JP3936637B2 - 蛍光灯スポットライト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主にテレビスタジオ、写真スタジオ、劇場舞台等の演出空間にて使用される照明器具としてのスポットライトに関し、さらに詳しくは、光源として蛍光灯を用いてなる蛍光灯スポットライトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の蛍光灯スポットライトは大きな反射鏡を用いてなり、多くの反射光を比較的狭い範囲に集中することにより高照度を得ている。またこの種蛍光灯スポットライトは光源が大きくなるので、反射鏡が大きな形状となってしまうのが一般的である。反射鏡は略半球形状のもので、詳しくは、放物曲線や楕円曲線、または自由曲線などを360度回転させてなる略回転放物面形状であって、その前面開口は円形であることが殆どであり、これ以外の形状でなる反射鏡は十分な集光効果が得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、この種の蛍光灯スポットライトでは、前記した理由から反射鏡を大型にする必要があるため、器具全体が大型になりがちであり、その取り扱いは大変であった。特に、狭いスタジオ等は天井が低いことから大型の器具を使用するのには無理があり、コンパクトな照明器具が必要となる。
このような事情から、コンパクトで取り扱い性に優れた蛍光灯スポットライトが望まれていたが、蛍光灯スポットライトが大型になる主要因である反射鏡をコンパクト化すると、反射面積の低減に伴い反射効率が低下してしまう問題がある。
【0004】
本発明はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、反射効率を極力落とさずに反射鏡のコンパクト化を実現し、小型で取り扱い性のよい機能的な蛍光灯スポットライトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために本発明の蛍光灯スポットライトは、請求項1記載のように、略回転放物面形状に形成される反射鏡内の中心軸近傍に光源として蛍光管発光部の長手方向が中心軸に平行となる蛍光灯を装着してなる蛍光灯スポットライトにおいて、前記反射鏡の周縁部における上下左右の部位の少なくとも一箇所を正面から見て直線的に切り欠いて該反射鏡の外径寸法を縮小すると共に、該切欠き部位に補助鏡体を装着し、この補助鏡体は、光源から照射される光を略前方に反射する反射面を備えた板状部材であり、該反射面を内側にして、上記反射鏡の切欠き部位に装着し、補助鏡体の反射面が、蛍光灯からの光を反射鏡前方へ反射する傾斜面を、光軸に沿って複数並列せしめ、断面略鋸歯状に構成したことを特徴とする蛍光灯スポットライト。
このような構成によれば、周縁部の少なくとも一箇所を切り欠いた反射鏡は、その径方向寸法が縮小され、コンパクトな反射鏡となる。切欠き部位は、反射鏡の周縁部の上下左右どの部位に形成しても良く、また形成する数も任意である。切欠き部位を周縁部の上下に形成した場合は反射鏡の上下寸法(高さ寸法)が縮小され、左右に形成した場合は反射鏡の左右寸法(幅寸法)が縮小される。また、周縁部の少なくとも一箇所を切り欠いた反射鏡は反射面積が低減するが、上記したようにその切欠き部位に補助鏡体を装着し、該補助鏡体により光源からの光を略前方へ向けて反射することで、コンパクト化した反射鏡の反射効率を補うことができる。
【0006】
上記したように、反射鏡の切欠き部位に板状部材の補助鏡体を装着するだけで、コンパクト化した反射鏡の反射効率を確実に補うことができる。
【0007】
また、上記補助鏡体の反射面が、蛍光灯からの光を反射鏡前方へ反射する傾斜面を、光軸に沿って複数並列せしめてなる断面略鋸歯状のものであることを特徴とする。
これにより、補助鏡体の反射面は、適宜角度をもって傾斜する傾斜面が、光軸に沿って(補助鏡体の前後方向に沿って)連続状に複数並列した状態となる。よって、蛍光灯からの光は上記各傾斜面により、反射鏡前方へほぼ確実に反射される。
尚、上記夫々の傾斜面は、光軸と直交する方向に沿って(補助鏡体の左右方向に沿って)連続状に形成する場合と、不連続状に形成する場合とのどちらも含むものであるが、反射効率の低減防止を考慮すれば、連続状に形成する方が好ましい。
【0008】
本発明の請求項2では、反射鏡内に装着する光源として、一又は複数のコンパクト蛍光灯を用いたことを特徴とし、これにより、通常の蛍光灯を用いる場合に比べ、反射鏡の大きさを抑えることが可能となる。
【0009】
本発明の請求項3では、上記反射鏡の後端に光源が遊挿される開口部を設けると共に、該開口部の周囲に、前記反射鏡を該反射鏡の中心軸を基準として回動自在に支持するための平坦面を形成したことを特徴とする。
蛍光灯スポットライトにおいては通常、反射鏡の後側に、電子安定器等を内蔵するケーシングが配設されるが、該ケーシングに対し反射鏡を回動自在に取り付けることで、反射鏡周縁部の切欠き部位を、上下左右任意の箇所に位置させることができる。例えば、切欠き部位を周縁部の上下に形成して高さ寸法を縮小した反射鏡を90度回動させれば、その切欠き部位が左右に位置するので、幅寸法が縮小された反射鏡となる。
また、光源として複数の蛍光灯を横一列に並ぶよう配設した場合、略横長の配光が得られるが、それら蛍光灯が反射鏡と一体に回動するよう構成した場合、反射鏡を90度回動させれば各蛍光灯が縦一列に並び、略縦長の配光が得られる。
また、上記したように反射鏡後端の開口部周囲を平坦面とすることで、ケーシングに対し反射鏡を回動自在に取り付けるための支持構造を簡素なものとすることができる。すなわち、反射鏡の後端部を平坦面とした場合、該平坦面をケーシングの前面に回動自在に摺接する状態を維持するだけの簡単な支持構造で、反射鏡をケーシングに対し回動自在に取り付けることができる。
【0010】
本発明の請求項4では、上記反射鏡の後側に、電子安定器と、光源の前後位置を調節する調節機構を内蔵するケーシングを配設し、該ケーシング内に、前記電子安定器を上下若しくは左右に分割して配置すると共に、その中央に前記調節機構を配置したことを特徴とする。
このように構成した場合、上下若しくは左右に分割した電子安定器の間に、光源の前後位置を調節する調節機構が配置されるので、上記ケーシングを小型で且つ重量バランスが安定したものとすることができる。さらに、上記反射鏡に加えてケーシングも小型化されるので、よりコンパクト化された蛍光灯スポットライトを提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る蛍光灯スポットライトの実施形態の一例を図面に基づいて説明する。図1は本例の蛍光灯スポットライトAの縦断側面図、図2は同分解斜視図、図3は反射鏡1の斜視図、図4〜図7はケーシング5の断面図、図8は補助鏡体3の拡大断面図、図9はコンパクト蛍光灯2の拡大正面図、図10は反射鏡1を90度回動した状態の蛍光灯スポットライトAの横縦断平面図を示している。
【0012】
本例の蛍光灯スポットライトAは、反射鏡1、該反射鏡1の中心部に装着されるコンパクト蛍光灯2、反射鏡1の後部に配設されるケーシング5、コンパクト蛍光灯2を反射鏡1の中心軸(本例では光軸と一致する)Lに沿って前後するように移動調節する調節機構6、該調節機構6を挟む形でケーシング5内に配設される電子安定器の例えば電圧制御部4aと出力インバータ部4bなどを具備してなる。
【0013】
反射鏡1は、アルミ合金等により、放物曲線や楕円曲線、または自由曲線などを360度回転させてなる略回転放物面形状に形成され、その内面側は鏡面仕上された鏡面1aとして構成してある。反射鏡1の後端中心部には、コンパクト蛍光灯2を着脱自在に遊挿するための開口部1bを開設してある。この開口部1bの周囲は環状の平坦面1cとして形成してある。平坦面1cは、反射鏡1の後端部を平坦面とすることによる反射効率の低下を可及的防止し得る大きさに形成してある。
【0014】
上記した反射鏡1の開口部1bは、ケーシング5の前面板51に開設した開口52と重なり合い、さらに開口部1b周囲の環状平坦面1cが前面板51に摺接する状態にて、開口部1bにコンパクト蛍光灯2を遊挿するように構成してある。
【0015】
また、反射鏡1は、リング状の取付金具11a,11bでケーシング5に回転自在に取り付けてある。取付金具11aは、反射鏡1の環状平坦面1cの前面側に当ててあり、その後面側に前記開口部1bと開口52に回転自在に挿入されるカラー11a’を備えると共に、そのカラー11a’部分に、両取付金具11a,11bを連結するネジ11cが挿入される孔11dを等間隔毎に設けてある。取付金具11bは、前面板51の開口52に後面側から当ててあり、前記ネジ11cが螺合するナット11eを後面側に一体に設けてある。
【0016】
そうして、これら取付金具11a,11bをネジ11cで連結すると共に、カラー11a’を開口部1bと開口52に回動自在に挿入することで、反射鏡1が前面板51に回動自在に取り付けられ、且つカラー11a’が反射鏡1を回動させるためのガイドとして機能する。すなわち、両取付金具11a,11bは、反射鏡1後端の環状平坦面1cをケーシング5の前面板51に摺接自在に重ね合わせると共に、開口部1bと開口52が連通し、且つ反射鏡1がその中心軸Lを基準に回動自在となるよう、反射鏡1をケーシング5に取り付けている。
【0017】
反射鏡1の周縁部における上下の部位は水平に切り欠き、この切欠き部位に補助鏡体3を装着して一体的に止着してある。これにより、反射鏡1は、正面から見て左右両側の円弧部と上下に並行する両補助鏡体3の直線とにより構成される(図3参照)。
【0018】
上下の補助鏡体3は板状部材からなり、その内面に反射面30を形成してある。
【0019】
反射面30は、図8にて示すように、コンパクト蛍光灯2からの光を反射鏡1前方へ反射する傾斜面30aと、隣り合わせる傾斜面30aの端部同士を連結する立ち上がり面30bからなる反射パターン30’を、光軸に沿って複数並列せしめてなる断面略鋸歯状に形成してなる。
【0020】
各反射パターン30'の傾斜面30aは、コンパクト蛍光灯2から受ける光を屈曲反射させ、略前方へ向けて光を放つものである。そうして、多数の傾斜面30aを並列状に備えてなる反射面30を、反射鏡1の上下の切欠き部位に装着することで、反射鏡1は上下端部を水平に切り欠いてその高さ寸法を縮小したコンパクトなものでありながら、反射面積の低減に伴う反射効率の低下を前記両反射面30で補って、該反射効率の低下を最小限に抑えるように機能する。
【0021】
ケーシング5は、上記した前面板51とその左右両側面に装着する側板53aと53bで、内ケース8を覆ってなる。
左右両側板53a,53bの前部は、前面板51側部に形成した左右両折り片51a,51bの内側に重ね、これらをボルト54a,54bによりそれぞれ止着してある。またボルト54a,54bは、略門型に成形したライト挟持用のアーム7の左右の下端部を、円板状のカバー56a,56bを介して、側板53a,53bに回動自在に止着している。
【0022】
内ケース8は上中下の3個のケース8a,8b,8b'と蓋板8cから構成してある。上下のケース8b,8b’で挟まれる中ケース8aには、コンパクト蛍光灯2を光軸Lに沿って進退移動させる調節機構6を収納してある。また、中ケース8aの上下に配設される上ケース8bと下ケース8b’内には、2つに分割した電子安定器の電圧制御部4aと出力インバータ部4bが内蔵され、これら上下のケース8b,8b'の間に、上記調節機構6を収めた中ケース8aを一体的に取り付けてある。
上記したように、電子安定器を電圧制御部4aと出力インバータ部4bに2分割し、これらの間にコンパクト蛍光灯2の前後方向の位置を調節する調節機構6を配置することで、反射鏡1の後部に配置される電子安定器と機構部とをユニット化してケーシング5内にコンパクトに収納することができる。また、ライト挟持用のアーム7による回動支点となるボルト54a,54bによる止着部の近傍に、ユニット化された電子安定器の電圧制御部4a,出力インバータ部4bと機構部(調節機構6)が集中して配置される、すなわち、蛍光灯スポットライトAにおける重量部分がアーム7による回動支点近傍に位置するので、同スポットライトAのチルト角度の調整を行い易くなる。
【0023】
上記した内ケース8の背面には蓋板8cを取り付けてある。この蓋板8cの下部にはグリップ81を取付け、且つ上記調節機構6の操作を行うハンドル68を突出させてある。
【0024】
中ケース8a内に収容される調節機構6は、コンパクト蛍光灯2を支持して光軸方向(前後方向)へ移動可能に成すものであり、図4に示すように、同中ケース8a内において平面視並行状に設けられる軸状のガイドレール61a,61bを具備すると共に、両ガイドレール61a,61bの間にはソケット台62を架設してある。
ソケット台62は板状に形成し、その左右両縁部に断面略L形に形成した3枚のガイド片63を有しており、これらガイド片63は、上記した両ガイドレール61a,61bに対して摺動自在に嵌合させ、ソケット台62を光軸方向へ摺動自在に取付支持してある。尚、一方のガイドレール61aは両端部を中ケース8aに軸支して回転可能に支持してある。
【0025】
一方のガイドレール61aの外周にはパイプ状の送り管65を摺動自在に嵌合し、該送り管65はガイド片63で支持されてソケット台62と一体に摺動するようにしてある。ガイドレール61aの後端には上記したハンドル68を取付けてある。
【0026】
送り管65には送りコマ66をネジ66aで取り付けてあり、また上記一方のガイドレール61aには螺旋状の送り溝61a’を形成し、この送り溝61a’に、上記したコマ66に螺着した送りネジ66aの先端部を、送り管65の管壁を貫通させて挿入してある。
【0027】
したがって、ハンドル68を回転操作すると、ガイドレール61aが回転することにより、ネジ66aがその送り溝61a’に沿って摺動して送りコマ66、送り管65、ソケット台62が前後摺動し、その結果、ソケット台62により支持されるコンパクト蛍光灯2が反射鏡1の開口部1bを通って前後方向へ移動するようになる(図6,図7参照)。
【0028】
ソケット台62の前端にはソケット取付板64を垂直に立設し、ソケット取付板64の前面にソケット20を取付固定してあり、このソケット20の前面側に、コンパクト蛍光灯2を着脱可能に装着してある。
【0029】
コンパクト蛍光灯2は、上記ソケット20に差し込む電極を後面側に有するベース2bの前面に、図9にて示すように、該ベース2bの中心Pを囲むように、略U字形に屈曲した3本の蛍光管部2aを立設して、各蛍光管部2aの蛍光管2a’を、ベース2bの中心Pの周囲に等間隔に配設してある。
【0030】
コンパクト蛍光灯2は、ベース2bの中心Pが光軸Lと一致するよう、ソケット20に装着してあり、よって上記3本の蛍光管部2aにおける6本の蛍光管2a’は、光軸Lの周囲に等間隔に配設される。
また上記3本の蛍光管部2aは、その外側に接する円弧が反射鏡1の開口部1bよりも小さくなるよう配設され、前記開口部1bを通って前後方向へ移動できるように構成してある。
【0031】
上記した如く構成した本例の蛍光灯スポットライトAを使用する際には、スタジオの天井等の照明装着位置にアーム7を介して吊持した状態で装着する。
【0032】
該蛍光灯スポットライトAは、各蛍光管部2aが、反射鏡1後端の開口部1bから半分程反射鏡1内に突出した状態が、コンパクト蛍光灯2を最も後退させた状態である(図1,図4,図5参照)。
この状態から、ハンドル68を任意の方向、本例では右回りに回動操作すると、ガイドレール61aが回転し送り溝61a’の螺旋に沿って送りネジ66aがガイドされつつ移動し、これに伴ってソケット台62及びコンパクト蛍光灯2も前方へ移動する。図6,図7中に仮想線で示す位置が、コンパクト蛍光灯2の最も前まで移動した状態である。反対に、ハンドル68を逆方向(本例では左回り)に回動操作すると、ソケット台62及びコンパクト蛍光灯2が後退する。
【0033】
本例では反射鏡1内の設計焦点が比較的後方にあり、上記したようにハンドル68の回動によりコンパクト蛍光灯2を前後移動させて最も後に位置させ設計焦点に合わせると配光が最も小さくなり、設計焦点から離れて前方へ位置させると配光がぼやけて大きくなる。
【0034】
コンパクト蛍光灯2に電力を供給して各蛍光管部2aを発光させると、その光は、直接、若しくは反射鏡1の鏡面1a及び反射鏡1の上下に装着した補助鏡体3の反射面30により反射して、反射鏡1の前方へ向けて投光される。
一般的に、反射鏡の上下若しくは左右を切欠くと反射面積が低減することから反射効率が悪くなるとされるが、上記したように、反射鏡1の上下切欠き部位に補助鏡体3を設けてその傾斜面30aにより反射効率を補うようにしたので、反射効率に影響のないことが実験により確認されている。因みに、実験による反射効率の低下は通常の反射鏡と比較して5%程度低減する程度であった。
【0035】
本例のコンパクト蛍光灯は、ワット数に対して3本に分割された蛍光管部2aの各蛍光管2a’が同一円周上に配置されるため、長さ方向に対して比較的密な光束が得られる。よって、反射鏡1の設計焦点に多くの光束を集めることができ、スポット光として用いるのに有効である。
【0036】
尚、本例の蛍光灯スポットライトAでは、3本の蛍光管部2aを有するコンパクト蛍光灯2を、反射鏡1の中心軸と光軸が一致するよう配置した構成としたが、コンパクト蛍光灯2における蛍光管部の配置形態や数並びにコンパクト蛍光灯2の配置形態や数は、要求される照明の光度や配光形態に応じて任意に変更可能である。
例えば、複数のコンパクト蛍光灯を横一列又は縦一列に並ぶよう配設すれば横長又は縦長の配光を得ることができる。
【0037】
また、本例においては、反射鏡1の上下を切欠くことでその高さ寸法を縮小したので、天井が低いスタジオ等での使用に有用であり、且つその反射鏡1を回動自在としたので、例えば設置箇所の隣りに存在する器具が邪魔な場合、反射鏡1を90度回動させて、反射鏡1の切欠き部位を左右に位置させれば(図10参照)、反射鏡1の幅寸法が縮小され、操作に必要な余裕スペースを確保できることになる。
また、例えば、複数のコンパクト蛍光灯を横一列に並ぶよう配設し、これらコンパクト蛍光灯を反射鏡と一体に回動するよう構成した場合は、横長の配光を縦長の配光に変えることができる。
【0038】
尚、上記切欠き部位は、反射鏡1の周縁部の上下左右の少なくとも一箇所に形成すれば初期の目的を達成することができ、三箇所以上に設けても勿論構わない。
【0039】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る蛍光灯スポットライトは、略回転放物面形状に形成される反射鏡内の中心軸近傍に光源として蛍光管発光部の長手方向が中心軸に平行となる蛍光灯を装着し、反射鏡周縁部の少なくとも一箇所を切り欠いて反射鏡の外径寸法を縮小したので、反射鏡を小型化し、大型になりがちな蛍光灯スポットライトのコンパクト化を可能にした。その結果、特に天井の高さが低いスタジオ等では小型ゆえに操作も楽に行えるようになった。
また、補助鏡体はその反射面を内側にして、上記反射鏡の切欠き部位に装着し、補助鏡体の反射面が、蛍光灯からの光を反射鏡前方へ反射する傾斜面を、光軸に沿って複数並列せしめ、断面略鋸歯状に構成したので、上記補助鏡体により、光源となる蛍光灯から照射された光を略前方へ向けて反射せしめ、反射鏡を小型化してもその反射効率の低下を最小限に抑えることができる。
さらに、従来の蛍光灯スポットライトのように反射鏡の周縁部が円形である場合、投光の外形は円形となる。これに対し本発明では、反射鏡の周縁部を正面から見て直線的に切り欠いたので、その切り欠いた分だけ、投光における眩しい範囲が狭くなる。よって、投光を直視した場合、眩しい面積が小さくなるので、従来の蛍光灯スポットライトに比べ、眩しさを軽減することができる。
【0040】
また、上記補助鏡体を板状部材としたものであるから、反射鏡を効果的に小型化すると共に、反射面により蛍光灯からの光を前方へ向けて反射することが可能となり、コンパクト化と反射効率の維持を確実に実現することができる。
【0041】
さらに、補助鏡体は、上記した構成に加え、断面略鋸歯状の反射面を有する補助鏡体を用いることで、光源である蛍光灯から受ける光をより確実に、略前方へ向けてより効率的に反射せしめることができる。よって、反射鏡の小型化に伴う反射効率の低下をより最小限に抑えることができる。
【0042】
請求項2記載の蛍光灯スポットライトは、光源として一又は複数のコンパクト蛍光灯を用いたことから、通常の蛍光灯を用いる場合に比べ、光源並びに反射鏡の大きさを小さく抑えることができ、これに伴って反射鏡を含む器具のコンパクト化を効果的に行うことができる。
【0043】
請求項3記載の蛍光灯スポットライトは、反射鏡の後端開口部の周囲を平坦面としたので、簡単な支持構造により、反射鏡を回動自在に支持することができる。また、反射鏡を回動自在とすることで、反射鏡の切欠き部位を任意の箇所に位置させることができ、天井が低い場所での使用に際しては切欠き部位を上下に位置させ、横方向に隣り合う器具が存在する時は切欠き部位を左右に位置させるなど、使用状況に合わせて適宜選択して使用することができる。
【0044】
請求項4記載の蛍光灯スポットライトは、反射鏡の後側に設ける電子安定器を上下若しくは左右に分割し、それらの間(中央)に光源の前後位置を調節する調節機構を配置したので、電子安定器と調節機構とをコンパクトに一体化することができる。よって、電子安定器と調節機構を納めるケーシングも小型化して、よりコンパクトな蛍光灯スポットライトを提供することができる。
また、2分割した電子安定器の間に前記調節機構を配したので、ケーシングが反射鏡と一体に回動するよう構成した場合、ケーシングの上下方向が左右方向に変更されても、スポットライト全体の重量バランスに大きな変化はなく、チルト角度の操作に支障が出るような虞れがない。さらに、蛍光灯スポットライトにおいて最も重量部分になる電子安定器と前記調節機構をケーシング内にコンパクトにユニット化することができ、該ケーシングに取り付けた吊持用アームによるチルト角度調整バランスを良好なものとすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍光灯スポットライトの実施形態の一例を示す縦断側面図。
【図2】同蛍光灯スポットライトの分解斜視図。
【図3】反射鏡の斜視図。
【図4】反射鏡後側に設けるケーシングの内部構造を示す横断平面図。
【図5】同ケーシングの縦断側面図。
【図6】図4における蛍光灯の前後作動状態を示す断面図。
【図7】図5における蛍光灯の前後作動状態を示す断面図。
【図8】補助鏡体の拡大断面図。
【図9】コンパクト蛍光灯の正面図。
【図10】反射鏡を90度回動して切欠き部位を左右に位置させた状態の横断平面図。
【符号の説明】
A・・・蛍光灯スポットライト
1・・・反射鏡
1a・・・反射面
1b・・・開口部
1c・・・平坦面
2・・・コンパクト蛍光灯
3・・・補助鏡体
30・・・反射面
30a・・傾斜面
4a・・・安定器の発振部
4b・・・安定器の電源部
5・・・ケーシング
6・・・調節機構
8a・・・中ケース
8b・・・上ケース
8b'・・・下ケース
Claims (4)
- 略回転放物面形状に形成される反射鏡内の中心軸近傍に光源として蛍光管発光部の長手方向が中心軸に平行となる蛍光灯を装着し、前記反射鏡の周縁部における上下左右の部位の少なくとも一箇所を正面から見て直線的に切り欠いて該反射鏡の外径寸法を縮小すると共に、該切欠き部位に補助鏡体を装着し、この補助鏡体は、光源から照射される光を略前方に反射する反射面を備えた板状部材であり、該反射面を内側にして、上記反射鏡の切欠き部位に装着し、補助鏡体の反射面が、蛍光灯からの光を反射鏡前方へ反射する傾斜面を、光軸に沿って複数並列せしめ、断面略鋸歯状に構成したことを特徴とする蛍光灯スポットライト。
- 光源として一又は複数のコンパクト蛍光灯を用いたことを特徴とする請求項1記載の蛍光灯スポットライト。
- 上記反射鏡の後端に光源が遊挿される開口部を設けると共に、該開口部の周囲に、前記反射鏡を該反射鏡の中心を基準として回動自在に支持するための平坦面を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の蛍光灯スポットライト。
- 上記反射鏡の後側に、電子安定器と、光源の前後位置を調節する調節機構を内蔵するケーシングを配設し、該ケーシング内に、前記電子安定器を上下若しくは左右に分割して配置すると共に、その中央に前記調節機構を配置したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の蛍光灯スポットライト。
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