JP4011181B2 - 測定装置およびその測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物の温度等の物理量の変化を測定するための測定装置および測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のサーミスタまたはコンデンサを用いた簡易型の温度計では、その測定範囲は比較的狭く測定誤差が問題になることはない。しかしながら、近年、温度計は、さまざまな用途で使用できる比較的測定範囲の広いものが求められており、測定範囲が広がると測定誤差が問題となることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
サーミスタなどのように検出対象となる温度等の物理量の変化に応じて抵抗値をまたは容量を変化するセンサーと、その出力と比較して検出値を求めるための基準素子となる抵抗値あるいは容量とを備えた測定装置においては、測定範囲を広げたときに、その測定範囲を1つの基準素子でカバーするのではなく、センサーの特性の変化に応じて所定の測定範囲を補正するのに適した基準素子を複数用意し、これらを切換えて測定することにより測定誤差を小さくできる。このため、サーミスタおよび基準素子をRC発振回路に組込み、その発振周波数を測定することによって検出値を求められるようにした測定装置が開発されており、RC発振回路に接続される複数の基準素子を切換えることによりその基準素子の適用範囲ごとに補正用の発振周波数を得てサーミスタの出力を補正できるので広い測定範囲にわたり精度の良い測定値が得られる。
【0004】
このように、複数の基準素子を用いる場合、それぞれの基準素子に適合し、割当てられた測定範囲(割当範囲またはレンジ)により、測定範囲全体をカバーすることにより精度の高い測定値が得られる。しかしながら、これらの割当範囲の境界においては、それぞれの補正された検出値に必ずしも一致するとは限らず、基準素子によって得られる補正のためのデータが異なると差が生じ、複数の割当範囲に跨った範囲で測定温度が変化すると、得られた測定温度の変化にギャップが生じてしまう。このため、このような測定結果が測定装置の異常としてユーザに捉えられたり、ギャップ前後(複数のレンジ)のどちらの検出値を採用すべきかなどの問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明においては、複数の基準素子を切換えて精度の高い測定ができるRC発振回路を用いた測定装置において、検出値が各基準素子に割当られた範囲の境界を跨って計測されるときであっても、検出値にギャップが生じない測定装置および測定方法を提供することを目的としている。さらに、電力消費を抑えることができる測定装置および測定方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は測定装置であり、検出対象となる物理量の変化に応じて抵抗値または容量が変動するセンサーと、このセンサーおよび基準となる抵抗値または容量を備えた第1の基準素子を切換えて発振可能なRC発振回路と、このRC発振回路を用いてセンサーによる検出用の発振周波数を測定すると共に、第1の基準素子を選択して第1の発振周波数を測定し、検出用の発振周波数と第1の発振周波数との比により物理量の検出値を算出可能な処理手段とを有する。処理手段は定期的に物理量の検出を行い、第1の発振周波数を測定した後、所定の時間、検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときは、第1の発振周波数の測定を行わずに予め測定された第1の発振周波数を用いて物理量の検出値を算出する。
【0007】
RC発振回路は、さらに、第2の基準素子を切り換えて発振可能であることが望ましい。処理手段は、第1の基準素子を選択して第1の発振周波数を測定し、検出用の発振周波数と第1の発振周波数との比に基づいて物理量の第1の検出値を算出可能な第1の信号処理手段と、検出用の発振周波数が第1の基準素子の割当範囲の境界付近のときは、隣接あるいは重複する割当範囲に該当する第2の基準素子を選択して第2の発振周波数を測定し、検出用の発振周波数と第2の発振周波数との比により物理量の第2の検出値を算出し、これら第1の検出値および第2の検出値を平均して、または第1の基準素子の割当範囲および第2の基準素子の割当範囲に基づく重み付け平均して、物理量の検出値を算出する第2の信号処理手段と、さらに、第1または第2の発振周波数を測定した後、所定の時間、検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときには第1または第2の発振周波数の測定を行わずに予め測定された第1または第2の発振周波数に基づき物理量の検出値を算出する手段を備えていることが望ましい。
【0008】
本発明の異なる態様は、検出対象となる物理量の変化に応じて抵抗値または容量が変動するセンサーおよび基準となる抵抗値または容量を備えた第1の基準素子を含むRC発振回路を用いて物理量の検出値を求める測定方法である。この測定方法は、センサーによる検出用の発振周波数を測定し、第1の基準素子を選択して第1の発振周波数を測定し、検出用の発振周波数と第1の発振周波数との比により物理量の第1の検出値を求める第1の工程を有する。この第1の工程では、定期的に物理量の検出を行い、第1の発振周波数を測定した後、所定の時間、検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときには第1の発振周波数の測定を行わずに予め測定された第1の発振周波数を用いて物理量の第1の検出値を求めることを特徴とする。
【0009】
RC発振回路は、第2の基準素子を含み、当該測定方法は、さらに、検出用の発振周波数が、第1の基準素子の割当範囲の境界付近のときは、隣接あるいは重複する割当範囲に該当する第2の基準素子を選択して第2の発振周波数を測定し、検出用の発振周波数と第2の発振周波数との比により物理量の第2の検出値を求め、第1の検出値と第2の検出値とを平均して、または、第1の基準素子の割当範囲および第2の基準素子の割当範囲に基づいて重み付け平均して、物理量の検出値を算出する第2の工程を有することが望ましい。この第2の工程でも、定期的に物理量の検出を行い、第1または第2の発振周波数を測定した後、所定の時間、検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときは、第1または第2の発振周波数の測定を行わずに予め測定された第1または第2の発振周波数を用いて物理量の検出値を求めることが望ましい。
【0010】
定期的に物理量の検出値を求める測定装置または測定方法において、検出値を求めるための第1あるいは第2の発振周波数の測定をセンサーで測定する度に行う代わりに、検出値が所定の範囲に収まるときは第1または第2の発振周波数が変化する可能性は少ないので、センサーを用いて検出値を求めるタイミングより長い予め設定された所定の時間は、事前に測定された第1または第2の発振周波数を用いる。これにより基準素子の測定にかかる時間を削減でき、その処理に使われる消費電力を省くことができる。そして、所定の時間が経過したり、検出値が大きく移動したときは第1の発振周波数、さらに必要に応じて第2の発振周波数を測定することにより精度の良い検出値を得ることができる。
【0011】
これらの測定装置および測定方法においては、測定装置の処理手段に設けられた第2の信号処理手段あるいは測定方法に設けられた第2の工程により、第1の基準素子の割当範囲の境界付近では、隣接あるいは重複する割当範囲に該当する第2の基準素子による第2の発振周波数が測定され、第1の発振周波数のみならず第2の発振周波数も加味して検出値が求められる。このため、物理量が変化して検出用の発振周波数が第1の基準素子の測定範囲から第2の基準素子の割当範囲に移行するときに検出値にギャップが生じたり、検出値が反転するような現象を防止することができる。温度を測定対象の物理量とする測定装置および測定方法は、センサーにサーミスタを採用し、基準素子に抵抗を用いることができ、広い測定範囲で測定誤差の小さな高精度の温度測定装置を低コストで提供することができる。もちろん湿度、圧力等を測定するためのセンサー素子を用いたり、基準素子として容量可変のコンデンサを用いる測定装置とすることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を示し、本発明につき、さらに説明する。図1に、本発明の測定装置の例として、センサーにサーミスタを用いた測定装置10の概略構成をブロック図を用いて示してある。本例の測定装置10は、温度によって抵抗値が変動するサーミスタ2がセンサーとして採用されている。このサーミスタ2に対し抵抗値が異なる3本の基準抵抗14、15および16が並列に接続されており、スイッチ17によりサーミスタ2と基準抵抗14、15および16のいずれかがオペアンプ18および容量19と接続され、その抵抗値に基づく発振周波数が得られるRC発振回路11が構成されるようになっている。RC発振回路11から出力された発振信号は信号処理部21によって処理され検出値として出力される。この信号処理部21は、基準抵抗14、15および16のうち割当範囲(レンジ)の基準抵抗を選択して発振周波数を測定する第1の信号処理機能21aと、レンジの境界近傍における処理をする第2の信号処理機能21bを備えている。
【0013】
第1の信号処理機能21aは、スイッチ17を用いてサーミスタ2と3本の基準抵抗14、15および16とのいずれかを切り換えてオペアンプ18と並列に接続する機能を備えている。そして、サーミスタ2の検出用の発振周波数f0を測定し、その後、3本の基準抵抗14、15および16の中から検出用の発振周波数f0が含まれるレンジの基準抵抗、例えば、基準抵抗14を選択して補正用の発振周波数f1を測定する。したがって、第1の信号処理機能21aにより、複数の基準抵抗の中から発振周波数f0の補正に適したレンジの第1の基準抵抗(例えば、基準抵抗14)を選択し、その第1の発振周波数を測定して検出用の発振周波数を補正することができる。このため、複数の基準抵抗それぞれに、センサーの出力を補正する異なった範囲(温度測定範囲)を割当てることができる。すなわち、センサーの出力を精度良く補正するのに適した抵抗値を持つ基準抵抗を複数用意し、これらを適宜に選択して利用できるので広い範囲にわたり精度の高い測定値(検出値)を得ることができる。
【0014】
第2の信号処理機能21bは、サーミスタ2によって検出された発振周波数f0が、第1の基準抵抗として選択された基準抵抗14の割当範囲の境界付近に相当するか否かを判断し、境界付近のときは、それに隣接あるいは重複する割当範囲に該当する基準抵抗、例えば、基準抵抗15をスイッチ17で選択して第2の発振周波数f2を測定する。そして、これら第1の発振周波数f1および第2の発振周波数f2によって平均あるいは重み付け平均により発振周波数foを補正し、そのときの検出値Tを算出する。したがって、第2の信号処理機能21bにより基準抵抗のレンジの境界部分においては、それぞれのレンジを担当する2つの基準抵抗の発振周波数を用いて補正できるのでレンジの境界で検出値Tの値が急変することを防止できる。
【0015】
本例の信号処理部21は、さらに、基準抵抗の発振周波数の測定の重点を判断する第3の信号処理機能21cを備えている。検出対象の温度変化がそれほど大きくない場合、例えば、10秒ピッチでセンサーによる検出用の発振周波数f0を測定するとf0の値は、ほとんど変化しない。したがって、これを補正するための基準抵抗、例えば基準抵抗14を接続したときの発振周波数f1も、ほとんど変化しない。このため、センサーの発振周波数f0を測定する度に基準抵抗14の発振周波数f1を測定する必要がないので、第3の信号処理機能21cは発振周波数f0の変化が所定の範囲内であれば基準抵抗を用いた発振周波数の測定を行わないようにして、無駄な電力消費を抑えると共に処理速度を向上させている。第3の信号処理機能21cは、センサーを用いた発振周波数f0が所定の範囲を超えて変化すると、そのレンジに該当する基準抵抗を用いた発振周波数f1、さらに、その境界近傍であれば第2の基準抵抗を用いた発振周波数f2の測定を上述した第1の信号処理機能21aあるいは第2の信号処理機能21bを用いて行う。また、センサーを用いた発振周波数f0の変化が所定の範囲内のときでも、所定の時間が経過すると基準抵抗を用いて第1の発振周波数f1、必要があれば第2の発振周波数f2も測定して更新し、最適な補正ができるようにしている。
【0016】
図2に、本例の温度測定装置10を用いた測定方法をフローチャートを用いて示してある。まず始めに、ステップST1で、信号処理機能21aによりスイッチ17がサーミスタ2に切換えられ、オペアンプ18および容量19とによりRC発振回路11が構成され、サーミスタの抵抗値に基づく発振周波数f0が測定される。ステップST2において、信号処理機能21cにより検出された発振周波数f0の変化Δf0が所定の範囲F以下であり、かつ基準抵抗を用いて発振周波数f1を測定した経過時間Sが所定の時間S0以下であるか否かを確認する。このとき、条件を満たしている場合は、ステップST13へ移行し、事前に測定されたデータを用いて検出値T1を算出する。また、いずれかの条件が異なると、ステップST11において、信号処理機能21aによりスイッチ17がサーミスタ2から3本の基準抵抗14、15および16のうち、該当するレンジの第1の基準抵抗R1、例えば基準抵抗14へ切換えられてRC発振回路11が構成される。そして、ステップST12において基準抵抗14(R1)に基づく発振周波数f1が測定され、ステップST13において、基準抵抗R1の発振周波数f1とサーミスタ2の発振周波数f0との周波数比から検出値T1が算出される。
【0017】
このようにして、ステップST11、ステップST12およびステップST13により基準抵抗R1を用いて検出値T1を求める第1の工程(ステップST10)の処理が行われる。
【0018】
次に、ステップST21において、ステップST13で得られた検出値T1が該当する基準抵抗R1の割当範囲の境界近傍の値であるか否かが判断される。たとえば、図3に示したように、基準抵抗R1の割当範囲k1レンジに隣接する基準抵抗R2の割当範囲k2レンジとの境界の温度TBに対し±2℃の範囲が境界近傍Bと定義されていると、検出値T1がこの境界近傍Bに属しているかが判断される。この判断はサーミスタの発振周波数f0を直に用いて行うことも、もちろん可能である。検出値T1が境界近傍Bに入らないときは、ステップST40へ移行して、ステップST13にて基準抵抗R1により算出された検出値T1を検出値Tとして出力する。
【0019】
一方、ステップST21において、検出値T1が境界近傍Bに入るときは、信号処理機能21bにより基準抵抗R2を用いて検出値を算出する処理を行う。また、ステップST30において、ステップST2同様に、信号処理機能21cにより検出された発振周波数f0の変化Δf0が所定の範囲F以下であり、基準抵抗の測定の経過時間Sが所定の時間S0以下であるか否かを確認する。条件を満たしている場合は発振周波数f2の測定は行わず、ステップST24において、事前に測定されたデータに基づき検出値T2を算出する。f0の値が変化していたり、時間が経過していると、ステップST22において、図3に示したk2レンジの第2の基準抵抗R2(本例では基準抵抗15)にスイッチ17が切換えられ、基準抵抗15とオペアンプ18および容量19を備えたRC発振回路11が構成される。そして、ステップST23で、基準抵抗R2に基づく発振周波数f2が測定され、ステップST24において、サーミスタの発振周波数f0との比から基準抵抗15に基づく第2の検出値T2が算出される。
【0020】
このようにして、検出値T1およびT2が得られるとステップST25において、2つの検出値T1およびT2を平均して検出値Tを求める。本例では、検出値Tを境界近傍Bの領域における検出値T1の値に基づく重み付け平均により求めており、以下の式(1)より検出値Tを算出している。
【0021】
T={T1×(n+3)+T2×(5−n)}/8 ・・・(1)
ここでnは、k1レンジの境界近傍Bをn等分したときに検出値T1の位置する区画であり、たとえば、境界近傍TB±2℃を8等分すると、1区画は0.5℃ピッチとなる。そして得られた検出値T1が境界値TBから3番目の区画に属するときは、n=3として式(1)を用いて計算することにより検出値T1と検出値T2が重みづけ平均された検出値Tを得ることができる。平均化の方法は本例に限られないことはもちろんである。
【0022】
これらのステップST21〜ステップST25により、基準抵抗のレンジの境界部分において、基準抵抗R1およびR2の発振周波数f1およびf2を用いて検出値Tを求める第2の工程(ステップST20)の処理が行われる。
【0023】
ステップST40において、このようにして求められた検出値Tが、そのときの測定値として出力され表示されたり、あるいはメモリーなどに記録される。さらに、ステップST50において、続いて測定するか否かが判断され、所定のサンプリング時間ごとに測定を繰り返すときは、ステップST1へ戻り上記と同様の処理を繰り返す。
【0024】
以上のように、本例の測定装置10および測定方法においては、境界近傍Bの領域で第1の検出値T1および第2の検出値T2の両方を用いて検出値Tを算出するようにしているので、測定対象が変化し検出用の発振周波数が第1の基準抵抗の測定範囲から第2の基準抵抗の割当範囲にわたって測定されるときに検出値にギャップが生じたり、検出値が反転するような現象を防止することができる。さらに、割当範囲が隣合う第1の基準抵抗と第2の基準抵抗とを用いて得られた検出値T1と検出値T2を重み付け平均して検出値Tを得るようにしているので、境界付近で滑らかに変化するように検出値を算出することができる。このように、本例の測定装置は複数の基準抵抗を測定温度範囲に合せて切換えて温度測定できるようになっており、広い温度範囲で精度の高い検出値が得られる。さらに、それぞれの基準抵抗の割当範囲の境界においても急激な検出値の変化のない精度の高い検出値を得ることができ、測定対象となる温度がどのような範囲を変化しても極めて精度の高い検出値を得ることができる。また、基準抵抗を切換えるポイントでギャップや検出値が反転するような現象が発生することがないので、ユーザ等の信頼度の高いデータが得られる測定装置および測定方法を提供できる。
【0025】
なお、上記では3本の基準抵抗を用いた例を説明しているが、基準抵抗の本数は、2本でも良く、あるいは4本以上であってももちろん良い。さらに、センサーとしてサーミスタの代わりに、温度によって容量が変動する容量可変型のコンデンサを用いても、本発明と同様に適用できる。たとえば、サーミスタの代わりに温度特性を有する可変容量型コンデンサを配置すると共に、複数の基準抵抗素子の代わりに、複数の基準容量コンデンサを配置することができる。また、本発明の測定装置および測定方法は、温度以外の物理量、たとえば、圧力等の測定をするための測定装置あるいは測定方法に対しても、もちろん適用可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の測定装置および測定方法においては、定期的に物理量の検出を行い、第1の基準抵抗による第1の発振周波数を測定した後、所定の時間、検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときは、第1の発振周波数の測定を行わずに予め測定された第1の発振周波数を用いて物理量の検出値を算出する。したがって、基準素子の測定にかかる時間を削減でき、その処理に使われる消費電力を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る温度計を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る図1の測定方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例に係る図1の基準抵抗のレンジの境界付近に該当する例を示す模式図である。
【符号の説明】
2・・サーミスタ
10・・測定装置
11・・発振回路
15、16・・基準抵抗値
17・・スイッチ
18・・オペアンプ
19・・容量
21a・・第1の信号処理機能
21b・・第2の信号処理機能
21c・・第3の信号処理機能
Claims (5)
- 検出対象となる物理量の変化に応じて抵抗値または容量が変動するセンサーと、
このセンサーおよび基準となる抵抗値または容量を備えた第1の基準素子を切換えて発振可能なRC発振回路と、
このRC発振回路を用いて前記センサーによる検出用の発振周波数を測定すると共に、前記第1の基準素子を選択して第1の発振周波数を測定し、前記検出用の発振周波数と前記第1の発振周波数との比により前記物理量の検出値を算出可能な処理手段とを有し、
前記処理手段は、定期的に前記物理量の検出を行い、前記第1の発振周波数を測定した後、所定の時間、前記検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときは、前記第1の発振周波数の測定を行わずに予め測定された前記第1の発振周波数を用いて前記物理量の検出値を算出する、測定装置。 - 請求項1において、前記RC発振回路は、さらに、第2の基準素子を切換えて発振可能であり、
前記処理手段は、前記第1の基準素子を選択して前記第1の発振周波数を測定し、前記検出用の発振周波数と前記第1の発振周波数との比に基づいて前記物理量の第1の検出値を算出可能な第1の信号処理手段と、
前記検出用の発振周波数が前記第1の基準素子の割当範囲の境界付近のときは、隣接あるいは重複する割当範囲に該当する前記第2の基準素子を選択して第2の発振周波数を測定し、前記検出用の発振周波数と前記第2の発振周波数との比により前記物理量の第2の検出値を算出し、前記第1の検出値および前記第2の検出値を平均して、または前記第1の基準素子の割当範囲および前記第2の基準素子の割当範囲に基づく重み付け平均して、前記物理量の検出値を算出する第2の信号処理手段と、さらに、
前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数を測定した後、所定の時間、前記検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときには前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数の測定を行わずに予め測定された前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数に基づき前記物理量の検出値を算出する手段を備えていることを特徴とする測定装置。 - 請求項1において、前記センサーは温度を検出するサーミスタであり、前記第1の基準素子は抵抗であることを特徴とする測定装置。
- 検出対象となる物理量の変化に応じて抵抗値または容量が変動するセンサーおよび基準となる抵抗値または容量を備えた第1の基準素子を含むRC発振回路を用いて前記物理量の検出値を求める測定方法であって、
前記センサーによる検出用の発振周波数を測定し、前記第1の基準素子を選択して第1の発振周波数を測定し、前記検出用の発振周波数と前記第1の発振周波数との比により前記物理量の第1の検出値を求める第1の工程を有し、
前記第1の工程では、定期的に前記物理量の検出を行い、前記第1の発振周波数を測定した後、所定の時間、前記検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときには前記第1の発振周波数の測定を行わずに予め測定された前記第1の発振周波数を用いて前記物理量の第1の検出値を求めることを特徴とする測定方法。 - 請求項4において、前記RC発振回路は、第2の基準素子を含み、当該測定方法は、さらに、
前記検出用の発振周波数が、前記第1の基準素子の割当範囲の境界付近のときは、隣接あるいは重複する割当範囲に該当する前記第2の基準素子を選択して第2の発振周波数を測定し、前記検出用の発振周波数と前記第2の発振周波数との比により前記物理量の第2の検出値を求め、前記第1の検出値と前記第2の検出値とを平均して、または、前記第1の基準素子の割当範囲および前記第2の基準素子の割当範囲に基づいて重み付け平均して、前記物理量の検出値を算出する第2の工程を有し、
前記第2の工程では、定期的に前記物理量の検出を行い、前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数を測定した後、所定の時間、前記検出用の発振周波数の変化が所定の範囲内のときは、前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数の測定を行わずに予め測定された前記第1の発振周波数または前記第2の発振周波数を用いて前記物理量の検出値を求めることを特徴とする測定方法。
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