JP3914080B2 - 実装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板などの基板に部品を搭載する実装機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基板上にチップ部品(抵抗、コンデンサ、コイルなど)やIC(Integrated Circuit)などを搭載・実装する実装機が各種開発されている。
【0003】
例えば複数の実装機を連結配置してライン生産を行う場合、各実装機のコンベアの位置を同一ライン(一直線状)にするために、各実装機を同じ向きに配置する必要がある。この場合、実装機の配置スペースとしては、基板搬送方向にどうしても長くなってしまう。
【0004】
一方、実装機1台で電子部品を実装することも行われており、実装機単体においてもコンパクトなものが望まれている。
【0005】
単体で、あるいは複数台で生産ラインを構成して使用する実装機として、特許第2919486号公報に、基板をX方向、装着ヘッドをY方向に移動する構成のプリント配線板組立装置が開示されている。
【0006】
このプリント配線板組立装置は、テープフィーダーの装着方向(長手方向)とコンベアの基板搬送方向とを同じ方向に向けて構成したものであり、単独の機体としてはコンパクトなものになる。
【0007】
ところで、自動実装対応用の電子部品はその種類が年々増加してきており、これに対応してさまざまな長さのテープフィーダーが必要になることが想定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されている従来の実装機では、複数の実装機を連結した生産形態を考慮した場合、テープフィーダーの長さが基台の端部よりも長くなると、連結する他の機体にテープフィーダーが干渉したり、テープフィーダーそのものを着脱交換できなくなることから、連結する他の機体との間隔をある程度とる必要があり、この場合、実装ラインの全長が長くなってしまい、さまざまな生産形態に対応できないという問題があった。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、機体どうしを連設したさまざまな生産形態に対応可能なコンパクトな実装機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明に係る実装機は、基板を第1の方向に搬送するコンベアと、前記第1の方向に延在する少なくとも一つのテープフィーダーを着脱自在なテープフィーダー装着部と、前記第1の方向と交差する第2の方向に部品装着用のヘッドユニットを移動させるための送りねじ、サーボモータ及びエンコーダを含むヘッド移動機構と、基台とを備え、2機を隣接させて、互いに自機のテープフィーダーが延在する側が他機と対向し、かつ両機の前記コンベアが一直線状になるように連結して配置したときに、他機の前記テープフィーダーの延長線上に自機の前記ヘッドユニット移動機構の端部が位置するとともに、このヘッドユニット移動機構の配置箇所よりも他機側において前記基台の側辺部と他機のテープフィーダーとの接触が回避されるように、前記基台の側辺部所定箇所にくぼみ部を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1乃至図3は、本発明の一実施形態に係る実装機を模式的に示す構成図であり、図1はこの実施形態の実装機の斜視図、図2はその平面図、図3はその左側面図である。
【0012】
図1乃至図3に示すように、この実装機は、基台11、X方向案内レール12aおよび12b、基板コンベア13、ベルト13a,13b、X方向係合部材14、X方向サーボモータ15、X方向エンコーダ16、X方向送りねじ17、X方向送りねじ受け18、固定カメラ用照明装置19、固定カメラ20、フィーダーバンク21、テープフィーダー22、ヘッドユニット23、吸着ヘッド24、Y方向フレーム25、Y方向案内レール26a,26b、Y方向サーボモータ27、Y方向エンコーダ28、Y方向送りねじ29、Y方向送りねじ受け30、移動カメラ31、コンベア幅可変用タイミングベルト8、プーリ9a,9b、基板移動台10を有する。テープフィーダー22にはそれぞれ部品吸着ポイント22aが存在する。
【0013】
同図に示すように、基台11には、自機と同じ形状の他機とを対向および/または同一方向に連結させ、かつそれぞれの基板コンベア13のベルト13a,13が一直線状になるように配置したときに、自機のフィーダーバンク21にセット(装着)されたテープフィーダー22が自機の基台部分から突出しても他機と接触しないようにくぼみ部11aが設けられている。
【0014】
基台11上には、基板を水平姿勢で保持しかつX方向に移動させるための、基板移動台10、基板昇降機構、基板クランプ機構などを含むコンベアユニットとその移動機構が設けられている。なお、図1乃至図3では、コンベアユニットとその移動機構の図示は一部省略されている。
【0015】
基板移動台10は、例えばナット部材からなるX方向係合部材14を介してX方向送りねじ17に係合されている。X方向係合部材14は基板移動台10に固着されている。X方向送りねじ17は、X方向サーボモータ15とX方向送りねじ受け18との間に架設され、かつX方向サーボモータ15により所定量回転され、これによりX方向係合部材14と連結された基板移動台10のX方向移動がなされる。なお、X方向エンコーダ16はX方向サーボモータ15と共にX軸サーボ装置を構成し、それぞれサーボ装置としてのセンサとアクチュエータとして機能する。
【0016】
また、基板移動台10は、その荷重が支持されると共に移動の円滑のため、それぞれX方向に渡して互いに平行に設けられた一対のX方向案内レール12a、12b上をX方向移動する。さらに基板移動台10には、その最も上方に、基板コンベア13の一対のベルト13a、13bがそれぞれX方向に渡して互いに平行に回動するように設けられる。基板コンベア13は、部品実装されたプリント基板Pを搬出しかつ部品実装するプリント基板Pを搬入するためのもので、X方向に移動するベルト13a,13bによりプリント基板Pを基板移動台10上でX方向(第1の方向)に搬送する。
【0017】
この基板コンベア13の上で搬送が停止されたプリント基板Pは、図示省略のクランプ機構により、基板移動台10に対して固定され、その表面に部品が装着された後、次の工程へ搬送されるようになっている。
なお、基板コンベア13の各ベルト13a,13bをプリント基板Pの幅に対応させてY方向に移動し得るコンベア幅調整機構が基台11に設けられている。
【0018】
すなわち、基板コンベア13の一方のベルト、例えばベルト13aの支持部は、Y方向両端のプーリ9a、9b間をY方向に掛け渡されたコンベア幅可変用タイミングベルト8に接続されている。そして、このタイミングベルト8を図示省略のモータにより回転・移動させることにより、ベルト13aとこのベルト13aに対向するベルト13bとの間隔が可変される(図示の状態は最大の幅に設定されている場合である)。
【0019】
この例のコンベア幅可変機構は、基板コンベア13の一方のベルト13aの側を動かすようにしているが、この他、基板コンベア13a、13bの両方を動かすことにしてもよい。この実施形態では、部品供給部たるテープフィーダー22とプリント基板Pとの距離をできるだけ近く設定してタクトタイムの低減を図るため、テープフィーダー22とは反対側の基板コンベア13のベルト13aの側を移動させるようにしている。
【0020】
また、図示するように、基板移動台10、基板コンベア13のベルト13a、13b上を交差する(またぐ)ようにかつこの方向を図1のY方向下側に延長するように、Y方向フレーム25を始めとするヘッドユニット移動機構が存在する。このヘッドユニット移動機構のY方向フレーム25は、基台11に支持されており、テープフィーダー22からピックアップした部品をプリント基板P上に搭載するためのヘッドユニット23をY方向(第2の方向)に移動自在に搭載している。
【0021】
Y方向フレーム25には、その上部に、一対のY方向案内レール26a、26bが互いに平行に設けられ、ヘッドユニット23は、この案内レール26a、26bによりY方向の動きが案内される。また、ヘッドユニット23は、Y方向フレーム内をY方向に渡されて配設されたY方向送りねじ29に図示しない係合部材により係合されおり、この送りねじ29が所要量回転することにより、上記係合部材を介して所定の量だけY方向に移動する。
【0022】
なお、Y方向送りねじ29は、基板移動台10に近い側に設けられたY方向サーボモータ27とその反対が側に設けられたY方向送りねじ受け30との間に架設されている。また、Y方向エンコーダ28はY方向サーボモータ27と共にY軸サーボ装置44を構成し、それぞれサーボ装置としてのセンサとアクチュエータとして機能する。
【0023】
Y方向サーボモータ27は、テープフィーダー22に近い側のY方向送りねじ29の端部に設けることも可能である。この実施形態では、実際の稼働状態を考慮し、例えばテープフィーダー22を交換するなどのためには、X方向でいえば図1,図2のX方向エンコーダ16の前側、Y方向でいえば図1、図2のY方向送りねじ受け30のある側をオペレータが作業空間とすることから、これらの側での装置としての突起形状を避けてオペレータの作業性を向上するため上記のような配置にしている。これにより全体としてX方向、Y方向でそれぞれコンパクトな外形状が実現されている。
【0024】
ヘッドユニット23は、Y方向フレーム25側の機構によって上記のように案内、移動されると共に、その吸着ヘッド24が、直接、部品供給部たるテープフィーダー22の部品吸着ポイント22aおよびプリント基板Pとの間で上下方向(Z方向)に行き来できるように、図2でいえば吸着ヘッド24がヘッドユニット23から左側に張り出した形状になっている。このような張り出した形状は、上記説明の作業空間で、ヘッドユニット23、特にその吸着ヘッド24をメンテナンスする場合に、吸着ヘッド23回りに空間を確保しやすく、機体からヘッドユニット23を取り外すことなく個々の吸着ヘッド23だけの着脱を容易にするものである。
【0025】
ヘッドユニット23には、この実施形態では4本(最低1本あればよい)の吸着ヘッド24がY方向に一列に並べられ、個々に一つづつが着脱自在に取り付けられている。4本の吸着ヘッド24の下端部は、図示省略のモータとラック&ピニオンのギア構造部とで構成される昇降機構によりそれぞれ独立して上下動可能である。また、4本のそれぞれの吸着ヘッド24には、個々にR軸駆動用のモータが搭載されておりプーリとベルトで個々の吸着ヘッド24のストレートスプライン軸に回転力が伝達され、軸回り(R方向)に回転可能とされている。また、部品吸着時に図示省略の負圧供給手段から各吸着ヘッド24の下端部に着脱自在に取り付けられた吸着ノズルに負圧(吸引力)が供給される。この吸引力により吸着ノズルに部品を吸着させることができる。ヘッドユニット23には移動カメラ31が併設されている。この移動カメラ31は、上方からプリント基板P(特にそこに印されたフィデューシャルマーク)を撮像することにより、プリント基板Pの存在や正確な位置を認識するためのものである。
【0026】
テープフィーダー22の部品吸着ポイント22aそれぞれのX方向座標は、吸着ヘッド24のX方向座標と一致するようにされている。これにより、ヘッドユニット23がY方向フレーム25上で部品供給部たるテープフィーダー22側に存在するとき(図示の状態)には、ヘッドユニット23のY方向移動により所定の吸着ヘッド24下に所定の部品吸着ポイント22aを位置させることができる。この状態で個々の吸着ヘッド24を昇降させ所定の部品を吸着・ピックアップする。
【0027】
また、固定カメラ20は、下方から上方に撮像方向が向けられかつその光軸のX方向座標が吸着ヘッド24のX方向座標とほぼ一致するようにされている。これにより、ヘッドユニット23のY方向位置が図示の23aの位置にあるときには、固定カメラ20により下方から吸着された部品を撮像する。この撮像動作は、吸着された部品の詳細な位置・姿勢を認識するためのものであり、固定カメラ20により撮像された撮像データから、部品をプリント基板P上に搭載する場合の位置補正量を算出し精度の高い実装を実現する。また、この撮像データにより吸着ヘッド24への吸着ノズルの装着履歴が後述する制御装置50で管理される。なお、固定カメラ20の上方には、固定カメラ用照明装置19が設けられ、吸着ヘッド24により吸着された部品の照明条件を改善する。
【0028】
このように、この実施形態では、固定カメラ20の光軸が部品吸着ポイント22aそれぞれの並びのほぼ延長上に存在するようになっている(これを図1のラインLで示す)。これにより、ヘッドユニット23のY方向移動により円滑に部品のピックアップ、撮像が可能である。また、固定カメラ20をラインカメラとしそのライン配設方向をX方向とすれば、ヘッドユニット23のY方向移動を停止することなく固定カメラ20上を通過させれば吸着された部品の撮像が可能であり、一層、タクトタイムの短縮になる。固定カメラ20は、左右方向に相当して光電変換素子の配設ラインが並ぶラインセンサを有しており、この配設ライン上を横切ってピックアップされた部品が通過する際にその通過移動を止めることなく部品を撮像し認識する。
【0029】
また、以上のようにして部品のピックアップ、撮像を経たヘッドユニット23は、その移動の動きを延長することにより基板P上(図の例えば23b)に位置することができる。そして、Y方向については、Y方向サーボモータ27を始めとするサーボ装置により位置決めされ、X方向については、X方向サーボモータ15を始めとするサーボ装置により位置決めされる。そして、この状態で個々の吸着ヘッド24を昇降させ所定の部品を基板P上の所定位置に搭載することができる。
【0030】
以上説明のように、Y方向フレーム25下方には、X方向に移動する基板移動台10、下方から上方を撮像する固定カメラ20、部品吸着ポイント22aそれぞれがY方向に並ぶ部品供給部たるテープフィーダー22の三者がこの順にY方向に配置される。このような配置によりヘッドユニット23の動きに無駄がなく効率的な動作を得ることができる。
【0031】
ここで、テープフィーダー22を含む部品供給部について補足説明する。この実施形態では、部品供給部には、テープフィーダー22を着脱自在に取り付け可能なテープフィーダー装着部としてのフィーダーバンク21が設けられている。このフィーダーバンク21には、一つ以上、複数のテープフィーダー22が隣接してかつおのおの位置決めされた状態で固定できる。このフィーダーバンク21に複数のテープフィーダー22が固定された状態では、追加部品の供給がX方向(図1で左から右)となるように、基板コンベア13の各ベルト13a、13bによる基板搬送方向とテープフィーダー22の装着方向(長手方向)とが平行(同じ方向)になる。つまり、テープフィーダー22はX方向(第1の方向)に延在する。
【0032】
各テープフィーダー22は、それぞれ、IC、トランジスタ、コンデンサなどの小片状電子部品(チップ部品)を所定間隔おきに収納・保持したテープがリールからから導出されるように構成され、吸着ヘッド24により部品がピックアップされるにつれてテープが間欠的に送り出されるようになっている。
【0033】
図4は、複数の中の一つのテープフィーダー22の部品吸着ポイント22a付近を拡大して示す斜視図である。
【0034】
同図に示すように、テープ1は、例えば、部品を収納するためある程度の厚みを有しており、この厚みの中ほどまでの深さに部品収納部3が設けられる。部品収納部3上にはカバーテープ4が貼付されており、部品吸着ポイントにテープ1が送られるごく手前で、図示するようにカバーテープ折り返し部5に掛けられてテープ1からはがされる。
【0035】
また、テープ1には、部品収納部3位置に例えば同期してホール2が設けられており、これを利用してテープ1の間欠送りを制御することができる。テープ1は、部品吸着ポイントにおいては、シャッター7のスライド動作により開閉可能にされており、間欠的にテープ1が送られるにつれて吸着すべき部品を取出し可能にする(図示の状態はシャッター7の開状態を示す)。部品が取出された後のテープ1は、テープ案内部材6により案内されてテープフィーダー22から排出する。
【0036】
このようなテープフィーダー22の要部の構成に対して、図示するように直線L(図1で説明)が位置する関係となる。したがって、テープフィーダー22を隣接して多数並べることにより、部品吸着ポイントはY方向に直線状に並ぶ。
【0037】
なお、テープフィーダー22を装着するフィーダーバンク21の代わりに、比較的大型パッケージのICを収容するトレイを収納するトレイ収容部を同位置に設けるようにすることもできる。その場合にも、部品吸着ポイントは、Y方向に直線状になり、部品の追加供給はX方向になされる。
【0038】
次に、図5を参照して上記実装機の制御系について説明する。
図5は本発明の一実施形態たる実装機の制御系の構成を示すブロック図である。同図において既に説明した構成要素と同一のものには同一の番号を付しその説明は省略する。
【0039】
図5に示すように、この実装機の制御系は、固定カメラ20、移動カメラ31、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40、制御装置50などから構成されている。ヘッドユニット部サーボ装置40は、Z軸サーボ装置41、…、R軸サーボ装置42などを有している。
【0040】
制御装置50は、統括制御部54、そのための記憶部55、画像処理部52、そのための記憶部53、X軸サーボ装置などサーボ装置とのインターフェース51を有している。
【0041】
移動カメラ31は、図示のように制御装置50の画像処理部52に接続されている。また、固定カメラ20も、図示のように制御装置50の画像処理部52に接続されている。
【0042】
インターフェース51は、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40のZ軸サーボ装置41、…、R軸サーボ装置42、…との接続を行う。X軸サーボ装置43は、図2、図3におけるX方向サーボモータ15を含む構成であり、Y軸サーボ装置44は、同図のY方向サーボモータ27を含む構成である。
【0043】
統括制御部54は、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40の動作や基板コンベア13を含む基板搬送機構の動作を統括的に制御するための処理を行うものである。実体的には、マイクロプロセッサなどのハードウエアと制御プログラムなどのソフトウエアとにより構成される。
【0044】
記憶部55は、統括制御部54が行う処理に必要な情報を記憶するものである。必要に応じて、統括制御部54から情報が出し入れされる。
【0045】
画像処理部52は、移動カメラ31、固定カメラ20で得られた撮像データを処理し、これにより撮像データに含まれる情報を認識して統括制御部35に供給するものである。認識する情報については、後述する。なお、画像処理部52も、実体的には、マイクロプロセッサなどのハードウエアと制御プログラムなどのソフトウエアとにより構成され得る。
【0046】
記憶部53は、画像処理部52が行う処理に必要な情報を記憶するものである。必要に応じて、画像処理部52から情報が出し入れされる。
【0047】
インターフェース51は、統括制御部54が処理することにより生成されたサーボ制御信号を、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44、ヘッドユニット部サーボ装置40に出力し、また、これらのサーボ装置43、44、40からのセンサ出力を入力するためのインターフェースである。
【0048】
すなわち、この実装機は、プリント基板PをX方向に搬送する基板コンベア13と、この基板コンベア13の基板搬送方向(X方向)と同じ方向に少なくとも一つのテープフィーダー22(部品供給部)を着脱自在なフィーダーバンク21(部品供給部装着部)と、基台11とを備える。そして、2機を隣接させて、互いに自機のテープフィーダーが延在する側が他機と対向し、かつ両機の基板コンベア13が一直線状になるように連結して配置したときに、他機の前記テープフィーダー22の延長線上に自機の前記ヘッドユニット移動機構の端部が位置するとともに、このヘッドユニット移動機構の配置箇所よりも他機側において前記基台11の側辺部と他機のテープフィーダー22との接触が回避されるように、前記基台11の側辺部所定箇所にくぼみ部11aが設けられている。部品供給部としては、テープフィーダー22の他、比較的大型のフラットパッケージ型のICチップを供給するためのトレイなども含まれる。
【0049】
上記構成により、この実装機のX方向の基台11の幅は1000mm以下、Y方向の基台の幅は1300mm以下とされ大変コンパクトなものとなっている。
【0050】
ここで、図6を参照してこの実施形態の実装機を2台、対向配置した構成の実装ラインの例について説明する。
図6に示すように、この実装ラインは、上記実装機、2台を対向配置したコンパクトなライン構成例である。
【0051】
プリント基板Pをスムーズに搬送するために互いの機体の基板コンベア13のベルト13a,13bを一直線状に並べて配置する上で、長手方向の寸法が比較的長いテープフィーダー22を使用し自機の基台11の端部Aの位置よりもテープフィーダー22が突出した場合でも、対向配置した他の機体の該当部分は、くぼみ部11a(テープフィーダー接触回避用の凹部)となっている。これにより、他の機体に自機のテープフィーダー22が当たることなく互いの機体を、間隔を空けずに連結できている。なお対向配置とは機体の方向を180度回転させて向き合わすことである。
【0052】
ここで、図7を参照して上記実装機を3台、向きを変えて連結した構成の実装ラインの例について説明する。
図7に示すように、この実装ラインは、上記実装機、3台の向きを変えて連結したコンパクトなライン構成例である。
【0053】
第1の実装機71と第2の実装機72とを対向配置すると共に、第2の実装機72に連結する第3の実装機73を第1の実装機71と同じ方向に向けて配置している。
【0054】
この例の場合も、上記図6に示した例と同様に、プリント基板Pをスムーズに搬送するために第1〜第3の実装機71,72,73の機体のベルト13a,13bを一直線状に並べて配置する上で、長手方向の寸法が比較的長いテープフィーダー22を使用し第1の実装機71の基台11の端部Aの位置よりもテープフィーダー22が突出した場合でも、対向配置した第2の実装機72の該当機体部分は、くぼみ部11aとなっているため、第2の実装機72に第1の実装機71のテープフィーダー22が当たらず、第1の実装機71と第2の実装機72とを間隔を空けることなく連結できている。
【0055】
また、第2の実装機72と第3の実装機73とはテープフィーダー22が存在しない平らな面B(背面)同士を向き合わせているので、第2の実装機72と第3の実装機73とを間隔を空けることなく連結できている。
【0056】
このように基台11にくぼみ部11aを設けたことで、複数の同じ型の実装機を、隙間を空けることなく、さまざまな配置バリエーションで連結でき、多数の実装機を連結させたライン生産、および実装機1台からのセル生産にも対応できる。
【0057】
次に、図8のフローチャートを参照して図1乃至図3に示した実装機単体の動作について説明する。
【0058】
まず、この実装機ですべての部品が既に搭載されたプリント基板Pが基板コンベア13により搬出され、部品未搭載の新たなプリント基板Pが基板コンベア13によりこの機体に搬入されてきたものとする。
【0059】
この場合、基板コンベア13上の基板移動台10に対する所定位置でプリント基板Pの搬送が停止され、基板昇降機構により基板が基台11に固定されたガイドプレート(係止部)の位置(部品搭載基準位置)まで押し上げられてクランプされる(図8のステップ61)。つまりプリント基板Pが基台11に固定されたガイドプレート(係止部)と基板昇降機構により上昇されたベルト13a,13bとの間で挟み込まれて固定される。
【0060】
そして、記憶部55に記憶・保持されている搭載済リストが初期化される(ステップ62)。
【0061】
次に、X軸サーボ装置43、Y軸サーボ装置44により移動カメラ31をプリント基板P上に位置させ(ステップ63)、プリント基板Pの表面の基板マークを撮像する(ステップ64)。撮像された画像を、撮像データ1とする。
【0062】
次に、撮像データ1を画像処理部52により処理し、基板マークを認識することにより、基板の位置ずれ(X方向、Y方向、XY平面に垂直な軸回りのθ方向)を検出し、検出された位置ずれから各部品の搭載位置補正値δ1が求められる。補正値δ1は、統括制御部54に渡されて記憶部55に格納・記憶される(ステップ65)。
【0063】
次に、統括制御部54により記憶部55の搭載済リストが調べられ未搭載データの有無が判定される(ステップ66)。
【0064】
この判定の結果、記憶部55の搭載済リストに未搭載データがなければ(ステップ66のN)、すべての部品の搭載が完了していることを示すので、このプリント基板Pに対する処理が終了となる。
【0065】
また、上記判定の結果、記憶部55の搭載済リストに未搭載データがある場合には(ステップ66のY)、統括制御部54により、そのデータを検索し実装順序などの作業手順を決定する(ステップ67)。
【0066】
次に、統括制御部54は、決定した作業手順に従って、Y軸サーボ装置44を制御して、吸着ヘッド24を部品吸着位置に移動させて部品を吸着する(ステップ68)。この部品吸着は、所定のすべての吸着ヘッド24ノズルに部品が吸着されるよう繰り返される(ステップ69)。なお、この吸着動作における吸着ヘッド13の吸着位置制御は、後述する固定カメラ20の撮像によって検出される吸着ヘッド24のY方向位置ずれを考慮に入れて、部品に対しての吸着ヘッド24のY方向位置ずれが小さくなるように制御して行ってもよい。
【0067】
次に、Y軸サーボ装置44を制御してヘッドユニット23を移動し、吸着ヘッド24が固定カメラ20上を通過するようにする(ステップ70)。ここでは、固定カメラ20がラインカメラであるとして説明する。ヘッドユニット23の移動により、吸着ヘッド24の通過は固定カメラ20のライン方向(X方向)と直交する方向(Y方向)になされる。このとき、部品が吸着された吸着ヘッド24が固定カメラ20により撮像される。この撮像された画像を撮像データ2とする(ステップ71)。
【0068】
次に、撮像データ2を画像処理部52により処理し、吸着された部品を認識することにより、吸着部品の位置ずれを検出し、検出された位置ずれから各吸着部品の搭載位置補正値δ2が求められる(ステップ72)。補正値δ2は、統括制御部54に渡されて記憶部55に格納・記憶される。そして、統括制御部54により、上記で求められ保持された補正値δ1と補正値δ2とから、最終的な搭載位置補正値となるδ(=δ1+δ2)を求めこれを記憶部55に記憶・保持する(ステップ73)。
【0069】
次に、さらに、ヘッドユニット23のY方向移動を延長し、Y軸サーボ装置44を制御して、吸着ヘッド24を、正規(基準)の位置から上記補正値により補正された搭載Y位置に移動させる。同時にX軸サーボ装置44を制御して、基板移動台10を正規の位置から上記補正により補正されたX位置に移動する。この状態で吸着ヘッド24により部品をプリント基板P上に装着する(ステップ74)。この部品装着は、所定のすべての吸着ヘッド24について繰り返される(ステップ75)。所定のすべての吸着ヘッド24(ノズル)について部品の装着が完了すると、ステップ66に戻り未搭載データについて同様に動作・処理が行なわれる。
【0070】
このようにこの実施形態の実装機によれば、他機と自機とを対向させ、かつ基板コンベア13が一直線状になるように連結して配置したときに、フィーダーバンク21に装着されたテープフィーダー22が自機から突出しても他機との接触を回避可能なくぼみ部11aを基台11に設けたことで、複数の同じ型の実装機を隙間を空けることなく、さまざまな配置バリエーションで連結でき、多数の実装機を連結させたライン生産、および実装機1台からのセル生産にも対応できる。これにより、例えば予め決められた生産ラインのスペースに収まるようなラインレイアウト(ライン編成)を容易に行うことができる。
【0071】
また、基板移動台10、固定カメラ20、テープフィーダー22の三者がこの順に前後方向に並んで設けられ、固定カメラ20の光軸を通る前後の一方向にテープフィーダー22で複数の部品が吸着可能なスタンバイ状態となり、ヘッドユニット23のY方向への移動(単軸移動)と基板移動台10によるX方向へのプリント基板Pの移動により部品実装を行えるので、部品のピックアップから撮像、プリント基板Pへの搭載といった連続的な動作をコンパクトなスペースで効率よく行え、部品実装効率を向上することができる。
【0072】
また、ヘッドユニット23をY方向に移動するヘッドユニット移動機構をY方向送りねじ29と、このY方向送りねじ29のテープフィーダー22とは反対側の端部に設けられたサーボモータ27とから構成したことで、テープフィーダー22の前後方向の寸法が部品の並び数に応じて例えば伸縮することに加えてサーボモータ27の設置空間をテープフィーダー22側にさらに設ける必要がなくなり、実装機として前後方向にコンパクトに構成することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の実装機を連結配置する上で、テープフィーダー装着部に装着されたテープフィーダーが自機から突出しても他機との接触を回避するようにくぼみ部を基台の側辺部所定箇所に設けたので、機体どうしを連設したさまざまな生産形態に対応可能なコンパクトな実装機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る実装機の外観斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係る実装機の構成を模式的に示す平面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る実装機の構成を模式的に示す左側面図。
【図4】この実装機に装着される一つのテープフィーダーの部品吸着ポイント付近を拡大して示す斜視図。
【図5】この実装機の制御系の構成を示すブロック図。
【図6】この実装機を2台連設した実装ラインの構成例を示す図である。
【図7】この実装機を3台連設した実装ラインの構成例を示す図である。
【図8】この実装機の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
8…コンベア幅可変用タイミングベルト 9a、9b…プーリ 10…基板移動台 11…基台 11a…くぼみ部 12a、12b…X方向案内レール 13…基板コンベア 13a、13b…ベルト 14…X方向係合部材 15…X方向サーボモータ 16…X方向エンコーダ 17…X方向送りねじ 18…X方向送りねじ受け 19…固定カメラ用照明装置 20…固定カメラ 21…フィーダーバンク 22…テープフィーダー 23…ヘッドユニット 24…吸着ヘッド 25…Y方向フレーム 26a、26b…Y方向案内レール 27…Y方向サ−ボモータ 28…Y方向エンコーダ 29…Y方向送りねじ 30…Y方向送りねじ受け 31…移動カメラ 40…ヘッドユニット部サーボ装置 41…Z軸サーボ装置 42…R軸サーボ装置 43…X軸サーボ装置 44…Y軸サーボ装置 50…制御装置 51…インターフェース 52…画像処理部 53…記憶部 54…統括制御部 55…記憶部
Claims (1)
- 基板を第1の方向に搬送するコンベアと、
前記第1の方向に延在する少なくとも一つのテープフィーダーを着脱自在なテープフィーダー装着部と、
前記第1の方向と交差する第2の方向に部品装着用のヘッドユニットを移動させるための送りねじ、サーボモータ及びエンコーダを含むヘッド移動機構と、
基台とを備え、
2機を隣接させて、互いに自機のテープフィーダーが延在する側が他機と対向し、かつ両機の前記コンベアが一直線状になるように連結して配置したときに、他機の前記テープフィーダーの延長線上に自機の前記ヘッドユニット移動機構の端部が位置するとともに、このヘッドユニット移動機構の配置箇所よりも他機側において前記基台の側辺部と他機のテープフィーダーとの接触が回避されるように、前記基台の側辺部所定箇所にくぼみ部を設けたことを特徴とする実装機。
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