JP3991657B2 - エレベータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエレベータに係り、特に昇降路の内部に巻上機を設けたエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年エレベータを省スペース化し、それとともに建築コストを削減するため、機械室を省いたいわゆる機械室レスエレベータが普及しつつある。機械室レスエレベータは、近隣地区の日照状態への影響を低減できる効果もある。この機械室レスエレベータをさらに省スペース化するため、昇降路断面積を縮小することが望まれている。そのようなエレベータの例が、特開平7−10437号公報に開示されている。この公報では、ロープを駆動する綱車とモータを有する巻上機をカウンタウエイト昇降通路の下部に配置ている。そして、巻上機をカウンタウエイトの厚さ方向(前後方向)であって、カウンタウエイトが昇降するシャフト空間から延長した空間の内部に配置している。これにより、巻上機を効率良く配置することが可能となり、昇降路断面積を縮小できる。
【0003】
昇降路断面積を縮小する他の方法として、特開平11−60117号公報には、ロープとプーリの配置を工夫して、乗りかごの昇降ストロークよりも釣り合い重りの昇降ストロークを小さくし、釣り合い重りの昇降通路の上方に巻上機を配置している。これにより、昇降路断面積を縮小している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の中で、特開平7-10437号公報に記載のものは、カウンタウエイトの厚さ方向から見て両脇(前後方向)に、巻上機から上方に伸びるロープを配置している。このため、カウンタウエイトの前後方向寸法よりも綱車の直径を大きくしなければならない。その結果、乗りかごに一定の速度を発生させるのに必要な綱車およびモータの回転速度が低下し、モータが大きなトルクを発生させる必要を生じる。このことは、モータの大型化および高コスト化を引き起こす。なお、カウンタウエイトの通路が最下階の床付近まで占めるときは、カウンタウエイトの通路より下部に位置する巻上機は最下階の床よりも下方に形成したピット空間内に設置しなければならず、水害時などに冠水するおそれがある。この不具合を解消するために、巻上機に防水処理を施すとコスト増となる。
【0005】
また、上記特開平11−60117号公報に記載のエレベータでは、昇降路の上部に巻上機を設置しているので、据付時に巻上機を揚重しなければならない。さらに巻上機の保守点検時には、昇降路の上部にアクセスしなければならず、保守点検が容易でない。重量の大きい巻上機を昇降路上部に配置しているので、地震時に建屋にかかる負担が大きくなるという不具合もある。
【0006】
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的はエレベータの据付や保守を容易にし、エレベータの耐震性を向上させることにある。本発明の他の目的は、エレベータの小型化にある。本発明のさらに他の目的は、エレベータの防水処理を不要にし、かつ冠水対策を施したエレベータを実現することにある。そして本発明では、これら目的の少なくともいずれかを達成することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、綱車とモータとブレーキとを有する巻上機が乗りかごの昇降路の下方に配置され、前記綱車に懸架するロープを介して乗りかごおよび釣り合い重りを昇降させるエレベータにおいて、前記釣り合い重りの昇降ストロークを前記乗りかごの昇降ストロークよりも短くし、前記モータの垂直投影を前記釣り合い重りの垂直投影の内側にし、前記綱車の垂直投影を釣り合い重りの垂直投影から離し、前記モータは略円筒形であって回転軸方向の長さが直径よりも小さい薄形モータであり、前記綱車に懸架されこの綱車の上方に延びる2組のロープの双方を、前記釣り合い重りの昇降空間と乗りかごの昇降空間に挟まれた間隙空間を通したものである。
【0008】
また、上記のものにおいて、前記釣り合い重りの間隙空間に面する面と前記乗りかごの間隙空間に面する面の少なくともいずれかに平滑板を設けたことが望ましい。
【0009】
さらに、上記のものにおいて、前記釣り合い重りを支持する支持レールを設け、この支持レールの前記ロープに面する側面に緩衝部材を設けたことが望ましい。
【0010】
さらに、上記のものにおいて、前記釣り合い重りの昇降空間と巻上機との間に緩衝器を配置したことが望ましい。
【0011】
さらに、上記のものにおいて、前記巻上機の下方にこの巻上機に動力を供給し回転動作を制御する制御盤を設けたことが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明に係るエレベータの一実施例の分解斜視図である。エレベータは箱状の乗りかご1を有し、この乗りかごには乗りかご側ドア3から乗客が出入りする。乗りかご1は、図示しない乗りかごレールおよび乗りかごガイドにより上下方向にのみ移動可能なように挟持されている。乗りかご1の下には乗りかご下プーリ9a、9bが取付けられており、このプーリ9a、9bに介装したロープ2が、乗りかご1を上下方向に支持する。ロープ2の一端は、乗りかご側ロープ固定端8に固定されており、乗りかご下プーリ9a、9b、頂部プーリ10、綱車5、中間プーリ22a、釣り合い重りプーリ11および中間プーリ22bを経て、釣り合い重り側ロープ固定端12に他端が固定されている。ロープ2は、複数本のロープの組から構成されている。最上方でロープ2を介装する頂部プーリ10からエレベータ装置の下部に設けた綱車5へ至るロープと、綱車5から頂部プーリの下方に設けた中間プーリ22aに至るロープとが、乗りかご1と釣り合い重り13の間を通過している。
【0014】
綱車5には、この綱車5を回動させるモータ6および回動を制止するブレーキ7が接続されている。綱車5、モータ6およびブレーキ7は、一体化されており、巻上機4を構成する。巻上機4に動力を供給し回転動作を制御する制御盤14は、巻上機4の下方に配置されている。ここで、巻上機4および制御盤14は、水害時の冠水を防止するためには最下階床面よりも高い位置にし、保守作業を容易にするためには最下階の天井面よりも低い位置にすることが望ましい。ただし、制御盤14位置は上記位置に限るものではなく、中間プーリ22a、22bの上方に設置してもよい。
【0015】
ロープ2の他端が固定される釣り合い重りプーリ11には、釣り合い重り13が懸架されている。釣り合い重り13は釣り合い重りレール18に狭持されており、上下方向にのみ移動可能となっている。釣り合い重りレール18の下端は、床面に固定されるピットベース24を介して、昇降路最下部のピット床面に固定されている。レール18の中間部および上部には、図示しないブラケットが設けられており、このブラケットが昇降路壁にレール18を固定している。釣り合い重り13の重量は、乗りかご1に定格積載量の1/2の重量が積載された場合に静止状態で釣り合う重量に設定される。
【0016】
乗りかご1の昇降通路下方には、乗りかご緩衝器20が設置されている。機構構成を簡単にするため、釣り合い重り13の昇降通路下方であって巻上機ベース23の上面に、釣り合い重り緩衝器21を設けている。この緩衝器21は、釣り合い重り昇降通路と巻上機4との間に設置する。そして、少なくとも緩衝器21が縮退したときの最上面が、巻上機4の最上面よりも上となるように設定する。これにより、エレベータの故障時に釣り合い重り13が昇降通路を超えて下方に移動しても、巻上機4が損傷するのを防止できる。
【0017】
図1に示したエレベータの水平断面図を、図2に示す。図2では、乗りかご側ドア3a、3bおよび乗り場側ドア15a、15bが図中左方に開く。また、釣り合い重り13が乗りかご1の図中左方に位置している。乗りかご1を挟持する乗りかごレール16および乗りかごガイド17を、図2では左上方と右下方に配置している。
【0018】
エレベータの水平断面図において、巻上機4のモータ6の垂直投影(モータ6の断面Ra)は釣り合い重り13の垂直投影(釣合い重り13の断面Rb)の内側にある。そして、綱車5の垂直投影(綱車5の断面Rc)は、釣り合い重り13の垂直投影(釣合い重り13の断面Rb)と互いに離れている。ここで、釣り合い重り13の垂直投影には、釣り合い重りがその昇降動作で必要とする安全距離をも含めている。
【0019】
モータ6の垂直投影を釣り合い重り13の垂直投影の内側に設定するため、モータ6に略円筒形で、回転軸方向の厚さが直径よりも小さい薄形モータを用いている。モータ6を配置するために新たなスペースを図2中に設ける必要がなく、昇降路19全体の面積を低減できる。また、綱車5の垂直投影を釣り合い重り13の垂直投影と互いに離して設定したので、綱車5から上方に延びる2組のロープは、釣り合い重り13の厚さ方向両脇(図2で釣り合い重り13の上辺および下辺)を通さないで、乗りかご1の昇降空間と釣り合い重り13の昇降空間の間に形成される間隙空間41を上方に延ばすことができる。これにより、綱車5をロープの柔軟性および寿命に基づいて小径化することができる。また、乗りかごに一定の昇降速度を発生させるのに必要な回転速度が高くなる。この結果、駆動モータ6は高回転低トルクでよく、モータ6を小形化できる。
【0020】
ところでエレベータに関する各国法規では、所定の定格速度を有するエレベータについて、何らかの原因により乗りかご1の走行速度が過大となったらそれを検出して非常停止させる手段を設けることを求めている。そこで、本実施例では、ガバナと呼ばれる過速検出装置を設けている。ガバナ40は、ガバナ本体27、ガバナプーリ28、ガバナロープ42および乗りかご側ガバナロープ固定端29とを備えている。ガバナロープ42は、昇降路の上部と下部に各々設置されるガバナプーリ28に循環状に掛け渡されている。そして、ガバナロープ42は、乗りかご側ガバナロープ固定端29に固定されている。これにより、ガバナロープ42は乗りかご1と等しい速度で循環する。ここで、上部または下部のガバナプーリ28のいずれかにガバナ本体27が接続されており、ガバナプーリ28の回転速度が過大になったことを電気的および機械的に検出し、非常停止する。
【0021】
ガバナ40の設置空間も、省スペース化が求められている。そこで図2に示した実施例では、ガバナ本体27の垂直投影(ガバナ本体27の断面Rd)を釣り合い重り13の垂直投影(釣合い重り13の断面Rb)の内側に設定している。さらにガバナプーリ28の垂直投影(ガバナプーリ28の断面Re)を釣り合い重り13の垂直投影から離して設定している。乗りかご側ガバナロープ固定端29の垂直投影(固定端29の断面Rf)の一部と、ガバナプーリ28の垂直投影(ガバナプーリ28の断面Re)の一部が重なるようにガバナロープ固定端29とガバナプーリ28とを配置している。これにより、ガバナ40の設置空間を釣り合い重り13の昇降空間の下部に設定でき、昇降路断面積を低減できる。
【0022】
間隙空間41について、図8に示す昇降路水平断面を用いて説明する。図8において直線L1は、釣り合い重り13と対向する乗りかご1の側面の最外形線である。直線L2は、乗りかご1と対向する釣り合い重り13の側面の最外形線である。直線L3およびL4は、釣り合い重り13の外形の長手方向端を画する最外形線である。ここで、最外形線を画定するときは、昇降上必要となる安全距離を含んで決定している。間隙空間41は、直線L1〜L4によって画される斜線領域R1を鉛直方向、すなわち図8の紙面前後方向に押し出した領域である。この間隙空間41にロープ2を配置する際には、左右両側に位置する乗りかご1および釣り合い重り13とロープ2とが接触して、ロープ2に損傷が及ぶのを防止しなければならない。そこで、本実施例では前述した通り、綱車5の垂直投影を釣り合い重り13の垂直投影から離して設定している。
【0023】
図1および図2に示した機械室レスエレベータの実施例の動作を、図6および図7を用いて説明する。図6は、乗りかご1が最下階に位置している状態を示している。一方の釣り合い重り13は、昇降路の上部に位置している。乗りかご1から上方へ延びるロープ2は2組あり、釣り合い重り13から上方へ延びるロープ2は3組ある。このため、乗りかご1の昇降ストローク(図6の矢印A)と釣り合い重り13の昇降ストローク(図6の矢印B)の比は、3:2となる。図7は、乗りかご1がの最上階に位置した状態を示したものである。乗りかご1が最上階まで移動しても、釣り合い重り13は最下階の床面より高い位置に設置されている釣り合い重り緩衝器21、巻上機4および制御盤14に衝突することはない。本実施例によれば、昇降路下部に巻上機を設置したので、据付、保守および耐震の面で有利であり、昇降路面積も低減できる。また、モータを過度に大型化しないで、冠水対策としての防水処理が不要となる。
【0024】
本発明の他の実施例を、図3に示す。本実施例が図1および図2に示した実施例と異なるのは、巻上機4に用いるモータを直径が回転軸方向長さより小さい小径長尺モータ6としたこと、モータ6の軸方向が釣り合い重りレール同士18、18を結ぶ方向、すなわち釣り合い重り13の長手方向に略平行にしたことにある。これに伴い、綱車5から上方に延びる2組のロープ2を共に、釣り合い重りを垂直投影したときの一方の短辺と乗りかご側面と昇降路の壁面で区画される間隙空間を通るようにしている。すなわち、巻上機4に懸架されるロープ2の両延長2a、2bは、釣合い重りの1つの側面に沿って上方に延びる。本実施例によれば、図1および図2に示した実施例と同様に、モータを過度に大型化することなく、昇降路下部に巻上機を設置して、昇降路断面積を低減できる。
【0025】
ここで、綱車5およびモータ6の直径を、釣り合い重り13の厚さと略同程度かそれ以下とすれば、昇降路断面積を低減する効果が増す。そこで、綱車5を小径化して、綱車5部の大きさを低減する。綱車5を小径化すると、懸架されるロープの寿命が制限される。ロープ寿命を所定寿命以上とするために、直径0.5mm程度よりも小径の樹脂繊維や高張力鋼線を素線とした柔軟なロープを、一般に用いられる素線径1mm程度のロープの代わりに用いる。
【0026】
図3に示した実施例の水平断面図を、図4に示す。図4においても図2と同様に、モータ6の垂直投影を釣り合い重り13の垂直投影の内側とし、綱車5の垂直投影を釣り合い重り13の垂直投影から離して設定している。ただし、図4に示した実施例と図2に示した実施例とでは綱車5の配置が異なっている。そのため、長尺小径モータを用いることが有効である。ガバナ40の構成および配置は、図2に示した実施例と同様である。
【0027】
この図3および図4に示した実施例における間隙空間43、44について、図9を用いて詳細に説明する。図9中の直線L1は、釣り合い重り13と対向する乗りかご1の側面の最外形線である。直線L3およびL4は、釣り合い重り13の外形の長手方向端を画する最外形線である。間隙空間43、44は、直線L1、L3、L4および昇降路壁32によって画される斜線領域R2またはR3を鉛直方向に押し出した領域である。
【0028】
上記いずれの実施例においても、地震発生時には、乗りかご1、釣り合い重り13、ロープ2および釣り合い重りレール18が揺動しても、互いに接触しないように設計する必要がある。しかし実際には、安全設計範囲を超える規模の地震が発生すると、ロープ2がこれらの機器と接触し損傷するおそれがある。機器同士が接触してロープ2が損傷すると、耐荷重が減少したり寿命が短くなる。このような不具合を回避するため、上記各実施例では、ロープの損傷防止手段を設けている。
【0029】
図5を用いて、図1に示す実施例で用いるロープ2の損傷手段を説明する。ロープ2が通過する間隙空間41に面する釣り合い重り13の側面13xと乗りかご1の側面1xに、平滑板30、31を設けている。平滑板30、31は、平滑な金属鋼板または樹脂製板である。なお、平滑板30、31を釣り合い重り13と乗りかご1の双方に必ずしも設ける必要はなく、よりロープ2が接触し易い方に設けるだけでもよい。平滑板30、31を設けたので、安全設計範囲を超えた規模の地震が発生して、乗りかご1、釣り合い重り13およびロープ2が揺動し互いに接触しても、ロープ2が損傷することを防止できる。これにより、エレベータシステムの信頼性を向上できる。
【0030】
図3に示した実施例では、ロープ2の損傷手段として、平滑板30を釣り合い重りレール18に設けている。ここで、釣り合い重りレール18は元々が平滑な面であることが多く、必ずしもレール18の全域に平滑板30を設ける必要はない。例えば、レール18の接合部の締結ボルトや締結プレートに保護カバーを設けるようにしてもよい。図示しないが、ガバナロープの通路周辺に平滑板や保護カバーを設けて損傷を防止してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、乗りかごと釣り合い重りとの間に形成される空間、または乗りかごより壁面側であって釣り合い重りの両側に形成される空間を、綱車に介装するロープが通るようにし、昇降路下部に巻上機を設けたので、据付、保守および耐震の面で利便であるとともに昇降路面積を低減できる。また、モータを過度に大型化しないで、冠水対策としての防水処理も不要となる。さらに、地震時などにロープが揺動しても、他の部位と接触して損傷することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレベータの一実施例の分解斜視図である。
【図2】図1に示したエレベータの水平断面図である。
【図3】本発明に係るエレベータの他の実施例の分解斜視図である。
【図4】図2に示した実施例の水平断面図である。
【図5】図1のエレベータに用いる平滑板の詳を示す分解斜視図である。
【図6】乗りかごと釣り合い重りの関係を説明する図である。
【図7】乗りかごと釣り合い重りの関係を説明する図である。
【図8】図1に示した実施例におけるロープ配置を説明する図である。
【図9】図2に示した実施例におけるロープ配置を説明する図である。
【符号の説明】
1…乗りかご、2…ロープ、3…乗りかご側ドア、4…巻上機、5…綱車、6…モータ、7…ブレーキ、8…乗りかご側ロープ固定端、9…乗りかご下プーリ、10…頂部プーリ、11…釣り合い重りプーリ、12…釣り合い重り側ロープ固定端、13…釣り合い重り、14…制御盤、15…乗り場側ドア、16…乗りかごレール、17…乗りかごガイド、18…釣り合い重りレール、19…昇降路、20…乗りかご緩衝器、21…釣り合い重り緩衝器、22…中間プーリ、23…巻上機ベース、24…ピットベース、25…防振ゴム、26…補助支持材、27…ガバナ本体、28…ガバナプーリ、29…乗りかご側ガバナロープ固定端、30…釣り合い重り側平滑板、31…乗りかご側平滑板、32…昇降路壁。

Claims (5)

  1. 綱車とモータとブレーキとを有する巻上機が乗りかごの昇降路の下方に配置され、前記綱車に懸架するロープを介して乗りかごおよび釣り合い重りを昇降させるエレベータにおいて、
    前記釣り合い重りの昇降ストロークを前記乗りかごの昇降ストロークよりも短くし、前記モータの垂直投影を前記釣り合い重りの垂直投影の内側にし、前記綱車の垂直投影を釣り合い重りの垂直投影から離し、前記モータは略円筒形であって回転軸方向の長さが直径よりも小さい薄形モータであり、前記綱車に懸架されこの綱車の上方に延びる2組のロープの双方を、前記釣り合い重りの昇降空間と乗りかごの昇降空間に挟まれた間隙空間を通したことを特徴とするエレベータ。
  2. 前記釣り合い重りの間隙空間に面する面と前記乗りかごの間隙空間に面する面の少なくともいずれかに平滑板を設けたことを特徴とする請求項に記載のエレベータ。
  3. 前記釣り合い重りを支持する支持レールを設け、この支持レールの前記ロープに面する側面に緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  4. 前記釣り合い重りの昇降空間と巻上機との間に緩衝器を配置したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  5. 前記巻上機の下方にこの巻上機に動力を供給し回転動作を制御する制御盤を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
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