JP4037604B2 - エレベータロープ取り替え方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエレベータかご昇降用のロープの取り替え方法に関し、特にロープを環状に形成し、環状に形成したロープを移動させることによりロープを取り替える方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータかご昇降用ロープを取り替える方法について、ロープの一端がエレベータかごに取り付けられ、他端が釣り合い重りに取り付けられた、いわゆる1:1ローピングエレベータを例にとって説明する。
【0003】
まず、エレベータかごを昇降路の最上階付近の位置に、また、釣り合い重りを昇降路最下階付近の位置に固定する。その状態で、既設ロープの一端部をエレベータかごから取り外し新ロープの端部に接続する。新ロープは最上階またはその付近の階に設けられたロープ供給器から送り出される。一方、既設ロープの他端部は釣り合い重りから取り外され、昇降路下方に設けられたロープ巻き取り装置に接続される。ロープ供給器により新ロープを順に昇降路下方へ送り出すとともに、ロープ巻き取り装置により既設ロープを回収する。既設ロープの回収後、新ロープの端部を接続されていた既設ロープより取り外し、釣り合い重りに接続する。一方、ロープ供給装置から取り外した新ロープの他端部をエレベータかごに取り付ける。
【0004】
上記方法では、新ロープの供給場所と既設ロープの回収場所が、昇降路上部の階床と昇降路下方の階床と離れているので、ロープの自重によりロープが落下しやすいという問題があった。又、落下しないまでもロープ送りの際にロープを保持しながら誘導することに労力を要するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の問題を解決するため、例えば特開平3−106780号公報、特開平2−117581号公報、及び特開平1−181689号公報等に開示されているように、取り替え作業中のロープを保持する保持装置を設けて、前述のロープ落下を防ぐ方法が知られている。
【0006】
しかしながら、上記のロープ取り替え方法においても、既設ロープを回収する場所と新ロープを供給する場所が依然として離れていることから、既設ロープを回収する作業者と新ロープを供給する作業者との間の連絡が取りづらいという問題があった。また、取り替え作業中にロープが保持されてるとはいえ、昇降路が長い場合には、ロープ保持作業等にも大変な労力が伴う。さらに、このような方法では、ロープ一本ごとの取り替えとなり、ロープが複数ある場合はそれだけ作業にも時間がかかるといった問題があった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は新ロープ供給及び旧ロープ回収作業に伴う負担を少なくして、取り替え作業を容易にするロープ取り替え方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るエレベータかご昇降用の既設ロープを新ロープに取り替える方法は、エレベータ使用時に所定の位置に取付られた前記既設ロープのそれぞれの端部を当該所定の位置から取り外す工程と、前記取り外されたそれぞれの端部を互いに連絡し、前記既設ロープを環状に形成する工程と、所要の位置に配置されたロープ案内手段に沿って、環状に形成した当該既設ロープを移動させる工程と、移動させた当該既設ロープを少なくとも一個所、所望の位置にて切り離し、既設ロープの環状状態を解除する工程と、所望の位置にて切り離された当該既設ロープの一端に前記新ロープの一端部を接続する工程と、所望の位置にて切り離された当該既設ロープの他端側から当該既設ロープを回収する工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
上記方法によれば、既設ロープの両端部を連絡し、既設ロープを環状に形成するので、環状状態を解除する場所を任意に選ぶことができ、その場所にて新ロープの供給作業と既設ロープの回収作業を行うことができる。新ロープ供給作業を行う場所と既設ロープ回収作業を行う場所が近いので、作業者同士の連絡が取り易く、また、作業場所の高低差も大きくないので、ロープの自重による取り替え作業の不安定さを軽減できる。また、作業場所を最下階付近に選べば作業者の精神的負担も軽くなる。
【0010】
また、前述したように、既設ロープは環状に形成されており、ロープ案内手段に沿って移動することができる。既設ロープの両端部が連絡される部分及び既設ロープと新設ロープとの接続部が増えるとそれだけ接続作業に要する時間も増えるため、できるだけその数は少ないほうがよい。したがって、既設ロープの環状状態を解除する場所を新たに設けるよりは、既設ロープの両端部を作業位置まで移動させて、そこで環状状態を解除するのが望ましい。こうすれば、ロープの取り替え作業、特に既設ロープの回収、新ロープの供給を円滑に行うことができる。
【0011】
ここで、既設ロープを環状に形成するに際し、両端部を直接接続するようにしてもよいし、また両端部間をさらにロープにより中継するようにしてもよい。また、ロープ案内手段は例えば、エレベータ昇降時に既に設けられている滑車等であるが、ロープを取り替える際、新たに設ける補助的な滑車等も含む。エレベータ使用時に既設ロープのそれぞれの端部は、例えば1:1ローピングエレベータの場合は乗りかご、及び釣り合い重りに取り付けられており、また2:1ローピングエレベータの場合は、エレベータ昇降路内、又は上部機械室内に設けられた梁等に取り付けられている。
【0012】
望ましくは、前記既設ロープが回収された後、前記新ロープの前記一端部と前記新ロープの他端部とを連絡し、前記新ロープを環状に形成する工程と、所要の位置に配置されたロープ案内手段に沿って、環状に形成した当該新ロープを移動させる工程と、移動させた前記新ロープを少なくとも一個所、所望の位置にて切り離し、当該新ロープの環状状態を解除する工程と、所望の位置にて切り離した当該新ロープの両端部のそれぞれを前記所定の位置に取り付ける工程と、を含む。
【0013】
上記の方法によれば、まず、新設ロープの両端部を連絡し、新設ロープを環状に形成する。次に、環状に形成した新設ロープを前記案内手段に沿って移動させることにより、前記両端部を前記所定の位置付近に移動することができる。その後、前記両端部の連絡を解除し、それぞれの端部を前記所定の位置に取り付けてロープの取り替え作業が完了する。
【0014】
前述したように、新設ロープの両端部を前記所定の位置に移動できるので、新設ロープの両端部を連絡する作業場所は、新設ロープの両端部を取り付ける場所には左右されず、選ぶことができる。
【0015】
望ましくは、前記既設ロープと前記新ロープを取り替える際に、前記所定の位置付近に移動することができるエレベータかご及び釣り合い重りをそれぞれ所要の位置に固定する工程を含む。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面にしたがって本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(1)第一の実施の形態
図1は本発明の第一の実施の形態に係るエレベータロープ取り替え方法を適用する2:1ローピングエレベータかご装置10におけるローピングの構成を概念的に示した図である。
【0018】
エレベータかご装置10は、昇降路12内に設けられたエレベータかご14、釣り合い重り16、ロープ18、及びエレベータ最下階19の下方に設けられたエレベータピット20内に備えられた巻上げ機22、を含んで構成される。エレベータ使用時にロープの両端部24,26は昇降路12上方に設けられる梁28,30にそれぞれ取り付けられ固定される。エレベータかご14の床下にはそらせ車32,34が設けられており、また、釣り合い重り16は滑車36を備えている。
【0019】
ロープ18は、その一方の端部24が取り付けられた梁28からエレベータかご14の側方を通って、そらせ車34に巻き掛けられた後、そらせ車32へ渡し掛けられ、エレベータかご14のもう一方の側方を通って、昇降路12上方に設けられた滑車37に巻き掛けられる。その後、下方に運ばれ、巻上げ機22のシーブ38に巻き掛けられた後、再び上方に運ばれる。上方に運ばれたロープ18はエレベータ最高階40付近、巻上げ機22の上方に設けられた滑車42により転向されて釣り合い重り16上方付近まで運ばれ、滑車44により再び下方に運ばれる。下方に運ばれた後、釣り合い重り16に備えられた滑車36に巻き掛けられ、再度上方に運ばれた後、昇降路12上方に設けられた梁30に他方の端部26が取り付けられる。
【0020】
ロープ両端部24,26はソケット(図示せず)を介して接続されたロッド46,48をそれぞれ含んでおり、ロッド46,48を保持することによりロープ両端部24,26をそれぞれ梁28,30に取り付ける。
【0021】
次に、ロープ18の取り替え作業を図1〜図5にしたがって説明する。尚、図1〜図5に共通する構成については同一番号を付す。
【0022】
まず、図1に示すように、釣り合い重り16を釣り合い重り押え50、例えば角材等により構成される釣り合い重り支持具、に固定した後、エレベータかご14を最上階40付近にてチェーンブロック(図示せず)等で吊り上げて保持する。こうすれば、既設ロープ18は緩みが生じた状態となる。
【0023】
次に、図2に示すように、この状態で梁46,48の下方にそれぞれロープ保持具52,54を設け、ロープ保持具には例えばロープ吊り下げチャック等が使用される。ロープ保持具52の一端はエレベータかご14のガイドレール(図示せず)に固定され、ロープ端部24の下方をそれぞれ保持する。ロープ保持具54の一端は釣り合い重り16のガイドレール(図示せず)に固定され、他端はロープ端部26の下方を保持する。この状態で、梁28,30の下方において既設ロープ18の両端部24,26(図2中A、A’を参照)をそれぞれ切断して梁28,30から取り外す。その後、取り外された既設ローブ18の両端部24,26を必要に応じてダミーロープ56にて中継し互いに連絡し、既設ロープ18を環状に形成する。ここで62は既設ロープの端部24とダミーロープの端部58との接続部であり、64は既設ロープの端部26とダミーロープの端部60との接続部である。さらに、連絡したロープ下方に、補助的な滑車66,68をたとえば昇降路12内の梁(図示せず)へ玉掛けロープ(図示せず)を介して取り付ける。
【0024】
ここで、ロープ間の接続方式としては例えばロープの編み込み固着によるロープ接続方式、ロープストランド接続方式、タフエクセルグリップを使用した接続方式等を採用する。
【0025】
次に、図3に示すように、人手を介してロープを誘導し、ロープの接続部62,64を最下階19付近に移動させる(図2中の矢印、及び図3中、一点鎖線参照)。環状状態の既設ロープ18は、エレベータかご昇降使用時に用いられる滑車37,42,44、巻上げ機のシーブ38、補助的に設けられた滑車66,68等に案内されながら移動する。
【0026】
接続部62,64を最下階19付近に移動した後、接続部62を切り離して既設ロープ18の環状状態を解除し、切り離された既設ロープの端部24を最下階19に設置したドラム70に取り付ける。一方、接続部64も切り離して、既設ロープの他端部26と新ロープ72の一端部74を前述の接続方法のいずれかにて接続する。ドラム78には新ロープ72が予め巻かれている。ここで76は既設ロープの他端部26と新ロープ72の一端部74との接続部である。この状態で、人手を介して、ドラム78より新ロープを供給しつつ、既設ロープ18を端部24側からドラム70に巻き取り回収する(図3中、矢印参照)。
【0027】
図4に示すように、既設ロープ18の回収終了後、接続部76にて既設ロープ18を新ロープ72から切り離す。一方、ドラム78側にある新ロープを所望の位置にてドラム78に巻かれている新ロープ72をドラム78から切り離し、切り離された新ロープの端部80と一端部74とを前述の接続方法にて接続し、新ロープ72を環状に形成する(図4中、一点鎖線参照)。なお、82は新ロープの両端部74,80の接続部の番号である。
【0028】
次に、新ロープ72の接続部82を昇降路上方の梁28,30付近に人手を介して移動させる。環状状態の新ロープ72は、前述したようにエレベータかご14昇降使用時に用いられる滑車37,42,44、及び補助的に設けられた滑車66,68等に案内されながら移動する。
【0029】
図5に示すように、接続部82が移動された後(図5中、一点鎖線参照)、ロープ保持具により、梁28,30下方において、新ロープ72を保持する。新ロープ72を接続部82により切り離して、環状状態を解除する。環状状態を解除した新ロープの一方の端部84にソケットを介してロッド86を取り付ける加工処理を施す(図示せず)。その後、ロッド86を梁28に固定して新ロープ72の端部84に取り付ける。新ロープの全長を使用時の長さに適宜調整した後、他方の端部88に関しても、端部84と同様の加工処理を施しロッド90を梁30に固定して端部88を取り付ける。
【0030】
最後に、ロープ保持具52,54、及び滑車66,68を取り外し、チェーンブロックによるエレベータのりかごの釣り上げを解除し、釣り合いおもり押えによる釣り合い重り16の固定を解除してロープ取り替えの工程が終了する。
【0031】
このように既設ロープ18の両端部を連絡し、既設ロープ18を環状に形成するので、ロープ案内手段に沿ってロープ18を移動することができる。したがって、既設ロープ18の両端部24,26を最下階19まで移動させて、そこで既設ロープの環状状態を解除することにより、その場所にて新ロープ72の供給作業と既設ロープ18の回収作業を行うことができる。ロープ供給作業を行う場所と既設ロープ回収作業を行う場所が近いので、ロープの自重による取り替え作業の不安定さを軽減できる、また、作業者同士の連絡も取り易い。また、作業場所が最下階であるので作業者の精神的負担も軽くなる。
【0032】
また、環状に形成した新設ロープ72をロープ案内手段に沿って、移動させることにより、互いに連絡された新ロープの両端部の接続部82を梁28,30付近に移動することができる。それゆえ、新設ロープの両端部を接続する作業場所は、新設ロープ72の両端部を取り付ける場所、すなわち梁28,30が設けられる場所には左右されず、選ぶことができる。
【0033】
本実施形態においては、ロープの本数が一本のみの取り替え工程を説明したがロープが複数本ある場合も上記の工程をロープの本数分同時に行うようにすれば、ロープ一本ごとの取り替え方法に比べて大幅に作業時間を短縮できる。尚、本実施例の場合、環状に形成した既設ロープ18の移動(図2中の矢印、及び図3中一点鎖線線参照。)及び、新ロープ72の移動(図4中の矢印)に当っては、必ずしも人手を介して行うのではなく、ロープへのテンションを与える(例えば、かご14の吊りを降ろす、又は後付けした滑車66,68を上方向へ持ち上げる等)ことにより、巻上げ機18を駆動して、ロープを移動させることも可能である。
【0034】
(2)第二の実施形態
図6は本発明の第二の実施の形態にかかるエレベータロープ取り替え方法を適用する2:1ローピングエレベータかご装置100におけるローピングの構成を概念的に示した図である。
【0035】
エレベータかご装置100は、昇降路102内に設けられたエレベータかご104、釣り合い重り106、ロープ108、及び昇降路102上方、機械室110に設けられた巻上げ機112、を含んで構成される。エレベータ使用時にロープ108の両端部114,116は機械室床118に設けられるロープ端取付部120,122にそれぞれ取り付けられ固定される。エレベータかご104の上方に滑車124が設けられており、また、釣り合い重り106は滑車126を備えている。
【0036】
ロープ108は、その一方の端部114が取り付けられるロープ端取付部120から下方に運ばれて、エレベータかご104の滑車124に巻き掛けられる。その後、上方に運ばれて、機械室110に備えられた巻上げ機112のシーブ128に巻き掛けられた後、返し車130により下方に転向される。その後、ロープ108は釣り合い重り106の滑車126に巻き掛けられた後、上方に運ばれて機械室110に設けられたロープ端取付部122にロープ108の他方の端部116が取り付けられる。
【0037】
ロープ両端部114,116はソケット(図示せず)を介して接続されたロッド132,134をそれぞれ含んでおり、ロッド132,134を保持することによりロープ両端部114、116のそれぞれをロープ端取付部120,122にそれぞれ取り付ける。
【0038】
ここでは、複数のロープを同時に取り替える工程を説明するが、図中、例えばロープ108を区別する場合、例えば108a、108b等小文字のアルファベットを番号の後に付して、各ロープを区別する。
【0039】
次に、図6〜図13にしたがって、ロープ108の取り替え作業を説明する。なお、図6〜図13に共通する構成については同一番号を付す。
【0040】
まず、図6に示すように、釣り合い重り106を釣り合い重り押え136により昇降路102下方にて固定した後、エレベータかご104を最上階136付近にてチェーンブロック(図示せず)等で吊り上げる。こうすれば、既設ロープ108は緩みが生じた状態となる。
【0041】
次に、図7に示すように、この状態でロープ端取付け部120、122下方のロープ108を保持するロープ保持具139、140を設ける。ロープ保持具139の一端はエレベータかご104のガイドレール(図示せず)に固定され、他端はロープ端部114の下方を保持する。また、ロープ保持具140の一端は釣り合い重り106のガイドレール(図示せず)に固定され、他端はロープ端部116の下方を保持する。次に、この状態で、ロープ端取付部120,122の下方において既設ロープ108の両端部114、116(図7中B、B’を参照)をそれぞれ切断して、ロープ端取付け部120,122から取り外す。
【0042】
図8に示すように、取り外された既設ロープ108の両端部114,116をダミーロープ142にて中継して互いに連絡し、既設ロープ108を環状に形成する。146は既設ロープの端部114とダミーロープ142の端部144との接続部であり、150は既設ロープの端部116とダミーロープ142の端部148との接続部である。ダミーロープ142は、既設ロープ108を取り替えるために機械室天井152に設けられた滑車154、156を介して既設ロープ108に接続される。ダミーロープ142は端部144側から機械室110上方に運ばれて、滑車154に巻き掛けられ転向されて、釣り合い重り106の上方まで運ばれた後、滑車156に巻き掛けられて下方に運ばれて他端部148が既設ロープ108に接続される。
【0043】
既設ロープ108を環状に形成した後、滑車154及び滑車156の取付け位置を上方にずらし、既設ロープ108を緊張させる(図9中、一点鎖線参照)。
【0044】
その後、巻上げ機112を駆動するか、又は人手を介して接続部146、150を最下階158付近に移動する(図8中、矢印参照)。環状状態の既設ロープ108は、補助的に設けられた滑車154,156、返し車130等に案内されて移動する。
【0045】
接続部146,150を最下階付近に移動した後、図9に示すように接続部146を切り離して既設ロープ108の環状状態を解除する。切り離されたダミーロープの端部146(図示せず)をエレベータ最下階より一階上の階159に設けられたドラム160に取り付ける。
【0046】
次に、図10に示すように、既設ロープ162の端部114と新ロープ162の端部164とを接続する。エレベータ最下階158に設けられたドラム166には新ロープ162が予め巻き掛けられている。ここで、168は既設ロープの端部114と新設ロープの端部164との接続部である。次に、人手を介して新ロープ162をドラム166より供給しつつ、既設ロープ108を端部116側からドラム160に巻き取り、回収する。(図10中、矢印参照)。尚、ロープを移動させる手段は、巻上げ機を駆動させてもよいし、人手を介してもよい。
【0047】
既設ロープ108の回収終了後、接続部168(図示せず)にて既設ロープ108を新ロープ162から切り離す。一方、ドラム166側にある新ロープ162を所望の位置にてドラム166に巻かれている新ロープから切り離す。図11に示すように、切り離された新ロープの端部170と端部164とを接続し、新ロープ162を環状に形成する。なお、172は新ロープの両端部164、170の接続部である。ここでロープ間の接続方式としては、前述にもあるようロープの編み込み固着によるロープ接続方式、ロープストランド接続方式、タフエクセルグリップを使用した接続方式等を使用する。
【0048】
次に、図12に示すように、新ロープ162の接続部172を、巻上げ機112を駆動して又は人手を介することにより、新ロープ162を移動する。(図11中、矢印参照)昇降路上方機械室内に移動させる。環状状態の新ロープ162は、前述したように補助的に設けられた滑車154,156、及び返し車130等に案内されて移動する。
【0049】
接続部172が移動された後、ロープ端取付け部120,122の下方において、新ロープ162を保持するロープ保持具139,140を設ける。
【0050】
その後、図13に示すように、新ロープ162を接続部172において切り離し、環状状態を解除する。環状状態を解除した新ロープ162の一方の端部174にソケットを介してロッド176を取り付ける加工処理を施し、新ロープの端部174は、ロッド176をロープ端取付部122に固定することにより、取り付けられる。
【0051】
次に新ロープの全長を使用時の長さに適宜調整したあと、他方の端部178に関しても端部174と同様の加工処理を施す。新ロープの端部178は、ロッド180をロープ端取付部120に固定することにより、取り付けられる。
【0052】
最後にロープ保持具139を昇降路102内から取り外した後、チェーンブロックによるエレベータかご104の吊り上げを解除し、釣り合いおもり押え138による釣り合い重り106の固定を解除してロープ取り替えの工程を終了する。
【0053】
このように既設ロープ108の両端部を連絡し、既設ロープ108を環状に形成するので、ロープ案内手段に沿ってロープ108を移動することができる。したがって、既設ロープ108の接続部146,150を最下階付近にまで移動させて、そこで既設ロープの環状状態を解除することにより、最下階にて新ロープ162の供給作業を、また最下階より一階上の階にて既設ロープ108の回収作業を行うことができる。ロープ供給作業を行う場所と既設ロープ回収作業を行う場所が近いので、作業者同士の連絡が取り易く、また、ロープの自重による取り替え作業の不安定さを軽減できる。また、作業場所が最下階付近であるので作業者の精神的負担も軽くなる。
【0054】
また、環状に形成した新設ロープ162をロープ案内手段に沿って、移動させることにより、互いに連絡された新ロープの両端部の接続部172を機械室110まで移動することができる。それゆえ、新設ロープの両端部を接続する作業場所は、新設ロープ72の両端部を取り付ける場所、すなわちロープ端取付け部120,122が設けられる場所には左右されず、選ぶことができる。
【0055】
また、ロープ本数だけ並列して処理が可能なので、この方法によれば、ロープ一本ごとのロープ取り替え方法に比べて大幅に作業時間を短縮できる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるエレベータロープ取り替え方法によれば、新ロープ供給及び旧ロープ回収作業に伴う負担を少なくして、取り替え作業を容易にするロープ取り替え方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図2】 本発明の第一の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図3】 本発明の第一の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図4】 本発明の第一の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図5】 本発明の第一の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図6】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図7】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図8】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図9】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図10】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図11】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図12】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【図13】 本発明の第二の実施形態に係るロープ取り替え方法を示す図である。
【符号の説明】
10,100 エレベータかご装置、12,102 昇降路、14,104 エレベータかご、16,106 釣り合い重り、18,108 ロープ、19 エレベータ最下階、22,112 巻上げ機、62,64,82,146,150,172 接続部、110 機械室。

Claims (3)

  1. エレベータかご昇降用の既設ロープを新ロープに取り替える方法において、
    エレベータ使用時に所定の位置に取付られた前記既設ロープのそれぞれの端部を当該所定の位置から取り外す工程と、
    前記取り外されたそれぞれの端部を互いに連絡し、前記既設ロープを環状に形成する工程と、
    所要の位置に配置されたロープ案内手段に沿って、環状に形成した当該既設ロープを移動させる工程と、
    移動させた当該既設ロープを少なくとも一個所、所望の位置にて切り離し、既設ロープの環状状態を解除する工程と、
    所望の位置にて切り離された当該既設ロープの一端に前記新ロープの一端部を接続する工程と、
    所望の位置にて切り離された当該既設ロープの他端側から当該既設ロープを回収する工程と、
    を含むことを特徴とするエレベータロープ取り替え方法。
  2. 請求項1記載のロープ取り替え方法において、
    前記既設ロープが回収された後、前記新ロープの前記一端部と前記新ロープの他端部とを連絡し、前記新ロープを環状に形成する工程と、
    所要の位置に配置されたロープ案内手段に沿って、環状に形成した当該新ロープを移動させる工程と、
    移動させた前記新ロープを少なくとも一個所、所望の位置にて切り離し、当該新ロープの環状状態を解除する工程と、
    所望の位置にて切り離した当該新ロープの両端部のそれぞれを前記所定の位置に取り付ける工程と、
    を含むことを特徴とするエレベータロープ取り替え方法。
  3. 請求項1記載のロープ取り替え方法において、
    前記既設ロープと前記新ロープを取り替える際に、前記エレベータかご及び釣り合い重りをそれぞれ所要の位置に固定する工程を含むことを特徴とするエレベータロープ取り替え方法。
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