JP3938268B2 - 電子機器 - Google Patents

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JP3938268B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示部材および/または操作部材が設けられた可動部材が、ケースの前方と後方へ移動させられる電子機器に係り、特に可動部材のがたつきを防止することができる電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載用または家庭用あるいは業務用などの電子機器では、表示部材および/または操作部材が設けられた可動部材が、ケース内に収納されている姿勢から前方へ移動してケースの外部に出て、それから使用者が目視あるいは操作できるように垂直な向きあるいは斜めの向きに回動できるようにしたものがある。
【0003】
あるいは、前記可動部材がケース内から水平の姿勢のままケースの前方へ突出し、その姿勢のままで、前記可動部材に設けられた操作部を操作できるものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のように、可動部材がケースの前方へ移動する可動機構を有しているものでは、前記可動機構の摺動部や回動支点部に機構的ながたつきが発生するのを避けることができない。このがたつきにより、可動部の操作部材を手で押したときに可動部がわずかに動いて操作感触を悪化させることがある。また車載用の電子機器の場合には、車体振動により前記機構的ながたつき部分にノイズが発生するおそれがある。
【0005】
そこで、前記可動機構のいずれかの部分に弾性付勢力を与えて、前記機構的ながたつきを前記弾性付勢力で吸収することもできる。しかし前記弾性付勢力を与えると、可動機構を構成する部品に前記付勢力が片寄って作用し、その結果可動機構の各部が確実に動作できないことがある。例えば可動部材がケース前方へ突出したときに可動部材の左右両側部が同時に掛止手段に掛止されるような場合に、前記片寄った付勢力により、一方の側のみが掛止手段に掛止され、他方の側が確実に掛止されず、動作を確実に完了できない状態も生じ得る。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、可動部材のがたつきを防止し、しかも各機構部が確実に動作できるようにした電子機器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ移動する往復移動部材と、モータの力で回動させられる回転部材と、前記回転部材の回転力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
前記運動変換手段では、前記往復移動部材に、その往復方向と交叉する方向に延びる案内長穴が形成され、前記回転部材に、前記案内長穴に沿って移動する突出部が設けられ
前記往復移動部材の一方の側に片寄った位置にケース後方への付勢力を与える弾性部材が設けられており
前記案内長穴のケース前方側の縁部の一部には、前記往復移動部材がケース前方へ最も移動したときあるいはその直前に、前記往復移動部材の前記片寄った付勢力が与えられている側に対してケース前方への押圧力を与える凸部が、ケース後方へ向かって形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
例えば、前記弾性部材によって前記往復移動部材に与えられる偶力と逆向きの偶力が、前記凸部と前記突出部との当接により発揮される。
【0011】
上記本発明では、往復移動部材に片寄った付勢力が作用していても、往復移動部材を前記片寄った付勢力により傾かせることなく、前方まで移動させることができ、よって往復移動部材に支持されている前記可動部材を正規の突出位置へ移動させることが可能である。
【0012】
また、本発明は、前記可動部材の左右両側部に回動自在に連結され、前記可動部材の姿勢を変化させる姿勢切換え部材が設けられ、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記可動部材の左右両側部が直接にまたは前記姿勢切換え部材を介して掛止される掛止部材が設けられているものであってもよい。
【0013】
さらに本発明は、ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ移動する往復移動部材と、前記可動部材の左右両側部に回動自在に連結され、前記可動部材の姿勢を変化させる姿勢切換え部材と、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記可動部材の左右両側部が前記姿勢切換え部材を介して掛止される掛止部材と、モータの力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
前記往復移動部材の一方の側に片寄った位置にケース後方への付勢力を与える弾性部材が設けられ、
前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記姿勢切換え部材と前記掛止部材の掛止部とが当接し、前記片寄った付勢力が与えられている側での前記当接位置が、他方の側での前記当接位置よりもケース後方に位置していることを特徴とするものである。
【0014】
例えば、両掛止部材の回動中心は前後方向において同じ位置にあり、片寄った付勢力が与えられている側に位置する前記当接位置が、他方の側に位置する前記当接位置よりもケース後方に位置するように、両掛止部材の回動中心から前記掛止部までの長さ寸法が変えられているものである。
【0015】
また、前記掛止部材は、前記姿勢切換え部材と掛止される掛止方向へ付勢されており、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記掛止部材が、前記付勢力を受けて前記姿勢切換え部材と掛止状態となるものであってもよい。
【0016】
前記本発明では、往復移動部材に左右方向の片寄った付勢力が与えられている場合であっても、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記可動部材の両側部が、掛止部材に確実に掛止されるようになる。
【0017】
また前記各発明では、可動部材は、ケースに収納された状態からケース前方へ突出するものであってもよいし、あるいはケースの前方に位置している可動部材が前記往復移動部材の前進動作によりさらに前方へ移動させられるものであってもよい。
【0018】
ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ往復移動して前記可動部材をケースに収納される収納姿勢とケース前方へ突出する姿勢とへ切換える往復移動部材と、前記往復移動部材を往復移動自在に案内する支持部材と、モータの力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
前記支持部材には、前記可動部材がケース内に収納されているときに、前記可動部材を上方向下方向の少なくとも一方から拘束して前記可動部材のがたつきを防止するがたつき防止突起が設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
本発明では、前記支持部材にがたつき防止突起を設けるという簡単な構造で、例えば水平姿勢で収納された状態の電子機器のがたつきを防止できる。
【0020】
前記可動部材には、前記往復移動部材に回動自在に連結された第1の支持点と、前記往復移動部材がケースの前方へ移動したときに前記掛止部材に直接にまたは前記姿勢切換え部材を介して掛止される第2の支持点が設けられ、
前記往復移動部材がケースの前方へ移動して前記第2の支持点が前記掛止部材に掛止された後に、前記運動変換手段により前記往復移動部材がケース後方へ移動させられ、この後方への移動の際に、前記第2の支持点がケース前方への移動時と異なる経路を辿ることで、前記可動部材が前記往復移動部材の往復方向に対して垂直な向きあるいは所定の角度で傾斜した向きとなるものであってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、可動部材が対面姿勢のときの車載用電子機器を示す斜視図、図2は、可動部材が収納姿勢のときの車載用電子機器を示す斜視図、図3と図4は、可動部材を移動させる姿勢制御手段の構造を示す分解斜視図、図5、図6、図7は可動部材が対面姿勢から収納姿勢に移動するときの姿勢制御手段のうちの往復駆動手段の動作を示す平面図、図8(A)から図11(B)までは、可動部材が対面姿勢−収納姿勢−対面姿勢に移行する際の一連の動作を示す部分側面図である。
【0022】
この車載用電子機器のケース1は、筐体2とその前面に固定された前面パネル3とから構成されている。筐体2は1DINサイズであり、この筐体2は例えば自動車の車室内のダッシュボードやインストルメントパネル内に埋設される。このとき前面パネル3は、ダッシュボードやインストルメントパネルの表面とほぼ一致する。
【0023】
この実施の形態では、Y1方向が下側(第1の側)で、Y2方向が上側(第2の側)である。またX方向が左右方向、Z1方向が前方、Z2方向が後方である。
【0024】
図8(A)に示すように、ケース1および筐体2の内部では、下側(Y1側)が可動部材の収納領域4となっており、この収納領域4は空間である。また上側(Y2側)が内部機器の設置領域5である。この設置領域5には、オーディオ用、画面表示用、ラジオ用などの各種電子回路が設置される。またこの設置領域5にはCDやDVD、MDなどの記録媒体の駆動装置が設置される。図に示す実施の形態では、前記設置領域5の前方(Z1側)に前記記録媒体の駆動装置が設置されている。
【0025】
図2に示すように、ケース1の一部を構成する前面パネル3のパネル前面6の下側(第1の側:Y1側)に開口部7が形成されている。図8(A)に示すように、前記開口部7は、筐体2内の前記収納領域4に通じている。
【0026】
また、前記パネル前面6の上側(第2の側:Y2側)には、記録媒体の挿入・排出口8が開口している。この挿入・排出口8は、前記設置領域5内に設置された記録媒体の駆動装置に対して記録媒体(ディスク)を挿入・排出できる位置に開口している。
【0027】
パネル前面6には表示部材が設けられておらず、実質的に表示面や操作面として機能しない。前面パネル3の前方には、可動部材10が設置可能となっている。この可動部材10は、パネル前面6とほぼ同じ面積を占める大きさである。
【0028】
図1に示すように、可動部材10の表面(前面)は制御面10aであり、この制御面10aのほぼ全面が、表示および/または操作面となっている。前記制御面10aには、表示部材11aおよび、操作部材11b,11cが配列されている。前記表示部材11aは例えばイコライザー表示を行うもの、ラジオの受信周波数を表示するもの、あるいは液晶TVであって、TV受信画像やナビゲーションシステムの地図表示画像などを表示するものである。すなわち、この制御面10aには記録媒体の挿入・排出口などが設けられていないため、大きな画面の表示部材11aを配置できる。
【0029】
また制御面10aに設けられた操作部材11bおよび11cは、筐体2内に収納されている記録媒体の駆動装置やTVチューナの制御操作、筐体2以外の箇所に設けられた記録媒体駆動装置やディスクチェンジャなどを操作するものや、カーナビゲーション操作などを行うものである。前記操作部材11bは回転操作式であり、操作部材11cはキースイッチである。
【0030】
前記可動部材10は、下側(第1の側:Y1側)の端部10bに、前方(Z1方向)へ突出する突出部10eが設けられて、前記端部10bが可動部材10の他の部分よりも厚さ寸法が大きくなっている。よって、図2および図9(B)に示すように、可動部材10が開口部7から筐体2内の収納領域4内に収納された状態で、前記可動部材10の端部10bにより開口部7が塞がれ、端部10bと開口部7との間にはほとんど隙間が形成されない。よって図2の収納姿勢では、パネル前面6から可動部材10が外されているように偽装でき、電子機器の車内からの盗難を防止できる。
【0031】
パネル前面6を覆う対面姿勢(図8(A))にある可動部材10が収納されるときには、図8(B)に示すように、可動部材10が傾斜することなく前方へ所定距離移動した後、さらに図8(C)に示すように、下端10bが前方へ移動し、その間に上端10cが下側(第1の側)に回動する。そして可動部材10の制御面10aがパネル前面6とほぼ垂直となった水平状態(図9(A))で、可動部材10が筐体2内の収納領域4へ収納させられる。また収納姿勢の可動部材10が対面姿勢に至る過程は、図10から図11に示すように前記と逆である。
【0032】
以下、上記のように可動部材10を対面姿勢と収納姿勢の間で移動させる姿勢制御手段20の構造および動作を説明する。
【0033】
上記姿勢制御手段は、主に往復駆動手段(往復駆動機構)21と、可動部材を対面姿勢と収納姿勢とに振り分ける振り分け手段(振り分け機構)22A,22Bとから構成されている。図5ないし図7は主に前記往復駆動手段21の構造および動作を示し、図3、図4は主に振り分け手段22A,22Bの構造を示し、図8以下は振り分け手段22A,22Bの動作を示す。
【0034】
図3および図5に示すように、前記可動部材10の左右方向の両側面10d,10dでは、下端(第1の側の端部)10b側に第1の支持点を構成する第1の支持ピン12,12が固定されている。前記往復駆動手段21では、ケース1の底部側において前後方向(Z1−Z2方向)へ往復移動自在に設けられた往復移動部材23が設けられている。この往復移動部材23は、底板部23aとその左右両側に立ち上がるように折り曲げ形成された折曲片23b,23bとが1枚の金属板から一体に折り曲げ形成されたものである。
【0035】
前記折曲片23b,23bの先端には支持穴23c,23cが形成されており、前記可動部材10の両側面10d,10dに設けられた前記第1の支持ピン12,12がこの支持穴23c,23cに回動自在に支持されている。すなわち、可動部材10の下端(第1の側の端部)は、前記往復移動部材23に回動自在に支持されている。
【0036】
また、前記往復移動部材23の底板23aには、前後方向(Z1−Z2方向)へ長く形成された長穴23dが4箇所設けられ、各長穴23dは、筐体2の底板上に固定して設けられたガイドピン14に挿通されている。その結果、往復移動部材23が前後方向へ直線的に往復移動可能となっている。
【0037】
図5に示すように、筐体2の底板上には、本発明での回転部材となる回転体24が前記底板に固定された中心軸25によって回動自在に支持されている。回転体24の周囲には、前記中心軸25を中心とする円弧状の所定モジュールの歯24aが形成され、回転体24は部分歯車を構成している。
【0038】
前記歯24aには、減速歯車列28の出力段のピニオン歯車28aが噛み合っており、減速歯車列28の入力段の歯車28bには、モータ29の出力軸に固定されたウオーム歯車29aが噛み合っている。すなわち、前記減速歯車列28とモータ29とによって、前記回転体24を往復回動させるモータ駆動部が構成されている。
【0039】
前記回転体24の歯24aが設けられていない部分には、回動アーム24bが一体に形成され、その先部に本発明の突出部として機能する摺動ピン26が固定されている。前記往復移動部材23の底板23aには、左右方向へ直線的に延びる案内長穴23eが形成されており、前記摺動ピン26が前記案内長穴23e内に摺動自在に挿入されている。回動アーム24bと摺動ピン26および前記案内長穴23eによって、回転体24の回転運動を往復移動部材23の往復運動に変換する運動変換手段27が構成されている。
【0040】
前記案内長穴23eは左右の中間部分が後方へ向けて膨らむやや円弧形状の湾曲案内路を形成している。図5に示すように、回転体24が時計方向へ最も回動したときには、往復移動部材23が後方(Z2方向)へ引き込まれている。このとき、可動部材10はパネル前面6を覆う対面姿勢(図8(A))である。図6は回転体24が図5の状態から反時計方向へほぼ90度(回転体24の回動範囲のほぼ中間点)まで回動した状態であり、このとき往復移動部材23は前方(Z1方向)へ最も突出し、図9(A)の状態となる。図7は回転体24がさらに反時計方向の最終点まで回動した状態である。このとき可動部材10はケース1内に完全に引き込まれる(図9(B))。
【0041】
また、回転体24が図7の状態から時計方向へ回動して図5に至る間に、収納姿勢の可動部材10がケース1の前方へ突出し、さらに立ち上がり姿勢になって対面姿勢に移行する。
【0042】
図6(B)は、図6(A)の部分拡大図である。前記案内長穴23eの前方縁部23fと後方縁部23gは共に円弧形状である。ただし、駆動中心線(CL)、すなわち回動アーム23bの摺動ピン26によって往復移動部材23が最も前方へ移動したときの、前記回転体24の軸25と前記摺動ピン26とを結ぶ線上において、前記前方縁部23fには、後方へわずかに突出する凸部23hが形成されている。またこれと対向する前記後方縁部23gには逃げ凹部23jが形成されている。
【0043】
図6(A)に示すように、前記駆動中心線(CL)よりも図示下側において、前記往復移動部材23の底板23aと前記筐体2との間に弾性部材として引張りコイルスプリング30が掛けられており、この引張りコイルスプリング30によって、前記往復移動部材23が常に後方へ付勢されて、往復駆動手段21を含む機構全体のがたつきを吸収できるようになっている。ただし、前記引張りコイルスプリング30によって、前記駆動中心線(CL)よりも図示左側の片寄った位置において前記往復移動部材23に付勢力が与えられている。
【0044】
しかし、前記回転体24が反時計方向(図6(A)の矢印方向)へ回動するとき、またはその逆方向へ回動するときに、前記摺動ピン26が駆動中心線(CL)に至る直前に前記凸部23hの傾斜面23h1または傾斜面23h2に当たり、摺動ピン26が駆動中心線(CL)に至ったときに前記摺動ピン26が前記凸部23hの頂部に乗り上がる。前記摺動ピン26が前記凸部23hの頂部に乗り上がることにより、往復移動部材23がさらに前方へ押し出される。よって、引張りコイルスプリング30により片寄った付勢力が与えられている往復移動部材23の図示下側の側部が前方へ押し出され、前記引張りコイルスプリング30から片寄った付勢力が与えられている往復移動部材23の図示下側の端部がZ1方向へ移動するのが大きく遅れるのを防止できる。
【0045】
また、前記摺動ピン26が、反時計方向へ回動するときに、摺動ピン26が前記傾斜面23h1を摺動すると、この傾斜面23h1に対して図示下方の力を与える。このときの傾斜分力により、往復移動部材23に対して時計回りの偶力Mが与えられる。この偶力Mによっても、前記片寄った付勢力による前記往復移動部材23の反時計方向への傾きを矯正することができる。
【0046】
図3に示すように、前記可動部材10の両側面10d,10dでは、前記第1の支持ピン12よりも上端10c側に固定された第2の支持点を構成する第2の支持ピン13が設けられている。図3には姿勢切換え部材として機能する姿勢切換えアーム31が示されている。この姿勢切換えアーム31の一端には穴31aが形成され、前記第2の支持ピン13はこの穴31a内に回動自在に連結されている。前記姿勢切換えアーム31の他端には制御支点を構成する制御ピン32が固定されている。
【0047】
前記往復移動部材23の両折曲片23b,23bには、長穴による案内部33が形成されている。この案内部33は、前後(Z1−Z2)方向へ水平に延びる直線案内部33aと、その前方(Z1方向)で上方へ斜めに延びる上方傾斜案内部33bと、前記直線案内部33aの後方(Z2方向)で下方へ斜めに延びる下方傾斜案内部33cとから構成されている。
【0048】
前記姿勢切換えアーム31と制御ピン32は、前記可動部材10の左右両側に一対設けられており、前記それぞれの制御ピン32が前記各案内部33内に摺動自在に挿入されている。
【0049】
図5では、振り分け手段22A,22Bの詳しい構造が省略されているが、この振り分け手段22A,22Bは左右方向(方向)の両側において、前記一対の姿勢切換えアーム31に対応して、それぞれ設けられている。図3は一方の側に設けられた振り分け手段22Aを示し、図4は他方の側に設けられた振り分け手段22Bを示している。
【0050】
図3に示すように、一方の側の前記振り分け手段22Aには、支持部材として機能する振り分け部材34Aが設けられている。この振り分け部材34Aは、金属板によりL字状に折り曲げられたものであり、縦方向へ垂直に延びる制御板部34aと、水平に延びる固定板部34bとからなる。図5に示すように、前記固定板部34bが筐体2の底板上に固定されている。
【0051】
前記制御板部34aには、長穴により形成された振り分け路35が設けられており、前記折曲片23bの案内部33内に挿通された前記制御ピン32は、前記振り分け路35内に摺動自在に挿通されている。
【0052】
前記振り分け路35は、前後方向(Z方向)へ短く延びる対面姿勢案内部35aと、それよりも下方で同じく後方へ、対面姿勢案内部35aと平行に延び、且つ対面姿勢案内部35aよりも十分に長い収納姿勢案内部35bとが設けられている。また対面姿勢案内部35aと収納姿勢案内部35bの前端部は縦方向に垂直に延びる垂直案内部35cによって連結されている。
【0053】
前記振り分け部材34Aの制御板部34aと前記往復移動部材23の折曲片23bとの間には、掛止部材37Aが設けられている。この掛止部材37Aに固定された支持軸37aは、制御板部34aに形成された支持穴36に回動自在に支持されている。さらに前記支持軸37aの先部には、トーションばね38の巻き部が外挿されており、前記支持軸37aの先端に設けられた図示しない抜け止め部材により、トーションばね38の巻き部は前記支持軸37aから抜け止めされている。
【0054】
トーションばね38の一方の付勢腕38aは、掛止部材37Aに形成されたばね掛け片37bに掛けられ、トーションばね38の他方の付勢腕38bは、前記制御板部34aの上端に折り曲げ形成されたばね掛け片34cに掛けられている。このトーションばね38の前記付勢腕38aにより、掛止部材37Aは前記支持軸37aを支点として反時計方向(F1方向)すなわち図9(B)などに示すような規制姿勢へ回動するように付勢されている。なお、掛止部材37Aのばね掛け片37bが前記制御板部34aの上辺に当たることにより、掛止部材37Aの反時計方向への回動限界が決められている。
【0055】
前記掛止部材37Aの後端には、前記制御板部34aの方向へ突出する小突起39が設けられている。この小突起39は掛止部材37Aからエンボス加工などにより隆起形成されている。
【0056】
一方、前記制御板部34aには、前記支持穴36を中心とする円弧軌跡上に沿って長穴状に形成された円弧案内部41と、その下方の前記円弧軌跡の延長線上に形成された丸穴のロック部42とが形成されている。前記小突起39が前記円弧案内部41内に入っているときには、前記掛止部材37Aは前記円弧案内部41の長さ範囲内で回動可能である。また前記小突起39が前記円弧案内部41を乗り出して前記ロック部42に嵌合されると、小突起39がロック部42に係合し、このとき掛止部材37Aは、図8(A)(B)(C)などに示すように規制解除姿勢に回動して軽ロック状態になる。
【0057】
前記掛止部材37Aの前端は、溝44を介して分岐され、下方の分岐片が前方(Z1方向)に延びている。この分岐片の先端が掛止部43aである。この掛止部43aよりも上側に形成された前記溝44の上辺が第1の摺動部43bである。また前記掛止部43aよりも下側の前記掛止部材37Aの下辺が第2の摺動部43cである。
【0058】
図4は他方の側に設けられた振り分け手段22Bの構造を示している。この振り分け手段22Bには、支持部材として機能する振り分け部材34Bおよび掛止部材37Bが設けられているが、この振り分け部材34Bと掛止部材37Bは、図3に示す振り分け部材34Aおよび掛止部材37Aと、前記駆動中心線CLに対して線対称形状である。
【0059】
振り分け部材34Bの設けられた振り分け路35の構造は、図3に示した振り分け部材34Aの振り分け路35と同じ形状であり、図4に示す掛止部材37Bの基本的な構造は図3に示す掛止部材37Aと同じである。また図3の掛止部材37Aの回動中心と、図4の掛止部材37Bの回動中心は、前後方向(Z方向)において同じ線上に位置するように設定されている。
【0060】
ただし、前記掛止部材3Aと掛止部材3Bとでは、基本的な寸法が相違している。前記掛止部材3Aでは、回動中心(支持軸37aの軸中心)から掛止部43aまでの長さがL1であり、前記掛止部材3Bでは、回動中心から係止部43aまでの長さがL2であるが、前記L<Lとなるように両振り分け部材34Aと34Bの寸法が決められている。前記L2とL1との寸法差は、0.1mm〜0.3mm程度であり、さらに好ましくは0.15mm〜0.2mmである。
【0061】
すなわち図5と図6に示す引張りコイルスプリング30により往復移動部材23に対して片寄った付勢力が与えられている側において、前記回動中心から掛止部43aまでの距離が短くなっており、往復移動部材23が前方(Z1方向)へ移動したときにおける姿勢切換えアーム31の制御ピン32と前記掛止部43aとの掛止点は、振り分け手段22B側よりも振り分け手段22A側において若干後方(Z2側)となるように設定されている。
【0062】
また、図3に示す振り分け部材34Aの上辺と、図4に示す振り分け部材34Bの上辺には、共に装置内側へ向くがたつき防止突起34d,34dが折り曲げ形成されている。ただし、図3に示す振り分け部材34Aのがたつき防止突起34dの幅寸法W1が、図4に示す振り分け部材34Bのがたつき防止突起34dの幅寸法W2よりも大きくなっている(W1>W2)。
【0063】
また図3に示す掛止部材37Aと図4に示す掛止部材37Bでは、共に上辺に逃げ凹部37c,37cが形成されている。しかし、両掛止部材37Aと掛止部材37Bとでは、前記逃げ凹部37cの開口位置と開口幅が相違している。よって、図3に示す掛止部材37Aを、図4に示す振り分け部材34Bに組み込もうとすると、幅W2のがたつき防止突起34dが、掛止部材37Aの逃げ凹部37cの側部37dに当たって組立ができず、逆に図4に示す掛止部材37Bを図3に示す振り分け部材34Aに組み込もうとすると、幅W1のがたつき防止突起34dが掛止部材37Bの逃げ凹部37cの間に入り込めず、組立ができなくなる。
【0064】
したがって、回動中心から掛止部43aまでの寸法が、L1とL2のように微妙に相違する掛止部材37Aと掛止部材37Bを、左右間違って組み込むことが防止できる。
【0065】
また、図3に示すように可動部材10の両側面10d,10dには、規制軸15が固定されている。図9(B)に示すように、可動部材10が水平姿勢で筐体2の収納領域4内に収納されたときに、前記規制軸15,15が、図3と図4に示す各振り分け部材34A,34Bのがたつき防止突起34d,34dの下側に入り込み、可動部材10の上下方向のがたつきを防止できるようになっている。
【0066】
次に可動部材10の姿勢制御動作について説明する。
図1に示す対面姿勢では、ケース1の前面に、可動部材10の制御面10aが現れている。この状態で、制御面10aの表示部材11aに、例えばイコライザー表示や、ラジオの受信周波数表示や、TV受像画面や、カーナビゲーションシステムの地図表示などが映し出される。また操作部材11bや11cにより、ラジオチューナ選択、TVチャンネル選択、カーナビゲーションシステムの操作、あるいはディスクチェンジャの操作、さらには音量や音質の調整などが行われる。
【0067】
図5および図8(A)は、可動部材10が対面姿勢のときの、姿勢制御手段20の動作状態を示している。
【0068】
図5に示すように、往復駆動手段21では、モータ29により回転体24が時計方向へ回動させられた位置で停止しており、往復移動部材23は後方(Z2方向)に引き込まれて停止している。
【0069】
このとき、図8(A)に示すように、可動部材10の側面10dに回動自在に連結されている姿勢切換えアーム31の基端部に設けられた制御ピン32は、前記往復移動部材23の折曲片23bに形成された案内部33のうちの前方の上方傾斜案内部33bの先端に位置している。また制御ピン32は、制御板部34aに形成された振り分け路35のうちの上方の対面姿勢案内部35aのZ2側端部に位置している。さらに、前記制御ピン32は、掛止部材37A,37Bの第1の摺動部43bを摺動して溝44内に入り込んでいる。よって掛止部材37A,37Bは時計方向(F2方向)へ回動させられており、掛止部材37A,37Bの後端に設けられた小突起39は、前記制御板部34aに形成されたロック部42に嵌合し、掛止部材37A,37Bは時計方向(F2方向)へ回動した姿勢で軽ロック状態となっている。
【0070】
可動部材10を対面姿勢から収納姿勢へ移動させる際には、可動部材10の制御面10aに設けられた収納操作釦などを押す。この操作で、図5に示すモータ29により回転体(回転部材)24が反時計方向へ駆動される。対面姿勢から収納姿勢までを連続的に行わせるときには、回転体24は図5の状態から図6の状態を経て、図7に示すように反時計方向へ最も回動する状態に至り、このときモータ29が停止する。
【0071】
図5、図6、図7の過程で、回転体24の回動アーム24b、これに固定された摺動ピン26ならびに往復移動部材23に形成された案内長穴23eとから構成される運動変換手段27により、往復移動部材23が往復移動させられる。図6は往復移動部材23が前方(Z1方向)へ最も突出した位置であり、往復移動部材23が図5から図6に至る突出動作の間、可動部材10は図8(A)から図9(A)の姿勢となる。さらに回転体24が図6から図7の姿勢まで回動し、往復移動部材23が後方へ引き込まれるときに、可動部材10は図9(A)に示す状態から図9(B)に示す収納姿勢に至る。
【0072】
まず図5と図8(A)に示す対面姿勢から、往復移動部材23がZ1方向へ突出する最初の過程では、往復移動部材23がZ1方向へ直線的に前進し、また姿勢切換えアーム31に設けられた制御ピン32は、振り分け手段22A,22Bを構成する制御板部34aの対面姿勢案内部35a内をZ1方向へ直線的に前進する。よって、可動部材10は、図8(B)に至る間、傾斜することなく平行にZ1方向へ前進する。
【0073】
図8(B)では、制御ピン32が、対面姿勢案内部35aの前端に至り、制御ピン32はそれ以上Z1方向へ前進できなくなる。よってさらに往復移動部材23がZ1方向へ前進すると、可動部材10を支持している第1の支持ピン12が前進し、第2の支持ピン13はそれ以上前進できなくなるため、往復移動部材23の前進にともなって、可動部材10の上端(第2の側の端部)が下側(第1の側)に向けて回動する。
【0074】
図8(C)は可動部材10が回動している途中を示すが、この状態では、制御ピン32は、往復移動部材23に形成された直線案内部33a内を摺動しており、また制御ピン32は、制御板部34aの振り分け路35のうちの垂直案内部35c内に位置している。図8(C)から図9(A)に至るときに、往復移動部材23の前進により制御ピン32は下方傾斜案内部33cに沿って下降するため、図9(A)では制御ピン32は制御板部34aの収納姿勢案内部35bの前端に位置する。よって、図9(A)に示す往復移動部材23が最も前進した状態で、可動部材10は制御面10aがパネル前面6と垂直に向けられた水平姿勢となる。
【0075】
ここで、前記往復移動部材23では、図5と図6の図示下側の片寄った位置で前記引張りコイルスプリング30による後方への付勢力が作用している。これにより、図8(A)から図9(A)に至る間、往復移動部材23は機構上のがたつきにより、図5と図6における図示下側が後方へ向くようにやや回動した姿勢で前進する。よって、図9(A)に至るとき、図6の図示上方に位置する振り分け手段22Bにおいて、先に制御ピン32が下降傾斜案内部33cにより案内されて制御板部34aの収納姿勢案内部35bの前端に至るが、他方の振り分け手段22Aでは、下方傾斜案内部33cの前進が遅れ、制御ピン32が収納姿勢案内部35bの前端に至るのが遅くなる。
【0076】
ただし、図6(B)に示すように、往復移動部材23が最も前進する直前に、摺動ピン26が案内長穴23e内の傾斜部23h1を摺動して凸部23hに乗り上がることにより、往復移動部材23に対して前方への押圧力が作用する。よって往復移動部材23は振り分け手段22B側を支点として時計方向へ回動するように矯正される。すなわち引張りコイルスプリング30により片寄った付勢力が与えられている側において往復移動部材23が前方へ押されることになる。
【0077】
さらに、反時計方向に回動する摺動ピン26が傾斜部23h1を乗り上がる際に、往復移動部材23に偶力Mが作用するため、往復移動部材23は直ちに矯正されることになる。
【0078】
よって、往復移動部材23が最も前方へ移動したときには、左右の振り分け手段22Aと22Bの双方において、図9(A)に示すように、制御ピン32が、下降傾斜案内部33cに案内されて収納姿勢案内部35bの前端に一緒に位置するようになる。そのため、その後の動作の際に、一方の制御ピン32が、垂直案内部43aに引っかかることがない。
【0079】
図9(A)から往復移動部材23がZ2方向へ後退するとき、制御ピン32は、制御板部34aの収納姿勢案内部35bに沿って後方(Z2方向)へ移動するため、可動部材10は水平姿勢のまま、ケース1および筐体2内の収納領域4内に収納される。図9(B)に示す収納姿勢で、可動部材10の下端10bの端面がパネル前面6とほぼ一致する。
【0080】
図9(A)から図9(B)に至る間、制御ピン32は、制御板部34aの振り分け路35のうちの収納姿勢案内部35b内を後方へ移動するが、このとき、制御ピン32が掛止部材37A,37Bの下辺の第2の摺動部43cに当たって摺動する。よって、掛止部材37A,37Bは反時計方向(F1方向)へ回動させられ、掛止部材37A,37Bの後端に設けられた小突起39が制御板部34aのロック部42から外れて円弧案内部41に入る。よって、掛止部材37A,37Bの軽ロックは解除され、前記円弧案内部41の移動範囲内において、掛止部材37A,37Bは支持穴36を支点として回動可能になる。ただし、トーションばね38により常に反時計方向(F1方向)へ弾性付勢されている。
【0081】
なお、図9(B)に示す収納姿勢では、可動部材10の両側面に設けられた規制軸15,15が、図3に示すがたつき防止突起34dおよび図4に示すがたつき防止突起34dの下側に入り込んで、前記規制軸15,15が上方から規制され拘束される。よって、可動部材10が上下にがたつくのを防止できる。
【0082】
上記において、回転体24が所定の回転位置になったことを検知し、あるいは往復移動部材23が所定の移動位置となったことを検知してモータ29を停止させることにより、可動部材10を図8(C)の傾斜姿勢になった状態で停止させることができ、あるいは可動部材10を図9(A)に示す水平姿勢となったときに停止させることができる。図8(C)に示す状態では、可動部材10の制御面10aが斜め上向きであり、この制御面10aに設けられた表示部材11aを見ることができ、また操作部材11b,11cを操作することができる。
【0083】
このとき、前記往復移動部材23は引張りコイルスプリング30により後方へ向けて引かれているため、各部材の連結部の隙間が前記引張りコイルスプリング30の付勢力により吸収されることになり、操作部材を操作するときに、可動部材10ががたつくことがない。
【0084】
また図8(C)では、傾斜姿勢で停止する可動部材10の上端10cに隣接する位置にパネル前面6が現れており、上端10cに隣接する位置に記録媒体の挿入・排出口8が現れている。よって、可動部材10の上方から前記挿入・排出口8を介して記録媒体(ディスク)の挿入と排出が可能である。
【0085】
また、図9(A)に示すように、可動部材10が水平姿勢で突出している状態で停止させると、可動部材10の上向きの制御面10aを見て操作することができる。
【0086】
また、図2に示すように、可動部材10がケース1内に収納された状態では、可動部材10の下端面10bがパネル前面6とほぼ同一面であるため、パネル前面6全体がひとつの面のように見ることができ、可動部材10がパネル前面6から外されたように偽装できる。よって電子機器の盗難を防止できる。
【0087】
次に、収納姿勢の可動部材を突出させて対面姿勢とするには、図7と図9(B)の収納姿勢で、可動部材10の下端10bを押して可動部材を介してスイッチを動作させ、またはパネル前面6に設けられたスイッチを操作する。
【0088】
これらの操作によりモータ29が始動し、回転体24が時計方向へ回動し始める。回転体24が図6に示す位置まで回動すると、往復移動部材23が前方(Z1方向)へ最も前進する。この間、図9(B)から図10(A)に示すように、制御ピン32が、制御板部34aの収納姿勢案内部35b内をZ1方向へ前進する。また制御ピン32が前方まで移動するときに、掛止部材37A,37Bの第2の摺動部43cに当たるため、掛止部材37A,37Bは一旦時計方向(F2方向)へ回動する。ただしこの回動範囲は、掛止部材37A,37Bの小突起39が制御板部34a内の円弧案内部41内を移動する範囲内である。よって、図10(A)に示すように、制御ピン32が収納姿勢案内部35bの前端まで移動し、制御ピン32が掛止部材37A,37Bから外れると、掛止部材37A,37Bはトーションばね38により反時計方向(F1方向)へ回動させられ、掛止部材37A,37Bの前端の掛止部43aにより収納姿勢案内部35bの前端が塞がれる。すなわち掛止部材37A,37Bは規制姿勢となる。
【0089】
このときも、前記往復移動部材23では、図5と図6の図示下側の片寄った位置で前記引張りコイルスプリング30による後方への付勢力が作用しているため、図10(A)に至る間、往復移動部材23は機構上のがたつきにより、図5と図6における図示下側が後方へ向くようにやや回動した姿勢で前進する。よって、図6の図示上方に位置する振り分け手段22Bにおいて、先に制御ピン32が収納姿勢案内部35bの前端に至り、掛止部材37Bが下方へ回動するが、他方の振り分け手段22Aでは、制御ピン32が収納姿勢案内部35bの前端に至るのが遅くなる。
【0090】
この場合も、図6(B)に示すように、往復移動部材23が最も前進する直前に、摺動ピン26が案内長穴23e内の傾斜面23h2を摺動して凸部23hに乗り上がることにより、往復移動部材23に対して前方への押圧力が作用する。よって往復移動部材23は振り分け手段22B側を支点として時計方向へ回動するように矯正される。
【0091】
よって、往復移動部材23が最も前方へ移動したときには、左右の振り分け手段22Aと22Bの双方において図10(A)に示すように、制御ピン32が収納姿勢案内部35bの前端に一緒に位置し、両振り分け手段22A,22Bにおいて掛止部材37A,37Bの掛止部43aに制御ピン32が掛止されるようになる。
【0092】
また、図3に示す掛止部材37Aの回動中心から掛止部43aまでの距離L1は、図4に示す掛止部材37Bの回動中心から掛止部43aまでの距離L2よりも短くなっている。よって、図10(A)の状態に至るときの制御ピン32と掛止部43aとの掛止点は、振り分け手段22A側において振り分け手段22B側よりも装置後方側に位置していることになる。
【0093】
したがって、引張りコイルスプリング30の片寄った付勢力で、往復移動部材23が傾いて前進し、制御ピン32の前進が振り分け手段22A側で遅れたとしても、前記距離L1が短い掛止部材37Aが、他方の掛止部材37Bよりも先に回動して、図10(A)に示すように、掛止部43aに制御ピン32が掛止される状態に至る。これによっても、振り分け手段22Aと振り分け手段22Bの双方において、図10(A)に示す掛止状態を確実に設定することができる。
【0094】
よって、その後の動作の際に、一方の制御ピン32が、収納姿勢案内部35bを後方へ戻るようなことがない。
【0095】
図6の状態からさらに回転体24が時計方向へ回転すると、往復移動部材23が後方(Z2方向)移動するが、図10(A)に示すように、このとき制御ピン32は、規制姿勢となっている前記掛止部材37A,37Bの掛止部43aにより収納案内経路35b内に戻るのを阻止される。したがって、制御ピン32は、後方へ移動する往復移動部材23に形成された下方傾斜案内部33cにより持ち上げられ、制御板部34aに設けられた振り分け路35の垂直案内部35cに移動する(図10(B)参照)。よって往復移動部材23が後退していくと、往復移動部材23の直線案内部33aが制御ピン32を摺動する。
【0096】
往復移動部材23が後退するとき、制御ピン32が前記垂直案内部35c内に保持され、往復移動部材23と可動部材10との連結点である第1の支持ピン12が後方へ移動するため、可動部材10の上端(第2の側の端部)10cが上方へ持ち上げられる。よって図10(B)に示すように、可動部材10が傾斜姿勢となって反時計方向へ回動していくが、図11(A)に至ると、往復移動部材23に設けられた上方傾斜案内部33bにより制御ピン32が持ち上げられ、制御ピン32が対面姿勢案内部35aに入ることができる高さに移動する。この時点で、可動部材10は制御面10aがパネル前面6と平行な向きの垂直姿勢となる。
【0097】
さらに往復移動部材23が後退すると、図11(A)から図11(B)に示すように、制御ピン32は制御板部34aの対面姿勢案内部35a内を後方へ移動し、可動部材10はパネル前面6を覆う対面姿勢となる。図11(B)に至る間に、制御ピン32が掛止部材37A,37Bの溝44内に入るとともに第1の摺動部43bに当たる。制御ピン32が対面姿勢案内部35aの後端に移動すると、掛止部材37A,37Bが時計方向(F2方向)へ回動させられ、小突起39が円弧案内部41から抜け出て、ロック部42に嵌合し、掛止部材37A,37Bが軽ロック状態となる。このとき掛止部材37A,37Bは規制解除姿勢となり、掛止部43aは収納姿勢案内部35bを開放する。
【0098】
このように掛止部材37A,37Bは円弧案内部41の範囲内で回動自在であるとともに、トーションばね38により反時計方向(F1方向)へ付勢されており、しかも時計方向へ回動したときには前記ロック部42により軽ロックされる。前記軽ロックにより掛止部材37A,37Bが規制解除姿勢で保持されるため、図8(A)から図9(A)に至る間は、制御ピン32が、制御板部34aの振り分け路35の収納姿勢案内部35bに入り込むことができる。また図9(B)から図10(B)に至る間は、反時計方向へ回動して規制姿勢となっている掛止部材37A,37Bの掛止部43aにより制御ピン32が規制されて、制御ピン32が収納姿勢案内部35b内に戻るのを防止でき、往復移動部材23の後退により、可動部材10を立ち上げることができる。
【0099】
次に、図2に示すように、前記パネル前面6の内側の筐体2内には、隠れスイッチ9が設けられている。この隠れスイッチ9は、前記制御回路などの暴走により前記可動部材10の動作制御ができない状態や、動作ロック状態となったときなどに制御回路を初期状態に戻すためのものである。あるいは、挿入・排出口8から筐体2内に装填されたディスクやその他の記録媒体が排出されない状態となったときの矯正排出制御のために使用される。
【0100】
前記パネル前面6には、前記隠れスイッチ9を動作せるための小孔6aが貫通して形成されている。図2に示すように、可動部材10が筐体1内に収納された状態において、前記小孔6aから線状の工具などを挿入することで、前記隠れスイッチ9を動作させることができる。
【0101】
また図1に示すように可動部材10の制御面10aにも小孔10fが形成されており、図1に示すように、可動部材10が垂直姿勢で前記パネル前面6に設置されたときに、前記小孔10fおよび前記小孔6aを通して線状工具などで前記隠れスイッチ9を動作させることが可能となっている。
【0102】
よって、図1に示す状態と図2に示す状態の双方において、制御回路の初期化などを行うことができる。また可動部材10にもディスクなどの記録媒体を挿入する開口が形成されているときには、図1の状態と図2の状態の双方において、隠れスイッチ9を操作して、ディスクなどを排出させることができる。
【0103】
なお、この隠れスイッチ9と小孔6a,10fに関する発明は、前記実施の形態に限られず、可動部材10がパネル前面を覆う姿勢と、可動部材10が前記パネル前面を覆わない姿勢となる全ての機構において使用できる。例えば、可動部材10がパネル前面6の前方で斜め上向きの姿勢になり、このとき前記小孔6aが現れるようなものであっても実施可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上のように本発明では、可動部材が各姿勢のときにがたつきを防止できる。また前記がたつきのための弾性部材が設けられ、この弾性部材により往復移動部材に片寄った付勢力が作用しても、この片寄った付勢力の影響で動作不良が生じることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可動部材が対面姿勢となった状態を示す車載用電子機器の斜視図、
【図2】可動部材が収納姿勢となった状態を示す車載用電子機器の斜視図、
【図3】可動部材を支持している一方の振り分け手段の構造を示す分解斜視図、
【図4】他方の振り分け手段の構造を示す分解斜視図、
【図5】往復駆動手段の動作を示すものであり、可動部材の対面姿勢の状態を示す平面図、
【図6】往復駆動手段の動作を示すものであり、可動部材が突出した状態を示す平面図、
【図7】往復駆動手段の動作を示すものであり、可動部材の収納姿勢の状態を示す平面図、
【図8】(A)(B)(C)は、可動部材が対面姿勢から傾斜姿勢に至るまでの動作を示す側面図、
【図9】(A)(B)は、可動部材が突出状態から収納姿勢に至るまでの動作を示す側面図、
【図10】(A)(B)は、可動部材が収納姿勢から突出する際の回動動作を示す側面図、
【図11】(A)(B)は、可動部材が垂直姿勢となった状態から対面姿勢に至るまでを示す側面図、
【符号の説明】
1 ケース
2 筐体
3 前面パネル
4 収納領域
5 設置領域
6 パネル前面
7 開口部
8 挿入・排出口
10 可動部材
10a 制御面
11a 表示部材
11b,11c 操作部材
20 姿勢制御手段
21 往復駆動手段
22A,22B 振り分け手段
23 往復移動部材
23e 案内長穴
23h 凸部
24 回転体(回転部材)
24a 歯
24b 回動アーム
26 摺動ピン(突出部)
27 運動変換手段
29 モータ
30 弾性部材
31 姿勢切換えアーム
32 制御ピン
33 案内部
33a 直線案内部
33b 上方傾斜案内部
33c 下方傾斜案内部
34A,34B 振り分け部材
35 振り分け路
35a 対面姿勢案内部
35b 収納姿勢案内部
35c 垂直案内部
37A,37B 掛止部材
38 トーションばね
43a 掛止部

Claims (8)

  1. ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ移動する往復移動部材と、モータの力で回動させられる回転部材と、前記回転部材の回転力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
    前記運動変換手段では、前記往復移動部材に、その往復方向と交叉する方向に延びる案内長穴が形成され、前記回転部材に、前記案内長穴に沿って移動する突出部が設けられ
    前記往復移動部材の一方の側に片寄った位置にケース後方への付勢力を与える弾性部材が設けられており
    前記案内長穴のケース前方側の縁部の一部には、前記往復移動部材がケース前方へ最も移動したときあるいはその直前に、前記往復移動部材の前記片寄った付勢力が与えられている側に対してケース前方への押圧力を与える凸部が、ケース後方へ向かって形成されていることを特徴とする電子機器。
  2. 前記弾性部材によって前記往復移動部材に与えられる偶力と逆向きの偶力が、前記凸部と前記突出部との当接により発揮される請求項1記載の電子機器。
  3. 前記可動部材の左右両側部に回動自在に連結されて、前記可動部材の姿勢を変化させる姿勢切換え部材が設けられ、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記可動部材の左右両側部が直接にまたは前記姿勢切換え部材を介して掛止される掛止部材が設けられている請求項1または2記載の電子機器。
  4. ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ移動する往復移動部材と、前記可動部材の左右両側部に回動自在に連結され、前記可動部材の姿勢を変化させる姿勢切換え部材と、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記可動部材の左右両側部が前記姿勢切換え部材を介して掛止される掛止部材と、モータの力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
    前記往復移動部材の一方の側に片寄った位置にケース後方への付勢力を与える弾性部材が設けられ、
    前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記姿勢切換え部材と前記掛止部材の掛止部とが当接し、前記片寄った付勢力が与えられている側での前記当接位置が、他方の側での前記当接位置よりもケース後方に位置していることを特徴とする電子機器。
  5. 両掛止部材の回動中心は前後方向において同じ位置にあり、片寄った付勢力が与えられている側に位置する前記当接位置が、他方の側に位置する前記当接位置よりもケース後方に位置するように、両掛止部材の回動中心から前記掛止部までの長さ寸法が変えられている請求項記載の電子機器。
  6. 前記掛止部材は、前記姿勢切換え部材と掛止される掛止方向へ付勢されており、前記往復移動部材がケース前方へ移動したときに、前記掛止部材が、前記付勢力を受けて前記姿勢切換え部材と掛止状態となる請求項ないしのいずれかに記載の電子機器。
  7. ケースと、表示部材操作部材の少なくとも一方を備えた可動部材と、前記可動部材を支持して前記ケースの前方および後方へ往復移動して前記可動部材をケースに収納される収納姿勢とケース前方へ突出する姿勢とへ切換える往復移動部材と、前記往復移動部材を往復移動自在に案内する支持部材と、モータの力を前記往復移動部材の往復移動力に変換する運動変換手段とが設けられた電子機器において、
    前記支持部材には、前記可動部材がケース内に収納されているときに、前記可動部材を上方向下方向の少なくとも一方から拘束して前記可動部材のがたつきを防止するがたつき防止突起が設けられていることを特徴とする電子機器。
  8. 前記可動部材には、前記往復移動部材に回動自在に連結された第1の支持点と、前記往復移動部材がケースの前方へ移動したときに前記掛止部材に直接にまたは前記姿勢切換え部材を介して掛止される第2の支持点が設けられ、
    前記往復移動部材がケースの前方へ移動して前記第2の支持点が前記掛止部材に掛止された後に、前記運動変換手段により前記往復移動部材がケース後方へ移動させられ、この後方への移動の際に、前記第2の支持点がケース前方への移動時と異なる経路を辿ることで、前記可動部材が前記往復移動部材の往復方向に対して垂直な向きあるいは所定の角度で傾斜した向きとなる請求項ないしのいずれかに記載の電子機器。
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