JP3943950B2 - クラッチカバー組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチカバー組立体、特に摩擦部材の摩耗にかかわらず押圧荷重を初期状態に維持するための摩耗補償機構を備えたクラッチカバー組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラッチ装置のクラッチカバー組立体は、エンジンのフライホイールに装着され、ダイヤフラムスプリングのばね力を利用してクラッチディスク組立体の摩擦フェーシングをフライホイールに押し付けて、エンジンの駆動力をトランスミッション側に伝達する。このようなクラッチ装置では、摩擦フェーシングが磨耗量が一定以上になると、摩擦フェーシングが擦り減って使用不可能になり、又はクラッチカバーのダイヤフラムスプリングの姿勢が変化して押圧荷重が変化してしまう。そのため、クラッチディスク組立体を交換する必要がでてくる。この交換時期を延ばすこと、すなわちクラッチの長寿命化が従来より要請されている。
【0003】
クラッチの長寿命化を達成するためには、クラッチディスク組立体においては、摩擦フェーシングの有効使用厚みを増加させることが重要である。そこで、摩擦フェーシングをリベット等を用いずにクッショニングプレートに固定する方法が用いられる。
クラッチカバー組立体においては、摩擦フェーシングが摩耗した場合にダイヤフラムスプリングの姿勢を初期状態に復帰させる必要がある。そのために、摩擦フェーシングの磨耗量を検出し、その磨耗量に応じてダイヤフラムスプリングを支持する部材(プレッシャープレート側のフルクラムリング、又はクラッチカバー側の支持機構)を移動させる。これにより、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシングを最大限まで使用できる。
【0004】
特開平10−227317号公報に示すクラッチカバー組立体では、摩耗補償機構は、主に、クラッチカバーとダイヤフラムスプリングとの間に配置されたフルクラムリングと、フルクラムリングをプレッシャープレートから離れる方向に付勢する付勢機構と、フルクラムリングがプレッシャープレートから離れるのを防ぐとともに摩擦フェーシングに摩耗が生じた場合に摩耗量だけフルクラムリングがプレッシャープレートから軸方向に移動するのを許容する規制機構とを有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
摩耗量検出機構は、例えば、プレッシャープレートのクラッチカバーに対する軸方向移動量を摩耗量に応じて制限する軸方向移動制限部を有している。すなわち、軸方向移動制限部は、クラッチ連結状態で摩耗が発生した後にレリーズ動作を行うと、摩耗量分だけ少なくプレッシャープレートを軸方向に移動させる。この結果、プレッシャープレートが停止した後、フルクラムリングは摩耗量分だけ多くプレッシャープレートから離れることになる。以上の結果、摩耗補償後はフルクラムリングの軸方向位置は従来の位置に復帰し、ダイヤフラムスプリングの姿勢が変化しない。
【0006】
特開平9−217757号や特開平9−14288号に示す摩耗補償機構においては、オーバーアジャスト(フルクラムリングが摩耗量以上にプレッシャープレートから離れる方向に移動すること)を防止するために、フルクラムリングをクラッチカバーに対して当接させるためのストッパー機構が設けられている。
しかし、以上に述べたストッパー機構においても、クラッチレリーズ時にクラッチカバー組立体に振動が入力されると、プレッシャープレートに対してフルクラムリングから離れる方向に荷重が作用することがある。そのため、プレッシャープレートがフルクラムリングかち離れる方向に移動してしまう。このように摩耗量以上にフルクラムリングとプレッシャープレートが離れてしまうと、正確な摩耗補償が得られなくなる(オーバーアジャスト現象)。
【0007】
本発明の課題は、摩耗補償機構を有するクラッチカバー組立体において、正確な摩耗補償を可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のクラッチカバー組立体は、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシングをフライホイール側に付勢してクラッチを連結させるためのものであって、クラッチカバーと、プレッシャープレートと、押圧部材と、付勢機構と、規制機構と、第1弾性部材と、第2弾性部材とを備えている。
【0009】
クラッチカバーはフライホイールに固定される。プレッシャープレートは、摩擦フェーシングに近接して配置され、摩擦フェーシング側の第1側面と反対側の第2側面とを有する。フルクラムリングは、プレッシャープレートの第2側面側に配置されている。押圧部材は、クラッチカバーに支持され、フルクラムリングにプレッシャープレート側への押圧力を与える。付勢機構は、フルクラムリングにプレッシャープレートから離れる方向に荷重を付与する。規制機構は、クラッチレリーズ時にプレッシャープレートが摩擦フェーシングから離れる方向に移動するのを制限するための機構であって、摩擦フェーシングが磨耗すると磨耗量を検出し、プレッシャープレートの摩擦フェーシングから離れる方向への移動停止位置を摩耗量に応じて摩擦フェーシング側にずらすための機構である。第1弾性部材は、プレッシャープレートを摩擦フェーシングから離れる方向に付勢している。第2弾性部材は、プレッシャープレート及びフルクラムリングを軸方向に互いに近づく側に付勢している。押圧部材は、押圧力を解除する際に、第2弾性部材のフルクラムリングを付勢する部分に対して付勢方向と反対向きに荷重を付与するようになっている。第2弾性部材はフルクラムリングに直接当接している。フルクラムリングは押圧部材の押圧部に係合している。
【0010】
このクラッチカバー組立体では、摩擦フェーシングに摩耗が生じると、プレッシャープレート及びフルクラムリングがクラッチカバーに対してフライホイール側に移動する。次に押圧部材からプレッシャープレートへの押圧荷重が解除されると、第1弾性部材からの荷重によってプレッシャープレートが摩擦フェーシングから離れる方向に移動する。このときプレッシャープレートは、規制機構によって、摩耗前よりクラッチカバーに対して摩耗量に応じて摩擦フェーシング側で移動を停止する。そのため、フルクラムリングはプレッシャープレートの移動停止後に摩耗量に応じて軸方向に移動することができる。この結果、摩擦フェーシングの摩耗が補償され、押圧部材の押圧姿勢が摩耗前の状態に復帰する。
【0011】
このクラッチカバー組立体では、第2弾性部材がプレッシャープレート及びフルクラムリングを互いに近づく側に付勢している。したがって、クラッチレリーズ時にクラッチカバー組立体に振動が入力され、プレッシャープレートに加速度が作用した際に、プレッシャープレートがフルクラムリングから軸方向に離れにくくなっている。すなわち、このクラッチカバー組立体においてオーバーアジャスト現象は生じにくい。
【0012】
また、このクラッチカバー組立体では、第2弾性部材の付勢力を付勢機構の荷重より大きく設定することでオーバーアジャストを生じにくくしても、摩耗発生後のクラッチレリーズ時にフルクラムリングを確実にプレッシャープレートから離すことができる。
【0013】
請求項2に記載のクラッチカバー組立体では、請求項1において、第2弾性部材は板ばねである。第2弾性部材は、押圧部材の押圧部を間に介してプレッシャープレートをフルクラムリング側に付勢している。
このクラッチカバー組立体では、クラッチレリーズ時に押圧部材が第2弾性部材をフルクラムリングから離れる方向に移動させる。したがって、摩耗発生後のレリーズ動作時にフルクラムリングが摩耗量に応じてプレッシャープレートから離れることができる。
【0015】
請求項3に記載のクラッチカバー組立体では、請求項1または2において、押圧部材は、ダイヤフラムスプリングであり、環状の弾性部と、弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有している。
このクラッチカバー組立体では、ダイヤフラムスプリングの環状の弾性部がプレッシャープレートに対して押圧することでクラッチを連結しており、ダイヤフラムスプリングの複数のレバー部が操作されることで弾性部からプレッシャープレートへの押圧が解除される。
【0016】
請求項4に記載のクラッチカバー組立体では、請求項1〜3のいずれかにおいて、フルクラムリングは、クラッチレリーズ時の摩耗補償動作中において、押圧部材によってプレッシャープレートから離れる方向への移動を停止させられるようになっている。
このクラッチカバー組立体では、摩耗補償時においてフルクラムリングの移動を停止させるのは、クラッチカバーではなくて、押圧部材である。このため、摩擦フェーシングの摩耗のみならず、各部の支点摩耗まで含めて摩耗調整が行わることになり、その結果常に押圧部材の姿勢・位置が一定になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
1.第1実施形態
(1)構成
図1及び図2は、本発明の一実施形態が採用されたクラッチカバー組立体1を示している。図1において、左側に図示しないエンジンが配置され、右側に図示しないトランスミッションが配置されている。図1における直線O−Oがクラッチの回転軸線である。また、図2における矢印R1がクラッチの回転方向であり、矢印R2が後述する回転プレート32の摩耗調整時における回転方向である。
【0018】
クラッチカバー組立体1は、車両のエンジンのフライホイール2から伝達されたトルクを、クラッチディスク組立体3に伝達または遮断するための装置であり、フライホイール2に取り付けられる。このクラッチカバー組立体1は、いわゆるプルタイプ式(ダイヤフラムスプリングの内周縁を軸方向トランスミッション側に引き出すことでクラッチレリーズを行う形式)である。
【0019】
クラッチディスク組立体3は、クラッチディスク4と、クラッチディスク4にコイルスプリング6を介して連結されたハブ7とから主に構成されている。クラッチディスク4は、1対の円板状摩擦フェーシング11と、その間に配置されたクッショニングプレート12と、両者を互いに固定するリベット13とから構成されている。クラッチディスク4はフライホイール2の摩擦面2aに近接して配置されている。
【0020】
クラッチカバー組立体1は、主に、クラッチカバー21と、プレッシャープレート22と、フルクラムリング23と、ダイヤフラムスプリング27と、ストラッププレート26と、レリーズ装置28と、摩耗補償機構29(付勢機構24、規制機構25)とから構成されている。
クラッチカバー21は、フライホイール2に取り付けられる皿形状の部材である。クラッチカバー21は、クラッチディスク組立体3のトランスミッション側に対向する円板状部材であり、内周側部21aと、外周側部21bとを有している。外周側部21bは図示しない部材を介してフライホイール2の外周部に固定されている。さらに、外周側部21bの外周部には、図10に示すように、円周方向に等間隔で並んだ複数の(4つの)第1軸方向孔21dと、その回転方向R2側に並んだ第2軸方向孔21eが形成されている。
【0021】
プレッシャープレート22は、クラッチディスク4とクラッチカバー21の円板状部分との間でクラッチディスク4に近接して配置されている。プレッシャープレート22は環状の部材であり、鋳鉄などから作られている。プレッシャープレート22は、クラッチディスク4に対向する摩擦面22aと、クラッチカバー21に対向する第2側面22bとを有している。プレッシャープレート22の第2側面22bにおいて、半径方向中間部分には環状に延びる細い溝22cが形成されている。この溝22c内に、後述する付勢機構24が設けられている。さらに、プレッシャープレート22の外周面には、さらに半径方向外側に延びる複数の(4つの)突出部22dが形成されている。突出部22dは、クラッチカバー21の軸方向孔21d,21eに対応している。
【0022】
ストラッププレート26は、プレッシャープレート22をクラッチカバー21に対して連結するための部材である。各ストラッププレート26は、軸方向に重ねて並べられた複数の細長い板状弾性部材からなり、円周方向に等間隔で4箇所に設けられている。各ストラッププレート26は、図9に示すように、回転方向R1側端がリベット42によってクラッチカバー21の端部に固定されており、回転方向R2側端がボルト43によってプレッシャープレート22の突出部22dに固定されている。これにより、プレッシャープレート22は、クラッチカバー21に対して軸方向に移動可能であるが、一体回転するようになっている。なお、クラッチ連結中には、ストラッププレート26は、プレッシャープレート22に対してフライホイール2側から離れるように付勢力を与えている。なお、ボルト43は、突出部22dの第1ボルト孔22eに螺合し、さらにクラッチカバー21の第1軸方向孔21dを通って軸方向トランスミッション側に延びている。ボルト43の軸方向トランスミッション側端には、頭部43aが形成されている。頭部43aは、第1軸方向孔21dより径が大きく、さらにクラッチカバー21の軸方向トランスミッション側面から所定距離だけ軸方向に離れている。
【0023】
フルクラムリング23は、ダイヤフラムスプリング27からの荷重を受け、プレッシャープレート22とともにフライホイール2側に移動するための部材である。フルクラムリング23は、半径方向幅が短い筒状の部材であり、プレッシャープレート22の第2側面22bに形成された溝22c内に配置されている。フルクラムリング23とプレッシャープレート22の溝22cとの軸方向間には所定の間隔が確保されている。フルクラムリング23の軸方向トランスミッション側の側面は平坦な形状であるが、図5に示すように、円周方向に等間隔で4カ所にわずかに凹んだ凹部23bが形成されている。
【0024】
摩耗補償機構29は、摩擦フェーシング11の摩耗量に応じてフルクラムリング23をプレッシャープレート22に対して軸方向トランスミッション側に移動させて、ダイヤフラムスプリング27の姿勢を維持するための機構であり、付勢機構24と、規制機構25とを備えている。
付勢機構24は、プレッシャープレート22の溝22cとフルクラムリング23との間に配置されている。付勢機構24は、フルクラムリング23に対してプレッシャープレート22から離れる方向(軸方向トランスミッション側)にオフセット加重を与えるための機構である。付勢機構24は、主に、フルクラムリング23と回転プレート32と複数のリターンスプリング33とから構成されている。フルクラムリング23の軸方向エンジン側面には、円周方向に所定距離だけ延びる複数の第1傾斜面23aが形成されている。図14に示すように、フルクラムリング23の第1傾斜面23aはR2方向端が高くなっており(エンジン側に突出している)、R1方向端が低くなっている。回転プレート32は、筒状の部材であり、溝22c内で円周方向に移動自在に配置されている。回転プレート32の軸方向エンジン側の側面は平坦な形状であり、溝22cの底面に当接している。回転プレート32の軸方向トランスミッション側の側面には、円周方向に所定距離だけ延びる複数の第2傾斜面32aが軸方向トランスミッション側面に形成されている。回転プレート32の第2傾斜面32aは第1傾斜面23aに対して相補的に当接するように形成・配置されており、両者によってくさび機構を構成している。
【0025】
リターンスプリング33は、引っ張りコイルばねであって、回転プレート32をフルクラムリング23に対して回転方向R2側に引っ張っている。この結果、回転プレート32にはリターンスプリング33から回転方向R2側への荷重を与えられている。この結果、フルクラムリング23は、回転プレート32から軸方向トランスミッション側すなわち回転プレート32から軸方向に離れる側に荷重(付勢機構24のオフセット荷重)を与えられている。後述するクラッチ摩耗補償時においてダイヤラムスプリング27がフルクラムリング23から離れていくときには、図15に示すように、回転プレート32はプレッシャープレート22及びフルクラムリング23に対して回転方向R2側に移動し、フルクラムリング23はプレッシャープレート22及び回転プレート32に対して軸方向トランスミッション側に移動する。
【0026】
規制機構25は、摩擦フェーシング11に摩耗がないときはフルクラムリング23が軸方向に移動するのを禁じ、摩擦フェーシング11が摩耗するとその摩耗量を検出し、摩耗量に応じてフルクラムリング23が軸方向に移動するのを許す。より具体的には、規制機構25は、プレッシャープレート22の切れ制限機構であって、クラッチレリーズ時にプレッシャープレート22がクラッチディスク4の摩擦フェーシングから離れる方向に移動するのを制限する。規制機構25は、プレッシャープレート22の突出部22dに設けられている。規制機構25は、ボルト45と、ブッシュ46とから構成されている。ボルト45は突出部22dの第2ボルト孔22fに螺合している。ボルト45は、クラッチカバー21の外周側部21bの第2軸方向孔21eを軸方向トランスミッション側に延びている。ブッシュ46は、ボルト45の胴部の外周面に摩擦係合するともに、クラッチカバー21の第2軸方向孔21eに対して所定距離だけ軸方向に移動可能に係合する筒状の部材である。ブッシュ46の軸方向トランスミッション側端にはスナップリング47が固定されている。スナップリング47の径は第2軸方向孔21eの径より大きく、さらにスナップリング47はクラッチカバー21の軸方向トランスミッション側面に当接している。ブッシュ46の軸方向エンジン側端には、外周側に延びるフランジ48が形成されている。フランジ48は円板状部分48aと、その外周縁から軸方向トランスミッション側に延びる筒状部48bとから構成されている。フランジ48とクラッチカバー21の軸方向エンジン側面との間には所定の隙間が確保されている。この隙間の軸方向長さが、プレッシャープレート22がクラッチ連結状態とクラッチレリーズ状態との間でクラッチカバー21に対して移動可能な距離(切れ代)となっている。また、このフランジ48の軸方向エンジン側面にはコーンスプリング49が配置されている。コーンスプリング49の外周縁は、筒状部48bの内周面に固定されたスナップリング50によって円板状部分48aに固定されている。コーンスプリング49の内周縁は、円板状部分48aから軸方向に離れた位置にあり、ボルト45の胴部に当接している。ボルト45がブッシュ46に対して軸方向エンジン側に移動しようとする場合(クラッチ連結時に摩擦フェーシング11に摩耗が生じた場合)は、ボルト45に対してブッシュ46からスライド荷重が作用する。また、ボルト45がブッシュ46に対して軸方向トランスミッション側に移動しようとする場合(クラッチレリーズ時においてブッシュ46がクラッチカバー21に当接した以降)は、ボルト45に対してブッシュ46からスライド荷重が作用し、さらにコーンスプリング49は内周縁がボルト45に対して食い込む。このため、後者の場合にボルト45に作用するロック荷重は、前者のスライド荷重より大幅に大きくなっている。このように、ボルト45とブッシュ46は、コーンスプリング49によって、軸方向移動向きによってプレッシャープレート22に対してクラッチカバー21から作用する抵抗が変化するワンウェイロック機構を構成している。なお、ボルト45の先端には頭部45aが形成されており、頭部45aはブッシュ46の軸方向トランスミッション側面から所定距離だけ離れている。
【0027】
ダイヤフラムスプリング27は、クラッチカバー21に支持され、フルクラムリング23を介してプレッシャープレート22をフライホイール2側に押圧するための部材である。ダイヤフラムスプリング27は概ね円板形状である。ダイヤフラムスプリング27は、外周側に環状の弾性部27aを有し、弾性部27aからは内周側に多数のレバー部27bが延びている。すなわち、ダイヤフラムスプリング27には大径の中心孔が形成されその内周縁から放射状に延びる複数のスリット27cが形成されている。スリット27cの半径方向外側端すなわちレバー部27bの根元部分には、スリット27cより円周方向幅の広い小判孔27dが形成されている。ダイヤフラムスプリング27の外周部はクラッチカバー21に支持されている。より具体的には、弾性部27aの外周縁部分の軸方向トランスミッション側面はクラッチカバー21の支持部21fによって支持され、弾性部27aの内周縁部分の軸方向エンジン側面はフルクラムリング23の軸方向トランスミッション側の面に支持されている。このようにして、ダイヤフラムスプリング27は、クラッチカバー21に支持されて、フルクラムリング23及びプレッシャープレート22に対して軸方向エンジン側にセット荷重を与えている。さらに、ダイヤフラムスプリング27の小判孔27d内には、クラッチカバー21の内周縁から軸方向エンジン側に延びる複数の係合突起21cが挿入されている。この係合によって、ダイヤフラムスプリング27はクラッチカバー21と一体回転するようになっている。
【0028】
ダイヤフラムスプリング27は、レリーズ装置28は、ダイヤフラムスプリング27によるプレッシャープレート22への押圧力を解除してクラッチのレリーズを行うための装置である。レリーズ装置28は、レリーズベアリング53等から構成されている。レリーズベアリング53は、インナーレースとアウターレースと両レース間に配置された複数の転動体とから構成されている。
【0029】
ダイヤフラムスプリング27は、図1の実線で示すクラッチ連結状態と、図1の2点鎖線で示すようにレバー部27bの先端がレリーズベアリング53によって軸方向トランスミッション側に引き出されたクラッチレリーズ状態との間で姿勢を変化させることができる。レリーズベアリング53が最も軸方向エンジン側に移動した状態を最大レリーズ状態といい、このときにダイヤフラムスプリング27の先端は最大ストローク点(フライホイール2の摩擦面から一定距離のポイント又はトランスミッション壁より一定距離のポイント)まで移動している。この最大レリーズ状態となる瞬間に、図11に示すように規制機構25のブッシュ46がクラッチカバー21に当接してプレッシャープレート22は移動を停止させられる。したがって、最大レリーズ状態においては、フルクラムリング23の軸方向トランスミッション側の面はダイヤフラムスプリング27に当接している。
【0030】
リーフスプリング35は、プレッシャープレート22及びフルクラムリング23を互いに軸方向に接近するように付勢するための薄板状の弾性部材である。リーフスプリング35は、プレッシャープレート22の凹部22gにそれぞれ配置されている。すなわち、4枚のリーフスプリング35が、プレッシャープレート22上に円周方向等間隔で配置されている。各凹部22gは、突出部22dの回転方向R1側に近接して形成されており、溝22cから外周縁まで連続している。各凹部22gは、円周方向に一定の幅を有しており、しかも摩擦面22aに平行な平坦な形状になっている。リーフスプリング35は、図5に示すように、平坦な固定部35aと、その半径方向内側から軸方向トランスミッション側に逆Sの字状に湾曲して延びる第1湾曲部35bと、その端部から半径方向内側に直線状に延びるストレート部35cと、その先端から軸方向トランスミッション側でかつ半径方向外方に湾曲して延びる第2湾曲部35dとから構成されている。リーフスプリング35の固定部35aは、ボルト36によってプレッシャープレート22の第2側面22bの凹部22gに固定されている。固定部35a及び第1湾曲部35bは円周方向両側縁が平行に延びているが、ストレート部35cは、図16に示すように、半径方向内側に向かって円周方向両側縁が接近するようになっている。すなわち、ストレート部35cは半径方向内側にいくにしたがって円周方向幅が短くなっている。ストレート部35cの先端は、フルクラムリング23の軸方向トランスミッション側の側面に形成された凹部23b内を延び、フルクラムリング23の半径方向内側まで延びている。第2湾曲部35dはダイヤフラムスプリング27の小判孔27d内を軸方向トランスミッション側に延びており、その先端はダイヤフラムスプリング27の弾性部27aの内周縁の軸方向トランスミッション側面(すなわち弾性部27aがフルクラムリング23を押圧している部分の反対側面)に当接している。この状態で、リーフスプリング35は、プレッシャープレート22とフルクラムリング23に対して軸方向に互いに近づくようにプリロードを与えている。特に、リーフスプリング35は、フルクラムリング23に対して、ダイヤフラムスプリング27を介して付勢力を与えている。なお、フルクラムリング23は、凹部23bにリーフスプリング35が係合することで、プレッシャープレート22と一体回転するようになっている。
【0031】
(2)動作
〔クラッチ連結〕
クラッチ連結状態では、ダイヤフラムスプリング27がフルクラムリング23をエンジン側に付勢している。これにより、図5及び図10に示すように、プレッシャープレート22はフライホイール2との間にクラッチディスク組立体3のクラッチディスク4を挟持している。
【0032】
〔クラッチレリーズ〕
クラッチレリーズ時には、レリーズ装置28を軸方向トランスミッション側に移動する。すると、ダイヤフラムスプリング27のレバー部27bの先端が軸方向トランスミッション側に引き出され、弾性部27aからフルクラムリング23への押圧力が解除される。
【0033】
すると、ストラッププレート26の反力により、図6に示すように、プレッシャープレート22及びフルクラムリング23が軸方向トランスミッション側に移動する。この結果、プレッシャープレート22からクラッチディスク組立体3のクラッチディスク4に対する押圧力が解除される。
さらにダイヤフラムスプリング27の姿勢が変化し最大レリーズ状態になると、図11に示すように、規制機構25のブッシュ46のフランジ48がクラッチカバー21に当接し、プレッシャープレート22の軸方向移動は停止する。
【0034】
〔磨耗発生〕
クラッチ連結時に摩擦フェーシング11が摩耗すると、図7及び図12に示すように、プレッシャープレート22及びフルクラムリング23が摩耗量だけフライホイール2側に移動する。このとき、規制機構25のボルト45はプレッシャープレート22とともに軸方向エンジン側に移動する。しかし、ブッシュ46は、スナップリング47がクラッチカバー21に当接しているため、軸方向エンジン側に移動不能である。そのため、ボルト45はブッシュ46に対して摺動しながら軸方向に移動する。
【0035】
次にクラッチレリーズ動作を行うと、ストラッププレート26の反力によって、プレッシャープレート22とフルクラムリング23はともに軸方向トランスミッション側に移動する。ブッシュ46のフランジ48がクラッチカバー21に当接すると、プレッシャープレート22の軸方向移動は停止する。この動作においてプレッシャープレート22のクラッチカバー21に対する軸方向移動量は非摩耗動作時と同一であるが、プレッシャープレート22のクラッチカバー21に対する軸方向移動停止位置は摩耗量だけ軸方向エンジン側にずれている。以上より、プレッシャープレート22の軸方向移動停止時においてクラッチは最大レリーズ状態になっておらず、それ以降さらにダイヤフラムスプリング27はレリーズ装置28によって姿勢を変化させられていく。このとき、ダイヤフラムスプリング27がリーフスプリング35の一端を軸方向トランスミッション側に引き上げていき、これにより、リーフスプリング35からフルクラムリング23に付与されるクリップ荷重が解除される。この結果、フルクラムリング23が付勢機構24からのオフセット荷重によってプレッシャープレート22から離れていく。このとき、フルクラムリング23は軸方向トランスミッション側面がダイヤフラムスプリング27に当接した状態を続けており、両者の間に隙間は形成されない。ダイヤフラムスプリング27の先端が最大ストローク点まで移動すると(最大レリーズ時)、フルクラムリング23の分離移動は停止する。
【0036】
次にクラッチ連結動作を行うと、フルクラムリング23は摩耗前と同じ軸方向位置に復帰しており、その結果、ダイヤフラムスプリング27の押圧姿勢も変化せず、押圧荷重の変化もない。
このようにフルクラムリング23はダイヤフラムスプリング27によって軸方向の移動を制限されている。したがって、摩擦フェーシング11の摩耗のみならず、各部の支点摩耗まで含めて摩耗調整が行わることになり、その結果、各部の支点摩耗が生じてもダイヤフラムスプリング27の姿勢・位置が一定に保たれる。
【0037】
また、クラッチレリーズ状態でクラッチカバー組立体1に軸方向に振動が入力された場合に、リーフスプリング35がプレッシャープレート22とフルクラムリング23とを軸方向に互いに接近するように付勢しているため、プレッシャープレート22がフルクラムリング23から離れにくい。したがって、摩耗量のオーバーアジャストが生じにくい。
【0038】
(3)軸方向の荷重関係
以下に、クラッチカバー組立体1における各部分に軸方向に作用する荷重について詳細に説明する。なお、説明における実際の数字は、実現可能な一例における荷重の大きさ関係の理解を容易にするために用いられるのであって、それらに本発明が限定されるものではない。
【0039】
ダイヤフラムスプリング27によるセット荷重は30000Nであって、これは初期状態でも全摩耗状態でも変化しない。ストラッププレート26のオフセット荷重(最大レリーズ時)は、初期状態において125N×4箇所=500Nであり、全摩耗状態において375N×4箇所=1500Nである。リーフスプリング35によるクリップ荷重(レリーズ量無関係)は、初期状態において450N×4箇所=1800Nであり、全摩耗状態において1100N×4箇所=4400Nである。付勢機構24によるオフセット荷重は、初期状態において500Nであり、全摩耗状態において250Nである。
【0040】
規制機構25において、クラッチ連結中に摩耗によってボルト45がブッシュ46に対して軸方向エンジン側に移動する際にブッシュ46から作用するスライド荷重は、セット荷重のロスとなるので小さいほどいいが、振動で容易にずれることがないようにある程度の大きさは必要であり、1箇所当たりは250Nである。
【0041】
規制機構25において、クラッチレリーズ中にブッシュ46がクラッチカバー21に対して当接した後に、ボルト45に対して作用するロック荷重は、コーンスプリング49がボルト45の胴部に食い込んでいるため、1箇所当たり2000N以上と大変大きくなっている。これに対して、最大レリーズ時においてワンウェイロック1箇所にかかる最大荷重は、1100N(リーフスプリング35によるクリップ荷重)+375N(ストラッププレート26によるオフセット荷重)=1475Nである。このようにロック荷重がワンウェイロックにかかる最大荷重よりも十分大きいために、リーフスプリング35を用いることでワンウェイロックに作用する最大荷重が従来よりも大きくなっているにもかかわらず、ワンウェイロックは正常に機能する。
【0042】
プレッシャープレート22とフルクラムリング23の分離を防ぐ荷重は、450N×4箇所(リーフスプリング35によるクリップ荷重)+125N×4箇所(ストラッププレート26によるオフセット荷重)=2300Nである。一方、付勢機構24によるオフセット荷重500Nはプレッシャープレート22とフルクラムリング23の分離を促進する方向に作用するため、最終的にプレッシャープレート22とフルクラムリング23の分離を防ぐ荷重の大きさは、2300N−500N=1800Nである。このことから、仮にプレッシャープレート22の質量を22.5kgとすると、プレッシャープレート22に作用しても分離が生じない最大加速度は、1800N÷(22.5kg×9.81)=8.2Gとなる。以上に述べたように、リーフスプリング35によってクリップ荷重を新たに発生させることによって、クラッチレリーズ時にプレッシャープレート22がフルクラムリング23から分離しにくくなっている。
【0043】
リーフスプリング35のクリップ荷重は、プレッシャープレート22とフルクラムリング23の分離防止という観点から大きければ大きい方がよい。しかし、クリップ荷重は、ワンウェイロックの耐荷重能力やクリップ応力の点から制限される必要がある。また、クリップ荷重はレリーズ荷重を増加させてしまう。レリーズ荷重の増加分は、クラッチレバー比を4.34とすると、1100N(リーフスプリング35のクリップ荷重)×4÷4.34=1014Nとなる。ただし、レリーズ荷重の増加分は、摩耗調整が完了した直後にはほとんど感じられない。
【0044】
2.第2実施形態
図17〜図18に、本願発明の第2実施形態としてのクラッチカバー組立体1’を示す。クラッチカバー組立体1’の基本的な構造は前記実施形態と同様であるので、ここでは異なる点のみを説明する。
図18に示すように、リーフスプリング35’のストレート部35c’は、前記実施形態とは異なり、半径方向幅は一定であるが、その先端には半径方向幅が短い突起部分を有している。この突起部分は、フルクラムリング23’の軸方向トランスミッション側面に形成された凹部23b’内に装入され、その部分の側面に当接している。この状態でリーフスプリング35’はフルクラムリング23’をプレッシャープレート22’に対して付勢している。また、ストレート部35c’の先端には、フルクラムリング23’の半径方向内側面に当接する折り曲げ部35d’が形成されている。
【0045】
クラッチカバー組立体1’は係合部55をさらに備えている。係合部55は、フルクラムリング23’をダイヤフラムスプリング27’に係合させることで、摩耗補償動作時にダイヤフラムスプリング27’によってフルクラムリング23’をプレッシャープレート22’から強制的に引き離すための構造である。係合部55は、フルクラムリング23’上に円周方向に並んで複数(4つ)設けられている。より詳細には、係合部55はリーフスプリング35’に対応して設けられている。各係合部55は、固定ブロック56と、クリップ57と、ボルト58とから構成されている。固定ブロック56は、フルクラムリング23’の内周面に当接してリベット固定されている固定部56aと、その円周方向中間部から半径方向内側に延びる突出部56bとから構成されている。クリップ57は、薄板形状の小片であり、一端がボルト58によって突出部56bに固定され、他端がダイヤフラムスプリング27’の軸方向エンジン側面に当接している。より詳細には、クリップ57はダイヤフラムスプリング27’の小判孔27d’内を軸方向に延び、その先端がダイヤフラムスプリング27’の弾性部27a’の内周端(フルクラムリング23’を付勢している部分)の軸方向トランスミッション側面に当接している。
【0046】
クラッチ連結時にクラッチディスク4’の摩擦フェーシングが摩耗すると、プレッシャープレート22’及びフルクラムリング23’が摩耗量だけフライホイール2’側に移動する。
次にクラッチレリーズ動作を行うと、ストラッププレート26’の反力によって、プレッシャープレート22’とフルクラムリング23’はともに軸方向トランスミッション側に移動する。この動作においてプレッシャープレート22’のクラッチカバー21’に対する軸方向移動量は非摩耗動作時と同一であるが、プレッシャープレート22’のクラッチカバー21’に対する軸方向移動停止位置は摩耗量だけ軸方向エンジン側にずれている。以上より、プレッシャープレート22’の軸方向移動停止時においてクラッチは最大レリーズ状態になっておらず、それ以降さらにダイヤフラムスプリング27’はレリーズ装置によって姿勢を変化させられていく。このとき、ダイヤフラムスプリング27’が係合部55を介してフルクラムリング23’をプレッシャープレート22’から強制的に引き離していく。このとき、フルクラムリング23’は軸方向トランスミッション側面がダイヤフラムスプリング27’に当接した状態を続けており、両者の間に隙間は形成されない。ダイヤフラムスプリング27’の先端が最大ストローク点まで移動すると(最大レリーズ時)、フルクラムリング23’の分離移動は停止する。
【0047】
この実施形態においても、リーフスプリング35’を設けたことによる利点は前記実施形態と同様である。ただし、前記実施形態の場合は構造は簡素であるが組立が難しいという問題がある。しかし、本実施形態では、組立の最後にボルト58でクリップ7を固定するだけで済み、組立が簡単である。また、固定ブロック56は、フルクラムリング23が分割式の場合にそれを結合する機能を持たせることができる。
【0048】
3.第3実施形態
図19〜図23に本発明の第3実施形態としてのクラッチカバー組立体101を示す。この実施形態も基本的構造は第1実施形態と同様であるので、ここでは異なる点のみを説明する。
フルクラムリング123は、比較的に肉厚の環状部材であり、鋳造製品である。フルクラムリング123は、環状部123aと、外周部123bと、複数の内周側突起123cとを有している。環状部123aには、軸方向エンジン側に回転プレート132との間でくさび機構を傾斜する傾斜面123dが形成され、軸方向トランスミッション側にダイヤフラムスプリング127に当接する突出部123eが形成されている。
【0049】
図20及び図22を用いて、フルクラムリング123とプレッシャープレート122を軸方向に互いに接近するように付勢する機構について説明する。この付勢のための機構は、フルクラムリング123の外周部123bと、複数のボルト133と、複数のコイルスプリング134とから構成されている。外周部123bは、プレッシャープレート122の第2側面122bの外周側部分に当接している。外周部123bには、軸方向に貫通する複数の(4つの)孔123fが形成されている。孔123fはストラッププレート126に対応して配置されており、つまり円周方向に等間隔で4箇所に形成されている。各孔123fには、ボルト133とコイルスプリング134の対が配置されている。ボルト133は、プレッシャープレート122に螺合しており、その胴部はフルクラムリング123の孔123fを貫通して軸方向トランスミッション側に延びている。このため、ボルト133の頭部133aは、フルクラムリング123の外周部123bから軸方向に所定距離だけ離れている。コイルスプリング134は、ボルト133の胴部の回りに配置され、その軸方向各端は、フルクラムリング123の外周部123bとボルト133の頭部133aに当接している。この状態でコイルスプリング134は、軸方向に圧縮されており、ボルト133すなわちプレッシャープレート122に対して軸方向トランスミッション側に弾性力を付与し、フルクラムリング123に対して軸方向エンジン側に弾性力を付与している。以上に述べた構造によって得られる利点は、前記実施形態におけるリーフスプリングによって得られるものと同様である。
【0050】
摩耗補償動作時にフルクラムリング123をプレッシャープレート122から軸方向に引き離すための構造について説明する。この構造は、フルクラムリング123の内周側突起123cと、クリップ157と、ボルト158とから構成されている。クリップ157は、薄板形状の小片であり、一端がボルト158によって内周側突起123cに固定され、他端がダイヤフラムスプリング127の軸方向エンジン側面に当接している。より詳細には、クリップ157はダイヤフラムスプリング127の小判孔127d内を軸方向に延び、その先端がダイヤフラムスプリング127の弾性部127aの内周端(フルクラムリング123を付勢している部分)の軸方向トランスミッション側面に当接している。この構造によって得られる利点は、前記第2実施形態と同様である。
【0051】
4.第4実施形態
(1)基本的構造
図24〜図26に本願発明の第4実施形態としてのクラッチカバー組立体201を示す。このクラッチカバー組立体201の摩耗補償機構に関する基本的な構造は前記第1実施形態と同様であり、相違点は第1実施形態がプルタイプの構造であり本実施形態がプッシュタイプ(ダイヤフラムスプリングの内周縁を軸方向エンジン側に押すことでクラッチレリーズを行う形式)であることに起因している。
【0052】
ダイヤフラムスプリング227の弾性部227aの内周縁は2個のワイヤリング228を介してクラッチカバー221に支持されている。また、弾性部227aの外周縁はフルクラムリング223の軸方向トランスミッション側の面に当接している。
(2)プレッシャープレートとフルクラムリングを付勢する構造
リーフスプリング235の一端は、第1実施形態と同様に、ダイヤフラムスプリング227を介してフルクラムリング223に弾性力を与えている。より詳細には、リーフスプリング235の先端は、ダイヤフラムスプリング227の弾性部227aの外周縁部(フルクラムリング223に押圧力を与えている押圧部分)の軸方向トランスミッション側面に当接している。
【0053】
なお、リーフスプリング235には、ボルト236が軸方向に貫通するための孔235aが軸方向に並んだ2箇所に形成されている。
(3)規制機構
規制機構225について説明する。規制機構225は、ボルト245とワッシャ247との組合せから構成され、この対は円周方向に等間隔で複数箇所(3箇所)に設けられている。
【0054】
ボルト245は、図26に示すように、プレッシャープレート222の軸方向トランスミッション側面の内周側に固定されている。ボルト245は、プレッシャープレート222に螺合し、軸方向トランスミッション側に延びている。ボルト245は、ダイヤフラムスプリング227の小判孔を通ってさらに延び、クラッチカバー221に形成された孔221a内に延びている。孔221aは、図24に示すように、中心の円形孔部と、そこから半径方向外方の三方に延びるスリット部とを有している。ボルト245は、孔221aの円形孔部内に隙間を空けて配置されている。なお、ボルト245には、前記実施形態とは異なり、大径頭部は形成されていない。
【0055】
ワッシャ247は、図27に示すように、環状の板ばね部材である。ワッシャ247は、ボルト245の回りに嵌合するように中心孔が形成されている。より詳細には、ワッシャ247は、環状の円板状部247aと、その内周縁からさらに半径方向内側に延びる円錐部247bと、円板状部247aの外周縁から軸方向トランスミッション側に延びる複数の係合爪部247cとから構成されている。ワッシャ247は、クラッチカバー221とダイヤフラムスプリング227との軸方向間に配置されている。ワッシャ247の円錐部247bは、半径方向内側端が軸方向エンジン側に高くなる形状をしており、その先端縁はボルト245の胴部に当接している。さらに、係合爪部247cは、クラッチカバー221の孔221aのスリット部の半径方向外側部分を軸方向に延びている。係合爪部247cの本体部分の先端には半径方向外側に延びる爪247dが形成され、各爪247dはクラッチカバー221の軸方向トランスミッション側面に当接している。この状態でワッシャ247の円板状部247aはクラッチカバー221の軸方向エンジン側面から所定距離だけ離れている。
【0056】
以上に述べた規制機構225の機能は、前記実施形態で述べた規制機構の機能と概ね同じであるので、以下簡単に説明する。クラッチ連結時において摩耗が発生すると、プレッシャープレート222及びフルクラムリング223は、クラッチカバー221に対して軸方向エンジン側に移動する。このとき、ボルト245は、プレッシャープレート222とともに移動し、ワッシャ247からスライド荷重を受ける。クラッチレリーズ時には、図示しないストラッププレートによってプレッシャープレート222及びフルクラムリング223がクラッチディスクから離れる方向に移動する。ワッシャ247の円板状部247aがクラッチカバー221に当接すると、ボルト245に対してワッシャ247からロック荷重が作用するため、プレッシャープレートの移動が停止される。
【0057】
以上に述べたように、規制機構225のワッシャ247は、前記第1実施形態の規制機構25におけるブッシュ46、コーンスプリング49、スナップリング50等の全ての機能を一体化した部材である。したがって、部品点数が少なくなるとともに構造が簡単になり、その結果コストが低くなっている。
5.第5実施形態
図29を用いて、規制機構の他の実施形態を説明する。
【0058】
規制機構25’は、摩擦フェーシング11に摩耗がないときはフルクラムリング23が軸方向に移動するのを禁じ、摩擦フェーシング11が摩耗するとその摩耗量を検出し、摩耗量に応じてフルクラムリング23が軸方向に移動するのを許す。より具体的には、規制機構25’は、プレッシャープレート22の切れ制限機構であって、クラッチレリーズ時にプレッシャープレート22がクラッチディスク4の摩擦フェーシングから離れる方向に移動するのを制限する。規制機構25’は、プレッシャープレート22の突出部22dに設けられている。規制機構25’は、ボルト45’と、ブッシュ46’とから構成されている。ボルト45’は突出部22dの第2ボルト孔22fに螺合している。ボルト45’は、クラッチカバー21の外周側部21bの第2軸方向孔21eを軸方向トランスミッション側に延びている。ブッシュ46’は、円周方向の一箇所に軸方向に延びるスリットが形成されたばね部材であり、ボルト45の胴部の外周面に摩擦係合するともに、クラッチカバー21の第2軸方向孔21eに対して所定距離だけ軸方向に移動可能に係合する筒状の部材である。ブッシュ46’の軸方向トランスミッション側端にはスナップリング47’が固定されている。スナップリング47’の径は第2軸方向孔21eの径より大きく、さらにスナップリング47’はクラッチカバー21の軸方向トランスミッション側面に当接している。ブッシュ46’の軸方向エンジン側端には、外周側に延びるフランジ48’が形成されている。フランジ48は、円板状であり、クラッチカバー21の軸方向エンジン側面との間には所定の隙間を確保している。この隙間の軸方向長さが、プレッシャープレート22がクラッチ連結状態とクラッチレリーズ状態との間でクラッチカバー21に対して移動可能な距離(切れ代)となっている。
【0059】
ボルト45’がブッシュ46’に対して軸方向エンジン側に移動しようとする場合(クラッチ連結時に摩擦フェーシング11に摩耗が生じた場合)は、ボルト45’に対してブッシュ46’からスライド荷重が作用する。また、ボルト45’がブッシュ46’に対して軸方向トランスミッション側に移動しようとする場合(クラッチレリーズ時においてブッシュ46’がクラッチカバー21に当接した以降)は、ボルト45に対してブッシュ46からスライド荷重が作用する。
【0060】
この実施形態では、後者のスライド荷重を十分に大きくすることに伴い、前者のスライド荷重が大きくならざるを得ず、その結果クラッチ押し付け荷重のロスがやや大きくなってしまう。その一方、単純な構造であり、耐久性が向上している。また、部品点数も少なくなっている。
6.他の実施形態
前記各実施形態はいずれもクラッチ連結のためにダイヤフラムスプリングを用いていたが、他のばね例えばコイルスプリングを用いても良い。また、ばねを直接プレッシャープレートに当接させず例えばレバー部材を介して弾性力をプレッシャープレートをに付与するようにしてもよい。
【0061】
さらに、セット荷重をばねの弾性力ではなく、油圧等によって直接プレッシャープレートに与えるようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明に係るクラッチカバー組立体では、第2弾性部材がプレッシャープレート及びフルクラムリングを互いに近づく側に付勢している。したがって、クラッチレリーズ時にクラッチカバー組立体に振動が入力され、プレッシャープレートに加速度が作用した際に、プレッシャープレートがフルクラムリングから軸方向に離れにくくなっている。すなわち、このクラッチカバー組立体においてオーバーアジャスト現象は生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態が採用されたクラッチ装置の縦断面概略図であり、図2のI-I'断面図。
【図2】本発明の第1実施形態としてのクラッチカバー組立体の平面図。
【図3】クラッチカバー組立体の部分縦断面概略図であり、図2のI-O断面図。
【図4】クラッチカバー組立体の部分縦断面概略図であり、図16のIV-IV断面図。
【図5】クラッチカバー組立体の部分縦断面概略図であり、図16のV-V断面図。
【図6】図5に対応する図であり、クラッチレリーズ動作を説明するための図。
【図7】図5に対応する図であり、クラッチ連結時に摩耗が生じた場合を示す図。
【図8】図5に対応する図であり、摩耗発生後のクラッチレリーズ動作を説明するための図。
【図9】規制機構の縦断面概略図であり、図16のIX-IX断面図。
【図10】図9の部分拡大図。
【図11】図10に対応する図であり、クラッチレリーズ動作を説明するための図。
【図12】図10に対応する図であり、クラッチ連結時に摩耗が生じた場合を説明するための図。
【図13】図10に対応する図であり、摩耗発生後のクラッチレリーズ動作を説明するための図。
【図14】付勢機構の概略側面図。
【図15】図14に対応する図であり、摩耗補償動作を説明するための図。
【図16】クラッチカバー組立体の部分平面図であり、図2の部分拡大図。
【図17】本発明の第2実施形態としてのクラッチカバー組立体の縦断面概略図であり、図18のXVII-XVII断面図。
【図18】クラッチカバー組立体の部分平面図。
【図19】本発明の第3実施形態が採用されたクラッチ装置の縦断面概略図であり、図20のIXX-IXX'断面図。
【図20】第3実施形態としてのクラッチカバー組立体の平面図。
【図21】クラッチカバー組立体の部分縦断面図であり、図20のIXX-O断面図。
【図22】クラッチカバー組立体の部分縦断面図であり、図20のO-IXX'断面図。
【図23】クラッチカバー組立体の部分縦断面図であり、図20のO-XXIII断面図。
【図24】本発明の第4実施形態としてのクラッチカバー組立体の平面図。
【図25】クラッチカバー組立体の部分縦断面図であり、図24のXXV-XXV断面図。
【図26】クラッチカバー組立体の部分縦断面図であり、図24のXXVI-XXVI断面図。
【図27】規制機構のワッシャの平面図。
【図28】ワッシャの断面図であり、図27のXXVIII-XXVIII断面図。
【図29】第5実施形態における規制機構の縦断面図。
【符号の説明】
1 クラッチカバー組立体
2 フライホイール
3 クラッチディスク組立体
4 クラッチディスク
11 摩擦フェーシング
21 クラッチカバー
22 プレッシャープレート
23 フルクラムリング
24 付勢機構
25 規制機構
26 ストラッププレート
27 ダイヤフラムスプリング
28 レリーズ装置
29 摩耗補償機構
35 リーフスプリング

Claims (4)

  1. クラッチディスク組立体の摩擦フェーシングをフライホイール側に付勢してクラッチを連結させるクラッチカバー組立体であって、
    前記フライホイールに固定されるクラッチカバーと、
    前記摩擦フェーシングに近接して配置され、前記摩擦フェーシング側の第1側面と反対側の第2側面とを有するプレッシャープレートと、
    前記プレッシャープレートの前記第2側面側に配置されたフルクラムリングと、
    前記クラッチカバーに支持され、前記フルクラムリングに前記プレッシャープレート側への押圧力を与える押圧部材と、
    前記フルクラムリングに前記プレッシャープレートから離れる方向に荷重を付与する付勢機構と、
    クラッチレリーズ時に前記プレッシャープレートが前記摩擦フェーシングから離れる方向に移動するのを停止させるための機構であって、前記摩擦フェーシングが磨耗すると磨耗量を検出し、前記プレッシャープレートの前記摩擦フェーシングから離れる方向への移動停止位置を前記摩耗量に応じて前記摩擦フェーシング側にずらすための規制機構と、
    前記プレッシャープレートを前記摩擦フェーシングから離れる方向に付勢している第1弾性部材と、
    前記プレッシャープレート及び前記フルクラムリングを軸方向に互いに近づく側に付勢している第2弾性部材と、を備え、
    前記押圧部材は、前記押圧力を解除する際に、前記第2弾性部材の前記フルクラムリングを付勢する部分に対して付勢方向と反対向きに荷重を付与するようになっており、
    前記第2弾性部材は、前記フルクラムリングに直接当接しており、
    前記フルクラムリングは、前記押圧部材の押圧部に係合している、
    クラッチカバー組立体。
  2. 前記第2弾性部材は板ばねであり
    前記第2弾性部材は、前記押圧部材の押圧部を間に介して前記プレッシャプレートを前記フルクラムリング側に付勢している、
    請求項1に記載のクラッチカバー組立体。
  3. 前記押圧部材は、ダイヤフラムスプリングであり、環状の弾性部と、前記弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有している、
    請求項1または2に記載のクラッチカバー組立体。
  4. 前記フルクラムリングは、クラッチレリーズ時の摩耗補償動作中において、前記押圧部材によって前記プレッシャープレートから離れる方向への移動を停止させられるようになっている、
    請求項1〜3のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
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