JP3979331B2 - 表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法 - Google Patents

表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法に関し、特に、表示データに応じた電流を供給することにより所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を備えた表示画素を、複数配列してなる表示パネルに適用可能な表示駆動装置、及び、該表示駆動装置を備えた表示装置、並びに、該表示装置における駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード(LED)等のように供給される駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を備えた表示画素を、2次元配列した表示パネルを具備する発光素子型のディスプレイ(表示装置)が知られている。
【0003】
特に、アクティブマトリックス駆動方式を適用した発光素子型ディスブレイは、近年普及が著しい液晶表示装置(LCD)に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性もなく、また、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化、低消費電力化等が可能であるとともに、液晶表示装置の場合のように、バックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化が可能という極めて優位な特徴を有しており、次世代のディスプレイとして研究開発が盛んに行われている。
【0004】
そして、このような発光素子型ディスブレイにおいては、上述した電流制御型の発光素子を発光制御するための駆動制御機構や制御方法が種々提案されている。例えば、特許文献1等に記載されているように、表示パネルを構成する各表示画素ごとに、上記発光素子に加えて、該発光素子を発光制御するための複数のスイッチング手段からなる駆動回路(以下、便宜的に「発光駆動回路」又は「画素駆動回路」と記す)を備えたものが知られている。
【0005】
図16は、従来技術における発光素子型ディスプレイに適用される表示画素の構成例を示す等価回路図である。
すなわち、特許文献1等に記載された表示画素は、図16に示すように、表示パネルにマトリクス状に配設された複数の走査ライン(選択ライン)SL及びデータライン(信号ライン)DLの各交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N111に各々接続された薄膜トランジスタ(TFT)Tr111と、ゲート端子が接点N111に接続され、ソース端子に接地電位Vgndが印加された薄膜トランジスタTr112と、を備えた発光駆動回路DCp、及び、該発光駆動回路DCpの薄膜トランジスタTr112のドレイン端子にアノード端子が接続され、カソード端子に接地電位Vgndよりも低電位の低電源電圧Vssが印加された有機EL素子(電流制御型の発光素子)OELを有して構成されている。
【0006】
ここで、図16において、CP1は、薄膜トランジスタTr112のゲート−ソース間に形成される寄生容量である。また、薄膜トランジスタTr111は、nチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成され、薄膜トランジスタTr112は、pチャネル型の電界効果型トランジスタにより構成されている。
そして、このような構成を有する発光駆動回路DCpにおいては、薄膜トランジスタTr111及びTr112からなる2個のトランジスタ(スイッチング手段)を所定のタイミングでオン、オフ制御することにより、以下に示すように、有機EL素子OELを発光制御する。
【0007】
すなわち、発光駆動回路DCpにおいて、図示を省略した走査ドライバにより、走査ラインSLにハイレベルの走査信号Vselを印加して表示画素を選択状態に設定すると、薄膜トランジスタTr111がオン動作して、図示を省略したデータドライバによりデータラインDLに印加された、表示データに応じた階調信号電圧Vpixが薄膜トランジスタTr111を介して、接点N111(すなわち、薄膜トランジスタTr112のゲート端子)に印加される。これにより、薄膜トランジスタTr112が上記階調信号電圧Vpixに応じた導通状態でオン動作して、接地電位Vgndから所定の発光駆動電流が薄膜トランジスタTr112及び有機EL素子OELを介して低電源電圧Vssに流れ、有機EL素子OELが上記表示データに応じた輝度階調で発光動作する。
【0008】
次いで、走査ラインSLにローレベルの走査信号Vselを印加して表示画素を非選択状態に設定すると、薄膜トランジスタTr111がオフ動作することにより、データラインDLと発光駆動回路DCpとが電気的に遮断される。これにより、薄膜トランジスタTr112のゲート端子に印加された電圧が寄生容量CP1により保持されて、薄膜トランジスタTr112は、オン状態を持続することになり、上記選択状態と同様に、接地電位Vgndから所定の発光駆動電流が薄膜トランジスタTr12を介して有機EL素子OELに流れて、発光動作が継続される。この発光動作は、次の表示データに応じた階調信号電圧が各表示画素に印加される(書き込まれる)まで、例えば、1フレーム期間継続されるように制御される。
このような駆動制御方法は、各表示画素(薄膜トランジスタTr112のゲート端子)に印加する電圧(階調信号電圧)を調整することにより、有機EL素子OELに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所定の輝度階調で発光動作させていることから、電圧指定方式(又は、電圧印加方式)と呼ばれている。
【0009】
ところで、上述したような電圧指定方式を採用した発光駆動回路を備えた表示画素においては、選択機能を有する薄膜トランジスタTr111や発光駆動機能を有する薄膜トランジスタTr112の素子特性(チャネル抵抗等)が、外部環境(周囲の温度等)や使用時間等に依存してバラツキや変動(劣化)を生じた場合には、発光素子(有機EL素子OEL)に供給される発光駆動電流に影響を与えることになり、長期間にわたり安定的に所望の発光特性(所定の輝度階調での表示)を実現することが困難になるという問題を有していた。
【0010】
また、表示パネルの高精細化を図るために、各表示画素を微細化すると、発光駆動回路DCpを構成する薄膜トランジスタTr111及びTr112の動作特性(ソース−ドレイン間電流等)のバラツキが大きくなるため、適正な階調制御が行えなくなり、各表示画素の発光特性にバラツキが生じて表示画質の劣化を招くという問題を有していた。
そこで、このような問題点を解決する構成として、いわゆる、電流印加方式(又は、電流指定方式)と呼ばれる駆動制御方法に対応した発光駆動回路の構成が知られている。なお、この電流印加方式に対応した発光駆動回路の構成例については、後述する発明の実施の形態において詳しく説明するが、概略、以下のような構成及び動作(機能)を有するものである。
【0011】
すなわち、電流印加方式においては、発光素子(例えば、上述した有機EL素子OEL等)に供給する発光駆動電流の電流値を制御する電流生成制御手段(上述した薄膜トランジスタTr112に相当する)を備え、該電流生成制御手段に対して、表示データに応じた電流値を指定した階調電流をデータドライバから直接供給し、該電流に基づいて保持される電圧に基づいて、上記発光駆動電流の電流値を設定制御して、発光素子を所定の輝度階調で発光動作させるように構成されている。
【0012】
このように、電流印加方式を採用した発光駆動回路においては、上述した電流生成制御手段により、各表示画素に供給される表示データに応じた階調電流の電流レベルを電圧レベルに変換する機能(電流/電圧変換機能)と、該電圧レベルに基づく所定の電流値の発光駆動電流を発光素子に供給する機能(発光駆動機能)とを実現することができるので、電流生成制御手段を、例えば、単一の能動素子(薄膜トランジスタ)により構成することにより、図16に示したような複数の薄膜トランジスタ相互の動作特性のバラツキが、発光駆動電流に与える影響を抑制することができるという利点を有している。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−156923号公報 (第4頁、図2)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような方式を採用した発光駆動回路においては、以下に示すような問題を有していた。
すなわち、電流指定方式の発行駆動回路においては、最下位又は比較的輝度の低い表示データに基づく階調電流を各表示画素に書き込む場合(低階調表示時)、表示データの輝度階調に対応した小さい電流値を有する信号電流を各表示画素に供給する必要がある。
【0015】
ここで、各表示画素に表示データ(階調電流)を書き込む動作は、データラインに寄生する容量成分(配線容量)を所定の電圧まで充電することに相当するため、特に、表示パネルの大型化等によりデータラインの配線長を長く設計した場合には、階調電流の電流値が小さくなるほど(すなわち、低階調表示時ほど)、データラインの充電時間が長くなって、表示画素への書込動作に必要とする時間が長くなり、予め設定された(既定の)書込時間では表示画素に表示データを充分に書き込むことができない(飽和状態に達しない)、いわゆる、書込不足が生じ、表示データに応じた適切な輝度階調で発光動作することができない表示画素が発生して、表示パネル内で輝度差が生じて表示画質の劣化を招くという問題を有していた。
【0016】
また、表示パネルを高精細化するために、表示パネルに配設される走査ラインの数を増加させて、各走査ラインの選択期間を短く設定した場合においても、上述した場合と同様に、階調電流の電流値が小さくなるほど、各表示画素への充分な書込動作が行われなくなり、書込不足が発生して表示画質の劣化を招いたり、表示パネルの高精細化が制約されるという問題を有していた。
【0017】
さらに、表示画素へ供給される階調電流に対する発光素子における発光輝度の関係は、図17にその一例を示すように、データドライバ(電流ドライバ)により制御される階調電流の電流値に対して発光素子(有機EL素子)の発光輝度が一般に線形性を示すことから、上述した電流印加方式を適用した発光駆動回路において、発光素子に供給される発光駆動電流の電流値を、例えば、最高階調表示状態で3μAとし、当該発光素子により16階調の発光動作(表示)を行う場合には、データドライバにより1階調当たり3/16=0.19μAの電流制御を行う必要がある。しかしながら、既存の電流ドライバにおいては、10−7〜10−8A(=0.1〜0.01μA)オーダーの微少電流を正確かつ良好に設定制御することができるものはなく、また、このような高精度の電流制御を行うことができる電流ドライバを製造することも極めて困難かつ高コストであるという問題を有していた。
【0018】
なお、図17は、表示画素へ供給される階調電流の電流値に対する発光素子における発光輝度の関係の一例を示す特性図であって、後述するような電流印加方式に対応した発光駆動回路を備えた表示画素に対して、1000μsecのパルス幅で順次電流値を変化させた階調電流を供給した(書き込んだ)場合における、有機EL素子の発光輝度を測定したものである。
【0019】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、表示画素に設けられた発光素子を電流印加方式で発光制御するディスプレイにおいて、発光素子を長期間にわたり安定した発光特性で発光動作させるとともに、既存の電流ドライバを用いて、表示画素への表示データ(階調電流)の書込動作に際し、書込不足による表示画質の劣化を抑制しつつ、表示パネルの高精細化に良好に対応することができる表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の表示駆動装置は、電流制御型の発光素子を備えた表示画素を2次元配列して構成される表示パネルに対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させる表示駆動装置において、少なくとも、前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の一定の電流値を有する定電流を生成する電流生成手段と、前記表示パネルに配列された各行の前記表示画素を一定の選択期間で順次選択状態に設定する選択手段と、前記階調信号として、前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データの輝度階調に応じて規定されるタイミングで、前記各行の前記表示画素の各々に供給する階調信号供給手段と、前記表示画素における前記発光素子に印加する電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、を備え、前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、前記選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れない電圧に設定し、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させ、該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、前記選択期間終了後の非選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく前記発光駆動電流を前記発光素子に供給するように制御することを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の表示駆動装置は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記階調信号供給手段は、パルス幅変調制御手段を備え、該パルス幅変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で前記表示画素に供給することを特徴とする。
請求項3記載の表示駆動装置は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記階調信号供給手段は、パルス位置変調制御手段を備え、該パルス位置変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じたタイミングで前記表示画素に供給することを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
【0023】
請求項記載の表示駆動装置は、請求項記載の表示駆動装置において、前記表示画素は、前記選択期間内の、前記信号電流が供給される期間に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となることを特徴とする。
請求項記載の表示駆動装置は、請求項記載の表示駆動装置において、前記電流生成手段により生成される前記定電流の電流値は、少なくとも、前記階調信号供給手段により前記信号電流が前記表示画素に供給される信号幅が最小値に設定された場合に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となる値に設定されていることを特徴とする。
【0024】
請求項記載の表示駆動装置は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記表示駆動装置は、前記電流生成手段により生成される前記定電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持する複数の電流ラッチ手段を備え、前記階調信号供給手段は、前記各電流ラッチ手段から一斉に出力される電流を前記信号電流として、前記選択期間内の前記表示データの輝度階調に応じた一部の期間に、前記各表示画素に供給することを特徴とする。
【0025】
請求項記載の表示装置は、電流制御型の発光素子を備えた複数の表示画素を2次元配列してなる表示パネルを有し、前記表示画素の各々に対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、前記表示装置は、少なくとも、前記表示パネルに配列された各行の前記表示画素に順次走査信号を印加することにより、前記表示画素を一定の選択期間で順次選択状態に設定する走査駆動回路と、前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の一定の電流値を有する定電流を生成する電流生成手段と、前記階調信号として、前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データの輝度階調に応じて規定されるタイミングで、前記表示画素の各々に供給する階調信号供給手段と、を備えた信号駆動回路と、前記表示画素における前記発光素子に印加する電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、備え、前記選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光駆動電流が流れない電圧に設定し、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させ、該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、前記選択期間終了後の非選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく前記発光駆動電流を前記発光素子に供給するように制御することを特徴とする。
【0026】
請求項記載の表示装置は、請求項記載の表示装置において、前記階調信号供給手段は、パルス幅変調制御手段を備え、該パルス幅変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で前記表示画素に供給することを特徴とする。
請求項記載の表示装置は、請求項記載の表示装置において、前記階調信号供給手段は、パルス位置変調制御手段を備え、該パルス位置変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じたタイミングで前記表示画素に供給することを特徴とする。
【0028】
請求項10記載の表示装置は、請求項記載の表示装置において、前記表示画素は、前記選択期間内の、前記信号電流が供給される期間に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となることを特徴とする。
請求項11記載の表示装置は、請求項記載の表示装置において、前記電流生成手段により生成される前記定電流の電流値は、少なくとも、前記階調信号供給手段により前記信号電流が前記表示画素に供給される信号幅が最小値に設定された場合に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となる値に設定されていることを特徴とする。
【0029】
請求項12記載の表示装置は、請求項記載の表示装置において、前記信号駆動回路は、前記電流生成手段により生成される前記定電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持する複数の電流ラッチ手段を備え、前記階調信号供給手段は、前記各電流ラッチ手段から一斉に出力される電流を前記信号電流として、前記選択期間内の前記表示データの輝度階調に応じた一部の期間に、前記各表示画素に供給することを特徴とする。
請求項13記載の表示装置は、請求項乃至12のいずれかに記載の表示装置において、前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴とする。
【0030】
請求項14記載の表示装置の駆動制御方法は、電流制御型の発光素子を備えた複数の表示画素を2次元配列してなる表示パネルを有し、前記表示画素の各々に対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置の駆動制御方法において、前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の電流値を有する定電流を生成するステップと、前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持するステップと、前記表示画素を選択状態に設定する一定の選択期間において、前記発光素子に印加する電源電圧を前記発光素子に電流が流れない電圧に設定し、該選択期間、前記表示データの輝度階調に応じたタイミングで、前記階調信号として、前記保持した信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給して、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させるステップと、該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、前記選択期間終了後の非選択期間において、前記発光素子に印加する前記電源電圧を前記発光素子に電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく電流を前記発光素子に供給するステップと、を含むことを特徴とする表示装置の駆動制御方法。
【0031】
請求項15記載の表示装置の駆動制御方法は、請求項14記載の表示装置の駆動制御方法において、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給するステップは、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給することを特徴とする。
請求項16記載の表示装置の駆動制御方法は、請求項14記載の表示装置の駆動制御方法において、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給するステップは、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた所定のタイミングで、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給することを特徴とする。
【0032】
すなわち、本発明に係る表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法は、有機EL素子等のように、供給される発光駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を備えた表示画素に対して、表示データに応じた階調信号(階調電流)を供給することにより、該表示画素が2次元配列された表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、表示画素は、少なくとも、階調信号に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、信号駆動回路(データドライバ)により、一定の電流値を有する定電流を生成し、該定電流に基づく信号電流を、階調信号として、走査駆動回路(走査ドライバ)により設定される各行の表示画素の一定の選択期間内発光素子に印加する電源電圧を、発光素子に発光駆動電流が流れない電圧に設定して、表示データの輝度階調に応じて規定されるタイミングで各表示画素に供給し、供給された階調信号に応じた電圧成分を電荷保持手段に保持させ、電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における階調電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、選択期間終了後の非選択期間において、発光素子に印加する電源電圧を、発光素子に発光駆動電流が流れる電圧に設定し、電荷保持手段に残存する電荷量に基づく発光駆動電流を発光素子に供給するように構成されている。
【0033】
ここで、階調信号としては、選択期間内に供給される信号電流の信号幅(電流供給時間)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて設定する手法や、選択期間内に供給される所定の信号幅を有する信号電流の信号位置(電流供給タイミング)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて設定する手法を適用することができる。
【0034】
これにより、発光素子に供給される発光駆動電流よりも極めて大きい電流値を有する信号電流を、選択期間内に各表示画素に供給する際の電流供給時間(パルス幅)、もしくは、電流供給タイミング(パルス位置)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて適宜調整制御することにより、選択期間内の比較的短い期間に大電流を供給して、データライン等に形成された寄生容量を迅速に充電して安定化させることができる。
【0035】
したがって、表示パネルを大型化することによりデータライン長が長くなった場合や表示パネルの高精細化により選択期間が短く設定された場合、さらに、低階調表示動作を行う場合であっても、該選択期間内に各表示画素の電荷保持手段に表示データに応じた電荷を良好に蓄積させて、所望の輝度階調で発光動作するための発光駆動電流を発光素子に流すことができる。
また、この場合、選択期間を設定する走査信号の印加タイミング(選択期間)は、常に一定に制御され、また、表示データに応じた輝度階調を実現するために要求される信号電流の電流値の調整精度を、例えば、数mAオーダーにすることができるので、既存の走査ドライバや電流ドライバを適用して良好に発光素子の輝度階調を設定制御することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<表示装置>
まず、本発明に係る表示駆動装置を適用可能な表示装置の概略構成(基本構成)について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る表示装置の基本構成を示す概略ブロック図であり、図2は、本実施形態に係る表示装置の要部構成を示す概略構成図である。
【0037】
図1、図2に示すように、本実施形態に係る表示装置100は、概略、相互に直交するように配設された複数の走査ラインSLと複数のデータライン(信号ライン)DLとの各交点近傍に、例えば、後述する発光駆動回路(画素駆動回路)及び電流制御型の発光素子(有機EL素子)を備えた複数の表示画素EMがマトリクス状に配列された表示パネル110と、該表示パネル110の走査ラインSLに接続され、各走査ラインSLに所定のタイミングで順次走査信号Vselを印加することにより、行ごとの表示画素EMを選択状態に設定(走査)する走査ドライバ(走査駆動回路)120と、表示パネル110のデータラインDLに接続され、後述する表示信号生成回路150から供給される表示データを取り込んで、所定のタイミングで各データラインDLへ表示データに応じた階調電流(階調信号)Ipixを供給するデータドライバ(表示駆動装置、信号駆動回路)130と、後述する表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも、走査ドライバ120及びデータドライバ130の動作状態を制御する走査制御信号及びデータ制御信号を生成して出力するシステムコントローラ140と、例えば、表示装置100の外部から供給される映像信号に基づいて、表示データを生成して上記データドライバ130に供給するとともに、該表示データを表示パネル110に画像表示するためのタイミング信号(システムクロック等)を抽出、又は、生成して上記システムコントローラ140に供給する表示信号生成回路150と、を備えて構成されている。
【0038】
以下、上記各構成について具体的に説明する。
(表示パネル110)
図2に示した表示パネル110に配列された表示画素EMは、後述するように、走査ドライバ120から走査ラインSLに印加される走査信号Vselに基づいて、信号ドライバ130からデータラインDLに供給される階調電流Ipixを取り込んで、該階調電流Ipixに応じた電圧成分を保持する書込動作と、該電圧成分に基づく発光駆動電流を発光素子に供給して所定の輝度階調で発光させる発光動作と、を選択的に実行するように構成されている。
【0039】
すなわち、本実施形態に適用される表示画素EM(発光駆動回路)は、選択レベル(例えば、ハイレベル)の走査信号Vselが印加されることにより設定される選択状態(選択期間)においては、階調電流Ipixが書き込まれる(書込動作)とともに、発光素子への発光駆動電流の供給が遮断されて非発光状態となり、また、非選択レベル(例えば、ローレベル)の走査信号Vselが印加されることにより設定される非選択状態(非選択期間)においては、上記書込動作により書き込まれた階調電流Ipixに基づく発光駆動電流が発光素子に供給されて、発光素子が所定の輝度階調で発光する(発光動作)。なお、本実施形態に係る表示パネルに適用される表示画素EMの具体回路例や回路動作については、詳しくは後述する。
【0040】
(走査ドライバ120)
走査ドライバ120は、システムコントローラ140から供給される走査制御信号に基づいて、上記各走査ラインSLに選択レベル(例えば、ハイレベル)の走査信号Vselを順次印加することにより、各行ごとの表示画素EMを選択状態に設定し、データドライバ130により各データラインDLを介して供給される表示データに基づく階調電流Ipixを、各表示画素EMに書き込むように制御する。
【0041】
走査ドライバ120は、具体的には、図2に示すように、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSB1、SB2、SB3、・・・を、各選択ラインSLに対応させて複数段備え、後述するシステムコントローラ140から走査制御信号として供給される走査クロック信号SCKに基づいて、走査スタート信号SSTを表示パネル110の上方から下方に順次シフトしつつ生成されたシフト信号を、バッファを介して所定の電圧レベル(ハイレベル)に変換して走査信号Vselとして各走査ラインSLに印加する。
【0042】
(データドライバ130)
データドライバ130は、システムコントローラ140から供給されるデータ制御信号に基づいて、後述する表示信号生成回路150から供給される1行分ごとの表示データを所定のタイミングで順次取り込み、該表示データの輝度階調に対応する電流供給時間(パルス幅)、又は、電流供給タイミング(パルス位置)に設定された一定電流値を有する階調電流Ipixを生成して、上記各走査ラインごとに設定される選択期間内の所定のタイミングで各データラインDLに供給する。なお、データドライバの具体的な構成及び動作については、詳しく後述する。
【0043】
(システムコントローラ140)
システムコントローラ140は、上述した走査ドライバ120及びデータドライバ130に対して、動作状態を制御する走査制御信号及びデータ制御信号を出力することにより、各ドライバを所定のタイミングで動作させて走査信号Vsel及び階調電流Ipixを生成して出力させ、表示信号生成回路150により生成される表示データを各表示画素EMに書き込んで発光動作させ、所定の画像情報を表示パネル110に表示させる制御を行う。
【0044】
(表示信号生成回路150)
表示信号生成回路150は、例えば、表示装置100の外部から供給される映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、表示パネル110の1行分ごとに表示データとしてデータドライバ130に供給する。ここで、上記映像信号が、テレビ放送信号(コンポジット映像信号)のように、画像情報の表示タイミングを規定するタイミング信号成分を含む場合には、表示信号生成回路150は、上記輝度階調信号成分を抽出する機能のほか、タイミング信号成分を抽出してシステムコントローラ140に供給する機能を有するものであってもよい。この場合においては、上記システムコントローラ140は、表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ120やデータドライバ130に対して供給する走査制御信号及びデータ制御信号を生成する。
【0045】
<表示画素の具体例>
次いで、上述した表示パネルに配列される表示画素の具体回路例について、図面を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る表示装置に適用可能な表示画素(発光駆動回路)の具体回路例を示す回路構成図であり、図4は、本実施例に係る発光駆動回路の動作状態を示す概念図である。図5は、本実施例に係る表示画素を適用した表示装置の基本動作を示すタイミングチャ−トである。また、図6は、本実施例に係る表示画素を適用した表示装置の一構成例を示す概略ブロック図である。
【0046】
本実施例に係る表示画素EMは、図3に示すように、概略、上述した走査ドライバ120から印加される走査信号Vselに基づいて表示画素EMを選択状態に設定し、該選択状態においてデータドライバ130から供給される階調電流Ipixを取り込み、該階調電流Ipixに応じた発光駆動電流を発光素子に流す発光駆動回路DCと、発光回路DCから供給される発光駆動電流に基づいて、所定の輝度階調で発光動作する有機EL素子OEL等の電流制御型の発光素子と、を有して構成されている。
【0047】
発光駆動回路DCは、例えば、図3に示すように、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子が電源ラインVL(電源電圧Vsc)に、ドレイン端子が接点N1に各々接続されたnチャネル型の薄膜トランジスタTr11と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N12に各々接続されたnチャネル型の薄膜トランジスタTr12と、ゲート端子が接点N11に、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインVL及び接点N12に各々接続されたnチャネル型の薄膜トランジスタ(発光駆動手段)Tr13と、接点N11及び接点N12間に接続されたコンデンサ(電荷保持手段)Csと、を備えた構成を有し、有機EL素子OELのアノード端子が接点N12に、カソード端子が接地電位に各々接続されている。ここで、コンデンサCsは、薄膜トランジスタTr13のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよい。
【0048】
このような構成を有する発光駆動回路DCにおける発光素子(有機EL素子OEL)の発光駆動制御は、例えば、図5に示すように、一走査期間Tscを1サイクルとして、該一走査期間Tsc内に、走査ラインSLに接続された表示画素を選択して表示データに対応する階調電流Ipixを書き込み、電圧成分として保持する選択期間(書込動作期間)Tseと、該選択期間Tseに書き込み、保持された電圧成分に基づいて、上記表示データに応じた発光駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光動作させる非選択期間(発光動作期間)Tnseと、を設定することにより実行される(Tsc=Tse+Tnse)。ここで、各行の表示画素EMが接続された各走査ラインSLごとに設定される選択期間Tseは、相互に時間的な重なりが生じないように設定される。
【0049】
(選択期間)
すなわち、表示画素の選択期間Tseにおいては、図5に示すように、まず、走査ドライバ120から特定の走査ラインSLに対して、ハイレベルの走査信号Vsel(Vslh)が印加されて当該行の表示画素が選択状態に設定されるとともに、当該行の表示画素の電源ラインVLに対して、ローレベルの電源電圧Vsclが印加される。また、このタイミングに同期して、データドライバ130から当該行の表示画素に対応する電流値を有する負極性の階調電流(−Ipix)が各データラインDLに供給される。
【0050】
これにより、発光駆動回路DCを構成する薄膜トランジスタTr11及びTr12がオン動作して、ローレベルの電源電圧Vsc(Vscl)が接点N11(すなわち、薄膜トランジスタTr13のゲート端子及びコンデンサCsの一端)に印加されるとともに、データラインDLを介して負極性の階調電流(−Ipix)を引き込む動作が行われることにより、ローレベルの電源電圧Vsclよりも低電位の電圧レベルが接点N12(すなわち、薄膜トランジスタTr13のソース端子及びコンデンサCsの他端)に印加される。
【0051】
このように、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタTr13のゲート−ソース間)に電位差が生じることにより、薄膜トランジスタTr13がオン動作して、図4(a)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr13、接点N12、薄膜トランジスタTr12、データラインDLを介して、データドライバ130に、階調電流Ipixの電流値に対応した書込電流Iaが流れる。
【0052】
このとき、コンデンサCsには、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタのTr13のゲート−ソース間)に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。また、電源ラインVLには、接地電位以下の電圧レベルを有する電源電圧Vsclが印加され、さらに、書込電流IaがデータラインDL方向に流れるように制御されていることから、有機EL素子OELのアノード端子(接点N12)に印加される電位はカソード端子の電位(接地電位)よりも低くなり、有機EL素子OELに逆バイアス電圧が印加されていることになるため、有機EL素子OELには駆動電流が流れず、発光動作は行われない。
【0053】
(非選択期間)
次いで、選択期間Tse終了後の非選択期間Tnseにおいては、図5に示すように、走査ドライバ120から特定の走査ラインSLに対して、ローレベルの走査信号Vsel(Vsll)が印加されて当該行の表示画素が非選択状態に設定されるとともに、当該行の表示画素の電源ラインVLに対して、ハイレベルの電源電圧Vschが印加される。また、このタイミングに同期して、データドライバ130による階調電流Ipixの引き込み動作が停止される。
【0054】
これにより、発光駆動回路DCを構成する薄膜トランジスタTr11及びTr12がオフ動作して、接点N11(すなわち、薄膜トランジスタTr13のゲート端子及びコンデンサCsの一端)への電源電圧Vscの印加が遮断されるとともに、接点N12(すなわち、薄膜トランジスタTr13のソース端子及びコンデンサCsの他端)へのデータドライバ130による階調電流Ipixの引き込み動作に起因する電圧レベルの印加が遮断されるので、コンデンサCsは、上述した選択期間において蓄積された電荷を保持する。
【0055】
このように、コンデンサCsが書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタのTr13のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、薄膜トランジスタTr13はオン状態を維持する。また、電源ラインVLには、接地電位よりも高い電圧レベルを有する電源電圧Vsc(Vsch)が印加されるので、有機EL素子OELのアノード端子(接点N2)に印加される電位はカソード端子の電位(接地電位)よりも高くなる。
【0056】
したがって、図4(b)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr13、接点N12を介して、有機EL素子OELに順バイアス方向に所定の発光駆動電流Ibが流れ、有機EL素子OELが発光する。ここで、コンデンサCsにより保持される電位差(充電電圧)は、薄膜トランジスタTr13において階調電流Ipixに対応した書込電流Iaを流下させる場合の電位差に相当するので、有機EL素子OELに流下する発光駆動電流Ibは、上記書込電流Iaと同等の電流値を有することになる。これにより、選択期間Tse後の非選択期間Tnseにおいては、選択期間Tseに書き込まれた表示データ(階調電流Ipix)に対応する電圧成分に基づいて、薄膜トランジスタTr13を介して、駆動電流が継続的に供給されることになり、有機EL素子OELは表示データに対応する輝度階調で発光する動作を継続する。
【0057】
そして、上述した一連の動作を、表示パネル110を構成する全ての走査ラインSLについて順次繰り返し実行することにより、表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、所定の輝度階調で発光し、所望の画像情報が表示される。ここで、本実施例に係る発光駆動回路DCに適用される薄膜トランジスタTr11〜Tr13については、特に限定するものではないが、薄膜トランジスタTr11〜Tr13を全てnチャネル型の薄膜トランジスタにより構成することができるため、nチャネル型アモルファスシリコンTFTを良好に適用することができる。この場合、すでに確立されたアモルファスシリコン製造技術を適用して、動作特性の安定した発光駆動回路を比較的安価に製造することができる。
【0058】
ここで、本実施例に係る発光駆動回路DCにおいて電源ラインVLに所定の電源電圧Vcsを印加する構成としては、例えば、図6に示すように、表示パネル110の各走査ラインSLに並行に配設された複数の電源ラインVLを接続する電源ドライバ160を備え、システムコントローラ140から供給される電源制御信号に基づいて、走査ドライバ120から出力される走査信号Vselに同期する所定のタイミングで、電源ドライバ160から所定の電圧値を有する電源電圧Vcsを、走査ドライバ120により走査信号Vselが印加される行(選択状態に設定される表示画素EM)の電源ラインVLに対して印加するようにした構成を良好に適用することができる。
【0059】
なお、上述した表示画素においては、発光駆動回路として3個の薄膜トランジスタを備え、データドライバにより負極性の階調電流を生成して、データラインを介してデータドライバ方向に該階調電流を引き込む形態の電流印加方式に対応した回路構成を示したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、少なくとも、電流印加方式に対応した発光駆動回路を備えた表示装置であって、発光素子への駆動電流の供給を制御する発光駆動トランジスタ(薄膜トランジスタTr13に相当)、及び、階調電流の書込動作を制御する書込制御トランジスタ(薄膜トランジスタTr12に相当)を有し、表示データに応じた階調電流(書込電流)を保持した後、該階調電流に基づいて、上記発光制御トランジスタをオン動作させて発光駆動電流を供給して、発光素子を所定の輝度階調で発光させるものであれば、他の回路構成を有するものであればよく、例えば、4個の薄膜トランジスタを備えた回路構成を有するものであってもよく、さらには、データドライバにより正極性の階調電流を生成して、データドライバからデータライン方向に該階調電流を印加する(流し込む)形態の回路構成を有するものであってもよい。
【0060】
また、上述した実施例においては、表示画素を構成する発光素子として、有機EL素子を適用した構成を示したが、本発明に係る表示装置はこれに限るものではなく、供給される発光駆動電流の電流値に応じて所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子であれば、上述した有機EL素子の他に、例えば、発光ダイオードやその他の発光素子を適用するものであってもよい。
【0061】
ここで、本実施例に示したような回路構成を有する表示画素(発光駆動回路)においては、発明が解決しようとする課題において説明したように、データラインに生じる寄生容量(配線容量)の影響により、表示パネルが大型化された場合や低階調表示時等に、表示画素への書込動作に際し、データラインの充放電に時間を要し、データラインの電圧レベルが安定化するまでに比較的長い時間を必要とするという問題を有していた。
【0062】
そこで、本発明においては、表示画素EMへの書込みに際し、データドライバ130からデータラインDLを介して表示画素EMに供給される階調電流Ipix(書込電流Ia)として、上述した発光駆動回路DCの基本動作において説明したように、選択期間中継続して表示データに対応した電流値を有する階調電流Ipixを供給して、発光素子に表示データに応じた輝度階調で発光動作させるための発光駆動電流Ibを供給するのではなく、上記基本動作における場合に比較して十分大きい一定の電流値(例えば、10倍以上)を有するように階調電流Ipixを設定するとともに、選択期間中における階調電流Ipixの電流供給時間(パルス幅)、又は、電流供給タイミング(パルス位置)を表示データの輝度階調に応じて、適宜調整設定(変調)することにより、表示画素EM(発光駆動回路DC)に大きな電流値を有する階調電流Ipixを供給するようにして、データラインDLに生じる配線容量を迅速に充電して電圧レベルを安定化させ、書込時間を実質的に短縮するようにしている。ここで、書込動作時にデータラインDL(各表示画素EM)に供給される階調電流Ipixの電流値は、電流供給時間(パルス幅)が最小幅となる状態であっても、表示画素EMに対して充分な電圧成分を保持することができる程度の値に設定される。以下、本発明を実現するためのデータドライバの構成及び動作について詳しく説明する。
【0063】
<データドライバの具体例>
図7は、本実施形態に係る表示装置に適用可能なデータドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。
図7に示すように、データドライバ130は、例えば、各列のデータラインDLに接続された表示画素EMに供給される階調電流Ipixの電流値を規定する電流成分(定電流Ip)を生成して出力する単一の定電流発生回路(電流生成手段)131と、該定電流発生回路131から供給される定電流Ipを、後述する定電流ラッチ回路134の各々へ順次供給するタイミングを設定するシフトレジスタ132と、シフトレジスタ132から所定のタイミングで順次出力されるスイッチ切換信号(シフト出力)SRにより、定電流発生回路131から各定電流ラッチ回路134への定電流Ipの供給状態を制御する複数のスイッチ手段133と、データラインDLごとに設けられ、上記定電流発生回路131から供給される定電流Ipを、シフトレジスタ132に基づく所定のタイミングでスイッチ手段133を介して順次取り込んで保持(記憶)する複数の定電流ラッチ回路(電流ラッチ手段)134と、各データラインDLに接続され、表示信号生成回路150から供給される表示データに含まれる輝度階調成分に基づいて、パルス幅変調(PWM)制御によって階調電流IpixをデータラインDL(各表示画素EM)に供給する電流供給時間(パルス幅)、もしくは、パルス位置変調(PMM)制御によって階調電流IpixをデータラインDL(各表示画素EM)に供給する電流供給タイミング(パルス位置)を設定する電流供給制御回路(階調信号供給手段)80と、を備えて構成されている。
【0064】
(定電流発生回路)
図8は、本実施形態に適用可能な定電流発生回路の一具体例を示す回路構成図である。
定電流発生回路131は、概略、各データラインDLに接続された複数の有機EL素子OELの各々を所定の輝度階調で発光動作させるために必要な一定の電流値を有する定電流Ipを生成して、各データラインDLに対応して設けられた個別の定電流ラッチ回路134に出力するように構成されている。
【0065】
ここで、定電流発生回路131としては、例えば、図8に示すように、前段の制御電流生成部131aと、後段のカレントミラー回路部131bからなる回路構成を適用することができる。なお、本実施例に示す定電流発生回路131は、本発明に係る表示駆動装置に適用可能な一例を示すものにすぎず、この回路構成に限定されるものではない。また、定電流発生回路131として、制御電流生成部131aとカレントミラー回路部131bを備えた構成を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
制御電流生成部131aは、例えば、図8に示すように、一端側が高電位電源Vddに接続された抵抗R21の他端側にエミッタが接続され、後段のカレントミラー回路部131b(出力接点N21)にコレクタが接続されたpnp型パイポーラトランジスタ(以下、「pnpトランジスタ」と略記する)Q21と、該pnpトランジスタQ21のベースにソースが接続され、例えば、システムコントローラ140からのセット信号SETが入力されるセット端子TMsetにドレインが接続され、所定の制御信号INが入力される入力端子TMinにゲートが接続されたpチャネル型薄膜トランジスタM21と、を備えた回路構成を有している。
【0067】
また、カレントミラー回路部131bは、例えば、図8に示すように、上記制御電流生成部131aの出力接点N21にコレクタ及びベースが接続されたnpn型パイポーラトランジスタ(以下、「npnトランジスタ」と略記する)Q22と、該npnトランジスタのエミッタ及び低電位電源Vss間に接続された抵抗R22と、一定の電流値を有する出力電流(定電流Ip)が出力される出力端子TMcsにコレクタが接続され、上記制御電流生成部131aの出力接点N21にベースが接続されたnpnトランジスタQ23と、該npnトランジスタQ23のエミッタ及び低電位電源Vss間に接続された抵抗R23と、を備えた回路構成を有している。
【0068】
ここで、出力電流(定電流Ip)は、上記制御電流生成部131aにより生成され、出力接点N21を介して入力された制御電流の電流値に対して、カレントミラー回路構成により規定される所定の電流比率に応じた電流値を有している。また、本実施例においては、上述した表示画素(発光駆動回路)の構成に対応するように、後述する定電流ラッチ回路134に対して負極性の電流を供給することにより、出力電流(定電流Ip)が定電流ラッチ回路134側から定電流発生回路131方向に引き込まれるように流れる。
【0069】
(シフトレジスタ/スイッチ手段)
シフトレジスタ132は、システムコントローラ140から供給されるデータ制御信号に基づいて、順次出力されるシフト出力を、各データラインDLに対応して設けられたスイッチ手段133の各々にスイッチ切換信号SRとして順次印加する。各スイッチ手段133は、シフトレジスタ132から出力されるスイッチ切換信号SRに基づいて、各々異なるタイミングでオン動作し、上記定電流発生回路131から出力される定電流Ipを、各定電流ラッチ回路134に順次供給して、取り込み保持されるように制御する。
【0070】
(定電流ラッチ回路)
図9は、本実施形態に適用可能な定電流ラッチ回路の一具体例を示す回路構成図であり、図10は、本実施形態に適用可能な定電流ラッチ回路における基本動作を示す概念図である。なお、図9においては、定電流ラッチ回路134に加え、上記スイッチ手段133の機能を備えた構成を示す。
本実施形態に適用可能な定電流ラッチ回路134は、上記定電流発生回路131から出力される定電流Ipを、シフトレジスタ132から出力されるスイッチ切換信号(シフト出力)SRに基づいて順次取り込み保持し、該保持された電流成分をそのまま、もしくは、該電流成分に基づいて生成される信号電流Icを後述する電流供給制御回路135に一斉に出力するように構成されている。
【0071】
ここで、定電流ラッチ回路134としては、例えば、図9に示すように、前段の電流成分保持部134a(スイッチ手段133を含む)と、後段のカレントミラー回路部134bからなる回路構成を適用することができる。なお、本実施例に示す定電流ラッチ回路134及びスイッチ手段133の構成は、本発明に係る表示駆動装置に適用可能な一例を示すものにすぎず、この回路構成に限定されるものではない。また、定電流ラッチ回路134として、電流成分保持部134aとカレントミラー回路部134bを備えた構成を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0072】
電流成分保持部134aは、例えば、図9に示すように、接点N31及び上記定電流発生回路131の出力端子TMcs間にソース及びドレインが接続され、シフトレジスタ132のシフト出力端子TMsrにゲートが接続されたpチャネル型の薄膜トランジスタM31と、高電位電源Vdd及び接点N32間にソース及びドレインが接続され、接点N31にゲートが接続されたpチャネル型の薄膜トランジスタM32と、接点N32及び定電流発生回路131の出力端子TMcs間にソース及びドレインが接続され、シフトレジスタ132のシフト出力端子TMsrにゲートが接続されたpチャネル型の薄膜トランジスタM33と、高電位電源Vdd及び接点N31間に接続された蓄積容量C31と、接点N32及び後段のカレントミラー回路部134bへの出力接点N33間にソース及びドレインが接続され、システムコントローラ140から供給され、後段のカレントミラー回路部134bへの制御電流(駆動制御電流Iac)の出力状態を制御する出力イネーブル信号OEが入力される出力制御端子TMoeにゲートが接続されたpチャネル型の薄膜トランジスタM34と、を備えた構成を有している。ここで、シフトレジスタ132からのスイッチ切換信号(シフト出力)SRに基づいて、オン/オフ動作する薄膜トランジスタM31、M33は、上述したスイッチ手段133を構成する。また、高電位電源Vdd及び接点N31間に設けられる蓄積容量C31は、薄膜トランジスタM32のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよい。
【0073】
また、カレントミラー回路部134bは、例えば、図9に示すように、各々、上記電流成分保持部134aの出力接点N33にコレクタ及びベースが接続され、接点N34にエミッタが接続されたnpnトランジスタQ31、Q32と、接点N34及び低電位電源Vss間に接続された抵抗R31と、高電位電源Vddにコレクタが接続され、上記電流成分保持部134aの出力接点N33がベースに接続されたnpnトランジスタQ33と、該npnトランジスタQ33のエミッタ及び出力電流(信号電流Ic)が出力される出力端子TMout間に接続された抵抗R32と、を備えた構成を有している。
【0074】
ここで、出力電流(信号電流Ic)は、上記電流成分保持部134aから出力され、出力接点N33を介して入力された制御電流(駆動制御電流Iac)の電流値に対して、カレントミラー回路構成により規定される所定の電流比率に応じた電流値を有している。具体的には、出力電流(信号電流Ic)は、後述する電流供給制御回路135を介して各データラインDLに供給される階調電流Ipixの電流供給時間(パルス幅)が最小幅となる状態であっても、表示画素(発光駆動回路)に設けられた電荷保持部(コンデンサCs)における電荷蓄積状態が飽和状態(フル充電状態)となるのに充分な電荷量を供給することができる程度の値になるように、上記カレントミラー回路部134bの回路構成(電流比率を規定する抵抗R31、R32)が設定される。
【0075】
なお、上述したカレントミラー回路部134bにおける電流比率を、抵抗R31、R32により規定する回路構成に替えて、npnトランジスタQ31〜Q33の面積比を変えることによって、上記電流比率を規定するようにしてもよい。その場合、抵抗R31、R32の抵抗値のバラツキに起因する回路内部における電流成分のバラツキの発生を抑制して、出力電流(信号電流Ic)のバラツキを抑制することができる。
【0076】
このような構成を有する定電流ラッチ回路(スイッチ手段を含む)における基本動作は、有機EL素子の動作サイクル(走査期間)を基準として、相互に時間的な重なりが生じない所定のタイミングで電流ラッチ動作及び電流出力動作が実行される。
(電流ラッチ動作)
電流ラッチ動作においては、まず、システムコントローラ140から出力制御端子TMoeを介して、ハイレベルの出力イネーブル信号OEを印加することにより、出力制御手段としての薄膜トランジスタM34がオフ動作する。この状態で、定電流発生回路131から負極性の電流成分を有する定電流Ipを入力端子TMcs(定電流発生回路131の出力端子TMcsに相当する)を介して供給するとともに、シフトレジスタ132からシフト出力端子TMsrを介して、所定のタイミングでローレベルのスイッチ切換信号SRを印加することにより、入力制御手段(スイッチ手段133)としての薄膜トランジスタM31、M33がオン動作する。
【0077】
これにより、接点N31(すなわち、薄膜トランジスタM32のゲート端子、又は、蓄積容量C31の一端側)に負極性を有する定電流Ipに応じたローレベルの電圧レベルが印加されて、高電位電源Vdd及び接点N31間(薄膜トランジスタM32のゲート−ソース間)に電位差が生じることにより、薄膜トランジスタM32がオン動作し、図10(a)に示すように、高電位電源Vddから薄膜トランジスタM32、M33を介して入力端子TMcs方向(すなわち、定電流発生回路131方向)に、定電流Ipと同等の書込電流Iwが引き込まれるように流れる。
【0078】
このとき、蓄積容量C31には、高電位電源Vdd及び接点N31間(薄膜トランジスタM32のゲート−ソース間)に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される。ここで、蓄積容量C31に蓄積された電荷(電圧成分)は、電流ラッチ動作の終了により、シフトレジスタ132からシフト出力端子TMsrを介して、ハイレベルのスイッチ切換信号SRが印加され、薄膜トランジスタM31、M33がオフ動作して、上記書込電流Iwの引き込みが停止された後においても保持される。
【0079】
(電流出力動作)
次いで、電流ラッチ動作終了後の電流出力動作においては、システムコントローラ140から出力制御端子TMoeを介して、ローレベルの出力イネーブル信号OEを印加することにより、薄膜トランジスタM34がオン動作する。このとき、蓄積容量C31に保持された電圧成分により、薄膜トランジスタM32のゲート−ソース間に電流ラッチ動作時と同等の電位差が生じているので、図10(b)に示すように、高電位電源Vddから薄膜トランジスタM32、M34を介して出力接点N33(カレントミラー回路部134b)方向に、上記書込電流Iw(=定電流Ip)と同等の電流値を有する駆動制御電流Iacが流れる。
【0080】
これにより、カレントミラー回路部134bに流れた駆動制御電流Iacは、カレントミラー回路構成により規定される所定の電流比率に応じた電流値を有する信号電流Icに変換されて、各出力端子TMoutを介して電流供給制御回路135に出力される。ここで、定電流ラッチ回路134から電流供給制御回路135へ出力される信号電流Icは、電流出力動作の終了により、システムコントローラ140から出力制御端子TMoeを介して、ハイレベルの出力イネーブル信号OEが印加され、薄膜トランジスタM34がオフ動作することにより供給が停止される。
【0081】
(電流供給制御回路)
図11は、本実施形態に適用可能な電流供給制御回路における階調電流の供給制御動作を示す波形図である。
本実施形態に適用される電流供給制御回路135の第1の具体例は、表示信号生成回路150から供給される表示データに基づいて、各表示画素ごとの輝度階調に対応した電流供給時間(パルス幅)を有する電流供給パルスを生成し、システムコントローラ140からの出力イネーブル信号OEに基づいて、各電流ラッチ回路134から出力される一定の電流値を有する信号電流Icを、各表示画素に応じた電流供給時間だけ各データラインDLに出力するパルス幅変調(PWM)制御を実行して、走査ドライバ120からの走査信号Vselの印加により選択状態に設定された特定の行の各表示画素EMに対して階調電流Ipixとして供給するように構成されている(後述する第1の駆動制御方法参照)。
【0082】
ここで、本実施例に係る電流制御回路135において実行されるパルス幅変調制御は、具体的には、図11(a)に示すように、走査ドライバ120により走査信号Vselを印加することにより設定される表示画素EMの選択期間Tseにおいて、該走査信号Vselの選択レベルへの立ち上がりタイミングを基点として、階調電流Ipixの書込動作の対象となっている表示画素EMに対応する表示データに含まれる輝度階調成分に応じたパルス幅Taを有する電流供給パルスを生成し、該電流供給パルスの印加期間中のみ、上記信号電流Icを階調電流Ipixとして当該表示画素EMに供給する。
【0083】
これにより、信号電流Icの一定の大きな電流値を有するとともに、電流供給パルスにより表示データに応じた電流供給時間が設定された階調電流Ipixが各表示画素EMに供給される。ここで、電流供給パルスのパルス幅Taは、信号電流Icの電流値を有する階調電流Ipixを供給した場合に、表示画素EM(発光駆動回路DC)に設けられた電荷保持部(コンデンサCs)を、少なくとも飽和状態にまで充電することができる程度の時間に設定されている必要がある。なお、図11(a)において、選択期間Tseのうち、電流供給パルス(パルス幅Ta)の印加終了後の期間Tbは、表示画素EMへの階調電流Ipixの供給(書込み)が行われないブランク期間である。
【0084】
また、本実施形態に適用される電流供給制御回路135の第2の具体例は、表示信号生成回路150から供給される表示データに基づいて、各表示画素ごとの輝度階調に対応した電流供給タイミング(パルス位置)に設定された電流供給パルスを生成し、システムコントローラ140からの出力イネーブル信号OEに基づいて、各電流ラッチ回路134から出力される一定の電流値を有する信号電流Icを、各表示画素に応じた電流供給タイミングかつ一定のパルス幅で各データラインDLに出力するパルス位置変調(PMM)制御を実行して、走査ドライバ120からの走査信号Vselの印加により選択状態に設定された特定の行の各表示画素EMに対して階調電流Ipixとして供給するように構成されている(後述する第2の駆動制御方法参照)。
【0085】
ここで、本実施例に係る電流制御回路135において実行されるパルス位置変調制御は、具体的には、図11(b)に示すように、走査ドライバ120により走査信号Vselを印加することにより設定される表示画素EMの選択期間Tseにおいて、一定のパルス幅Tcを有するとともに、走査信号Vselの非選択レベルへの立ち下がりタイミングを基点として、階調電流Ipixの書込動作の対象となっている表示画素EMに対応する表示データに含まれる輝度階調成分に応じたパルス位置Tdに設定された電流供給パルスを生成し、該電流供給パルスの印加期間中のみ、上記信号電流Icを階調電流Ipixとして当該表示画素EMに供給する。
【0086】
これにより、信号電流Icの一定の大きな電流値を有し、一定の電流供給時間に固定されるとともに、電流供給パルスにより表示データに応じた電流供給タイミングが設定された階調電流Ipixが各表示画素EMに供給される。ここで、電流供給パルスのパルス幅Tcは、上述した第1の具体例と同様に、信号電流Icの電流値を有する階調電流Ipixを供給した場合に、表示画素EM(発光駆動回路DC)に設けられた電荷保持部(コンデンサCs)を、少なくとも飽和状態にまで充電することができる程度の時間に設定されている必要がある。
なお、上述した電流供給制御回路は、周知のパルス幅変調(PWM)制御回路やパルス位置変調(PMM)制御回路を適用して良好に実現することができる。
【0087】
以上のような構成及び駆動方法を有するデータドライバ(表示駆動装置)130において、例えば、表示画素の非選択期間(発光動作期間)中の所定のタイミングで、定電流発生回路131により一定の電流値を有する定電流Ipが生成され、シフトレジスタ132から順次出力されるスイッチ切換信号SRの印加タイミングに基づいて、上記定電流Ipに対応する書込電流Iwが各電流ラッチ回路134に流れて、順次電圧成分として保持される(電流ラッチ動作)。
【0088】
次いで、表示画素の選択期間(書込動作期間)中の所定のタイミングで、システムコントローラ140から各電流ラッチ回路134に出力イネーブル信号OEが共通に印加されることにより、各電流ラッチ回路134に保持された電圧成分に応じた信号電流Icが出力され、表示データに基づいて電流供給制御回路135により設定された電流供給時間(パルス幅)、もしくは、電流供給タイミング(パルス位置)で出力端子TMoutを介して各データラインDLに階調電流Ipixとして供給される(電流出力動作)。
そして、このような電流ラッチ期間及び電流出力期間を、上述した走査ドライバ120により各走査ラインSLを順次選択する走査期間ごとに繰り返し設定することにより、各行ごとの表示画素EM(有機EL素子OEL)を順次表示データに応じた所定の輝度階調で発光動作させることができる。
【0089】
<表示装置の駆動制御方法>
次に、上述した構成を有する表示装置の駆動制御動作(駆動制御方法)について、具体例を示して説明する。
(第1の駆動制御方法)
図12は、本発明に係る表示装置においてパルス幅変調(PWM)制御方式を適用した第1の駆動制御方法を説明するタイミングチャートである。ここでは、上述した表示装置の各構成を適宜参照しながら説明する。
【0090】
本実施形態に係る駆動制御方法は、上述した図11(a)に示したように、表示画素EMの選択期間Tse中に、データドライバ130から表示データに対応した階調電流Ipixを表示画素に書き込む書込動作タイミングにおいて、該階調電流Ipixを表示画素に供給する電流供給時間(電流供給パルスのパルス幅Ta)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて調整することにより、表示画素EM(発光素子)の階調制御を行う。
【0091】
すなわち、上述したような構成を有する表示装置において、まず、表示信号生成回路150により、映像信号から表示パネル110に配列された各表示画素EM(有機EL素子OEL)を所定の輝度階調で発光動作させるための表示データが抽出されて、表示パネル110の各行ごとにシリアルデータとしてデータドライバ130に順次供給される。
データドライバ130は、図12に示すように、システムコントローラ140から供給されるデータ制御信号に基づくタイミングで、一定の電流値を有する信号電流Icを、上記表示データに応じたパルス幅Taに設定して、表示画素EMの選択期間Tseの開始タイミングに同期して、表示パネル110に配設された各データラインDLに階調電流Ipixとして出力する。
【0092】
ここで、データドライバ130からデータラインDLに出力される階調電流Ipixの電流値(すなわち、信号電流Icの電流値)は、表示データに応じた輝度階調で有機EL素子OELを発光動作させる際に供給される発光駆動電流の電流値の、例えば、10倍程度大きな値となるように設定される。なお、信号電流Icの電流値は、上述した定電流発生回路131に設けられたカレントミラー回路部131bにより規定される電流比率により設定するものであっても良いし、電流ラッチ回路134に設けられたカレントミラー回路134bにより規定される電流比率により設定するものであっても良い。
これにより、選択状態に設定された表示画素EMに、上記階調電流Ipixが供給され、該階調電流Ipixに基づいて発光駆動回路DCに流れる書込電流Iaに応じた電荷が電荷保持部(コンデンサCs)に保持される。
【0093】
そして、階調電流Ipixに設定されたパルス幅Ta(電流供給時間)の経過後であって、当該選択期間Tseの終了までのブランク期間Tbにおいては、データドライバ130からの階調電流Ipixの供給が遮断され、表示画素EMへの書込動作は停止される。このとき、表示画素EMに印加される走査信号Vselは継続して選択レベル(ハイレベル)を保持しているため、各表示画素EM(発光駆動回路DC)に設けられた薄膜トランジスタTr12は継続してオン状態を保持する。
そのため、図12に示すように、このブランク期間Tb中にコンデンサCsに蓄積された電荷の一部が薄膜トランジスタTr12を介してデータラインDLに徐々に放電されていく。
【0094】
これにより、ブランク期間Tbの経過後(すなわち、選択期間Tse終了時)においてコンデンサCsに保持された電荷量は、階調電流Ipixの供給終了直後に保持されていた電荷量に比較して、一部が放電されて低下した状態となる。ここで、該蓄積電荷に基づいて薄膜トランジスタTr13のゲート−ソース間に生じる電圧レベルが、表示データに応じた輝度階調で有機EL素子OELを発光動作させるために必要な電流値を有する発光駆動電流を流すことができる値になるように、上記ブランク期間Tbを設定する。すなわち、電流供給パルスのパルス幅Taを表示データに含まれる輝度階調成分に応じて調整制御することにより、同時に、ブランク期間Tbが調整されて、コンデンサCsに蓄積される電荷量が調整制御される。
【0095】
そして、表示画素EMに非選択レベル(ローレベル)の走査信号Vselが印加されて、表示画素EMの選択期間Tseが終了し、非選択期間Tnseが開始されると、各表示画素EM(発光駆動回路DC)に設けられた薄膜トランジスタTr12がオフ状態になり、上記コンデンサCsに蓄積された電荷の放電が停止するとともに、該蓄積電荷量に基づく電圧レベル(ゲート−ソース間電圧)に基づいて薄膜トランジスタTr13が導通し、所定の電流値を有する発光駆動電流Ibが有機EL素子OELに供給される。これにより、各表示画素EMの有機EL素子OELが表示データに応じた輝度階調で発光動作する。なお、上述した走査信号Vselを印加することにより設定される選択期間Tseは、表示データ(有機EL素子OELの発光輝度)に関わらず、常に一定に設定されている。
【0096】
ここで、本実施形態に係る駆動制御方法を適用した表示装置における発光素子(有機EL素子OEL)の輝度階調の制御特性について検証する。
図13は、本実施形態に係る駆動制御方法における電流供給時間(パルス幅)と発光素子(有機EL素子OEL)の発光輝度との関係を示す特性図である。図13は、図11(a)に示した表示画素の選択期間Tseの時間幅を1000μsecに設定し、階調電流Ipixの電流値を1.391mAに設定した場合の電流供給パルスのパルス幅Taと有機EL素子OELにおける発光輝度との関係を示す特性図である。
【0097】
ここで、パルス幅Taは、原理的には最大値として、選択期間Tseの時間幅(=1000μsec)と同等の時間に設定することができるが、階調電流Ipix(信号電流Ic)の電流値を極めて大きく設定しているため、有機EL素子OELに過大な発光駆動電流が流れるのを防止するために、パルス幅Taの最大値として、例えば、Ta=0.5msec(=500μsec)に設定し、ブランク期間Tbを調整することによりコンデンサCsに蓄積される電荷量を調整するように制御する。また、パルス幅Ta=0.3msec以下では発光輝度が0なることが判明したため、図13においては、Ta=0.3〜0.5msec間の時間範囲についてのみ発光輝度の変化を示した。
これにより、本実施形態に係る駆動制御方法においては、階調電流Ipixを各表示画素EMに供給する電流供給時間を規定する電流供給パルスのパルス幅Ta(又は、ブランク幅Tb)を適宜調整することにより、有機EL素子OELに流れる発光駆動電流の電流値を制御することができ、表示データに応じた所望の輝度階調で発光動作させることができる。
【0098】
したがって、図17に示した階調電流(表示データに対応した発光駆動電流に相当する)に対して、例えば、10倍程度の比較的大きな電流値(数mAオーダー)に設定された信号電流を用いて、階調電流の電流値を規定し、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて、階調電流の電流供給時間(パルス幅)を所定の時間範囲内で調整制御することにより、各表示画素の電荷保持部に表示データに応じた電荷量を蓄積することができるので、既存の電流ドライバ、PWM制御回路を適用して良好に発光素子の輝度階調を設定制御することができる。また、選択期間を設定する走査信号の印加タイミング(選択期間)は、常に一定に制御されているので、既存の走査ドライバを適用することもできる。
【0099】
それ故、表示パネルを大型化することによりデータライン長が長くなった場合や表示パネルの高精細化により選択期間が短く設定された場合、さらに、低階調表示動作を行う場合であっても、選択期間内の比較的短い電流供給時間で、データライン等に形成された寄生容量(配線容量)を充電して、表示データに応じた電荷量を表示画素(発光駆動回路)の電荷保持部に良好に保持させ、所望の輝度階調で発光動作するための発光駆動電流を発光素子に流すことができるので、表示パネルの大型化や高精細化に良好に対応することができる。
【0100】
(第2の駆動制御方法)
図14は、本発明に係る表示装置においてパルス位置変調(PMM)制御方式を適用した第2の駆動制御方法を説明するタイミングチャートである。ここでは、上述した表示装置の各構成を適宜参照しながら説明する。また、上述した第1の駆動制御方法と同等に手順については、その説明を簡略化又は省略する。
【0101】
本実施形態に係る駆動制御方法は、上述した図11(b)に示したように、表示画素EMの選択期間Tse中に、表示データに対応した階調電流Ipixを表示画素に書き込む書込動作タイミングにおいて、該階調電流Ipixを表示画素に供給する電流供給タイミング(電流供給パルスのパルス位置Td)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて調整することにより、表示画素EM(発光素子)の階調制御を行う。
【0102】
すなわち、上述したような構成を有する表示装置において、まず、表示信号生成回路150により、映像信号から表示パネル110に配列された各表示画素EM(有機EL素子OEL)を所定の輝度階調で発光動作させるための表示データが抽出されて、
データドライバ130に表示パネル110の各行ごとに表示データが順次供給されると、データドライバ130は、図14に示すように、データ制御信号に基づくタイミングで、一定の電流値を有する信号電流Icを、一定のパルス幅Tcに設定して、表示画素EMの選択期間Tseの終了タイミングを基点として、上記表示データに応じたパルス位置Tdとなるタイミング(選択期間Tseの開始タイミングを基点とした場合、Tse−Tc−Tdとなるタイミング)で、各データラインDLに階調電流Ipixとして出力する。
【0103】
ここで、データドライバ130からデータラインDLに出力される階調電流Ipixの電流値(信号電流Icの電流値)及び電流供給時間(電流供給パルスのパルス幅Tc)は、上述した第1の駆動制御方法と同様に、表示データに応じた輝度階調で有機EL素子OELを発光動作させる際に供給される発光駆動電流の電流値に比較して、例えば、10倍程度大きな電流値となるように設定されるとともに、該電流値を有する階調電流Ipixを供給した場合に、表示画素EM(発光駆動回路DC)に設けられた電荷保持部(コンデンサCs)を、少なくとも飽和状態にまで充電することができる程度の時間、例えば、数十μsec程度に設定される。
これにより、選択状態に設定された表示画素EMに、選択期間Tse中の所定のタイミングで上記階調電流Ipixが供給され、該階調電流Ipixに基づいて発光駆動回路DCに流れる書込電流Iaに応じた電荷が電荷保持部(コンデンサCs)に保持される。
【0104】
そして、階調電流Ipixに設定されたパルス幅Tc(電流供給時間)の経過後であって、当該選択期間Tseの終了までの期間(パルス位置Td;ブランク期間に相当する)においては、データドライバ130からの階調電流Ipixの供給が遮断されるとともに、表示画素EMの選択状態(薄膜トランジスタTr12のオン状態)が保持されるため、図14に示すように、このパルス期間Td中にコンデンサCsに蓄積された電荷が薄膜トランジスタTr12を介してデータラインDLに徐々に放電されていく。
【0105】
これにより、パルス位置Tdの経過後(すなわち、選択期間Tse終了時)においてコンデンサCsに保持された電荷量は、パルス位置Tdの時間に応じて変化することになる。そこで、該蓄積電荷に基づいて薄膜トランジスタTr13のゲート−ソース間に生じる電圧レベルが、表示データに応じた輝度階調で有機EL素子OELを発光動作させるために必要な電流値を有する発光駆動電流を流すことができる値になるように、上記パルス位置Tdを設定する。
【0106】
そして、表示画素EMの選択期間Tseが終了し、非選択期間Tnseが開始されると、上記コンデンサCsに蓄積された電荷の放電が停止するとともに、該蓄積電荷量に基づく電圧レベル(ゲート−ソース間電圧)に基づいて薄膜トランジスタTr13が導通し、所定の電流値を有する発光駆動電流Ibが有機EL素子OELに供給される。これにより、各表示画素EMの有機EL素子OELが表示データに応じた輝度階調で発光動作する。
【0107】
ここで、本実施形態に係る駆動制御方法を適用した表示装置における発光素子(有機EL素子OEL)の輝度階調の制御特性について検証する。
図15は、本実施形態に係る駆動制御方法における電流供給時間(パルス位置)と発光素子(有機EL素子OEL)の発光輝度との関係を示す特性図である。図15は、図13に示した場合と同様に、図11(b)に示した表示画素の選択期間Tseの時間幅を1000μsecに設定し、階調電流Ipixの電流値を1.391mAに設定し、さらに、階調電流Ipixのパルス幅を60μsecに設定した場合の電流供給パルスのパルス位置Tdと有機EL素子OELにおける発光輝度との関係を示す特性図である。
【0108】
ここで、パルス位置Tdは、原理的には最小値として、選択期間Tseの終了タイミングからの期間を全く設けない(Td=0μsec)状態に設定することができるが、階調電流Ipix(信号電流Ic)の電流値を極めて大きく設定しているため、有機EL素子OELに過大な発光駆動電流が流れるのを防止するために、パルス位置Tdの最小値として、例えば、Td=0.46msec(=460μsec)に設定し、また、パルス位置Td=0.66msec以上では発光輝度が0なることが判明したため、図15においては、Td=0.46〜0.66msec間の時間範囲についてのみ発光輝度の変化を示した。
これにより、本実施形態に係る駆動制御方法においては、階調電流Ipixを各表示画素EMに供給する電流供給時間を規定する電流供給パルスのパルス位置Tdを適宜調整することにより、有機EL素子OELに流れる発光駆動電流の電流値を制御することができ、表示データに応じた所望の輝度階調で発光動作させることができる。
【0109】
したがって、図17に示した階調電流(表示データに対応した発光駆動電流に相当する)に対して、例えば、10倍程度の比較的大きな電流値(数mAオーダー)に設定された信号電流を用いて、階調電流の電流値及びパルス幅を規定し、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて、階調電流の電流供給タイミング(パルス位置)を所定の時間範囲内で調整制御することにより、各表示画素の電荷保持部に表示データに応じた電荷量を蓄積することができるので、表示パネルを大型化することによりデータライン長が長くなった場合や表示パネルの高精細化により選択期間が短く設定された場合、さらに、低階調表示動作を行う場合であっても、既存の走査ドライバ及び電流ドライバ、PMM制御回路を適用して良好に発光素子の輝度階調を設定制御することができる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る表示駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法によれば、電流制御型の発光素子を備えた表示画素に対して、表示データに応じた階調電流を供給することにより、該表示画素が2次元配列された表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、発光素子に供給される発光駆動電流よりも極めて大きい電流値を有する階調電流を、選択期間内に各表示画素に供給する際の電流供給時間(パルス幅)、もしくは、電流供給タイミング(パルス位置)を、表示データに含まれる輝度階調成分に応じて適宜調整制御することにより、選択期間内の比較的短い期間に大電流を供給して、データライン等に形成された寄生容量を迅速に充電して安定化させることができるので、表示パネルを大型化することによりデータライン長が長くなった場合や表示パネルの高精細化により選択期間が短く設定された場合、さらに、低階調表示動作を行う場合であっても、該選択期間内に各表示画素の電荷保持手段に表示データに応じた電荷を良好に蓄積させて、所望の輝度階調で発光動作するための発光駆動電流を発光素子に流すことができる。
また、この場合、選択期間を設定する走査信号の印加タイミングは常に一定に制御され、また、表示データに応じた輝度階調を実現するために要求される階調電流の電流値の調整精度を、例えば、数mAオーダーにすることができるので、既存の走査ドライバや電流ドライバを適用して良好に発光素子の輝度階調を設定制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の基本構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本実施形態に係る表示装置の要部構成を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る表示装置に適用可能な表示画素の具体回路例を示す回路構成図である。
【図4】本実施例に係る発光駆動回路の動作状態を示す概念図である。
【図5】本実施例に係る表示画素を適用した表示装置の基本動作を示すタイミングチャ−トである。
【図6】本実施例に係る表示画素を適用した表示装置の一構成例を示す概略ブロック図である。
【図7】本実施形態に係る表示装置に適用可能なデータドライバの一構成例を示す概略ブロック図である。
【図8】本実施形態に適用可能な定電流発生回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図9】本実施形態に適用可能な定電流ラッチ回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図10】本実施形態に適用可能な定電流ラッチ回路における基本動作を示す概念図である。
【図11】本実施形態に適用可能な電流供給制御回路における階調電流の供給制御動作を示す波形図である。
【図12】本発明に係る表示装置においてパルス幅変調(PWM)制御方式を適用した第1の駆動制御方法を説明するタイミングチャートである。
【図13】本実施形態に係る駆動制御方法における電流供給時間(パルス幅)と発光素子(有機EL素子OEL)の発光輝度との関係を示す特性図である。
【図14】本発明に係る表示装置においてパルス位置変調(PMM)制御方式を適用した第2の駆動制御方法を説明するタイミングチャートである。
【図15】本実施形態に係る駆動制御方法における電流供給時間(パルス位置)と発光素子(有機EL素子OEL)の発光輝度との関係を示す特性図である。
【図16】従来技術における発光素子型ディスプレイに適用される表示画素の構成例を示す等価回路図である。
【図17】表示画素へ供給される階調電流の電流値に対する発光素子における発光輝度の関係の一例を示す特性図である。
【符号の説明】
100 表示装置
110 表示パネル
120 走査ドライバ
130 データドライバ
131 定電流発生回路
134 定電流ラッチ回路
135 電流供給制御回路
140 システムコントローラ
150 表示信号生成回路
EM 表示画素
SL 走査ライン
DL データライン

Claims (16)

  1. 電流制御型の発光素子を備えた表示画素を2次元配列して構成される表示パネルに対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させる表示駆動装置において、
    少なくとも、
    前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の一定の電流値を有する定電流を生成する定電流生成手段と、
    前記表示パネルに配列された各行の前記表示画素を一定の選択期間で順次選択状態に設定する選択手段と、
    前記階調信号として、前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データの輝度階調に応じて規定されるタイミングで前記各行の前記表示画素の各々に供給する階調信号供給手段と、
    前記表示画素における前記発光素子に印加する電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、を備え、
    前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、
    前記選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れない電圧に設定し、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させ、該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、
    前記選択期間終了後の非選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく前記発光駆動電流を前記発光素子に供給するように制御することを特徴とする表示駆動装置。
  2. 前記階調信号供給手段は、パルス幅変調制御手段を備え、該パルス幅変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で前記表示画素に供給することを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
  3. 前記階調信号供給手段は、パルス位置変調制御手段を備え、該パルス位置変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じたタイミングで前記表示画素に供給することを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
  4. 前記表示画素は、前記選択期間内の、前記信号電流が供給される期間に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となることを特徴とする請求項記載の表示駆動装置。
  5. 前記電流生成手段により生成される前記定電流の電流値は、少なくとも、前記階調信号供給手段により前記信号電流が前記表示画素に供給される信号幅が最小値に設定された場合に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となる値に設定されていることを特徴とする請求項記載の表示駆動装置。
  6. 前記表示駆動装置は、前記電流生成手段により生成される前記定電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持する複数の電流ラッチ手段を備え、
    前記階調信号供給手段は、前記各電流ラッチ手段から一斉に出力される電流を前記信号電流として、前記選択期間内の前記表示データの輝度階調に応じた一部の期間に、前記各表示画素に供給することを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
  7. 電流制御型の発光素子を備えた複数の表示画素を2次元配列してなる表示パネルを有し、前記表示画素の各々に対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、
    前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、
    前記表示装置は、少なくとも、
    前記表示パネルに配列された各行の前記表示画素に順次走査信号を印加することにより、前記表示画素を一定の選択期間で順次選択状態に設定する走査駆動回路と、
    前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の一定の電流値を有する定電流を生成する電流生成手段と、
    前記階調信号として、前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データの輝度階調に応じて規定されるタイミングで前記表示画素の各々に供給する階調信号供給手段と、を備えた信号駆動回路と、
    前記表示画素における前記発光素子に印加する電源電圧を設定する電源電圧設定手段と、備え、
    前記選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光駆動電流が流れない電圧に設定し、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させ、該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、
    前記選択期間終了後の非選択期間において、前記電源電圧設定手段により、前記発光素子に印加する前記電源電圧を、前記発光素子に前記発光駆動電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく前記発光駆動電流を前記発光素子に供給するように制御することを特徴とする表示装置。
  8. 前記階調信号供給手段は、パルス幅変調制御手段を備え、該パルス幅変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で前記表示画素に供給することを特徴とする請求項記載の表示装置。
  9. 前記階調信号供給手段は、パルス位置変調制御手段を備え、該パルス位置変調制御手段により、前記信号電流を、前記選択期間内に、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じたタイミングで前記表示画素に供給することを特徴とする請求項記載の表示装置。
  10. 前記表示画素は、前記選択期間内の、前記信号電流が供給される期間に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となることを特徴とする請求項記載の表示装置。
  11. 前記電流生成手段により生成される前記定電流の電流値は、少なくとも、前記階調信号供給手段により前記信号電流が前記表示画素に供給される信号幅が最小値に設定された場合に、前記電荷保持手段における前記電圧成分の充電状態が飽和状態となる値に設定されていることを特徴とする請求項記載の表示装置。
  12. 前記信号駆動回路は、前記電流生成手段により生成される前記定電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持する複数の電流ラッチ手段を備え、
    前記階調信号供給手段は、前記各電流ラッチ手段から一斉に出力される電流を前記信号電流として、前記選択期間内の前記表示データの輝度階調に応じた一部の期間に、前記各表示画素に供給することを特徴とする請求項記載の表示装置。
  13. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴とする請求項乃至12のいずれかに記載の表示装置。
  14. 電流制御型の発光素子を備えた複数の表示画素を2次元配列してなる表示パネルを有し、前記表示画素の各々に対して、表示データの輝度階調に基づく階調信号を供給することにより、各表示画素を所望の輝度階調で発光動作させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置の駆動制御方法において、
    前記表示画素は、少なくとも、前記信号電流に対応する電圧成分を保持する電荷保持手段と、該電荷保持手段に保持された電圧成分に基づいて、前記発光素子に発光駆動電流を流す発光駆動手段と、を備えた発光駆動回路を具備し、
    前記表示画素における前記発光素子に供給される所定の電流値を有する定電流を生成するステップと、
    前記定電流に基づく一定の電流値を有する信号電流を、各行の前記表示画素の各々に対応して保持するステップと、
    前記表示画素を選択状態に設定する一定の選択期間において、前記発光素子に印加する電源電圧を前記発光素子に電流が流れない電圧に設定し、該選択期間、前記表示データの輝度階調に応じたタイミングで、前記階調信号として、前記保持した信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給して、供給された前記信号電流に応じた電圧成分を前記電荷保持手段に保持させるステップと、
    該電荷保持手段に保持された電圧成分に対応する電荷量から前記選択期間における前記信号電流の供給期間終了後の期間に応じた量だけ低下させ、前記選択期間終了後の非選択期間において、前記発光素子に印加する前記電源電圧を前記発光素子に電流が流れる電圧に設定し、前記電荷保持手段に残存する電荷量に基づく電流を前記発光素子に供給するステップと、
    を含むことを特徴とする表示装置の駆動制御方法。
  15. 前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給するステップは、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた信号幅で、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給することを特徴とする請求項14記載の表示装置の駆動制御方法。
  16. 前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給するステップは、一定の信号幅で、前記表示データに含まれる輝度階調成分に応じた所定のタイミングで、前記信号電流を前記各行の表示画素の各々に供給することを特徴とする請求項14記載の表示装置の駆動制御方法。
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