論理的に独立な土管は得ることができない。
そこで、本発明では、逆方向のチャネル情報行列H'から正しい送信アンテナ重み係数行列V'を生成できるように、送信機側と受信機側の双方で、送受信アナログ回路の伝達関数特性の誤差を補正するためのキャリブレーションを行なうことにより、上述の問題点を解決する。
ここで言うキャリブレーションは、例えば、アダプティブアレー・アンテナのダウンリンクの指向性をアップリンクの指向性と合わせるために使われる技術に相当し、送受信アナログ素子の誤差を補正する方法である。このキャリブレーションは、5GHzで動作するデバイスの場合、通常数時間に一回補正を行なえばよいことが当業界では知られている。
送信機は、例えば数時間に1回の頻度でキャリブレーションを行ない、キャリブレーション係数を保持する。また、受信機も数時間に1回の頻度でキャリブレーションを行ない、キャリブレーション係数を保持する。
逆方向すなわちアップリンクのチャネル情報行列H'を得るためのリファレンス・シンボルを受信機側から送信機側へ送信するとき、受信機側ではキャリブレーション係数を用いて補正を行なってから、そのリファレンス・シンボルを送信する。また、送信機側では、受け取ったリファレンス・シンボルに対してキャリブレーション係数を用いて補正を行ない(式(9)を参照のこと)、その補正後の伝達関数から構成されるチャネル情報行列H'を特異値分解し、送信用のアンテナ重み係数行列V'を得る。
次に、キャリブレーションの方法について紹介する。キャリブレーションは、送信機並びに受信機のそれぞれにおいて独立して行なわれる。
図4には、複数のアンテナ素子を持つ通信機の構成について、アンテナ周りを中心に模式的に示している。
アンテナ#1には、送信用のアナログ回路Tx1と受信用のアナログ回路Rx1(いずれも図示しない)が属している。ここで、このTxとRxのアナログ回路の特性が異なっていることにより、キャリブレーションが必要となる。
キャリブレーションを行なう1つの方法として、複数のアンテナ系統のうち1つのアンテナに属する送信アナログ回路の出口にカプラーを配置し、他のアンテナに属する受信アナログ回路へ入力する図示のループバック経路を設ける。
そして、ループバック伝達関数を取得する。図5に示すように、逆のループバック伝達関数を求めるためのカプラーを送信アナログ回路の出口に用意しておく。
そして、1つの送受信RF回路を基準として、各回路のRF回路の伝達関数の比を求める。アンテナ素子#1に属するRF回路を基準とすると、図4に示すループバックからは、以下の伝達関数が得られる。
Figure 0004039413
同様に、図5に示すループバックからは以下の伝達関数が得られる。
Figure 0004039413
キャリブレーション係数は、これらの伝達関数の比からなり、下式で表される。
Figure 0004039413
送信のアンテナ素子が2本、受信のアンテナ素子も2本からなる2×2構成のMIMO通信システムにおいて、送信機側のキャリブレーション係数をCT(i)(iはアンテナ番号を示す)、受信機側のキャリブレーション係数をCR(i)と表す。
次いで、送受信アナログ回路の伝達関数特性の誤差を補正するためのキャリブレーションを行なうための手順について、図6に示したフローチャートを参照しながら説明する。
ステップ0:
送信機でj番目のアンテナについてのキャリブレーション係数CT(j)を取得するとともに、受信機側でもi番目のアンテナについてのキャリブレーション係数CR(i)を取得する。
ステップ1:
送信機から、リファレンス信号として、各アンテナjからそれぞれ1個のOFDMシンボルを時分割で送信する。このOFDMシンボルは、BPSK(Binary Phase Shift Keying)で変調されている。
ステップ2:
受信機は、送信機からのアンテナj毎のリファレンス信号を受信して、各アンテナ対の伝達関数hijを計算する。図2に示す例では、送信機のアンテナ2本から2回送られたリファレンス信号を受信機の2本のアンテナで受信するので、4個の伝達関数を得ることができる。つまり、2×2のMIMO伝送の場合には、2×2のチャネル情報行列Hを得ることができる。この行列Hの各要素は複素数の値を持つ伝達関数である。
ステップ3:
受信機は、チャネル情報行列Hを特異値分解し、H=UDVHを得る。そして、受信機側で受信信号の復号に必要となる行列Uを得て、復号用の受信アンテナ重み係数行列としてUHを得る。
ステップ4:
今度は、受信機から、リファレンス信号として、各アンテナiからそれぞれ1個のOFDMシンボルを時分割で送信する。このOFDMシンボルは、BPSKで変調されている。但し、アンテナ0から送信するリファレンス信号は、キャリブレーション係数CR(0)で補正し、アンテナ1から送信するリファレンス信号は、キャリブレーション係数CR(1)で補正する。キャリブレーション係数は、複素伝達関数の形で保持しているので、送信信号に掛け算することにより補正が完了する。CR(i)を用いてキャリブレーション補正を行なうことにより、上式(9)に示した伝達関数から、受信機側の送信アナログRF部におけるばらつきの影響を除去することができる。
ステップ5:
送信機は、受信機から受信したアンテナi毎のリファレンス信号を受信して、各アンテナ対の伝達関数hij’を計算する。ここで、アンテナ0で受信したリファレンス信号は、キャリブレーション係数CT(0)で補正し、アンテナ1で受信したリファレンス信号は、キャリブレーション係数CT(1)補正する。CT(j)を用いてキャリブレーション補正を行なうことにより、上式(9)に示した伝達関数から、送信機側の受信アナログRF部におけるばらつきの影響を除去することができる。そして、キャリブレーションで補正された伝達関数から、逆方向のチャネル情報行列H’を得る。
ステップ6:
送信機は、取得したチャネル行列H'を特異値分解し、H'=U'D'V'Hを得る。そして、送信機側で送信時に必要なアンテナ毎の重みベクトル[w1,w2]を要素ベクトルとする送信アンテナ重み係数行列V'を得ることができる。
ステップ7:
実際のデータ通信に入る。このとき、送信機は、複数の論理的に独立したビットデータを、送信アンテナ重み係数行列V'の各要素ベクトルw1,w2で重み付けし、各アンテナから信号を空間分割多重して送信する。一方、受信機では、各アンテナにおける受信信号を受信アンテナ重み係数行列UHを用いて復号する。
以上説明した処理手順に従い、送信機及び受信機で事前にキャリブレーションを行なっておく。そして、SVD−MIMOを行なう場合に、受信機で用いる復号用の重みは、送信機から受信機側への方向で取得したチャネル情報行列を基に取得し、送信機で必要な送信用の重みは、受信機でのキャリブレーション係数で補正したリファレンス信号を受信機から送るとともにそれを送信機で受信し、さらに送信機側でのキャリブレーション係数で補正したチャネル情報行列を用いて求める。
このようにすると、送信機側から受信機側への方向で求めたチャネル行列Hから直接求めた送信側の重みVと、受信側から送信側への方向で送った信号とキャリブレーションで求めたH’から求めた送信側の重みV’は、現実には、完全に一致する訳ではないが、Vの各ベクトルはV’の対応する各ベクトルの要素すべてにある一定角度の回転をかけたものと同一になっている。
これは、キャリブレーション係数が、下式(13)に示すように、あるアンテナを基準にした値として定義されているため、絶対値ではなく、複数本のアンテナ素子間の相対的なキャリブレーション係数となっているからである。
Figure 0004039413
上記の例では、アンテナ1の送信アナログと受信アナログ部の伝達関数を基準として、各アンテナiのキャリブレーション係数が定義されている。これは、アンテナiの送信伝達関数とアンテナiの受信伝達関数から直接求めた絶対的なキャリブレーション係数ではなく相対的なキャリブレーション係数と言えよう。一般に、マルチアンテナのキャリブレーションは相対的なキャリブレーションを意味し、この相対的なキャリブレーションと組み合わせて好適に作用するという点が重要である。
SVD−MIMO方式における送信用の重みとして考えた場合、それが、位相回転していても現実には、全く問題ない。何故ならば、最適な送信アンテナ重み係数行列Vは、送受信の微妙なクロック誤差により、いつも等価的に回転しているからである。つまり、V=V’にすることは意味がなく、V’の各ベクトルの要素が対応するVの各ベクトルのすべての要素に同じ量の回転をかけたものと一致すれば十分なのである。さらに、V’とVはユニタリ行列であるので、その各ベクトルの各ノルムは同一である。
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係るMIMO方式通信システムの構成を模式的に示した図である。 図2は、本発明の本発明の他の実施形態に係るMIMO方式通信システムの構成を模式的に示した図である。 図3は、アップリンクとダウンリンクにおける伝達関数の可逆性を説明するための図である。 図4は、複数のアンテナ素子を持つ通信機の構成を模式的に示した図である。 図5は、図4に示した通信機においてループバック伝達関数を取得するための手順を説明するための図である。 図6は、送受信アナログ回路の伝達関数特性の誤差を補正するためのキャリブレーションを行なうための手順を示したフローチャートである。 図7は、MIMO通信システムを概念的に示した図である。 図8は、SVD−MIMO伝送システムを概念的に示した図である。 図9は、V−BLAST方式の通信システムの構成を概念的に示した図である。
符号の説明
10…送信機
11…チャネル推定部
12…送受信校正部
13…送信アンテナ重み係数行列算出部
15…特異値分解部
20…受信機
21…チャネル推定部
22…第1の受信アンテナ重み係数行列算出部
23…復号部
24…符号化部
25…第2の受信アンテナ重み係数行列算出部

Claims (11)

  1. 複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する無線通信システムであって、
    受信機側の受信アンテナ毎のトレーニング信号を受信機から送信機へフィードバックする第1のトレーニング信号送信手段と、
    送信機において受信したアンテナ毎のトレーニング信号を基に、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とするチャネル情報行列Hを算出する第1のチャネル情報取得手段と、
    送信機において、該チャネル情報行列Hを基に送信アンテナ重み係数行列を決定する送信アンテナ重み係数行列決定手段と、
    送信機から受信機へ、送信アンテナ重み係数行列(=[w1,w2])で重み付けしたトレーニング信号を送信する第2のトレーニング信号送信手段と、
    受信機において、該重み付けされたトレーニング信号を基に、送信重み係数ベクトル[w1,w2]と受信アンテナの対に対応したチャネル情報行列H’を算出する第2のチャネル情報取得手段と、
    受信機において、該チャネル情報行列H’を基に受信アンテナ重み係数行列を決定する受信アンテナ重み係数行列決定手段と、
    受信機において、受信アンテナ重み係数行列を求めた以降の受信信号を受信アンテナ重み係数行列を基に復号する復号手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記送信アンテナ重み係数行列決定手段は、算出されたチャネル情報行列Hから、例えば受信アンテナ毎にMSN規範、又はZero−forcing規範、あるいはこれらの規範の組み合せにより、送信アンテナ重み係数行列ZTを決定し、
    前記受信アンテナ重み係数行列決定手段は、算出されたチャネル情報行列H’から、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号をキャンセルして、受信アンテナ重み係数行列ZRを求める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記送信アンテナ重み係数行列決定手段は、算出されたチャネル情報行列Hを特異値分解して送信アンテナ重み係数行列Vを決定し、
    前記受信アンテナ重み係数行列決定手段は、Vの重み付けで送られたトレーニング信号に対してZero−forcing規範を適用して受信アンテナ重み係数行列としてUHを得る、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 送信機及び受信機の各アンテナにおけるキャリブレーション係数をそれぞれ取得するキャリブレーション係数取得手段をさらに備え、
    前記第1のトレーニング信号送信手段は、受信機側において受信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正したトレーニング信号を送信機へ送信し、
    前記送信アンテナ重み係数行列決定手段は、前記送信機側で受信したトレーニング信号を送信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたトレーニング信号を基に伝達関数を求める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信するための無線通信方法であって、
    受信機側の受信アンテナ毎のトレーニング信号を受信機から送信機へフィードバックする第1のトレーニング信号送信ステップと、
    送信機において受信したアンテナ毎のトレーニング信号を基に、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とするチャネル情報行列Hを算出する第1のチャネル情報取得ステップと、
    送信機において、該チャネル情報行列Hを基に送信アンテナ重み係数行列を決定する送信アンテナ重み係数行列決定ステップと、
    送信機から受信機へ、送信アンテナ重み係数行列(=[w1,w2])で重み付けしたトレーニング信号を送信する第2のトレーニング信号送信ステップと、
    受信機において、該重み付けされたトレーニング信号を基に、送信重み係数ベクトル[w1,w2]と受信アンテナの対に対応したチャネル情報行列H’を算出する第2のチャネル情報取得ステップと、
    受信機において、該チャネル情報行列H’を基に受信アンテナ重み係数行列を決定する受信アンテナ重み係数行列決定ステップと、
    受信機において、受信アンテナ重み係数行列を求めた以降の受信信号を受信アンテナ重み係数行列を基に復号する復号ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  6. 前記送信アンテナ重み係数行列決定ステップでは、算出されたチャネル情報行列Hから、例えば受信アンテナ毎にMSN規範、又はZero−forcing規範、あるいはこれらの規範の組み合せにより、送信アンテナ重み係数行列ZTを決定し、
    前記受信アンテナ重み係数行列決定ステップでは、算出されたチャネル情報行列H’から、送信アンテナ毎にZero−forcing規範などを適用してゼロ化して、不要信号をキャンセルして、受信アンテナ重み係数行列ZRを求める、
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信方法。
  7. 前記送信アンテナ重み係数行列決定ステップでは、算出されたチャネル情報行列Hを特異値分解して送信アンテナ重み係数行列Vを決定し、
    前記受信アンテナ重み係数行列決定ステップでは、Vの重み付けで送られたトレーニング信号に対してZero−forcing規範を適用して受信アンテナ重み係数行列としてUHを得る、
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信方法。
  8. 送信機及び受信機の各アンテナにおけるキャリブレーション係数をそれぞれ取得するキャリブレーション係数取得ステップをさらに備え、
    前記第1のトレーニング信号送信ステップでは、受信機側において受信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正したトレーニング信号を送信機へ送信し、
    前記送信アンテナ重み係数行列決定ステップでは、受信したトレーニング信号を送信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたトレーニング信号を基に伝達関数を求める、
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信方法。
  9. 複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって信号を多重化して通信する無線通信システムであって、
    送信機及び受信機の各アンテナにおけるキャリブレーション係数をそれぞれ取得するキャリブレーション係数取得手段と、
    受信機側において、受信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正したトレーニング信号を送信機へ送信するトレーニング信号送信手段と、
    送信機側において、受信したトレーニング信号を送信機アンテナのキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたトレーニング信号を基に送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とするチャネル情報行列を算出するチャネル情報行列取得手段と、
    送信機において、該チャネル情報行列を基に送信アンテナ重み係数行列を決定する送信アンテナ重み係数行列決定手段と、
    送信機側において、送信データを該求めた送信アンテナ重み係数行列で重み付けして空間多重して送信するデータ送信手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信システム。
  10. 前記トレーニング信号送信手段は、受信機側のアンテナ毎にキャリブレーション係数を用いて補正したトレーニング信号を時分割で送信し、
    前記チャネル情報取得手段は、送信機側において、各アンテナで受信したトレーニング信号をアンテナ毎のキャリブレーション係数を用いて補正し、該補正されたトレーニング信号を基に伝達関数を算出して、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とする逆方向のチャネル情報行列H’を得て、
    前記送信アンテナ重み係数行列決定手段は、該チャネル情報行列H’をU’D’V’Hに特異値分解して、送信アンテナ毎の重みベクトルを要素ベクトルとする送信アンテナ重み係数行列Vを求め、
    前記データ送信手段は、送信アンテナ毎に該送信重みベクトルを用いて重み付けした信号を多重化して送信機から受信機へデータ信号を送信する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
  11. 送信機から受信機へアンテナ毎のトレーニング信号を時分割で送信するトレーニング信号フィードフォワード手段と、
    受信機側において、各アンテナで受信したトレーニング信号を基に伝達関数を算出し、送受信間の各アンテナ対の伝達関数を要素とする順方向のチャネル情報行列Hを得て、さらに該チャネル情報行列HをUDVHに特異値分解して、受信アンテナ毎の重みベクトルを要素ベクトルとする受信アンテナ重み係数行列Uを求める受信アンテナ重み係数行列決定手段と、
    受信機側において、前記データ送信手段により送信されたデータ信号を各アンテナで受信し、受信アンテナ重み係数行列UHを用いて復号するデータ受信手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の無線通信システム。
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