JP4025256B2 - 振りローラの振り量調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機のインキ装置における振りローラの振り量調整装置に係り、一層詳細には、モータを用いて遠隔・自動で調整が行える一方で印刷に悪影響を及ぼさないと共に省スペース化が図れるようにした振り量調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷機のインキ装置は、インキ溜まりのインキが呼出しローラを介して多数の練りローラ群に順次送られ、ここで平均に練られて版胴の周面に支持された刷版に転移されるようになっている。前記多数の練りローラ群は金属ローラとゴムローラの組み合わせよりなり、そのうちの金属ローラは振りローラと称され、回転しながら揺動装置(振り機構)により左右(ローラ軸方向)に揺動運動してインキを平均に練るようになっている。
【0003】
そして、レインボー印刷を行う時や機械速度を変更した時などには、前記振りローラの振り量を調整することが重要となってくる。従来、この振り量を遠隔・自動で調整する振り量調整装置として特許文献1に開示されたものがあるが、これは、回転ドラム,シャフト,レバー及びリンクプレート等からなる大掛かりな駆動系を有するため、スペース的に大きなスペースが必要となり、ローラ配列や他の装置との関係上、設けることが困難になる場合がある、という問題点があった。
【0004】
また、前記特許文献1の振り量調整装置は、複数の振りローラを、そのローラ間をレバーで交互に連繋することで、ローラ軸方向に揺動させていたため、複数の振りローラが同時に揺動端の位置で停止することになるのでインキ膜厚にムラが発生し易いと共に、同時に複数の振りローラが停止して逆方向に動き出すので負荷的なショックが大きくなり、印刷に悪影響を及ぼすという問題もあった。
【0005】
そこで、前記問題点を解決するために、前記特許文献2に開示された、各振りローラの揺動運動における位相を、円盤の味噌摺り運動により異ならせるようにした振り機構を採用することが考えられる。
【0006】
ところで、前記特許文献2に開示された振り機構において、振りローラの振り量を調整するのにあたっては、特許文献3に開示された方法を採用している。即ち、図16に示すように、先ず回転軸100の傾斜軸部101に該傾斜軸部101の軸芯に対して傾斜する外周面を有した円筒状のスリーブ102が回動可能に嵌装され、このスリーブ102に回転自在に支持された円盤103に複数本の振りローラ104a,104b・・・の軸端がそれぞれ回転自在に支持される。
【0007】
従って、回転軸100が印刷機械の原動モータ等に連動して回転すると、回転軸100の傾斜軸部101は軸芯を傾斜させているので首振り運動し、これにスリーブ102を介して軸装された円盤103は所謂味噌摺り運動をする。この際、振りローラ104a,104b・・・はそれぞれ軸方向に揺動するが、振りローラ104a,104b・・・の配列順序に従って順次位相をずらせて揺動することになる。
【0008】
そして、振りローラ104a,104b・・・の振り量を調整するのにあたっては、印刷機械の駆動を一旦停止し、オペレータが、手で調整ボルト105を弛め、スリーブ102の穴102aに工具を差し込んでスリーブ102を所定角度だけ回動させた後、調整ボルト105を締め込んでスリーブ102を回転軸100に再度固定することで行っていた。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−199051公報
【特許文献2】
特公昭54−3763号公報
【特許文献3】
特公昭56−6864号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述した特許文献3に開示された振り量調整装置にあっては、停止中の全ての振りローラ104a,104b・・・を移動させながらスリーブ102を手動で回動させなければならないため、オペレータに負担がかかると共に、調整精度はオペレータの個々の技術力如何によることから、その調整後、印刷機械を駆動させて確認した結果、うまく調整ができていない場合、再度印刷機械を停止させて調整し直さなければならないため、時間がかかるという問題点があった。
【0011】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、モータ等を用いて半自動的に調整が行える一方で印刷に悪影響を及ぼさないと共に省スペース化が図れる振りローラの振り量調整装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成する本発明に係る振りローラの振り量調整装置は、軸方向に揺動される振りローラと、フレームに回動自在に支持され、前記振りローラの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部を有する回転軸と、前記回転軸の傾斜軸部に回動可能に嵌装され、傾斜軸部の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状のスリーブと、前記回転軸に対して前記スリーブを回転不能又は回転可能にするスリーブ固定・解除手段と、前記スリーブに回転自在に支持され、前記振りローラに係合する第1の係合部を備えた振りローラ係合部材と、前記回転軸を回転させる駆動手段と、を備えた振りローラ揺動装置において、前記スリーブに設けられた第2の係合部と、前記第2の係合部に係合し、前記スリーブの回動を規制する規制手段と、を備え、前記スリーブ固定・解除手段を解除状態にすると共に前記規制手段を前記第2の係合部に係合させ、その状態で前記駆動手段を駆動させることを特徴とする。
【0013】
また、前記規制手段を前記第2の係合部に係合させる係合位置と前記第2の係合部に係合しない退避位置との間で移動させる規制手段用移動手段を備えることを特徴とする。
【0014】
また、前記スリーブの回転位置を検出するスリーブ回転位置検出器を備え、前記第2の係合部が前記スリーブに設けられた溝であることを特徴とする。
【0015】
また、前記振りローラの揺動量を設定する振り量設定器と、前記駆動手段の駆動量を検出する駆動量検出器と、前記スリーブの回転位置を検出するスリーブ回転位置検出器からの信号と前記振り量設定器からの信号と前記駆動量検出器からの信号に応じて前記駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、軸方向に揺動される振りローラと、フレームに回動自在に支持され、前記振りローラの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部を有する回転軸と、前記回転軸の傾斜軸部に回動可能に嵌装され、傾斜軸部の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状スリーブと、前記回転軸に対して前記スリーブを回転不能又は回転可能にするスリーブ固定・解除手段と、前記スリーブに回転自在に支持され、前記振りローラに係合する第1の係合部を備えた振りローラ係合部材と、前記スリーブを回転させる駆動手段と、を備えた振りローラ揺動装置において、前記回転軸に設けられた第2の係合部と、前記第2の係合部に係合し、前記回転軸の回動を規制する規制手段と、を備え、前記スリーブ固定・解除手段を解除状態にすると共に前記規制手段を前記第2の係合部に係合させ、その状態で前記駆動手段を駆動させることを特徴とする。
【0017】
また、前記規制手段を前記第2の係合部に係合させる係合位置と前記第2の係合部に係合しない退避位置との間で移動させる規制手段用移動手段を備えることを特徴とする。
【0018】
また、前記回転軸の回転位置を検出する回転軸回転位置検出器と、前記振りローラの揺動量を設定する振り量設定器と、前記駆動手段の駆動量を検出する駆動量検出器と、前記回転軸回転位置検出器からの信号と前記振り量設定器からの信号と前記駆動量検出器からの信号に応じて前記駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る振りローラの振り量調整装置を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
「第1実施例」
図1は本発明の第1実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図、図2は同じく要部側面図、図3は同じく制御ブロック図、図4は同じく振り量制御のフロー図、図5は同じく振り量制御のフロー図、図6は同じく振り量制御のフロー図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、インキ装置のフレーム1には4個の振りローラ2a,2b,2c,2dが回動自在に軸支されている。これら振りローラ2a,2b,2c,2dより概ね等距離にある中央部には、フレーム1に設けられた軸受3とフレーム1に螺着された支持プレート4の軸受5とに回動自在に軸支された回転軸6が設けられている。
【0022】
前記回転軸6は、振りローラ2a,2b,2c,2dの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部7と振りローラ2a,2b,2c,2dの軸芯に対して平行な軸芯を有する平行軸部8とを隣接してなり、この平行軸部8において前記支持プレート4に軸支されると共にサーボモータ等からなるロータリ・エンコーダ9(駆動量検出器、図3参照)内蔵の振り駆動モータ(駆動手段、専用モータ)10に直結される。この振り駆動モータ10は、前記支持プレート4に横向きに取り付けられている。
【0023】
前記回転軸6の傾斜軸部7には、当該傾斜軸部7の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状のスリーブ12が回動可能でかつ軸方向には移動不能に嵌装される。このスリーブ12の外周面に軸受13を介して円盤(振りローラ係合部材)14が回転自在でかつ軸方向には移動不能に支持され、この円盤14の外周部に設けた球面軸受(第1の係合部)15に前記各振りローラ2a,2b,2c,2dの軸端に設けた球面体16がそれぞれ嵌合している。
【0024】
前記スリーブ12の外周一部には係合溝(第2の係合部)17が形成され、この係合溝17に係合するスリーブ廻り止めプレート18(規制手段)が前記支持プレート4に枢支される。尚、前記スリーブ12は、傾斜軸部7に対して割締め構造になっており、スリーブ固定ボルト(スリーブ固定・解除手段)22を弛めることでスリーブ12が傾斜軸部7に対して回動可能になっている。
【0025】
前記スリーブ廻り止めプレート18を前記係合溝17に係合する係合位置(図1中二点鎖線参照)と前記係合溝17に係合しない退避位置(図1中実線参照)との間で移動させるエア・シリンダ(規制手段用移動手段)19が前記支持プレート4に組み付けられる。前記エア・シリンダ19には、ピストン出(前記係合位置)検出用センサ20aとピストン入(前記退避位置)検出用センサ20bが内蔵されている(図3参照)。尚、前記スリーブ12の外周面においてスリーブ12の停止位置を検出するためのセンサ(スリーブ回転位置検出器)21が前記支持プレート4に付設される。
【0026】
前記振り駆動モータ10とエア・シリンダ19は、図3に示すように、印刷機全体を駆動するロータリ・エンコーダ27内蔵の原動モータ28と共に、制御装置30Aにより駆動制御される。
【0027】
前記制御装置30Aは、CPUとROMとRAMの他に、振り量用メモリ、振り位相用メモリ、振り位相許容値用メモリ、原動モータ回転数用メモリ、振り駆動モータの回転数用メモリ、回転偏差用メモリ、振り位相の差用メモリ、原動モータの現在の回転数用メモリ、前回の振り量用メモリ、振り駆動モータ目標回転量用メモリ、振り駆動モータの現在の回転量用メモリが各入出力装置31a〜31k,31m,31nと共に母線BUSで接続されてなる。
【0028】
入出力装置31aには、スタート・スイッチやキーボード等の入力装置32とCRTやディスプレイ等の表示装置33とプリンタやフロッピー(登録商標)ディスクドライブ等の出力装置34とが接続される。また、入出力装置31bには、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を設定する振り量設定器35と振りローラ2a,2b,2c,2dの振り位相を設定する振り位相設定器36と振りローラ2a,2b,2c,2dの振り位相許容値を設定する振り位相許容値設定器46と原動モータ28の回転数を設定する原動モータ回転数設定器37とが接続される。
【0029】
また、入出力装置31cには、原動モータ28が原動モータ用モータ・ドライバ38を介して接続される。また、入出力装置31dには、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27がF/V変換器39及びA/D変換器40を介して接続される。また、入出力装置31eには回転偏差検出用カウンタ41が接続され、この回転偏差検出用カウンタ41はフリップ・フロップ回路42を介して原動モータ用ロータリ・エンコーダ27と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続されている。前記原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の検出信号(クロック・パルス)は原動モータ用モータ・ドライバ38と回転偏差検出用カウンタ41に入力される。
【0030】
また、入出力装置31fには、回転偏差検出用カウンタ41とフリップ・フロップ回路42と振り量検出用カウンタ48とスリーブ停止位置検出用センサ21が接続される。また、入出力装置31gには振り量検出用カウンタ48が接続され、この振り量検出用カウンタ48はフリップ・フロップ回路47を介して振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9とスリーブ停止位置検出用センサ21に接続される。振り量検出用カウンタ48とフリップ・フロップ回路47はそれぞれ振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続される。また、入出力装置31hには振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49が接続され、この振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49は振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続されている。
【0031】
また、入出力装置31iには、振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49が接続される。また、入出力装置31jには、振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9がF/V変換器43及びA/D変換器44を介して接続される。また、入出力装置31kには、振り駆動モータ10が振り駆動モータ用モータ・ドライバ45を介して接続される。振り駆動モータ用モータ・ドライバ45は振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続される。また、入出力装置31mには、スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19を制御するスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が接続される。また、入出力装置31nには、スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19に内蔵されたピストン出検出用センサ20aとピストン入検出用センサ20bがそれぞれ接続される。
【0032】
このように構成されるため、通常運転時は、スリーブ廻り止めプレート18が退避位置(図1中実線参照)にあってかつスリーブ12がスリーブ固定ボルト22により回転軸6に対し割締めされた状態で、振り駆動モータ10が回転される。これにより、前述したようにスリーブ12が回転軸6(傾斜軸部7)と一体回転し、傾斜軸部7の首振り運動で円盤14が味噌摺り運動をする。この結果、振りローラ2a,2b,2c,2dは順次異なった位相でかつ所定の振り量で軸方向に揺動される。
【0033】
一方、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整する際は、先ず調整用のスタート・スイッチをONする。これにより、振り駆動モータ10によって回転軸6及びスリーブ12が緩動回転し、所定の停止位置(係合溝17とスリーブ廻り止めプレート18が合致する)に来ると、これをセンサ21が検出して、回転が停止されると共にスリーブ廻り止めプレート18が係合溝17に係合してスリーブ12が廻り止めされる。
【0034】
次に、オペレータによりスリーブ固定ボルト22を弛めてスリーブ12を回転軸6に対してフリーにした後、スタート・スイッチをONして振り駆動モータ10よって回転軸6を指定量回転させる。この後、オペレータによりスリーブ固定ボルト22を介してスリーブ12を回転軸6に対して締結し、その後スタート・スイッチをONする。これにより、スリーブ廻り止めプレート18が係合溝17から離脱し、回転軸6及びスリーブ12が印刷機と同調回転して印刷が可能となる。このようにして、回転軸6に対しスリーブ12の回転位相をずらすことで、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量が調整される。
【0035】
このような振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御を図4乃至図6のフロー図にしたがって詳述する。
【0036】
先ず、ステップP1で振り量用メモリに振り量が記憶されているか、及び振り位相用メモリに振り位相が記憶されているか、振り位相許容値用メモリに振り位相許容値が記憶されているか、及び原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶されているか否かを判断し、記憶されていなければ、ステップP2で振り量設定器35に振り量を入力すると、ステップP3で振り量設定器35に入力された振り量が読み込まれ、振り量用メモリに記憶される。同様に、ステップP4及びステップP5が実行されて振り位相用メモリに振り位相が記憶されると共に、ステップP6及びステップP7が実行されて振り位相許容値用メモリに振り位相許容値が記憶され、かつステップP8及びステップP9が実行されて原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶される。
【0037】
ステップP1で記憶されていれば、ステップP10でスタート・スイッチがONされて振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御が開始される。
【0038】
次に、ステップP11で原動モータ回転数用メモリより、原動モータ回転数が読み込まれた後、ステップP12で前記読み込んだ原動モータ回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を振り駆動モータの回転数用メモリに記憶する。次に、ステップP13で前記読み込んだ原動モータ回転数を原動モータ用モータ・ドライバ38に出力すると共に、ステップP14で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力する。
【0039】
次に、ステップP15で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9より原点信号が出力されると、ステップP16で回転偏差検出用カウンタ41より、カウント値を読み込んだ後、ステップP17で回転偏差検出用カウンタ41に、リセット信号を出力する。
【0040】
次に、ステップP18で前記読み込んだカウント値より、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差を演算し、演算で求めた偏差を回転偏差用メモリ記憶した後、ステップP19で振り位相用メモリより、設定振り位相を読み込む。
【0041】
次に、ステップP20で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差を演算し、振り位相の差用メモリに記憶した後、ステップP21で振り位相許容値用メモリより、設定振り位相許容値を読み込む。
【0042】
次に、ステップP22で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差の絶対値が前記読み込んだ設定振り位相許容値より小さいか否かを判断する。
【0043】
ステップP22で大きければステップP23に移行し、ここで原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込んだ後、ステップP24で前記読み込んだ原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶する。そして、ステップP25で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と設定振り位相の差及び前記演算で求めた現在の原動モータ28の回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP26で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力してステップP15に戻る。
【0044】
ステップP22で小さければステップP27に移行し、ここでスリーブ停止位置検出用センサ21がONされると、ステップP28で振り量検出用カウンタ48より、カウント値を読み込んだ後、ステップP29で振り量検出用カウンタに、リセット信号を出力する。
【0045】
次に、ステップP30で前記読み込んだ振り量検出用カウンタ48のカウント値より、前回の振り量を演算し、前回の振り量用メモリに記憶した後、ステップP31でスリーブ停止位置検出用センサ21がONになると、ステップP32で原動モータ用モータ・ドライバ38に停止信号を出力すると共に、ステップP33で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に停止信号を出力する。
【0046】
次に、ステップP34でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が、ピストン出方向に開かれ、その後、ステップP35でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19のピストン出検出用センサ20aがONになると、ステップP36で振り量用メモリより、設定振り量を読み込む。
【0047】
次に、ステップP37で前回の振り量用メモリより、前回の振り量を読み込んだ後、ステップP38で前記読み込んだ設定振り量と前回の振り量の差を演算し、振り駆動モータ目標回転量用メモリに記憶する。この後、ステップP39でスタート・スイッチがONされると、ステップP40で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)か否かを判断し、0(零)であればステップP50に移行する。一方、0(零)でなければ、ステップP41で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49にON信号を出力した後、ステップP42で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)より小さいか否かを判断する。
【0048】
ステップP42で小さければ、ステップP43で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に正転信号を出力し、逆に大きければ、ステップP44で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に逆転信号を出力する。次に、ステップP45で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49より、カウント値を読み込んだ後、ステップP46で前記読み込んだカウント値より、振り駆動モータ10の回転量を演算し、振り駆動モータの現在の回転量用メモリに記憶する。
【0049】
次に、ステップP47で前記演算で求めた振り駆動モータの現在の回転量と振り駆動モータ目標回転量が一致しているか否かを判断し、一致していなければステップP45に戻り、逆に一致していたらステップP48で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に、停止信号を出力する。
【0050】
次に、ステップP49で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49にOFF信号を出力すると共にリセット信号を出力した後、ステップP50でスタート・スイッチがONされると、ステップP51でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が、ピストン入方向に開かれ、その後、ステップP52でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19のピストン入検出用センサ20bがONになると、ステップP53に移行し、振り量制御を終了する。
【0051】
ステップP53では原動モータ回転数設定器37に原動モータ28の回転数が再入力されたか否かを判断し、再入力されていなければステップP61に移行し、逆に再入力されていれば、ステップP54で原動モータ回転数設定器37に入力された原動モータ回転数を読み込み、原動モータ回転数用メモリに記憶する。
【0052】
次に、ステップP55で原動モータ回転数用メモリより、原動モータ回転数を読み込んだ後、ステップP56で前記読み込んだ原動モータ回転数を、原動モータ用モータ・ドライバ38に出力する。次に、ステップP57で原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込んだ後、ステップP58で前記読み込んだ原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶する。
【0053】
次に、ステップP59で前記演算で求めた現在の原動モータの回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP60で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力し、ステップP61に移行する。
【0054】
次に、ステップP61で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9より、原点信号が出力されたら、ステップP62で回転偏差検出用カウンタ41より、カウント値を読み込んだ後、ステップP63で回転偏差検出用カウンタ41に、リセット信号を出力する。
【0055】
次に、ステップP64で前記読み込んだカウント値より、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差を演算し、回転偏差用メモリに記憶した後、ステップP65で振り位相用メモリより、設定振り位相を読み込む。
【0056】
次に、ステップP66で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差を演算し、振り位相の差用メモリに記憶した後、ステップP67で原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込む。
【0057】
次に、ステップP68で前記読み込んだ原動モータ用ロータリエンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶した後、ステップP69で前記演算で求めた現在の原動モータ28の回転数が0(零)か否かを判断し、0であれば、ステップP70で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に停止信号を出力して振り位相制御を終了する。
【0058】
ステップP69で0でなければ、ステップP71で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と設定振り位相の差及び演算で求めた現在の原動モータ28の回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP72で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力してステップP53に戻り、振り位相制御を続行する。
【0059】
このようにして本実施例では、スリーブ12の回動を規制するスリーブ廻り止めプレート18を設け、オペレータが手でスリーブ固定ボルト22を弛めてスリーブ12を支持する回転軸6に対してスリーブ12を回転可能な状態にし、かつ、スリーブ廻り止めプレート18でスリーブ12の回動を規制し、この状態で振り駆動モータ10によりスリーブ12を支持する回転軸6を回動させるようにして振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整するようにしたので、モータ等を用いて半自動的に振り量調整が高精度に行え、大幅な作業時間短縮化が図れる。
【0060】
また、通常運転時は、傾斜軸部7の首振り運動により円盤14が味噌摺り運動をするので、振りローラ2a,2b,2c,2dはそれぞれ軸方向に揺動するが、振りローラ2a,2b,2c,2dの配列順序に従って順次位相をずらせて揺動することになり、インキ練りは、それぞれ異なった位相で行われ、かつ揺動が個々に行われるので、ショックの無い高品質の印刷が可能となる。加えて、振り機構がコンパクトで省スペース化が図れる。
【0061】
「第2実施例」
図7は本発明の第2実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図、図8は同じく制御ブロック図、図9は同じく振り量制御のフロー図である。
【0062】
この実施例は、第1実施例におけるスリーブ12を傾斜軸部7において回転自在に支持する回転軸6を歯車51を介して印刷機全体を駆動する原動モータ28により回転・駆動すると共に、支持プレート4に回転軸6の平行軸部8において位相原点基準を検出するための光学センサ等の原点位相検出用センサ52を付設した例であり、その他の構成は第1実施例と同様である。
【0063】
そして、前記原動モータ28とエア・シリンダ19は、図8に示すように、制御装置30Bにより駆動制御される。
【0064】
前記制御装置30Bは、CPUとROMとRAMの他に、振り量用メモリ、原動モータ回転数用メモリ、前回の振り量用メモリ、原動モータ目標回転量用メモリ、原動モータの現在の回転量用メモリが各入出力装置31a〜31d,31o〜31q,31g,31m,31nと共に母線BUSで接続されてなる。
【0065】
入出力装置31aには、スタート・スイッチやキーボード等の入力装置32とCRTやディスプレイ等の表示装置33とプリンタやフロッピーディスクドライブ等の出力装置34とが接続される。また、入出力装置31bには、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を設定する振り量設定器35と原動モータ28の回転数を設定する原動モータ回転数設定器37とが接続される。
【0066】
また、入出力装置31cには、原動モータ28が原動モータ用モータ・ドライバ38を介して接続される。また、入出力装置31dには、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27がF/V変換器39及びA/D変換器40を介して接続される。また、入出力装置31oには原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53が接続され、この原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53は原動モータ用ロータリ・エンコーダ27に接続されている。また、入出力装置31pには、原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53が接続されている。
【0067】
また、入出力装置31gには振り量検出用カウンタ48が接続され、この振り量検出用カウンタ48はフリップ・フロップ回路47を介してスリーブ停止位置検出用センサ21と原点位相検出用センサ52に接続されている。振り量検出用カウンタ48は原動モータ用ロータリ・エンコーダ(駆動量検出器)27に接続されている。また、入出力装置31qには振り量検出用カウンタ48とスリーブ停止位置検出用センサ21が接続されている。
【0068】
また、入出力装置31mには、スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19を制御するスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が接続される。また、入出力装置31nには、スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19に内蔵されたピストン出検出用センサ20aとピストン入検出用センサ20bがそれぞれ接続される。
【0069】
このように構成されるため、次に、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御を図9のフロー図にしたがって詳述する。
【0070】
先ず、ステップP1で振り量用メモリに振り量が記憶されているか、及び原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶されているか否かを判断し、記憶されていなければ、ステップP2で振り量設定器35に振り量を入力すると、ステップP3で振り量設定器35に入力された振り量が読み込まれ、振り量用メモリに記憶される。同様に、ステップP4及びステップP5が実行されて原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶される。
【0071】
ステップP1で記憶されていれば、ステップP6でスタート・スイッチがONされて振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御が開始される。
【0072】
次に、ステップP7で原動モータ回転数用メモリより、原動モータ回転数が読み込まれた後、ステップP8で前記読み込んだ原動モータ回転数を、原動モータ用モータ・ドライバ38に出力する。
【0073】
次に、ステップP9でスリーブ停止位置検出用センサ21がONになると、ステップP10で振り量検出用カウンタ48より、カウント値を読み込んだ後、ステップP11で振り量検出用カウンタ48にリセット信号を出力する。
【0074】
次に、ステップP12で前記読み込んだカウント値より、前回の振り量を演算し、前回の振り量用メモリに記憶した後、ステップP13でスリーブ停止位置検出用センサ21がONになると、ステップP14で原動モータ用モータ・ドライバ38に、停止信号を出力する。
【0075】
次に、ステップP15でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が、ピストン出方向に開かれ、その後、ステップP16でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19のピストン出検出用センサ20aがONになると、ステップP17で振り量用メモリより、設定振り量を読み込む。
【0076】
次に、ステップP18で前回の振り量用メモリより、前回の振り量を読み込んだ後、ステップP19で前記読み込んだ設定振り量と前回の振り量の差を演算し、原動モータ目標回転量用メモリに記憶する。この後、ステップP20でスタート・スイッチがONされると、ステップP21で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)か否かを判断し、0(零)であればステップP31に移行する。一方、0(零)でなければ、ステップP22で原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53にON信号を出力した後、ステップP23で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)より小さいか否かを判断する。
【0077】
ステップP23で小さければ、ステップP24で原動モータ用モータ・ドライバ38に正転信号を出力し、逆に大きければ、ステップP25で原動モータ用モータ・ドライバ38に逆転信号を出力する。次に、ステップP26で原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53より、カウント値を読み込んだ後、ステップP27で前記読み込んだカウント値より、原動モータ28の回転量を演算し、原動モータの現在の回転量用メモリに記憶する。
【0078】
次に、ステップP28で前記演算で求めた原動モータの現在の回転量と原動モータ目標回転量が一致しているか否かを判断し、一致していなければステップP26に戻り、逆に一致していたらステップP29で原動モータ用モータ・ドライバ38に、停止信号を出力する。
【0079】
次に、ステップP30で原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ53にOFF信号を出力すると共にリセット信号を出力した後、ステップP31でスタート・スイッチがONされると、ステップP32でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ50が、ピストン入方向に開かれ、その後、ステップP33でスリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ19のピストン入検出用センサ20bがONになると、振り量制御が終了する。
【0080】
このようにして、本実施例によれば、原動モータ28を利用して半自動的に振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整することができ、第1実施例と同様の作用・効果が得られる。加えて、本実施例では、専用の振り駆動モータを用いないので、装置の簡略化とコストダウンが図れる。
【0081】
「第3実施例」
図10は本発明の第3実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図、図11は同じく制御ブロック図、図12は同じく振り量制御のフロー図、図13は同じく振り量制御のフロー図、図14は同じく振り量制御のフロー図である。
【0082】
図10に示すように、インキ装置のフレーム1には4個の振りローラ2a,2b,2c,2dが回動自在に軸支されている。これら振りローラ2a,2b,2c,2dより概ね等距離にある中央部には、フレーム1に設けられた軸受3とフレーム1に螺着された支持プレート4の軸受5とに回動自在に軸支された回転軸6が設けられている。
【0083】
前記回転軸6は、振りローラ2a,2b,2c,2dの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部7と振りローラ2a,2b,2c,2dの軸芯に対して平行な軸芯を有する平行軸部8とを隣接してなり、この平行軸部8において回転部材62を介して前記支持プレート4に軸支されると共にサーボモータ等からなるロータリ・エンコーダ(駆動量検出器、図3参照)9内蔵の振り駆動モータ(駆動手段、専用モータ)10に回転駆動されるようになっている。
【0084】
即ち、前記回転部材62は平行軸部8と軸固定ボルト22aで螺着されると共に後述するスリーブ12とは当該スリーブ12に形成した嵌合溝60と回転部材62に付設した嵌合突部61とにより係合している。そして、回転部材62の外周には歯車63aが螺着され、この歯車63aが前記支持プレート4に横向きに取り付けられた振り駆動モータ10の出力軸に固設された歯車63bに噛合しているのである。
【0085】
前記回転軸6の傾斜軸部7には、当該傾斜軸部7の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状の前記スリーブ12が回動可能でかつ軸方向には移動不能に嵌装される。このスリーブ12の外周面に軸受13を介して円盤(振りローラ係合部材)14が回転自在でかつ軸方向には移動不能に支持され、この円盤14の外周部に設けた軸支持部(第1の係合部)イに前記各振りローラ2a,2b,2c,2dの軸端が回転自在に支持されている。軸支持部イにはベアリングと球面すべり軸受とが採用されているが、カムフォロアと溝車やその他の構造を採用しても良い。
【0086】
前記回転軸6の外周一部には押圧係合部(第2の係合部)66aが設けられ、この押圧係合部66aにピストンロッド先端64aを介して係合する軸廻り止めエア・シリンダ(規制手段、規制手段用移動手段)64が前記フレーム1に縦向きに取り付けられる。前記軸廻り止めエア・シリンダ64には、ピストン出検出用センサ68aとピストン入検出用センサ68bが内蔵されている(図11参照)。尚、前記回転軸6の外周面において回転軸6の停止位置を検出するための軸停止位置検出用センサ(回転軸回転位置検出器)65が前記フレーム1に付設される。また、前記支持プレート4に回転軸6の平行軸部8(厳密には回転部材62の軸部)において位相原点基準を検出するための光学センサ等の原点位相検出用センサ52が付設される。
【0087】
前記振り駆動モータ10と軸廻り止めエア・シリンダ64は、図11に示すように、印刷機全体を駆動するロータリ・エンコーダ27内蔵の原動モータ28と共に、制御装置30Cにより駆動制御される。
【0088】
前記制御装置30Cは、CPUとROMとRAMの他に、振り量用メモリ、振り位相用メモリ、振り位相許容値用メモリ、原動モータ回転数用メモリ、振り駆動モータの回転数用メモリ、回転偏差用メモリ、振り位相の差用メモリ、原動モータの現在の回転数用メモリ、前回の振り量用メモリ、振り駆動モータ目標回転量用メモリ、振り駆動モータの現在の回転量用メモリが各入出力装置31a〜31k,31m,31nと共に母線BUSで接続されてなる。
【0089】
入出力装置31aには、スタート・スイッチやキーボード等の入力装置32とCRTやディスプレイ等の表示装置33とプリンタやフロッピーディスクドライブ等の出力装置34とが接続される。また、入出力装置31bには、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を設定する振り量設定器35と振りローラ2a,2b,2c,2dの振り位相を設定する振り位相設定器36と振りローラ2a,2b,2c,2dの振り位相許容値を設定する振り位相許容値設定器46と原動モータ28の回転数を設定する原動モータ回転数設定器37とが接続される。
【0090】
また、入出力装置31cには、原動モータ28が原動モータ用モータ・ドライバ38を介して接続される。また、入出力装置31dには、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27がF/V変換器39及びA/D変換器40を介して接続される。また、入出力装置31eには回転偏差検出用カウンタ41が接続され、この回転偏差検出用カウンタ41はフリップ・フロップ回路42を介して原動モータ用ロータリ・エンコーダ27と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続されている。尚、前記原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の検出信号(クロック・パルス)は原動モータ用モータ・ドライバ38と回転偏差検出用カウンタ41に入力される。
【0091】
また、入出力装置31fには、回転偏差検出用カウンタ41とフリップ・フロップ回路42と軸停止位置検出用センサ65と振り量検出用カウンタ48が接続される。また、入出力装置31gには振り量検出用カウンタ48が接続され、この振り量検出用カウンタ48はフリップ・フロップ回路47を介して原点位相検出用センサ52と軸停止位置検出用センサ65に接続されている。前記振り量検出用カウンタ48は振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続される。また、入出力装置31hには振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49が接続され、この振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49は振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続されている。
【0092】
また、入出力装置31iには、振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49が接続される。また、入出力装置31jには、振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9がF/V変換器43及びA/D変換器44を介して接続される。また、入出力装置31kには、振り駆動モータ10が振り駆動モータ用モータ・ドライバ45を介して接続される。振り駆動モータ用モータ・ドライバ45は、振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9に接続される。また、入出力装置31mには、軸廻り止めエア・シリンダ64を制御する軸廻り止めエア・シリンダ用バルブ69が接続される。また、入出力装置31nには、軸廻り止めエア・シリンダ64に内蔵されたピストン出検出用センサ68aとピストン入検出用センサ68bがそれぞれ接続される。
【0093】
このように構成されるため、通常運転時は、軸廻り止めエア・シリンダ64が収縮作動してピストンロッド先端64aと回転軸6の押圧係合部66aとの係合が解かれると共に、回転部材62が軸固定ボルト22aにより回転軸6に対し螺着した状態で、振り駆動モータ10が回転される。これにより、前述したようにスリーブ12が回転軸6(傾斜軸部7)と一体回転し、傾斜軸部7の首振り運動で円盤14が味噌摺り運動をする。この結果、振りローラ2a,2b,2c,2dは順次異なった位相でかつ所定の振り量で軸方向に揺動される。
【0094】
一方、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整する際は、先ず調整用のスタート・スイッチをONする。これにより、振り駆動モータ10によって回転軸6及びスリーブ12が緩動回転し、所定の停止位置(押圧係合部66aとピストンロッド先端64aが合致する)に来ると、これをセンサ65が検出して、回転が停止されると共に軸廻り止めエア・シリンダ64が伸長作動してピストンロッド先端64aが押圧係合部66aに係合して回転軸6が廻り止めされる。
【0095】
次に、オペレータにより軸固定ボルト22aを弛めて(外して)スリーブ12及び回転部材62を回転軸6に対してフリーにした後、スタート・スイッチをONして振り駆動モータ10よってスリーブ12及び回転部材62を指定量回転させる。この後、オペレータにより軸固定ボルト22aを介してスリーブ12及び回転部材62を回転軸6に対して締結し、その後スタート・スイッチをONする。これにより、軸廻り止めエア・シリンダ64が収縮作動してピストンロッド先端64aが押圧係合部66aから外れ、回転軸6とスリーブ12とが印刷機と同調回転して印刷が可能となる。このようにして、回転軸6に対しスリーブ12の回転位相をずらすことで、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量が調整される。
【0096】
このような振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御を図12乃至図14のフロー図にしたがって詳述する。
【0097】
先ず、ステップP1で振り量用メモリに振り量が記憶されているか、及び振り位相用メモリに振り位相が記憶されているか、振り位相許容値用メモリに振り位相許容値が記憶されているか、及び原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶されているか否かを判断し、記憶されていなければ、ステップP2で振り量設定器35に振り量を入力すると、ステップP3で振り量設定器35に入力された振り量が読み込まれ、振り量用メモリに記憶される。同様に、ステップP4及びステップP5が実行されて振り位相用メモリに振り位相が記憶されると共に、ステップP6及びステップP7が実行されて振り位相許容値用メモリに振り位相許容値が記憶され、かつステップP8及びステップP9が実行されて原動モータ回転数用メモリに原動モータ回転数が記憶される。
【0098】
ステップP1で記憶されていれば、ステップP10でスタート・スイッチがONされて振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量制御が開始される。
【0099】
次に、ステップP11で原動モータ回転数用メモリより、原動モータ回転数が読み込まれた後、ステップP12で前記読み込んだ原動モータ回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を振り駆動モータの回転数用メモリに記憶する。次に、ステップP13で前記読み込んだ原動モータ回転数を原動モータ用モータ・ドライバ38に出力すると共に、ステップP14で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力する。
【0100】
次に、ステップP15で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9より原点信号が出力されると、ステップP16で回転偏差検出用カウンタ41より、カウント値を読み込んだ後、ステップP17で回転偏差検出用カウンタ41に、リセット信号を出力する。
【0101】
次に、ステップP18で前記読み込んだカウント値より、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差を演算し、演算で求めた偏差を回転偏差用メモリに記憶した後、ステップP19で振り位相用メモリより、設定振り位相を読み込む。
【0102】
次に、ステップP20で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差を演算し、振り位相の差用メモリに記憶した後、ステップP21で振り位相許容値用メモリより、設定振り位相許容値を読み込む。
【0103】
次に、ステップP22で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差の絶対値が前記読み込んだ設定振り位相許容値より小さいか否かを判断する。
【0104】
ステップP22で大きければステップP23に移行し、ここで原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込んだ後、ステップP24で前記読み込んだ原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶する。そして、ステップP25で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と設定振り位相の差及び前記演算で求めた現在の原動モータ28の回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP26で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力してステップP15に戻る。
【0105】
ステップP22で小さければステップP27に移行し、ここで軸停止位置検出用センサ65がONされると、ステップP28で振り量検出用カウンタ48より、カウント値を読み込んだ後、ステップP29で振り量検出用カウンタに、リセット信号を出力する。
【0106】
次に、ステップP30で前記読み込んだ振り量検出用カウンタ48のカウント値より、前回の振り量を演算し、前回の振り量用メモリに記憶した後、ステップP31で軸停止位置検出用センサ65がONになると、ステップP32で原動モータ用モータ・ドライバ38に停止信号を出力すると共に、ステップP33で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に停止信号を出力する。
【0107】
次に、ステップP34で軸廻り止めエア・シリンダ用バルブ69が、ピストン出方向に開かれ、その後、ステップP35で軸廻り止めエア・シリンダ64のピストン出検出用センサ68aがONになると、ステップP36で振り量用メモリより、設定振り量を読み込む。
【0108】
次に、ステップP37で前回の振り量用メモリより、前回の振り量を読み込んだ後、ステップP38で前記読み込んだ設定振り量と前回の振り量の差を演算し、振り駆動モータ目標回転量用メモリに記憶する。この後、ステップP39でスタート・スイッチがONされると、ステップP40で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)か否かを判断し、0(零)であればステップP50に移行する。一方、0(零)でなければ、ステップP41で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49にON信号を出力した後、ステップP42で設定振り量と前回の振り量の差が0(零)より小さいか否かを判断する。
【0109】
ステップP42で小さければ、ステップP43で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に正転信号を出力し、逆に大きければ、ステップP44で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に逆転信号を出力する。次に、ステップP45で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49より、カウント値を読み込んだ後、ステップP46で前記読み込んだカウント値より、振り駆動モータ10の回転量を演算し、振り駆動モータの現在の回転量用メモリに記憶する。
【0110】
次に、ステップP47で前記演算で求めた振り駆動モータの現在の回転量と振り駆動モータ目標回転量が一致しているか否かを判断し、一致していなければステップP45に戻り、逆に一致していたらステップP48で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に、停止信号を出力する。
【0111】
次に、ステップP49で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ49にOFF信号を出力すると共にリセット信号を出力した後、ステップP50でスタート・スイッチがONされると、ステップP51で軸廻り止めエア・シリンダ用バルブ69が、ピストン入方向に開かれ、その後、ステップP52で軸廻り止めエア・シリンダ64のピストン入検出用センサ68bがONになると、ステップP53に移行し、振り量制御を終了する。
【0112】
ステップP53では原動モータ回転数設定器37に原動モータ28の回転数が再入力されたか否かを判断し、再入力されていなければステップP61に移行し、逆に再入力されていれば、ステップP54で原動モータ回転数設定器37に入力された原動モータ回転数を読み込み、原動モータ回転数用メモリに記憶する。
【0113】
次に、ステップP55で原動モータ回転数用メモリより、原動モータ回転数を読み込んだ後、ステップP56で前記読み込んだ原動モータ回転数を、原動モータ用モータ・ドライバ38に出力する。次に、ステップP57で原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込んだ後、ステップP58で前記読み込んだ原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶する。
【0114】
次に、ステップP59で前記演算で求めた現在の原動モータの回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP60で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力し、ステップP61に移行する。
【0115】
次に、ステップP61で振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9より、原点信号が出力されたら、ステップP62で回転偏差検出用カウンタ41より、カウント値を読み込んだ後、ステップP63で回転偏差検出用カウンタ41に、リセット信号を出力する。
【0116】
次に、ステップP64で前記読み込んだカウント値より、原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差を演算し、回転偏差用メモリに記憶した後、ステップP65で振り位相用メモリより、設定振り位相を読み込む。
【0117】
次に、ステップP66で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と前記読み込んだ設定振り位相の差を演算し、振り位相の差用メモリに記憶した後、ステップP67で原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数を読み込む。
【0118】
次に、ステップP68で前記読み込んだ原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の出力周波数より、現在の原動モータ28の回転数を演算し、原動モータの現在の回転数用メモリに記憶した後、ステップP69で前記演算で求めた現在の原動モータ28の回転数が0(零)か否かを判断し、0であれば、ステップP70で振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に停止信号を出力して振り位相制御を終了する。
【0119】
ステップP69で0でなければ、ステップP71で前記演算で求めた原動モータ用ロータリ・エンコーダ27の原点信号と振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ9の原点信号の偏差と設定振り位相の差及び演算で求めた現在の原動モータ28の回転数より、振り駆動モータ10の回転数を演算し、振り駆動モータの回転数用メモリに記憶した後、ステップP72で前記演算で求めた振り駆動モータ10の回転数を、振り駆動モータ用モータ・ドライバ45に出力してステップP53に戻り、振り位相制御を続行する。
【0120】
このようにして本実施例では、回転軸6の回動を規制する軸廻り止めエア・シリンダ64を設け、オペレータが手で軸固定ボルト22aを弛めてスリーブ12及び回転部材62を支持する回転軸6に対してスリーブ12及び回転部材62を回転可能な状態にし、かつ、軸廻り止めエア・シリンダ64で回転軸6の回動を規制し、この状態で振り駆動モータ10によりスリーブ12及び回転部材62を回動させるようにして振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整するようにしたので、モータ等を用いて半自動的に振り量調整が高精度に行え、大幅な作業時間短縮化が図れる。
【0121】
また、通常運転時は、傾斜軸部7の首振り運動により円盤14が味噌摺り運動をするので、振りローラ2a,2b,2c,2dはそれぞれ軸方向に揺動するが、振りローラ2a,2b,2c,2dの配列順序に従って順次位相をずらせて揺動することになり、インキ練りは、それぞれ異なった位相で行われ、かつ揺動が個々に行われるので、ショックの無い高品質の印刷が可能となる。加えて、振り機構がコンパクトで省スペース化が図れる。
【0122】
「第4実施例」
図15は本発明の第4実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【0123】
この実施例は、第3実施例における軸廻り止めエア・シリンダ64のピストンロッド先端64aを回転軸6の外周一部に形成した丸穴66bに嵌入することで回転軸6の廻り止めを行うと共に、この状態で軸固定ボルト22aを弛めて(外して)からスリーブ12を摩擦車67を介して振り駆動モータ10により回転させることで、振りローラ2a,2b,2c,2dの振り量を調整可能とした例である。そして、スリーブ12の外周面において位相原点基準を検出するための光学センサ等の原点位相検出用センサ52を支持プレート4に付設した点以外の構成は第3実施例と同様である。
【0124】
この実施例においても、振り駆動モータ10を用いて半自動的に振り量調整が行え、第3実施例と同様の作用・効果が得られる。
【0125】
尚、本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることはいうまでもない。例えば、第3,4実施例において専用の振り駆動モータ10を用いずに、回転軸6を歯車機構を介して原動モータ28で回転・駆動しても良い。
【0126】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明では、スリーブ又はスリーブを支持する回転軸の回動を規制する規制手段を設け、オペレータが手でスリーブ固定・解除手段を弛めてスリーブを支持する回転軸に対してスリーブを回転可能な状態にし、かつ、規制手段でスリーブ又はスリーブを支持する回転軸の回動を規制し、この状態でモータによりスリーブを支持する軸又はスリーブを回動させるようにして振りローラの振り量を調整するようにしたので、モータ等を用いて半自動で高精度な調整が行え、作業時間の大幅な短縮が図れる。また、各振りローラの振り位相も異ならせられるので印刷に悪影響を及ぼさないと共に、装置の簡略化により省スペース化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【図2】同じく要部側面図である。
【図3】同じく制御ブロック図である。
【図4】同じく振り量制御のフロー図である。
【図5】同じく振り量制御のフロー図である。
【図6】同じく振り量制御のフロー図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【図8】同じく制御ブロック図である。
【図9】同じく振り量制御のフロー図である。
【図10】本発明の第3実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【図11】同じく制御ブロック図である。
【図12】同じく振り量制御のフロー図である。
【図13】同じく振り量制御のフロー図である。
【図14】同じく振り量制御のフロー図である。
【図15】本発明の第4実施例を示す印刷機におけるインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【図16】従来例を示すインキ装置の振りローラ揺動装置の正断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2a,2b,2c,2d 振りローラ
3 軸受
4 支持プレート
5 軸受
6 回転軸
7 傾斜軸部
8 平行軸部
9 振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ
10 振り駆動モータ
12 円筒状のスリーブ
13 軸受
14 円盤
15 球面軸受
16 球面体
17 係合溝
18 スリーブ廻り止めプレート
19 スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ
20a スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダのピストン出検出用センサ
20b スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダのピストン入検出用センサ
21 スリーブ停止位置検出用センサ
22 スリーブ固定ボルト
22a 軸固定ボルト
27 原動モータ用ロータリ・エンコーダ
28 原動モータ
30A,30B,30C 制御装置
31a〜31k,31m,31n,31o〜31q 入出力装置
32 入力装置
33 表示装置
34 出力装置
35 振り量設定器
36 振り位相設定器
37 原動モータ回転数設定器
38 原動モータ用モータ・ドライバ
39 F/V変換器
40 A/D変換器
41 回転偏差検出用カウンタ
42 フリップ・フロップ回路
43 F/V変換器
44 A/D変換器
45 振り駆動モータ用モータ・ドライバ
46 振り位相許容値設定器
47 フリップ・フロップ回路
48 振り量検出用カウンタ
49 振り駆動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ
50 スリーブ廻り止めプレート用エア・シリンダ用バルブ
51 歯車
52 原点位相検出用センサ
53 原動モータ用ロータリ・エンコーダ用カウンタ
60 嵌合溝
61 嵌合突部
62 回転部材
63a,63b 歯車
64 軸廻り止めエア・シリンダ
64a ピストンロッド先端
65 軸停止位置検出用センサ
66a 押圧係合部
66b 丸穴
67 摩擦車
68a 軸廻り止めエア・シリンダのピストン出検出用センサ
68b 軸廻り止めエア・シリンダのピストン入検出用センサ
69 軸廻り止めエア・シリンダ用バルブ
イ 軸支持部

Claims (7)

  1. 軸方向に揺動される振りローラと、
    フレームに回動自在に支持され、前記振りローラの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部を有する回転軸と、
    前記回転軸の傾斜軸部に回動可能に嵌装され、傾斜軸部の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状のスリーブと、
    前記回転軸に対して前記スリーブを回転不能又は回転可能にするスリーブ固定・解除手段と、
    前記スリーブに回転自在に支持され、前記振りローラに係合する第1の係合部を備えた振りローラ係合部材と、
    前記回転軸を回転させる駆動手段と、
    を備えた振りローラ揺動装置において、
    前記スリーブに設けられた第2の係合部と、
    前記第2の係合部に係合し、前記スリーブの回動を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記スリーブ固定・解除手段を解除状態にすると共に前記規制手段を前記第2の係合部に係合させ、その状態で前記駆動手段を駆動させることを特徴とする振りローラの振り量調整装置。
  2. 前記規制手段を前記第2の係合部に係合させる係合位置と前記第2の係合部に係合しない退避位置との間で移動させる規制手段用移動手段を備えることを特徴とする請求項1記載の振りローラの振り量調整装置。
  3. 前記スリーブの回転位置を検出するスリーブ回転位置検出器を備え、
    前記第2の係合部が前記スリーブに設けられた溝であることを特徴とする請求項1記載の振りローラの振り量調整装置。
  4. 前記振りローラの揺動量を設定する振り量設定器と、
    前記駆動手段の駆動量を検出する駆動量検出器と、
    前記スリーブの回転位置を検出するスリーブ回転位置検出器からの信号と前記振り量設定器からの信号と前記駆動量検出器からの信号に応じて前記駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の振りローラの振り量調整装置。
  5. 軸方向に揺動される振りローラと、
    フレームに回動自在に支持され、前記振りローラの軸芯に対して傾斜させる傾斜軸部を有する回転軸と、
    前記回転軸の傾斜軸部に回動可能に嵌装され、傾斜軸部の軸芯に対して傾斜した外周面を有する円筒状のスリーブと、
    前記回転軸に対して前記スリーブを回転不能又は回転可能にするスリーブ固定・解除手段と、
    前記スリーブに回転自在に支持され、前記振りローラに係合する第1の係合部を備えた振りローラ係合部材と、
    前記スリーブを回転させる駆動手段と、
    を備えた振りローラ揺動装置において、
    前記回転軸に設けられた第2の係合部と、
    前記第2の係合部に係合し、前記回転軸の回動を規制する規制手段と、
    を備え、
    前記スリーブ固定・解除手段を解除状態にすると共に前記規制手段を前記第2の係合部に係合させ、その状態で前記駆動手段を駆動させることを特徴とする振りローラの振り量調整装置。
  6. 前記規制手段を前記第2の係合部に係合させる係合位置と前記第2の係合部に係合しない退避位置との間で移動させる規制手段用移動手段を備えることを特徴とする請求項5記載の振りローラの振り量調整装置。
  7. 前記回転軸の回転位置を検出する回転軸回転位置検出器と、
    前記振りローラの揺動量を設定する振り量設定器と、
    前記駆動手段の駆動量を検出する駆動量検出器と、
    前記回転軸回転位置検出器からの信号と前記振り量設定器からの信号と前記駆動量検出器からの信号に応じて前記駆動手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項5記載の振りローラの振り量調整装置。
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