JP3893848B2 - 合成セグメント - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鋼製セグメント、鋳鉄製セグメント、さらには球状黒鉛鋳鉄製セグメント(ダクタイルセグメント)も含む鋳鋼製セグメントなどのメタル系セグメント(以下、「鋼殻」という)とその中に充填されたコンクリートとからなる一体構造の合成セグメントに関し、特にトンネルの内周面を平滑に施工できて共同溝や下水道幹線、さらには地下河川などとして利用されるトンネルの覆工材として広く利用できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、トンネルの地山を覆工するセグメントとしては、RCセグメントの他に例えば図12に図示するような合成セグメントが知られている。
【0003】
この種の合成セグメントにおいては、トンネルの軸方向の両側部と周方向の両端部をそれぞれ形成する主桁板30と継手板31をトンネルの周方向と軸方向に沿ってそれぞれ設置し、またその地山側にスキンプレート32を設置することにより、鋼殻33がトンネルの周方向に沿って所定の曲率で弧状に湾曲する箱状に形成されている。また、必要に応じて内側に複数の補強リブ34が取り付けられている。そして、こうして形成された鋼殻33内にコンクリート35が充填されている。
【0004】
ところで、最近では、地下鉄のトンネル用としてだけでなく、共同溝や下水道幹線、さらには地下河川などとして利用されるトンネル用の覆工材としても、セグメントが広く使用され、特に下水道幹線や地下河川として利用されるトンネルの覆工には、トンネルの内周面を平滑に施工できる等の理由から、上述するような鋼材部分とコンクリート部分が一体構造をなす合成セグメントが広く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の合成セグメントでは、鋼殻33の表面が平滑でコンクリート35の付着力が期待できないため、鋼殻33とコンクリート35との一体化構造がきわめて困難であった。
【0006】
このため、コンクリート35は単にシールド覆工体の内面を平滑にし、シールドの推進ジャッキの反力受け等としてのみ利用できる程度で、シールド覆工体の構造材としては評価できず、きわめて不経済であった。
【0007】
また、コンクリート35をシールド覆工体の構造材として評価できないことから、主桁板30や継手板31などの部材断面を相当大きくする必要があるため、セグメントの大型化が免れないだけでなく、鋼材使用量が大幅に増えてセグメントの製作コストが大幅に嵩む等の課題があった。
【0008】
この発明は以上の課題を解決するためになされたもので、特にコンクリート部分も鋼材部分と同様にシールド覆工体の構造材として評価できるようにすることで、鋼材使用量の低減などによる経済性を高めた合成セグメントを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の合成セグメントは、トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強材を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と定着部はそれぞれ断面略T字状と断面略リップ溝状に形成されてなることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の合成セグメントは、トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強材を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と定着部はそれぞれL字状と筒状に形成されてなることを特徴とするものである。
【0011】
請求項3記載の合成セグメントは、トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強材を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は、前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と前記定着部はそれぞれL字状とリング状に形成されてなることを特徴とするものである。
【0012】
請求項4記載の合成セグメントは、請求項1記載の合成セグメントにおいて、主補強材は、鉄筋、異形鉄筋、孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板から形成されてなることを特徴とするものである。
【0013】
請求項5記載の合成セグメントは、請求項2または3記載の合成セグメントにおいて、主補強材は、鉄筋、異形鉄筋から形成されてなることを特徴とするものである。
【0014】
請求項6記載の合成セグメントは、請求項1記載の合成セグメントにおいて、主補強材は、トラス梁状に形成されてなることを特徴とするものである。
請求項7記載の合成セグメントは、請求項1〜6のいずれかに記載の合成セグメントにおいて、主桁板、継手板および/または背板の内側面にリブが多数突設してあることを特徴とするものである。
【0015】
本発明において、鋼殻は原則として、鋳鉄製または球状黒鉛鋳鉄製をも含む鋳鋼製で、主桁板と継手板と背板は鋳造により一体的に形成されているが、鋼製の場合は主桁板と継手板と背板をそれぞれ別々に形成し、後から連結する組み立て式も考えられる。
【0016】
また、鋼殻内には主補強材とせん断補強材の両方が設置されているが、せん断補強材を省略して主補強材のみが設置される場合もある。また、主補強材とせん断補強材はともに鉄筋、異形鉄筋、孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板などで形成され、特に主補強材の例としては、例えば上弦材と下弦材とからなるもの、上弦材と下弦材とこの二部材間に設置された複数の斜材とからトラス梁状に形成されているもの、さらには軸方向に複数に分割され、かつ互いが連結されて1本の主補強材として形成されているもの等がある。
【0017】
また、係合部と定着部との係合手段としては、さらにフックとフック受けとによる引っ掛け方式などが考えられる。また、主桁板、継手板および背板の内側にその全面にわたってリブが多数突設されていてもよい。
【0018】
リブとしては、縦縞状に突出するものの他にエンボス状に突出するものでもよい。また、リブは必ずしも主桁板、継手板および背板の全てに突設されている必要はなく、例えば主桁板、継手板または背板のいずれか、または複数の部材に突設されていてもよい。
【0019】
背板は波板状(コルゲート状)に形成されていてもよい。背板が波板状に形成されていることで、主桁板がセグメントの両側部と中央部に設置される。また、せん断補強材として継手板の軸方向に連続する補強リブが、主桁板の軸方向に所定間隔おきに設置されてもよい。
【0020】
さらに、継手板2の内側部には、後述する主補強材4の端部が定着される定着部5が、主桁板1と背板3とのコーナ部には、後述するせん断補強材6の端部が定着される定着部7がそれぞれ突設されている。
【0021】
こうしてトンネルの地山に沿って所定の曲率で弧状に湾曲する鋼殻8が形成されている。そして、この鋼殻8内に複数の主補強材4とせん断補強材6がそれぞれ設置され、さらにコンクリート9が充填されて鋼殻8とコンクリート9と主補強材4とせん断補強材6とが一体をなす合成セグメントが形成されている。
【0022】
主桁板1、継手板2および背板3の各内側面、すなわち鋼殻8の内側面には鋼殻8とコンクリート9との完全な一体化を図るために、リブ10が各部材の全面にわたって多数突設されている。
【0023】
この場合のリブ10としては、図示するような縦縞状のリブが考えられるが、必ずしもこのような形状に限られるものではなく、リブの代わりにエンボス状の突起が多数突設されていてもよい。
【0024】
また、主桁板1の外側にはトンネルの軸方向に隣接する鋼殻8どうしを接合するためのリング継手11が、継手板2の外側にはトンネルの周方向に隣接する鋼殻8どうしを接合するためのセグメント継手12がそれぞれ形成されている。
【0025】
さらに、主桁板1および継手板2の外側には隣接する鋼殻8,8間の隙間を塞いで、この間の止水を図るためのシール部材13がこれらの軸方向に連続して(鋼殻8の周方向に連続して)取り付けられている。
【0026】
この場合のリング継手11は、例えばくさびの原理を利用し、一方の継手を他方の継手にトンネルの軸方向に沿って挿入することにより、セグメントの組み立てと同時にセグメントどうしを接合できるように形成されている。
【0027】
また、セグメント継手12は、例えばホールインアンカーの原理を利用し、一方の継手を他方の継手にトンネルの軸方向に沿って挿入することにより、セグメントの組み立てと同時にセグメントどうしを接合できるように形成されている。
【0028】
そして、シール部材13は、例えば主桁板1および継手板2の外側にこれらの部材の軸方向に沿って(鋼殻8の全周)紐状または帯状に連続して取り付けられた止水ゴム等でよい。
【0029】
なお、ここで鋼殻8の主桁板1、継手板2および背板3は、原則として定着部5、7およびリブ10とともに鋳造により一体的に形成されているが、鋼板などで別々に形成され、後から組み立てられていてもよい。
【0030】
主補強材4は主桁板1と同じ曲率でトンネルの周方向に沿って弧状に湾曲する棒状または帯板状に形成され、かつ継手板2,2間にトンネルの周方向に沿って設置され、さらにその両端が継手板2の定着部5に定着されている。
【0031】
一方、せん断補強材6は地山側に(背板3側に)コの字状をなす門形に形成され、かつ背板3の上に複数の主補強材4を抱き込むように設置され、さらにその両端が定着部7に定着されている。
【0032】
また、主補強材4とせん断補強材6はともに鉄筋、異形鉄筋、孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板などから形成され、特に主補強材4としては、例えば図4(a),(b),(c)にそれぞれ図示するような孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板などから形成されている。
【0033】
また、主補強材4の他の例としては、例えば図4(d)に図示するような両端が一体的に連結された上弦材4aと下弦材4bとからなるもの、図4(e)に図示するように上弦材4aと下弦材4bとこの二部材間に設置された複数の斜材4cとからトラス梁状に形成されているもの、さらに図4(f),(g)に図示するように軸方向に複数に分割され、かつ互いが連結されて1本の主補強材として形成されているもの等がある。
【0034】
また、主補強材4の端部を定着部5に定着する方法としては、特にボルト等による機械的連結手段が利用され、例えば図5(a)に図示するように断面略リップ溝状に形成された定着部5に主補強材4の端部に略T字状に形成された係合部14を係合する方法、図5(b)に図示するように板状に突設された定着部5に主補強材4の端部を定着ボルト15でボルト止めする方法などが考えられる。
【0035】
その他の方法としては、特に主補強材4が鉄筋の場合にあっては、例えば図5(c),(d)にそれぞれ図示するようにリング状または筒状に形成された定着部5に主補強材4の端部にL字状に形成された係合部14を差し込む方法などがある。この場合、リング状の定着部5は鉄筋などから形成され、筒状の定着部5は鋼管などから形成されている。
【0036】
このように、主補強材4の端部を定着部5に定着する方法として、特にボルト等による機械的連結手段を利用することで、溶接による接合が困難な鋳鉄製の鋼殻の場合でも、主補強材4の端部を定着部5に確実にしかもきわめて簡単に定着することができる。
【0037】
さらに、主補強材4として鉄筋などを多数設置する場合には、例えば図6(a)に図示するように各主補強材4の端部を一枚の定着板16に溶接し、この定着板16を継手板2の内側に突設された複数の定着金具17に溶接することにより、主補強材4として鉄筋が多数設置されても、各主補強材4の端部を継手板2にきわめて簡単にかつ確実に定着することができる。
【0038】
なお、図6(a)の例では、主補強材4として1本材ではなく、重ね継ぎにより繋いだものが多数設置されている。また、定着金具17は主補強材4の端部を定着部5に定着する方法(図5(a)〜(d)参照)と同じ方法により継手板2の内側に定着されている。
【0039】
せん断補強材6の端部を定着部7に定着する方法としては、例えば図3(c)に図示するようにせん断補強材6の端部を定着部7に定着ボルト18でボルト止めして定着する方法などが考えられる。
【0040】
なお、定着部7はせん断補強材6の端部を定着するとともに、鋼殻8の剛性を高めるための補強材としても機能するもので、図示するような三角形板などの板状に形成され、かつ主桁板1の軸方向に所定間隔おきに突設されている。また、定着部7は例えば図6(a)に図示するように背板3の上に突設される場合もある。
【0041】
さらに、図6(b)は、セグメント継手12を介して継手板2に作用するトンネル周方向への、主に引張力に対し、継手板2の面外抵抗力を高めるために、継手板2の内側部に補剛材19が突設されている例を示したものである。
【0042】
補剛材19は鉄筋、異形鉄筋、孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板などで形成され、コンクリート9内に深く埋設されていることにより継手板2の面外抵抗力を高めるものである。
【0043】
なお、補鋼材19は、主補強材4の端部を定着部5に定着する方法(図5(a)〜(d)参照)と同じ方法で継手板2の内側に突設されている。
【0044】
こうして鋼殻8内に複数の主補強材4とせん断補強筋6が設置され、さらにコンクリート9が充填されることで、鋼殻8と主補強材4とせん断補強筋6とコンクリート9とが完全に一体化された合成セグメントが形成されている。
【0045】
したがって、これまでの合成セグメントとは異なり、コンクリート9の部分を鋼殻8と同様にシールド覆工体の構造部材として評価できるので、上記の合成セグメントをトンネルの覆工材として利用すれば、単にシールド覆工体の内周を平滑にできるだけでなく、主桁板1や継手板2などの部材断面を小さくできることで部材断面の合理化が図れ、また鋼材使用量を低減できることで経済性が図れ、さらにシールド覆工体の外径を低減できることで、シールド工事のトータルコストが大幅に低減される等の効果が期待できる。
【0046】
図7〜図11は合成セグメントの他の例を示し、このうち図7と図8に図示する合成セグメントは、特に鋼殻8の背板3が波形状(コルゲート状)に形成されていることにより、セグメントの両側部にだけでなく中央部にも複数の主桁板1を有し、さらに鋼殻8内に複数の主補強材4とせん断補強材として複数の縦リブ20がそれぞれ設置されている例を示したものである。
【0047】
主補強材4としては、図示するような孔開き鋼板で形成されたものが設置され、また縦リブ20としては、継手板2の軸方向に連続する縦リブが主桁板1の軸方向に所定間隔おきに設置されている。
【0048】
また、図9に図示する合成セグメントは、図7と図8に図示する合成セグメントにおいて、さらに主補強材4として孔開き鋼板で形成されたものが2枚、抱き合わせて設置され、かつ主補強材4と背板3との間に複数のせん断補強材6が設置されている例を示したものである。
【0049】
この場合、せん断補強材6としては、例えば鉄筋や帯鋼などが主補強材4の軸方向に所定間隔おきに設置され、その両端は背板3と主補強材4にボルト等による機械式連結手段によってそれぞれ連結されている。
【0050】
なお、図では、各せん断補強材6の下端部は背板3の上に突設された定着部7に定着ボルト18でボルト止めすることによりそれぞれ定着されている。
【0051】
さらに、図10に図示する合成セグメントは、鋼殻8の背板3が波形状(コルゲート状)に形成されていることにより、セグメントの両側部にだけでなく中央部にも複数の主桁板1を有し、さらに鋼殻8内に複数の主補強材4とせん断補強材6がそれぞれ設置され、またせん断補強材6が主補強材4と背板3との間に縦格子状(図(a),(c)参照)またはラチス状(図(b)参照)に設置されている例を示したものである。
【0052】
この場合、主補強材4とせん断補強材6としては、孔開き鋼板、縞付き鋼板、あるいは菱目突起付き鋼板などで形成されたものが設置されている。また、各せん断補強材6の両端は、背板3と主補強材4にボルト等による機械式連結手段によってそれぞれ連結されている。
【0053】
なお、図では、各せん断補強材6の下端部は背板3の上に突設された定着部7に定着ボルト18でボルト止め、または各せん断補強材6の下端部に突設したフック6aを背板3の上に突設された定着部7のフック受け(孔)7aに係止することによりそれぞれ定着されている。
【0054】
そして、図11に図示する合成セグメントは、鋼殻8の背板3が波形状(コルゲート状)に形成されていることにより、セグメントの両側部にだけでなく中央部にも複数の主桁板1を有し、また鋼殻8内にせん断補強材として複数の縦リブ20がそれぞれ設置され、さらに継手板2の内側に、セグメント継手12を介して継手板2に作用するトンネル周方向への、主に引張力に対し、継手板2の面外抵抗力を高めるために、継手板2の内側部に補剛リブ21が突設されている例を示したものである。
【0055】
この場合、縦リブ20としては、継手板2の軸方向に連続する縦リブが主桁板1の軸方向に所定間隔おきに設置されている。また、補剛リブ21は両側の主桁板1と継手板2との間に斜めに設置されている。
【0056】
なお、図7〜図11に図示する合成セグメントの鋼殻8も、主桁板1と継手板2とコルゲート状の背板3が、補強リブ20と補剛リブ21を含めて鋳造により一体的に形成されているが、組み立て方式により形成されていてもよい。
【0057】
【発明の効果】
この発明は以上説明した通りであり、鋼殻内にコンクリートが充填されることで、鋼殻と主補強材とせん断補強材とコンクリートとが完全な一体構造をなす合成セグメントが形成されるため、これまでの合成セグメントとは全く異なり、コンクリートの部分を鋼殻部分と同様にシールド覆工体の構造部材として評価することが可能になり、したがって、単にシールド覆工体の内周を平滑にできるだけでなく、主桁板や継手板などの部材断面を小さくできることで部材断面の合理化を図ることができ、また鋼材使用量を大幅に低減できることで経済性も図ることができ、さらにシールド覆工体の外径を低減できることで、シールド工事のトータルコストも大幅に低減できる等の効果がある。
【0058】
また、主補強材とせん断補強材の定着方式は、雄雌嵌合方式などの機械式連結手段によるので、主補強材とせん断補強材を鋼殻内に確実にかつ簡単に定着することができ、特に溶接が困難な鋳鉄製の鋼殻に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成セグメントからなるシールド覆工体の一部斜視図である。
【図2】(a),(b)は合成セグメントの斜視図である。
【図3】合成セグメントの一例を示し、(a),(b)はその縦断面図、(c)はその横断面図である。
【図4】主補強材の一例を示し、(a)〜(e)はその正面図、(f),(g)はその平面図である。
【図5】(a)〜(d)は、主補強材の定着部を示す斜視図である。
【図6】(a)は鋼殻内に主補強材が設置されている状態を示す一部斜視図、(b)は継手板の内側に補剛材が突設されている状態を示す一部斜視図である。
【図7】合成セグメントの一例を示す斜視図である。
【図8】合成セグメントの一例を示し、(a)はその平面図、(b)はその縦断面図である。
【図9】合成セグメントの一例を示し、(a)はその平面図、(b)はその縦断面図である。
【図10】合成セグメントの一例を示し、(a),(b),(c)はその縦断面図、(d)はその横断面図である。
【図11】合成セグメントの一例を示す斜視図である。
【図12】従来の合成セグメントの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 主桁板
2 継手板
3 背板
4 主補強材
5 定着部
6 せん断補強材
7 定着部
8 鋼殻
9 コンクリート
10 リブ
11 リング継手
12 セグメント継手
13 シール部材
14 係合部
15 定着ボルト
16 定着板
17 定着金具
18 定着ボルト
19 補剛材
20 縦リブ
21 補剛リブ

Claims (7)

  1. トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と前記定着部はそれぞれ断面略T字状と断面略リップ溝状に形成されてなることを特徴とする合成セグメント。
  2. トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に 沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と前記定着部はそれぞれL字状と筒状に形成されてなることを特徴とする合成セグメント。
  3. トンネルの周方向に沿って設置された主桁板と、トンネルの軸方向に沿って設置された継手板と、当該主桁板および継手板の地山側に設置された背板とからなる鋼殻内に複数の主補強材とせん断補強を設置し、かつコンクリートを充填してなる合成セグメントにおいて、前記主補強材は前記トンネルの周方向に沿って設置され、当該主補強材の端部は前記継手板に、当該主補強材の端部と前記継手板の内側部にそれぞれ形成された係合部と定着部とを係合して定着され、前記係合部と前記定着部はそれぞれL字状とリング状に形成されてなることを特徴とする合成セグメント。
  4. 主補強材は、鉄筋、異形鉄筋、孔開き鋼板、縞付き鋼板、菱目突起付き鋼板から形成されてなることを特徴とする請求項記載の合成セグメント。
  5. 主補強材は、鉄筋、異形鉄筋から形成されてなることを特徴とする請求項2または3記載の合成セグメント。
  6. 主補強材は、トラス梁状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の合成セグメント。
  7. 主桁板、継手板および/または背板の内側面にリブが多数突設してあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の合成セグメント。
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