JP4020287B2 - 消火設備用ストレーナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消火設備の消火配管に設けられた消火ノズルに供給する消火用水に含まれるゴミを除去するための消火設備用ストレーナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の消火設備に用いるストレーナ装置としては、例えば図10に示すものがある。ストレーナ本体101は、フランジ102,103によって消火用配管の主管部分に接続される。ストレーナ本体101の中には図11の断面図のように、金属円筒体に網穴を打ち抜き形成したこし網104が収納されている。
【0003】
消火用水は、ストレーナ本体101内のこし網104を通過しながら矢印で示す方向に流れ、消火配管内のゴミなどは、こし網104により、瀘過される。こし網104は、ボルト105により蓋106を外すことで、外に取り外して清掃することができる。
【0004】
また消火ノズルとしては、図12に示すようなものがある(特開平5−7633号)。図12は、ヒュージブルリンク式の消火ノズルであり、ノズル本体116は消火用配管115にねじ込まれている。ノズル本体116には、放出口117が形成され、放出口117に設けられた栓118と、デフレクター119との間に、一対のレバー110A,110Bを接触点111A,111B,111Cによって係止し、栓118を閉鎖状態に支持している。レバー10Aとレバー110Bは、感熱体としてのヒューズ113で固着された一対のリンク112が装着され、栓118の閉鎖状態を維持している。
【0005】
火災の発生による温度上昇でヒューズ113が溶けると、一対のリンク112が矢印で示すように分解し、レバー110A,レバー110Bの係止が解除され、水圧によってレバー110A,レバー110Bがはじけ、放出口117から噴出し、散水が開始される。このとき、放出口117から噴出した水は、デフレクター119に当たって防護範囲全体に均一に散水される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の消火設備において、ストレーナ装置は、主に消火用配管の主管部分に挿入され、定期的に点検・清掃することになっている。しかしながら、消火設備の消火用配管は、火災に備え常に消火用水が加圧された状態で満たされているものの、常に流れていないため、錆などが徐々に発生することがある。
【0007】
このため火災により消火ノズルが作動した場合、ノズル付近の消火配管内に発生した錆や、設置時に混入した消火配管の切削カス、溶接カス、シールテープカスなどがデフレクターに付着し、その影響で、期待した放水範囲を防護できず、消火設備が有効に機能できないという問題があった。
【0008】
この問題を解決するため、消火ノズルそのものにストレーナ装置を設けたものも存在する。例えば図12の消火ノズルを例にとると、消火配管115に接続するノズル本体116の内部にストレーナ装置を設けることが考えられる。しかし、ストレーナ装置を設けることのできる消火ノズル内部のスペースは制限されており、ストレーナ装置に必要な十分なろ過面積を確保することが困難である。
【0009】
このため消火用水に含まれるゴミなどによってストレーナ装置が短時間で目詰りを起し、消火ノズルからの散水量が減少して消火性能が低下する恐れがあった。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、消火ノズル側に設けても十分な有効ろ過面積を確保することで目詰りに強い消火設備用ストレーナ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明の消火設備用ストレーナ装置は、先端に消火ノズルを接続した消火配管の中に、流入側の端面が開口され流出側を閉鎖した筒形袋形状のストレーナろ過部材と、前記ストレーナろ過部材を内部に固定した屈曲性をもつ円筒体を配置したことを特徴とする。ここで、ストレーナろ過部材は、消火用水の散水時に予想される所定量のゴミの流入に対し、消火ノズルの開口面積の2倍を越える有効ろ過面積を確保する円筒体との隙間及び管路方向の長さを有する。
【0012】
このような本発明の消火設備用ストレーナ装置によれば、消火配管内のゴミが消火ノズルに侵入しないため、目詰まりなどにより消火ノズルの機能に支障をきたすことがない。またストレーナろ過部材を消火ノズルを接続している消火配管の中に位置させることで、十分に長くすることができ、相当量のゴミが配管内部に堆積したとしても、消火ノズルの性能に必要な有効瀘過面積を確保し、長期にわたり信頼性を確保できる。
【0013】
特に、消火配管の先端を90度屈曲して消火ノズルを接続している場合にあっても、ストレーナろ過部材は屈曲性をもっているため、屈曲した配管内にも撓み変形して容易に配置できる。
【0014】
更に、ストレーナろ過部材を円筒体の中に収納しているため、ストレーナろ過部材の網目が露出せず、消火配管に指し入れる組立時にストレーナろ過部材を傷付けることがない。
【0015】
ストレーナろ過部材は、例えば金属網で構成され、この金属網は上下左右方向に撓み変形自在な網目構造、例えばバイアス織り構造を備える。またストレーナろ過部材は、合成樹脂性の円筒枠体と、円筒枠体の流入側端面及び円筒面に装着された合成樹脂製又は合成繊維製の網部材で構成することもできる。
【0016】
この場合、円筒枠体は、流入側の端面に、消火配管にストレーナろ過部材を嵌め入れる際に案内する案内片を形成し、屈曲配管であっても容易に装着可能とする。
【0017】
円筒体は、金属管で構成され、金属管は、上下及び左右方向に撓み変形自在なベローズ構造を備える。また円筒体は合成樹脂製の円筒体で構成され、合成樹脂製の円筒体は、上下及び左右方向に撓み変形自在なベローズ構造を備える。
【0018】
円筒体は、消火ノズルの消火配管取付ネジ部に開口側を固定する。また円筒体は、消火ノズルと消火配管の接続に使用される継手管に開口側を固定してもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による消火設備用ストレーナ装置の実施形態の説明図であり、図1(A)に監視状態を示し、図1(B)に火災による熱を受けて動作した状態をを示す。
【0020】
図1(A)において、消火設備から防護区画に引き出された消火配管5の先端には、継手管6を介して消火ノズル7が取り付けられている。消火ノズル7は配管取付ネジ部8に継手管6をねじ込み固定しており、流入路7aに下方より栓9を挿入して流路を閉鎖しており、栓9の閉鎖状態は消火ノズル7の下部に突出して設けた感熱分解部10により支持固定されている。
【0021】
感熱分解部10が火災による熱を受けて脱落分解すると、図1(B)のように内部に保持していたヘッド11が下降し、このヘッド11の下降に伴い、流入路7aを閉鎖していた栓9が下降して流路を開くようになる。ヘッド11は消火用水を防護範囲全域の内の所定部分に集中的に散水するものであり、消火ノズル7内に通る消火用水の水流の力を利用してヘッド11が回転し防護範囲全域の放水を行う消火用水ノズルである。
【0022】
消火ノズル7の配管取付ネジ部8の流入路側には、本発明によるストレーナ装置1が装着されている。ストレーナ装置1は、円筒体2とストレーナろ過部材3で構成される。ストレーナろ過部材3は上下及び左右方向に撓み変形自在な金属網、合成樹脂製又は合成繊維製の網部材で構成された筒形袋状の部材である。
【0023】
円筒部材2は、ストレーナろ過部材3を内部に固定した屈曲性をもつ円筒体であり、流入側端部2a及び流出側端部2bを開口している。この円筒体2は金属管又は合成樹脂製であり、上下及び左右方向に撓み変形自在なベローズ構造をもっている。
【0024】
更に円筒体2の流出側端部2bには、リング状のストレーナ取付部4が固着され、このストレーナ取付部4を消火ノズル7の配管取付ネジ部8の開口部に例えば圧入することで、消火ノズル7の流入側にストレーナ装置1が固定される。
【0025】
ここで円筒部材2によって配管内に配置された網目構造をもつストレーナろ過部材3は、消火用水の散水時に予想される所定量のゴミの流入に対し、消火ノズル7における栓9を装着した流入路7aの開口面積の2倍を越える有効ろ過面積を確保する円筒体2との隙間及び管路方向の長さLを有する。
【0026】
例えば、ストレーナ瀘過部材3の長さLは、消火ノズル7における栓9を装着した流入路7aの開口面積に対し約30倍となるように決めており、例えばL=300mm程度の長さを持っている。
【0027】
図2は、図1のストレーナ装置1を構成するストレーナ瀘過部材3に金属網を使用した場合の網目構造を拡大して取り出している。図2(A)は、ストレーナ瀘過部材3の一部を拡大しており、この実施形態にあっては、金属網として平織金網12を使用している。この平織金網12は、例えば金網の線径が0.1〜0.3mmφ、2.54cm当たり(1インチ当たり)の線数を20〜30本、網目の開口穴面積比を40〜60%とする。
【0028】
更に、平織金網12を構成する縦線と横線が図示のように左右斜め45度方向に交差するように配置したバイアス織りとし、交差点の金網同士はくっついておらず、自由に動ける状態で接触しているので、図2(B)(C)のように、上下方向及び左右方向の応力に対し金網自体がある程度撓むことができる。
【0029】
この結果、消火ノズルを接続している消火配管が屈曲していても、撓み変形する網目構造のストレーナ瀘過部材3を屈曲性をもった円筒体2の内部に配置している本発明のストレーナ装置1を、屈曲した配管内に挿入して配置することができる。
【0030】
図3は、消火ノズルを消火配管に対し90度屈曲した位置に設置した場合の本発明の実施形態である。この実施形態にあっては、水平配置された消火配管5の先端にエルボ継手管13を介して90度屈曲する方向に消火ノズル14を接続している。消火ノズル14は、図12の従来例に示したと同じヒュージブルリンク式の消火ノズルを例にとっている。
【0031】
この消火ノズル14についても、内部にストレーナ瀘過部材3を配置したストレーナ装置1の円筒体2が、流出側端部2bに設けたストレーナ取付部4を消火ノズル14の配管取付ネジ部15の内側に固定され、円筒体2及びストレーナ瀘過部材3はエルボ継手管13の部分で90度屈曲され、水平配置された消火配管5の中に位置している。
【0032】
このようにストレーナ装置の円筒体2及びストレーナ瀘過部材3が90度屈曲した状態で配置されても、円筒体2が屈曲性のあるベローズ構造をもち、またストレーナろ過部材3が図2(A)〜(C)のように上下左右の応力に対し平織金具12を用いた網目部分は菱形の網目形状を変化させることで変形し、ストレーナ瀘過部材3の筒形袋形状を維持したまま潰れることなく、90度屈曲した状態で配管内に配置することができる。
【0033】
更に、ストレーナろ過部材3を円筒体2の中に収納しているため、ストレーナろ過部材3の網目が配管内に露出せず、消火配管5にストレーナ装置1を押し込む組立時にストレーナろ過部材3を傷付けることがない。
【0034】
この図3の実施形態においても、円筒体2の中に屈曲状態で配置されたストレーナ瀘過部材3の中心線の配管内の長さLが、図1の場合と同様、消火ノズル14の開口部14aの開口面積の約30倍となるように、例えばL=300mm程度の長さとしている。
【0035】
次に図1もしくは図3に示した本発明のストレーナ装置1の機能を説明する。本願発明者にあっては、消火設備を使用した実験で、図3のようにストレーナ装置1を内蔵した消火ノズルを5ヶ所に設置し、配管内部にゴミが存在する状態で5ヶ所に設けた消火ノズルから90秒間放水を行った。この放水により各消火ノズルの配管内部には約111〜829mm3 の容積のゴミが流入し、ゴミの総容積は約2596mm3 であった。
【0036】
この放水実験にあっては、5ヶ所の消火ノズルからの散水量に特に変化は見られず、消火ノズルにゴミが流入しても本発明のストレーナ装置1により流入したゴミが除去され、且つストレーナ装置1にゴミが付着しても十分な有効瀘過面積が確保され、消火ノズルからの散水量に変化が起きないことが確認された。
【0037】
この放水実験では5ヶ所の消火ノズルから放水しているが、同じゴミ総容量に対し1ヶ所の消火ノズルから放水して約2596mm3 のゴミ総容量が一度に流入したとしても、消火ノズルの口径面積の約30倍の有効瀘過面積が初期状態で確保されており、ゴミが流入した後も消火ノズルの口径面積の約8.4倍の有効瀘過面積が確保された。
【0038】
実際の消火にあっては、消火ノズルの口径面積の約2倍の有効瀘過面積が確保できれば消火ノズルの性能を維持することができ、この結果、本発明のストレーナ装置1にあっては、消火ノズル側に設置してもゴミの流入に対し問題なくノズルの消火性能を確保することが確認された。
【0039】
図4は本発明の他の実施形態となるゴム製のストレーナ装置で使用するゴム製ストレーナ瀘過部材17を部分的に取り出している。このゴム製のストレーナ装置1は、図1,図3に示したと同じ金属製造又は合成樹脂製のストレーナ装置1と基本的に同じ構造を備え、円筒体2とストレーナろ過部材17はゴムで一体に形成されている。
【0040】
ゴム製のストレーナ瀘過部材17は、例えば開口面積が40〜60%となるように網目開口22を備えている。このゴム製のストレーナ瀘過部材17を円筒体2の中に配置したストレーナ装置1は、ゴム製の円筒体2及びストレーナ瀘過部材17は屈曲性を有することから、図3のような屈曲配管に対する組付けも容易にでき、配管内の消火用水の中に長期間に亘って組み込まれていても、耐腐食性、耐薬品性が十分に確保され、火災時のゴミの流入に対し瀘過機能を確実に果たすことができる。
【0041】
図5は合成樹脂製のストレーナ装置の実施形態であり、この実施形態にあっては、円筒体2を合成樹脂製の管部とベローズの連設構造としたことを特徴とする。
【0042】
図5において、消火ノズル14は継手管6を介して消火配管5の先端に接続されており、消火ノズル14の内部流入側に合成樹脂製のストレーナ装置1が配置されている。このストレーナ装置1は、合成樹脂製の円筒体2の内部に合成樹脂製又は合成繊維製の網目構造をもったストレーナろ過部材3を配置している。
【0043】
円筒体2は、合成樹脂製のストレーナ取付部4に続いて管部22とベローズ部24を交互に連設した構造としている。即ち、ストレーナ取付部4は円筒形状をもち、配管取付ねじ部15の中に圧入固定されている。
【0044】
この円筒体2の作り型は、円筒体2を成型する金型の中に、合成樹脂製又は合成繊維製の網目構造をもったストレーナろ過部材3をセットし、この状態でストレーナ取付部4、各管部22及びベローズ部24を射出成形することで一体に作られる。ストレーナろ過部材3に使用する合成樹脂製又は合成繊維製の網目シートは、例えば1インチ当り30〜50メッシュ(#30〜#50)程度のものを使用する。
【0045】
ストレーナ装置1の複数箇所に形成されたベローズ部24は、管部22を円筒形状に保持すると共に、消火配管5が図3のように屈曲している場合に、長手方向に湾曲させる。
【0046】
この図5の合成樹脂製のストレーナ装置1によれば、定常監視状態で閉鎖状態にある消火ノズル14に対する消火用水が充満された配管内にストレーナ装置1が配置されており、長期間にわたって消火用水の中に置かれても、合成樹脂で作られていることから、耐腐食性、耐薬品性が確保され、網目構造をもつストレーナろ過部材3が破損したり破れたりすることなく、火災時の消火用水の流入に対しゴミを除去する瀘過機能を確実に果たすことができる。
【0047】
図6は本発明のストレーナ装置を泡消火設備の泡ヘッド(フォームヘッド)に適用した実施形態である。
【0048】
図6において、駐車場等に設置される泡消火設備の泡ヘッド30は継手管6を介して泡消火配管5aの先端に接続されており、泡ヘッド30の内部流入側には図1と同じ構造のストレーナ装置1が配置されている。
【0049】
このストレーナ装置1は、ベローズ構造によって屈曲性をもった金属製又は合成樹脂製の円筒体2の内部に、金属網、合成樹脂製又は合成繊維製の網目構造をもったストレーナろ過部材3を配置している。
【0050】
泡ヘッド30は、ヘッド本体31のノズル穴32の開口部に発泡網33,34を二重に配置している。火災時には泡消火配管5aから所定の比率で泡消火薬剤を消火用水に混合した泡消火用水が加圧供給され、ストレーナ装置1の円筒体2の内部に配置したストレーナろ過部材3を通過する際にゴミが除去され、泡ヘッド30から放出する際に発泡網33,34の部分で空気の巻き込みで発泡した泡を放出する。
【0051】
図7は本発明のストレーナ装置を微噴霧ヘッドに適用した実施形態である。
【0052】
図7において、コンピュータルーム等の水損を回避した防護区画に設置される微噴霧消火設備の微噴霧ヘッド40は継手管6を介して消火配管5の先端に接続されており、継手管6には、図1と同じ構造のストレーナ装置1が配置されている。
【0053】
このストレーナ装置1は、ベローズ構造によって屈曲性をもった金属製又は合成樹脂製の円筒体2の内部に、金属網、合成樹脂製又は合成繊維製の網目構造をもったストレーナろ過部材3を配置している。
【0054】
微噴霧ヘッド40は、ヘッド本体41の流入路41に続いてノズル穴42を形成し、またガス流入口43に続いてノズル穴44を形成し、更に下部にデフレクタ45を配置している。
【0055】
火災時には消火配管5から消火用水が加圧供給され、同時にガス流入口から二酸化炭素ガスや窒素ガス等の不燃性ガスが高圧で供給され、ノズル穴42から噴出される消火用水をノズル穴44からの高圧ガスの噴射でミクロンオーダの微噴霧に変換し、下部の火源に向けて微噴霧を降り注いで消火する。
【0056】
このとき消火配管5からの消火用水は、ストレーナ装置1の円筒体2の内部に配置したストレーナろ過部材3を通過する際にゴミが除去され、微噴霧ヘッド40のノズル穴42にゴミが詰って消火不能となったり消火性能が低下することを確実に防止する。
【0057】
図8は本発明のストレーナ装置をトンネル用水噴霧ヘッドに適用した実施形態である。
【0058】
図8において、自動車専用トンネルに設置されるトンネル用水噴霧ヘッド50は継手管6を介して消火配管5の先端に接続されており、消火配管5は更に消火本管55に分岐接続されている。
【0059】
図9は、トンルル消火設備の説明図であり、トンネル路面58上には破線の車両通行空間58が形成され、この外側の斜め情報に位置するトンネル壁面56側にトンネル用水噴霧ヘッド50を配置している。このトンネル用水噴霧ヘッド50は、下部から壁面に沿って立ち上げた消火本管55に接続されている。
【0060】
火災時におけるトンネル用水噴霧ヘッド50からの水の噴霧は、車両通行空間58全体をカバーする散布パターン57となる。この散布パターン57を得るため、トンネル用水噴霧ヘッド50は、図8のように、上ノズル52と下ノズル53の2つを設けている。
【0061】
トンネル用水噴霧ヘッド50の流入側配管内には、破線で示すように、図1と同じ構造のストレーナ装置1が配置されている。即ち、ストレーナ装置1は、図1に示したように、ベローズ構造によって屈曲性をもった金属製又は合成樹脂製の円筒体2の内部に、金属網、合成樹脂製又は合成繊維製の網目構造をもったストレーナろ過部材3を配置している。
【0062】
このため火災時に消火配管5からの消火用水は、ストレーナ装置1の円筒体2の内部に配置したストレーナろ過部材3を通過する際にゴミが除去され、トンネル用水噴霧ヘッド50の上ノズル52及び下ノズル53のゴミによる詰りや消火性能の低下を防止する。
【0063】
尚、上記の実施形態は、ストレーナ装置の円筒体の中に配置する網目構造を持ったストレーナ瀘過部材の配管内の長さLを、消火ノズル側の口径面積の約30倍となる有効瀘過面積が確保できるように決めているが、本発明はこれに限定されず、ストレーナ装置1のストレーナ瀘過部材3を内部に配置した円筒体2が、消火ノズル側もしくは消火ノズル側に位置する継手管に端部を固定し、この片持状態で配管内に延在して位置している構造であれば、配管内でのストレーナろ過部材3の長さLは必要に応じて適宜に定めることができる。
【0064】
また本発明は、実施形態に示した消火ヘッド消火ノズルの形式や構造に限定されないことはもちろんである。
【0065】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、消火ノズル側にストレーナ装置を設けたことで消火配管内のゴミが消火ノズルに侵入せず、ノズル内での目詰まりやノズルの機能に支障を起こすことなく、高い信頼性が得られる。
【0066】
また円筒体の内部に収納したストレーナ瀘過部材を消火ノズルを接続している消火配管の内部に位置させることで、ろ過に必要な十分な長さを確保することができ、相当量のゴミが流入しても目詰まりを起こすことなく、消火ノズルの性能に十分な有効瀘過面積を確保することができ、長期に亘り信頼性を確保できる。
【0067】
更に消火配管の先端を90度屈曲して消火ノズルを接続している場合にあっても、ストレーナ瀘過部材を収納している円筒体は屈曲性をもっているため、屈曲した配管内にも撓み変形して容易に設置することができる。
【0068】
更に円筒体を合成樹脂もしくはゴムで成形し、ストレーナ瀘過部材を合成樹脂、合成繊維もしくはゴムで成形することで、耐腐食性と耐薬品性を向上することができる。
【0069】
更に、ストレーナろ過部材を円筒体の中に収納しているため、ストレーナろ過部材の網目が露出せず、消火配管に差し入れる組立時にストレーナろ過部材を傷付けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による消火設備用ストレーナ装置の実施形態の説明図
【図2】図1のストレーナ瀘過部材に使用する金網構造の説明図
【図3】本発明による消火設備用ストレーナ装置を消火配管の屈曲部分に使用した実施形態の説明図
【図4】本発明の消火設備用ストレーナ装置をゴム製とした場合のストレーナ瀘過部材の網目部分の説明図
【図5】本発明による合成樹脂製の消火設備用ストレーナ装置の実施形態の説明図
【図6】本発明のストレーナ装置を泡ヘッドに適用した実施形態の説明図
【図7】本発明のストレーナ装置を微噴霧ヘッドに適用した実施形態の説明図
【図8】本発明のストレーナ装置をトンネル用水噴霧ヘッドに適用した実施形態の説明図
【図9】図8のトンネル用水噴霧ヘッドが設置されたトンネル消火設備の説明図
【図10】消火配管の本管部分に設置される従来のストレーナ装置の説明図
【図11】図10のストレーナ装置の断面図
【図12】従来の消火ノズルの説明図
【符号の説明】
1:ストレーナ装置
3:円筒体
3:ストレーナろ過部材
4:ストレーナ
5:消火配管
5a:泡消火配管
6:継手管
7,14:消火ノズル
8,15:配管取付ねじ部
9:栓
10:感熱分解部
11:ヘッド
12:平織り金網
13:エルボ継手管
14:消火ノズル
16:デフレクタ
17:ゴム製ストレーナろ過部材
18:網目開口
22:管部
24:ベロース部
30:泡ヘッド
40:微噴霧ヘッド
50:トンネル用水噴霧ヘッド

Claims (10)

  1. 先端に消火ノズルを接続した消火配管の中に、
    前記消火ノズル側から挿入され後端側が消火ノズル側に固定される屈曲性をもつ円筒体と、
    前記円筒体内部に配置され前記円筒体内径よりも小さい外径を有し、流入側の端面が開口されて前記円筒体の先端に固定され、前記円筒体後端側に延びて流出側を閉鎖した筒形袋形状のストレーナろ過部材と、
    を配置したことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  2. 請求項1記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記ストレーナろ過部材は、消火用水の散水時に予想される所定量のゴミの流入に対し、前記消火ノズルの開口面積の2倍を越える有効ろ過面積を確保する前記円筒体との隙間及び管路方向の長さを有することを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  3. 請求項1又は2記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記ストレーナろ過部材は、金属網網部材で構成され、前記金属網は上下及び左右方向に撓み変形自在な網目構造を備えたことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  4. 請求項1又は2記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記ストレーナろ過部材は、上下及び左右方向に撓み変形自在な網目構造を備えた合成樹脂製又は合成繊維製の網部材で構成されたことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  5. 請求項1又は2記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記ストレーナろ過部材は、合成樹脂製の円筒枠体と、該円筒枠体の流入側端面及び円筒面に装着された合成樹脂製又は合成繊維製の網部材で構成されたことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  6. 請求項1又は2記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記円筒体は金属管で構成され、前記金属管は、上下及び左右方向に撓み変形自在なベローズ構造を備えたことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  7. 請求項1又は2記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記円筒体は合成樹脂製の円筒体で構成され、前記合成樹脂製の円筒体は、上下及び左右方向に撓み変形自在なベローズ構造を備えたことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、消火ノズルの消火配管取付ネジ部に前記円筒体の開口側を固定したことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、消火ノズルと消火配管の接続に使用される継手管に前記円筒体の開口側を固定したことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の消火設備用ストレーナ装置に於いて、前記消火ノズルは、スプリンクラーヘッド、走査型スプリンクラーヘッド、泡ヘッド、微噴霧ヘッド又はトンネル用水噴霧ヘッドを含むことを特徴とする消火設備用ストレーナ装置。
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