JP3902345B2 - タイヤ加硫装置の金型加圧装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、生タイヤ(グリーンタイヤ)を加硫成型するためのタイヤ加硫装置に設けられる金型加圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生タイヤの加硫成型方法として、分割形成された金型、例えば、上金型と下金型との間に生タイヤをセットし、この状態で金型の内部に設けたプラダによって生タイヤを内部から金型に押し付けながら加熱する方法が知られている。
この場合、プラダによって生タイヤを内部から金型に押し付けると、金型には加圧による各部材の変形やクランプ部分のクリアランスによって合わせ部分に開きが生じるため、この開きを防止するために金型を合わせ方向に押圧する金型加圧装置が設けられている。
【0003】
従来、この金型加圧装置としては、例えば、図5に示すようなものが知られている。この金型加圧装置は、金型の反力を受けるベース部材100に環状のシリンダ凹部101が形成され、このシリンダ凹部101内に空気圧によって進退する環状のピストン102が嵌め込まれ、このピストン102を介して金型の反力をベース部材100で受けるように形成された構造となっていた。
従って、シリンダ凹部101内に空気を供給すれば、ピストン102が進出して金型を押圧し、開きを防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の金型加圧装置では、シリンダ凹部101内でピストン102が摺動する構造であるため、シリンダ凹部101とピストン102の間にシール部材103を設けて、空気の漏れを防止するシール構造が必要になる。
このため、シリンダ凹部101の内周面及びピストン102の外周面には加工精度が要求され、又、シール部材103といった部品が必要になるため、加工コストや部品コストの面で製作費が高くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような従来の問題点を解決するためになされたもので、金型への押圧機能を十分に持ちながら、従来のシール構造を削除して安価に製作できるようにした金型加圧装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明(請求項1)の金型加圧装置は、
分割形成された金型間で生タイヤを加硫成型するタイヤ加硫装置に設けられる金型加圧装置であって、金型を合わせ方向に押圧するときの反力を受けるベース部材に凹部が形成され、この凹部内には内部の流体圧により拡縮可能に形成されたチューブ部材が嵌め込まれ、内部に流体が供給されて拡大した前記チューブ部材が金型を押圧することで金型の開きが防止されるように形成されている構成とした。
【0007】
この場合、チューブ部材の外面が金型に対して当接する金型押圧面に形成されている態様(請求項2)と、チューブ部材の外面にカバー部材が設けられ、このカバー部材の外面が金型に対して当接する金型押圧面に形成されている態様(請求項3)がある。
【0008】
従って、本発明の金型加圧装置では、チューブ部材の内部に空気を供給すれば、このチューブ部材が拡大し、このチューブ部材を介して金型の反力をベース部材で受けることになるため、チューブ部材が金型を押圧して金型の開きを防止することができる。
このように、チューブ部材を用いているため、凹部に加工精度が要求されることがないし、シール部材を設ける必要もない。
尚、チューブ部材の外面を金型押圧面に形成すると、このチューブ部材以外に余分な部品が不要になり、構造がシンプルになるし、コスト面でも有利になる。
又、カバー部材の外面を金型押圧面に形成すると、チューブ部材による押圧力を金型に均一に加えることができる。尚、このカバー部材の外周面についても加工精度は要求されない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明の実施の第1形態である金型加圧装置を示す断面図、図2はこの金型加圧装置の要部拡大断面図、図3はこの金型加圧装置を設けた金型構造の概略図である。
【0010】
この実施の形態では、図3に示すように、上金型1と下金型2とを備え、下金型が複数に分割されたセクショナルモールドの金型構造に形成されている。
前記上金型1は、この上金型1を蒸気加熱するためのプラテン10及び断熱板11を介してベース部材としてのトッププレート12に取り付けられ、このトッププレート12の端部に金型結合用のタイロッドクランプ装置13が設けられている。
又、下金型2は、同様にプラテン20及び断熱板21を介してベース部材としてのボトムプレート22に取り付けられ、その端部にはタイロッド23が取り付けられている。尚、この下金型2の内部には中心機構として生タイヤを内部から金型に押し付けるためのプラダ(図示せず)が設けられている。
【0011】
そして、前記ボトムプレート22と断熱板21との間に金型加圧装置3が設けられるもので、この金型加圧装置3は、図1及び図2に示すように、金型の反力を受けるボトムプレート22に環状凹部30(凹部)が形成され、この環状凹部30内に、内部の空気圧により拡縮可能に形成された環状チューブ31(チューブ部材)が嵌め込まれた構造となっている。この場合、環状チューブ31の外面が金型(断熱板21)に対して当接する金型押圧面32に形成されている。尚、図中33は空気供給口で、空気供給装置に接続され、ここから高圧空気が注入される。
【0012】
従って、加硫成型に際しては、上金型1を上昇位置で待機させた状態で、下金型2に生タイヤをセットする。次に、上金型1を下降させてタイロッド23をクランプ装置13により固定することで、両金型1,2間に生タイヤを挾み込み、同時にプラダで内側から押圧して生タイヤを内外から保持し、この状態で前記プラテン10,20及び上金型1、それにブラダに蒸気を通すことにより加熱して生タイヤを加硫成型することになる。
【0013】
この場合、プラダによる内側からの押圧によって金型1,2に開きが生じるもので、この開きを金型加圧装置3によって防止するものである。即ち、空気供給口33から環状チューブ31の内部に空気を供給すれば、この環状チューブ31が拡大(図2−ロ)し、この環状チューブ31を介して下金型2の反力をボトムプレート22で受けることになるため、環状チューブ31が下金型2を押圧して金型1,2の開きを防止することができる。
このように、環状チューブ31を用いて金型加圧装置3を形成しているため、環状凹部30に加工精度が要求されることがないし、シール部材を設ける必要もない。又、環状チューブ31の外面を金型押圧面32に形成しているため、この環状チューブ31以外に余分な部品が不要になり、構造がシンプルになるし、コスト面でも有利になる。
【0014】
次に、図4は本発明の実施の第2形態である金型加圧装置を示す要部拡大断面図である。尚、前記実施の第1形態と同一構成部分については図面の符号を同一にしている。
この金型加圧装置3では、環状チューブ31の外面に環状カバー34(カバー部材)が設けられ、この環状カバー34の外面が金型(断熱板21)に対して当接する金型押圧面35に形成されている。尚、この環状カバー34は、その外周面と環状凹部30の内周面との間に隙36が生じる状態で取り付けられている。
【0015】
このように、環状カバー34を用い、その外面を金型押圧面35に形成すると、環状チューブ31による押圧力を下金型3に均一に加えることができる。又、環状カバー34の外周面については加工精度は要求されない。
【0016】
以上、本発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこの実施の形態に限定されることはない。例えば、金型構造について、セクショナルモールド以外に、上金型と下金型のみに分割された2ピースモールドのの金型構造に本発明の構成を適用することもできる。又、加圧媒体としては、空気圧以外に、ガス圧、油圧、その他の流体圧を使用できる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の金型加圧装置にあっては、チューブ部材を介して金型の反力をボトムプレートで受けるため、チューブ部材で金型を押圧して金型の開きを防止することができる。
このように、チューブ部材を用いて金型加圧装置を形成しているため、凹部に加工精度が要求されることがないし、シール部材を設ける必要がなく、金型への押圧機能を十分に持ちながら、従来のシール構造を削除して安価に製作できるという効果が得られる。
【0018】
又、チューブ部材の外面を金型押圧面に形成すると、このチューブ部材以外に余分な部品が不要になり、構造がシンプルになるし、コスト面でも有利になる。
【0019】
又、カバー部材を用い、その外面を金型押圧面に形成すると、チューブ部材による押圧力を金型に均一に加えることができるし、カバー部材に加工精度が要求されないため安価に製作できると共に、チューブ部材の保護にもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態である金型加圧装置を示す断面図である。
【図2】この金型加圧装置の要部拡大断面図である。
【図3】この金型加圧装置を設けた金型構造の概略図である。
【図4】本発明の実施の第2形態である金型加圧装置を示す要部拡大断面図である。
【図5】従来技術の金型加圧装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上金型
2 下金型
22 ボトムプレート(ベース部材)
3 金型加圧装置
30 環状凹部(凹部)
31 環状チューブ(チューブ部材)
32 金型押圧面
34 環状カバー(カバー部材)
35 金型押圧面
Claims (3)
- 分割形成された金型間で生タイヤを加硫成型するタイヤ加硫装置に設けられる金型加圧装置であって、
金型を合わせ方向に押圧するときの反力を受けるベース部材に凹部が形成され、この凹部内には内部の流体圧により拡縮可能に形成されたチューブ部材が嵌め込まれ、
内部に流体が供給されて拡大した前記チューブ部材が金型を押圧することで金型の開きが防止されるように形成されていることを特徴とするタイヤ加硫装置の金型加圧装置。 - チューブ部材の外面が金型に対して当接する金型押圧面に形成されている請求項1記載のタイヤ加硫装置の金型加圧装置。
- 前記チューブ部材の外面にカバー部材が設けられ、このカバー部材の外面が金型に対して当接する金型押圧面に形成されている請求項1記載のタイヤ加硫装置の金型加圧装置。
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