JP3895672B2 - サブフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠体を左・右のサイドフレームおよび前・後のクロスメンバで形成し、この枠体で左・右の車輪を支えるサブフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のなかには天然ガス仕様車として略コ字形のサブフレームにCNG(Compressed Natural Gas:圧縮天然ガス)タンクを納めたものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
また、天然ガス仕様車のなかには矩形状のサブフレームにCNGタンクを納めたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11―198623号公報(第6頁、図5)
【特許文献2】
特開平9―300988号公報(第3頁、図1)
【0004】
以下、特許文献1、2の技術を詳しく説明する。
図12は従来のサブフレーム構造(特許文献1)を説明した図であり、特許文献1の図5を再掲したものである。但し、符号は振り直した。
サブフレーム構造200によれば、クロスメンバ201を車幅方向に向けて配置し、このクロスメンバ201の左・右端に左・右のサスペンションフレーム202,202を取り付け、左・右のサスペンションフレーム202,202を車体203の下部に取り付ける。
【0005】
また、クロスメンバ201の左・右端にそれぞれ左・右のサスペンションアーム204,204を上下方向にスイング自在に取り付け、左・右のサスペンションアーム204,204の端部204a,204aにそれぞれ左・右の後輪205,205を取り付ける。
このサブフレーム構造200は、クロスメンバ201および左・右のサスペンションフレーム202,202で、車体後側が開口した略コ字形のフレームを構成し、このフレーム内にCNGタンク206を収納したものである。
【0006】
図13は従来のサブフレーム構造(特許文献2)を説明した図であり、特許文献2の図1を再掲したものである。但し、符号は振り直した。
サブフレーム構造210によれば、シャーシフレーム211を矩形状に形成し、このシャーシフレーム211にアッパーアームおよびロアアーム(図示せず)を介して左・右の後輪212,212を取り付け、この状態でシャーシフレーム211を車体フレーム213に取り付ける。
この矩形状に形成したシャーシフレーム211内にCNGタンク214を収納する。
なお、215はスペアタイヤを示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1のサブフレーム構造200によれば、クロスメンバ201および左・右のサスペンションフレーム202,202でフレームの形状を後方が開口した略コ字形としたので、このフレーム内にCNGタンク206を収納した際に、CNGタンク206の後部206aをフレームで保護することはできない。
このため、CNGタンク206の後部206aを保護することができるサブフレーム構造200の実用化が望まれていた。
【0008】
一方、特許文献2のサブフレーム構造210によれば、シャーシフレーム211を矩形状に形成したので、シャーシフレーム211内にCNGタンク214を収納することで、CNGタンク214の後部214aを保護することは可能である。
しかし、シャーシフレーム211を構成する左・右のフレーム216,216を湾曲状に形成しているので、衝突力やサスペンションを介して入力する負荷(以下、「サスペンション入力」という)がシャーシフレーム211にかかると、湾曲状の部位に応力が集中する虞がある。
【0009】
よって、シャーシフレーム211の剛性を確保するために、シャーシフレーム211を構成する各フレームの肉厚を比較的大きく確保する必要があり、そのことがシャーシフレーム211の軽量化を図る妨げになっていた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、CNGタンクなどの燃料タンクに代表されるサブフレーム搭載物を好適に保護するとともに、軽量化を図ることができるサブフレーム構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車体幅方向に所定間隔をおいて配置した左・右のサイドフレーム、および車体前後方向に所定間隔をおいて配置した第1・第2のクロスメンバで枠体を形成し、この枠体で左・右の車輪を支えるサブフレーム構造であって、前記左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバを、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とし、前記枠体の左・右のサイドフレームと第1・第2のクロスメンバとの結合を直接またはコーナ部材を介して突当て溶接し、この枠体の枠内に燃料タンクを収納し、前記枠体に保護部材を設けるとともに、サスペンションアーム取付け用のロアブラケットを設け、前記保護部材および前記ロアブラケットのうち、少なくとも一方の下端を、前記燃料タンクの下端より下方に配置したことを特徴とする。
【0012】
ここで、左・右のサイドフレームや第1・第2のクロスメンバに断面の変化や曲げが存在すると、衝突やサスペンション入力の際に、これらの部位に局所的な応力集中が発生することが考えられる。
そこで、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバを、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とした。これにより、左・右のサイドフレームや第1・第2のクロスメンバに断面の変化や曲げが存在しないので、衝突やサスペンション入力の際に、左・右のサイドフレームや第1・第2のクロスメンバに応力集中が発生することを防ぐことができる。
【0013】
また、枠体の結合を突当て溶接することで、枠体の四隅の内側にガセットプレートを設けない構成とすることができ、枠体の四隅の内側にスペースを確保することができる。
よって、このスペースを有効に利用して、燃料タンクにつなぐチューブやホースのレイアウトを決めるとともに、電装品を接続するハーネスのレイアウトを決めることができる。
これにより、チューブ、ホースはハーネスのレイアウトの自由度を高めることができる。
さらに、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバで形成した枠体の枠内に燃料タンクを収納した。
これにより、燃料タンクの後方に第1クロスメンバあるいは第2クロスメンバを配置することができるので、衝突力をクロスメンバで負担して燃料タンクを保護することできる。
加えて、枠体に保護部材を設けるとともに、サスペンションアーム取付け用のロアブラケットを設けた。そして、保護部材およびロアブラケットのうち、少なくとも一方の下端を、燃料タンクの下端より下方に配置した。
これにより、保護部材およびロアブラケットで燃料タンクの下端を保護することができる。
【0014】
請求項2において、前記枠体は、前記燃料タンクに面する内側傾斜壁を有することを特徴とする。
枠体に、燃料タンクに面する内側傾斜壁を有することで、枠体と燃料タンクとの干渉を防ぐことができる。
【0015】
請求項3は、前記第1・第2のクロスメンバおよび前記左・右のサイドフレームを押出成形法でそれぞれ成形し、前記コーナ部材を取付ボルトでそれぞれ車体に取り付けたことを特徴とする。
第1・第2のクロスメンバおよび左・右のサイドフレームを押出成形法で成形することで、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0016】
請求項4は、前記第1・第2のクロスメンバのうち、車体前方側のクロスメンバを車体後方側のクロスメンバより長くすることで、前記枠体を平面視で略台形に形成したことを特徴とする。
車体前方側のクロスメンバを車体後方側のクロスメンバより長くして略台形とすることで、枠体を車体の前端側あるいは後端側に取り付けた際に、車体端部側のクロスメンバに、万が一衝突力がかかった場合には、衝撃力を左・右のサイドフレームを介して車体内側のクロスメンバまで効率よく伝達させて、衝撃力を枠体全体で負担することができる。
請求項5は、前記枠体の前記左・右のサイドフレームに中央クロスメンバを掛け渡したことを特徴とする。
左・右のサイドフレームに中央クロスメンバを掛け渡すことで、枠体の剛性を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。ここで、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従う。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るサブフレーム構造と燃料タンクおよび車体との関係を示す斜視図である。
サブフレーム構造10は、枠体11を左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ(第1・第2のクロスメンバ)14,15で形成し、この枠体11に取り付けたサスペンションアームユニット16,17で左・右の後輪(車輪)用リム18,19を支えるものである。
【0018】
このサブフレーム構造10の枠体11の枠内に前・後の燃料タンク20,21を収納し、枠体11の四隅に設けた左・右の前コーナ部材(コーナ部材)22,23および左・右の後コーナ部材(コーナ部材)24,25をそれぞれ取付ボルト26・・・で車体27のフレーム(図示せず)に矢印の如く取り付けることにより、左・右の後輪用リム18,19および前・後の燃料タンク(燃料タンク)20,21を車体27に取り付けることができる。
【0019】
図2は本発明に係るサブフレーム構造を示す斜視図である。
サブフレーム構造10は、左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ14,15を、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とし、前クロスメンバ14を後クロスメンバ15より長くし、左サイドフレーム12の前端12aと前クロスメンバ14の左端14aを左前コーナ部材22に連結し、左サイドフレーム12の後端12bと後クロスメンバ15の左端15aを左後コーナ部材24に連結し、右サイドフレーム13の前端13aと前クロスメンバ14の右端14bを右前コーナ部材23に連結し、右サイドフレーム13の後端13bと後クロスメンバ15の右端15bを右後コーナ部材25に連結することで、枠体11を平面視で略台形に形成し、この枠体11の枠内に前・後の燃料タンク20,21(図1参照)を収納するように構成したものである。
【0020】
左・右のサイドフレーム12,13の略中央に、第1サスペンションアーム取付構造29の中央クロスメンバ30を掛け渡すことで、前収納空間31および後収納空間32を形成する。この前・後の収納空間31,32にそれぞれ前・後の燃料タンク20,21(図1参照)を収納する。
なお、第1サスペンションアーム取付構造29については図3、図9および図10で詳しく説明する。
【0021】
前クロスメンバ14の上面33および中央クロスメンバ30の上面34にそれぞれ前燃料タンク20の取付ベルト35,35(図1参照)を固定する前タンク用固定部36・・・を4個備えるとともに、後クロスメンバ15の上面37および中央クロスメンバ30の上面34にそれぞれ後燃料タンク21の取付ベルト38,38(図1参照)を固定する後タンク用固定部39・・・を4個備える。
【0022】
後クロスメンバ15の下面41(図3参照)に第2サスペンションアーム取付構造40を備える。
第2サスペンションアーム取付構造40は、後クロスメンバ15の左端15a側の下面41に左後ロアブラケット42を設けるとともに、後クロスメンバ15の右端15b側の下面41に右後ロアブラケット46を設け、左後ロアブラケット42および右後ロアブラケット46を、それぞれ後クロスメンバ15の下面41から下方へ向けて張り出させて、左後ロアブラケット42および右後ロアブラケット46を連結部材50で連結する。
【0023】
左後ロアブラケット42に左サスペンションアームユニット16の第1左ロアアーム(サスペンションアーム)44の基端44aを上下方向にスイング自在に取り付ける。また、右後ロアブラケット46に右サスペンションアームユニット17の第1右ロアアーム(サスペンションアーム)48の基端48aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
連結部材50は、下端51を前・後の燃料タンク20,21(図1参照)などの被保護部材の下端52(図11参照)より下方に位置させたものである。
なお、第2サスペンションアーム取付構造40については、図4および図11で詳しく説明する。
【0024】
左サイドフレーム12に取り付けた左アッパブラケット54に、左サスペンションアームユニット16の左アッパアーム(サスペンションアーム)55の基端55aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
また、右サイドフレーム13に取り付けた右アッパブラケット56に、右サスペンションアームユニット17の右アッパアーム57の基端57aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
【0025】
左後コーナ部材24に取り付けた左コーナブラケット58に、左サスペンションアームユニット16の左リヤアーム(サスペンションアーム)59の基端59aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
右後コーナ部材25に取り付けた右コーナブラケット60に、右サスペンションアームユニット17の右リヤアーム(サスペンションアーム)61の基端61aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
なお、左・右のブレーキ支持部材80,81(図4参照)には、それぞれ左・右のショックアブソーバ82,83を備える。
【0026】
図3は本発明に係るサブフレーム構造を下方から見た状態を示す斜視図である。
左サイドフレーム12の下面63に左ロアブラケット64を設け、この左ロアブラケット64に左サスペンションアームユニット16の第2左ロアアーム(サスペンションアーム)65の基端65aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
【0027】
さらに、右サイドフレーム13の下面67に右ロアブラケット68を設け、この右ロアブラケット68に右サスペンションアームユニット17の第2右ロアアーム(サスペンションアーム)69の基端69aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
【0028】
また、図2で説明したように、左・右のサイドフレーム12,13に、第1サスペンションアーム取付構造29の中央クロスメンバ30を掛け渡す。このように、サブフレーム構造10の左・右のサイドフレーム12,13に中央クロスメンバ30を掛け渡すことで、サブフレーム構造10の剛性を高めることができる。
【0029】
この第1サスペンションアーム取付構造29は、中央クロスメンバ30の左端30aに左ロアブラケット70を一体形成するとともに、中央クロスメンバ30の右端30bに右ロアブラケット73を一体形成したものである。
左ロアブラケット70に左サスペンションアームユニット16の第3左ロアアーム(サスペンションアーム)71の基端71aを上下方向にスイング自在に取り付ける。また、右ロアブラケット73に右サスペンションアームユニット17の第3右ロアアーム(サスペンションアーム)74の基端74aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
【0030】
図2で説明したように、後クロスメンバ15の下面41に、第2サスペンションアーム取付構造40を構成する左・右の後ロアブラケット42,46を設ける。
左後ロアブラケット42に左サスペンションアームユニット16の第1左ロアアーム44の基端44aを上下方向にスイング自在に取り付けるとともに、右後ロアブラケット46に右サスペンションアームユニット17の第1右ロアアーム48の基端48aを上下方向にスイング自在に取り付ける。
また、中央クロスメンバ30の下面75の左・右端30a,30bの下面には、左・右の保護部材76,77をそれぞれ備える。
【0031】
図4は本発明に係るサブフレーム構造を示す側面図である。
左サイドフレーム12に取り付けた左アッパブラケット54に、左アッパアーム55の基端55aを連結し、左アッパアーム55の先端55bを左ブレーキ支持部材80に連結する。
また、左後コーナ部材24に取り付けた左コーナブラケット58に、左リヤアーム59の基端59aを連結し、左リヤアーム59の先端59bを左ブレーキ支持部材80に連結する。
【0032】
さらに、左サイドフレーム12の下面67に左ロアブラケット64を設け、この左ロアブラケット64に第2左ロアアーム65の基端65aを連結し、第2左ロアアーム65の先端65bをブレーキ支持部材に連結する。
加えて、第1サスペンションアーム取付構造29を構成する中央クロスメンバ30の左端30aには左ロアブラケット70(図3参照)を一体形成し、左ロアブラケット70に第3左ロアアーム71の基端71a(図3参照)を連結し、第3左ロアアーム71の先端71bを左ブレーキ支持部材80に連結する。
【0033】
また、後クロスメンバ15の下面41(図3参照)に、第2サスペンションアーム取付構造40を構成する左・右の後ロアブラケット42,46を設ける。
左後ロアブラケット42に第1ロアアーム44の基端44aを連結し、第1ロアアーム44の先端44bを左ブレーキ支持部材80に連結する。
【0034】
このように、左サスペンションアームユニット16を構成する左アッパアーム55、左リヤアーム59、第1左ロアアーム44、第2左ロアアーム65および第3左ロアアーム71の5本のアームで左ブレーキ支持部材80をサブフレーム構造10に連結することができる。
【0035】
なお、左ブレーキ支持部材80と同様に、左サスペンションアームユニット16を構成する右ブレーキ支持部材81も右アッパアーム57、右リヤアーム61、第1右ロアアーム48、第2右ロアアーム69、第3右ロアアーム74(図2、図3参照)の5本のアームでサブフレーム構造10に連結することができる。
【0036】
ここで、中央クロスメンバ30の下面75に設けた左・右の左保護部材76,77(右保護部材77は図3も参照)は、それぞれの下端76a,77aを前・後の燃料タンク20,21の下端52よりH1だけ下方に配置させている。
加えて、後クロスメンバ(クロスメンバ)15の下面41に設けた第2サスペンションアーム取付構造40は、左・右の後ロアブラケット42,46(右後ロアブラケット46は図3も参照)の下端42a,46a(図11参照)を前・後の燃料タンク20,21の下端52よりH2だけ下方に配置させている。
これにより、左・右の左保護部材76,77および左・右の後ロアブラケット42,46で前・後の燃料タンク20,21の下端52を保護することができる。
【0037】
図5は本発明に係るサブフレーム構造を示す平面図である。
サブフレーム構造10は、左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ14,15を、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とし、前クロスメンバ14を後クロスメンバ15より長くし、左サイドフレーム12の前端12aと前クロスメンバ14の左端14aを左前コーナ部材22に連結し、左サイドフレーム12の後端12bと後クロスメンバ15の左端15aを左後コーナ部材24に連結し、右サイドフレーム13の前端13aと前クロスメンバ14の右端14bを右前コーナ部材23に連結し、右サイドフレーム13の後端13bと後クロスメンバ15の右端15bを右後コーナ部材25に連結することで、枠体11を平面視で略台形に形成し、この枠体11の枠内に前・後の燃料タンク(燃料タンク)20,21を収納するように構成したものである。
【0038】
左・右のサイドフレーム12,13の略中央に、第1サスペンションアーム取付構造29の中央クロスメンバ30を掛け渡すことで、前収納空間31および後収納空間32を形成する。これらの前・後の収納空間31,32にそれぞれ前・後の燃料タンク20,21(図1参照)を収納する。
【0039】
前クロスメンバ14の上面33および中央クロスメンバ30の上面34にそれぞれ前燃料タンク20の取付ベルト35,35を固定する4個の前タンク用固定部36・・・を備えるとともに、後クロスメンバ15の上面37および中央クロスメンバ30の上面34にそれぞれ後燃料タンク21の取付ベルト38,38を固定する4個の後タンク用固定部39・・・を備える。
【0040】
以上説明したように、左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ14,15を、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とした。これにより、左・右のサイドフレーム12,13や前・後のクロスメンバ14,15に断面の変化や曲げが存在しないので、衝突やサスペンション入力の際に、左・右のサイドフレーム12,13や前・後のクロスメンバ14,15に応力集中が発生することを防ぐことができる。
よって、左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ14,15の肉厚を薄くしてサブフレーム構造の軽量化を可能にすることができる。
【0041】
また、前クロスメンバ14を後クロスメンバ15より長くすることで、枠体11を、車体に取り付けた際に前側が長い略台形とすることができる。よって、後クロスメンバ15に、万が一衝突力がかかった場合には、衝撃力を左・右のサイドフレーム12,13を介して前クロスメンバ14まで効率よく伝達させることができる。
これにより、衝撃力を枠体11全体で負担することができるので、枠体11を構成する左・右のサイドフレーム12,13および前・後のクロスメンバ14,15の肉厚を薄くしてサブフレーム構造10の軽量化を可能にすることができる。
【0042】
さらに、左・右のサイドフレーム12,14および前・後のクロスメンバ14,15で形成した枠体11の枠内に前・後の燃料タンク20,21を収納した。これにより、後燃料タンク21の後方に後クロスメンバ15を配置することができるので、衝突力を後クロスメンバ15で負担して後燃料タンク(燃料タンク)21を保護することできる。
【0043】
また、サブフレーム構造10は、左サイドフレーム12の前端12aと前クロスメンバ14の左端14aを左前コーナ部材22に突当て溶接し、左サイドフレーム12の後端12bと後クロスメンバ15の左端15aを左後コーナ部材24に突当て溶接し、右サイドフレーム13の前端13aと前クロスメンバ14の右端14bを右前コーナ部材23に突当て溶接し、右サイドフレーム13の後端13bと後クロスメンバ15の右端15bを右後コーナ部材25に突当て溶接したものである。
【0044】
このように、枠体11の四隅の内側にガセットプレートを設けずに、左・右のサイドフレーム13,13と前・後のクロスメンバ14,15との結合をコーナ部材22〜25を介して突当て溶接したので、枠体11の四隅の内側に左前スペース136、右前スペース137、左後スペース138および右後スペース139(スペース)を確保することができる。
【0045】
よって、これらのスペース136〜139を有効に利用して、前・後の燃料タンク20,21につなぐチューブやホース(図示せず)のレイアウトを決めるとともに、電装品を接続するハーネス(図示せず)のレイアウトを決めることができる。
これにより、チューブ、ホースはハーネスのレイアウトの自由度を高めることができ、かつスペース136〜139を形成する枠体11でチューブ、ホースやハーネスを保護することができる。
【0046】
図6は図2の6−6断面図であり、右サイドフレーム13の断面を示す。
右サイドフレーム13を、上面85、外側鉛直壁86、外側下傾斜壁87、下面67および内側傾斜壁89で5角形を形成する。
この5角形の右サイドフレーム13は、断面が一定でかつ直線状の部材である。右サイドフレーム13を断面が一定でかつ直線状の部材とすることで、一例として押出成形法で右サイドフレーム13を成形することができるので、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0047】
また、右サイドフレーム13の内側傾斜壁89を下面67から上面85に外向きに上り勾配とすることで、枠体11の内部を広く確保することができる。
これにより、右サイドフレーム13と前・後の燃料タンク20,21との干渉を防ぐことができる。
なお、左サイドフレーム12は、右サイドフレーム13と同一部材であり、右サイドフレーム13の説明で左サイドフレーム12の説明を兼ねるものとする。
【0048】
図7は図2の7−7断面図であり、前クロスメンバ14の断面を示す。
前クロスメンバ14を、上面33、外側鉛直壁91、下面92および内側傾斜壁93で4角形を形成する。
この4角形の前クロスメンバ14は、断面が一定でかつ直線状の部材である。前クロスメンバ14を断面が一定でかつ直線状の部材とすることで、一例として押出成形法で前クロスメンバ14を成形することができるので、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0049】
また、前クロスメンバ14の内側傾斜壁93を下面92から上面33に外向きに上り勾配とすることで、枠体11の内部を広く確保することができる。
これにより、前クロスメンバ14と前燃料タンク20との干渉を防ぐことができる。
【0050】
図8は図2の8−8断面図であり、後クロスメンバ15の断面を示す。
後クロスメンバ15を、上面37、外側鉛直壁96、外側傾斜壁97、下面41および内側傾斜壁99で5角形とし、上面37と下面41とを中間壁100で連結するように形成する。
この5角形の後クロスメンバ15は、断面が一定でかつ直線状の部材である。後クロスメンバ15を断面が一定でかつ直線状の部材とすることで、一例として押出成形法で前クロスメンバ14を成形することができるので、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0051】
また、後クロスメンバ15の内側傾斜壁99を下面41から上面37に外向きに上り勾配とすることで、枠体11の内部を広く確保することができる。
これにより、後クロスメンバ15と後燃料タンク21との干渉を防ぐことができる。
【0052】
図9は図2の9−9断面図であり、第1サスペンションアーム取付構造29の断面を示す。
第1サスペンションアーム取付構造29は、上面34、前側壁103、下面75および後側壁105で略矩形状の中央クロスメンバ30を構成し、この中央クロスメンバ30の左・右端30a,30b(図3参照)に上下の連結片107,108を介して左・右のロアブラケット70,73(左ロアブラケット70は図3参照)を一体に備える。
なお、左ロアブラケット70は、右ロアブラケット73と同一部材であり、右ロアブラケット73の説明で左ロアブラケット70の説明を兼ねるものとする。
【0053】
右ロアブラケット73は、上下の連結片107,108に前ブラケット110を連結し、前ブラケット110の上端から張出部111を張り出し、張出部111の端部から後ブラケット112を下方に延ばすことで、前・後のブラケット110,112を所定間隔をおいて、それぞれ所定角傾斜させて配置した部材である。
【0054】
前・後のブラケット110,112には、それぞれのブラケット110,112に間に第3右ロアアーム74の基端74aを取付ボルト113で取り付けるための取付孔114,114を備える。
中央クロスメンバ30の上面34前端に前凸条部115を一体形成するとともに、張出部111の後端に後凸条部116を一体形成する。前・後の凸条部115,116を右サイドフレーム13の下面67に溶接することにより接合する。
【0055】
第1サスペンションアーム取付構造29は、中央クロスメンバ30を断面が一定でかつ直線状の部材とするとともに、左・右のロアブラケット70,73を断面が一定でかつ直線状の部材としたものである。
中央クロスメンバ30の中央クロスメンバ30および左・右のロアブラケット70,73をそれぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とすることで、一例として押出成形法で第1サスペンションアーム取付構造29を一体成形することができる。
なお、第1サスペンションアーム取付構造29を押出成形法で成形する例を図10で詳しく説明する。
【0056】
図10(a),(b)は本発明に係るサブフレーム構造の第1サスペンションアーム取付構造29を製造する例を説明する図である。
(a)において、第1サスペンションアーム取付構造29の素材120を、一例として押出成形法で成形する。この素材120は、断面が一定でかつ直線状の部材である。
素材120から左・右のロアブラケット70,73間の中間部121を略U字状に切除し、左ロアブラケット70から左コーナ部122,122(奥側は図示せず)を切除するとともに、右ロアブラケット73から右コーナ部123,123を切除する。
これにより、中央クロスメンバ30および左・右のロアブラケット70,73を形成する。
【0057】
さらに、中央クロスメンバ30の上面34左・右端にそれぞれ長孔124,124を形成する。
左ロアブラケット70の前・後のブラケット110,112にそれぞれ取付孔114,114(前ブラケット110の取付孔114は図示せず)を同軸上に形成するとともに、右ロアブラケット73の前・後のブラケット110,112にそれぞれ取付孔114,114(前ブラケット110の取付孔114は図示せず)を同軸上に形成する。
【0058】
(b)において、左ロアブラケット70の前・後のブラケット110,112間に第3左ロアアーム71の基端71aを取付ボルト113で回動自在に取り付ける。また、右ロアブラケット73の前・後のブラケット110,112間に第3右ロアアーム73の基端73aを取付ボルト113で回動自在に取り付ける。
【0059】
(a)で説明したように、第1サスペンションアーム取付構造29の素材120を、断面が一定でかつ直線状の部材とすることで、一例として押出成形法で成形することができるので、第1サスペンションアーム取付構造29の生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0060】
また、第1サスペンションアーム取付構造29によれば、中央クロスメンバ30の左・右端30a,30bに、左・右のサスペンションアームとしての第3左ロアアーム71および第3右ロアアーム74を取り付ける左・右のロアブラケット70,73を一体形成した。
【0061】
これにより、部品点数を減らすことができ、さらに中央クロスメンバ30に左・右の取付部を取り付ける工程を省くことができる。
さらに、中央クロスメンバ30の左・右端30a,30bに左・右のロアブラケット70,73を一体形成することで、左・右のロアブラケット70,73の剛性を高めることができる。
加えて、左・右のロアブラケット70,73の剛性を高めることができるので、左・右のロアブラケット70,73の軽量化を図ることができる。
【0062】
なお、図10に示す第1実施の形態では、第1サスペンションアーム取付構造29を、中央クロスメンバ30の中心軸から後方にオフセットさせた部位に左・右のロアブラケット70,73を一体形成した例について説明したが、これに限らないで、中央クロスメンバ30の中心軸からオフセットさせない部位、すなわち中央クロスメンバ30の中心軸に合わせた部位に左・右のロアブラケット70,73を一体形成することも可能である。
このように、中央クロスメンバ30の中心軸からオフセットさせないで、左・右のロアブラケット70,73を一体成形することにより、第1サスペンションアーム取付構造29の剛性をさらに高めることができる。
【0063】
図11は本発明に係るサブフレーム構造を示す背面図である。
第2サスペンションアーム取付構造40は、後クロスメンバ15の下面41に第2サスペンションアーム取付構造40を備える。
第2サスペンションアーム取付構造40は、後クロスメンバ15の左端15a側の下面41に左後ロアブラケット42を設けるとともに、後クロスメンバ15の右端15b側の下面41に右後ロアブラケット46を設け、左・右の後ロアブラケット42,46を後クロスメンバ15の下面41から下方へ向けて張り出させ、左・右の後ロアブラケット42,46を連結部材50で連結したものである。
【0064】
左後ロアブラケット42の下端42aを前・後の燃料タンク20,21の下端52からH3だけ下方に位置させるとともに、右後ロアブラケット46の下端46aを前・後の燃料タンク20,21の下端52からH3だけ下方に位置させる。
また、連結部材50の下端51を、前・後の燃料タンク(燃料タンク)20,21の下端52よりH3だけ下方に位置させる。
【0065】
この連結部材50は、図2、図3に示すように断面が一定でかつ直線状に形成した断面略コ字形の部材である。
よって、連結部材50を、一例として押出成形法で成形することができるので、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0066】
図3に戻って、左後ロアブラケット42は、前・後のブラケット128,129を所定間隔をおいて配置し、枠体11の中心側の端部を壁面130で連結することにより、略コ字形に形成した部材である。
また、右後ロアブラケット46は、左後ロアブラケット42と同様に、前・後のブラケット131,132を所定間隔をおいて配置し、枠体11の中心側の端部を壁面133で連結することにより、略コ字形に形成した部材である。
【0067】
左後ロアブラケット42の前・後のブラケット128,129間に第1右ロアアーム44の基端44aを取付ボルト127で回動自在に取り付けるとともに、右後ロアブラケット46の前・後のブラケット131,132間に第1ロアアーム48の基端48aを取付ボルト127で回動自在に取り付ける。
【0068】
以上説明したように、第2サスペンションアーム取付構造40によれば、左・右の後ロアブラケット42,46を連結部材50で連結することで、左・右の後ロアブラケット42,46を補強することができる。
これにより、左・右の後ロアブラケット42,46の剛性を高めることができるので、左・右の後ロアブラケット42,46で第1左ロアアーム44および第1右ロアアーム48を強固に支えることができる。
また、左・右の後ロアブラケット42,46を連結部材50で連結するだけの簡単な構成で、左・右の後ロアブラケット42,46を補強することができ、構成の簡素化を図ることができる。
【0069】
さらに、左・右の後ロアブラケット42,46を、後クロスメンバ15の下面41から下方へ向けて張り出させることで、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50で、後クロスメンバ15の前方エリアと後方エリアとを仕切ることができる。
これにより、万が一、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50に、後方エリア側から衝突力がかかった場合でも、その衝突力を左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50で負担して、前方エリアを衝突力から保護することができる。
【0070】
加えて、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50の剛性を確保することで、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50が、例えば路面の突起物に接地した場合に、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材5の変形をし難くできる。
【0071】
また、連結部材50の下端51を前・後の燃料タンク20,21などの下端52より下方に位置させることで、路面に突起物が存在する場合に、突起物に前・後の燃料タンク20,21などが衝突する前に、突起物に連結部材50を衝突させて、突起物から前・後の燃料タンク20,21を保護することができる。
【0072】
さらに、万が一、左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50に後方から衝突力がかかった場合でも、その衝突力を左・右の後ロアブラケット42,46および連結部材50で負担して、後燃料タンク21の後部21aを衝突力から保護することができる。
【0073】
また、図11に示すように、サブフレーム構造10を構成する左後コーナ部材24には、断面矩形筒状の左コーナブラケット58を取り付け、この左コーナブラケット58内に左リヤアーム59の基端59aを取付ボルト134で回動自在に取り付ける。
【0074】
さらに、サブフレーム構造10を構成する右後コーナ部材26には、左後コーナ部材24と同様に、断面矩形筒状の右コーナブラケット60を取り付け、この右コーナブラケット60内に右リヤアーム61の基端61aを取付ボルト134で回動自在に取り付ける。
【0075】
なお、前記実施形態では、サブフレーム構造10の枠体11を、左サイドフレーム12の前端12aと前クロスメンバ14の左端14aを左前コーナ部材22に連結し、左サイドフレーム12の後端12bと後クロスメンバ15の左端15aを左後コーナ部材24に連結し、右サイドフレーム13の前端13aと前クロスメンバ14の右端14bを右前コーナ部材23に連結し、右サイドフレーム13の後端13bと後クロスメンバ15の右端15bを右後コーナ部材25に連結することで構成した例について説明したが、これに限らないで、左サイドフレーム12の前端12aと前クロスメンバ14の左端14aを直接連結し、左サイドフレーム12の後端12bと後クロスメンバ15の左端15aを直接連結し、右サイドフレーム13の前端13aと前クロスメンバ14の右端14bを直接連結し、右サイドフレーム13の後端13bと後クロスメンバ15の右端15bを直接連結することも可能である。
【0076】
また、前記実施形態では、サブフレーム構造10の枠体11の枠内に前・後の燃料タンク20,21を収納する例について説明したが、枠体11の枠内に収納する燃料タンクの個数は任意に設定することができる。また、枠体11の枠内に収納する部材は燃料タンクに限らないで、燃料タンクに代わるその他の被保護部材を収納することも可能である。
【0077】
さらに、前記実施形態では、枠体11にサスペンションアームユニット16,17で左・右の後輪用リム18,19を支えた例について説明したが、これに限らないで、左・右の前輪用リムを支えることも可能である。
【0078】
また、前記実施形態では、サブフレーム構造10を車体の後部に取り付けるために、第1クロスメンバの前クロスメンバ14を第2のクロスメンバの後クロスメンバ15より長くした例について説明したが、サブフレーム構造を車体の前部に取り付ける場合には、第2クロスメンバの後クロスメンバを第1のクロスメンバの前クロスメンバより長くすることで、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバを、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とした。これにより、左・右のサイドフレームや第1・第2のクロスメンバに断面の変化や曲げが存在しないので、衝突やサスペンション入力の際に、左・右のサイドフレームや第1・第2のクロスメンバに応力集中が発生することを防ぐことができる。
これにより、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバの肉厚を薄くすることが可能になり、サブフレーム構造の軽量化を図ることができる。
【0080】
また、枠体の結合を突当て溶接することで、枠体の四隅の内側にガセットプレートを設けない構成とすることができ、枠体の四隅の内側にスペースを確保することができる。
よって、このスペースを有効に利用して、燃料タンクにつなぐチューブやホースのレイアウトを決めるとともに、電装品を接続するハーネスの配線をおこなうことができる。
これにより、チューブ、ホースはハーネスのレイアウトの自由度を高めることができ、かつスペースを形成する枠体でチューブ、ホースはハーネスを保護することができる。
さらに、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバで形成した枠体の枠内に燃料タンクを収納した。
これにより、燃料タンクの後方に第1クロスメンバあるいは第2クロスメンバを配置することができるので、衝突力をクロスメンバで負担して燃料タンクを保護することできる。
さらに、左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバで形成した枠体の枠内に燃料タンクを収納した。
これにより、燃料タンクの後方に第1クロスメンバあるいは第2クロスメンバを配置することができるので、衝突力をクロスメンバで負担して燃料タンクを保護することできる。
加えて、枠体に保護部材を設けるとともに、サスペンションアーム取付け用のロアブラケットを設けた。そして、保護部材およびロアブラケットのうち、少なくとも一方の下端を、燃料タンクの下端より下方に配置した。
これにより、保護部材およびロアブラケットで燃料タンクの下端を保護することができる。
【0081】
請求項2は、枠体に、燃料タンクに面する内側傾斜壁を有することで、枠体と燃料タンクとの干渉を防ぐことができる。
請求項3は、第1・第2のクロスメンバおよび左・右のサイドフレームを押出成形法で成形することで、生産性を上げ、コストを抑えることができる。
【0082】
請求項4は、車体前方側のクロスメンバを車体後方側のクロスメンバより長くして略台形とすることで、枠体を車体の前端側あるいは後端側に取り付けた際に、車体端部側のクロスメンバに、万が一衝突力がかかった場合には、衝撃力を左・右のサイドフレームを介して車体内側のクロスメンバまで効率よく伝達させることができる。
これにより、衝撃力を枠体全体で負担することができるので、枠体を構成する左・右のサイドフレームおよび第1・第2のクロスメンバの肉厚を薄くすることが可能になり、サブフレーム構造の軽量化を図ることができる。
請求項5は、枠体の左・右のサイドフレームに中央クロスメンバを掛け渡すことで、枠体の剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサブフレーム構造と燃料タンクおよび車体との関係を示す斜視図
【図2】本発明に係るサブフレーム構造を示す斜視図
【図3】本発明に係るサブフレーム構造を下方から見た状態を示す斜視図
【図4】本発明に係るサブフレーム構造を示す側面図
【図5】本発明に係るサブフレーム構造を示す平面図
【図6】図2の6−6断面図
【図7】図2の7−7断面図
【図8】図2の8−8断面図
【図9】図2の9−9断面図
【図10】本発明に係るサブフレーム構造の中央クロスメンバを製造する例を説明する図
【図11】本発明に係るサブフレーム構造を示す背面図
【図12】従来のサブフレーム構造(特許文献1)を説明した図
【図13】従来のサブフレーム構造(特許文献2)を説明した図
【符号の説明】
10…サブフレーム構造、11…枠体、12…左サイドフレーム、13…右サイドフレーム、14…前クロスメンバ(第1クロスメンバ)、15…後クロスメンバ(第2クロスメンバ)、18…左後輪(左車輪)用リム、19…右後輪(右車輪)用リム、20…前燃料タンク(燃料タンク)、21…後燃料タンク(燃料タンク)、22…左前コーナ部材(コーナ部材)、23…右前コーナ部材(コーナ部材)、24…左後コーナ部材(コーナ部材)、25…右後コーナ部材(コーナ部材)、26…取付ボルト、27…車体、30…中央クロスメンバ、42,46…左・右の後ロアブラケット、42a,46a…左・右の後ロアブラケットの下端、52…燃料タンクの下端、76,77…左・右の保護部材、76a,77a…左・右の保護部材の下端、89,93,99…内側傾斜壁。
Claims (5)
- 車体幅方向に所定間隔をおいて配置した左・右のサイドフレーム(12,13)、および車体前後方向に所定間隔をおいて配置した第1・第2のクロスメンバ(14,15)で枠体(11)を形成し、この枠体(11)で左・右の車輪を支えるサブフレーム構造(10)であって、
前記左・右のサイドフレーム(12,13)および第1・第2のクロスメンバ(14,15)を、それぞれ断面が一定でかつ直線状の部材とし、
前記枠体(11)の左・右のサイドフレーム(12,13)と第1・第2のクロスメンバ(14,15)との結合を直接またはコーナ部材(22,23,24,25)を介して突当て溶接し、
この枠体(11)の枠内に燃料タンク(20,21)を収納し、
前記枠体(11)に保護部材(76,77)を設けるとともに、サスペンションアーム取付け用のロアブラケット(42,46)を設け、
前記保護部材(76,77)および前記ロアブラケット(42,46)のうち、少なくとも一方の下端(76a,77a,42a,46a)を、前記燃料タンク(20,21)の下端(52)より下方に配置したことを特徴とするサブフレーム構造。 - 前記枠体(11)は、前記燃料タンク(20,21)に面する内側傾斜壁(89,93,99)を有することを特徴とする請求項1記載のサブフレーム構造。
- 前記第1・第2のクロスメンバ(14,15)および前記左・右のサイドフレーム(12,13)を押出成形法でそれぞれ成形し、
前記コーナ部材(22,23,24,25)を取付ボルト(26)でそれぞれ車体(27)に取り付けたことを特徴とする請求項1記載のサブフレーム構造。 - 前記第1・第2のクロスメンバ(14,15)のうち、車体前方側のクロスメンバ(14)を車体後方側のクロスメンバ(15)より長くすることで、前記枠体(11)を平面視で略台形に形成したことを特徴とする請求項1記載のサブフレーム構造。
- 前記枠体(11)の前記左・右のサイドフレーム(12,13)に中央クロスメンバ(30)を掛け渡したことを特徴とする請求項1記載のサブフレーム構造。
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