JP3895016B2

JP3895016B2 - Antibacterial paste

Info

Publication number: JP3895016B2
Application number: JP26621097A
Authority: JP
Inventors: 由和木村; 昌也石田
Original assignee: Fuji Chemical Industries Co Ltd
Current assignee: Fuji Chemical Industries Co Ltd
Priority date: 1997-09-30
Filing date: 1997-09-30
Publication date: 2007-03-22
Anticipated expiration: 2017-09-30
Also published as: JPH11104218A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料等に混ぜて塗工することにより抗菌性塗膜を得ることのできる抗菌性ペーストに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、快適性の維持および衛生管理を目的として、抗菌・防かび・防臭に関する多種多様な商品が出回っている。それに伴い、塗工するだけで簡単に抗菌性塗膜を得ることのできる抗菌性塗料や抗菌性コーティング剤が、注目を集めている。
【０００３】
これらは、例えば携帯電話機や車のハンドル等に対する抗菌性ハードコートや、抗菌性フローリング床材等、メーカー側が製品に抗菌性を付与するために不可欠であり、また家庭用としても、充分に需要が見込まれるものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記抗菌性塗料等に配合される抗菌剤は、一般に無機系抗菌性粉末であり、これは塗料に対する分散性が悪いという問題を有している。このため、実際には、塗料（以下コーティング剤等も含む）と抗菌剤とを別個に用意し、塗工時に、その都度、双方を混ぜ合わせて塗工する、という煩雑な作業を行っている場合が多い。しかも、この作業時には抗菌剤の飛散を伴うため、作業者の健康を損なうおそれがある。そこで、塗料構成溶剤と抗菌剤とを予め予備混合しておくことも一部で試みられているが、やはり均一に分散した状態を長時間維持することができず、保管時や搬送時に凝集，沈降しやすい。このため、塗工時に、再度充分に攪拌する必要があり、手間を要する。また、沈降した無機系抗菌性粉末の層が堅い層（ハードケーキ）となって再分散できなくなる場合もある。そして、なによりも、上記無機系抗菌性粉末が均一に分散しにくいことから、二次凝集による分布の偏りを生じ、得られる塗膜の抗菌効果にばらつきが生じることが最も大きな問題となっている。
【０００５】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、長期にわたって均一分散を維持することができ、塗工時に簡単に塗料等と混合して塗料中に均一分散させることのできる、使い勝手に優れた抗菌性ペーストの提供をその目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の請求項１記載の抗菌性ペーストは、塗料等に混ぜて用いられる抗菌性ペーストであって、界面活性剤を主成分とする界面活性剤液からなる媒体中に、全体に対し３５〜８０重量％の無機系抗菌性粉末が均一に分散含有されているという構成をとる。
【０００７】
また、本発明の請求項２記載の抗菌性ペーストは、上記請求項１記載の抗菌性ペーストのなかでも、上記無機系抗菌性粉末が、平均粒子径０．５〜１０μｍの銀ゼオライト系抗菌性粉末であるという構成をとる。
【０００８】
さらに、本発明の請求項３記載の抗菌性ペーストは、上記請求項１記載の抗菌性ペーストのなかでも、上記界面活性剤が、リン酸エステル系共重合物もしくは有機変性オルガノポリシロキサンであるという構成をとる。
【０００９】
なお、本発明において、「界面活性剤を主成分とする」とは、全体が界面活性剤のみからなる場合も含む趣旨で用いている。
【００１０】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【００１１】
本発明の抗菌性ペーストは、界面活性剤液と無機系抗菌性粉末とを用いて得られるものである。
【００１２】
上記界面活性剤液としては、各種界面活性剤からなる液状体が用いられるが、常態で液状でないものは、塗料との混合使用が問題とならない溶剤等の液体成分を併用することにより液状体にして用いることができる。
【００１３】
上記界面活性剤としては、例えば、アルケニルコハク酸塩，アルキルベンゼンスルホン酸塩，アルキルナフタレンスルホン酸塩，アルキル硫酸エステル塩，高級アルコール硫酸エステル塩，ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩，ジアルキルスルホサクシネート塩，アルキルリン酸エステル塩，リン酸エステル系共重合体，ポリカルボン酸型高分子界面活性剤等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル，ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル，有機変性オルガノポリシロキサン等のノニオン性界面活性剤、アルキルベタイン，アミドベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等があげられる。これらは単独で用いても２種以上を併用してもよい。
【００１４】
なかでも、無機系抗菌性粉末に対する凝集・沈降防止効果が高い点において、アニオン性界面活性剤であるアルキルリン酸エステル塩やリン酸エステル系共重合体、ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル，ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル，有機変性オルガノポリシロキサン等が好適である。
【００１５】
また、無機系抗菌性粉末として銀イオンを含むものを用いる場合があるが、その場合は、銀イオンと反応して塗料に変色を生じさせないことが重要な要件となる。そこで、銀イオンに対し変色しないという点において、アニオン性界面活性剤であるジアルキルスルホサクシネートエステル塩，アルキルリン酸エステル塩やリン酸エステル系共重合体、ノニオン性界面活性剤である有機変性オルガノポリシロキサン等が好適である。ただし、塗料の変色が問題とならないような用途に対しては、変色しうる界面活性剤を用いても差し支えはない。
【００１６】
したがって、凝集・沈降防止作用に優れ、かつ銀イオンに対する変色性のない界面活性剤として、リン酸エステル系共重合体もしくは有機変性オルガノポリシロキサンを用いることが特に好適である。これらを用いることにより、塗料の用途や無機系抗菌性粉末の種類にかかわらず、広範な用途に適した抗菌性ペーストを得ることができる。なお、上記リン酸エステル系共重合体を用いた抗菌性ペーストは、各種溶剤系塗料に添加して用いることができ、上記有機変性オルガノポリシロキサンを用いた抗菌性ペーストは、溶剤系塗料に添加できる外、水性塗料にも添加して用いることができる。
【００１７】
上記リン酸エステル系共重合体としては、例えば下記の一般式（１）〜（３）で示されるものがあげられる。
【００１８】
【化１】

【００１９】
【化２】

【００２０】
【化３】

【００２１】
なお、上記一般式（１）〜（３）において、Ｒ，Ｍはともに二価の有機基で、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【００２２】
また、上記有機変性オルガノポリシロキサンとしては、例えば下記の一般式（４）で示されるものがあげられる。
【００２３】
【化４】

【００２４】
なお、上記一般式（４）において、Ｘは有機変性によってシロキサン骨格に導入される一価の有機基であり、例えばポリエーテル基，アルキル基，アミノ基，脂肪酸残基，エポキシ基等があげられるが、なかでもエーテル結合を２個以上有するポリエーテル基が好適である。そして、特に、エチレンオキサイド（ＥＯ）とプロピレンオキサイド（ＰＯ）の共重合付加物からなるポリエーテル基が好適である。
【００２５】
上記ポリエーテル基としては、例えば下記の一般式（５）で示されるものや、下記の一般式（６）で示されるものがあげられる。なお、一般式（５）で示されるポリエーテル基は、ＥＯ・ＰＯ共重合付加物の末端がアリルアルコールの形になっているものをシロキサン骨格に導入して得られる。また、一般式（６）で示されるポリエーテル基は、ＥＯ・ＰＯ共重合付加物の末端がアルコールの形になっているものをシロキサン骨格に導入して得られる。
【００２６】
【化５】

【００２７】
【化６】

【００２８】
また、本発明に用いることのできる有機変性オルガノポリシロキサンとしては、前記一般式（４）で示される有機変性オルガノポリシロキサンのようにシロキサン骨格の両側および末端に結合する基が全てＣＨ₃である（有機変性基Ｘを除く）必要はなく、その部分に水素や各種の一価の有機基（互いに同じであっても異なっていてもよい）が結合した構成になっていても差し支えはない。
【００２９】
そして、本発明において用いられる界面活性剤としては、疎水性と親水性のバランスが、ＨＬＢ１２〜１８の範囲内となるよう設定されたものが好適である。すなわち、ＨＬＢが上記範囲を外れるものは、無機系抗菌性粉末に対する凝集・沈降防止効果が充分でない傾向がみられる。
【００３０】
一方、本発明において、上記界面活性剤を主成分とする界面活性剤液に配合される無機系抗菌性粉末としては、従来公知のどのようなものであっても差し支えはないが、例えば抗菌性金属イオンをゼオライトに担持させたもの，リン酸ジルコニウム，シリカゲル，粘土鉱物，シリカアルミナ，メタ珪酸アルミン酸，マグネシウム，ガラス等があげられ、なかでもゼオライト系のものが好適に用いられる。
【００３１】
上記抗菌性金属イオンとしては、銀，亜鉛，銅，コバルト等があげられ、単独もしくは２種以上併用して用いられる。なかでも、銀もしくは亜鉛が好適である。そして、抗菌性の点において、銀が最適である。
【００３２】
また、上記ゼオライトとしては、天然または合成品のいずれも使用可能である。例えば、天然のゼオライトとしては、アナルシン，チャバサイト，エリオナイト，モルデナイト等が好適であり、合成ゼオライトとしては、Ａ−型ゼオライト，Ｘ−型ゼオライト，Ｙ−型ゼオライト、ハイシリカゼオライト等が好適である。特に好ましいのは、合成ゼオライトであるＡ−型ゼオライト，Ｘ−型ゼオライト，Ｙ−型ゼオライト，ハイシリカゼオライトおよび天然モルデナイトである。
【００３３】
そして、このような無機系抗菌性粉末としては、平均粒子径が０．１〜１０μｍのものが好適である。すなわち、平均粒子径が０．１μｍ未満の粉末を形成することは技術的に容易でなく、逆に平均粒子径が１０μｍを超えると分散安定性が悪くなる傾向がみられ、得られる塗膜に均一な抗菌性を付与することが難しくなるからである。そして、なかでも平均粒子径が０．５〜５．０μｍのものが特に好適である。
【００３４】
本発明の抗菌性ペーストは、前記界面活性剤液を媒体として用い、これに上記無機系抗菌性粉末を適宜の割合で配合して均一に攪拌することにより、簡単に得ることができる。ただし、無機系抗菌性粉末の配合割合は、全体に対し３５〜８０重量％（以下「％」と略す）に設定しなければならない。すなわち、無機系抗菌性粉末が３５％よりも少ないと、これを塗料に添加して抗菌性塗膜を得る場合に、充分な抗菌効果を得ることができず、逆に８０％を超えると、抗菌性ペーストが高粘度になりすぎて塗料に対する添加混合作業が困難になるからである。そして、そのなかでも３５〜６０％の範囲内に設定することが、取り扱い上便利である。
【００３５】
このようにして得られた抗菌性ペーストは、媒体である界面活性剤液中に、無機系抗菌性粉末が均一に分散含有されており、長期にわたって凝集・沈殿を生じることがない。このことは、無機系抗菌性粉末の１個１個が界面活性剤に覆われて立体障害もしくは電気的な反発により互いに距離を保った状態で安定化することによるものと考えられる。
【００３６】
したがって、塗料（ベース樹脂のみからなる場合も含む）に、本発明の抗菌性ペーストを適宜の割合で添加することにより、所定濃度の抗菌性塗料を簡単に得ることができる。そして、このようにして得られた抗菌性塗料においても、その中に分散含有されている無機系抗菌性粉末が経時的に凝集・沈殿を生じることがないため、塗工により、均一な抗菌効果を備えた塗膜を得ることができる。
【００３７】
なお、本発明の抗菌性ペーストを塗料に添加する場合、添加された塗料中における無機系抗菌性粉末の含有量は、無機系抗菌性粉末の種類や要求される抗菌の程度等にもよるが、通常、塗料全体に対し、０．０５〜１５％程度に設定されることが好適である。すなわち、０．０５％未満では得られる塗膜の抗菌効果が低く、逆に１５％を超えると塗膜形成能が低下するおそれがあるからである。
【００３８】
つぎに、実施例について、比較例と併せて説明する。
【００３９】
【実施例１】
無機系抗菌性粉末として、バクテキラーＭＢ−１０２ＧＳ（鐘紡社製、ゼオライトに対し３％の銀イオンを担持させたもの、平均粒子径１．５μｍ）を準備し、界面活性剤液として、ＢＹＫ１１０（ビック・ケミー社製、リン酸エステル系共重合体を主成分とする界面活性剤）を準備した。上記無機系抗菌性粉末３５重量部（以下「部」と略す）と、上記界面活性剤液６５部とを混合し、均一に攪拌することにより、目的とする抗菌性ペーストを得た。このものは、２４時間放置しても、無機系抗菌性粉末の沈降が全く生じず、優れた分散安定性を備えている。また、１０日間放置した場合、無機系抗菌性粉末が沈降して二層に分離するが、上記沈降層は堅い層（ハードケーキ）を形成することがなく、容器ごと振とうすることにより、簡単に再分散させることができた。
【００４０】
【実施例２】
界面活性剤液として、ポリフローＫＬ２４５（共栄社化学社製、有機変性オルガノポリシロキサンを主成分とする界面活性剤）を準備した。それ以外は上記実施例１と同様にして、目的とする抗菌性ペーストを得た。このものも、２４時間放置しても、無機系抗菌性粉末の沈降が全く生じず、優れた分散安定性を備えている。また、１０日間放置した場合、無機系抗菌性粉末が沈降して二層に分離するが、上記沈降層は堅い層（ハードケーキ）を形成することがなく、容器ごと振とうすることにより、簡単に再分散させることができた。
【００４１】
【比較例１】
媒体として、界面活性剤液を用いず、従来用いられていた塗料溶剤（キシレン）を用いた。それ以外は上記実施例１と同様にして、比較例となる無機系抗菌性粉末分散液を得た。このものは、２４時間放置後には無機系抗菌性粉末が１００％沈降してしまい、分離安定性の悪いものであった。また、１０日間放置した場合、上記沈降層が堅い層（ハードケーキ）を形成し、これを取り出すことができなかった。
【００４２】
【実施例３〜６、比較例２，３】
実施例１と同様の無機系抗菌性粉末および界面活性剤液を用い、下記の表１，表２に示す配合割合で混合し、無機系抗菌性粉末の配合割合の異なる各種の実施例品および比較例品を得た。これらの２５℃における粘度を、Ｂ型粘度計を用いて測定するとともに、その取り扱い容易性について下記の３段階で評価した。これらの結果について、下記の表１，表２に併せて示す。
【００４３】
〔取り扱い容易性の評価〕
○：取り扱いに支障なし
△：やや取り扱いにくい
×：取り扱いにくく作業に支障が生じる
【００４４】
【表１】

【００４５】
【表２】

【００４６】
上記の結果から、無機系抗菌性粉末の配合割合は８０％以下であることが必要であることがわかる。
【００４７】
【応用例１，２、対照例１，２】
実施例２で得られた抗菌性ペーストを用い、下記の表３に示す配合割合でベース樹脂（ウレタン樹脂）と混合し、無機系抗菌性粉末の配合割合の異なる２種類の抗菌性塗料を調製した。また、対照例として、実施例２に用いた無機系抗菌性粉末を直接、上記と同様のベース樹脂に混合して、２種類の抗菌性塗料を調製した。そして、これらの抗菌性塗料について、フィルム密着法（１９９７年９月５日、繊維社発行、「抗菌のすべて」第１７７頁右欄下から第７行目〜第１７８頁右欄第２９行目に記載されている）により、抗菌効果を評価した。その結果を、下記の表３に併せて示す。なお、初期菌数は、大腸菌が５．７×１０⁵であり、黄色ブドウ状球菌が８．２×１０⁵であった。
【００４８】
【表３】

【００４９】
【表４】

【００５０】
【応用例３〜８】
実施例１の抗菌性ペーストを、上記の表４に示す条件で各種塗料と混ぜて塗工を行い、抗菌性塗膜を得た。そして、塗工前後における菌数（１ミリリットル当たり）を、寒天平板培養法により計測し、その結果を下記の表５に示した。
【００５１】
【表５】

【００５２】
【発明の効果】
以上のように、本発明の抗菌性ペーストは、媒体である界面活性剤液中に、無機系抗菌性粉末が、特定の範囲内の割合で均一に分散含有されており、長期にわたって凝集・沈殿を生じることがない。したがって、本発明の抗菌性ペーストを、所定の塗料（ベース樹脂のみからなる場合も含む）に、適宜の割合で添加することにより、所定濃度の抗菌性塗料を簡単に得ることができる。そして、このようにして得られた抗菌性塗料においても、その中に分散含有されている無機系抗菌性粉末の分散安定性が良好であるため、塗工により、均一な抗菌効果を備えた塗膜を得ることができる。
【００５３】
そして、本発明の抗菌性ペーストのなかでも、無機系抗菌性粉末として、平均粒子径が０．１〜１０μｍの銀ゼオライト系抗菌性粉末を用いたものは、特に優れた抗菌性と分散安定性を備えている。
【００５４】
また、本発明の抗菌性ペーストのなかでも、界面活性剤として、リン酸エステル系共重合体もしくは有機変性オルガノポリシロキサンを用いたものは、銀イオンを含む抗菌性粉末と組み合わせても、ペーストが変色することがないため、塗料の色が重要となるような用途に対しても、有効に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an antibacterial paste capable of obtaining an antibacterial coating film by being mixed with a paint or the like and applied.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a wide variety of antibacterial, antifungal, and deodorant products are available for the purpose of maintaining comfort and hygiene management. Accordingly, antibacterial paints and antibacterial coating agents that can easily obtain an antibacterial coating film simply by coating are attracting attention.
[0003]
These are indispensable for manufacturers to add antibacterial properties to products, such as antibacterial hard coats for mobile phones and car handles, antibacterial flooring flooring, etc. It is expected.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the antibacterial agent blended in the antibacterial paint or the like is generally an inorganic antibacterial powder, which has a problem of poor dispersibility in the paint. For this reason, in practice, the paint (including the coating agent) and the antibacterial agent are prepared separately, and at the time of application, both are mixed and applied each time. There are many cases. In addition, since the antibacterial agent is scattered during this work, the health of the worker may be impaired. Therefore, some attempts have been made to pre-mix the paint constituent solvent and the antibacterial agent in advance, but they cannot be maintained in a uniformly dispersed state for a long time, and are agglomerated during storage or transportation. Easy to settle. For this reason, it is necessary to sufficiently stir again at the time of coating, which requires labor. In addition, the precipitated inorganic antibacterial powder layer may become a hard layer (hard cake) and cannot be redispersed. And above all, since the inorganic antibacterial powder is difficult to disperse uniformly, the distribution becomes uneven due to secondary aggregation, and the antibacterial effect of the coating film obtained is the biggest problem. Yes.
[0005]
The present invention has been made in view of such circumstances, can maintain a uniform dispersion over a long period of time, and can be easily mixed with a paint at the time of coating and uniformly dispersed in the paint. The purpose is to provide an antibacterial paste.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the antibacterial paste according to claim 1 of the present invention is an antibacterial paste used by mixing with a paint or the like, and is a medium comprising a surfactant liquid mainly composed of a surfactant. during, a configuration that 35 80% by weight of inorganic antimicrobial powder with respect to the total are uniformly dispersed therein.
[0007]
In addition, the antibacterial paste according to claim 2 of the present invention has an average particle size of 0. 0 among the antibacterial paste according to claim 1. The composition is a silver zeolite antibacterial powder of 5 to 10 μm.
[0008]
Furthermore, in the antibacterial paste according to claim 3 of the present invention, among the antibacterial pastes according to claim 1, the surfactant is a phosphate ester copolymer or an organically modified organopolysiloxane. Take the configuration.
[0009]
In the present invention, “having a surfactant as a main component” is used to include the case where the whole is composed of only a surfactant.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described.
[0011]
The antibacterial paste of the present invention is obtained using a surfactant solution and an inorganic antibacterial powder.
[0012]
As the above-mentioned surfactant liquid, liquids composed of various surfactants are used, but those that are not normally liquid can be made liquid by using a liquid component such as a solvent that does not cause a problem of mixing with a paint. Can be used.
[0013]
Examples of the surfactant include alkenyl succinate, alkyl benzene sulfonate, alkyl naphthalene sulfonate, alkyl sulfate ester salt, higher alcohol sulfate ester salt, polyoxyethylene alkyl ether sulfate ester salt, and dialkyl sulfosuccinate salt. , Alkyl phosphate ester salts, phosphate ester copolymers, anionic surfactants such as polycarboxylic acid type polymer surfactants, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, organically modified organopolysiloxane And nonionic surfactants such as betaine-type amphoteric surfactants such as alkylbetaines and amidebetaines. These may be used alone or in combination of two or more.
[0014]
Among these, anionic surfactant alkyl phosphoester salts and phosphate ester copolymers, and nonionic surfactant polyoxyethylene, are highly effective in preventing aggregation and sedimentation of inorganic antibacterial powders. Alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, organically modified organopolysiloxane and the like are suitable.
[0015]
In addition, inorganic antibacterial powders containing silver ions may be used. In that case, it is an important requirement that the paint does not react with silver ions to cause discoloration. Therefore, in that it does not change color with respect to silver ions, dialkylsulfosuccinate ester salts, alkyl phosphate ester salts and phosphate ester copolymers, which are anionic surfactants, and organic modified organo compounds, which are nonionic surfactants. Polysiloxane or the like is preferable. However, for applications where discoloration of the paint is not a problem, a surfactant capable of discoloring may be used.
[0016]
Therefore, it is particularly preferable to use a phosphate ester copolymer or an organically modified organopolysiloxane as a surfactant that has an excellent anti-aggregation / sedimentation action and has no discoloration to silver ions. By using these, an antibacterial paste suitable for a wide range of applications can be obtained regardless of the application of the paint and the type of inorganic antibacterial powder. The antibacterial paste using the phosphoric acid ester copolymer can be added to various solvent-based paints, and the antibacterial paste using the organically modified organopolysiloxane can be added to the solvent-based paint. In addition, it can be added to water-based paints.
[0017]
Examples of the phosphoric ester copolymer include those represented by the following general formulas (1) to (3).
[0018]
[Chemical 1]

[0019]
[Chemical 2]

[0020]
[Chemical 3]

[0021]
In the general formulas (1) to (3), R and M are both divalent organic groups, which may be the same or different.
[0022]
Moreover, as said organic modified organopolysiloxane, what is shown by following General formula (4) is mention | raise | lifted, for example.
[0023]
[Formula 4]

[0024]
In the general formula (4), X is a monovalent organic group introduced into the siloxane skeleton by organic modification, and examples thereof include a polyether group, an alkyl group, an amino group, a fatty acid residue, and an epoxy group. However, among these, a polyether group having two or more ether bonds is preferable. In particular, a polyether group composed of a copolymerized adduct of ethylene oxide (EO) and propylene oxide (PO) is preferable.
[0025]
Examples of the polyether group include those represented by the following general formula (5) and those represented by the following general formula (6). The polyether group represented by the general formula (5) is obtained by introducing an EO / PO copolymer adduct having an end in the form of allyl alcohol into a siloxane skeleton. The polyether group represented by the general formula (6) can be obtained by introducing an EO / PO copolymerization adduct having a terminal in the form of alcohol into a siloxane skeleton.
[0026]
[Chemical formula 5]

[0027]
[Chemical 6]

[0028]
In addition, as the organically modified organopolysiloxane that can be used in the present invention, all the groups bonded to both sides and terminals of the siloxane skeleton as in the organically modified organopolysiloxane represented by the general formula (4) are CH ₃ . There is no need (excluding the organic modifying group X), and there may be no problem even if hydrogen or various monovalent organic groups (which may be the same or different from each other) are bonded to the portion.
[0029]
As the surfactant used in the present invention, those having a balance between hydrophobicity and hydrophilicity within the range of HLB 12-18 are suitable. That is, when the HLB is out of the above range, there is a tendency that the aggregation / sedimentation preventing effect on the inorganic antibacterial powder is not sufficient.
[0030]
On the other hand, in the present invention, the inorganic antibacterial powder blended in the surfactant liquid containing the surfactant as a main component may be any conventionally known powder. Examples include metal ions supported on zeolite, zirconium phosphate, silica gel, clay mineral, silica alumina, metasilicate aluminate, magnesium, glass, and the like, among which zeolite-based materials are preferably used.
[0031]
Examples of the antibacterial metal ions include silver, zinc, copper, cobalt and the like, and they are used alone or in combination of two or more. Of these, silver or zinc is preferred. Silver is optimal in terms of antibacterial properties.
[0032]
As the zeolite, either natural or synthetic products can be used. For example, as natural zeolite, analcine, chabazite, erionite, mordenite and the like are suitable, and as synthetic zeolite, A-type zeolite, X-type zeolite, Y-type zeolite, high silica zeolite and the like are suitable. is there. Particularly preferred are synthetic zeolites A-type zeolite, X-type zeolite, Y-type zeolite, high silica zeolite and natural mordenite.
[0033]
And as such an inorganic type antibacterial powder, a thing with an average particle diameter of 0.1-10 micrometers is suitable. That is, it is not technically easy to form a powder having an average particle size of less than 0.1 μm. Conversely, when the average particle size exceeds 10 μm, the dispersion stability tends to deteriorate, and the resulting coating film has This is because it becomes difficult to impart uniform antibacterial properties. Of these, those having an average particle diameter of 0.5 to 5.0 μm are particularly suitable.
[0034]
The antibacterial paste of the present invention can be easily obtained by using the surfactant liquid as a medium, blending the above-mentioned inorganic antibacterial powder in an appropriate ratio, and stirring uniformly. However, the mixing ratio of inorganic antibacterial powder has to be set to the whole to 35 80% by weight (hereinafter abbreviated as "%"). That is, when the inorganic antimicrobial powder is less than 35% when this obtain antibacterial coating is added to the paint can not be obtained a sufficient antimicrobial effect, it exceeds 80% in the reverse This is because the antibacterial paste becomes too viscous to make it difficult to add and mix the paint. Of these, setting in the range of 35 to 60% is convenient in handling.
[0035]
In the antibacterial paste thus obtained, the inorganic antibacterial powder is uniformly dispersed and contained in the surfactant liquid as a medium, and does not cause aggregation / precipitation over a long period of time. This is considered to be due to the fact that each of the inorganic antibacterial powders is covered with a surfactant and stabilized in a state where the distance is maintained due to steric hindrance or electrical repulsion.
[0036]
Therefore, the antibacterial paint having a predetermined concentration can be easily obtained by adding the antibacterial paste of the present invention to the paint (including the case of being composed only of the base resin) at an appropriate ratio. And even in the antibacterial paint obtained in this way, the inorganic antibacterial powder dispersed and contained therein does not cause aggregation / precipitation over time. Can be obtained.
[0037]
In addition, when the antibacterial paste of the present invention is added to the paint, the content of the inorganic antibacterial powder in the added paint depends on the kind of the inorganic antibacterial powder and the required antibacterial degree. Usually, it is preferably set to about 0.05 to 15% with respect to the entire coating material. That is, if it is less than 0.05%, the antibacterial effect of the obtained coating film is low, and conversely if it exceeds 15%, the coating film forming ability may be lowered.
[0038]
Next, examples will be described together with comparative examples.
[0039]
[Example 1]
As an inorganic antibacterial powder, Bacte killer MB-102GS (manufactured by Kanebo Co., Ltd., 3% silver ion supported on zeolite, average particle size 1.5 μm) was prepared, and BYK110 (BIC -A surfactant manufactured by Chemie and having a phosphate ester copolymer as a main component was prepared. The target antibacterial paste was obtained by mixing 35 parts by weight of the inorganic antibacterial powder (hereinafter abbreviated as “parts”) and 65 parts of the surfactant solution and stirring uniformly. This product has excellent dispersion stability because it does not cause any precipitation of the inorganic antibacterial powder even after being left for 24 hours. In addition, when left for 10 days, the inorganic antibacterial powder settles and separates into two layers, but the above sedimented layer does not form a hard layer (hard cake) and can be easily shaken by shaking the entire container. Could be redispersed.
[0040]
[Example 2]
As a surfactant solution, Polyflow KL245 (manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd., a surfactant mainly composed of organically modified organopolysiloxane) was prepared. Other than that was carried out similarly to the said Example 1, and obtained the target antimicrobial paste. Even when this product is allowed to stand for 24 hours, the inorganic antibacterial powder does not precipitate at all and has excellent dispersion stability. In addition, when left for 10 days, the inorganic antibacterial powder settles and separates into two layers, but the above sedimented layer does not form a hard layer (hard cake) and can be easily shaken by shaking the entire container. Could be redispersed.
[0041]
[Comparative Example 1]
As a medium, a conventionally used coating solvent (xylene) was used without using a surfactant solution. Other than that was carried out similarly to the said Example 1, and obtained the inorganic type antimicrobial powder dispersion liquid used as a comparative example. In this product, the inorganic antibacterial powder settled 100% after standing for 24 hours, and the separation stability was poor. Moreover, when it left to stand for 10 days, the said sedimentation layer formed the hard layer (hard cake), and this was not able to be taken out.
[0042]
[Examples 3 to 6 , Comparative Examples 2 and 3]
Using the same inorganic antibacterial powder and surfactant solution as in Example 1, mixing at the blending ratios shown in Tables 1 and 2 below, various Example products having different blending ratios of the inorganic antibacterial powder and A comparative product was obtained. These viscosities at 25 ° C. were measured using a B-type viscometer, and the ease of handling was evaluated in the following three stages. These results are also shown in Tables 1 and 2 below.
[0043]
[Evaluation of ease of handling]
○: No problem in handling △: Slightly difficult to handle ×: Difficult to handle, causing trouble in work [0044]
[Table 1]

[0045]
[Table 2]

[0046]
From the above results, it can be seen that the blending ratio of the inorganic antibacterial powder needs to be 80% or less.
[0047]
[Application Examples 1 and 2, Control Examples 1 and 2]
Using the antibacterial paste obtained in Example 2, it was mixed with the base resin (urethane resin) at the blending ratio shown in Table 3 below to prepare two types of antibacterial paints with different blending ratios of the inorganic antibacterial powder did. As a control, two types of antibacterial paints were prepared by directly mixing the inorganic antibacterial powder used in Example 2 with the same base resin as described above. For these antibacterial paints, the film adhesion method (published on September 5, 1997, issued by Textile Co., Ltd., “All about antibacterial”, page 177, right column, line 7 to line 178, right column, line 29 The antibacterial effect was evaluated. The results are also shown in Table 3 below. The initial number of bacteria was 5.7 × 10 ⁵ for Escherichia coli and 8.2 × 10 ⁵ for Staphylococcus aureus.
[0048]
[Table 3]

[0049]
[Table 4]

[0050]
[Application examples 3 to 8]
Antibacterial paste of Example 1, subjected to coating by mixing with various coatings under the conditions shown in Table 4 above SL to obtain an antimicrobial coating. The number of bacteria before and after coating the (per milliliter) was measured by the agar plate culture method, and shows the results in Table 5 below.
[0051]
[Table 5]

[0052]
【The invention's effect】
As described above, the antibacterial paste of the present invention contains the inorganic antibacterial powder uniformly dispersed at a ratio within a specific range in the surfactant liquid that is a medium. Will not occur. Therefore, an antibacterial paint having a predetermined concentration can be easily obtained by adding the antibacterial paste of the present invention to a predetermined paint (including a case of being made of only a base resin) at an appropriate ratio. Also in the antibacterial paint thus obtained, the dispersion stability of the inorganic antibacterial powder dispersed therein is good, so that a coating having a uniform antibacterial effect can be obtained by coating. A membrane can be obtained.
[0053]
Among the antibacterial pastes of the present invention, those using silver zeolite antibacterial powder having an average particle size of 0.1 to 10 μm as the inorganic antibacterial powder are particularly excellent in antibacterial properties and dispersion stability. It has.
[0054]
Among the antibacterial pastes of the present invention, those using phosphate ester copolymers or organically modified organopolysiloxanes as surfactants can be used in combination with antibacterial powders containing silver ions. Since it does not change color, it can be used effectively for applications where the color of the paint is important.

Claims

A antimicrobial paste used mixed in paints, in a medium consisting of detergent solution mainly composed of surfactant, entire to 35 80% by weight of inorganic antimicrobial powder uniformly An antibacterial paste characterized by being dispersedly contained.

The inorganic antibacterial powder has an average particle size of 0. The antibacterial paste according to claim 1, which is a silver zeolite antibacterial powder of 5 to 10 μm.

The antibacterial paste according to claim 1 or 2, wherein the surfactant is a phosphate ester copolymer or an organically modified organopolysiloxane.