JP3958000B2 - 無線通信装置およびデータ通信装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信網に接続されている通信網接続装置と無線通信可能な無線通信装置および該無線通信装置に接続されているデータ通信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の無線通信装置およびデータ通信装置は、具体的には図３に示すように通信網接続装置および通信網に接続されている。すなわち、データ通信装置１０に接続された無線通信装置２０は、アンテナ２１から無線区間として図示されている無線回線およびアンテナ６を介して通信網接続装置７に接続され、更に該通信網接続装置７は通信網８に接続されている。
【０００３】
また、データ通信装置１０および無線通信装置２０は、従来図４に示すように構成されている。この従来のデータ通信装置１０は、表示画面などの外部インタフェース回路１１、データ処理回路１２、無線通信装置インタフェース回路１３、および全体の動作を制御する制御回路１５から構成されている。また、無線通信装置２０は、前記アンテナ２１に接続された無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４、データ通信装置インタフェース回路２５、および全体の動作を制御する制御回路２９から構成されている。そして、データ通信装置１０は、接続端子４１、接続ケーブル４３および４５を介して無線通信装置２０に接続されている。
【０００４】
以上のように構成される無線通信装置２０において、アンテナ２１で通信網接続装置７から受信したデータは、無線送受信機２２において受信周波数からダウンコンバートされた後、復調され、無線インタフェース回路２３において無線受信に必要なタイミング処理などが行われた後、無線データ処理回路２４において無線通信に必要な誤り制御復号化などが行われ、データ通信装置インタフェース回路２５において通信速度の整合などが行われ、接続端子４５からデータ通信装置１０に対して送信されるようになっている。なお、制御回路２９は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【０００５】
また、データ通信装置１０において、接続ケーブル４３から接続端子４１を介して入力される無線通信装置２０からのデータは、無線通信装置インタフェース回路１３において通信速度の整合などが行われた後、データ処理回路１２において誤り制御復号化などが行われ、表示画面などの外部インタフェース回路１１に必要なデータが送られる。なお、制御回路１５は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【０００６】
また、無線通信装置２０は、通信網接続装置７から送信される通信網の状態に関する情報をアンテナ２１で受信すると、該情報は無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４を介して制御回路２９に伝達される。制御回路２９は、該情報を認識し、該情報に基づき所定の動作を行うが、該情報はデータ通信装置１０には伝送されないため、データ通信装置１０は該通信網の状態に関する情報を受信して認識することができず、該情報に基づく制御を行うことはできない。
【０００７】
次に、図５に示すシーケンス図を参照して、通信網接続装置７から無線通信装置２０に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の動作について説明する。
【０００８】
通信網接続装置７から無線通信装置２０に対して通信網の状態に関する情報が伝送されると（ステップＳ５１）、無線通信装置２０は該情報を受信するが、データ通信装置１０には該情報を伝送することはない。すなわち、データ通信装置１０は、通信網の状態に関する情報を無線通信装置２０から伝送されないため、該情報を受信して認識することはできず、該情報に基づく動作を行うことはできない。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、通信網接続装置７からの通信網の状態に関する情報は無線通信装置２０で受信され、無線通信装置２０において該情報を認識して所定の動作を行うことはできるが、無線通信装置２０で受信された前記通信網の状態に関する情報は、従来、無線通信装置２０からデータ通信装置１０に伝送されないため、データ通信装置１０は該通信網の状態に関する情報を受信して認識することができず、従って該情報に基づいた動作を行うことができないという問題がある。
【００１０】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、通信網接続装置からの通信網の状態に関する情報を無線通信装置からデータ通信装置に伝達可能にし、データ通信装置において該通信網の状態に関する情報に基づく制御を行い得るようにした無線通信装置およびデータ通信装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置およびデータ通信装置は、通信網に接続されている通信網接続装置と無線通信可能な無線通信装置および該無線通信装置に接続されているデータ通信装置であって、前記無線通信装置は、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を受信する情報受信手段と、通信網接続装置から受信した前記通信網の状態に関する情報を保持する情報保持手段と、前記情報受信手段で通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信した場合、この受信した通信網の状態に関する情報を前記情報保持手段に保持している前記通信網の状態に関する情報と比較する比較手段と、この比較の結果、前記情報が異なる場合、前記情報保持手段に保持している通信網の状態に関する情報を前記新規に受信した通信網の状態に関する情報で置き換えるとともに、この新規に受信した通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に送信する情報送信手段とを有し前記データ通信装置は、無線通信装置からの前記通信網の状態に関する情報を受信する受信手段と、この受信した前記通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行する実行手段とを有することを要旨とする。
【００１２】
本発明にあっては、無線通信装置は通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に伝達し、データ通信装置は無線通信装置からの通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行することができる。
【００１４】
本発明にあっては、無線通信装置は通信網接続装置から受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持していて、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信した場合、この受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持している前記通信網の状態に関する情報と比較し、情報が異なる場合、情報保持手段に保持している情報を新規に受信した通信網の状態に関する情報で置き換えるとともに、この新規に受信した通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に送信するため、無線通信装置に保持している情報が更新されると、該情報はデータ通信装置に送信され、データ通信装置でも同様に更新することができ、常に最新の情報を有することができる。
【００１５】
更に、上記データ通信装置において、無線通信装置から送信された前記通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を蓄積する情報蓄積手段と、データ通信装置から無線通信装置を介して通信網へ発信しようとする場合、前記情報蓄積手段に蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定する判定手段と、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断する発信中断手段とを有することを要旨とする。
【００１６】
本発明にあっては、データ通信装置は無線通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を情報蓄積手段に蓄積し、通信網へ発信しようとする場合、情報蓄積手段に蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定し、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断するため、通信網が発信できない状態にあるにも関わらず発信してしまうという無駄を回避でき、効率化を図ることができる。
【００１７】
上記データ通信装置において、受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力する出力手段を有することを要旨とする。
【００１８】
本発明にあっては、データ通信装置は無線通信装置から受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力するため、データ通信装置の外部に設けた例えば表示装置などに出力して表示することができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図１は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置およびデータ通信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す本実施形態のデータ通信装置１は、図４に示した従来のデータ通信装置に対して通信網情報認識回路１６および通信網情報保持回路１７を新たに有するとともに、通信網情報認識回路１６を新たに制御するように構成された制御回路１４が従来の制御回路１５に代わって設けられている点が異なるのみであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。
【００２０】
また、図１に示す無線通信装置２は、図４に示した従来の無線通信装置に対して通信網情報伝送制御回路３１および通信網情報保持回路３２を新たに有するとともに、音声通信制御認識回路３１を新たに制御するように構成された制御回路２６が従来の制御回路２９に代わって設けられている点が異なるのみであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。また、無線通信装置２は、接続端子４５、接続ケーブル４３、接続端子４１を介してデータ通信装置１に接続されるとともに、更に図３で説明したようにアンテナ２１から無線回線、アンテナ６を介して通信網接続装置７に接続され、該通信網接続装置７から通信網８に接続されるようになっていることは同じである。
【００２１】
上記実施形態の無線通信装置２において、アンテナ２１で受信した通信網接続装置７からのデータは、無線送受信機２２において受信周波数からダウンコンバートされた後、復調され、無線インタフェース回路２３において無線受信に必要なタイミング処理などが行われ、無線データ処理回路２４において無線通信に必要な誤り制御復号化などが行われ、データ通信装置インタフェース回路２５において通信速度の整合などが行われた後、接続端子４５からデータ通信装置１に対して送信される。なお、制御回路２６は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【００２２】
一方、無線通信装置２から接続ケーブル４３を介して送信されるデータは、データ通信装置１において無線通信装置インタフェース回路１３で受信され、該無線通信装置インタフェース回路１３において通信速度の整合などが行われた後、データ処理回路１２において誤り制御復号化などが行われ、表示画面などの外部インタフェース回路１１に必要なデータが送られる。なお、制御回路１４は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【００２３】
また、無線通信装置２に新規に設けられた通信網情報伝送制御回路３１においては、アンテナ２１から受信した通信網の状態に関する情報が無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４を介して制御回路２６に供給され、制御回路２６から更に通信網情報伝送制御回路３１に供給されるようになっている。通信網情報伝送制御回路３１は、この通信網の状態に関する情報を受け取ると、該情報を通信網情報保持回路３２に蓄積するようにしているが、この通信網の状態に関する情報を新規に受け取った場合には、通信網情報保持回路３２に先に蓄積されている通信網の状態に関する情報と比較するようになっている。
【００２４】
そして、この比較の結果、新規に受け取った通信網の状態に関する情報が先に通信網状態保持回路３２に蓄積されている通信網の状態に関する情報と異なる場合には、この新規に受け取った通信網の状態に関する情報で通信網情報保持回路３２に蓄積されている対応する情報を置き換えるように制御するとともに、この新規に受け取った通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する指示を制御回路２６に供給するようになっている。そして、制御回路２６は、該指示に従い、該通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する動作制御を各回路に対して行う。各回路は、制御回路２６による動作制御に従い、通信網の状態に関する情報をデータ通信装置インタフェース回路２５から接続端子４５、接続ケーブル４３を介してデータ通信装置１に伝送する。なお、該情報のデータ通信装置１への伝送方法は、無線通信装置２とデータ通信装置１との間の通信方式に適した方式で行われる。
【００２５】
上述したように、無線通信装置２から接続ケーブル４３を介してデータ通信装置１に伝送された前記通信網の状態に関する情報は、データ通信装置１の無線通信装置インタフェース回路１３で受信され、データ処理回路１２を介して制御回路１４に供給され、更に制御回路１４から通信網情報認識回路１６に供給される。具体的には、データ処理回路１２は無線通信装置２から無線インタフェース回路２３を介して受信した各データを処理するようになっているが、この処理したデータのうち、通信網の状態に関する情報を制御回路１４を介して通信網情報認識回路１６に供給するようになっている。
【００２６】
通信網情報認識回路１６は、制御回路１４を介して供給される通信網の状態に関する情報を認識し、該情報の認識結果に基づき外部インタフェース回路１１へのデータ出力動作を行う場合には、制御回路１４に対して動作指示を供給する。制御回路１４は、通信網情報認識回路１６からの動作指示に基づき外部インタフェース回路１１などの各回路に対して動作制御を行う。具体的には、通信網の状態に関する情報を外部インタフェース回路１１に出力し、これによりデータ通信装置１の操作者に通信網の状態に関する情報を伝えることができる。
【００２７】
また、データ通信装置１が無線通信装置２を介して通信網８に発信を行う場合には、制御回路１４は、通信網情報保持回路１７に蓄積されている通信網の状態に関する情報を読み出す動作指示を通信網情報認識回路１６に対して行う。通信網情報認識回路１６は、該動作指示に従い通信網情報保持回路１７から通信網の状態に関する情報を読み出し、制御回路１４に供給する。制御回路１４は、この通信網の状態に関する情報に基づき通信網８が発信できる状態であるか否かを判定し、通信網８が発信できる状態でないと判定した場合には、無線通信装置２を介した通信網８への発信を行わず、該発信動作を中断する。
【００２８】
次に、図２に示すシーケンス図を参照して、上述したように、通信網接続装置７から無線通信装置２に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の動作について説明する。
【００２９】
通信網接続装置７から無線通信装置２に対して通信網の状態に関する情報が伝送されると（ステップＳ１）、無線通信装置２は該情報を受信し、該情報を無線通信装置２の通信網情報保持回路３２に蓄積している通信網の状態に関する情報と比較し、該情報が異なる場合には、通信網情報保持回路３２に蓄積している通信網の状態に関する情報を新規に受信した該情報で置き換えるとともに（ステップＳ３）、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する（ステップＳ５）。
【００３０】
また、データ通信装置１は、無線通信装置２から通信網の状態に関する情報を受信すると、この受信した情報で通信網情報保持回路１７に蓄積している通信網の状態に関する情報を置き換えるとともに、この受信した通信網の状態に関する情報を外部インタフェース回路１１に出力する（ステップＳ７）。このように外部インタフェース回路１１に該情報を出力することにより、データ通信装置１の操作者に通信網の状態に関する情報を伝えることができる。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、無線通信装置は通信網通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に伝達し、データ通信装置は無線通信装置からの通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行することができる。
【００３２】
また、本発明によれば、無線通信装置は通信網接続装置から受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持していて、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信すると、この情報を情報保持手段に保持している情報と比較し、異なる場合、情報保持手段に保持している情報を新規に受信した情報で置き換えるとともに、この新規に受信した情報をデータ通信装置に送信するので、無線通信装置に保持している情報が更新されると、該情報はデータ通信装置に送信され、データ通信装置でも同様に更新することができ、常に最新の情報を有することができる。
【００３３】
更に、本発明によれば、データ通信装置は無線通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を蓄積し、通信網へ発信しようとする場合、前記蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定し、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断するので、通信網が発信できない状態にあるにも関わらず発信してしまうという無駄を回避でき、効率化を図ることができる。
【００３４】
本発明によれば、データ通信装置は無線通信装置から受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力するので、データ通信装置の外部に設けた例えば表示装置などに出力して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る無線通信装置およびデータ通信装置の構成を示すブロック図である。
【図２】図１に示した実施形態の作用、特に通信網接続装置から無線通信装置に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の作用を示すシーケンス図である。
【図３】無線通信装置とデータ通信装置が通信網接続装置を介して通信網に接続されるシステム構成を示す図である。
【図４】従来のデータ通信装置と無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図５】図４に示した従来の無線通信装置およびデータ通信装置における通信網の状態に関する情報を伝送する場合の作用を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
１ データ通信装置
２ 無線通信装置
７ 通信網接続装置
８ 通信網
１１ 外部インタフェース回路
１２ データ処理回路
１３ 無線通信装置インタフェース回路
１４，２６ 制御回路
１６ 通信網情報認識回路
１７ 通信網情報保持回路
２２ 無線送受信機
２３ 無線インタフェース回路
２４ 無線データ処理回路
２５ データ通信装置インタフェース回路
３１ 通信網情報伝送制御回路
３２ 通信網情報保持回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信網に接続されている通信網接続装置と無線通信可能な無線通信装置および該無線通信装置に接続されているデータ通信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の無線通信装置およびデータ通信装置は、具体的には図３に示すように通信網接続装置および通信網に接続されている。すなわち、データ通信装置１０に接続された無線通信装置２０は、アンテナ２１から無線区間として図示されている無線回線およびアンテナ６を介して通信網接続装置７に接続され、更に該通信網接続装置７は通信網８に接続されている。
【０００３】
また、データ通信装置１０および無線通信装置２０は、従来図４に示すように構成されている。この従来のデータ通信装置１０は、表示画面などの外部インタフェース回路１１、データ処理回路１２、無線通信装置インタフェース回路１３、および全体の動作を制御する制御回路１５から構成されている。また、無線通信装置２０は、前記アンテナ２１に接続された無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４、データ通信装置インタフェース回路２５、および全体の動作を制御する制御回路２９から構成されている。そして、データ通信装置１０は、接続端子４１、接続ケーブル４３および４５を介して無線通信装置２０に接続されている。
【０００４】
以上のように構成される無線通信装置２０において、アンテナ２１で通信網接続装置７から受信したデータは、無線送受信機２２において受信周波数からダウンコンバートされた後、復調され、無線インタフェース回路２３において無線受信に必要なタイミング処理などが行われた後、無線データ処理回路２４において無線通信に必要な誤り制御復号化などが行われ、データ通信装置インタフェース回路２５において通信速度の整合などが行われ、接続端子４５からデータ通信装置１０に対して送信されるようになっている。なお、制御回路２９は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【０００５】
また、データ通信装置１０において、接続ケーブル４３から接続端子４１を介して入力される無線通信装置２０からのデータは、無線通信装置インタフェース回路１３において通信速度の整合などが行われた後、データ処理回路１２において誤り制御復号化などが行われ、表示画面などの外部インタフェース回路１１に必要なデータが送られる。なお、制御回路１５は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【０００６】
また、無線通信装置２０は、通信網接続装置７から送信される通信網の状態に関する情報をアンテナ２１で受信すると、該情報は無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４を介して制御回路２９に伝達される。制御回路２９は、該情報を認識し、該情報に基づき所定の動作を行うが、該情報はデータ通信装置１０には伝送されないため、データ通信装置１０は該通信網の状態に関する情報を受信して認識することができず、該情報に基づく制御を行うことはできない。
【０００７】
次に、図５に示すシーケンス図を参照して、通信網接続装置７から無線通信装置２０に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の動作について説明する。
【０００８】
通信網接続装置７から無線通信装置２０に対して通信網の状態に関する情報が伝送されると（ステップＳ５１）、無線通信装置２０は該情報を受信するが、データ通信装置１０には該情報を伝送することはない。すなわち、データ通信装置１０は、通信網の状態に関する情報を無線通信装置２０から伝送されないため、該情報を受信して認識することはできず、該情報に基づく動作を行うことはできない。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、通信網接続装置７からの通信網の状態に関する情報は無線通信装置２０で受信され、無線通信装置２０において該情報を認識して所定の動作を行うことはできるが、無線通信装置２０で受信された前記通信網の状態に関する情報は、従来、無線通信装置２０からデータ通信装置１０に伝送されないため、データ通信装置１０は該通信網の状態に関する情報を受信して認識することができず、従って該情報に基づいた動作を行うことができないという問題がある。
【００１０】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、通信網接続装置からの通信網の状態に関する情報を無線通信装置からデータ通信装置に伝達可能にし、データ通信装置において該通信網の状態に関する情報に基づく制御を行い得るようにした無線通信装置およびデータ通信装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置およびデータ通信装置は、通信網に接続されている通信網接続装置と無線通信可能な無線通信装置および該無線通信装置に接続されているデータ通信装置であって、前記無線通信装置は、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を受信する情報受信手段と、通信網接続装置から受信した前記通信網の状態に関する情報を保持する情報保持手段と、前記情報受信手段で通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信した場合、この受信した通信網の状態に関する情報を前記情報保持手段に保持している前記通信網の状態に関する情報と比較する比較手段と、この比較の結果、前記情報が異なる場合、前記情報保持手段に保持している通信網の状態に関する情報を前記新規に受信した通信網の状態に関する情報で置き換えるとともに、この新規に受信した通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に送信する情報送信手段とを有し前記データ通信装置は、無線通信装置からの前記通信網の状態に関する情報を受信する受信手段と、この受信した前記通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行する実行手段とを有することを要旨とする。
【００１２】
本発明にあっては、無線通信装置は通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に伝達し、データ通信装置は無線通信装置からの通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行することができる。
【００１４】
本発明にあっては、無線通信装置は通信網接続装置から受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持していて、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信した場合、この受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持している前記通信網の状態に関する情報と比較し、情報が異なる場合、情報保持手段に保持している情報を新規に受信した通信網の状態に関する情報で置き換えるとともに、この新規に受信した通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に送信するため、無線通信装置に保持している情報が更新されると、該情報はデータ通信装置に送信され、データ通信装置でも同様に更新することができ、常に最新の情報を有することができる。
【００１５】
更に、上記データ通信装置において、無線通信装置から送信された前記通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を蓄積する情報蓄積手段と、データ通信装置から無線通信装置を介して通信網へ発信しようとする場合、前記情報蓄積手段に蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定する判定手段と、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断する発信中断手段とを有することを要旨とする。
【００１６】
本発明にあっては、データ通信装置は無線通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を情報蓄積手段に蓄積し、通信網へ発信しようとする場合、情報蓄積手段に蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定し、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断するため、通信網が発信できない状態にあるにも関わらず発信してしまうという無駄を回避でき、効率化を図ることができる。
【００１７】
上記データ通信装置において、受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力する出力手段を有することを要旨とする。
【００１８】
本発明にあっては、データ通信装置は無線通信装置から受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力するため、データ通信装置の外部に設けた例えば表示装置などに出力して表示することができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図１は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置およびデータ通信装置の構成を示すブロック図である。同図に示す本実施形態のデータ通信装置１は、図４に示した従来のデータ通信装置に対して通信網情報認識回路１６および通信網情報保持回路１７を新たに有するとともに、通信網情報認識回路１６を新たに制御するように構成された制御回路１４が従来の制御回路１５に代わって設けられている点が異なるのみであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。
【００２０】
また、図１に示す無線通信装置２は、図４に示した従来の無線通信装置に対して通信網情報伝送制御回路３１および通信網情報保持回路３２を新たに有するとともに、音声通信制御認識回路３１を新たに制御するように構成された制御回路２６が従来の制御回路２９に代わって設けられている点が異なるのみであり、その他の構成および作用は同じであり、同じ構成要素には同じ符号が付されている。また、無線通信装置２は、接続端子４５、接続ケーブル４３、接続端子４１を介してデータ通信装置１に接続されるとともに、更に図３で説明したようにアンテナ２１から無線回線、アンテナ６を介して通信網接続装置７に接続され、該通信網接続装置７から通信網８に接続されるようになっていることは同じである。
【００２１】
上記実施形態の無線通信装置２において、アンテナ２１で受信した通信網接続装置７からのデータは、無線送受信機２２において受信周波数からダウンコンバートされた後、復調され、無線インタフェース回路２３において無線受信に必要なタイミング処理などが行われ、無線データ処理回路２４において無線通信に必要な誤り制御復号化などが行われ、データ通信装置インタフェース回路２５において通信速度の整合などが行われた後、接続端子４５からデータ通信装置１に対して送信される。なお、制御回路２６は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【００２２】
一方、無線通信装置２から接続ケーブル４３を介して送信されるデータは、データ通信装置１において無線通信装置インタフェース回路１３で受信され、該無線通信装置インタフェース回路１３において通信速度の整合などが行われた後、データ処理回路１２において誤り制御復号化などが行われ、表示画面などの外部インタフェース回路１１に必要なデータが送られる。なお、制御回路１４は上記動作において各回路に対する動作制御を行うようになっている。
【００２３】
また、無線通信装置２に新規に設けられた通信網情報伝送制御回路３１においては、アンテナ２１から受信した通信網の状態に関する情報が無線送受信機２２、無線インタフェース回路２３、無線データ処理回路２４を介して制御回路２６に供給され、制御回路２６から更に通信網情報伝送制御回路３１に供給されるようになっている。通信網情報伝送制御回路３１は、この通信網の状態に関する情報を受け取ると、該情報を通信網情報保持回路３２に蓄積するようにしているが、この通信網の状態に関する情報を新規に受け取った場合には、通信網情報保持回路３２に先に蓄積されている通信網の状態に関する情報と比較するようになっている。
【００２４】
そして、この比較の結果、新規に受け取った通信網の状態に関する情報が先に通信網状態保持回路３２に蓄積されている通信網の状態に関する情報と異なる場合には、この新規に受け取った通信網の状態に関する情報で通信網情報保持回路３２に蓄積されている対応する情報を置き換えるように制御するとともに、この新規に受け取った通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する指示を制御回路２６に供給するようになっている。そして、制御回路２６は、該指示に従い、該通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する動作制御を各回路に対して行う。各回路は、制御回路２６による動作制御に従い、通信網の状態に関する情報をデータ通信装置インタフェース回路２５から接続端子４５、接続ケーブル４３を介してデータ通信装置１に伝送する。なお、該情報のデータ通信装置１への伝送方法は、無線通信装置２とデータ通信装置１との間の通信方式に適した方式で行われる。
【００２５】
上述したように、無線通信装置２から接続ケーブル４３を介してデータ通信装置１に伝送された前記通信網の状態に関する情報は、データ通信装置１の無線通信装置インタフェース回路１３で受信され、データ処理回路１２を介して制御回路１４に供給され、更に制御回路１４から通信網情報認識回路１６に供給される。具体的には、データ処理回路１２は無線通信装置２から無線インタフェース回路２３を介して受信した各データを処理するようになっているが、この処理したデータのうち、通信網の状態に関する情報を制御回路１４を介して通信網情報認識回路１６に供給するようになっている。
【００２６】
通信網情報認識回路１６は、制御回路１４を介して供給される通信網の状態に関する情報を認識し、該情報の認識結果に基づき外部インタフェース回路１１へのデータ出力動作を行う場合には、制御回路１４に対して動作指示を供給する。制御回路１４は、通信網情報認識回路１６からの動作指示に基づき外部インタフェース回路１１などの各回路に対して動作制御を行う。具体的には、通信網の状態に関する情報を外部インタフェース回路１１に出力し、これによりデータ通信装置１の操作者に通信網の状態に関する情報を伝えることができる。
【００２７】
また、データ通信装置１が無線通信装置２を介して通信網８に発信を行う場合には、制御回路１４は、通信網情報保持回路１７に蓄積されている通信網の状態に関する情報を読み出す動作指示を通信網情報認識回路１６に対して行う。通信網情報認識回路１６は、該動作指示に従い通信網情報保持回路１７から通信網の状態に関する情報を読み出し、制御回路１４に供給する。制御回路１４は、この通信網の状態に関する情報に基づき通信網８が発信できる状態であるか否かを判定し、通信網８が発信できる状態でないと判定した場合には、無線通信装置２を介した通信網８への発信を行わず、該発信動作を中断する。
【００２８】
次に、図２に示すシーケンス図を参照して、上述したように、通信網接続装置７から無線通信装置２に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の動作について説明する。
【００２９】
通信網接続装置７から無線通信装置２に対して通信網の状態に関する情報が伝送されると（ステップＳ１）、無線通信装置２は該情報を受信し、該情報を無線通信装置２の通信網情報保持回路３２に蓄積している通信網の状態に関する情報と比較し、該情報が異なる場合には、通信網情報保持回路３２に蓄積している通信網の状態に関する情報を新規に受信した該情報で置き換えるとともに（ステップＳ３）、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置１に伝送する（ステップＳ５）。
【００３０】
また、データ通信装置１は、無線通信装置２から通信網の状態に関する情報を受信すると、この受信した情報で通信網情報保持回路１７に蓄積している通信網の状態に関する情報を置き換えるとともに、この受信した通信網の状態に関する情報を外部インタフェース回路１１に出力する（ステップＳ７）。このように外部インタフェース回路１１に該情報を出力することにより、データ通信装置１の操作者に通信網の状態に関する情報を伝えることができる。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、無線通信装置は通信網通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に伝達し、データ通信装置は無線通信装置からの通信網の状態に関する情報を受信すると、この通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行することができる。
【００３２】
また、本発明によれば、無線通信装置は通信網接続装置から受信した通信網の状態に関する情報を情報保持手段に保持していて、通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信すると、この情報を情報保持手段に保持している情報と比較し、異なる場合、情報保持手段に保持している情報を新規に受信した情報で置き換えるとともに、この新規に受信した情報をデータ通信装置に送信するので、無線通信装置に保持している情報が更新されると、該情報はデータ通信装置に送信され、データ通信装置でも同様に更新することができ、常に最新の情報を有することができる。
【００３３】
更に、本発明によれば、データ通信装置は無線通信装置から通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を蓄積し、通信網へ発信しようとする場合、前記蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定し、この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断するので、通信網が発信できない状態にあるにも関わらず発信してしまうという無駄を回避でき、効率化を図ることができる。
【００３４】
本発明によれば、データ通信装置は無線通信装置から受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力するので、データ通信装置の外部に設けた例えば表示装置などに出力して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る無線通信装置およびデータ通信装置の構成を示すブロック図である。
【図２】図１に示した実施形態の作用、特に通信網接続装置から無線通信装置に対して通信網の状態に関する情報を伝送する場合の作用を示すシーケンス図である。
【図３】無線通信装置とデータ通信装置が通信網接続装置を介して通信網に接続されるシステム構成を示す図である。
【図４】従来のデータ通信装置と無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図５】図４に示した従来の無線通信装置およびデータ通信装置における通信網の状態に関する情報を伝送する場合の作用を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
１ データ通信装置
２ 無線通信装置
７ 通信網接続装置
８ 通信網
１１ 外部インタフェース回路
１２ データ処理回路
１３ 無線通信装置インタフェース回路
１４，２６ 制御回路
１６ 通信網情報認識回路
１７ 通信網情報保持回路
２２ 無線送受信機
２３ 無線インタフェース回路
２４ 無線データ処理回路
２５ データ通信装置インタフェース回路
３１ 通信網情報伝送制御回路
３２ 通信網情報保持回路
Claims (3)
- 通信網に接続されている通信網接続装置と無線通信可能な無線通信装置および該無線通信装置に接続されているデータ通信装置であって、
前記無線通信装置は、
通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を受信する情報受信手段と、
通信網接続装置から受信した前記通信網の状態に関する情報を保持する情報保持手段と、
前記情報受信手段で通信網接続装置から通信網の状態に関する情報を新規に受信した場合、この受信した通信網の状態に関する情報を前記情報保持手段に保持している前記通信網の状態に関する情報と比較する比較手段と、
この比較の結果、前記情報が異なる場合、前記情報保持手段に保持している通信網の状態に関する情報を前記新規に受信した通信網の状態に関する情報で置き換えるとともに、この新規に受信した通信網の状態に関する情報をデータ通信装置に送信する情報送信手段とを有し
前記データ通信装置は、
無線通信装置からの前記通信網の状態に関する情報を受信する受信手段と、
この受信した前記通信網の状態に関する情報を認識し、該情報に基づく動作を実行する実行手段と
を有することを特徴とする無線通信装置およびデータ通信装置。 - 前記データ通信装置は、
無線通信装置から送信された前記通信網の状態に関する情報を受信すると、該情報を蓄積する情報蓄積手段と、
データ通信装置から無線通信装置を介して通信網へ発信しようとする場合、前記情報蓄積手段に蓄積した通信網の状態に関する情報に基づき通信網が発信できる状態であるか否かを判定する判定手段と、
この判定の結果、通信網が発信できる状態でない場合、通信網への発信を中断する発信中断手段と
を有することを特徴とする請求項１記載の無線通信装置およびデータ通信装置。 - 前記データ通信装置は、前記受信した通信網の状態に関する情報を外部に出力する出力手段を有することを特徴とする請求項１又は２記載の無線通信装置およびデータ通信装置。
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