JP3997628B2 - シャッター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャッター装置に関し、特にモータ駆動によって上昇・下降するシャッターカーテンにより開口部が開放・閉鎖されるようにしたシャッター装置のロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の此の種のシャッター装置、例えば、実昭57−119096号公報に記載されたものにおいては、シャッターカーテンが開口部を全面閉鎖しているとき、この状態をロックするために、シャッターカーテンのエンドスラットの直上のスラットに開口部の縦枠内に収容されたフック部材を係合せしめ、この係合を保持することにより、シャッターカーテンの全面閉鎖状態を維持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来装置においては、フック部材はソレノイドから遠隔操作されるようになっており、両者を連結するワイヤを縦枠内を挿通させねばならず、組み付け作業が煩瑣なものとなっていた。
【0004】
それ故に、本発明は、上記した不具合のないシャッター装置を提供することを、その技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1において講じた技術的手段は、モータにより駆動され、縦枠に沿って上昇及び下降することにより開口部を夫々開放及び閉鎖するシャッターカーテン、前記シャッターカーテンのエンドスラットの端部に設けられたピン、前記シャッターカーテンが前記開口部を閉鎖する直前に前記ピンを受容し且つ前記開口部の前記シャッターカーテンによる閉鎖の完了に伴い前記ピンを離脱不能に係合するロック機構、前記ロック機構と連係し且つ前記シャッターカーテンを上昇させるべく前記モータが駆動された時に、前記縦枠内において上下方向に延在するように設置された感知板を所定角度の範囲で往復回動することにより、前記ロック機構における前記係合を解除せしめる解除機構を備えた、シャッター装置。
上記した課題を解決するために請求項2において講じた技術的手段は、前記ロック機構は、シャッターカーテンが前記開口部を閉鎖するときに、前記ピンは、前記縦枠の下板に立設された上方に開口する溝に受容され、その後前記縦枠の下板に立設された回動可能なラッチ体の係止め部にあたり、それにより前記ラッチ体のフックは前記溝と交差する位置まで回動し前記溝は閉口され、さらに前記溝とは反対方向に延在する前記ラッチ体のアーム部と、前記感知板に設けられた穴とが係合する機構であることを特徴とする。
上記した課題を解決するために請求項3において講じた技術的手段は、前記解除機構は、前記シャッターカーテンを巻き上げる力が前記エンドスラットに伝わると、前記縦枠の上板の上に備えられた前記ソレノイドアクチュエータが励磁され、前記感知板と前記ラッチ体アーム部の係合が開放されるように前記感知板は回動し、それに伴い前記ラッチ体は回動し、前記溝は開放される機構であることを特徴とする。
上記した課題を解決するために請求項4において講じた技術的手段は、前記感知板の回動により、前記ソレノイドアクチュエータのスイッチは押圧されることを特徴とする。
上記した課題を解決するために請求項5において講じた技術的手段は、前記エンドスラットが障害物を感知したとき、前記感知板は回動することにより前記ソレノイドアクチュエータのスイッチを押圧し、モータの駆動が停止されることを特徴とする。
【0006】
【作用効果】
上記した請求項1において講じた手段
(構成)によれば、シャッターカーテンによる開口部の閉鎖の完了に伴いロック機構と係合したピンが自動的にロックされるので、使い勝手が良くなる。また、感知板が枠内において上下方向に延在するように設置されているため、ワイヤを縦枠内に挿通する必要がない。
上記した請求項2において講じた手段
(構成)によれば、シャッターカーテンによる開口部の閉鎖の完了に伴いロック機構と係合したピンが自動的にロックされるので、使い勝手が良くなる。また、シャッターカーテンを外部から強制的に開けようとしても、少し上昇したピンはラッチ体のフックと係合して、更なる上昇が阻止される。さらに溝の開口部は上方に開いているため、組み付け誤差が防止できる。
上記した請求項3において講じた手段
(構成)によれば、ロック機構と連係して係合を解除できる。
上記した請求項4において講じた手段
(構成)によれば、前記感知板は回動することにより、前記ソレノイドアクチュエータのスイッチを押圧するため、フック部材とソレノイドを連結するワイヤを縦枠内に挿通する必要がない。
上記した請求項5において講じた手段
(構成)によれば、エンドスラットが障害物を感知したとき、感知板は回動することにより前記ソレノイドアクチュエータのスイッチを押圧し、モータの駆動が停止するため、エンドスラットの更なる下降がなされず、不慮の事故が防止される。
【0007】
【実施例】
本発明の実施の形態例を添付図面に基づいて説明する。
【0008】
図1において、シャッター装置10は、シャッターカーテン12を備える。しかして、シャッターカーテン12は、周知のように、図示されない多数のスラット14を折り畳み自在に連結したものであり、モータ20が駆動されたとき、一対の縦枠22(一方のみ図示)に沿って上下動して、縦枠22と上枠(図示略)及び下枠24により画成される開口部26を開閉するようになっている。尚、開口部26を全面的に開放する場合は、シャッターカーテン12は、スラット14を完全に巻回し尽くした状態とされて、図示されないシャッターボックス内に収容されるようになっている。
【0009】
縦枠22の内部には空間28が形成されており、縦枠22の上端部及び下端部は、夫々、上板32及び下板34により、閉塞される。縦枠22の空間28内には各スラット14の左端部が露呈している。縦枠22の空間28内においては、上下方向に延在する感知板40が装架されており、その長手方向の左側は、ネジ43及びネジ44により、空間28内を所定角度だけ揺動可能となっている。
【0010】
上板32には、扇型の穴50が形成されており、この穴50を通過して感知板40の上部が露呈している。しかして、上板32上にはコイルスプリング52の一端部が固定されており、このコイルスプリング52の他端部が感知板40の上部を常時、図面の手前方向に付勢し、上板32上に載置されたスイッチ60の作動レバー61が感知板40と離隔している。
【0011】
上板32上には解除機構150(後述)のソレノイドアクチュエータ152が載置されており、そのシャフト154と感知板40の上側との間にはスプリング158が装架されている。ソレノイドアクチュータ152が励磁されたとき、シャフト154が引き込まれて、感知板40を、図1で見て、所定角度だけ反時計方向に回動するようになっている。
【0012】
スラット14のうちの先端のものを特にエンドスラット15と称するが、このエンドスラット15の左端部にはリンク機構70が装架されており、エンドスラット15が下降中に障害物と干渉したとき、例えばエンドスラット15と下枠24との間に異物や身体の一部が挟まれたとき、後程詳しく説明するリンク機構70の作動レバー72が感知板40をコイルスプリング52に抗して後側に付勢して、スイッチ60の作動レバー61を押圧するようになっている。しかして、この作動レバー61が押圧されたときにはスイッチ60が閉成され、この閉成を制御装置90が認知すると、モータ20の駆動が停止される。かくして、エンドスラット15の更なる下降がなされず、不慮の事故が防止されるようになっている。
【0013】
エンドスラット15の直上のスラット14の下空間14a内には板17が装架されており、この板17は、下空間14aの下壁14bに形成された長手スリット14cを貫通する板19を介してエンドスラット15の上部に連結されている。かくして、エンドスラット15は、上方向に力が作用した時に、直上のスラット14側に変移するようになっている。
【0014】
エンドスラット14の左端部には板74が固定されており、この板74には、レバー72の下端部がピン76により枢着されている。また、直上のスラット14の上空間14dにおいては板78が固定されており、この板78にはレバー80の上端部がピン82により枢着されている。また、レバー72の上端部には円板88が固定されている。しかして、レバー72の中央部とレバー80の下端部がピン84により枢着されており、エンドスラット14の直上のスラット14に対する接近に伴い、レバー72の上端部が反時計方向に回動し、円板88が感知板40を押し、前記した要領でモータ20を停止させる。尚、モータ20は停止に代えて、反転させても良い。
【0015】
エンドスラット15が下枠24上に着座したときには、上記同様、直上のスラット14側に変移して、レバー72が回動する。しかし、この回動に伴いレバー72の上端部の円板88が感知板40を付勢してスイッチ60を作動させないように、感知板40に逃がし穴41が形成されている。
【0016】
エンドスラット15が下枠24上に着座することにより、開口部26は、シャッターカーテン12により完全に閉鎖されるが、このとき、ピン76がロック機構100によりロックされて、シャッターカーテンを強制的に開放できなくなるようになっている。このロック機構100は、以下において詳細に説明する。
【0017】
ロック装置100は、縦枠22の下板34に立設された立板102を備える。しかして、立板102には上方に開口する溝104が形成されており、シャッターカーテン12が開口部26を完全に閉鎖する直前から下降過程にあるピン76を受容するようになっている。このピン76の受容を、組み付け誤差等により妨げられないように、溝104の開口部は上方に拡開している。
【0018】
立板102には、ピン106により、ラッチ体108が枢着されている。ラッチ体108の上側及び下側には夫々フック部110及び当接部112が形成されている。ラッチ体108には、一端部が立板102に係止されたターンオーバスプリング118の他端部が係止されている。しかして、ターンオーバスプリング118は、2位置をとるようになっており、図1に示す位置においては、ラッチ体108のフック部110は溝104と交差しないように且つ当接部112は溝104と交差するようになっている。
【0019】
ラッチ体108には、また、アーム部116が形成されている。このアーム部116は、溝104とは反対の方向に延在し、感知板40の穴42を貫通して、その裏側に至り、ア−ム部116の先端部116aは、感知板40と略平行するように屈曲される。しかして、図1の状態においては、ア−ム部116の先端部116aは、図1に示す状態においては、感知板40の回動があっても感知板40とは非接触を保つようになっている。
【0020】
図3の(A)に示されるように、下降中のピン76(図1においては破線で示されて入る)が立板102の溝104内に受容された後、図3の(B)に示すようにラッチ体108と当たる。しかして、ピン76はなおも下降し続けるので、ラッチ体108は反時計方向の力が加わる。この力により、ラッチ体108は反時計方向に回動して、ピン76はラッチ体108の係止め部112及び溝104の端部にて支持されるようになる。この位置が、図示されないセンサにより確認されて、モータ20の駆動が停止され、開口部26が、自動施錠により、完全に閉鎖されることになる。
【0021】
しかして、ラッチ体108が反時計方向へ回動して図3の(C)の状態に至ったとき、ターンオーバースプリング118は第2の位置をとり、ラッチ体108を常時、反時計方向に回動付勢する。しかし、ラッチ体108のアーム部116が感知板40と係合するので、その回動は規制されている。かくして、図3の(D)に示されるように、シャッター12を外部から強制的に開けようとしても、少しく上昇したピン76はラッチ体108のフック部110と係合して、更なる上昇が阻止される。かくして、強制手動開放は阻止される。
【0022】
図3の(C)の状態から、シャッタ12を開放する場合、モータ20が他方向に駆動される。しかし、シャッタ12を巻き上げる力がエンドスラットに伝わるまでの間は、図3(E)に示されるように、ラッチ体108のフック部110と係合しているピン76が静止状態であるので、感知板40の回動が阻止される(図示の状態では感知板40の右方向への変移が阻止される)。
【0023】
シャッタ12を巻き上げる力がエンドスラットに伝わると、シャッター12の巻き上げ開始に伴いピン76の上昇が開始される。同時に、ソレノイドアクチュエータ152が励磁されて、感知板40がソレノイドアクチュエータ152側に引き寄せられる。この状態が、図3の(F)に示される。
【0024】
しかして、ソレノイドアクチュエータ152側に引き寄せられる過程の感知板40は、ラッチ体108のアーム部116の端部116aと係合して、ラッチ体108をターンオーバスプリング118の付勢力に抗して時計方向に回動せしめるが、この回動完了により、溝104が完全に開放され、ピン76が円滑に上昇できるようになる。この状態が図3の(G)に示される。同時に、感知板40の回動限界に達したことが、感知板40がスイッチ60のレバー61を押圧することにより確立されるスイッチ60の閉成が制御装置90に認識されるので、制御装置90は、ソレノイドアクチュエータ152を消磁する。そうすると、感知板40はスプリング52の弾発力により、逆方向に回動して、図3の(H)の状態を経て、図3の(A)に示す初期状態に復帰する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシャッター装置の一端部の断面斜視図である。
【図2】図1の装置のリンク機構の拡大斜視図である。
【図3】図1の装置のロック機構の作動説明図である。
【符号の説明】
10 シャッター装置
12 シャッターカーテン
14 スラット
15 エンドスラット
20 モータ
40 感知板
41 逃がし穴(穴部)
70 リンク機構
72 レバー
90 制御装置
100 ロック機構
150 解除機構
Claims (5)
- モータにより駆動され、縦枠に沿って上昇及び下降することにより開口部を夫々開放及び閉鎖するシャッターカーテン、
前記シャッターカーテンのエンドスラットの端部に設けられたピン、
前記シャッターカーテンが前記開口部を閉鎖する直前に前記ピンを受容し且つ前記開口部の前記シャッターカーテンによる閉鎖の完了に伴い前記ピンを離脱不能に係合するロック機構、
前記ロック機構と連係し且つ前記シャッターカーテンを上昇させるべく前記モータが駆動された時に、前記縦枠内において上下方向に延在するように設置された感知板を所定角度の範囲で往復回動することにより、前記ロック機構における前記係合を解除せしめる解除機構
を備えた、シャッター装置。 - 請求項1に記載のシャッター装置において、
前記ロック機構は、シャッターカーテンが前記開口部を閉鎖するときに、
前記ピンは、前記縦枠の下板に立設された上方に開口する溝に受容され、
その後前記縦枠の下板に立設された回動可能なラッチ体の係止め部にあたり、それにより前記ラッチ体のフックは前記溝と交差する位置まで回動し前記溝は閉口され、
さらに前記溝とは反対方向に延在する前記ラッチ体のアーム部と、前記感知板に設けられた穴とが係合する機構であることを特徴とする。 - 請求項1または2に記載のシャッター装置において、
前記解除機構は、前記シャッターカーテンを巻き上げる力が前記エンドスラットに伝わると、
前記縦枠の上板の上に備えられた前記ソレノイドアクチュエータが励磁され、
前記感知板と前記ラッチ体アーム部の係合が開放されるように前記感知板は回動し、
それに伴い前記ラッチ体は回動し、前記溝は開放される機構であることを特徴とする。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシャッター装置において、
前記感知板の回動により、前記ソレノイドアクチュエータのスイッチは押圧されることを特徴とする。 - 請求項1乃至4に記載のシャッター装置において、
前記エンドスラットが障害物を感知したとき、前記感知板は回動することにより前記ソレノイドアクチュエータのスイッチを押圧し、モータの駆動が停止されることを特徴とする。
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