JP3878711B2 - 乗用作業車の吸気音低減装置 - Google Patents

乗用作業車の吸気音低減装置 Download PDF

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、特に乗用作業車の吸気音低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば乗用作業車等をエンジンで駆動する車両においては、エンジンの吸気に伴う吸気脈動やエアクリーナの振動、及びこれらの振動等の吸気管への伝播などによる吸気音、即ち騒音が発生し、この騒音が車両の運転手や車両の近傍にいる者に不快感を与えていた。そこで、エアクリーナから吸入したエアを、左右のフレームを連結するパイプ状の連結フレームを介してエンジンに案内し、該連結フレームの一部に吸気音を消音する共鳴装置であるサイドブランチを形成したり、該連結フレーム内の一部に、又は連結フレーム内の一部とフレームの一部とに、吸気音を消音する共鳴装置であるレゾネータを形成し、特定の周波数を共振現象によって減衰させた技術は特開平8−332283によって出願されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のような手段においては、エアクリーナによって吸引したエアを左右のフレームを連結するパイプフレームを利用してサイドブランチやレゾネータを設ける構成においては、エアクリーナに配設する吸気管が非常に短く、吸気音がかなり大きく、騒音を十分に抑えることができないものとなっていた。また、エアクリーナを通過して塵等を取り除いたエアがエンジンのキャブレターに送るまでの間に、連結フレームに溶着されたサイドブランチやレゾネータを通過しており、溶着による屑やバリ等が除去しきれていない場合には、キャブレターを介してエンジンのシリンダ内にバリ等が吸気され、シリンダやピストンの磨耗を早めるものとなっていた。その為に、工場においてサイドブランチやレゾネータ等の溶着後の溶接によるカスやバリ等を完全に除去する作業を必要としており、工場における製造作業を煩雑にするものとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
機体の外周に中空のパイプで構成した車体フレーム1を配設し、該車体フレーム1内に遮音性の高いエンジンルーム60を構成し、該エンジンルーム60内にエンジン9を配置し、該車体フレーム1を構成する左右側フレーム形成パイプ25・25間を連結する連結フレーム66を、エンジン9にエアを吸気する吸気用の管の一部として使用する乗用作業車Aにおいて、前記連結フレーム66の左右一側途中部にエンジン9に接続されるエアクリーナ51が連通され、該連結フレーム66の左右端部に吸気音を消音する第一サイドブランチ66aと第二サイドブランチ66bを形成し、該連結フレーム66の左右他側途中部に前方に突出する吸気管76を固設し、該吸気管76を前記エンジンルーム60内の前部に固設される筒状のサイドカバー75に向けて延設し、該筒状のサイドカバー75の一端の、エンジンルーム60内の位置に吸気口75aを開口し、該サイドカバー75の他端に、前記エアクリーナ51に連結される吸気管76を連通させたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。図1はパイプ状の車体フレームを有する乗用作業車の側面図、図2は車体フレーム内に本発明の吸気音低減装置を搭載した乗用作業車の側面図、図3は同じく平面図、図4は車体フレーム内に収納されるエンジンを示す斜視図、図5は吸気音低減装置の第一の構成例を示す平面図、図6は同じく第二の構成例を示す平面図、図7は同じく第二の構成例における別形態を示す平面図、図8は同じく第三の構成例を示す平面図、図9は同じく第三の構成例における別形態を示す平面図、図10は同じく第一の実施例を示す平面図、図11は同じく第二の実施例における別形態を示す平面図、図12は同じく他の構成例を示す平面図、図13は同じく他の構成例における別形態を示す平面図ある。
【0006】
まず、本発明の吸気音低減装置を搭載した乗用作業車の概略構成を図1〜図3により説明する。乗用作業車Aの車体フレーム1前部に、フロントアクスルケースを介して左右一対の前車輪3・3が取付けられ、後部にはリアアクスルケースを介して左右一対の後車輪5・5が取付けられている。また、車体フレーム1には運転部やエンジン9やマフラー11などが配設され、該車体フレーム1後端に図示せぬ昇降機構を取付け、該昇降機構に耕耘作業機などの各種作業機を接続可能に構成している。
【0007】
前記車体フレーム1は、前後方向に伸延する左右一対のメインフレーム20・20と、該メインフレーム20・20の前端部と後端部との間に架設した平面視略U字状に形成したサブフレーム21と、該サブフレーム21の後部に起倒自在に立設されて正面視門型に形成したガード22などとから構成されている。
【0008】
前記サブフレーム21は、前記メインフレーム20・20の前方左右方向に横架した前側フレーム形成パイプ24と、該前側フレーム形成パイプ24の左右側端より後方へ突設した左右側フレーム形成パイプ25・25とから成っている。そして、該左右側フレーム形成パイプ25・25は、それぞれ前後車輪3・3・5・5の直上方位置に配置しており、前端から後下方へ向かって傾斜する踏ん張り面形成部25a・25aと、該踏ん張り面形成部25a・25aの後端から、後述する運転部の座席36の側方位置まで後上方へ向けて傾斜する側方傾斜部25b・25bと、該側方傾斜部25b・25bからメインフレーム20・20の後端上方位置まで略水平に伸延する後方伸延部25c・25cとから形成されている。
【0009】
左右の前記踏ん張り面形成部25a・25a間には、該踏ん張り面形成部25a・25aと同一平面上にて前端から後下方へ向けて傾斜した踏ん張り面部71を張設しており、作業者は該踏ん張り面部71に足を載せた安全で楽な姿勢にてハンドル操作が行えるように構成するとともに、下り傾斜路面を走行する際には、作業者は踏ん張り面部71上で足を踏ん張ることができるようにしている。
【0010】
また、前記運転部は、メインフレーム20・20の前端部にハンドルコラム31を、サブフレーム21の踏ん張り形成部25a・25aと略直交する方向に立設し、該ハンドルコラム31の上端にハンドル32を配設し、該ハンドル32の後方に座席36を配設している。そして、該座席36の後方位置における前記サブフレーム21の後方伸延部25c・25cには、正面視門型に形成された前記ガード22がブラケット27を介して立設され、該ガード22はブラケット27を中心として後方へ回動可能に構成されている。
【0011】
また、前記座席36の後方において、メインフレーム20・20後部上には、側面視略L字状に形成したエンジン設置台52が固設され、その上端は前記サブフレーム21の後方伸延部25c・25c前端を連結している前支持体54に固定されている。該エンジン設置台52にエンジン9を設置し、該エンジン9の後端右側にエアクリーナ51を配設している。前記エンジン設置台52は遮蔽板により形成され、エンジン9の前面及び下面を被装し、図2、図4に示すようにエンジン9の左右側面は遮蔽板である遮音カバー57・58によって被装され、エンジン9の後面が遮音カバー59によって被装され、該遮音カバー57・58・59によって被装されているエンジン9上部は、ボンネット45により被覆されエンジンルーム60が形成されている。該エンジンルーム60によって、座席36に搭乗する作業者へは透過音として伝達されており防音効果を増している。また、前記エンジン9後部を被装する遮音カバー59上部とはボンネット45後下部との間の開口部が排気口60aとされ、エンジン9側部に設けた図示せぬファンによって吸引した冷却風を、エンジンルーム60後部の排気口60aより排気しており、エンジン9の放射熱を排出している。
【0012】
図2、図3に示すように、前記エンジン9の後方には、前記サブフレーム21の後方伸延部25c・25c後端部を連結する、中空パイプで形成された連結フレーム66を左右方向に横架している。該連結フレーム66には、前記エアクリーナ51が連通されている。エンジン9の左方には、排気ダクト53が配設され、該排気ダクト53の端部にマフラー11が設けられている。
【0013】
前記車体フレーム1の各構成部材であるメインフレーム20・20、サブフレーム21、ガード22及び連結フレーム66は、それぞれ中空の丸または角型のパイプを用いて、軽量かつ高剛性に構成している。また、前記メインフレーム20・20後部は直上方へ立上げ状に伸延され、上端部が連結フレーム66の途中部に連結されており、剛性の高いフレーム構造とされ、前記連結フレーム66を後述するサイドブランチとして使用した場合に、連結フレーム66自身の吸気脈動による振動が抑えられる。
【0014】
次に、吸気音低減装置について、図5を用いて説明する。前記エンジン9の後方において、前記左右側フレーム形成パイプ25・25の後方伸延部25c・25c後端部には、前記連結フレーム66が横架され、該後方伸延部25c・25cを連結している。該連結フレーム66の左右方向の左側途中部の下面には前記エアクリーナ51が接続され、該エアクリーナ51にエンジン9が接続されている。前記連結フレーム66の左側途中部の後面にエアを吸気する吸気口67が接続されている。
【0015】
また、前記連結フレーム66の図面における左端からエアクリーナ51との連結部までの範囲が、第一サイドブランチ部66aを、連結フレーム66の図面における右端からエアクリーナ51との連結部までの範囲が、第二サイドブランチ部66bを形成しており、該連結フレーム66の全長をサイドブランチとしている。尚、前記第二サイドブランチ部66bは、吸気口67の接続する位置を右側に移動させることで長短変更することができる。
【0016】
このようにサイドブランチ式の吸気音低減装置が構成され、前記吸気口67から吸入された吸気は、連結フレーム66を通過し、該連結フレーム66の下流であるエンジン側に配したエアクリーナ51を介し、直接にエンジン9内へエアが案内される。従って、前記連結フレーム66に溶着したエアクリーナ51や吸気口67の溶着によるバリ等が、エンジン9に吸引される前にエアクリーナ51によって除去されるので、溶着後のバリ等を工場において完全に除去する作業が不必要となり、工場における製造が容易となっている。また、このエンジン9へ吸気するときに吸気脈動や連結フレーム66、吸気口67の振動などによる騒音が発生する。この騒音が、サイドブランチとして作用する連結フレーム66の前記第一サイドブランチ部66a及び第二サイドブランチ部66bによって、消音されるのである。
【0017】
また、前記第一サイドブランチ部66a及び第二サイドブランチ部66bはある特定の周波数帯域の音に対して消音効果を有するもので、それぞれ第一サイドブランチ部66aの長さL1、及び第二サイドブランチ部66bの長さL2を変化させることにより有効な周波数帯域を変更することができ、所望の周波数帯域に対応する寸法に前記長さL1及び長さL2を予め設定している。
【0018】
構成例の場合、例えば大きな騒音を発生する周波数帯域である120Hz付近及び240Hz付近の騒音を消音できる寸法に、前記長さL1及び長さL2を設定している。即ち設定共鳴周波数を、例えば第一サイドブランチ部66aで120Hz、第二サイドブランチ部66bで240Hzとしている。サイドブランチは、設定共鳴周波数の奇数倍の周波数に対しても消音効果を有するので、前記例によれば、例えば360Hz付近や720Hz付近の騒音も消音可能である。また、前記長さL1及び長さL2の一方もしくは両方の設定共鳴周波数を、例えば30Hzとすれば、さらに多くの周波数帯域の消音が可能になる。このように、連結フレーム66を吸気管及びサイドブランチとして利用していながら、二種の周波数帯域の消音を可能としているので、低コストで大幅な騒音の低減ができるのである。
【0019】
吸気音低減装置の第二の構成例を、図6により説明する。前記エンジン9の後方において、前記後方伸延部25c・25cに前記連結フレーム66が横架され、該連結フレーム66の左右途中部にエアクリーナ51を接続して、エアクリーナ51下部にエンジン9を接続し、エアクリーナ51に連通する吸気管として連結フレーム66とフレーム形成パイプ25の後方伸延部25cとが利用されている。即ち、前記連結フレーム66の左右途中部とエアクリーナ51との連結部より左側の連結フレーム66を吸気管とし、該連結フレーム66と左側の後方伸延部25cとの接合部に連通口25dが開口され、後方伸延部25cのエンジン9前部より前方位置において内側方向にパイプである吸気口70が固設され、後方伸延部25cが吸気管とされている。前記吸気口70は側面視において遮音材であるエンジン設置台52に囲まれた位置に配置されている。
【0020】
この第二の構成例のように吸気管延長式の吸気音低減装置を構成することで、前方のエンジン9による廃熱が後方に排気されており、エンジン9前方に配した吸気口70によって冷気が吸気され、エンジン9へ案内される吸気の温度を低温にすることができ、エンジン9の性能を向上させることができる。また、吸気口70が遮蔽板であるエンジン設置台52に囲まれており脈動音が座席36側に伝達されることはない。更に、前記後方伸延部25cと連結フレーム66とが長さの長い吸気管として使用され、吸気による吸気音が低減される。
【0021】
また、第二の構成例において吸気管として口径の大きいフレーム形成パイプ25の後方伸延部25cが使用されているが、口径を小径とする後方伸延部25c’が用いられる場合には、図7に示すように後方伸延部25c’前部に口径を大きくし内部容積の大きい膨張型の消音装置であるプリチャンバー72を配設し、共鳴を生じるエネルギーを吸収することで幅広い周波数帯域の吸気音の低減を図っている。
【0022】
また、吸気音低減装置の第三の構成例を、図8により説明する。左右に配した前記後方伸延部25c・25c後端部には、前記連結フレーム66が横架され、該連結フレーム66の左右方向の左側途中部の下面には前記エアクリーナ51が接続されている。前記連結フレーム66は吸気管として用いられ、連結フレーム66の左右方向の右側途中部の前面に吸気管73の後端部が接続されており、連結フレーム66のエアクリーナ51との連結部より左側から吸気管73の連結部までの間を吸気管部66a’とされている。前記吸気管73は左側に配置した伸延部25cに支持されながら前方に伸延し、吸気管73前端部がエンジン9の前方位置まで延出され、エンジン9による排気熱に影響のされない冷気が吸引されている。
【0023】
この第三の構成例のように吸気管延長式の吸気音低減装置を構成することで、吸気管の長さが、吸気管部66a’と吸気管73との合わせた全長の長い管が形成され、脈動が吸気管73前端に伝わるまでに減衰し、吸気音を減少させることができる。また、エンジン9の放射熱がエンジン9後方より排気されており、エンジン9の廃熱に影響をうけることのないエンジン9の前方の冷気が吸気管73より吸気されており、エンジン9内に熱膨張されていない低温のエアが吸気され、エンジン9の性能を向上させることができる。
【0024】
また、第三構成例にプリチャンバーを配設する構成にすることもできる。即ち、図9に示すように、前記連結フレーム66の右側途中部にエアクリーナ51が接続され、連結フレーム66の左側途中部に吸気管73’が接続され、吸気管73’がエンジン9前方まで延出されている。本構成例においては吸気管73’前部途中位置に膨張型の消音器であるプリチャンバー74が配設されている。該プリチャンバー74によって、吸気管73’と吸気管部66a’によって減衰されなかった幅広い周波数の吸気音が吸収され、吸気管73’前端の開口からの吸気音が減少される。
【0025】
また、吸気音低減装置の第一の実施例を、図10により説明する。エアクリーナ51にエアを吸引する構成として、エンジンルーム60内に取り付けられているサイドカバー75より吸気する構成にしている。即ち、エンジンルーム60の構成部材である遮音カバー57とボンネット45の前部に筒状のサイドカバー75が配置され、該サイドカバー75前部内側に吸気口75aが開口されている。このサイドカバー75に吸気管76が連通され、該吸気管76を介してエアクリーナ51に、熱風が滞留することがないようにエンジンルーム60前部の冷気が吸気されている。この吸気管76は、前記後方伸延部25cに平行状に前後方向に配置され、後方伸延部25cによって支持され、吸気管76後端部が連結フレーム66左側に接続されている。該連結フレーム66右側下部に前記エアクリーナ51が配設され、連結フレーム66のエアクリーナ51との連結部より左側から吸気管76の連結部までの間を吸気管部66a’としている。
【0026】
この第一の実施例のように構成することで、エンジン9内にエンジンルーム60前部の膨張していない温度の低いエアが吸気されており、エンジン9へ案内される吸気の温度を低温にすることができ、エンジン9の性能を向上させることができる。また、前記サイドカバー75に開口した吸気口75aはエンジンルーム60内に設けられており、吸気口75aより発生する吸気音が直接に座席36に搭乗する作業者に伝達されることがなく、防音効果が向上されている。更に、エアクリーナ51内に吸気する管が吸気管76と吸気管部66a’とにより長く形成しており、吸気音が低減されている。
【0027】
尚、第一の実施例においては、吸気管76と吸気管部66a’とを介してエアクリーナ51内に吸気する構成であり、口径の小さいものが用いられているが、図11に示すように、サイドカバー75後部にプリチャンバー77を配し、連通パイプ82を介してサイドカバー75とプリチャンバー77とを連通させて、消音室を二段に設けて、幅広い周波数帯域で共振させるこで、吸気口75aから外部に伝播される吸気音が減少される。
【0028】
また、吸気音低減装置の他の構成例を、図12により説明する。他の構成例は、第一の実施例の前記連結パイプ66の左右両端部に第一サイドブランチ部66a及び第二サイドブランチ部66bが形成されたサイドブランチ式の吸気音低減装置を利用したものである。前記連結パイプ66の左側下面に固設したエアクリーナ51とエンジン9のキャブレター13との間に膨張型の消音器であるプレチャンバー78を介在させている。
【0029】
この他の構成例のように、エアクリーナ51とキャブレター13との間にプレチャンバー78を介在させる構成にすると、プレチャンバー78によてエンジン9の吸引による脈動が減少されるので、エアクリーナ51に発生する固体音が減少され吸気音を大幅に減少させることができる。また、前記プレチャンバー78は吸気管等の管径に比べ内部容積が大きくされており、サージタンクの働きがあり、エンジン9のバルブの開閉によるキャブレター13内を流れるエアの圧がキャブレター13に衝撃として伝達されることが防がれている。
【0030】
また、他の構成例として図13に示すように構成することもできる。前記エンジン9前部まで延出する吸気管73と吸気管部66a’とにより吸気管の全長を長くした吸気管延長式の吸気音低減装置を利用したものである。吸気管73と吸気管部66a’とにより吸気管の全長を長くしたことによって、キャブレター13内の脈動が大きくなる構成となっており、この脈動にキャブレター13を対応させることは困難であり、脈動が大きいとエンジン9出力の安定性が悪くなる場合があった。これを防ぐために、この吸気管延長式の吸気音低減装置のエアクリーナ51とキャブレター13との間に図13に示すように膨張型の消音器であるプレチャンバー79を介在させている。
【0031】
このように、エアクリーナ51とキャブレター13との間にプレチャンバー79を介在させる構成にすると、吸気管延長によるキャブレター13内の脈動の増加を抑えることができ、エアクリーナ51による固体音の発生が減少され、吸気音を低減することができる。
【0032】
また、吸気口から吸入された吸気によって、エンジンへ案内されるときに発生する、吸気脈動などによる騒音である吸気音の内、大きな騒音を発生する複数の周波数帯域を連結フレームに形設したサイドブランチを用いて消音する構成にするために、連結パイプにエアクリーナや吸気口を溶着しても、該連結パイプより下流のエンジン側にエアクリーナを配置しており、吸気口やエアクリーナ自身を連結パイプに溶着した溶接によるカスやバリ等がエアクリーナで除去され、エンジン内に送られることがなくなり、耐久性のあるエンジンを提供することができる。
【0033】
また、エンジンに直接にエアを送るエアクリーナを左右に配置するフレーム形成パイプを連結する連結フレームに連結し、該連結フレームと左右一側のフレーム形成パイプとを連通し、連通した側のフレーム形成パイプの前後途中位置に吸気口を開口し、エアクリーナに連結される吸気用の管を機体を支持する車体フレームを利用して前方まで延長させており、エンジン吸気されることで、吸気用の管に発生する吸気脈動がエアクリーナより長い距離に渡って伝わり、フレーム形成パイプの前後途中位置に吸気口より伝播する吸気音を減衰させることができ、騒音を低下することができる。この全長の長い吸気管を車体フレームを利用しており、特別の管を設ける必要がないので、コストを削減する吸気音低減装置を構成することができる。また、車体カバーに設けた吸気口をエンジン前方に開口し、温度の低い空気を吸引させることでエンジンの性能を向上させることができる。
【0034】
また、左右に配置するフレーム形成パイプを連結する連結フレームの一側途中部に、エンジンに接続されるエアクリーナを連通し、連結フレームをエンジンにエアを吸気する吸気用の管の一部とし、連結フレームの左右他側途中部に前方に伸延する吸気管が連通され、エアクリーナに連結される吸気用の管を連結フレームを介して前方に延長させており、エンジンに吸気されることで発生する吸気脈動がエアクリーナより長い距離に渡って伝わり、フレーム形成パイプの前後途中位置に吸気口より伝播する吸気音を減衰させることができ、騒音を低下することができる。また、吸気管を前方に伸延させて温度の低い空気を吸引させることでエンジンの性能を向上させることができる。
【0035】
また、エアクリーナに接続する吸気用の管を延長したことで、エンジンに接続されるキャブレター内の吸気脈動が大きくなる場合においても、エアクリーナとエンジン側のキャブレターとの間に膨張型の消音部材であるプレチャンバーを介装したことで、エンジンの吸引による吸気脈動が減少され、エンジン出力を安定させると同時に、エアクリーナに発生する固体音が減少され吸気音を大幅に減少させている。また、前記プレチャンバーは吸気管等の管径に比べ内部容積が大きくされており、サージタンクの働きが行われており、エンジンのバルブの開閉によるキャブレター内を流れるエアの動圧がキャブレターに衝撃として伝達されることが防がれており、キャブレターに生じる固体音が減少され、さらなる消音をすることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
機体の外周に中空のパイプで構成した車体フレーム1を配設し、該車体フレーム1内に遮音性の高いエンジンルーム60を構成し、該エンジンルーム60内にエンジン9を配置し、該車体フレーム1を構成する左右側フレーム形成パイプ25・25間を連結する連結フレーム66を、エンジン9にエアを吸気する吸気用の管の一部として使用する乗用作業車Aにおいて、前記連結フレーム66の左右一側途中部にエンジン9に接続されるエアクリーナ51が連通され、該連結フレーム66の左右端部に吸気音を消音する第一サイドブランチ66aと第二サイドブランチ66bを形成し、該連結フレーム66の左右他側途中部に前方に突出する吸気管76を固設し、該吸気管76を前記エンジンルーム60内の前部に固設される筒状のサイドカバー75に向けて延設し、該筒状のサイドカバー75の一端の、エンジンルーム60内の位置に吸気口75aを開口し、該サイドカバー75の他端に、前記エアクリーナ51に連結される吸気管76を連通させたので、吸気口から吸入された吸気によって、エンジンへ案内されるときに発生する、吸気脈動などの騒音のうち、大きな騒音を発生する複数の周波数帯域を、連結フレームに形設したサイドブランチを用いて消音することができる。
また、エアクリーナに接続される吸気用の管を延長させており、エンジンに吸気されることで発生する吸気脈動がエアクリーナより長い距離に渡って伝わり、フレーム形成パイプの前後途中位置に吸気口より伝播する吸気音を減衰させることができ、騒音を低下することができる。
また、吸気音を伝播する吸気口が遮音性の高いエンジンルーム内の筒状のサイドカバー75に設けられており、吸気音が直接に運転者に伝播されることなく、エンジンルームを透過した透過音が伝播されるので、更なる消音をすることができる。
また、該連結パイプより下流のエンジン側にエアクリーナを配置しており、吸気口やエアクリーナ自身を連結パイプに溶着した溶接によるカスやバリ等がエアクリーナで除去され、エンジン内に送られることがなくなり、耐久性のあるエンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パイプ状の車体フレームを有する乗用作業車の側面図である。
【図2】 車体フレーム内に本発明の吸気音低減装置を搭載した乗用作業車の側面図である。
【図3】 同じく平面図である。
【図4】 車体フレーム内に収納されるエンジンを示す斜視図である。
【図5】 吸気音低減装置の第一の構成例を示す平面図である。
【図6】 同じく第二の構成例を示す平面図である。
【図7】 同じく第二の構成例における別形態を示す平面図である。
【図8】 同じく第三の構成例を示す平面図である。
【図9】 同じく第三の構成例における別形態を示す平面図である。
【図10】 同じく第一の実施例を示す平面図である。
【図11】 同じく第二の実施例における別形態を示す平面図である。
【図12】 同じく他の構成例を示す平面図である。
【図13】 同じく他の構成例における別形態を示す平面図である。
【符号の説明】
A 乗用作業車
1 車体フレーム
9 エンジン
11 マフラー
13 キャブレター
25c 後方伸延部
51 エアクリーナ
66 連結フレーム
66a 第一サイドブランチ
66b 第二サイドブランチ
67 吸気口
70 吸気口
73 吸気管
75 サイドカバー
75a 吸気口
76 吸気管
78 プレチャンバー
79 プレチャンバー

Claims (1)

  1. 機体の外周に中空のパイプで構成した車体フレーム(1)を配設し、該車体フレーム(1)内に遮音性の高いエンジンルーム(60)を構成し、該エンジンルーム(60)内にエンジン(9)を配置し、該車体フレーム(1)を構成する左右側フレーム形成パイプ(25・25)間を連結する連結フレーム(66)を、エンジン(9)にエアを吸気する吸気用の管の一部として使用する乗用作業車Aにおいて、前記連結フレーム(66)の左右一側途中部にエンジン(9)に接続されるエアクリーナ(51)が連通され、該連結フレーム(66)の左右端部に吸気音を消音する第一サイドブランチ(66a)と第二サイドブランチ(66b)を形成し、該連結フレーム(66)の左右他側途中部に前方に突出する吸気管(76)を固設し、該吸気管(76)を前記エンジンルーム(60)内の前部に固設される筒状のサイドカバー(75)に向けて延設し、該筒状のサイドカバー(75)の一端の、エンジンルーム(60)内の位置に吸気口(75a)を開口し、該サイドカバー(75)の他端に、前記エアクリーナ(51)に連結される吸気管(76)を連通させたことを特徴とする乗用作業車の吸気音低減装置。
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