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階段構造及び階段の構築方法
JP4016130B2
Japan
Description
translated from
【発明の属する技術分野】
この発明は、階段室壁を有する階段の構築に最適な階段構造及び階段の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリート製の躯体の構築に先立ち、本設の鉄骨階段を取り付けて、仮設階段として工事に利用する工法が各種提案されている。この先付け階段を、鉄骨階段の昇降方向に階段室壁を構築する階段室構造に適用することがあった。
【0003】
また、階段室壁をコンクリート製とする場合には、階段室壁の内型枠(階段側の型枠)の仮設支持が必要であり、通常は、仮枠として内外の合板の合板に当接する縦タイプ、縦パイプに交叉する横パイプで両合板を挟んで、壁用型枠を仮設支持していた。
【0004】
この場合、一の方法によれば、鉄骨階段を仮設支持した後、鉄骨階段の外側のささら桁を階段室壁の内型枠の一部として利用して、ささら桁を避けて階段室壁の型枠を組み立てていた。
【0005】
また、他の方法では、外側のささら桁の外側に、ささら桁とは別に階段室の内型枠を構築する工法も取られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術の内、前者の場合、一般に、躯体のコンクリートは、階毎に打設する為に、階段室の型枠も階毎の単位で、構築されていた。一方鉄骨階段は、各フロア間に斜めに構築されるため、ささら桁で階段室壁の型枠、縦パイプが分断され、型枠加工、組立が繁雑になる問題点があった。
【0007】
後者の場合には、ささら桁と内型枠とが干渉せず、型枠の加工に煩雑さが無いが、階段室壁とささら桁の外面との間に、型枠の厚さ及び縦パイプ等の隙間(7.5〜10cm程度)を生じ、完成した構造で、外観の見栄えが悪い場合が生じ、また、隙間を通して物が下方へ落下する危険があり、場合によっては隙間を塞ぐ必要もでてくる等対策を講じる必要があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、階段部材の上下を躯体に取り付ける取付金物に、移動可能に支持したので、前記問題点を解決した。
【0009】
即ちこの発明は、階段の昇降方向の階段室壁を有する階段構築位置で、並列して、2つの階段部材を架設して、該階段部材の上下両端を躯体に取付ける階段の構造であって、前記階段部材の上下を受け、かつ躯体に定着できる上取付金物及び下取付金物を夫々床用型枠に載置して、該上下取付金具に、前記階段部材の上下端を横方向に移動可能に取付けることを特徴とする階段構造である。また、他の発明は、階段構築位置で、並列して、2つの階段部材を架設して、該階段部材の上下両端を躯体に取付ける階段の構造であって、前記階段部材の上下を受け、かつ躯体に定着できる上取付金物及び下取付金物に、前記階段部材の上下端を横方向に移動可能に取付けてなり、前記取付金物に突設した連結突板の連結孔と、前記階段部材の上下端に突設した連結突板の連結孔とに、摺動自在に連結棒を挿通して、前記取付金物と前記階段部材とを移動可能に取り付けたことを特徴とする階段構造である。
【0010】
また、構築方法の発明は、以下の工程をとることを特徴とする階段の構築方法である。
【0011】
(1) 構築予定の階段部材の上端、下端を支持する構築予定の躯体位置に、取付金物を夫々配置して、各取付金物を仮設支持する。
(2) 続いて、前記取付金物間に、2つの階段部材を並列して架設して、両階段部材を近付けて、前記各階段部材の外側にスペースを空けるように配置する。
(3) 前記スペースを利用して、階段室壁の内側の型枠を構築し、また階段室壁の外側の型枠及びその他の躯体用の型枠を構築する。
(4) 前記取付金物を型枠の一部として躯体のコンクリートを打設して、取付金物を躯体に定着する。
(5) 続いて、不要な仮設部材を前記スペースから除去し、前記両階段部材を互いに離れるように移動させ、両階段部材の外側を前記スペースに位置させる。
(6) 所定位置で、階段部材を取付金物に固定する。
【0012】
また、他の構築方法は、以下の工程をとることを特徴とする階段の構築方法である。
【0013】
(1) 既設階のフロア踊り場の端部に取付金物が埋設されている。
(2) 構築予定の中間踊り場、次階フロア踊り場の床用型枠の端部に、夫々取付金物を載置して、各床用型枠を仮設支持する。
(3) 続いて、既設階フロア踊り場から中間踊り場までの階段部材Aと、中間踊り場から次階フロア踊り場までの階段部材Bとを夫々架設し、前記両階段部材A、Bを中央側に近付けて、前記取付金物に取り付け、前記階段部材A、Bの外側にスペースを空けるように配置する。
(4) 前記スペースを利用して、階段室壁の内側の型枠を構築し、また階段室壁の外側の型枠及びその他の躯体用の型枠を構築する。
(5) 前記取付金物を床用型枠の一部として、中間踊り場、次階フロア踊り場、他躯体のコンクリートを打設して、前記取付金物を躯体に定着する。
(6) 続いて、不要な仮設部材を前記スペースから除去し、前記階段部材A、Bを互いに離れるように外側に移動させ、両階段部材A、Bの外側を前記スペース内に位置させる。
(7) 所定位置で、階段部材A、Bの上下を取付金物に固定する。
【0014】
前記における躯体とは、階段に連続する床スラブであり、フロア踊り場、中間踊り場等を指す。また、中間踊り場が一体となった階段部材では、中間踊り場を支持する階段室壁(昇降方向と直角な方向)も指す。
【0015】
また、前記における階段部材として主に鉄骨階段を使用するが、階段を構成する材料は問わない。尚、鉄骨階段とは、階段状に並べた所定数の踏板を鋼材からなるささら桁で挟んで構成した階段である。踏板は、鋼材、モルタル・コンクリート系材料、またはこれらの組合せから主に構成するが、踏板の材料は任意である。
【0016】
また、階段部材は、段部のみの場合が最も有効であるが、フロア踊り場と中間踊り場の一方又は両方を段部と一体に構築した階段部材であっても適用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(1) 既設階F0のフロア踊り場28端部に取付金物26が埋設されている(図14(a))。
(2) 構築予定の中間踊り場F0−1の床用型枠31の端部、次階フロア踊り場F1の床用型枠37の端部に、夫々取付金物26、26を載置して、各床用型枠31、37を仮設支持する。
(3) 続いて、既設階フロア踊り場28から中間踊り場30までの鉄骨階段10A、中間踊り場30から次階フロア踊り場36までの鉄骨階段10Bを夫々、架設し、両鉄骨階段10A、10Bを中央に近付けた状態で、取付金物26、26に取付ける(図14(b))。従って、鉄骨階段10A、10Bの外側に本来の階段の端縁より幅Dのスペース42が空く(図4(b))。この状態で、鉄骨階段10A、10Bは作業用の階段として使用できる。
(4) スペース42を利用して、階段の昇降方向の階段室壁44用の内型枠46を構築し、また階段室壁44の外型枠47、及びその他の躯体用の型枠を構築する(図4(b)、図13(b))。
(5) 取付金物26、26を床用型枠31、37の一部として、中間踊り場30、次階フロア踊り場36、他躯体のコンクリートを打設して、取付金物26、26を躯体に定着する(図14(c)、図1〜図3)。
(6) 続いて、不要な仮設部材をスペース42から除去すれば、幅Dのスペース42が空く。続いて、鉄骨階段10A、10Bを互いに離れるように外側に移動させれば、両鉄骨階段10A、10Bの外側がスペース42内に位置し、鉄骨階段10A、10Bの外側のささら桁の外面5は、階段室壁44の内面44aに近接した位置に配置される。
(7) その後、鉄骨階段10A、10Bのささら桁2、4の上下を取付金物26の固定板18、19に固定して鉄骨階段の10A、10Bの取付が完了する(図4(a)、図13(a)、図14(d))。
【0018】
鉄骨階段10は、2つの鉄骨階段10が並列した配置となる場合に適用でき、通常は中間踊り場を形成する折り返し形式の階段に適用されるが(図15(a))、直進用の鉄骨階段10、10を交叉させた階段にも適用できる(図15(b))。
【0019】
また、階段室壁44、45を構築するための型枠46、47は、一般に合板(いわゆるコンパネ)を使用して、これをパイプ材や角材(いわゆるバタパイプ、バタ角等)を使用して保持する場合に適用される。また、型枠46、47は鋼製型枠(メタルフォーム)や樹脂型枠など従来使用される材料を使用することもできる。更に、階段室壁44、45を構築後に撤去される仮設の型枠以外に、階段室壁44、45と一体に構築される埋込み型枠を使用することもできる。また、これらを混在して使用することもできる。また、型枠46、47を支持する構造も任意であり、従来使用される支持構造を採用することができる。
【0020】
【実施例1】
図面に基づきこの発明の実施例を説明する。階段部材としての鉄骨階段10は段部のみから構成し、フロア踊り場、中間踊り場を、現場で構築する実施例である。
【0021】
[1]鉄骨階段10の構成
【0022】
所定段数の踏板1、1の両側を、内側のささら桁2及び外側のささら桁4で挟んで、固定し、鉄骨階段10を構成する。鉄骨階段10は、基準階のフロア踊り場から上側の中間踊り場までの鉄骨階段10Aと、中間踊り場から基準階の上階のフロア踊り場までの鉄骨階段10Bとで、1階分の鉄骨階段を構成する(図11(a)(b))。
【0023】
ささら桁2、4間であって、踏板1、1の上下端に、踏板1と平行に、端板6、6を夫々架設固定する。各端板6、6の外面(踏板1の有る側の他側)の中央部に、アングル材からなる連結突板7を夫々突設し、連結突板7に横方向の連結孔8を夫々穿設する(図11(c))。また、ささら桁2、4の上下両端で、前記連結孔8、8と同じ位置付近に、取付用の固定孔9、9を上下2つ穿設する(図11(b))。
【0024】
[2]取付金物26の構成
【0025】
構築予定の中間踊り場、フロア踊り場の幅に対応した、アングル材から水平の支持板13と垂直の取付板15とからなる基材12を形成する。基材12の取付板15に、所定間隔で、透孔を穿設し、取付板15の外面16側(支持板13とは反対側)からナットを螺合したボルトの軸部を透孔に挿入する。ボルトは、その頭部を支持板13とは反対側に突出させて配置し、その軸部の先端部を、取付板の両側からナットで挟み、螺合緊結して、取付板15に固定され、アンカー17を構成する(図12)。
【0026】
取付板15の内面16a側(支持板13側)に、鉄骨階段10のささら桁2、4の端部位置に対応して、4枚の固定板18、19を突設する。固定板18、19は、鉄骨階段10の最終取付位置に対応した位置に設けられ、最終取付位置で、両端側の2枚の固定板19、19は、両鉄骨階段10の外側のささら桁4の外面5(踏板1が接合された側の反対側)に当接する位置で、中央側の2枚の固定板18、18は、両鉄骨階段10の内側のささら桁2の内面3a(踏板1が接合された側)に当接する位置に、夫々固定される。固定板18、18には、ささら桁の固定孔9、9に対応した固定孔20、20が穿設され、固定孔20に連通するナット21が夫々固着されている。尚、外側の固定板19、19のナットは袋ナット22、22とし、固定板19の外面に固着されている(図12(a)(b))。
【0027】
また、取付板15の内面16aに、鉄骨階段10の連結突板7に対応した位置に、同様にアングル材からなる連結突板23が、23固定され、鉄骨階段10の連結孔8に対応した位置に連結孔24が夫々穿設されている(図12(a)(c))。
【0028】
また支持板13には、床型枠に固定するための釘孔25、25が長さ方向で、左右対称に穿設されている(図12(a))。以上のようにして、取付金物26を構成する(図12)。
【0029】
[3]階段の構築方法
【0030】
(1) 基準階(既設階)F0では、取付金物26の一側に下方からの鉄骨階段10が固定された状態で、コンクリート製のフロア踊り場(床)28が構築されている(図1〜図3、図14(a))。
【0031】
(2) 構築予定の中間踊り場階F0−1(F0とF1の中間階)を構築する為の踊り場用の床型枠31、次回F1階のフロア踊り場用の床型枠37を従来の方法により構築して仮設支持する。この際、例えば床用の型枠31、37は、水平に配置した木製角材33、33を介して、サポート34、34で支持する(図1)。尚、床用型枠31、37の支持は上記例に限らず、従来採用される各種の支持構造を適用することができる(図示していない)。
【0032】
(3) F0−1階の床用型枠31及びF1階の床用型枠37に、予め階段位置に合わせて墨出した位置に合わせて、夫々取付金物26を固定する(図14(b))。取付金物26の固定は、支持板13の釘孔25から釘やビス類を床型枠31、37に向けて打ち込んで行う。
【0033】
また、取付金物26、26の構築に平行して、あるいは構築後に、構築予定のF0−1階に向かう一側の鉄骨階段10A、及びF0−1階からF1階に向かう鉄骨階段10Bを配置して、鉄骨階段10A、10Bの連結突板7、7を取付金物26、26の連結突板23、23対向させる(図4(b))。
【0034】
(4) 取付金物26の連結突板23の連結孔24からボルト39を挿通して、ナット40、40を螺合すると共に、鉄骨階段10A、10Bの連結突板7の連結孔8に挿通して、更にナット20を螺合する。両鉄骨階段10A、10Bを最も近付くように中央に寄せた状態で、ナット20、20を締めて、鉄骨階段10A、10Bの連結突板7を夫々挟持して、鉄骨階段10A、10Bを仮に取付ける(図14(b))。この状態で、鉄骨階段10A、10Bは、作業用の階段として使用できる。鉄骨階段10A、10Bを中央側に寄せたので、本来の鉄骨階段10A、10Bの設置位置で、鉄骨階段10A、10Bの外側に幅D(D=7.5〜10cm程度)のスペース42、42を生じている(図4(b))。
【0035】
(5) 階段の昇降方向の階段室壁44の外型枠47、壁用鉄筋(図示していない)を配筋し、スペース42、42内に、壁用内型枠46を配置する(図13(b))。両型枠46、47を従来使用される方法で固定する。例えば、両壁型枠46、47内に配置したセパレータ53を、フォームタイ55、3型リブ座(リブ座金)54を取り付けて、壁型枠46、47に沿わせた縦パイプ49、49及び縦パイプ49、49に交叉した横パイプ50、50を固定する(図13(b))。
【0036】
この際、内型枠46の厚さは通常1〜2cm程度、縦パイプ49の外径は通常5cm程度であり、内型枠46及び縦パイプ49は、幅Dのスペース42内に配置される。従って、内型枠46及び縦パイプ49は、鉄骨階段10A、10Bと干渉することなく、F0階からF1階まで分断されることなく構築できる。尚、横パイプ50、50は適宜間隔で使用すれば良いので、平面視で、スペース42の外側に配置されてもよい。
【0037】
また、この際、フロア踊り場の床用型枠31、中間踊り場の床用型枠37と共に、取付金物26、26を仮設支持すれば、鉄骨階段10A、10Bを支持するための仮設物を不要にできる(図1)。
【0038】
(6) 階段室壁以外の型枠、鉄筋も従来の各種の方法により構築する。その後、床用型枠31、37、壁用型枠46、47を初めとした型枠内に、コンクリートを打設して、中間踊り場30、フロア踊り場36、階段室壁44を初めとして、F0〜F1の躯体を構築する(図1、図8、図14(c))。
【0039】
この際、中間踊り場30、F1階のフロア踊り場36では、取付金物26の取付板15が、堰板として機能して、型枠の一部となる。
【0040】
(7) コンクリートが固化発現後、仮支持の型枠31、36等の部材を取り外す。中間踊り場30、フロア踊り場36では、取付金物26が、アンカー17が埋設されるので、一体に構築される。また、取付金物26は打ち込み型枠として残置され、コンクリート製のフロア踊り場36、中間踊り場30の端部が取付金物で補強される。また、前記取付金物26から下方に突出した釘は、従来の方法により切断する。
【0041】
また、ここで、階段室壁44の内型枠46、縦パイプ49等を除去したので、後に幅Dのスペース42が空く。
【0042】
(8) 続いて、階段室壁44の内面の必要な処理が完了したならば、連結突板23、7に螺合されたボルト39のナット40、40を緩めて、手動等により鉄骨階段10A、10Bを外側(階段室壁44側)に、両鉄骨階段10A、10Bが離れるように平行移動させる。鉄骨階段10A、10Bの連結突板7の連結孔8にボルト39が挿入された状態で、摺動する。鉄骨階段10A、10Bのささら桁2、4が、取付金物26の固定板18、19に夫々当接した状態で、鉄骨階段10A、10Bは所定位置に配置され、幅Dのスペース42は、鉄骨階段10A、10Bの外側で占められる。尚、鉄骨階段10A、10Bの移動は、平行移動することが望ましいが、上端側又は下端側のいずれか一方を先に移動させて、続いて他方を移動させることもできる。
【0043】
この状態で、ボルト39に螺合したナット40、40を締めて、ナット40、40で、鉄骨階段10A、10Bの連結突板7、7を挟持して固定する。また、内側(中央側)のささら桁2、2の固定孔9と、取付金物26の内側の固定板18、18の固定孔20とが連通しているので、これにボルトを挿通してナット21に螺合緊結する。また、外側(階段室壁44側)のささら桁4、4でも固定孔9と取付金物26の外側の固定板19の固定孔20とが連通しているので、これにボルトを挿通して取付金物26の袋ナット22に螺合緊結する。
【0044】
以上のようにして、鉄骨階段10A、10Bを、取付金物26、26への取付が完了する(図14(d))。階段室壁44の内面44aと外側のささら桁4の外面5とは、ほぼ隙間なく配置することができる(図2、図3、図4(a)、図13(a))。図中45は、平面で、階段の昇降方法と直角な方向の階段室壁である。
【0045】
(9) 続いて、鉄骨階段10A、10Bの内側のささら桁2、2の外面3、3間で、端板6、6に連続する位置に、塞ぎ板51を固定し、取付金物26の支持板13上(取付板15と、端板6及び塞ぎ板51との間)にモルタル52を充填すると共に、これに連続してフロア踊り場36、中間踊り場30の上をモルタル52で仕上げる。固定板18、19、連結突板7、23などは、モルタル52に埋設されるので、保護されると共に、外からこれらが見えないので、見栄えがよい(図5〜図7、図9、図10)。
【0046】
(10) 尚、前記において、フロア踊り場36、中間踊り場30のコンクリートが固化発現した状態で、F1階から次々回F2階に向けた作業を、前記同様に進めることができる。
【0047】
(11) 以上で、鉄骨階段10A、10Bの構築が完了する(図1、図2、3)。
【0048】
[4]他の実施例
【0049】
(1) 前記において、鉄骨階段10の移動を案内する手段として、連結突板とこれに螺合したボルト及びナットを使用したので、作業効率が良いが、他の方法をとることもできる。即ち、取付金物又は鉄骨階段の端板の一方に横方向のレールを取り付け、他方に、レール上を移動できる車輪を取り付けて構成することもできる。
【0050】
(2) また、前記実施例において、取付金物26のアンカー17はボルトから構成したので、加工容易で短い長さで必要な定着長さを確保できるので好ましいが、コンクリート製の踊り場30、36内に埋設されて、定着できる構造であれば、鉄筋など他の形状により構成することもできる(図示していない)。
【0051】
(3) また、前記実施例において、取付金物26は、取付板15の外面16にアンカー17を、内面16aに固定板18、19、連結突板23を突設したが、逆に取付板15の内面16aにアンカー17を、外面16に固定板18、19、連結突板23を突設して構成することもできる(図示していない)。
【0052】
(4) また、前記実施例において、スペース42の幅Dは、少なくとも階段室壁用の内型枠46、縦パイプ49が収容できる幅が確保できれば良い。即ち、作業効率上はできるだけ広い方が望ましいが、鉄骨階段10の移動距離をできるだけ短くしたほうが、施工が容易であり、これと比較検討して決定される。
【0053】
(5) また、前記実施例では、段部のみから構成したが、中間踊り場部11も一体に構成したささら桁2、4を使用した鉄骨階段11を使用することもできる(図16)。この場合には、取付金物26のアンカー17は、先端部を壁に沿って屈曲した形状に形成する。
【0054】
即ち、架設した中間踊り場部11を有する鉄骨階段11を前記方法と同様に、架設して、所定位置に配置した取付金物26に連結する(図16(a))。尚、この実施例では、取付金物は、平面視で昇降方向に直交する方向の階段室壁45の内面付近に配置される。また、中間踊り場の型枠31が省略されるので、鉄骨階段の中間踊り場部11、取付金物26のいずれか一方又は両方をサポート類で下方から支持する(図示していない)。尚、鉄骨階段10と取付金物26の固定は、前記同様に、連結突板7と連結突板23とをボルト39、ナット40、40で固定する(図4(b))。
【0055】
続いて、階段室壁45用の内型枠46、外型枠47を所定間隔で配置し、縦パイプ49及び横パイプ50で押さえると共に、セパレータ53、フォームタイ55、3型リブ座54で全体を保持する(図16(a))。
【0056】
また、鉄骨階段10は、前記同様に内側に寄せてあり、昇降方向の階段室壁44側に、スペース42が形成され、同様に、階段室壁44用の型枠46、47が構築される(図4(b)、図13(b))。続いて、その他の躯体用型枠を構築した後に、前記同様にコンクリートを打設する。コンクリートが固化発現後に型枠46、47や3型リブ座54他、サポート類を撤去する。
【0057】
階段室壁44側で、型枠46、47を撤去した後に、幅Dのスペース42が空くので、前記同様に、中間踊り場部11を有する鉄骨階段10、10を互いが離れるように外側向けて移動させる。
【0058】
以上のようにして、鉄骨階段10と階段室壁44、45とがほぼ隙間なく、近接した状態で配置される(図4(a)、図13(a)、図16(b))。この状態で、前記同様に、ささら桁2、4と、取付金物26の固定板18、19とを、ボルトで固定して、鉄骨階段10の取付が完了する。
【0059】
【発明の効果】
この発明は、上下に配置した取付金物に、階段部材の上下を横方向に移動自在に取り付けたので、並列した階段部材を中央に寄せて階段室壁を構築して、その後、階段部材を離れるように横に移動させることができ、仮設した階段部材が干渉せず、支障無く階段室壁を構築できる効果がある。更に、階段部材の外側を階段室壁に近接した位置に配置できるので、階段室壁と階段部材とに隙間がなく、安全で見栄えの良い階段を構成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構築途中の階段の縦断面図である。
【図2】同じくF0階の横断面図である。
【図3】同じくF1階の横断面図である。
【図4】中間踊り場F0−1階の拡大横断面図で、(a)は階段移動後、(b)は階段移動前を夫々表す。
【図5】図2のA−A線における拡大断面図である。
【図6】図2のB−B線における拡大断面図である。
【図7】図2のC−C線における拡大断面図である。
【図8】図2のD−D線における拡大断面図である。
【図9】図2のE−E線における拡大断面図である。
【図10】図2のF−F線における拡大断面図である。
【図11】(a)は、この発明の実施例に使用する鉄骨階段の平面図、(b)は(a)のG−G線における拡大断面図、(c)は(a)のH−H線における拡大断面図である。
【図12】(a)は、この発明の実施例に使用する取付金物の平面図、(b)は(a)のJ−J線における断面図、(c)は(a)のK−K線における断面図である。
【図13】(a)は図4のL部分の拡大図、(b)は図4のM部分の拡大図である。
【図14】(a)〜(d)は、この発明の構築方法を説明する概略した縦断面図である。
【図15】(a)(b)は、この発明の実施例の鉄骨階段の構成を表す概略した平面図と側面図である。
【図16】この発明の他の鉄骨階段を使用した実施例の一部縦断面図で、(a)壁用型枠を構築した状態、(b)は、壁用型枠を取り外した状態、を夫々表す。
【符号の説明】
1 踏板
2 ささら桁(内側)
3 ささら桁2の外面
3a ささら桁2の内面
4 ささら桁(外側)
5 ささら桁4の外面
5a ささら桁4の内面
6 端板
7 連結突板
8 連結孔
9 固定孔
10 鉄骨階段(階段部材)
11 鉄骨階段の中間踊り場部
13 支持板
15 取付板
16 取付板の外面
16a 取付板の内面
17 アンカー
18 固定板
19 固定板
20 固定孔
23 連結突板
24 連結孔
26 取付金物
28 既設階F0のフロア踊り場
30 中間踊り場F0−1
31 中間踊り場の床用型枠
36 次階F1のフロア踊り場
37 F1の床用型枠
39 ボルト(連結棒)
40 ナット
42 スペース
44 階段室壁(昇降方向)
45 階段室壁(昇降方向と直角な方向)
46 階段室壁用内型枠
47 階段室壁用外型枠
49 縦パイプ
50 横パイプ
51 塞ぎ板
52 モルタル
Claims (4)
Hide Dependent
translated from
- 階段の昇降方向の階段室壁を有する階段構築位置で、並列して、2つの階段部材を架設して、該階段部材の上下両端を躯体に取付ける階段の構造であって、
前記階段部材の上下を受け、かつ躯体に定着できる上取付金物及び下取付金物を夫々床用型枠に載置して、該上下取付金具に、前記階段部材の上下端を横方向に移動可能に取付けることを特徴とする階段構造。 - 階段構築位置で、並列して、2つの階段部材を架設して、該階段部材の上下両端を躯体に取付ける階段の構造であって、
前記階段部材の上下を受け、かつ躯体に定着できる上取付金物及び下取付金物に、前記階段部材の上下端を横方向に移動可能に取付けてなり、
前記取付金物に突設した連結突板の連結孔と、前記階段部材の上下端に突設した連結突板の連結孔とに、摺動自在に連結棒を挿通して、前記取付金物と前記階段部材とを移動可能に取り付けたことを特徴とする階段構造。 - 以下の工程をとることを特徴とする階段の構築方法。
(1) 構築予定の階段部材の上端、下端を支持する構築予定の躯体位置に、取付金物を夫々配置して、各取付金物を仮設支持する。
(2) 続いて、前記取付金物間に、2つの階段部材を並列して架設して、両階段部材を近付けて、前記各階段部材の外側にスペースを空けるように配置する。
(3) 前記スペースを利用して、階段室壁の内側の型枠を構築し、また階段室壁の外側の型枠及びその他の躯体用の型枠を構築する。
(4) 前記取付金物を型枠の一部として躯体のコンクリートを打設して、取付金物を躯体に定着する。
(5) 続いて、不要な仮設部材を前記スペースから除去し、前記両階段部材を互いに離れるように移動させ、両階段部材の外側を前記スペースに位置させる。
(6) 所定位置で、階段部材を取付金物に固定する。 - 以下の工程をとることを特徴とする階段の構築方法。
(1) 既設階のフロア踊り場の端部に取付金物が埋設されている。
(2) 構築予定の中間踊り場、次階フロア踊り場の床用型枠の端部に、夫々取付金物を載置して、各床用型枠を仮設支持する。
(3) 続いて、既設階フロア踊り場から中間踊り場までの階段部材Aと、中間踊り場から次階フロア踊り場までの階段部材Bとを夫々架設し、前記両階段部材A、Bを中央側に近付けて、前記取付金物に取り付け、前記階段部材A、Bの外側にスペースを空けるように配置する。
(4) 前記スペースを利用して、階段室壁の内側の型枠を構築し、また階段室壁の外側の型枠及びその他の躯体用の型枠を構築する。
(5) 前記取付金物を床用型枠の一部として、中間踊り場、次階フロア踊り場、他躯体のコンクリートを打設して、前記取付金物を躯体に定着する。
(6) 続いて、不要な仮設部材を前記スペースから除去し、前記階段部材A、Bを互いに離れるように外側に移動させ、両階段部材A、Bの外側を前記スペース内に位置させる。
(7) 所定位置で、階段部材A、Bの上下を取付金物に固定する。