JP3998797B2 - 光重合性樹脂組成物及び該光重合性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な光重合性樹脂組成物、更に詳しくは、透明性、耐熱性、密着性、保存安定性に優れ、プリント基板製造時のソルダーレジストとして、また顔料、染料を分散したカラーフィルター用光重合性樹脂組成物として有用な光重合性樹脂組成物、及び該光重合性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、各種の光重合性樹脂組成物が液晶装置等のカラーフィルターの保護膜形成用レジストとして、またプリント配線板製造時のソルダーレジストとして用いられてきた。しかしながら、従来の光重合性樹脂組成物を用いて形成した被膜は、透明性、耐熱性、基板との密着性、耐薬品性において十分でない上に、光重合性樹脂組成物自体の保存安定性も十分でなく、より優れた特性を有する光重合性樹脂組成物の開発が望まれていた。かかる要望に応える光重合性樹脂組成物として、特定のビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート系化合物と酸無水物との反応生成物を光重合性不飽和化合物として含有する光重合性樹脂組成物が開発され特開平5−339356号公報で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載の光重合性樹脂組成物はカラーフィルターの保護膜形成用レジストとして、またプリント配線板製造時のソルダーレジストとして要求される特性をある程度有するが、実際に要求される特性に対して十分満足できるものでなく、実用的な光重合性樹脂組成物とはいい難い。特にカラーフィルター形成用レジストとして用いたとき顔料及び/又は染料の分散性が悪く、また保存安定性にも欠け長時間放置しておくと顔料及び/又は染料の分散が不均一となり、基板全面にわたって均一な色相を有するカラーフィルターの製造を困難にしていた。
【0004】
こうした現状に鑑み、本発明者等は上記問題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のエポキシアクリレート系化合物と酸無水物とからなる反応生成物を光重合性不飽和化合物として含有する光重合性樹脂組成物が、透明性、耐熱性及び密着性に優れる被膜を形成する上に、さらに顔料及び/又は染料を良好に分散させ均一な色相を有するカラーフィルターを精度よく製造できることを見出して、本発明を完成したものである。すなわち、
【0005】
本発明は、透明性、耐熱性、密着性等に優れた被膜を形成できる光重合性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、顔料及び/又は染料の分散性がよく、かつ保存安定性にも優れ均一な色相を有するカラーフィルターを容易に製造できる光重合性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
さらに、本発明は、上記光重合性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンから選択される少なくとも1種と酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物、光重合開始剤を含有することを特徴とする光重合性樹脂組成物、及びさらに顔料及び/又は染料を含有するカラーフィルター用光重合性樹脂組成物、並びにこれを用いたカラーフィルターの製造方法に係る。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光重合性樹脂組成物は、上述のように9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン
【0010】
及び2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパン
【0011】
から選択される少なくとも1種と酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物を含有するが、前記酸無水物化合物としては、例えば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸等の酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等の酸二無水物が挙げられる。これらの酸無水物化合物は1種でもまた2種以上を組合せて使用できるが、好ましくは酸無水物と酸二無水物との混合物がよい。前記混合物を含有する光重合性樹脂組成物は透明性、耐熱性及び密着性に優れた被膜を形成できて好適である。
【0012】
上記光重合性不飽和化合物は、例えば9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び/又は2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンと上述の酸無水物化合物とを有機溶媒中で加熱し、反応させて製造される。前記反応で使用する有機溶媒としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられ、好ましくはエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルがよい。また、反応温度は100〜130℃、好ましくは110〜125℃の範囲がよい。さらに、反応成分の配合割合は、9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び/又は2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパン100重量部に対し、酸無水物化合物10〜80重量部、好ましくは20〜70重量部の範囲がよい。特に酸無水物化合物として酸無水物と酸二無水物との混合物を用いる場合には、9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び/又は2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパン100重量部に対し、酸無水物は1〜80重量部、好ましくは10〜60重量部、酸二無水物は1〜60重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲がよい。配合割合が前記範囲を逸脱すると透明性、耐熱性及び密着性が低下し好ましくない。
【0013】
また、本発明の光重合性樹脂組成物は光重合開始剤を含有することを必須とする。前記光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジメチルスルフィド、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミルエステル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、p−ジメチルアミノアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジベンゾスベロン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−[ジ−(エトキシカルボニルメチル)アミノ]フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−エトキシ)フェニル−s−トリアジン等を挙げることができる。
【0014】
上記に加えて、本発明の光重合性樹脂組成物は、有機溶剤やエチレン性化合物を配合することができる。前記有機溶剤やエチレン性化合物を配合することで光重合性樹脂組成物液の塗布性や塗膜特性が改善される。前記有機溶剤しては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルシソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、炭酸メチル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
【0015】
上記有機溶剤は、光重合性樹脂組成物の総量100重量部に対し、1000重量部以下、好ましくは500重量部以下の範囲で含有することができる。
【0016】
また、エチレン性化合物としては、具体的には付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物が用いられ、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体又は側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する重合体が挙げられる。前記エチレン性不飽和二重結合を有する単量体としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、カルドエポキシジアクリレート、カルドエポキシジメタクリレート、これら例示化合物のアクリレート、メタクリレートを、フマレート、マレエート、クロトネート、イタコネートに代えた、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、クロトン酸エステル、イタコン酸エステルや、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、ヒドロキノンモノアクリレート、ヒドロキノンモノメタクリレート、ヒドロキノンジアクリレート、ヒドロキノンジメタクリレート、レゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールジアクリレート、ピロガロールトリアクリレート、アクリル酸とフタル酸およびジエチレングリコールとの縮合物、アクリル酸とマレイン酸およびジエチレングリコールとの縮合物、メタクリル酸とテレフタル酸およびペンタエリスリトールとの縮合物、アクリル酸とアジピン酸およびブタンジオールとグリセリンとの縮合物、エチレンビスアクリルアミド、エチレンビスメタクリルアミド、フタル酸ジアリルのアリルエステル、ジビニルフタレート等が有用である。
【0017】
側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する重合体としては、例えば、不飽和二価カルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応により得られるポリアミド、イタコン酸、プロピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステル、イタコン酸、プロピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸とジアミンとの重縮合反応により得られるポリアミド、フェノールノボラック型エポキシアクリレート、フェノールノボラック型エポキシメタクリレート、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート、クレゾールノボラック型エポキシメタクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフェノールS型エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートオリゴマー、ウレタンメタクリレートオリゴマーなどが挙げられる。前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂にさらに多塩基酸無水物を反応させたものであってもよい。また、側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化アルキル基のごとき反応活性を有する官能基を有する重合体、例えばポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピクロルヒドリンなどとアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られる重合体等も使用できる。
【0018】
上記エチレン性化合物は、光重合性樹脂組成物の固形分の総量100重量部に対し10〜70重量部の範囲で配合でき、前記範囲が10重量部未満では露光硬化不良が生じやすく、70重量部を超えると塗膜性や露光硬化後の被膜の耐熱性や耐薬品性が低下するため好ましくない。
【0019】
本発明の光重合性樹脂組成物は、必要に応じて上記各成分に加えて、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、その他の添加剤を添加することができる。増感剤としては、具体的にはエオシンB(C.I.No.45400)、エオシンJ(C.I.No.45380)、アルコール可溶性エオシン(C.I.No.45386)、シアノシン(C.I.No.45410)、ベンガルローズ、エリスロシン(C.I.No.45430)、2,3,7−トリヒドロキシ−9−フェニルキサンテン−6−オン、およびローダミン6Gなどのキサンテン色素、チオニン(C.I.No.52000)、アズレA(C.I.No.52005)およびアズレC(C.I.No.52002)などのチアジン色素、ピロニンB(C.I.No.45005)、およびピロニンGY(C.I.No.45005)などのピロニン色素や3−アセチルクマリン、3−アセチル7−ジエチルアミノクマリンなどのクマリン化合物が挙げられる。また、熱重合禁止剤としてはヒドロキノン、ヒドロキノンモノエチルエーテル、p−メトキシフェノール、ピロガロール、カテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、β−ナフトール等が、可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等が、界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の各種活性剤等、消泡剤としてはシリコーン系、フッ素系各種消泡剤等が使用できる。
【0020】
上記各成分からなる本発明の光重合樹脂組成物は液晶表示装置等のカラーフィルター形成用レジストとして、またプリント配線板製造時のソルダーレジストとして用いることができるが、特にカラーフィルター形成用レジストとして用いる場合には、顔料及び/又は染料を含有する必要がある。前記顔料及び/又は染料としては特に限定されるものではないが、例えば特開昭60−237403号公報や特開平4−310901号公報に記載の顔料又は染料が挙げられる。すなわちカラーインデックス(C.I.)ナンバーで、
として表されているものが透明性が高く、しかも耐熱性、耐候性および耐薬品性に優れているため好適に用いることができる。また、染料としては具体的には、C.I.ダイレクトイエロー1、C.I.ダイレクトイエロー11、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトイエロー28、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッドイエロー17、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエロー38、C.I.アシッドイエロー40、C.I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドイエロー76、C.I.アシッドイエロー98、C.I.ベイシックイエロー1、C.I.ディスパースイエロー3、C.I.ディスパースイエロー4、C.I.ディスパースイエロー7、C.I.ディスパースイエロー31、C.I.ディスパースイエロー61、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー21、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベントイエロー56、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.アシッドオレンジ1、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.アシッドオレンジ8、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドオレンジ20、C.I.アシッドオレンジ24、C.I.アシッドオレンジ28、C.I.アシッドオレンジ33、C.I.アシッドオレンジ56、C.I.アシッドオレンジ74、C.I.ダイレクトオレンジ1、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ソルベントオレンジ1、C.I.ソルベントオレンジ2、C.I.ソルベントオレンジ5、C.I.ソルベントオレンジ6、C.I.ソルベントオレンジ45、C.I.ダイレクトレッド20、C.I.ダイレクトレッド37、C.I.ダイレクトレッド39、C.I.ダイレクトレッド44、C.I.アシッドレッド6、C.I.アシッドレッド8、C.I.アシッドレッド9、C.I.アシッドレッド13、C.I.アシッドレッド14、C.I.アシッドレッド18、C.I.アシッドレッド26、C.I.アシッドレッド27、C.I.アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド88、C.I.アシッドレッド89、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド94、C.I.アシッドレッド97、C.I.アシッドレッド111、C.I.アシッドレッド114、C.I.アシッドレッド115、C.I.アシッドレッド134、C.I.アシッドレッド145、C.I.アシッドレッド154、C.I.アシッドレッド180、C.I.アシッドレッド183、C.I.アシッドレッド184、C.I.アシッドレッド186、C.I.アシッドレッド198、C.I.ベイシックレッド12、C.I.ベイシックレッド13、C.I.ディスパースレッド5、C.I.ディスパースレッド7、C.I.ディスパースレッド13、C.I.ディスパースレッド17、C.I.ディスパースレッド58、C.I.ソルベントレッド1、C.I.ソルベントレッド3、C.I.ソルベントレッド8、C.I.ソルベントレッド23、C.I.ソルベントレッド24、C.I.ソルベントレッド25、C.I.ソルベントレッド27、C.I.ソルベントレッド30、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド100、C.I.ダイレクトバイオレット22、C.I.アシッドバイオレット49、C.I.ベイシックバイオレット2、C.I.ベイシックバイオレット7、C.I.ベイシックバイオレット10、C.I.ディスパースバイオレット24、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー90、C.I.ダイレクトブルー108、C.I.アシッドブルー1、C.I.アシッドブルー7、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.アシッドブルー103、C.I.アシッドブルー104、C.I.アシッドブルー158、C.I.アシッドブルー161、C.I.ベイシックブルー1、C.I.ベイシックブルー3、C.I.ベイシックブルー9、C.I.ベイシックブルー25、C.I.アシッドグリーン3、C.I.アシッドグリーン9、C.I.アシッドグリーン16、C.I.アシッドグリーン16、C.I.ベイシックグリーン1、C.I.ベイシックグリーン4、C.I.ダイレクトブラウン6、C.I.ダイレクトブラウン58、C.I.ダイレクトブラウン95、C.I.ダイレクトブラウン101、C.I.ダイレクトブラウン173、C.I.アシッドブラウン14などが好適に用いられる。また、ブラックストライプ、ブラックマトリックス等の遮光膜の形成する場合には、カーボンブラック、チタンブラック、酸化クロム、酸化鉄、アニリンブラック、ペリレン系顔料、C.I.アシッドブラック51、C.I.アシッドブラック52、C.I.ベイシックブラック2、C.I.ソルベントブラック123等が好適に使用できる。
【0021】
上記顔料及び/又は染料は、光重合性樹脂組成物の固形分の総量100重量部に対し、10〜150重量部の範囲で添加でき、前記範囲が10重量部未満ではカラーフィルターとして機能することができず、また150重量部を超えると感度が低下したり、硬化後の被膜の耐熱性や耐薬品性が低下するため好ましくない。
【0022】
以下では本発明の光重合性樹脂組成物を用いたカラーフィルターの製造方法の1例を示す。
【0023】
1)カラーフィルター用光重合性樹脂組成物の調製
9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び/又は2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンと酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物、光重合開始剤及び顔料及び/又は染料、並びに必要により添加する有機溶剤、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤等を3本ロールミル、ボールミル、サンドミル、ジェットミル、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー等でよく分散、混練してカラーフィルター用光重合性樹脂組成物を調製する。
【0024】
2)カラーフィルター用光重合性組成物の塗布
上記調製したカラーフィルター用光重合性組成物をあらかじめ表面を清浄にした基板上に塗布する。基板としてはガラス、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂等の材料が挙げられる。前記塗布にはロールコーター、リバースコーター、バーコーター等の接触転写型塗布装置やスピンナー、カーテンフローコータ等の非接触型塗布装置が用いられる。特に厚膜の場合には複数回塗布するか前記塗布装置の数種を併用するのがよい。光重合性樹脂組成物の塗布後は、室温にて数時間〜数日放置するか、温風ヒーター、赤外線ヒーター中に数十分〜数時間入れて溶剤を除去し、塗膜厚1〜10μm程度に調整する。
【0025】
3)露光処理
塗膜の形成後、ネガマスクを介して、活性線を選択的に照射する。使用する活性エネルギー線としては紫外線、エキシマレーザー光、エックス線、ガンマ線、電子線が好適である。照射エネルギー線量は用いる光重合性組成物の成分組成により異なるが30〜2000mJ/cm2の範囲が好ましい。
【0026】
4)現像処理
活性線の照射後、現像液を用いて浸漬法、スプレー法等により現像を行い、活性線の未照射部分を現像液により除去し基板上にカラーフィルター画素を形成する。前記現像液としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、ベンジルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン、ジメチルアミン、ジベンジルアミン、ジエタノールアミン等の第2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の第3級アミン、モルホリン、ピペラジン、ピリジン等の環状アミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のポリアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルベンジルアンモニウムヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類、トリメチルスルホニウムヒドロキシド、ジエチルメチルスルホニウムヒドロキシド、ジメチルベンジルスルホニウムヒドロキシド等のスルホニウムヒドロキシド類、その他コリン等の水溶液が使用される。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について述べるがこれによって本発明はなんら限定されるものではない。また、実施例2〜6及び比較例2〜6における均一性は、接触型膜厚測定装置(型番:3030、DEKTAK社製)を用いて、ガラス基板の中心から外方向に20mm間隔で15点の膜厚を測定し、そのバラツキが±3%未満のものを○、±3〜±5%のものを△、±5%を超えるものを×として評価した。
【0028】
【実施例】
実施例1
9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン100gをエチレングリコールモノエチルエーテル107gに溶解したのち、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸40g、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物20g及び臭化テトラエチルアンモニウム0.5gを加えて混合し、昇温して115℃で2時間反応させた。得られた反応生成物20g、ペンタエリスルトールテトラアクリレート4g、イルガキュー369{2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:チバガイギー社製}1g及びミヒラーズケトン0.1gをエチレングリコールモノエチルエーテル80gとともに混合、溶解して光重合性樹脂組成物を調製した。
【0029】
上記調製した光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にリバースコーター(ラウンドコーター:大日本スクリーン社製)を用いて乾燥膜厚が2μmとなるように塗布し、80℃で1分間乾燥して感光層を形成した。次いで感光層にネガマスクを介して100mJ/cm2の紫外線を選択的に照射したのち、0.5重量%炭酸ナトリウム水溶液で25℃、60秒間スプレー現像しパターンを形成した。得られたパターンは透明性に優れ、また基板との剥がれが確認されなかった。さらに基板を300℃、3時間オーブンに入れて加熱したがパターンの形状、色などに変化がなかった。
【0030】
実施例2
実施例1の反応生成物20g、イルガキュア369{2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:チバガイギー社製}2g、ミヒラーズケトン1g、カーボン分散液CFブラックPC(カーボン24重量%含有:御国色素製)40g、3−メトキシブチルアセテート30gを混合し、溶解した後、マイクロフルイダイザーを用い1500kg/cm2にて高圧分散し、黒色光重合性樹脂組成物を調製した。
【0031】
上記黒色光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記黒色光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち前記と同様の方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0032】
実施例3
実施例1の反応生成物20g、メルカプトベンズイミダゾール2g、ミヒラーズケトン1g、顔料分散液CFレッドEX−109(C.I.PR−177、アントラキノン系赤顔料20重量%含有:御国色素製)40g、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート30gを混合し溶解した後、ナノマイザーを用い1500kg/cm2にて高圧分散し、赤色光重合性樹脂組成物を調製した。
【0033】
上記赤色光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記赤色光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち前記と同様の方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0034】
実施例4
実施例3の顔料分散液に代えてCFグリーンEX−261(C.I.PG−36、ハロゲン化フタロシアニン系緑顔料16重量%含有:御国色素製)35gを用いた以外、実施例3と同様にして緑色光重合性樹脂組成物を調製した。
【0035】
上記緑色光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記緑色光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち前記と同様の方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0036】
実施例5
実施例2の顔料分散液に代えてCFイエローE(C.I.PY−139、モノアゾ系黄色顔料20重量%含有:御国色素製)35gを用いた以外、実施例2と同様にして黄色光重合性樹脂組成物を調製した。
【0037】
上記黄色光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記黄色光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち前記と同様の方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0038】
実施例6
実施例3の顔料分散液に代えてCFブルー(C.I.PB−15:6、フタロシアニン系青顔料19重量%含有:御国色素製)35gを用いた以外、実施例3と同様にして緑色光重合性樹脂組成物を調製した。
【0039】
上記緑色光重合性樹脂組成物溶液を厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記緑色光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち前記と同様の方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
実施例1において9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン107gの代わりに、9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシ}フェニル]フルオレンを用いた以外、実施例1と同様にして光重合性樹脂組成物を調製した。
【0041】
上記光重合性樹脂組成物を用い、実施例1と同様な方法で透明パターンを作成したところ、剥がれ等はみられなかったもものの、300℃で3時間オーブンに入れて加熱したところ、色の変化が生じていた。
【0042】
比較例2〜6
実施例2〜6において9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン107gの代わりに、9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシ}フェニル]フルオレンを用いた以外、実施例2〜6と同様にして黒色光重合性樹脂組成物(比較例2)、赤色光重合性樹脂組成物(比較例3)、緑色光重合性樹脂組成物(比較例4)、黄色光重合性樹脂組成物(比較例5)及び青色光重合性樹脂組成物(比較例6)をそれぞれ調製した。
【0043】
得られた光重合性樹脂組成物溶液をそれぞれ厚さ1mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピンコーター(TR−25000:東京応化工業社製)を用いて乾燥膜厚が1.5μmとなるように塗布し、その均一性を測定した。また、前記各光重合性樹脂組成物溶液を室温に30日間放置したのち同様な方法でガラス基板上に塗布し、その均一性を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
〈評価〉
上記表1から明らかなように実施例2〜6の光重合性樹脂組成物は比較例2〜6の光重合性樹脂組成物に比べて30日の保存後においても粘度変化がなく均一な塗膜を形成できる。
【0046】
〈カラーフィルターの製造〉
上記実施例2で調製した黒色光重合性樹脂組成物をきれいに洗浄したガラス基材にスピンコーターを用いて乾燥膜厚が1.2μmに塗布し、90℃で3分間乾燥したのち、20μmのラインの液晶用ブラックマトリックスのパターンを用い、プロキシミティー露光機にて200mJ/cm2の露光量でパターン露光を行った。次いで基板を0.2重量%の炭酸ソーダ現像液を用い、45秒間スプレイ現像したのち、純水による洗浄を行い、200℃のオーブンに入れてポストベークを行ってブラックマトリックスパターンを形成した。このブラックマトリックスパターン上に実施例3で調製した赤色光重合性樹脂組成物と実施例5で調製した黄色光重合性樹脂組成物を70:30の割合で混合した光重合性樹脂組成物溶液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布・乾燥し、ブラックパターン隙間(80μm)のマスクを介して活性光線で露光し、現像・ポストベークを行って赤色パターンを形成した(露光のみ100mJ/cm2とした)。前記赤色パターンの上に、実施例4の緑色光重合性樹脂組成物と実施例5の黄色光重合性樹脂組成物を80:20の割合で混合した光重合性樹脂組成物を赤色パターンの横に塗布し、露光・現像・ポストベークを行って緑色パターンを形成した。さらに実施例6の青色光重合性樹脂組成物を前記緑色パターンの横に塗布し、露光・乾燥・ポストベークを行って青色パターンを形成し、赤、緑、青のカラーフィルターを完成させた。でき上がったカラーフィルター上に、実施例1の透明レジストを塗布・全面露光し、さらにポストベークを行って保護膜を形成した。
【0047】
得られたカラーフィルターは透明性に優れ、剥がれがなく均一な色相を有していた。また、200℃で1時間オーブンに入れて加熱しても表面の色の変化がなく、かつ表面荒れも観察されず、耐熱性に優れていることが確認できた。
【0048】
【発明の効果】
本発明の光重合性樹脂組成物は、保存安定性に優れ、かつ透明性、耐熱性及び密着性に優れた被膜を形成できる光重合性樹脂組成物である。前記光重合性樹脂組成物にさらに顔料及び/又は染料を配合したカラーフィルター用光重合性樹脂組成物は、前記特性に加えて顔料及び/又は染料の分散性もよく、均一な色相を有するカラーフィルターを精度よく製造できる。
Claims (4)
- 9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンから選択される少なくとも1種と酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物及び光重合開始剤を含有することを特徴とする光重合性樹脂組成物。
- 9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンから選択される少なくとも1種と酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物、光重合開始剤、顔料及び/又は染料を含有することを特徴とするカラーフィルター用光重合性樹脂組成物。
- 酸無水物化合物が酸無水物と酸二無水物の混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の光重合性樹脂組成物。
- 9,9−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]フルオレン及び2,2−ビス[4−{(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシ)プロポキシエトキシ}フェニル]プロパンから選択される少なくとも1種と酸無水物化合物との反応生成物からなる光重合性不飽和化合物、光重合開始剤、顔料及び/又は染料を含有するカラーフィルタ用光重合性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥したのち活性光線を選択的に照射し、現像することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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