JP3931534B2 - テープ電線の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電気機器等の内部配線に好適なテープ電線の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来のテープ電線の製造方法および製造装置を示す。図示するように、このテープ電線の製造装置は、並列配置された複数の導体aの両面に絶縁テープb1 、b2 を挟んで接着しつつ送り出す一対の加熱ロールc、cと、加熱ロールc、cに挟まれる前の各絶縁テープb1、b2 に夫々角穴d1 、d2 を打ち抜く金型e1 、e2とを有する。
【0003】
上側の金型e1 は、上側の絶縁テープb1 に、幅E、長さ2×Bの角穴d1を間隔2×A毎に打ち抜き、下側の金型e2 は、下側の絶縁テープb2 に、幅E、長さ2×Dの角穴d2を間隔2×C毎に打ち抜く。また、下側の絶縁テープb2 の角穴d2 は、図6に示すように、上側の絶縁テープb1の角穴d1 、d1 同士の中間位置に打ち抜かれる。
【0004】
こうして、角穴d1 、d2 が打ち抜かれた上下の絶縁テープb1、b2 は、その対向面に設けられた接着層が加熱ロールc、cで加熱押圧されて上記導体aを挟んだ状態で接着され、図6に示すように、角穴d1、d2 によって上下交互に導体露出部f1 、f2 が形成されたプリ・テープ電線g(完成前のテープ電線)が製造される。
【0005】
その後、図6に示すプリ・テープ電線gは、両サイドh、hの余分な絶縁テープb1 、b2 が切除された後、表側の導体露出部f1(角穴d1 )の中心と、裏側の導体露出部f2 (角穴d2 )の中心とが、夫々プリ・テープ電線gの幅方向に切断され、図3および図4に示すテープ電線となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような製造方法においてテープ電線製造ラインの速度(溶着・搬送用の加熱ロールc、cの速度)を上げるには、各金型e1 、e2 による絶縁テープb1、b2 の打ち抜きスピードを速める必要がある。しかし、打ち抜きには、各金型e1 、e2 の周長(4×B+2×E、4×D+2×E)に比例した所定の打ち抜き抵抗が避けられず、また各金型e1、e2 を昇降させるために所定の時間が必要であるため、打ち抜きスピードを速めるには限界がある。このため、テープ電線製造ラインの速度を上げることには限界があった。
【0007】
また、各絶縁テープb1 、b2 の金型e1 、e2によって打ち抜かれた部分は廃棄されるため、その部分(絶縁テープb1 の2×B、Eの部分、絶縁テープb2 の2×D、Eの部分)の材料がロスとなる。また、角穴d1、d2 を空けた絶縁テープb1 、b2 を加熱ロールc、cで引き込む必要上、絶縁テープb1、b2 の幅を角穴d1 、d2 の幅Eより広くする必要があり、この広くした絶縁テープb1、b2 の両サイドh、hの部分は、後工程で切断されて成形されるため、絶縁テープb1 、b2 の材料のロスとなる。
【0008】
以上に事情を考慮して創案された本発明の目的は、材料の無駄を無くしテープ電線を効率よく製造することができるテープ電線の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明は、テープ電線を製造すべく、並列配置された複数の導体の両面に絶縁テープを夫々間欠的に接着する方法であって、並列配置された複数の導体の面に第1絶縁テープの先端を仮接着する第1工程と、先端が仮接着された第1絶縁テープを所定の長さに切断する第2工程と、所定長さに切断された第1絶縁テープ全体を記導体の面に接着する第3工程とを備え、これら第1乃至第3工程を繰り返して記導体の面に記第1絶縁テープを所定の長さで間欠的に接着した後、上記第1絶縁テープの接着された面が下面となるように上記第1絶縁テープの接着された導体の上下を反転し、上記反転された導体の面に第2絶縁テープの先端を仮接着する第4工程と、先端が仮接着された第2絶縁テープを所定の長さに切断する第5工程と、所定長さに切断された第2絶縁テープ全体を上記反転された導体の面に接着する第6工程とを備え、これら第4乃至第6工程を繰り返して上記反転された導体の面に記第2絶縁テープを所定の長さで間欠的に接着するようにしたものである。
【0010】
また、テープ電線を製造すべく、並列配置された複数の導体の両面に絶縁テープを夫々間欠的に接着する装置であって、並列配置された複数の導体を主搬送路に沿って搬送させる搬送手段と、主搬送路上の導体の面に合流される第1副搬送路に沿って第1絶縁テープを供給する第1供給手段と、供給された第1絶縁テープの先端を主搬送路上の導体の面に仮接着する第1仮接着手段と、先端が仮接着された第1絶縁テープを所定の長さに切断する第1切断手段と、所定長さに切断された第1絶縁テープ全体を主搬送路上の導体の面に接着する第1本接着手段と、上記第1供給手段と第2供給手段との間の主搬送路に設けられ、上記第1絶縁テープの接着された面が下面になるように主搬送路上の導体を上下に反転する反転経路と、上記反転された導体の面に合流される第2副搬送路に沿って第2絶縁テープを供給する第2供給手段と、供給された第2絶縁テープの先端を主搬送路上の導体の面に仮接着する第2仮接着手段と、先端が仮接着された第2絶縁テープを所定の長さに切断する第2切断手段と、所定長さに切断された第2絶縁テープ全体を主搬送路上の上記反転された導体の面に接着する第2本接着手段とを備えたものである。
【0011】
また、上記導体の面に接着された第1絶縁テープの先端を主搬送路における搬送中に検出する検出手段と、検出された第1絶縁テープの先端の位置に応じて上記第2供給手段による第2絶縁テープの供給速度を変化させると共に第2仮接着手段の作動タイミングを調節し、第1絶縁テープの先端に対する第2絶縁テープの先端の仮接着位置を決定する制御手段とを更に備えることが好ましい。
【0012】
また、上記制御手段は、搬送手段による導体の搬送速度を制御すると共に、第1および第2供給手段による第1および第2絶縁テープの供給速度を制御し、併せて第1および第2切断手段による第1および第2絶縁テープの切断タイミングを制御することにより、導体の両面に接着される第1および第2絶縁テープの長さ及び間隔を制御するものであることが好ましい。
【0013】
また、上記第1仮接着手段は、主搬送路へ向けて出没自在に設けられ、第1絶縁テープの先端を導体の一面に押圧する第1加熱ロールを有し、上記第2仮接着手段は、主搬送路へ向けて出没自在に設けられ、第2絶縁テープの先端を導体の他面に押圧する第2加熱ロールを有することが好ましい。
【0014】
また、上記第1切断手段は、第1副搬送路へ向けて出没自在に設けられた第1切断刃を有し、上記第2切断手段は、第2副搬送路へ向けて出没自在に設けられた第2切断刃を有することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0016】
図1に本実施形態に係るテープ電線の製造方法および製造装置のシステムを示す。このシステムは、並列配置された複数の導体1、1、1の両面に絶縁テープ2a、2bをそれぞれ互い違いに間欠的に接着し、図2に示すプリ・テープ電線3を製造するものである。このプリ・テープ電線3は、その後、両面の導体露出部4a、4bの中心が夫々幅方向に切断され、図3および図4に示すテープ電線5となる。
【0017】
図示するように、このテープ電線の製造装置は、それぞれ導体1(銅やアルミニウム等)が巻き取られた複数の導体ロール6を有する。各導体ロール6から繰り出された導体1は、水平に並列配置された状態で、主搬送路7に沿って搬送手段8、9、10により搬送され、途中で第1絶縁テープ2aおよび第2絶縁テープ2bが接着され、最終的にプリ・テープ電線3となって巻取ロール11に巻き取られる。
【0018】
詳しくは、各導体ロール6から繰り出された導体1は、水平に並列配置された状態で、各ガイドロール12(アイドルロール以下同じ)に巻き掛けられる。すなわち、これらガイドロール12が主搬送路7を構成する。また、上記導体1は、主搬送路7上に介設された加熱ロール13・13、14・14、15・15に挟まれ、その回転によって搬送される。すなわち、加熱ロール13、14、15が搬送手段8、9、10を構成する。
【0019】
加熱ロール13、14、15の駆動モータ16、17、18は、コントロールユニット19に接続されており、その回転速度が制御されるようになっている。主搬送路7のガイドロール12a、12aの間、12b、12bの間には、夫々ダンサーロール20、21が設けられている。ダンサーロール20、21は、導体1に所定の張力を付与すべく、能動的に又は受動的に昇降するものである。なお、巻取ロール11の直前の加熱ロール15・15を省略することもでき、この場合、ダンサーロール21も省略できる。
【0020】
主搬送路7の近傍には、第1絶縁テープ2aが巻き取られた第1絶縁テープロール22が配置されている。第1絶縁テープ2aは、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等からなり、図4に示すように、導体1に対する接着面にホットメルト性の絶縁性接着剤23がコーティングされている。第1絶縁テープロール22から繰り出された第1絶縁テープ2aは、主搬送路7上の導体1の一面(上面)に合流される第1副搬送路24に、第1供給手段25によって供給される。
【0021】
詳しくは、第1絶縁テープロール22から繰り出された第1絶縁テープ2aは、各ガイドロール26に巻き掛けられる。すなわち、これらガイドロール26が第1副搬送路24を構成する。また、第1絶縁テープ2aは、第1副搬送路24上に介設された送出ロール27・27に挟まれ、その回転によって搬送される。すなわち、送出ロール27が第1供給手段25を構成する。
【0022】
送出ロール27の駆動モータ28は、コントロールユニット19に接続されており、その回転速度が制御されるようになっている。また、送出ロール27は、その回転数に基いて第1絶縁テープ2aの送出長を検出する計尺機能を有している。但し、これに限らず計尺機能を送出ロール27から分離して他のガイドロール26に付与してもよい。送出ロール27または他のガイドロール26によって検出された第1絶縁テープ2aの送出長は、コントロールユニット19に送られる。
【0023】
第1副搬送路24のガイドロール26a、26aの間には、ダンサーロール28が設けられている。ダンサーロール28は、第1絶縁テープ2aに所定の張力を付与すべく、能動的に又は受動的に昇降する。
【0024】
第1絶縁テープ2aと導体1との合流部、すなわち第1副搬送路24と主搬送路7との合流部には、第1絶縁テープ2aの先端を主搬送路7上の導体1の一面に仮接着する第1仮接着手段29が配置されている。第1仮接着手段29は、導体1の上方に配置された第1加熱ロール30と、導体の下方に配置された第1予熱ロール31とからなる。
【0025】
第1加熱ロール30は、主搬送路7へ向けて出没自在に設けられ、第1絶縁テープ2aの先端および導体1を第1予熱ロール31との間に挟み、これらを上記接着剤23(ホットメルト性)によって接着する。第1加熱ロール30を出没させる駆動源32は、コントロールユニット19に接続されており、その出没タイミングが制御されるようになっている。
【0026】
第1仮接着手段29(加熱および予熱ロール30、31)と第1供給手段25(送出ロール27・27)との間の第1副搬送路24には、その先端が導体1の一面に仮接着された第1絶縁テープ2aを、所定の長さに切断する第1切断手段33が配置されている。第1切断手段33は、第1副搬送路24上の第1絶縁テープ2aへ向けて出没する第1切断刃34を有する。第1切断刃34を出没させる駆動源35は、コントロールユニット19に接続されており、その出没タイミングが制御されるようになっている。
【0027】
第1仮接着手段29(加熱および予熱ロール30、31)の下流側の主搬送路7には、第1切断手段33(第1切断刃34)によって所定長さに切断された第1絶縁テープ2aの全体を主搬送路7上の導体1の一面(上面)に接着する第1本接着手段36が配置されている。第1本接着手段36は、主搬送路7上の導体1および第1絶縁テープ2aを上下から挟む一対の加熱ロール13・13からなる。
【0028】
この加熱ロール13・13は、前述した搬送手段8をも兼用するものである。加熱ロール13・13の駆動モータ16は、前述したようにコントロールユニット19に接続されており、その回転速度が制御されるようになっている。
【0029】
加熱ロール13・13と加熱ロール14・14との間の主搬送路7には、主搬送路7上の導体1を上下に反転させる反転経路37が設けられている。詳しくは、加熱ロール13・13から排出された導体1(第1絶縁テープ2a付き)は、図1にてガイドローラ12cに巻き掛けられて反時計方に90度偏向された後、ガイドローラ12dに巻き掛けられて更に反時計方に90度偏向され、トータルで 180度偏向されて上下反転される。すなわち、これらガイドローラ12c、12dが反転経路37を構成する。
【0030】
上下反転された導体1(第1絶縁テープ2a付き)の上面(第1絶縁テープ2aが接着されていない面)には、第2絶縁テープ2bが接着される。すなわち、ガイドローラ12dより下流側の主搬送路7の近傍には、第2絶縁テープ2bが巻き取られた第2絶縁テープロール38が配置されている。第2絶縁テープ38は、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等からなり、図4に示すように、導体に対する接着面にホットメルト性の絶縁接着剤23がコーティングされている。第2絶縁テープロール38から繰り出された第2絶縁テープ2bは、主搬送路7上の導体1の他面(上面)に合流される第2副搬送路39に、第2供給手段40によって供給される。
【0031】
詳しくは、第2絶縁テープロール38から繰り出された第2絶縁テープ2bは、各ガイドロール41に巻き掛けられる。すなわち、これらガイドロール41が第2副搬送路39を構成する。また、第2絶縁テープ2bは、第2副搬送路39上に介設された送出ロール42・42に挟まれ、その回転によって搬送される。すなわち、送出ロール42が第2供給手段40を構成する。
【0032】
送出ロール42の駆動モータ43は、コントロールユニット19に接続されており、その回転速度が制御されるようになっている。また、送出ロール42は、その回転数に基いて第2絶縁テープ2bの送出長を検出する計尺機能を有している。但し、これに限らず計尺機能を送出ロール42から分離して他のガイドロール41に付与してもよい。送出ロール42または他のガイドロール41によって検出された第2絶縁テープ2bの送出長は、コントロールユニット19に送られる。
【0033】
第2副搬送路39のガイドロール41a、41aの間には、ダンサーロール44が設けられている。ダンサーロール44は、第2絶縁テープ2bに所定の張力を付与すべく、能動的に又は受動的に昇降する。
【0034】
第2絶縁テープ2bと導体1との合流部、すなわち第2副搬送路39と主搬送路7との合流部には、第2絶縁テープ2bの先端を主搬送路7上の導体1の他面に仮接着する第2仮接着手段45が配置されている。第2仮接着手段45は、導体1の上方に配置された第2加熱ロール46と、導体1の下方に配置された第2予熱ロール47とからなる。
【0035】
第2加熱ロール46は、主搬送路7へ向けて出没自在に設けられ、第2絶縁テープ2bの先端および導体1を第2予熱ロール47との間に挟み、これらを図4に示す接着剤23(ホットメルト性)によって接着する。第2加熱ロール46を出没させる駆動源48は、コントロールユニット19に接続されており、その出没タイミングが制御されるようになっている。
【0036】
第2仮接着手段45(加熱および予熱ロール46、47)と第2供給手段40(送出ロール42・42)との間の第2副搬送路39には、先端が導体1の他面に仮接着された第2絶縁テープ2bを所定の長さに切断する第2切断手段49が配置されている。第2切断手段49は、第2副搬送路39上の第2絶縁テープ2bへ向けて出没する第2切断刃50を有する。第2切断刃50を出没させる駆動源51は、コントロールユニット19に接続されており、その出没タイミングが制御されるようになっている。
【0037】
第2仮接着手段45(加熱および予熱ロール46、47)の下流側の主搬送路7には、第2切断手段49(第2切断刃50)によって所定長さに切断された第2絶縁テープ2bの全体を主搬送路7上の導体1の他面(上面)に接着する第2本接着手段52が配置されている。第2本接着手段52は、主搬送路7上の導体1および第1第2絶縁テープ2a、2bを上下から挟む一対の加熱ロール14・14からなる。
【0038】
この加熱ロール14・14は、前述した搬送手段9をも兼用すると共に、既に加熱ロール13・13により接着された第1絶縁テープ2aをさらに押圧して接着強度を高めるものである。加熱ロール14・14の駆動モータ17は、コントロールユニット19に接続されており、その回転速度が制御されるようになっている。こうして、導体1は上下両面に第1・第2絶縁テープ2a、2bが接着されて図2に示すプリ・テープ電線3となった後、巻取ロール11に巻き取られる。
【0039】
ダンサーロール20、21の間の主搬送路7には、導体1の一面(図1では下面)に接着された第1絶縁テープ2aの先端を搬送中に検出する検出手段53が設けられている。検出手段53は、本実施形態ではガイドロール12a、12の間に配置されているが、これに限らず、導体1が所定の張力に保たれるダンサーロール20、21の間であればどこでも構わない。
【0040】
検出手段53の検出結果はコントロールユニット19に送られる。コントロールユニット19は、検出された第1絶縁テープ2aの先端の位置に応じて第2供給手段40(送出ロール42・42)による第2絶縁テープ2bの供給速度を変化させると共に第2仮接着手段45(第2加熱ロール46)の作動タイミングを調節し、第1絶縁テープ2aの先端に対する第2絶縁テープ2bの先端の仮接着位置を決定する。すなわち、コントロールユニット19は、かかる制御を行う制御手段を構成する。
【0041】
また、この制御手段すなわちコントロールユニット19は、搬送手段8、9、10(加熱ロール13、14、15)による導体1の搬送速度を制御すると共に、第1および第2供給手段25、40(送出ロール27、42)による第1および第2絶縁テープ2a、2bの供給速度を制御し、併せて第1および第2切断手段33、49(切断刃34、50)による第1および第2絶縁テープ2a、2bの切断タイミングを制御することにより、導体1の両面に接着される第1および第2絶縁テープ2a、2bの長さ及び間隔を制御する。
【0042】
以上の構成からなる本実施形態の作用(テープ電線の製造方法)を説明する。
【0043】
図1に示す各導体ロール6から繰り出された導体1は、水平に並列配置された状態で主搬送路7上を搬送手段8、9、10(加熱ロール13、14、15)によって搬送され、途中でその上面(一面)に第1絶縁テープロール22から繰りだされた第1絶縁テープ2aの先端が、第1仮接着手段29によって仮接着(熱融着)される(第1工程)。このとき、第1絶縁テープ2aは、ダンサーロール28によって所定の張力が付与されている。
【0044】
先端が導体1に仮接着された第1絶縁テープ2aは、主搬送路7上の導体1の移動速度に合わせて送出ロール27から所定の長さが送り出され、第1切断手段33(第1切断刃34)によって所定の長さに切断される(第2工程)。ここで、主搬送路7上の導体1の移動速度は、加熱ロール13・13の駆動モータ16によって検出され、第1絶縁テープ2aの送出長は、送出ロール27の回転数に基いて検出される。
【0045】
前記第1および第2工程によって先端が融着されて所定の長さに切断された第1絶縁テープ2aは、導体1と共に第1本接着手段36(加熱ロール13・13)に送り込まれ、第1絶縁テープ2aの全面が導体1の一面(上面)に接着される(第3工程)。これら第1乃至第3工程は、繰り返しなされ、導体1の一面に第1絶縁テープ2aが所定の長さで間欠的に接着される。
【0046】
こうして第1絶縁テープ2aが接着された導体1は、反転経路37(ガイドローラ12c、12d)によって上下反転された後、第1絶縁テープ2aが接着されていない面(他面)に、第2絶縁テープロール38から繰り出された第2絶縁テープ2bの先端が、第2仮接着手段45によって仮接着(熱融着)される(第4工程)。このとき、第2絶縁テープ2bは、ダンサーロール44によって所定の張力が付与されている。
【0047】
先端が仮接着された第2絶縁テープ2bは、主搬送路7上の導体1の移動速度に合わせて送出ロール42・42から所定の長さが送り出され、第2切断手段49(第2切断刃50)によって所定の長さに切断される(第5工程)。ここで、主搬送路7上の導体1の移動速度は、加熱ロール14・14の駆動モータ17によって検出され、第2絶縁テープ2bの送出長は、送出ロール42の回転数に基いて検出される。
【0048】
前記第4および第5工程によって先端が融着されて所定の長さに切断された第2絶縁テープ2bは、導体1と共に第2本接着手段52(加熱ロール14・14)に送り込まれ、第2絶縁テープ2bの全面が導体1の上面(他面)に接着される(第6工程)。これら第4乃至第6工程は、繰り返しなされ、導体1の他面に第2絶縁テープ2bが所定の長さで間欠的に接着される。
【0049】
このとき、導体1に間欠的に接着された各第1絶縁テープ2aの先端が、検出手段53によって検出される。そして、その先端位置を基にして、第1絶縁テープ2aの先端から第2絶縁テープ2bの先端が所定の間隔があくように、第2絶縁テープ2bの送出タイミングが送出ロール42・42によって制御される。ここで、検出手段53によって検出される第1絶縁テープ2aが接着された導体1は、ダンサーロール20、21によって所定の張力が付与されているため、第1絶縁テープ2aに弛み等はなく、第1絶縁テープ2aの先端は検出手段53によって正確に検出される。
【0050】
本実施形態では、図2乃至図4に示すように、並列配置された複数の導体1には、その一面に長さ2×A、幅Eの第1絶縁テープ2aが間隔2×Bごとに接着され、他面に長さ2×C、幅Eの第2絶縁テープ2bが間隔2×Dごとに接着される。第1絶縁テープ2a同士の間隔2×Bの中心は、第2絶縁テープ2bの長さ2×Cの中心に位置され、第2絶縁テープ2b同士の間隔2×Dの中心は、第1絶縁テープ2aの長さ2×Aの中心に位置されている。
【0051】
また、本実施形態では、導体1は、その上面(一面)に第1絶縁テープ2aを接着した後、反転経路37(ガイドローラ12c、12d)によって上下反転され、再びその上面(他面)に第2絶縁テープ2bを接着するようにしているので、第1および第2絶縁テープ2a、2bを共に上方から導体1の上面に供給できる。よって、第1および第2絶縁テープ2a、2bを接着させる際の取り扱い性が向上する。
【0052】
すなわち、仮に反転経路37が存在しないとすると、第2絶縁テープ2bを導体1の下面から供給する必要があるが、これでは第2絶縁テープ2bが重力の影響によって垂れ下がってしまい、導体1の適正位置に接着することが極めて困難となる。これに対し、本実施形態では、反転経路37によって導体1を上下に反転させているので、第1および第2絶縁テープ2a、2bを共に上方から導体1の上面に載せることができ、適正位置に接着することができる。
【0053】
こうして導体1の両面に所定間隔で所定長さの第1および第2絶縁テープ2a、2bが接着されたものは、ダンサーロール21によって所定の張力が付与された状態で加熱ロール15・15に挟まれ、第1および第2絶縁テープ2a、2bが導体1の両面に夫々完全に融着され、図2に示すプリ・テープ電線3となり、巻取ロール11に巻き取られる。なお、ダンサーロール21は、加熱ロール14、15の速度差を吸収する機能も有する。
【0054】
その後、巻取ロール11に巻き取られたプリ・テープ電線3は、両面の導体露出部4a、4b(2×B、2×Dの部分)の中心が夫々幅方向に切断され、図3および図4に示すテープ電線5となる。このテープ電線5は、一方の面の一端と他方の面の他端とに導体露出部4a、4bが形成されることになる。
【0055】
このシステムによれば、第1および第2絶縁テープ2a、2bを適宜接着して切断するので、第1および第2絶縁テープ2a、2bを一切捨てることなくその全てを利用してテープ電線5を製造でき、材料の無駄を無くすことができる。
【0056】
また、このシステムは、第1および第2絶縁テープ2a、2bを図5に示す従来システムのように金型e1 、e2 によって打ち抜くのではなく切断刃34、50によって切断しており、打ち抜きよりも切断の方が速いことから、導体1の送り速度(加熱ロール13、14、15の回転速度)を従来システムよりも速めることができ、テープ電線の実効製造速度(加熱ロール13、14、15の回転速度)を高めることができる。
【0057】
また、このシステムは、第1および第2絶縁テープ2a、2bのいずれか一方の切断刃34、50による切断を止めることにより、導体1の一方の面の両端に導体露出部4を有するテープ電線5を製造できる。
【0058】
また、このシステムは、検出手段53により検出された第1絶縁テープ2aの先端に基き、送出ロール42・42の速度と切断刃50の出没タイミングと加熱ローラ46の出没タイミングとをコントロールユニット19によって調節することにより、図3に示すように導体露出部4a、4bが表裏にあるテープ電線5のみならず、第1および第2絶縁テープ2a、2bを位相をズラさずに互いに向き合うようにして接着したテープ電線5をも製造できる。また、テープ電線のA、B、C、Dの寸法を任意に変更することもできる。
【0059】
なお、ダンサーロール20と検出手段53とを省略することもできる。但し、この場合、送出ロール27、42と加熱ロール14との同調タイミングを、コントロールユニット19によって取る必要がある。また、熱ロール15を省略できる。この場合、ダンサーロール22を省略することもできる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るテープ電線の製造方法および製造装置によれば、導体の適正位置に第1および第2絶縁テープを確実に接着することができ、第1および第2絶縁テープを一切捨てることなくその全てを利用してテープ電線を製造でき、材料の無駄を無くしテープ電線を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るテープ電線の製造方法および製造装置の概要を示す説明図である。
【図2】 プリ・テープ電線の側面図である。
【図3】 図3(a) はテープ電線の平面図、図3(b) はテープ電線の側面図である。
【図4】 図3(a) の IV-IV線断面図である。
【図5】 従来例を示すテープ電線の製造方法および製造装置の説明図である。
【図6】 図5の製造方法および製造装置によって製造されるプリ・テープ電線の平面図である。
【符号の説明】
1 導体
2a 第1絶縁テープ
2b 第2絶縁テープ
3 プリ・テープ電線
5 テープ電線
7 主搬送路
19 制御手段としてのコントロールユニット
24 第1副搬送路
25 第1供給手段
29 第1仮接着手段
30 第1加熱ロール
33 第1切断手段
34 第1切断刃
36 第1本接着手段
37 反転経路
39 第2副搬送路
40 第2供給手段
45 第2仮接着手段
46 第2加熱ロール
49 第2切断手段
50 第2切断刃
52 第2本接着手段
53 検出手段

Claims (6)

  1. テープ電線を製造すべく、並列配置された複数の導体の両面に絶縁テープを夫々間欠的に接着する方法であって、並列配置された複数の導体の面に第1絶縁テープの先端を仮接着する第1工程と、先端が仮接着された第1絶縁テープを所定の長さに切断する第2工程と、所定長さに切断された第1絶縁テープ全体を記導体の面に接着する第3工程とを備え、これら第1乃至第3工程を繰り返して記導体の面に記第1絶縁テープを所定の長さで間欠的に接着した後、上記第1絶縁テープの接着された面が下面となるように上記第1絶縁テープの接着された導体の上下を反転し、上記反転された導体の面に第2絶縁テープの先端を仮接着する第4工程と、先端が仮接着された第2絶縁テープを所定の長さに切断する第5工程と、所定長さに切断された第2絶縁テープ全体を上記反転された導体の面に接着する第6工程とを備え、これら第4乃至第6工程を繰り返して上記反転された導体の面に記第2絶縁テープを所定の長さで間欠的に接着することを特徴とするテープ電線の製造方法。
  2. テープ電線を製造すべく、並列配置された複数の導体の両面に絶縁テープを夫々間欠的に接着する装置であって、並列配置された複数の導体を主搬送路に沿って搬送させる搬送手段と、主搬送路上の導体の面に合流される第1副搬送路に沿って第1絶縁テープを供給する第1供給手段と、供給された第1絶縁テープの先端を主搬送路上の導体の面に仮接着する第1仮接着手段と、先端が仮接着された第1絶縁テープを所定の長さに切断する第1切断手段と、所定長さに切断された第1絶縁テープ全体を主搬送路上の導体の面に接着する第1本接着手段と、上記第1供給手段と第2供給手段との間の主搬送路に設けられ、上記第1絶縁テープの接着された面が下面になるように主搬送路上の導体を上下に反転する反転経路と、上記反転された導体の面に合流される第2副搬送路に沿って第2絶縁テープを供給する第2供給手段と、供給された第2絶縁テープの先端を主搬送路上の導体の面に仮接着する第2仮接着手段と、先端が仮接着された第2絶縁テープを所定の長さに切断する第2切断手段と、所定長さに切断された第2絶縁テープ全体を主搬送路上の上記反転された導体の面に接着する第2本接着手段とを備えたことを特徴とするテープ電線の製造装置。
  3. 上記導体の面に接着された第1絶縁テープの先端を主搬送路における搬送中に検出する検出手段と、検出された第1絶縁テープの先端の位置に応じて上記第2供給手段による第2絶縁テープの供給速度を変化させると共に第2仮接着手段の作動タイミングを調節し、第1絶縁テープの先端に対する第2絶縁テープの先端の仮接着位置を決定する制御手段とを更に備えた請求項2記載のテープ電線の製造装置。
  4. 上記制御手段は、搬送手段による導体の搬送速度を制御すると共に、第1および第2供給手段による第1および第2絶縁テープの供給速度を制御し、併せて第1および第2切断手段による第1および第2絶縁テープの切断タイミングを制御することにより、導体の両面に接着される第1および第2絶縁テープの長さ及び間隔を制御するものである請求項3記載のテープ電線の製造装置。
  5. 上記第1仮接着手段は、主搬送路へ向けて出没自在に設けられ、第1絶縁テープの先端を導体の一面に押圧する第1加熱ロールを有し、上記第2仮接着手段は、主搬送路へ向けて出没自在に設けられ、第2絶縁テープの先端を導体の他面に押圧する第2加熱ロールを有する請求項2記載のテープ電線の製造装置。
  6. 上記第1切断手段は、第1副搬送路へ向けて出没自在に設けられた第1切断刃を有し、上記第2切断手段は、第2副搬送路へ向けて出没自在に設けられた第2切断刃を有する請求項2記載のテープ電線の製造装置。
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