JP4027157B2 - 日焼け止め油中水型乳化化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、日焼け止め油中水型(W/O型)乳化化粧料に関する。さらに詳しくは、べたつかず、さっぱりとした使用感に優れ、難溶性の紫外線吸収剤を安定に配合できる油中水型乳化日焼け止め化粧料に関するものである。
【0002】
油中水型乳化組成物の日焼け止め化粧料は油相が連続相(外相)である。したがって、水中油型乳化組成物の日焼け止め化粧料と比較して微生物抵抗性が高く、さらに使用に際しては、皮膚表面上に水分透過性の低い油膜を残し、長時間にわたって肌を乾燥から保護するとともに、水浴、水仕事あるいは発汗などによって水と接触しても再乳化を起こすことが少ないため、優れた基剤として日焼け止め化粧料に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の油中水型乳化組成物の日焼け止め化粧料では、高極性の紫外線吸収剤を油相に溶解し、高配合しなければならないことから、経時での分離や凝集といった現象が見られ、長期の経時安定性に乏しいという問題点があった。
さらに使用性に関しても、水中油型の日焼け止め化粧料に比較し、べたつきや油性感があり、のびが悪いという問題点を有していた。
【0004】
上記の問題点から、高極性の紫外線吸収剤の溶解性に優れる油分、さらには紫外線吸収剤を溶解した油相を安定に乳化できる油中水型乳化基剤の開発が望まれていた。
【0005】
本発明者等は、上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、特定構造のアルキルベンゾエートを油分として用いて紫外線吸収剤を溶解し、乳化剤に特定構造のポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物を用いて油中水型乳化組成物を調製すると、べたつかずさっぱりとした使用感を有し、かつ長期の経時安定性にも優れた日焼け止め化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明の目的は、べたつかず、さっぱりとした使用感を有し、さらに従来安定に配合することが困難であった高極性の紫外線吸収剤であっても安定に配合することが可能な油中水型組成物からなる日焼け止め化粧料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物と、下記一般式(3)で表されるアルキルベンゾエートと、紫外線吸収剤とを含有することを特徴とする日焼け止め油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【化1】
(1)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の低級アルキル基を表し、a+bは1〜30の整数を表し、mは10〜200の整数を表す)
【化2】
(3)
(式中、Rは炭素数8〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す)
【0008】
また、本発明は、下記一般式(2)で表されるポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物と、下記一般式(3)で表されるアルキルベンゾエートと、紫外線吸収剤とを含有することを特徴とする日焼け止め油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【化3】
(2)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の低級アルキル基を表し、a+bは1〜30の整数を表し、nは1〜30の整数を表す)
【化4】
(3)
(式中、Rは炭素数8〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す)
【0009】
さらに、本発明は、下記一般式(1)及び(2)で表されるポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物と、下記一般式(3)で表されるアルキルベンゾエートと、紫外線吸収剤とを含有することを特徴とする日焼け止め油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【化5】
(1)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の低級アルキル基を表し、a+bは1〜30の整数を表し、mは10〜200の整数を表す)
【化6】
(2)
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の低級アルキル基を表し、a+bは1〜30の整数を表し、nは1〜30の整数を表す)
【化7】
(3)
(式中、Rは炭素数8〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す)
【0011】
さらに、本発明は、さらに紫外線散乱剤を含有する上記の日焼け止め油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0013】
一般式(1)の化合物は、ポリエチレングリコールとヒドロキシステアリン酸をエステル重合してなるポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物であり、本発明において乳化剤として作用する。
一般式(1)において、好ましい具体例としては、mが10〜100、より好ましくは20〜60であり、a+bが3〜20、より好ましくは5〜15のものである。
【0014】
一般式(2)の化合物は、ポリグリセリンとヒドロキシステアリン酸をエステル重合してなるポリヒドロキシステアリン酸のエステル結合物であり、本発明において乳化剤として作用する。
一般式(2)において、好ましい具体例としては、nが1〜30が好ましく、より好ましくは3〜10であり、a+bが3〜20、より好ましくは5〜15のものである。具体的化合物としては、デカグリセリンペンタイソステアレート、テトラグリセリンペンタステアレートが好ましく使用できる。
【0015】
一般式(1)及び(2)の化合物において、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6の低級アルキル基を表す。
炭素原子数1〜6の低級アルキル基は、直鎖、分岐鎖のいずれも含み、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基等が例示される。
【0016】
一般式(1)の化合物は、具体的には、Aracel P135(ICI Surfactants社製)等として商業的に入手可能である。
また、一般式(2)の化合物は、具体的には、R1、R2がそれぞれ水素原子のジポリヒドロキシヒステアリン酸ポリグリセリル−2が、Dehymuls PGPH(CognisDeutschland GmbH製)として商業的に入手可能である。
【0017】
本発明においては、上記一般式(1)を満足する化合物の一種または二種以上を乳化剤として用いる。本発明の日焼け止め油中水型乳化化粧料において、一般式(1)の化合物は極めて優れた乳化能を発揮し、乳化安定性に優れた日焼け止め化粧料を提供できる。日焼け止め化粧料は夏の過酷な条件下に放置されることがあるため、本発明において特に優れた乳化安定性が発揮されることは極めて有用な効果である。
一般式(1)を満足する化合物の配合量は、油中水型乳化組成物中、好ましくは0.1〜5.0%(質量百分率)、さらに好ましくは0.5〜2.0%である。0.1%未満では、紫外線吸収剤を溶解した油相部を長期的に安定に乳化できず、また、5.0%を越えて配合すると、肌に対するのびが悪くなる傾向がある。優れた乳化能を有するので、0.5〜2.0%(質量百分率)の配合量により、乳化安定性に優れさらに肌に対するのびも全く問題がない日焼け止め化粧料を提供できる。
【0018】
また、上記一般式(2)を満足する化合物の一種または二種以上を乳化剤として用いる。本発明の日焼け止め油中水型乳化化粧料において、一般式(2)の化合物を配合すると、特に肌に対する伸びに優れた日焼け止め化粧料を提供出来る。日焼け止め化粧料は特に肌全体によく伸ばして塗布するため、本発明において一般式(2)の化合物を乳化剤として使用すると、伸びがよく肌全体に均一に塗布しやすいという優れた効果と、塗り残しを生じることがなく結果として肌全体の紫外線防止効果に優れる日焼け止め化粧料が提供される。
一般式(2)を満足する化合物の配合量は、油中水型乳化組成物中、好ましくは0.1〜5.0%(質量百分率)、さらに好ましくは0.5〜4.0%である。0.1%未満では、紫外線吸収剤を溶解した油相部を長期的に安定に乳化できず、また、5.0%を越えて配合すると、べたつきが生じる場合がある。
【0019】
さらに、本発明においては、一般式(1)を満足する化合物の一種または二種以上と、上記一般式(2)の満足する化合物の一種または二種以上とを併用して用いることが優れた乳化安定性と伸びの良さの点から特に好ましい。
一般式(1)及び一般式(2)を満足する化合物を併用して配合してする場合の両者の配合量の合計は、油中水型乳化組成物中、好ましくは0.1〜5.0%(質量百分率)である。0.1%未満では、紫外線吸収剤を溶解した油相部を長期的に安定に乳化できず、また、5.0%を越えて配合すると、べたつきが生じたり、のびが悪くなったりする場合がある。
一般式(1)及び一般式(2)の乳化剤の配合組成は、日焼け止め化粧料の処方に応じて適宜決定されるが、質量比で、一般式(1)の化合物:一般式(2)の化合物=1:1〜1:2の範囲が好ましい。それぞれの配合量としては、一般式(1)の化合物の配合量が0.5〜1.5%(質量百分率)、一般式(2)の化合物の配合量が0.5〜2.0%(質量百分率)の範囲が好ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の乳化剤を配合してもよいが、実質的に配合する必要はない。
【0020】
次に、紫外線吸収剤を溶解する油分として用いる特定構造のアルキルベンゾエートについて述べる。
本発明に用いるアルキルベンゾエートは、上記一般式(3)で表されるものである。一般式(3)において、Rは炭素原子数8〜10の直鎖または分岐のアルキル基を表す。炭素数6以下のアルキル基は揮発性がありまた臭いを生じるため問題があり、炭素数16以上のアルキル基ではさっぱりした使用感を損ねてしまう。炭素数8〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、さらに好ましくはRの炭素数が10である3,7−ジメチルオクタン基である。
【0021】
一般式(3)の好ましいアルキルベンゾエートとして、具体的には、オクチルベンゾエート、2―エチルヘキシルベンゾエート、3,5,5−トリメチルヘキシルベンゾエート、3,7−ジメチルオクチルベンゾエート等が挙げられる。なかでも、3,7―ジメチルオクチルベンゾエートが、使用感、紫外線吸収剤の溶解性、臭いが無い点から、特に好ましく使用される。
【0022】
一般式(3)のアルキルベンゾエートは、目的とする炭素数のアルキル基を有するアルコールとベンゾイルクロライドとを、クロロホルムを溶媒としてトリエチルアミン存在下に、下記の反応式に従って90%以上の収率で製造することが出来る。
【化15】
また、炭素数12〜15のアルキルベンゾエートは、市販品も使用できる。例えば、炭素数12〜15のアルキル基の混合物であるクロダモールAB(Crida Inc.製)等が市販されている。
【0023】
アルキルベンゾエートの配合量は特に限定されないが、通常、油中水型乳化組成物中の0.1〜50.0%(質量百分率)、好ましくは0.5〜30.0%(質量百分率)である。0.1%未満では紫外線吸収剤を溶解するという効果が発揮されず、50.0%を越えるとべたつきを感じる場合がある。
【0024】
本発明に用いる紫外線吸収剤は下記の化合物が挙げられる。
▲1▼トリアジン系紫外線吸収剤
例えば、ビスレゾルシニルトリアジン。
さらに具体的には、ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)―2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジン、
2,4,6―トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジンなど。
▲2▼安息香酸系紫外線吸収剤
例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステルなど。
▲3▼アントラニル酸系紫外線吸収剤
例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレートなど。
▲4▼サリチル酸系紫外線吸収剤
例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレートなど。
▲5▼ケイ皮酸系紫外線吸収剤
例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート) 、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメートなど。
▲6▼その他の紫外線吸収剤
例えば、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オンなど。
【0025】
特に、ビスレジルシニルトリアジンなどの高極性のトリアジン系紫外線吸収剤を配合することが好ましい。さらに具体的には、2,4―ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)―2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジンや、オクチルトレアゾンの名称で使用されている2,4,6―トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジンが好ましく配合される。
【0026】
紫外線吸収剤の配合量は特に限定されないが、通常、油中水型乳化組成物全量に対して0.01〜30.0%(紫外線吸収剤)が好ましい。目的とする紫外線吸収効果(SPF値)に応じて適宜配合量が決定される。
本発明の日焼け止め化粧料は、安定に配合することが困難である難溶性の高極性紫外線吸収剤であっても溶解することが可能であるので、希望する紫外線吸収剤を希望する配合量で安定に配合できる。したがって、乳化安定性に優れ、紫外線吸収効果の高いSPF値が向上した日焼け止め化粧料を提供できる。なお、溶難溶性薬剤も安定に溶解することが可能であるので、目的に応じて難溶性の薬剤を配合しても好ましい。
【0027】
本発明においては、さらに紫外線散乱剤(紫外線防御粉末)を配合することが好ましい。
紫外線散乱剤としては、例えば、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化鉄、微粒子酸化鉄、酸化セリウムなどの粉末が挙げられる。粉末は、通常、針状、紡錘状、球状、粒状の粉末が使用される。また、粒子径が0.1μm以下の微粒子粉末が好ましい。
これらの粉末を、疎水化処理した紫外線散乱剤も好ましい。例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンやシランカップリング剤によりシリコーン処理した粉末、金属石鹸処理した粉末、パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩やパーフルオロアルキルシランによりフッ素処理した粉末、デキストリン脂肪酸エステル処理した粉末である。
【0028】
紫外線散乱剤の配合量は特に限定されない。日焼け止め化粧料全量に対して、通常0.5〜50%(質量百分率)、好ましくは1〜30%(質量百分率)の範囲で適宜決定される。配合量が多すぎると使用感や安定性の点で好ましくない場合がある。
【0029】
本発明の日焼け止め化粧料は上記した必須成分の他に通常日焼け止め化粧料に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。以下に具体的な配合可能成分を列挙するが、上記必須配合成分と、下記成分の任意の一種または二種以上とを配合して本発明の日焼け止め化粧料を調製できる。
【0030】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0031】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0032】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0033】
ロウとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0034】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0035】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール油脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0036】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0037】
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0038】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
【0039】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE-アルキルエーテルカルボン酸;POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0040】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0041】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0042】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0043】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0044】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0045】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
【0046】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0047】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
【0048】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0049】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0050】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0051】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0052】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0053】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0054】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
【0055】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0056】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル−1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0057】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0058】
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
【0059】
ビタミンとしては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0060】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
【0061】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0062】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【0063】
本発明の日焼け止め化粧料の剤型は油中水型乳化組成物であり、乳液、クリームタイプの日焼け止め化粧料が好ましい。
【0064】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。まず、本発明に使用するアルキルベンゾエートの合成例について記載する。
【0065】
「合成例1:3,7−ジメチルオクチルベンゾエート(イソデシルベンゾエート)」
アルゴン置換した2L三つ口フラスコ中に、クロロホルム(300mL)を入れ、ベンゾイルクロライド(100mL、0.86mol)を加え室温にて攪拌した。さらに3,7−ジメチルオクチタノール(246mL、1.3mol)を滴下し、0℃氷冷下、トリエチルアミン(120mL、0.86mol)を滴下し室温まで徐々に昇温しながら6時間攪拌した。100mLの水を加え、未反応のベンゾイルクロライドをクエンチしたのち、0.1N塩酸200mLにて洗い、硫酸ナトリウムで乾燥したのち減圧下溶媒を留去した。得られたオレンジ色油状生成物を0.5mmHg減圧下蒸留し、収率82%で、無色無臭油状の化合物を得た。13CNMRにより構造を確認し、下記構造式の3,7−ジメチルオクチルベンゾエートを得た。「図1」に13CNMRスペクトルを示す。得られた油分のIOB値は0.23である。
【化16】
【0066】
「合成例2:3,5,5−トリメチルヘキシルベンゾエート(イソノニルベンゾエート)」
アルゴン置換した2L三つ口フラスコ中に、クロロホルム(300mL)を入れ、ベンゾイルクロライド(100mL、0.86mol)を加え室温にて攪拌した。さらに、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール(225mL、1.3mol)を滴下し、0℃氷冷下、トリエチルアミン(120mL、0.86mol)を滴下し室温まで徐々に昇温しながら6時間攪拌した。100mLの水を加え、未反応のベンゾイルクロライドをクエンチしたのち、0.1N塩酸200mLにて洗い、硫酸ナトリウムで乾燥したのち減圧下溶媒を留去した。得られたオレンジ色油状生成物を0.5mmHg減圧下蒸留し、収率85%で、無色の化合物を得た。13CNMRにより構造を確認し、下記構造式の3,5,5−トリメチルヘキシルベンゾエートを得た。「図2」に13CNMRスペクトルを示す。得られた油分のIOB値は0.26である。
【化17】
【0067】
「合成例3:2−エチルヘキシルベンゾエート」
アルゴン置換した2L三つ口フラスコ中に、クロロホルム(300mL)を入れ、ベンゾイルクロライド(100mL、0.86mol)を加え室温にて攪拌した。さらに2−エチル−1−ヘイサノ−ル(202mL、1.3mol)を滴下し、0℃氷冷下、トリエチルアミン(120mL、0.86mol)を滴下し室温まで徐々に昇温しながら6時間攪拌した。100mLの水を加え、未反応のベンゾイルクロライドをクエンチしたのち、0.1N塩酸200mLにて洗い、硫酸ナトリウムで乾燥したのち減圧下溶媒を留去した。得られたオレンジ色油状生成物を0.5mmHg減圧下蒸留し、収率83%で、無色の化合物を得た。13CNMRにより構造を確認し、下記構造式の2−エチルヘキシルベンゾエートを得た。「図3」に13CNMRスペクトルを示す。得られた油分のIOB値は0.26である。
【化18】
【0068】
次に上記合成例1〜3で得られたアルキルベンゾエートに対する難溶性紫外線吸収剤の溶解性を調べた。難溶性紫外線吸収剤には、トリアジン系紫外線吸収剤の2,4―ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)―2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジンを用いた。
溶解度は、0℃における飽和溶液中の濃度(質量百分率)を表わした。
また、炭素数12〜15のアルキルベンゾエートは、市販品(クロダモールAB;Crida Inc.)を用いた。この油分は炭素数12〜15のアルキル基を有するアルキルベンゾエートの混合物である。
【表1】
【0069】
「表1」の結果から、特に炭素数8〜10のアルキルベンゾエートは顕著に難溶性薬剤の溶解度が向上していることが分かる。さらに、炭素数10の3,7−ジメチルオクチルベンゾエートは全く臭いのない優れた油分であった。
したがって、本発明においては、特に炭素数8〜10のアルキルベンゾエートを油分として好ましく使用すると、希望する配合量の難溶性紫外線吸収剤を油相中に安定に配合することが可能な油中水型乳化組成物が得られることが期待される。
【0070】
「実施例1〜8、比較例1〜8」
次に「表2」及び「表3」に示す実施例及び比較例の油中水型乳化組成物の日焼け止め化粧料を製造して下記の評価を行った。配合量は特に断りのない限り%(質量百分率)である。
【0071】
「実施例1〜8及び比較例1〜8の製造法」
(1)〜(11)を混合撹拌し、均一な油相とする。ついで、この油相に(12)(13)を添加してホモミキサーにより、均一に撹拌して、油相部とする。最後に、ホモミキサーで撹拌している油相部に(15)を溶解した(14)を徐々に添加して、室温下(20℃)で乳化して日焼け止め化粧料(クリームタイプ)を得た。
【0072】
「肌のさっぱり感」
使用中の肌のさっぱり感を専門パネラー10名により実使用試験により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が使用中肌のさっぱり感があると認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が使用中肌のさっぱり感があると認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が使用中肌のさっぱり感があると認めた。
×…専門パネラー3名未満が使用中肌のさっぱり感があると認めた。
【0073】
「肌へのべたつきのなさ」
使用中及び使用後の肌へのべたつきのなさを専門パネラー10名により実使用試験により評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
×…専門パネラー3名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
【0074】
「安定性」
50℃、25℃、−5℃の各恒温槽中にサンプルを入れ、3ヶ月後の状態を顕微鏡及び目視により観察した。
◎…顕微鏡及び目視により異常なし。
○…目視で異常は認められないが、顕微鏡観察でわずかに分離あるいは結晶析出がみられる。
△…目視あるいは顕微鏡観察により、わずかに分離あるいは結晶析出がみられる。
×…目視により分離あるいは結晶析出が明らかにみられる。
【0075】
「紫外線防止効果試験」
特開平7−167781号公報記載の高精度のin vitro SPF測定システム(高精度でSPF値とPFA値を測定できるシステム)を用いて行った。
具体的には、光源にソーラーシュミレーター(Solar Ultraviolet Simulator Model 600:Solar Light Co.)を使用した。塗布体のトランスポアテープTM(3M Co.)に、試験品を2.0mg/cm2の塗布量で均一に塗布し、紫外線を照射した。その透過紫外線スペクトルを演算処理し、SPF値とPFA値を算出した。
【0076】
「表2」及び「表3」の結果から、本発明の実施例は、高いサンスクリーン効果があり、その使用性はさっぱり感があり、べたつかず、しかも安定性に優れた日焼け止め油中水型乳化化粧料であることが明らかとなった。
また、実施例1〜8において、3,4−ジメチルオクチルベンゾエートの代わりに、合成例2及び合成例3の3,5,5−トリメチルヘキシルベンゾエート及び2―エチルヘキシルベンゾエートをそれぞれ配合して得られる日焼け止め化粧料も、高いサンスクリーン効果があり、その使用性はさっぱり感があり、べたつかず、しかも安定性に優れた日焼け止め油中水型乳化化粧料である。
さらに、実施例1〜8において、ジポリオキシステアリン酸ポリエチレングリコールの代わりに、一般式(2)のデカメチルペンタイソステアレート又はテトラグリセリンペンタステアレートをそれぞれ配合して得られる日焼け止め化粧料も、高いサンスクリーン効果があり、その使用性はさっぱり感があり、べたつかず、しかも安定性に優れた日焼け止め油中水型乳化化粧料である。
【0077】
【表2】
*1:一般式(1)において、aは5,bは5、mは30の整数を示し、R1、R2は、Hのもの
*2:一般式(2)において、aは5,bは5、nは10の整数を示し、R1、R2は、Hのもの
*3:商品名:KF6017、デカメチルシクロペンタシロキサンの50%溶液、信越化学工業株式会社製
*4:商品名:チノソーブS、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製
*5:商品名:KF7312J、信越化学工業株式会社製
【0078】
【表3】
*1:一般式(1)において、aは5,bは5、mは30の整数を示し、R1、R2は、Hのもの
*2:一般式(2)において、aは5,bは5、nは10の整数を示し、R1、R2は、Hのもの
*3:商品名:KF6017、信越化学工業株式会社製
*4:商品名:チノソーブS、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製
*5:商品名:KF7312J、信越化学工業株式会社製
【0079】
以下に本発明のその他の実施例を挙げる。
【0080】
(製法)
油相部と水相部の各成分をそれぞれ70℃に加熱し、溶解させる。油相部は、二酸化チタンの分散を十分に行い、ホモジナイザー処理を行いながら水相部を添加する。この乳化組成物を、熱交換機を用いて冷却し、粘度8000mPa・sの乳液タイプの油中水型の日焼け止め化粧料を得る。得られた日焼け止め化粧料は、さっぱりとして、べたつかず、SPF値は50.1、PFA値は8.8であり、また、−5℃、25℃、50℃の各恒温槽下(3ヶ月放置)でも安定性に異常はみられない。
【0081】
(製法)
油相部と水相部の各成分をそれぞれ70℃に加熱し溶解させる。油相部は、二酸化チタンの分散を十分に行い、ホモミキサー処理を行いながら水相部を添加する。この乳化組成物を、熱交換機を用いて冷却し、粘度55000mPa・sの油中水型の日焼け止め化粧料を得る。
得られる日焼け止め化粧料は、さっぱりとしていて、べたつかず、SPF値は49.2、PFA値は8.3であり、また、−5℃、25℃、50℃の各恒温槽下(3ヶ月放置)でも安定性に異常はみられない。
【0082】
(製法)
油相部と水相部の各成分をそれぞれ70℃に加熱し溶解させる。油相部は二酸化チタンの分散を十分に行い、ホモジナイザー処理を行いながら水相部を添加する。この乳化組成物を、熱交換機を用いて冷却し、粘度2000mPa・sの乳液タイプの油中水型の日焼け止め化粧料を得る。得られる日焼け止め化粧料は、さっぱりとして、べたつかず、SPF値は42.4、PFA値は6.8である。また、−5℃、25℃、50℃の各恒温槽下(3ヶ月放置)でも安定性に異常はみられない。
【0083】
【発明の効果】
本発明の日焼け止め化粧料は、油中水型乳化組成物にもかかわらず、高極性の紫外線吸収剤を安定に配合可能であり、さらには、さっぱりとして、べたつかず、使用感に極めて優れている。
本発明により、希望する紫外線防止効果を発揮でき、かつ優れた安定性と使用感を有する日焼け止め化粧料を容易に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1の13CNMRスペクトルである。
【図2】合成例2の13CNMRスペクトルである。
【図3】合成例3の13CNMRスペクトルである。
Claims (4)
- さらに紫外線散乱剤を含有する請求項1、2または3記載の日焼け止め油中水型乳化化粧料。
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