JP3942879B2 - 光学シートの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば液晶表示装置のバックライトで使用されるのに適した光学シート及びその製造方法、及び光学シートを有する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は液晶パネルとバックライトとを含む。バックライトとして、サイドライト式バックライトと直下ライト式バックライトとがある。サイドライト式バックライトは、導光板と、導光板のサイドに配置された光源とを含み、薄型の液晶表示装置を実現することができるという利点がある。直下ライト式バックライトは、液晶表示装置に向かって光を照射する光源を含み、高輝度の液晶表示装置を実現できるという利点がある。ただし、直下ライト式バックライトは、薄型で低消費電力の液晶表示装置を実現することは難しく、また、輝度むらがでやすい問題があるため、最近ではサイドライト式バックライトが多く使用されている。
【0003】
光学シートがバックライトと液晶パネルとの間に配置される。バックライトから出射された光は液晶パネルに対して斜めに進む光の成分を多く含むため、光学シートはバックライトから液晶パネルに対して垂直に進む光の成分を多く含むように光の輝度分布を調整する。光学シートは、大別して出射角度範囲を制限する配光制限シートと、散乱シートとを含む。
【0004】
図20(A)は散乱シート1を示し、図20(B)は配光制限シートの例としてプリズムシート2を示す図である。散乱シート1は表面に微小な凹凸をスタンプしたり、内部にビーズ等の拡散材を混入させたりして、入射光を散乱させ、入射光の指向性を弱める機能をもつ。プリズムシート2は多数のプリズムを形成した透明なシートである。プリズムシート2はプリズムシート2の法線に対して大きな角度でプリズムシート2へ入射した光線をプリズムシート2の法線に対して小さな角度でプリズムシート2から出射させる。従って、プリズムシート2の先にある液晶パネルの観視者は液晶パネルを正面からよく見ることができる。
【0005】
しかし、所定の角度範囲外の光、例えばプリズムシート2の法線に沿ってプリズムシート2へ入射した光線は、プリズムで反射されてバックライト側へ戻るため、使用される光量が低下する。このように、プリズムシート2は、斜め方向の角度で入射する光線を正面方向及び正面に近い方向の角度で出射するようにするのには有効であるが、出射角度範囲以外の光線の量は急激に低下するので、単独で使用されること少なく、従来は、プリズムシート2と散乱シート1とを組み合わせて、法線方向の角度で出射する光線が最も多く、そして、法線方向から角度が大きくなるにつれて出射する光線が漸減するようにブロードな輝度分布をもつようにしている。
【0006】
また、株式会社明拓システムのエッジライト(特開平5−181134号公報)がある。この公報は光透過性のインキの中に乱反射物質を封入したカプセル状のビーズを混入し、所定のパターンの乱反射面を有するエッジライトパネルの構成を開示している。ここでは、所定のパターンが有する乱反射作用により、導光板の中を進んでいる光を液晶パネル側へ取り出している。この構成では、導光板から効率よく光を取り出す作用はあるものの、配光特性を制御する作用はない。従って、このエッジライトは、散乱シートや配光制限シートと積層して使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の光学シートは複数のシートを積層してなるものであった。このため、シート自体のコストに加え、組立工数、シート間へのゴミの混入による歩留りの低下がある。また、プリズムシートは、微細なレンズを精度よく作る必要があることから、プリズムシートの製造コストが高い。また、プリズムシート自体には光吸収性はないが、導光板方向に戻された光線は、反射ミラーや、光源や、筐体フレーム等により吸収され、光の利用効率が低下する。
【0008】
導光板の上又は下に微小なプリズム面を形成することにより配光を制御し、配光シートを削減する試みもある。しかし、上記配光制限シートの場合と同じく、プリズムを精度よく作りこむ必要があり、精度とコストの両立が難しく、限られた分野で使用されるのみであった。
【0009】
従って、形状マージンが大きく、配光制御性が高く、かつ、急激な光量変化の発生しにくい光学シートが求められた。この要求を満足するため、本願の先願である特願平2001−012333号は、所定の拡散作用を有する散乱材又は拡散材を含む微細な突起を所定の間隔で配置してなる光学シートを提案した。この光学シートは、シート面に対して斜め方向に入射する光を法線方向に進む光に変換し、配光性及び集光性を向上することができた。
【0010】
この光学シートの作用においては、2つの隣接する突起の間にある谷から射出された光が突起で散乱及び反射され、最終的に突起で遮られなかった光が光学シートから出射する。そこで、2つの隣接する突起の間にある谷が十分に広い幅を有し、かつ突起がシート面に対してできるだけ垂直に立っているのが望ましい。突起の高さは比較的に高い。また、この光学シートでは、突起は多量の(例えば重量比数10%の)拡散材を含むが、突起の基部が、突起の先端部と同量の散乱材又は拡散材を含むと、光が2つの隣接する突起の間にある谷から意図したように出射できなくなり、所望の効果が得られない。従って、本発明は拡散材をもった突起を含む光学シートをさらに改善しようとするものである。
【0011】
また、この光学シートは、透明な樹脂にビーズ等の散乱材又は拡散材を混入してなるインキを型に塗布し、このインキをベースシートに転写して突起を得ている。しかし、突起は多量の拡散材を含むので、インキの粘度が非常に高く、且つ突起の高さは比較的に高いので、突起を有する光学シートの製造は難しかった。本発明は上記した光学シートをさらに効率的に製造しようとするものである。
【0012】
本発明の目的は、配光制御性が高く、かつ、ブロードな集光特性を有する光学シート及びその製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による光学シートは、一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起を備え、上記突起は、隣接する2つの突起の間谷が形成され、該谷の底部に、光が上記突起に接触することなく上記谷に直接に出射する開口幅を有し且つ上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は隣接する突起に接触することなく出射される一方で、上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は他の突起に入射してさらに散乱されて上記突起の側面から出射されるように一平面上に間隔をあけて配置されているとともに、千鳥状のパターンに配列されており、上記千鳥状のパターンの縦ピッチは、横ピッチよりも細かく、縦方向の配光範囲が横方向の配光範囲よりも狭いことを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明による上記光学シートにおいて、上記谷は2対の突起によってぴったりと囲まれていることを特徴としている。
【0015】
また、本発明による上記光学シートにおいて突起は基部と先端部とを有し、該突起の先端部は、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、該突起の基部は、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、且つ、N1>N2であり、N2は0を含むことを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明による上記光学シートにおいて突起は基部と先端部とを有し、該突起の先端部は、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、該突起の基部は、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、且つ、N1>N2であり、N2は0を含むことを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明による上記光学シートにおいて、上記ベースシートは、透明ガラス、透明樹脂層、及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N4%で混合された拡散材とを含む樹脂層の一つからなり、且つ、N1>N4であり、N4は0を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明による光学シートの製造方法は、一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起を備え、上記突起は、隣接する2つの突起の間に谷が形成され、該谷の底部に、光が上記突起に接触することなく上記谷に直接に出射する開口幅を有し且つ上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は隣接する突起に接触することなく出射される一方で、上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は他の突起に入射してさらに散乱されて上記突起の側面から出射されるように一平面上に間隔をあけて配置された光学シートの製造方法であって、ほぼ直角の底をもち且つ2つの隣接する穴の間の表面壁部分は湾曲して形成された複数の穴を有する型に拡散材が混合された第1のインキを塗布する工程と、該穴に第1のインキが充填された状態で該型の穴からはみ出した第1のインキを取り去るとともに上記第1のインキの表面が上記型の表面壁部分よりも低い位置になるように該型の穴に充填された第1のインキの一部をかきとる工程と、該型に第2のインキを塗布する工程と、該第1のインキ及び該第2のインキをベースシートに転写する工程とを備え、該第1のインキは、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、該第2のインキは、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された 拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、且つ、N1>N2であり、N2は0を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明による上記光学シートの製造方法において、上記第1のインキの硬化収縮率は、第2のインキの硬化収縮率よりも大きいことを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明による上記光学シートの製造方法において、上記型の穴からはみ出した第1のインキを取り去るとともに上記型の穴に充填された第1のインキの一部をかきとる工程は、上記型の穴からはみ出した第1のインキを取り去る工程と、上記第1のインキを硬化させる工程と、硬化させた第1のインキの一部をかきとる工程とを含むことを特徴とする。
【0021】
上記各構成によれば、配光制御性が高く、かつ、ブロードな集光特性を有する光学シートを得ることができる。
【0022】
また、本発明による液晶表示装置は、少なくとも液晶パネルと、バックライトと、該液晶パネルと該バックライトとの間に配置され、一平面上に間隔をあけて配置され且つ散乱性を有する複数の突起を有する、本発明にかかる上記光学シートとを備えていることを特徴とする。また、本発明による上記液晶表示装置は、上記液晶パネル光学シートとの間に配置された偏光制御シート備えていることを特徴とする。この液晶表示装置は光の利用効率が高い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は本発明の実施例に係わる光学シート及びバックライトを含む液晶表示装置の一例を示す図である。液晶表示装置10は、サイドライト式バックライト12と、液晶パネル14とを含む。液晶パネル14は偏向子を含む。
【0025】
バックライト12は、導光板16と、導光板16のサイドに配置された光源18と、導光板16の下側(液晶パネル14から遠い側)に配置される反射板20と、導光板16の上側(液晶パネル14に近い側)に配置される光学シート22とを含む。光源18は、冷陰極蛍光管、熱陰極蛍光管、EL素子、LED素子等の発光管と、リフレクタとからなる。さらに、導光板16の下面には散乱ドットが形成されている。光源18から出射した光は導光板16に入射し、導光板16内を全反射して伝播する。一部の光が散乱ドットで散乱して反射板20で反射され、導光板16から出射する。導光板16から出射した光は光学シート22を通って液晶パネル14に入射する。
【0026】
図2は本発明の実施例に係わる光学シート及びバックライトを含む液晶表示装置の他の一例を示す図である。液晶表示装置10は、直下ライト式バックライト12aと、液晶パネル14とを含む。液晶パネル14は偏向子を含む。バックライト12aは、液晶パネル14の下側に配置される複数の発光管24と、リフレクタ26と、発光管24と液晶パネル14との間に配置される光学シート22とを含む。
【0027】
図3から図6は図1及び図2の光学シート22の例を示す図である。図3から図6において、光学シート22は、透明な樹脂からなるベースシート30と、ベースシート30に間隔をあけて配置され且つ散乱性を有する複数の突起32とを備える。隣接する2つの突起32の間には谷34が形成される。各突起32は基部32aと先端部32bとを有する。基部32aは谷34の底部34aに隣接する部分のことを言い、先端部32bは突起32の先端面を含むかなり大きな部分のことを言うものとする。突起32の基部32aの高さは、後で説明する基部32aの丸みの程度によって決められるが、例として、突起32の高さの30パーセント以内にする。
【0028】
各突起32は基本的には透明な樹脂と、この透明な樹脂に混合された多量(例えば重量比10〜50%)の拡散材36とを含む樹脂材料からなる。透明樹脂はアクリル系の樹脂や、PC樹脂など基本的に光吸収の非常に少ない樹脂を用いる。拡散材36としてはTioやシリカなど、光吸収の非常に少ない材料を用いる。
【0029】
本発明の一つの特徴は、突起32の縦断面形状にある。すなわち、図3、図4、図5において、突起32の先端面とこの先端面に隣接する側面との間の境界部38はほぼ直角に形成され、実質的に丸みがない、あるいは小さな曲率の曲線で形成されている。一方、突起32と谷34の底部34aとの間の境界部40(基部32aに相当する)は、丸みがあり、ある程度の大きな曲率の曲線で形成されている。つまり、境界部40は、境界部38より大きな曲率の曲線で形成されている。
【0030】
図6においては、突起32の縦断面形状において、突起32は背の高い矩形状に形成されている。突起32はこのように背の高い矩形状に形成されるのが望ましいが、多量の拡散材36を含む突起32をそのような形状に形成するのは難しい。図3、図4、図5に示されるように、突起32の先端側は矩形状に形成され、突起32の基部32aの部分は丸みをもつ形状に突起32を形成するのが好適である。
【0031】
例えば、突起32をもつ光学シート22をフォトリソグラフィで製造された型を使用して製造する場合、型に設けた穴に突起32の材料であるインキを充填し、型の穴の内部のインキをベースシート30に転写する。型の穴が正確に矩形の断面形状に形成されるならば、図6に示した形状の突起32を形成することができる。しかし、一般には、型の穴は正確に矩形の断面形状に形成されず、型の穴の底が丸みを帯びた形状になりやすい。その場合、その型を使用して製造された突起32の先端部の形状が丸くなる。本願の発明では、突起32の基部32aの部分を丸みをもつ形状に形成するものである。
【0032】
さらに、上記したように、各突起32は基本的には多量の拡散材36を含む樹脂材料で形成される。しかし、本発明の一つの特徴においては、突起32の先端部32bは多量の拡散材36を含むが、突起の基部32aは拡散材36を含まず、透明樹脂材料のみで構成される。あるいは、突起の基部32aは少量の拡散材36を含んでもよい。すなわち、図4、図5、図6においては、突起32の先端部32bは、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、突起32の基部32aは、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、この場合、N1>N2であり、N2は0を含む。例として、N1=10〜50%、N2=0.1%以下(Tioの場合)であるが、これに限るものではない。
【0033】
図4及び図5に示される光学シート22はこれらの2つの特徴を含んでいる。さらに、図5においては、突起32とベースシート30との間に樹脂層42が設けられている。この樹脂層42は、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N3%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、この場合、N1>N3であり、N3は0を含む。透明樹脂はアクリル系の樹脂や、PC樹脂など基本的に光吸収の非常に少ない樹脂を用いる。また、ベースシート30は、透明ガラス、PETやアクリルシートなどの透明樹脂層、及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N4%で混合された拡散材とを含む樹脂層の一つからなり、この場合、N1>N4であり、N4は0を含む。N3及びN4はN2に準じて定められる。
【0034】
図7は光学シート22の突起32の配列の例を示す図であり、(A)は光学シート22の平面図であり、(B)は(A)の線VII −VII に沿った断面図である。図7においては、突起32は千鳥状のパターンで配列され、突起32の先端面は正方形である。谷34は2対の突起32によってぴったりと囲まれている。この場合、千鳥状のパターンの縦横の比率は任意であるが、例えば、垂直方向と水平方向で配特性を変えたい場合には、縦横の比率を変えるとよい。縦ピッチが横ピッチよりも細かい場合、縦方向の配範囲を狭くすることができる。
【0035】
図8(A)は光学シート22の突起32の配列の例を示す図である。突起32は長いストライプ状に形成され、互いに平行に並んでいる。谷34は2つの突起32の間に形成される。この場合、突起が延びている方向には配光作用が働かない。従って、一方向のみに配光作用をもたせたいときに有効な構造である。
【0036】
図8(B)は光学シート22の突起32の配列の例を示す図である。突起32は縦横に交差するストライプ状に延びる。この場合、突起32の散乱性を大きくし、光が実質的に突起32の側面において散乱反射するようにするのが好ましい。
【0037】
図9は光学シート22の作用を説明する図である。図10はバックライトの導光板を出射する光及び光学シートを出射する光の配光特性を示す図である。図9において、光源18(図1)から出射した光は導光板16に入射し、導光板16内を伝播する。一部の光が散乱ドットで散乱して反射板20で反射され、導光板16から出射する。導光板16から出射した光は光学シート22を通って液晶パネル14に入射する。
【0038】
光学シート22においては、光がベースシート30に入射する。ベースシート30が透明な場合には、光はベースシート30をそのまま透過する。ベースシート30に拡散材が混合されている場合には、光は拡散材で散乱作用を受けながらベースシート30を透過する。図10においては、配光特性は、導光板16の法線に対する角度と輝度との関係で示されている。図10の曲線Aに示されるように、バックライトの出射光は大きな角度で出射する光の成分が多い散乱光である。ベースシート30及び光学シート22の突起32の基部32aが少しの拡散材を含む場合には、バックライトの出射光は幾らか散乱作用を受け、図10の曲線Bに示されるように、配光特性は平坦化される。図10の曲線Cは、光学シート22から出射する光の配光特性を示している。
【0039】
光はベースシート30から突起32及び谷34に向かって進む。ベースシート30から谷34へ出射する光の一部は、隣接する突起32に接触することなく所定の角度範囲α内を液晶パネル14に向って進む。ベースシート30から谷34へ出射する光の他の一部は、角度範囲αよりも大きな角度で進み、突起32の側面に入射する。突起32の側面に入射した光は突起32の内部及び側面の拡散材36に衝突して散乱される。
【0040】
拡散材36で散乱された光は多くの方向の光の成分として突起32の側面から出射する。突起32の側面から出射する光の一部は隣接する突起32に接触することなく光学シート22の法線方向に対して比較的に小さな角度で液晶パネル14に向かう。一方、突起32の側面から出射した光の他の一部は、法線方向に対して比較的に大きな角度で進み、他の突起32に入射してさらに散乱される。このようにして、散乱と出射を繰り返しながら、出射光は次第に指向性を与えられ、法線方向に対して比較的に小さな角度をなす光の成分が液晶パネル14に向かうようになる。よって、図10の曲線Cに示されるように、法線方向に対して比較的に小さな角度で出射する光量が多くなり、そして、法線方向に対する角度が大きくなるにつれて光量が漸減するようにブロードな輝度分布を得ることができる。
【0041】
突起32の先端部32bにおいては、多量の拡散材36が含まれ、後方散乱が生じるほどの散乱作用がある。そして、突起32が高いので、突起32を伝播して、突起32の先端面から出射する光の量は比較的に少ない。従って、本発明において、液晶パネル14の法線方向に対して比較的に小さな角度をなして出射する光の量は、主としてベースシート30から谷34へ直接に出射する光の量に依存する。このためには、谷34の底部34aの幅Pがある程度大きいことが望ましい。このように光が直接に出射する幅Pを開口幅と言う。しかし、この光学シート22の特性は、拡散材36の種類及び混合量、並びに突起32の高さ及びピッチによって決まるので、開口幅Pを簡単に大きくすることはできない。
【0042】
図3から図5に示したように、突起32の基部32aの部分が丸みをもつ形状の突起32の場合には、開口幅は図3にQで示すように小さくなる。
【0043】
これに対して、図4及び図5に示したように、突起32の基部32aが拡散材36がないか又は少量の拡散材36しか混合されていない場合には、突起32の基部32aにおける散乱作用は突起32の先端部32bにおける散乱作用ほど大きくない。従って、突起32の基部32aにおいては、散乱が生じてもなお、多くの光はベースシート30から液晶パネル14に向かう方向に進む。つまり、突起32の基部32aの側面から出射した光は、ベースシート30から谷34へ直接に出射する光と同様に、液晶パネル14の法線方向に対して比較的に小さな角度をなして出射する光の成分を多く含む。従って、この場合には、図4に示されるように、あたかも開口幅が突起32の基部32aの上部で定められるRになったのと同様の効果が生じる。従って、谷34が丸みをおびた形状であっても、突起32は概ね垂直に存在しているように作用する。
【0044】
図11は光学シート22の製造装置50の一例を示す図である。(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示す。製造装置50は、スタンパロール52を含む。スタンパロール52の表面には複数の穴を形成した型52aが設けられている。(B)はスタンパロール52の表面の型52aを示し、この型52aの穴54はほぼ直角の底をもち且つ型52aの2つの隣接する穴54の間の表面壁部分56は丸く形成されている。型52aは、フォトリソグラフィと、Ni電鋳とによって製造された金型をロール化したものである。
【0045】
第1のインキ(突起32を形成するための拡散材を混合した樹脂と有機溶剤の混合物)を塗布するためのインキ塗布装置58と、インキ塗り込みロール60と、スキージ62と、UV照射装置64とが、スタンパロール52のまわりに配置される。UV照射装置64は、容器に収容されたUVランプ64aと、容器の一部を構成するリフレクタ64bと、UV照射口64cとを有する。さらに、ベースシート30を供給するためのベースシートロール66を支持する支持手段と、製造された光学シート22の巻き取りロール68を支持する支持手段と、シート搬送ガイドロール70とが設けられる。
【0046】
インキ塗布装置58は第1のインキを穴54を含むスタンパロール52の表面に塗布し、インキ塗り込みロール60は第1のインキをスタンパロール52の表面の穴54にきれいに塗り込む。スキージ62はスタンパロール52の表面にあふれた不要なインキをかきとる。スタンパロール52の表面の穴54の第1のインキはベースシート30に転写され、UV照射装置64は第1のインキを硬化させる(この場合、UV硬化樹脂が使用される)。こうして、(C)に示す光学シート22が製造される。この光学シート22は、図3に示したものと同様であり、先端部分が急峻で、谷部分が丸みがある凸凹形状になる。
【0047】
図12は光学シート22の製造装置50の他の一例を示す図である。(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示し、(D)は製造された光学シートの他の例を示す。図11の例と同様に、製造装置50は、スタンパロール52と、第1のインキを塗布するための第1のインキ塗布装置58と、インキ塗り込みロール60と、第1のスキージ62と、UV照射装置64とを含む。さらに、この例では、第1のスキージ62の後に、第2のインキを塗布するための第2のインキ塗布装置72と、第2のスキージ74とが設けられる。
【0048】
第1のインキ塗布装置58は第1のインキを穴54を含むスタンパロール52の表面に塗布し、インキ塗り込みロール60は第1のインキをスタンパロール52の表面の穴54にきれいに塗り込む。第1のスキージ62はスタンパロール52の表面にあふれた不要なインキをかきとる。そこで、第2のインキ塗布装置72が第2のインキをスタンパロール52の表面に塗布し、第2のスキージ74がスタンパロール52の表面にあふれた不要なインキをかきとる。スタンパロール52の表面及びその穴54の第1及び第2のインキはベースシート30に転写され、UV照射装置64は第1及び第2のインキを硬化させる。こうして、(C)又は(D)に示す光学シート22が製造される。この光学シート22は、先端部分が急峻で、谷部分が丸みがある凸凹形状になる。第2のインキは、透明樹脂か、又は透明樹脂に少量の拡散材を混合したものを用いる。
【0049】
図11の例では、型52aの表面(表面壁部分56)すれすれに第1のインキをかきとった状態で、穴54内の第1のインキをベースシート30に転写すると、第1のインキがベースシート30に十分に密着できなかったり、接触しない状態が生じる可能性があった。図12例では、第2のインキ塗布装置72と、第2のスキージ74とを設けて、第2のインキを塗布することにより、第2のインキが型52aの表面(表面壁部分56)とベースシート30との隙間を埋め、接着剤として作用し、確実で十分な密着性をもたせることができる。
【0050】
図12(C)は、第1のスキージ62で型52aの表面すれすれに第1のインキをスキージングした後に、第2のインキを塗布した場合を示し、第2のインキからなる樹脂層43が突起32とベースシート30との間に形成されている。
【0051】
図12(D)は、第1のスキージ62で型52aの表面をより強くスキージングし、穴54内の第1のインキを若干取り去った後に、第2のインキを塗布した場合を示す。この場合、穴54内において、第1のインキの表面は型52aの表面(表面壁部分56)よりも低い位置になっている。従って、第2のインキは突起32とベースシート30との間に形成された樹脂層4となるとともに、第2のインキの一部は穴54内の第1のインキの上の空間内に入りこむ。この場合、図4又は図5に示されるように、突起32の基部32aが拡散材36の無い又は少量の拡散材36が混合された透明樹脂で形成されることになる。なお、穴54からはみ出した第1のインキを取り去る際に、穴の54深さの0〜30%まで第1のインキをかきとるのが好ましい。
【0052】
図12の変形例として、型52aの穴54及び表面壁部分56の形状は、丸みの大きい谷34を製造するのに適したものに限らず、図6に示した丸みのない谷34を製造するのに適したものとすることもできる。
【0053】
図13は光学シート22の製造装置50の他の一例を示す図である。(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示す。図12の例と同様に、製造装置50は、スタンパロール52と、第1のインキを塗布するための第1のインキ塗布装置58と、インキ塗り込みロール60と、第1のスキージ62と、第2のインキを塗布するための第2のインキ塗布装置72と、第2のスキージ74と、第1のUV照射装置64とを含む。さらに、この例では、第1のスキージ62と第2のインキ塗布装置72との間に、第2のUV照射装置76と、インキ除去装置78とが設けられる。
【0054】
第1のインキ塗布装置58は第1のインキを穴54を含むスタンパロール52の表面に塗布し、インキ塗り込みロール60は第1のインキをスタンパロール52の表面の穴54にきれいに塗り込む。第1のスキージ62はスタンパロール52の表面にあふれた不要なインキをかきとる。そこで、第2のUV照射装置76が第1のインキを硬化させ、インキ除去装置78がスタンパロール52の表面及びその穴54の第1のインキの一部を除去する。それから、第2のインキ塗布装置72が第2のインキをスタンパロール52の表面に塗布し、第2のスキージ74がスタンパロール52の表面にあふれた不要なインキをかきとる。スタンパロール52の表面及びその穴54の第1及び第2のインキはベースシート30に転写され、第1のUV照射装置64は第1及び第2のインキを硬化させる。こうして、(C)に示す光学シート22が製造される。この光学シート22は、先端部分が急峻で、谷部分が丸みがある凸凹形状になる。第2のインキは、透明樹脂か、又は透明樹脂に少量の拡散材を混合したものを用いる。
【0055】
図12(D)の例では、第1のスキージ62で型52aの表面を強くスキージングし、穴54内の第1のインキを若干取り去っている。しかし、液体状態のインキをスキージングによって穴54からかきだすのは難しいことがある。そこで、図13では、そこで、第2のUV照射装置76によって第1のインキを硬化させた後で、インキ除去装置78によって穴54の第1のインキの一部を除去すると、第1のインキの一部を容易に除去することができた。インキ除去装置78は型を傷つけない堅さのへら又は面で型をこするように構成される。このとき、インキに用いる樹脂に対して溶解度の弱い溶剤を型につけて型をこすってインキを除去してもよい。これにより、インキ除去が容易になる。
【0056】
図14及び図15は突起32を形成する樹脂の例を説明する図である。図14は透明樹脂層43の無い場合、図15は透明樹脂層43のある場合をそれぞれ示す。突起32がUV硬化性樹脂で構成される例においては、拡散材入り樹脂のUV照射によって硬化するときの収縮率が、大きい樹脂を用いた場合、型52aと突起32との間に隙間が生じて、離型が良好に行える。また、図15において、拡散材入り樹脂のUV硬化時の収縮率が、もう1つの樹脂層43の透明樹脂のUV硬化時の収縮率よりも大きく、透明樹脂の方は収縮率が非常に小さいものを使うと、型52aと突起32との間に隙間が生じて、離型しやすくなり、また、拡散材入り樹脂からなる突起32が載っている透明樹脂層43はほとんど収縮しないため、ベースシート30が収縮してそこに載っている突起32が引っ張られて型52aに押しつけられることがなく、このために離型しやすくなる。以上はUV硬化性樹脂で説明したが、これに限るものではなく、熱硬化性樹脂であってもよく、その場合も、熱硬化時の収縮率を上記と同じように考えればよい。なお、熱硬化性樹脂を使用する場合には、図11から図13において、UV照射装置64,76の代わりに加熱装置を使用する。
【0057】
図16は本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。液晶表示装置10は、サイドライト式バックライト12と、液晶パネル14とを含む。液晶パネル14は偏光子を含み、バックライト12は、導光板16と、光源18と、反射板20と、光学シート22とを含む。この光学シート22はベースシート(図示せず)に間隔をあけて配置され且つ散乱性を有する複数の突起32を備えたものである。ただし、複数の突起32が一定の周期で製造できれば、ベースシートは必要ではない。
【0058】
さらに、偏光制御フィルム80と、1/4波長板82とが光学シート22と液晶パネル14との間に配置され、ミラー層84が光学シート22の上に配置されている。偏光制御フィルム80は、右回り偏光を透過させ、且つ左回り偏光を反射させるものか、あるいは、左回り偏光を透過させ、且つ右回り偏光を反射させるものである。ミラー層84はそれぞれ光学シート22の突起32の先端面の上に配置されたミラー84aを有する。
【0059】
図16の液晶表示装置においては、導光板16から出射した光は光学シート22を通って偏光制御フィルム80に入射する。偏光制御フィルム80に入射した光のうち、右回り偏光(又は左回り偏光)のみが偏光制御フィルム80を透過し、1/4波長板82で直線偏光になって液晶パネル14に入射する。また、左回り偏光(又は右回り偏光)は偏光制御フィルム80で反射され、その一部はミラー層84のミラー84aで反射され、右回り偏光(又は左回り偏光)となって偏光制御フィルム80に入射し、偏光制御フィルム80を透過し、1/4波長板82で直線偏光になって液晶パネル14に入射する。このようにして、液晶パネル14の偏光子によって吸収される光の量が減少し、光の利用率を向上することができる。光学シート22を透過した光の一部はミラー84aによって遮断されるが、光学シート22においては、突起32の先端面から出射する光の量は少ないので、問題ない。
【0060】
図17は本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。図16の例と同様に、液晶表示装置10は、サイドライト式バックライト12と、液晶パネル14と、光学シート22とを含む。さらに、偏光制御フィルム80と、1/4波長板82とが光学シート22と液晶パネル14との間に配置されている。偏光制御フィルム80は、右回り偏光を透過させ、且つ左回り偏光を反射させるものか、あるいは、左回り偏光を透過させ、且つ右回り偏光を反射させるものである。
【0061】
図17の液晶表示装置においては、導光板16から出射した光は光学シート22を通って偏光制御フィルム80に入射する。偏光制御フィルム80に入射した光のうち、右回り偏光(又は左回り偏光)のみが偏光制御フィルム80を透過し、1/4波長板82で直線偏光になって液晶パネル14に入射する。また、左回り偏光(又は右回り偏光)は偏光制御フィルム80で反射され、光学シート22に入射する。光学シート22の突起32は高い散乱作用をもち、戻った光の一部は右回り偏光(又は左回り偏光)となって偏光制御フィルム80に入射し、偏光制御フィルム80を透過し、1/4波長板82で直線偏光になって液晶パネル14に入射する。このようにして、液晶パネル14の偏光子によって吸収される光の量が減少し、光の利用率を向上することができる。
【0062】
図18は本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。図16の例と同様に、液晶表示装置10は、サイドライト式バックライト12と、液晶パネル14と、光学シート22とを含む。さらに、偏光制御フィルム86が光学シート22と液晶パネル14との間に配置されている。偏光制御フィルム86は、S偏光を透過させ、且つP偏光を反射させるものか、あるいは、P偏光を透過させ、且つS偏光を反射させるものである。
【0063】
図18の液晶表示装置においては、導光板16から出射した光は光学シート22を通って偏光制御フィルム86に入射する。偏光制御フィルム86に入射した光のうち、S偏光(又はP偏光)のみが偏光制御フィルム86を透過し、液晶パネル14に入射する。また、P偏光(又はS偏光)は偏光制御フィルム86で反射され、光学シート22に入射する。光学シート22の突起32は高い散乱作用をもち、戻った光の一部はS偏光(又はP偏光)となって偏光制御フィルム86に入射し、偏光制御フィルム86を透過し、液晶パネル14に入射する。このようにして、液晶パネル14の偏光子によって吸収される光の量が減少し、光の利用率を向上することができる。
【0064】
図19は光学シート22及びミラー層84を製造する例を示す図である。(A)においては、ミラーシート84bを形成し、(B)においては、ミラーシート84bに拡散材入り樹脂からなるインキ22bを塗布し、(C)において、乾燥後、拡散材入り樹脂とミラーシート84bとが重なった状態で穴あけ加工を行う。これによって、ミラー層84のミラー84aがそれぞれ光学シート22の突起32の先端面の上に配置された構造が得られる。この構造は図16の液晶表示装置で使用されることができる。
【0065】
以上のように、上記実施例による光学シートは、間隔をあけて配置され且つ一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起とを備え、隣接する2つの突起の間には谷が形成され、該突起と該谷の底部との間の境界部は、該突起の先端面と該先端面に隣接する側面との間の境界部よりも大きな曲率の曲線で形成されている構成を有している。
【0066】
また、上記実施例による光学シートは、間隔をあけて配置され且つ一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起とを備え、各突起は基部と先端部とを有し、該突起の先端部は、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む材料樹脂からなり、該突起の基部は、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、この場合、N1>N2であり、N2は0を含む構成を有している。
【0067】
また、上記実施例による光学シートは、間隔をあけて配置され且つ一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起とを備え、隣接する2つの突起の間には谷が形成され、各突起は基部と先端部とを有し、該突起と該谷の底部との間の境界部は、該突起の先端面と該先端面に隣接する側面との間の境界部よりも大きな曲率の曲線で形成され、該突起の先端部は、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、該突起の基部は、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、この場合、N1>N2であり、N2は0を含む構成を有している。
【0068】
上記実施例による光学シートの製造方法は、複数の穴を有するスタンパロールに拡散材が混合された第1のインキを塗布し、該型の穴はほぼ直角の底をもち且つ該型の2つの隣接する穴の間の表面壁部分は湾曲して形成されており、該穴に第1のインキが充填された状態で該スタンパロールの表面上の及び該穴からはみ出した第1のインキを取り去り、該穴内の該第1のインキをベースシートに転写する工程からなる方法である。
【0069】
また、上記実施例による光学シートの製造方法は、複数の穴を有する型に拡散材が混合された第1のインキを塗布し、該型の穴に第1のインキが充填された状態で該型の穴からはみ出した第1のインキを取り去り、該型に第2のインキを塗布し、該第1のインキ及び該第2のインキをベースシートに転写する工程からなる方法である。
【0070】
上記各構成によれば、配光制御性が高く、かつ、ブロードな集光特性を有する光学シートを得ることができる。
【0071】
また、上記実施例による液晶表示装置は、液晶パネルと、バックライトと、該液晶パネルと該バックライトとの間に配置され、一平面上に間隔をあけて配置され且つ散乱性を有する複数の突起を有する光学シートと、該液晶パネルと該光学シートとの間に配置された偏光制御シートとを備えた構成である。この液晶表示装置は光の利用効率が高い。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、配光制御性が高く、かつ、ブロードな集光特性を有する光学シートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わる光学シート及びバックライトを含む液晶表示装置の一例を示す図である。
【図2】 本発明の実施例に係わる光学シート及びバックライトを含む液晶表示装置の他の一例を示す図である。
【図3】 光学シートの例を示す図である。
【図4】 光学シートの例を示す図である。
【図5】 光学シートの例を示す図である。
【図6】 光学シートの例を示す図である。
【図7】 光学シートの突起の配列の例を示す図であり、(A)は光学シートの平面図であり、(B)は(A)の線VII −VII に沿った断面図である。
【図8】 光学シートの突起の配列の例を示す図である。
【図9】 光学シートの作用を説明する図である。
【図10】 バックライトの導光板を出射する光及び光学シートを出射する光の配光特性を示す図である。
【図11】 光学シートの製造装置の例を示す図であり、(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示す。
【図12】 光学シートの製造装置の他の一例を示す図であり、(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示し、(D)は製造された光学シートの他の例を示す。
【図13】 光学シートの製造装置の他の一例を示す図であり、(A)は製造装置を示し、(B)はスタンパロールの表面の型を示し、(C)は製造された光学シートを示す。
【図14】 突起を形成する樹脂の例を説明する図である。
【図15】 突起を形成する樹脂の他の例を説明する図である。
【図16】 本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。
【図17】 本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。
【図18】 本発明の他の実施例の液晶表示装置を示す図である。
【図19】 光学シート及びミラー層を製造する例を示す図である。
【図20】 図20は従来の光学シートを示し、(A)は散乱シートを示し、(B)はプリズムシートを示す。
【符号の説明】
10…液晶表示装置
12…バックライト
14…液晶パネル
16…導光板
22…光学シート
30…ベースシート
32…突起
32a…基部
32b…先端部
34…谷
36…拡散材
38…境界部
40…境界部
50…製造装置
52…スタンパロール
52a…型
54…穴
56…表面壁部分
58…インキ塗布装置
60…インキ塗り込みロール
62…スキージ
64…UV照射装置
66…ベースシートロール
72…インキ塗布装置
74…スキージ
76…UV照射装置
78…インキ除去装置
80…偏光制御フィルム
82…1/4波長板
84…ミラー層
86…偏光制御フィルム

Claims (3)

  1. 一方の側に向いた散乱性を有する複数の突起を備え、上記突起は、隣接する2つの突起の間に谷が形成され、該谷の底部に、光が上記突起に接触することなく上記谷に直接に出射する開口幅を有し且つ上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は隣接する突起に接触することなく出射される一方で、上記突起に衝突もしくは入射して散乱されて上記突起の側面から出射された光の一部は他の突起に入射してさらに散乱されて上記突起の側面から出射されるように一平面上に間隔をあけて配置された光学シートの製造方法であって、
    ほぼ直角の底をもち且つ2つの隣接する穴の間の表面壁部分は湾曲して形成された複数の穴を有する型に拡散材が混合された第1のインキを塗布する工程と、
    該穴に第1のインキが充填された状態で該型の穴からはみ出した第1のインキを取り去るとともに上記第1のインキの表面が上記型の表面壁部分よりも低い位置になるように該型の穴に充填された第1のインキの一部をかきとる工程と、
    該型に第2のインキを塗布する工程と、
    該第1のインキ及び該第2のインキをベースシートに転写する工程とを備え、
    該第1のインキは、透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N1%で混合された拡散材とを含む樹脂材料からなり、
    該第2のインキは、透明樹脂材料及び透明樹脂と該透明樹脂に対して重量比N2%で混合された拡散材とを含む樹脂材料の一つからなり、且つ、N1>N2であり、N2は0を含むことを特徴とする光学シートの製造方法。
  2. 上記第1のインキの硬化収縮率が、第2のインキの硬化収縮率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学シートの製造方法。
  3. 上記型の穴からはみ出した第1のインキを取り去るとともに上記型の穴に充填された第1のインキの一部をかきとる工程は、
    上記型の穴からはみ出した第1のインキを取り去る工程と、
    上記第1のインキを硬化させる工程と、
    硬化させた第1のインキの一部をかきとる工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光学シートの製造方法。
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