JP4013351B2 - 果実収穫用ロボット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はイチゴなどの果実収穫作業を自動的に行うことができる果実収穫用ロボットに関するものである。
【0002】
従来のイチゴ栽培における省力化技術としてはハウス内移動ロボットがある。このロボットは土畝間を自在に自律走行するタイヤ付きの運搬車であり、畝間走行時の姿勢制御と畝端での旋回などを行うものであり、例えば養液を遠心式の噴霧機を搭載して無人での消毒防除作業を行うものである。
【0003】
また、重労働を解消するためのイチゴ収穫用ロボットの開発気運が高まり、最近はロボットの試作や果実及び果梗などの認識のための視覚センサの研究が精力的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらイチゴ収穫用ロボットの開発研究は、軟弱なイチゴ果実を対象とするので容易ではなく、特にハンド部の開発に苦慮しているのが現状である。
【0005】
本発明の課題は、前述のような背景の下に簡単な機構で、かつ果実を傷つけず、確実に果実の収穫ができる果実収穫用ロボットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成によって解決される。
【0007】
すなわち、畝を跨いで走行するガントリタイプの走行装置と、該走行装置に設けられる三次元の各座標軸であるX、Y、Z軸方向への移動が可能なスライド機構と、該スライド機構に設けられるイチゴの果実の認識と位置検出を行う視覚センサと、同じく前記スライド機構に取り付けられたエンドエフェクタと、該エンドエフェクタの先端部に設けられる昇降自在の果実収穫用のフックと、該昇降自在のフックを囲んで設けられ、下端部分に開閉自在のシャッタを備えた果実収穫用ロボットである。
【0008】
上記本発明の果実収穫用ロボットは、視覚センサにより検出された位置でフックを降下させ、該フックにより果柄を引っかけた後、フックを上昇させて、エンドエフェクタの先端部に設けられる果実受け箱のシャッタを閉じ、果柄を切断して果実受け内に果実を離脱させる一連の動作の制御機構を備えた構成とすることができる。
【0009】
さらに具体的に本発明を説明するとエンドエフェクタのX軸スライド機構の先端にはCCDカメラなどの視覚センサを設け、視覚センサによりイチゴの果実などの認識を行う。またエンドエフェクタのZ軸スライド機構の先端部には昇降自在のイチゴ摘み取り用のフックと当該フックを中央部に配置した果実受け箱が設けられている。また、果実受け箱の下端部には一対の開閉シャッタが設けられていて、開閉シャッタがフックの上下動によって開閉するように構成されている。
そして、エンドエフェクタは、Z軸スライド機構の下端部に設けられた果実摘み取り用のフックを果実の果柄にフックを引っかけ、上方へ引き上げることにより、果柄が伸びきってフックを支点として切断されるように構成している。
【0010】
果実と果柄の境界部分が切断される前にはエンドエフェクタの昇降自在のフックを内部に有する果実受け箱の下端部の開閉シャッタが閉じて切断された果実を受けとる。Z軸スライド機構の上下動によってシャッタが開閉するように構成したが、この時、果実が果実受け箱内に達した後にシャッタが閉まるようにしてある。
【0011】
果実受け箱の果実は所定高さにZ軸スライド機構が上昇するとシャッタが開き、収穫した果実をエンドエフェクタ近傍に設けた果実収納コンベアと果実収納かご内に移す。
【0014】
本発明の果実収穫用ロボットは果実と果柄とが切断され易い果実、例えばイチゴなどに適用可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。図1に外観図を、図2に正面図(図2(a))と側面図(図2(b))を示す装置は畝溝中央に設置された一対のレール1を設け、該レール1上を走行する車輪2を設けた収穫果実のイチゴ収穫用ロボットである。
【0016】
イチゴ収穫用ロボットはグリーンハウス内に栽培された作物が栽培される畝を跨ぐように門型に構成された走行フレーム3を有する走行台車5と、該門型の走行フレーム3上には動力噴霧器6及び薬液タンク7などイチゴの栽培又は収穫作業に用いる各種設備を載置可能にし、また走行台車5には走行フレーム3の側面に設けた走行台車5駆動用の無断変速機付きの電動モータ9が配置されている。また、走行フレーム3の中央部にはイチゴの植え付け、収穫作業やその他管理作業用の椅子10と、該椅子10に着席したオペレータの手の届く範囲内に各種作業用道具の設置部11が設けられている。
【0017】
前記椅子10と道具設置部11は定植、摘葉、摘芽及び収穫などの作業を人力で行う場合に用いる。
走行台車5は畝溝中央に設置した簡易なレール1をガイドとして畝に追従し、電動モータ9により、図示しないチェーンカップリングを介して左右の走行フレーム3に設けられた図示しないドライブシャフトへ動力を伝達し、さらにチェーン伝動により走行用車輪2を駆動させて、走行するように構成している。
【0018】
図2に示すように走行フレーム3に動力噴霧器6及び薬液タンク7を載せて薬液を噴霧する場合には、走行フレーム3の下側には薬液タンク7からの薬液を噴霧するためのパイプ15とその先端部にノズル16を設け、薬液タンク7内の薬液を動力噴霧器6の動力で噴霧する。このとき、ノズル16からの薬液噴霧方向はイチゴの側面から薬液を噴霧できるように水平方向に噴霧口を設ける。
【0019】
このようなノズル16を配置することでイチゴの側方から薬液を噴霧し、ガイドレール1により追従走行することにより、各作物に均一に葉の裏面ま薬液噴霧ができるようになった。
【0020】
これに対して従来技術の前記畝溝間を走行するハウス内移動ロボットを用いて当該ロボット上に載せた薬液タンクから薬液を噴霧するにはイチゴの上方から噴霧するしかなく、そのため葉の裏面には薬液が当たらない欠点があった。もし従来のハウス内移動ロボットを用いて葉の裏面に薬液を当てるには、多量の薬液を噴霧させて土面から跳ね返る薬液で葉の裏面に当てるしか無かった。また、従来のハウス内移動ロボットは本発明のようにガイドレール1を走行するものでないので、薬液などの散布位置がばらつき、薬液などの散布されないイチゴが生じることがあった。
【0021】
これに対して、本発明のロボットでは葉の裏面に確実に薬液噴霧することができ、しかもまんべんなく定量的に、しかも少量散布が可能となり、イチゴの生育には多大の効果があるだけでなく、従来腰を屈めての作業で重労働であったイチゴの栽培の管理・収穫作業を改善してオペレータは作業用椅子10に座って全ての作業を行うことができるようになった。
【0022】
イチゴの病害虫防除のため、100リットルの薬液タンク7、ガソリンエンジン駆動による動力噴霧器6を用いて12頭口の薬液噴霧用のノズル16から構成される2畦用薬液散布システムを搭載して、ノズル16を畦幅140cmの2条植えイチゴに対して、畦間、中央及び条間側に各2個、計6頭口を使用し、うどんこ病に対する防除効果について検討した。
【0023】
自動防除はプログラマブルコントローラを用い、往路のみ自動走行しながら散布し、復路は動力噴霧駆動エンジンを停止させて走行させた。供試薬液はトリフミゾール水和剤3000倍液で、1997年4月16、23、30日及び5月7日の計4回散布した。発病調査は上位5複葉について、小葉の裏面の発病(菌叢発生)程度別(0〜4)に調べ、発病度及び防除価を求めた。
【0024】
表1はガントリ及び手散布による散布の小葉裏面における発病度の推移を無散布の場合と比較したものである。ガントリによる防除効果は、無散布区に比較して顕著であり、対照の手散布によるものと同等の高い効果であった。ガントリでは均一に散布できるので、慣行の散布量より少なくしても、高い防除効果が期待できると考えられる。
そこで、散布量を200ml/m2にして同様の実験を行ったが、この場合の効果は手散布の300ml/m2の場合と同等であった。
【0025】
【表1】
Figure 0004013351
また、ガントリ前部(進行方向)に図1に示す椅子10と道具設置部11を装着し、これに乗車して手動で速度調整しながら株間15cmの外成りイチゴを摘み取るときの作業者の身体負担を調査した。その結果を表2に示す。
この実験では短時間作業(4〜5分間)で収穫個数も少なかったが(38〜56個)、乗車による作業者の酸素消費量(採集量100g当たり)は、手取り収穫の約半分であった。また、乗車では腰部から下肢部にかけて表面筋電図の放電量が小さく、作業台車による身体負担の軽減効果が明らかとなった。
【0026】
【表2】
Figure 0004013351
次に、前述のガントリタイプの走行装置を基本ベースにして、これに装着するロボットシステム、特に軟弱なイチゴ果実を傷つけず、確実に収穫できるロボットハンド部を有するイチゴ収穫ロボットを開発した。
【0027】
図3(図3(a)は正面図、図3(b)は側面図)に示すように、イチゴ収穫ロボットの走行フレーム3に沿った水平方向(X軸方向)と地面に垂直な方向(Z軸方向)と走行フレーム3に垂直な水平方向(Y軸方向)に駆動する各軸方向のスライド機構17a、17b、17cとそれぞれの駆動モータ18a、18b、18cと前記Z軸スライド機構17cにエンドエフェクタ19を設けている。
【0028】
図4(図4(a)は正面図、図4(b)は側面図)には本発明の実施の形態のエンドエフェクタ19部分の詳細な側面図を示す。エンドエフェクタ19のX軸スライド機構17aの先端にはCCDカメラからなる視覚センサ20を設け、視覚センサ20によりイチゴの果実などの認識を行う。またエンドエフェクタ19のZ軸スライド機構(上下スライドロッド)17cの下端部には昇降自在のイチゴ摘み取り用のフック22と当該フック22を中央部に配置した果実受け箱25が設けられている。また、果実受け箱25の下端部には一対の開閉シャッタ25aが設けられていて、開閉シャッタ25aがフック22の上下動によって開閉するように構成されている。
【0029】
そして、本実施の形態のエンドエフェクタ19は、そのZ軸スライド機構17cの下端部に設けられたイチゴ摘み取り用のフック22をイチゴの果柄に引っかけ、上方へ引き上げることにより、果柄が伸びきってフック22を支点として切断されるように構成したことを特徴とするものである。
【0030】
ロボットでイチゴ収穫するには、フィンガで細い果梗を摘み、カッタで切断する、吸引しながらもぎ取るなどの方法が考えられるが、本発明ではフック22による摘み取り機構を採用した。
【0031】
本発明者はイチゴの果実と果柄の境の部分は引っ張り強度が弱く、フック22で果柄を引っかけてZ軸スライド機構17cを上方へ移動すれば、必ずこの境界部分で切断することができることを見い出し、本発明を完成させた。
【0032】
エンドエフェクタ19のX軸スライド機構17aの先端に設けた視覚センサ20で収穫すべき果実の位置を認識し、当該位置でZ軸スライド機構17cを降下させると、果実受け箱25の下端部の開閉シャッタ25aが開き、摘み取り用フック22の先端を収穫対象果実の果柄近傍に移動させ、フック22が地表面から数mmの位置に達するまで下方へスライドさせる。次いで、フック22を果柄の直下へ水平スライドさせて、フック22で果柄を引っかけ、Z軸スライド機構17cを上方へスライドさせると、果柄が伸びきって果実と果柄の境界部分が切断される。
【0033】
果実と果柄の境界部分が切断される前にはエンドエフェクタ19の昇降自在のフック22を内部に有する果実受け箱25の下端部の開閉シャッタ25aが閉じて切断された果実を受けとる。Z軸スライド機構17cの上下動によってシャッタ25aが開閉するように構成した。この時、果実が果実受け箱25内に達した後にシャッタ25aが閉まるようにした。
【0034】
図4(a)はZ軸スライド機構17cを最上位に配置させたときのエンドエフェクタ19部分の側面図、図4(b)はZ軸スライド機構17cを最下位に移動させ、さらにフック22を下げてイチゴの果実部分を摘み取る動作をしている時のエンドエフェクタ19部分の側面図である。また、図5(a)はフック22を上昇させて果実を摘み取り、果実受け箱25のシャッタ25aを閉じた状態を示すエンドエフェクタ19の側面図であり、図5(b)はZ軸スライド機構17cをさらに上昇させて、果実受け箱25のシャッタ25aを開き、収穫した果実をエンドエフェクタ19近傍に設けた果実収納コンベア27と果実収納かご28内に移している時のエンドエフェクタ19部分の側面図である。
【0035】
次に本実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの果実の収穫時の動作をフローチャートで示す。まず、メインの動作フローを図6に示す。初期設定の後に、全マニピレータのサーボ機構を作動状態とさせ、視覚カメラ20を畝の中央にくるようにX軸スライド機構17aをスライドさせ、図4(a)に示すようにY軸スライド機構17bは後方端(原点位置)に、Z軸スライド軸17cは上方端(原点位置)に位置させて、画像入力姿勢(図4(a))に入る。
【0036】
次いで、視覚カメラ20であるカラーCCDカメラにより画像入力を行い、果実の認識とその位置を検出する。その詳細は後述する。そして、各関節(X軸とY軸)の移動量を計算し、X軸とY軸スライド機構17a、17bを移動させて収穫果実の上方へエンドエフェクタ19を配置する。ついで、果実の収穫ができるように果柄の方向へフック22の引っかけ部が向くようにフック22の方向を修正するためにフック22のリストロール29(図4(a))をモータで水平回転させる。
【0037】
こうして、Z軸スライド機構17cを降下させ、エンドエフェクタ19の先端に設けられた図示しない近接センサが畝の地表面から数cmの位置でONになると、Z軸スライド機構17cが低速での下降に移行し、所定量だけ下降した後、停止する。これにより、摘み取りフック22の先端は、畝の地表面から数mmの位置に停止する。その後、摘み取りフック22はX軸、Y軸スライド機構17a、17bのスライドにより果柄の下方へ水平移動させる(図4(b))。
【0038】
そして、摘み取りフック22を上昇させると、果柄がフック22に引っかかっているので、果柄は引っ張っられて果実は果実受け箱25内へ捕捉され、シャッタ25aが閉じる。シャッタ25aが閉じた直後には果柄が切断され、果実が果実受け箱25内に留まる(図5(a))。
【0039】
ついで、Z軸スライド機構17cが最上端の原点までスライドし、以下果実のリリース動作に入る。
まず、Y軸スライド機構17bを原点復帰させ(図5(a))、Z軸スライド機構17cを下降させる。次に受け取り箱ストッパ(図示せず)に設けられた図示しないリリースポイントスイッチ(近点式スイッチ)がONになると、果実受け箱ストッパ31(図4(b))で果実受け箱25を固定し、エンドエフェクタ19がリリースポイントに来たと判断される。つぎに、果実収納コンベア27をONとして、受け箱25を固定したままZ軸スライド機構17cを設定量下降させ、フック22を下降させ、シャッタ25aを開く。こうして果実は果実収納コンベア27上にリリースされ、果実収納かご28内に収まる(図5(b))。
【0040】
ここで、視覚センサ20による果実の認識方法についてのフローを図7に示す。
画像入力があると、各画素毎に濃度値(R)/濃度値(G)の計算をし、赤色を強調した演算画像を得る。演算画像は2値化処理(K>設定値)され、赤色部分が抽出される。さらにノイズクリア処理がされ、面積とフェレ長比を計算する。面積が設定範囲内であり、フェレ長比(縦横比)が1に近い場合は赤く熟した果実と認識される。次に熟果と認識された画素の周辺画素において、濃度値(G)/濃度値(R)の計算をし、緑を強調した演算画像を得る。これを2値化処理(K>設定値)とノイズクリア処理して面積とフェレ長比の計算により、面積が設定範囲内で、フェレ長比が設定値以下の場合はガクと認識される。そしてガクの認識位置から果柄の位置は果実の反対側でガク中央付近にあると推定することができる。
【0041】
また、黒の部分(果実がなく地表が見えている部分)を抽出するために、R+G+B(ガク周辺のみ)処理をして、これを2値化処理(K<設定値)をした後、黒色部の面積とガクからの距離を計算する。こうして、設定面積以上で推定された果柄の位置から最も近い黒色部(地表部分を覆うマルチフィルム)をアプローチ位置と判断して前述のようにフック22をその上方へ移動させ、水平回転を行う。
【0042】
以上のように、本実施の形態では、イチゴ収穫ロボットの視覚センサ20で、ガク近傍に未熟果が検出された場合、ガク中央から設定面積以上ある最短の黒色部分を、フック22の第一アプローチ地点とするように構成した。前記第一アプローチ地点へフック22の先端が地上面数mmの所へ到達すれば、ガク中央方向へ水平スライドさせ、果柄の直下にフック22が位置するように移動し、果柄を引っかけることができる。
【0043】
黒色部分は畝の地表面を覆っているマルチフィルムを示しており、黒色の部分には収穫対象外の果実も花も存在しないことを示す。したがって、他の果実等を傷つけることがない。
【0044】
また、フック22の先端を地表面から数mmのところで水平スライドさせることで障害物(未熟果等)を押しのけながら果柄の直下へ確実に移動することができ、収穫率を向上できる。
【0045】
このとき、イチゴ収穫ロボットの視覚センサ20では、果柄の検出は行わず、果実及びガクを検出し、果柄はガクを挟んで果実と反対側の中央付近に位置すると判断するよう構成している。
【0046】
その理由は、イチゴの果柄径は平均1.7mmしかなく、標準的なカメラで画像入力した場合、果柄の幅は1ピクセルにも満たない場合が多く、果柄の検出には高画素のカメラを必要とする。
【0047】
果実・ガクは果柄に比べて面積が大きいため、標準的なカメラでも認識は容易に行える。果柄はガクの上方中央付近に常に存在するため直接果柄を検出しなくても、果柄の位置検出の概算は行える。また、果柄の検出アルゴリズムが簡単で、短時間で位置検出ができる効果もある。
【0048】
以上のような機構によりイチゴの果実を自動的に収穫でき、作業性が著しく改善できるだけでなく、果柄を果実部に残さないため、他の果実を傷つけない利点もある。また、切断機構を必要としないので、危険がなく、切断機構として鋭利な刃部を常に容易しておく必要が無い。さらにイチゴの果実部を把持しないでイチゴの果実のみを切断できることから、果実に損傷がない。
【0049】
また、果実を把持することなく、果実受け箱25内へ誘導でき、果実の損傷がない。さらにZ軸スライド機構17cの上下運動のみで果柄の支持・切断、果実受け箱のシャッタ25aの開閉を行うことができる構成であるので、安価なロボットが得られる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の果実収穫用ロボットによれば、果実を傷つけず、確実に果実を自動的に収穫ができて、作業性が手作業に比べて著しく改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの畝に配置した状態での斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの正面図(図2(a))と側面図(図2(b))である。
【図3】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの正面図(図3(a))と側面図(図3(b))である。
【図4】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの正面図(図4(a))と側面図(図4(b))である。
【図5】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの正面図(図5(a))と側面図(図5(b))である。
【図6】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットのメインの動作フローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態のイチゴ収穫用ロボットの視覚センサ20による果実の認識方法についてのフローチャートである。
【符号の説明】
1 レール 2 車輪
3 走行フレーム 5 走行台車
6 動力噴霧器 7 薬液タンク
10 作業用の椅子 11 各種作業用道具の設置部
15 パイプ 16 ノズル
17a X軸スライド機構 17b Y軸スライド機構
17c Z軸スライド機構
18a、18b、18c 各スライド機構駆動モータ
19 エンドエフェクタ 20 視覚センサ
22 イチゴ摘み取り用のフック 25 果実受け箱
25a 開閉シャッタ 27 果実収納コンベア
28 果実収納かご

Claims (2)

  1. 畝を跨いで走行するガントリタイプの走行装置と、該走行装置に設けられる三次元の各座標軸であるX、Y、Z軸方向への移動が可能なスライド機構と、該スライド機構に設けられるイチゴの果実の認識と位置検出を行う視覚センサと、同じく前記スライド機構に取り付けられたエンドエフェクタと、該エンドエフェクタの先端部に設けられる昇降自在の果実収穫用のフックと、該昇降自在のフックを囲んで設けられ、下端部分に開閉自在のシャッタを備えたことを特徴とする果実収穫用ロボット。
  2. 視覚センサにより検出された位置でフックを降下させ、該フックにより果柄を引っかけた後、フックを上昇させて、エンドエフェクタの先端部に設けられる果実受け箱のシャッタを閉じ、果柄を切断して果実受け内に果実を離脱させる一連の動作の制御機構を備えた請求項1記載の果実収穫用ロボット。
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