JP3923993B2 - Air venting device in upper pilot oil chamber in vertical spool type switching valve. - Google Patents
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Description
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に搭載される油圧パイロット式切換弁に係り、特にこの切換弁のスプール作動が垂直方向となるように配置した垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置に関する。 The present invention relates to a hydraulic pilot type switching valve mounted on a construction machine such as a hydraulic excavator, and more particularly, in an upper pilot oil chamber in a vertical spool type switching valve arranged so that the spool operation of the switching valve is in a vertical direction. Relates to the device.
一般に、油圧ショベル等の建設機械においては、各種アクチュエータを制御するために、油圧パイロット式切換弁が使用されている。そして、この種の油圧パイロット式切換弁として、図3に示す構成からなるものが知られている。 In general, in a construction machine such as a hydraulic excavator, a hydraulic pilot type switching valve is used to control various actuators. As this type of hydraulic pilot type switching valve, one having the configuration shown in FIG. 3 is known.
すなわち、図3において、この種の切換弁10は、車体フレーム13上に設けられた弁体11からなり、この弁体11に対し、メインポンプ30からアクチュエータ(シリンダ)40へ供給する作動油を、横方向へ流動させる入口ポート12と、センタバイパス通路14と、戻り通路16と、出口ポート18とを備えると共に、リモコン弁50から切換スプール20に対するパイロット圧油を、上方または下方から作用させる上部パイロットポート22および下部パイロットポート24とを備えている。そして、前記両パイロットポート22、24の間に、切換スプール20が上下方向へ垂直にストロークするように配置されている。
That is, in FIG. 3, this type of
このように、前記切換スプール20が、上下方向へ垂直に作動するように配置される理由は、切換弁の周囲には他の機器が多数設置されていてスペースが少なく、その上方にはスペースが充分にあることと、切換スプール20の保守および交換をする場合に、その作業が簡便となるためである。従って、この種の切換弁(垂直スプール型切換弁と称する)によれば、その切換スプール20は、上部パイロットポート22のカバー22aを取外すだけで、容易に引抜くことが可能である。すなわち、この切換スプール20の位置制御を行うためのキャップ20a、ガイド20b、ストッパ20c、スプリング20d等の部材を取着したままの状態で、前記切換スプール20を切換弁10の弁体11から容易に引抜くことが可能である。
Thus, the reason why the switching
なお、図3において、切換弁10は、3つの切換スプールを有する複合制御弁から構成されているが、他の2つの切換スプールに対応するアクチュエータおよびリモコン弁の接続構成については、前述した切換スプール20と同様であり、簡略化のためその図示を省略している。
In FIG. 3, the
しかるに、前記垂直スプール型切換弁10の作動につき簡単に説明する。先ず、リモコン弁50が、図3に示すように、中立状態にある時には、切換弁10も図示のように中立状態にあるので、メインポンプ30からの作動油は、ポンプライン32から入口ポート12、センタバイパス通路14、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
However, the operation of the vertical spool
次に、リモコン弁50の操作レバー50aを、例えば左側へ所定量だけ操作すると、前記操作レバー50aの操作角度に比例した圧力となるパイロット圧油が、一方のパイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22a内に作用し、これによって発生する力がスプリング20dの弾発力と釣り合う位置まで、切換スプール20を図示の下方へ移動する。
Next, when the operation lever 50a of the
この時、切換弁10の入口ポート12に接続した供給通路26aとシリンダポート42aとが連通し、シリンダポート42bと戻り通路16とが連通すると共に、センタバイパス通路14と戻り通路16との間が切換スプール20上に設けられたセンタ溝43によって絞られるので、センタバイパス通路14から戻り通路16へ流れる流量は減少し、この減少した分の流量の作動油が、供給通路26aからシリンダポート42aおよびアクチュエータライン44aを介してアクチュエータ40に供給される。そして、このアクチュエータ40からの戻り油は、アクチュエータライン44bよりシリンダポート42b、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、さらに冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
At this time, the supply passage 26a connected to the
従って、このように構成される垂直スプール型切換弁によれば、建設機械におけるアクチュエータの速度制御を、多くの場合において、切換スプール20の位置により制御される切換スプール20上のセンタ溝43の開口面積を調節することにより、すなわちセンタバイパス通路14から戻り通路16にブリードオフする作動油の流量制御(ブリードオフ流量制御)により、行うことができる。
Therefore, according to the vertical spool type switching valve configured as described above, the opening speed of the
なお、操作レバー50aを、右側へ操作した場合の作動については、前記と同様であるので、説明を省略する。
Since the operation when the
この種の垂直スプール型切換弁は、前述したように、スプールを垂直方向に作動するよう構成することにより、スプールの保守および交換の作業性を向上することを意図しているが、反面において、切換弁の応答性が低下するという本質的な難点を有している。すなわち、パイロット圧油中に混入している気体が、パイロットライン54aを経て上部パイロットポート22のカバー22a内のパイロット油室22b内に漸次蓄積され、この蓄積された空気は油に比べて圧縮性(圧力に対する体積減少率)が大きいので、リモコン弁50の操作レバー50aを操作した後に、前記パイロット油室22bの圧力が規定の圧力になるまでに相当の時間を要し、前記リモコン弁50の操作に対する切換弁10の応答性を悪化させるものである。
As described above, this type of vertical spool type switching valve is intended to improve the workability of maintenance and replacement of the spool by configuring the spool to operate in the vertical direction. There is an essential difficulty that the responsiveness of the switching valve is lowered. That is, the gas mixed in the pilot pressure oil is gradually accumulated in the
このため、従来のこの種の垂直スプール型切換弁においては、前記気体を手作業で排出するか、あるいは特別の自動エア抜き装置等を設けた構成とすること(例えば、実公平3−49286号公報)が提案されている。しかるに、前記構成において、前者の場合には、極めて繁雑な作業となることは明らかである。また、後者の場合には、パイロット油室に付加的なドレン配管を必要とするため製造コストが増大するばかりでなく、複数のスプールを備える複合制御方式とする場合、前記ドレン配管を1本で済ませるために、メンテナンス上はスプール毎に設けるべきカバーを一体の構造としており、スプールの保守および交換の作業に際して、スプールの交換を必要としないスプールのパイロット圧油配管までも着脱する必要があり、スプールの保守および交換の作業時間が増大すると共に、メンテナンス費用も増大する難点を有する。 For this reason, in the conventional vertical spool type switching valve of this type, the gas is manually discharged or a special automatic air venting device or the like is provided (for example, Japanese Utility Model Publication No. 3-49286). Publication). However, in the above configuration, it is obvious that the former case is extremely complicated. Further, in the latter case, an additional drain pipe is required in the pilot oil chamber, so that not only the manufacturing cost increases, but in the case of a composite control system having a plurality of spools, the drain pipe is formed by one. In order to complete the maintenance, the cover to be provided for each spool has an integrated structure, and it is necessary to attach and detach the pilot pressure oil piping of the spool that does not require the replacement of the spool when performing maintenance and replacement of the spool. The maintenance time and replacement work time of the spool increase, and the maintenance cost also increases.
さらに、緊急時においては、建設機械のエンジンが停止した状態でも、スプールを操作する必要があるため、パイロットポンプ52の圧油を蓄積するアキュムレータ58が設けられる。この場合、ドレン通路から漏れるパイロット圧油の流量が多いと、直ちにアキュムレータ58に蓄積される圧油が減少し、スプールを操作することができなくなることから、大きな容量の高価なアキュムレータを必要とする難点がある。
Further, in an emergency, since it is necessary to operate the spool even when the engine of the construction machine is stopped, an
なお、切換弁10の下部パイロットポート24のカバー24a内のパイロット油室24bに滞留する空気は、このパイロット油室24b内の上方に集まるので、切換スプール20と切換弁10の弁体11との間の隙間から戻り通路16に抜け易く、また前記パイロット油室24b内には、前記スプール20の位置制御用部材(キャップ20a、ガイド20b、ストッパ20c、スプリング20d等)を設ける必要もないので、このパイロット油室24bの容積は上部パイロットポート22のパイロット油室22bの容積に比べて小さくなり、ここに空気が滞留したとしても、切換弁10の応答性が問題となる程の影響は生じない。
Note that the air staying in the
そこで、本発明の目的は、スプールを垂直方向に作動するように設けた油圧パイロット式切換弁において、付加的な配管を要することなく弁体内における空気抜きを容易かつ確実に達成することができる垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置を提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a hydraulic pilot type switching valve provided so as to operate the spool in the vertical direction. The vertical spool can easily and reliably achieve air venting without requiring additional piping. An object of the present invention is to provide an air venting device in an upper pilot oil chamber in a mold switching valve.
前記目的を達成するため、本発明に係る垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置は、アクチュエータを駆動するための作動油が流入する入口ポートと、タンクに接続した出口ポートと、この出口ポートに接続すると共に前記アクチュエータからの戻り油が流入する戻り通路と、パイロットラインから与えられる切換スプール用のパイロット圧油を、上部および下部の各パイロット油室を介してそれぞれ上方および下方から作用させる上部パイロットポートおよび下部パイロットポートとを備え、前記両パイロットポートの間に前記切換スプールを上下方向へ垂直に移動するよう配置してなる垂直スプール型切換弁における前記上部パイロット油室内の空気抜きを行う装置であって、前記出口ポートとタンクを接続するタンクラインに設けられた背圧発生手段としての冷却器およびフィルタと、前記垂直スプール型切換弁の弁体内に設けられ、前記切換スプールのストロークエンド近傍にて前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能に形成されたパイロット油路と、を備え、同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記ストロークエンド近傍まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該油室内に滞留している空気とともに上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したことを特徴とする。 In order to achieve the above object, an air vent device in an upper pilot oil chamber in a vertical spool type switching valve according to the present invention includes an inlet port into which hydraulic oil for driving an actuator flows, an outlet port connected to a tank, A return passage through which the return oil from the actuator flows in and connected to the outlet port, and pilot pressure oil for the switching spool provided from the pilot line, act from above and below via the upper and lower pilot oil chambers, respectively. An upper pilot port and a lower pilot port to be ventilated, and the upper pilot oil chamber is bleed in a vertical spool type switching valve arranged between the pilot ports so as to vertically move the switching spool vertically. A device connecting the outlet port and the tank A cooler and a filter as back pressure generating means provided in the tank line, and a valve body of the vertical spool type switching valve, and the upper pilot oil chamber and the return passage in the vicinity of a stroke end of the switching spool. And a pilot oil passage formed to be able to communicate with each other, and the pilot oil passage is directed to the upper pilot oil chamber under the action of pilot pressure oil applied to the lower pilot oil chamber. The upper pilot oil chamber and the return passage communicate with each other when moved to the vicinity of the stroke end, and back pressure generated by the cooler and the filter acts on the upper pilot oil chamber via the return passage. Thereby, the oil in the upper pilot oil chamber together with the air staying in the oil chamber Via connection pilot line, characterized by being configured to flow into the tank.
その場合、前記パイロット油路は、前記上部パイロット油室と前記戻り通路との間に位置する前記切換スプールのスプール穴と、このスプール穴に挿通されるスプールランドの円周上に穿設した溝とにより、オリフィスを構成することができる。 In that case, the pilot oil passage includes a spool hole of the switching spool located between the upper pilot oil chamber and the return passage, and a groove formed on a circumference of a spool land inserted through the spool hole. Thus, an orifice can be formed.
本発明に係る垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置は、アクチュエータを駆動するための作動油が流入する入口ポートと、タンクに接続した出口ポートと、この出口ポートに接続すると共に前記アクチュエータからの戻り油が流入する戻り通路と、パイロットラインから与えられる切換スプール用のパイロット圧油を、上部および下部の各パイロット油室を介してそれぞれ上方および下方から作用させる上部パイロットポートおよび下部パイロットポートとを備え、前記両パイロットポートの間に前記切換スプールを上下方向へ垂直に移動するよう配置してなる垂直スプール型切換弁における前記上部パイロット油室内の空気抜きを行う装置であって、前記出口ポートとタンクを接続するタンクラインに設けられた背圧発生手段としての冷却器およびフィルタと、前記垂直スプール型切換弁の弁体内に設けられ、前記切換スプールのストロークエンド近傍にて前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能に形成されたパイロット油路と、を備え、同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記ストロークエンド近傍まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該油室内に滞留している空気とともに上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したので、弁体内の空気抜きを、パイロット油路を穿設するだけの簡単な構成で、容易かつ確実に達成することができると共に、従来のように付加的な配管設備を設けることなく、前記戻り通路からパイロット油室へ向けてパイロット油路内を流動する油と共に、前記パイロット油室側に滞留する空気を円滑に流出させることができる。An air vent device in an upper pilot oil chamber in a vertical spool type switching valve according to the present invention includes an inlet port into which hydraulic oil for driving an actuator flows, an outlet port connected to a tank, and an outlet port connected to the outlet port. An upper pilot port and a lower pilot that act as a return passage through which return oil from the actuator flows and pilot pressure oil for a switching spool provided from a pilot line from above and below through the upper and lower pilot oil chambers, respectively. And a device for venting the upper pilot oil chamber in a vertical spool type switching valve, wherein the switching spool is disposed so as to move vertically between the pilot ports. Provided in the tank line connecting the port and tank A cooler and a filter as back pressure generating means and a valve body of the vertical spool type switching valve are provided so that the upper pilot oil chamber and the return passage can be connected to each other in the vicinity of the stroke end of the switching spool. A pilot oil passage formed, and the pilot oil passage is operated under the action of pilot pressure oil applied to the lower pilot oil chamber, and the switching spool is directed toward the upper pilot oil chamber to the vicinity of the stroke end. When moved, the upper pilot oil chamber and the return passage are opened to communicate with each other, and back pressure generated by the cooler and the filter is applied to the upper pilot oil chamber via the return passage. Pilot connected to the upper pilot oil chamber together with the air staying in the oil chamber Since it is configured to flow to the tank via the in-line, air venting in the valve body can be achieved easily and reliably with a simple configuration that only pierces the pilot oil passage, and is additionally provided as in the past. The air staying on the pilot oil chamber side can smoothly flow out together with the oil flowing in the pilot oil passage from the return passage toward the pilot oil chamber without providing piping equipment.
次に、本発明に係る垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図3に示す従来の構成と同一の構成部分には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。 Next, an embodiment of the air venting device in the upper pilot oil chamber in the vertical spool type switching valve according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. For convenience of explanation, the same components as those of the conventional configuration shown in FIG. 3 are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
先ず初めに、本実施例における垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置の構成は、図3に示す従来の構成と基本的に同一である。従って、重複するが再び簡単に説明すると、図1において、本実施例の油圧パイロット式切換弁10は、基本的には、車体フレーム13上に設けられた弁体11からなり、この弁体11に対し、メインポンプ30からアクチュエータ40へ供給する作動油を、横方向へ流動させる入口ポート12と、センタバイパス通路14と、戻り通路16と、出口ポート18とを備えると共に、リモコン弁50から切換スプール20に対するパイロット圧油を、上方または下方から作用させる上部パイロットポート22および下部パイロットポート24とを備えている。そして、前記両パイロットポート22、24の間に、切換スプール20が上下方向へ垂直に移動するように配置されている。
First, the configuration of the air venting device in the upper pilot oil chamber in the vertical spool type switching valve in the present embodiment is basically the same as the conventional configuration shown in FIG. Accordingly, a brief description will be given again, but in FIG. 1, the hydraulic pilot
そこで、リモコン弁50の操作レバー50aを、例えば左側へ操作すると、前記操作レバー50aの操作角度に比例した圧力となるパイロット圧油が、一方のパイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22a内に作用し、これによって発生する力がスプリング20dの弾発力と釣り合う位置まで、切換スプール20を図示の下方へ移動する。
Therefore, when the
この時、切換弁10の入口ポート12に接続した供給通路26aとシリンダポート42aとが連通し、シリンダポート42bと戻り通路16とが連通すると共に、センタバイパス通路14と戻り通路16との間が切換スプール20上に設けられたセンタ溝43によって絞られるので、センタバイパス通路14から戻り通路16へ流れる流量は減少し、この減少した分の流量の作動油が、供給通路26aからシリンダポート42aおよびアクチュエータライン44aを介してアクチュエータ40に供給される。そして、このアクチュエータ40からの戻り油は、アクチュエータライン44bよりシリンダポート42b、戻り通路16、出口ポート18およびタンクライン34を介し、さらに冷却器34aおよびフィルタ34bを経て、タンク36へ還流される。
At this time, the supply passage 26a connected to the
しかるに、本実施例においては、前記構成において、図2に拡大して示すように、上部パイロットポート22のパイロット油室22bと出口ポート18に接続する戻り通路16との間に位置する、弁体11に穿設したスプール穴62bに挿通される切換スプール20のスプールランド60の円周上に、溝62aを設ける。この溝62aは、リモコン弁50の操作レバー50aを右方向に操作して、下部パイロットポート24のパイロット油室24bが加圧され、切換スプール20が上方に移動した際にそのストロークエンド近傍で、上部パイロットポート22のパイロット油室22bと戻り通路16との間を接続するパイロット油路62を形成するように構成される。従って、このパイロット油路62を形成する溝62aは、前記弁体11に設けたスプール穴62bとの間で、開口面積の小さなオリフィスとして形成されている。
However, in this embodiment, as shown in an enlarged view in FIG. 2, in the above-described configuration, the valve body is located between the
そこで、この場合、一般的な建設機械においては、切換弁10の出口ポート18からタンク36ヘ戻るメインポンプ30の吐出油またはアクチュエータ40からの戻り油の流量は、比較的大流量であり、タンクライン34、冷却器34a、フィルタ34b等の流路抵抗により、通常は出口ポート18およびこれに接続する戻り通路16において、約0.5MPaの背圧が生じている。一方、上部パイロットポート22および下部パイロットポート24の圧力は、リモコン弁50で加圧されない限り、前記両パイロットポート22、24からリモコン弁50への油の流れは生じないので、タンク36内の圧力すなわち大気圧力と等しくなっている。
Therefore, in this case, in a general construction machine, the flow rate of the discharge oil of the
次に、このような構成からなる本実施例の切換弁における空気抜き操作並びにその作動について説明する。 Next, the air venting operation and its operation in the switching valve of the present embodiment having such a configuration will be described.
上部パイロットポート22のカバー22aおよび/またはパイロット油室22b内に、空気64が滞留(蓄積)した場合、先ずリモコン弁50の操作レバー50aを、図1に示す状態から右側へ傾動操作する。これにより、パイロットポンプ52からのパイロット圧油は、図示の下方におけるパイロットライン54bから、下部パイロットポート24のパイロット油室24b内に作用して、切換スプール20を図示の上方へ移動する。
When
そして、この切換スプール20が、図2に示すように、そのストロークエンド近傍まで上昇すると、前述したようにパイロット油路62が開口し、溝62aおよびスプール穴62bを介してパイロット油室22bと戻り通路16とが連通する。この時、前記戻り通路16の圧力は約0.5MPaであり、また前記パイロット油室22bの圧力は大気圧となっているので、メインポンプ30の吐出油またはアクチュエータ40からの戻り油の一部(ΔQ)が、戻り通路16からスプール穴62bおよび溝62a(パイロット油路62)、パイロット油室22b、カバー22aとガイド20bとの隙間、上部パイロットポート22、パイロットライン54aを経て、さらに図1に示すリモコン弁50におけるタンクライン56を介してタンク36へ還流される。従って、この油に帯同して、前記上部パイロットポート22のカバー22aおよび/またはパイロット油室22b内に滞留した空気64を、タンク36へ流出させることができる。
As shown in FIG. 2, when the switching
なお、前記パイロット油路62を形成する溝62aとスプール穴62bで構成されるオリフィスの開口面積は、空気が流出可能な程度の小流量の油が流通し得るように小さく設定することができるので、前記パイロットライン54aおよびリモコン弁50等の流路抵抗によりパイロット油室22bに生じる背圧は、無視できる程に低くなる。しかも、この切換弁10は、前述したように、多くの場合において、ブリードオフ流量制御を行うので、切換スプール20のセンタ溝43がセンタバイパス通路14と戻り通路16とをブロックしてから、前記スプール20のストロークエンドまでの間は、流量制御性能は前記スプール20の位置に依存しない。従って、前記パイロット油路62の溝62aがパイロット油室22bに開口するタイミングを、切換スプール20のストロークエンド近傍に設定すれば、前記パイロット油室22bに仮に多少の背圧が発生したとしても、実用上において流量制御性能が悪化することはない。
The opening area of the orifice formed by the
また、前記とは反対に、リモコン弁50の操作レバー50aを左側へ傾動操作した場合は、パイロットポンプ52からのパイロット圧油は、パイロットライン54aから上部パイロットポート22のパイロット油室22b内に作用し、切換スプール20を図示の下方へ移動させる(図1参照)。この場合、パイロット油室22bと戻り通路16との間は、前記スプール20のスプールランド60でブロックされているので、パイロットポンプ52の吐出油またはアキュムレータ58の蓄積油が、パイロット油室22bから戻り通路16に漏れる油量は極めて少なくなる。従って、本実施例によれば、アキュムレータ58の容量を大きくする必要はない。
On the contrary, when the
このようにして、本発明によれば、パイロット油路62を、弁体11内に穿設して形成するだけで、弁体11内における空気抜きを、簡単かつ確実に達成することができる。しかも、この場合、構成が簡単であることから、従来のように付加的な設備を必要とすることがなく、しかも切換スプール20の引き抜きによる保守および交換の作業性を損なうこともない。
In this manner, according to the present invention, the air venting in the
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可能である。 The preferred embodiments of the present invention have been described above. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and many design changes can be made without departing from the spirit of the present invention.
10 切換弁
11 弁体
12 入口ポート
13 車体フレーム
14 センタバイパス通路
16 戻り通路
18 出口ポート
20 切換スプール
20a キャップ
20b ガイド
20c ストッパ
20d スプリング
22 上部パイロットポート
22a カバー
22b 上部パイロット油室
24 下部パイロットポート
24a カバー
24b 下部パイロット油室
30 メインポンプ
32 ポンプライン
34 タンクライン
34a 冷却器
34b フィルタ
36 タンク
40 アクチュエータ
42a、42b シリンダポート
43 センタ溝
44a、44b アクチュエータライン
50 リモコン弁
50a 操作レバー
52 パイロットポンプ
54a、54b パイロットライン
56 タンクライン
58 アキュムレータ
60 スプールランド
62 パイロット油路
62a 溝
62b スプール穴
64 空気
10 switching
Claims (2)
前記出口ポートとタンクを接続するタンクラインに設けられた背圧発生手段としての冷却器およびフィルタと、A cooler and a filter as back pressure generating means provided in a tank line connecting the outlet port and the tank;
前記垂直スプール型切換弁の弁体内に設けられ、前記切換スプールのストロークエンド近傍にて前記上部パイロット油室と前記戻り通路とが連通接続可能に形成されたパイロット油路と、を備え、A pilot oil passage provided in a valve body of the vertical spool type switching valve, and formed so that the upper pilot oil chamber and the return passage can communicate with each other in the vicinity of a stroke end of the switching spool;
同パイロット油路は、前記下部パイロット油室に与えられるパイロット圧油の作用下にて前記切換スプールが前記上部パイロット油室へ向けて前記ストロークエンド近傍まで移動したとき前記上部パイロット油室と前記戻り通路とを連通開口すると共に、前記冷却器およびフィルタにより生成される背圧を前記戻り通路を介して前記上部パイロット油室に作用させ、それにより前記上部パイロット油室内の油を該油室内に滞留している空気とともに上部パイロット油室に接続されたパイロットラインを介してタンクへ流すよう構成したことを特徴とする垂直スプール型切換弁における上部パイロット油室内の空気抜き装置。The pilot oil passage is connected to the upper pilot oil chamber and the return when the switching spool moves to the vicinity of the stroke end toward the upper pilot oil chamber under the action of pilot pressure oil applied to the lower pilot oil chamber. The passage opens to the passage, and the back pressure generated by the cooler and the filter is applied to the upper pilot oil chamber via the return passage, so that the oil in the upper pilot oil chamber stays in the oil chamber. An air venting device for an upper pilot oil chamber in a vertical spool type switching valve, characterized in that the air flows to the tank through a pilot line connected to the upper pilot oil chamber together with the air flowing therethrough.
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