JP3866760B2 - 一過性トランスフェクションによる高力価のヘルパーフリーのレトロウイルスの生産 - Google Patents

一過性トランスフェクションによる高力価のヘルパーフリーのレトロウイルスの生産 Download PDF

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Description

発明の技術分野
本発明は、分子生物学、さらに詳しくは、診断および治療の両方を含む広範囲の用途のため、ならびに研究の目的のために、組み換えレトロウイルスベクターの調製に関する。
発明の背景
有効な遺伝子の転移は、遺伝子療法を成功させる前提要件である。レトロウイルスベクターは、選定された遺伝子を広範囲の標的細胞に有効に導入するための最も将来性のある媒介物であると認識されており、ヒト遺伝子療法に用いられ成功している(Anderson 1992に概観されている)。レトロウイルスの最も注目すべき特徴として、他の方法では取り込ませることが困難であった細胞内に有効に遺伝子を転移させる能力、造血幹細胞に感染させる能力および自己複製受容(replication-competent)ウイルスが存在しなくても遺伝子を転移させる能力が挙げられる。
高力価(high-titer)ヘルパーフリー(ヘルパーフリー:「ヘルパーウイルスを含有しない」との意。以下同様)レトロウイルス株(retorovial stock)蓄積物を生成する現在の方法は、選定したベクターを発現する安定なプロデューサーセルラインの形成に依っていた(Miller 1990に概観されている)。プロデューサーセルラインは、レトロウイルスベクターをパッケージングセルライン内に導入することによって作られる。これは、途中でウイルスの組立てに必要な蛋白質の全てを合成する。従って、多くの個々のクローンから、高力価のレトロウイルスベクターを発現するクローンを選択することが必要である。これは、トランスフェクトされたクローンの当初のプールによるウイルスの生産は平均して低いからである。選択には1ヵ月以上かかり、多大の労力と費用とが必要である。さらに、レトロウイルスmRNAが長い間発現すると、これによりプロデューサーセルラインにとって致命的となることがあり、延長された培養の結果、力価が低下する。
遺伝子療法および多くの他の環境において有用となるためには、プロデューサーセルラインにより作られたウイルスの力価は、約106またはそれより大きくなければならない。それぞれの構築物(construct)のためには、多くのクローン細胞を試験し、高力価の組み換えウイルスを安定に生産するクローン細胞を捜し出すことが、屡々必要となる。このような過程は、平均して2ヵ月かかり、この間は労力を集中しても、生産できる構築物の数は限られている。これに加えて、組み換え構築物は、屡々、長期間にわたってプロデューサーセルラインにとって致命的ともいえる生産物を発現し、これはセルラインが持っている力価の低下につながる。この後者の問題に起因して、屡々、或る種の構築物にとって高力価を得ることができなくなる。
たとえば、高力価v−ablまたはP210bcr/ablヘルパーフリーレトロウイルスを生成する試みの中で、非常に稀ではあるが、クローンが106/mlより高い力価でウイルスを生産すること、および、これらのクローンは通常、培養期間中に高力価のウイルスを生産する能力を失うことが見出された。この現象はまた、rel関係転写因子のレトロウイルス形質注入にも観察された。
従って、急速で有効であって結果に矛盾を生じない操作でウイルス株(viral stock)を高力価で信頼性をもって調製する方法を開発する必要が生ずる。
発明の概要
本発明によれば、目的の遺伝要素(genetic element)を含有する感染性ウイルス構築物の高力価のヘルパーフリーウイルス株を製造する方法を開示している。この方法は、目的の遺伝要素を含有するウイルス構築物を一過性トランスフェクション(transient transfection)によってセルラインに導入し、その後、調製されたウイルス株を回収して、このようなウイルス株を調製し得るセルラインの作成を含む。このウイルス株はレトロウイルス株を含むことができ、また、このウイルス構築物はレトロウイルス構築物を含むことができる。本発明の方法ではセルラインとして、Ad5−形質変換(transformed)ヒト胎児腎臓293セルライン、詳細には、その中で調製されたクローンセルライン(clonal cell line)および293T/17およびANJOU 65と称されるセルラインを使用することができる。さらに詳細には、本発明で使用することができるセルラインは、その中で調製されたBOSC 23と命名されたクローンパッケージセルライン(clonal packaging cell line)であってもよい。3つのセルラインは、全てブダペスト条約によりジ アメリカン タイプ カルチャー コレクション(the American Type Culture collection ATCC)に1993年2月12日付で寄託されている。これらセルラインのATCCアクセッションナンバーは、セルライン293T/17はATCCアクセッションNO.CRL 11268;ANJOU 65はATCCアクセッションNo.CRL 11269;およびBOSC 23はATCCアクセッションNo.CRL 11270である。
本発明は、また、トランスフェクション後の比較的短い期間で、レトロウイルスベクタのような感染性ウイルス構築物の高力価ヘルパーフリーウイルス株の調製を容易にするような前記の新しいセルラインを包含している。前記のように、本発明によって調製された最初のセルラインは、293T/17セルラインおよび293細胞として知られているAd5−形質転換ヒト胎児腎臓細胞から導かれたセルラインである。このセルラインは、ヘルパーウイルスの存在下で、高力価のレトロウイルス株を製造することができ、また、自己復製受容体を開発しなくても、パッケージ機能をトランスフェクトすることによって(たとえば、構築物pCRIPenv-およびpCRIPgag-2である293T/17細胞中に連続的にトランスフェクションして)修飾することができる。
ANJOU 65セルラインは293T/17セルラインから導かれ、かつ、本発明によるプロデューサセルラインとして役に立つセルラインに必要なパッケージ機能の一部分を含んでいる。このセルラインは、高い逆転写酵素活性を示すとともにレトロウイルスベクターおよびヘルパーウイルスの一過性トランスフェクションについて高力価なウイルスを生産する。ANJOU 65細胞は、完全にパッケージしているセルラインとして役立つために外膜発現要素(envelope expression element)の導入のみが必要である。ANJOU 65セルラインは、遺伝子治療を容易にする種々のヒトの細胞およびその他の細胞を感染させるに好適な構築物を含んでいる両種指向性(amphotropic)で、かつ、擬似化された(pseudotyped)レトロウイルスのような種々のレトロウイルス構築物およびウイルス構築物を作るのに使用することができる。
さらに、本発明は、高力価のヘルパーフリーのレトロウイルスを生産するセルラインであるBOSC 23と命名された同種指向性(ecotropic)パッケージセルライン、およびCAK 8と命名された両種指向性セルラインを包含する。さらに詳細には、BOSC 23およびCAK 8プロデューサーセルラインは、現在使用されているパッケジセルラインよりも遥かにトランスフェクトし易い。BOSC 23またはCAK 8の何れかを使用し、CaPO4 トランスフェクション処理を最適化することにより、48−72時間の後続トランスフェクションで、上澄液1ml(ミリリットル)あたり感染粒子106個を越えるレトロウイルスの力価を得ることができる。生産されたレトロウイルスはヘルパーフリーであり、早期の造血前駆細胞(hematopoietic progenitor)を感染させることができる。この一過性な系は、高力価プロデューサーセルラインの選択について時間がかかる工程を回避することができる。さらに、安定なプロデューサーセルラインに対して「毒性(toxic)」があると考えられる遺伝子を含むレトロウイルスベクタを使用して、ここで示されるように、力価を106よりも高くすることができる。これらは前記のabl関連遺伝子およびrel関連遺伝子を包含する。現在の一過性な系においてレトロウイルスを生産するための時間を短縮することは、高力価で生産するためのプロデューサー細胞に対する悪影響を最小にすることになる。
本発明は、最初に、293セルラインのようなセルラインを同定することにより、クローンプロデューサーセルラインを製造する方法を含む。このセルラインは、レトロウイルスの生産の可能性およびこのように選択されたセルラインに導入し、前記レトロウイルス構築物を生産するためのセルラインを必要としているパッケージ機能を含む構築物についての可能性を示す。好ましくは、本発明の製造方法で製造された構築物がヘルパーフリーとなるように、自己復製受容ヘルパーウイルスを生産しないように、このような機能は、連続的に導入される分離プラスミドとなるように処理される。また、プロデューサーセルラインを製造する方法は、好ましくは抗生物質選択培地の存在下で行われる。これは、所望の能力を有するプロデューサーセルラインの調製を容易にするものと認められる。
プロデューサーセルラインによる、かつ、本発明の方法に相当する方法による高力価のヘルパーフリレトロウイルスの調製は、広範囲にわたる診断および治療に有用である。たとえば、このように、本発明は特有な細胞質遺伝因子を発現するレトロウイルスの調製を包含し、遺伝子交換、遺伝子欠陥の補填、化学療法およびHIVのような感染疾患治療に使用するための、遺伝子治療による直接の投与に有用である。
本発明は、セルラインについての本発明の方法および/または手段によって調製されたウイルス株をも包含する。同様に、本発明のウイルス株から導かれた少なくとも一つの感染ウイルス構築物に感染せしめられた培養細胞も包含される。このような培養細胞は、診断および治療の両方に使用するために製造される。治療での使用は、疾病および遺伝子の異常または機能障害が存在する疾病および他の状態の研究のための細胞モデルを調製することが期待される。細胞モデルは、細胞モデル中で、目的とする遺伝子の異常を反映している特有の遺伝物質を導入する本発明によって調製されたレトロウイルスベクタを細胞モデル試験に使用する細胞に感染させることによって調製することができる。さらに、本発明におけるその他の態様において、多数の遺伝子の異常を反映した細胞モデルを得るために、多数のレトロウイルスベクタに、同じ細胞を導入することができる。これは、多数の障害の結果である特有な状態を研究者が研究することを可能とし、さらに、それぞれの遺伝子の異常間に存在するような、個々の相互作用の評価を可能とする。また、本発明の迅速性および多様性はウイルス構築物の多様性および細胞生理学に及ぼすこれらの影響の評価を容易にする。
さらに、本発明は、目的の細胞の種類からの蛋白質の製造を包含する。特に、細胞の変種は、本発明によって製造されたウイルス株中の遺伝物質をその中に導入することにより、修飾された蛋白質を製造することができる。代表的な細胞は、体外培養された患者の組織、動物の細胞よびセルラインを包含する。本発明の方法は、特有の細胞の感染が蛋白質グリコシル化反応のような所望の組織固有の修飾をおこすことを容易にする。感染させられた標的細胞が、特有なウイルス構築物によって生じた細胞質遺伝因子の導入から予期し、または、予言し得るような修飾を包含する関係がある目的蛋白質を生産した後に、本発明によって調製された感染性ウイルス株に目的とする組織または細胞を感染させることにより、蛋白質の生産が起こる。
また、本発明によるレトロウイルスの大規模生産は、宿主中での特有な抗原に対する免疫を達成させるワクチンの調製とともに特有に修飾された蛋白質の大規模生産を容易にする。
さらに、本発明の応用は、cDNAライブラリから遺伝子の分離およびその機能の相当する同定に関係がある。たとえば、cDNAライブラリ全体の生産物は、レトロウイルスベクタへのクローニングによって発現し、次いで、本発明のセルラインへトランスフェクトすることができる。レトロウイルス生産物の大規模生産は、引続いて目的とする基準に従って特有な生産物を選択し、目的とする集団を感染させることを可能とする。
さらに、本発明は、構築物のBOSC 23セルラインへの一過性トランスフェクションに代表されるヘルパーフリーの同種指向性レトロウイルス以外のウイルスの調製を包含する。さらに詳細には、本発明に従って同様にして調製されたANJOU 65セルラインは、適切な外膜発現構築物でトランスフェクションすることにより両性レトロウイルスの調製に使用することができる。また、本発明は、ここで調製し、かつ、記載したように、CAK 8セルラインのトランスフェクションによるヘルパーフリーの両種指向性レトロウイルスの調製を包含する。さらに疑似化されたレトロウイルスの調製に使用される外膜発現構築物は、Burns, et, al., 1993, PNAS USA 90:8033-8037に論じられているように、また、Hopkins, 1993, PNAS USA 90:8758-8761で再吟味されているように、水癌性口内炎ウイルス(VSV)のG糖蛋白質であってもよい。このようにして調製されたウイルスは、他の種類のセルラインと同様にヒトのセルラインの感染に特に好適である。アデノウイルスおよびヘルペスウイルスのような交替(alternative)ウイルスおよび潜在的な遺伝子治療ベクタは、また、ここで論じられた手法で調製することができる。
本発明は、本発明によって修飾されている細胞の分析のための好適なキットを包含する。従って、本発明によって導かれた遺伝的に加工された構築物を含有する細胞は、遺伝子の機能および蛋白質生産の影響を決定するための分析を迅速に行うことができる。このようなキットは、遺伝子伝達物(gene reporter)および誘導構築物(inducer constructs)の分析、突然変異構築物(mutant constructs)およびこれらに対応する生物学上の機能の迅速な分析および研究環境における生物学的に関係がある蛋白質の製造に適用することができる。本発明以前に述べられた適用を要約し、セルラインを包含する材料を期待しているようなキットが調製されており、このキットは本発明に従って使用することができる。
従って、本発明の主たる目的は、レトロウイルス生産について首尾一貫した質および量を与えるヘルパーフリーで高力価のレトロウイルスを調製する方法を提供するにある。
さらに、本発明の目的は、アーク(arc)安定性があり、かつ、使用に際しては多数回の継代に耐える高力価のレトロウイルスの調製に使用するためのプロデューサーセルラインを提供するにある。
さらにまた、本発明の目的は、疾病の細胞モデルを提供し、かつ、本発明の方法によって発展させるにある。
さらにまた、本発明の目的は、本発明によって、細胞中において遺伝的に加工された構築物を分析するためのアッセイキットを調製し、使用するにある。
さらに本発明の他の目的および利益は、次に示した図面を参照して、次の発明の詳細な説明を当業者が読むことによって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、本発明のBOSC 23同種指向性プロデューサーセルラインを調製するための工程(protocol)を簡単に示した流れ図である。
図1Bは、本発明のCAK 8両種指向性プロデューサーセルラインを調製するための工程を再吟味するための流れ図である。
図2は、pCRIPenv-トランスフェクトしたANJOU細胞のクローンからの上澄液のRT分析の結果を描いている。個々のクローンのハイグロマイシン(hygromycin)に対する抵抗性が分離され、かつ、上澄液は外生遺伝子テンプレート(exogenous template)(Goff et at., 1981)上でRTが分析された。陽性対照(positive controls)はpZAP(野生種Moloney virus, Shoenmaker et al., 1981)からの上澄液およびCRE細胞(Danos and Mulligan, 1988)からの上澄液である。pZAPをトランスフェクトした上澄液は、ここで示されているように1:10および1:100に希釈された。NIH 3T3上澄液を陰性対照(negative control)とした。
図3Aは、pGDVv-ablウイルス感染が、3T3細胞のほぼ全体を形質転換していることを示す。NIH 3T3細胞(感染前に一夜平板培養された5x105個の細胞)を、pGDv-ablトランスフェクトした48時間後のBOSC 23細胞からの上澄液の1mlに感染させた。対応する新しい力価(neo titer)は2.9x106/mlであった。
図3Bは、pGDを感染させた3T3細胞(pGD力価は3.9x106/mlであった)である陰性対照を描いている。写真は感染後48時間に撮られた。
図3Cは、v−ablレトロウイルスベクターに感染させた繊維芽細胞(fibroblasts)のキナーゼ活性を描いている。テキストに記載されているように3μgのpGDv-ablが、25μMのクロロキンの存在下で、BOSC 23細胞中にトランスフェクトされた。トランスフェクションの48時間後に、NIH 3T3細胞を感染させるために、1mlの上澄液が使用された。感染の48時間後に、細胞は溶解され、試験管内でのablキナーゼ活性(Konopka and Witte, 1985)を測定した。免疫沈降(immunoprecipitating)抗体は、pEX−4(Konopka and Witte, 1985)であった。免疫沈降の前に、陰性対照である3T3およびpGDv-abl感染細胞におけるように、陽性対照であるN54における蛋白質のほぼ半分が存在していた。試料は、7.5%SDS−ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動に付され、また、りん酸化された蛋白質は増感紙で12時間にわたるオートラジオグラフィで検出された。
図3Dは、P210bcr/ablレトロウイルスベクターで感染させた繊維芽細胞からのキナーゼ活性を描いている。テキストに記載されているように、3μgのpGD 210bcr/ablを、25μMクロロキンの存在下で、BOSC 23細胞にトランスフェクトさせた。トランスフェクションの48時間後に、NIH 3T3細胞を感染させるために、1mlの上澄液が使用された。感染の48時間後に、細胞は溶解され、試験管内でablキナーゼ活性(Konopka and Witte, 1985)を測定した。免疫沈降抗体はpEX−4(Konopka and Witte, 1985)であった。免疫沈降の前に、pGD感染させた陰性対照およびpGD210bcr/abl感染させた細胞におけるように、陽性対照である210Wにおける蛋白質と等しい量が存在していた。試料は、7.5%SDS−ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動に付され、また、りん酸化された蛋白質は増感紙で12時間にわたるオートラジオグラフィで検出された。
図4Aおよび図4Bは、(a)MFG−lacZを感染させた骨髄および(b)pGDを感染させた骨髄を投与されたハツカネズミの脾臓の組織化学的な染色の結果を描いている。MFG−lacZ骨髄を移植したハツカネズミは900cGYおよび5×104個の骨髄細胞が投与された。pGD骨髄を移植したハツカネズミは、850cGYおよび1×104個の骨髄細胞が投与された。(また、850cGYおよび1×105個の骨髄細胞が投与され、pGD移植されたハツカネズミについては、染色は負であった。)脾臓は固定され、染色され、凍結切片(cryostat sections)が「材料および方法」
に記載されているように切り出された。倍率は10×である。
詳細な説明
本発明によれば、当業者の水準にある従来の分子生物学、微生物学及び組み換えDNA技術も使用できる。かかる技術は文献に充分に説明されている。たとえば、Sambrook, et al., "Molecular Cloning: A Laboratory Manual"(1989);Ausubel, et al., Current Protocols in Molecular Biology, (John Wiley and Sons, Inc., New York, 1989);"DNA Cloning: A Practical Approach, "Volumes IおよびIIを(D.N. Glover ed. 1985);"Oligonucleotide Synthesis"(M.J. Gait ed. 1984);"Nucleic Acid Hybridization"(B.B. Hames & S.J. Higgins eds. 1985);"Transcription And Translation"(B.D. Hames & S.J. Higgins eds. 1984);"Animal Cell Culture"(R.I. Freshney ed 1986);"Immobilized cells And Enzymes"(IRL Press, 1986);B. Perbal., "A Practical Guide to Molecular Cloning"(1984)参照せよ。それらの開示は、参考として本明細書に入れる。
「レプリコン」は、生体内DNA複写の自律的単位として作用する細胞質遺伝因子(たとえば、プラスミド、染色体、ウイルス)であって、自らの制御下に複製し得る。
「ベクター」は、たとえば、プラスミド、ファージまたはコスミドの如きレプリコンで、他のDNAセグメントが結合して、結合セグメントの複製をもたらす。
「DNA分子」とは、一重螺旋または二重螺旋のデオキリボヌクレオチド(アデニン、グアニン、チミンおよびシトシン)の多分子形をいう。この語は分子の一次および二次構造のみを意味し、特有な三次構造に制限するものではない。従って、この語は、とりわけ線状DNA分子(たとえ、制限断片)、ウイルス、プラスミドおよび染色体に見られる二重螺旋DNAを包含する。特有な二重螺旋DNA分子の構造を説明する際、DNAの非転写螺旋(mRNA類似の配列を有する螺旋)に従って5’−3’方向の通常の配列を示すこととする。
DNA「コード配列」とは、二重螺旋DNA配列で、適当な制御配列の支配下に置かれた時に、生体内でポリペプチドに転写、翻訳されたものである。コード配列の両末端は、5’(アミノ基)末端の開始コドンと3’(カルボキシル基)末端の翻訳停止コドンで決定される。コード配列は、原核生物の配列、真核生物mRNAからのcDNA、真核生物(たとえば、哺乳類)DNAからのゲノムDNAおよび合成DNA配列さえも包含し、これらに限定されない。
ポリアデニレーションシグナルおよび転写終止配列は、通常、コード配列方向の3’に位置する。
転写、翻訳調節配列はDNA制御配列で、たとえば、プロモーター、エンハンサー、ポリアデニレーションシグナル、ターミネーターであり、宿主細胞内でコード配列の発現に与る。
「プロモーター配列」は、細胞内でRNAポリメラーゼを結合し、しかも下流(3’方向)コード配列の転写を開始し得るDNA調節領域である。本発明を定義するため、プロモーター配列は、その3’末端で転写開始部位によって制限され、上流(5’方向)に延びて、バックグランドより上流で検出可能なレベルで転写を開始するに必要な最少数の塩基または要素を包含するものである。プロモーター配列内で転写開始部位(通常は、たとえば、ヌクレアーゼS1マッピングすることによって定められる)およびRNAポリメラーゼの結合を分担する蛋白結合域(コンセンサス配列)が認められる。真核生物プロモーターは屡々(必ずではないが)「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを包含している。
コード配列は、RNAポリメラーゼがコード配列をmRNAに転写し、次にコード配列によってコード化された蛋白質に翻訳される時、細胞内で転写および翻訳調節配列の支配下にある。
「シグナル配列」は、コード配列の前に加え得る。この配列は、ポリペプチドのN末端にある、シグナルペプチドをコード化するもので、宿主細胞に伝達してポリペプチドを細胞表面に向かわせ、あるいは、ポリペプチドを培地内に分泌する。このシグナルペプチドは、蛋白質が細胞を離れる前に、宿主細胞によって切り取られる。シグナル配列は、原核生物および真核生物に固有の多種の蛋白質とともに見出される。たとえば、アルファファクタ−酵母固有の蛋白質−は酵母から分泌され、そのシグナル配列は、培地中に分泌されるべき異種起源の蛋白質に結合し得る。(米国特許第4546082号、欧州特許第0116201号明細書、1983年1月12日公告;米国特許願第522909号明細書、1983年8月12日出願参照)。さらに、アルファファクターリーダおよびその類似体は、多種の酵母、たとえば、サッカロミセスおよびクルイベロミセスから異種蛋白質を分泌するとされている(欧州特許願第88312306.9号、1988年12月23日出願;米国特許願第139682号、1987年12月30日出願;欧州特許公告第0301669号、1989年2月1日公告)。
外因性のまたは異種起源のDNAが細胞内に導入されていれば、このDNAによって細胞は「形質転換」されている。形質転換DNAは、染色体DNAと結び付(共有結合して)いてもよく、または結び付いていなくてもよいが、細胞のゲノムを作り上げる。原核生物、酵母、哺乳動物の細胞では、たとえば、形質転換DNAはプラスミドの如きエピソーム要素上に保持されてもよい。真核生物細胞については、安定に形質転換された細胞は、形質転換DNAが染色体中に結合し、染色体複製によって娘細胞に遺伝する。この安定性は、この真核生物の細胞が、形質転換DNAを含有する娘細胞の集団を包含するセルラインまたはクローンとなる能力によって表わされる。「クローン」とは有糸分裂により単一の細胞または共通の先祖から導かれる細胞の集団である。「セルライン」とは、多世代にわたり、試験管内で安定に生長し得る一次細胞のクローンである。
「レトロウイルス」とは、DNA分子の生成を指示するゲノムRNAを含むウイルスであって、新しいウイルス構築用のmRNAの生成のための鋳型として働く。「レトロウイルスベクター−構築物」は、感染性レトロウイルスであって、非ウイルス性遺伝子を試験管内でも生体内でも栄養細胞中に導入するために使われる。さらに一般的にはウイルスは細胞寄生粒子で、頭穀(capsid)として知られている蛋白質の外殻に含まれる核酸(RNAまたはDNA)を含んでいる。感染性ウイルス粒子は、ビリオンとして知られている。従って、本明細書では「ウイルス」はその範囲内でレトロウイルスをも包含する。
「ウイルス株」は、ウイルスベクターまたはウイルス構築物でトランスフェクションまたは感染させた細胞から作られたウイルス含有上澄液である。かかる細胞は、本明細書に記載され開示されたものを包含する。レトロウイルス株はこのようにして作られた感染性レトロウイルス粒子に言及する際に使用される。
自己複製能を有するウイルス構築物とは、感染に必要なシス-作用性ウイルス領域と同様にビリオン構築蛋白質をコード化する全ての遺伝子を保有する構築物である。ウイルスは、ビリオン構築蛋白質をコード化する幾つかもしくは全部の遺伝子が消去され、または無い時に「自己複製能無し」とする。
「ヘルパーウイルス」は自己複製能のあるウイルスであって、自己複製能のないウイルスの株のなかに、時には存生することもある。本発明方法を実施する際のレトロウイルス生産の例において、存在するヘルパーウイルスは不純物であるので、なるべく避けたほうがよい。たとえば、動物感染が起こったら、ヘルパーウイルスによって宿主に好ましからざる病的な状態を引き起すことがある。
「同種指向性」レトロウイルスは、ネズミウイルス外膜糖蛋白質を含有するウイルスであって、ラットの細胞およびマウスの細胞にのみ見出される「同種指向性受容体」に結合している。同種指向性糖蛋白質は一般にヒトの細胞に感染しない。それと反対に「両種指向性」レトロウイルスはネズミウイルスを包含するレトロウイルスであって、糖蛋白質の両種指向性クラスのenv遺伝子を含み、齧歯目動物、ハツカネズミ、ヒト、ニワトリ、犬、猫およびミンクを包含する広範囲の宿主に結合し得るレトロウイルスである。
本発明において、「遺伝物質」および「目的の細胞質遺伝因子」とは広義には核酸(たとえば、RNA、DNA)をいう。さらに詳細には、本発明によって作られるウイルス構築物に組入れることによって、標的細胞中に好ましく導入され得る物質をも含む。目的の遺伝物質・因子を特に例示すれば、アンチセンス核酸;DNA、mRNA、リボゾームRNA、組み換えRNA、小核RNAならびに蛋白質、蛋白質断片、アンチセンス核酸、DNA、mRNA、リボゾームRNA、組み換えRNA、小核RNA、前記のものの断片、およびそれらの結合物から選ばれたものをコード化するヌクレチドである。
「A」(A=単純蛋白質、DNA分子、ベクターなど)を含む組成物とは、実質的に「B」(B=1つ以上の混入蛋白質、DNA分子、ベクターなど)を含まない。すなわち、組成物のうち、蛋白質、DNAまたはベクター[但し、AおよびBが属する種(species)のカテゴリーによる]の少なくとも約75重量%が「A」の場合である。組成物中で「A」がA+B種の、好ましくは、少なくとも約90重量%、最も好ましくは、少なくとも99重量%のものである。目的の種の能力または特徴を有する単一の分子量種(single molecular weight species)を含有しており、実質的に不純物を含まない組成物が好ましい。
第一に、本発明はAd5−形質転換ヒト胎児セルライン 293から誘導され、特に作成されたレトロウイルスプロデューサーセルラインを作ること、および使用することであって、力価が高く、ヘルパーウイルスを含まない目的細胞質遺伝因子を包含するレトロウイルス株の製造の際に、パッケージセルラインとして役立つものである。従って、本発明方法は、
A. 前記ウイルス株を調製できるセルラインを用意し、
B. 目的の遺伝要素を含有するウイルス構物を記セルライン内に一過性にトランスフェクトし、
C. このようにしてられたウイルス株を収穫する(ただし、ここで、上記方法のステップBには高力価安定プロデューサーラインを選択するステップを包含しないこと)
を特徴としている。
特に、本発明は、前記に記したクローンセルライン、すなわち、293T/17,ANJOU 65,BOSC 23,CAK 8およびそれらからのセルライン誘導物を包含する。本発明のクローンセルラインは一過性なトランスフェクションに基づく本発明方法によって、目的とするレトロウイルスの大きな株を製造するに好適である。本発明で開示され請求項に記載されたセルラインはジアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)に寄託されている。最初の3つのセルラインは1993年2月12日に寄託され、アクセッションナンバーは、293T/17にはCRL 11268、ANJOU 65にはCRL 11269,BOSC 23にはCRL 11270が付されている。CAK 8は1994年2月22日に寄託(ブダペスト条約)され、アクセッションナンバーはCRL 11554である。
本発明は、たとえば、293細胞の如き適当な細胞の或る量を選択分離し、続いて、その細胞内に、たとえば、細胞にウイルスを生産させるようなプラスミドの如き構築物を導入するクローン細胞の製造方法を包含する。特に、このプラスミドは、ウイルス配列を複製し、次いで、外膜作用でウイルスを蛋白質の頭殻で包むなどにより、ウイルスをパッケージングすることを容易にする要素を含んでいる。
本発明方法の1つの態様は、ウイルスを複製してパッケージングセルラインとしてしまうような構築物を順次導入して、かかる構築物に複製受容を行わしめることなく、ヘルパーウイルスの所望の特性を与えることである。また、プロデューサーセルラインを、好ましくは、たとえば、下記のgPT選択培地のようなバクテリアの抗生物質選択培地に保持することである。
高度にトランスフェクトし得るヘルパープロデューサーセルライン中に一過性にトランスフェクションすることによる明瞭な特徴は、トランスフェクトされた細胞が、レトロウイルス生産に貢献することである。従って、本発明のもう1つの態様では、各細胞に異なったウイルスを取込ませるようにしてもよい。細胞3×106個に66%の効率で5μgのDNA(4×1011DNA分子長10KB)を一過性にトランスフェクトすると1mlあたり107以下のレトロウイルスを生産する。トランスフェクトされた各細胞は1mlあたり約0.5個の感染ウイルスを生産する。このようにしてレトロウイルス発現ライブラリーを標的細胞に効果的に注入できる。
前記し、かつ、後で詳記する如く、本発明は本発明の方法で作られたウイルス株、培養された細胞をも包含する。培養された細胞を多数で、かつ、異種のウイルス構築物に感染させて多数の遺伝的改造をシミュレーションすることができる。
さらに、本発明はBOSC 23およびCAK 8を製造するための中間体を発生させ、しかも目的の交替ベクターの製造に独自の効用を有するセルラインの使用をも包含する。たとえば、ANJOU 65セルラインを、或る種の交替ウイルス、例えば、両種指向性で、かつ、疑似化されたレトロウイルス用のプロデューサーラインを作るのに使用することができる。これは哺乳動物およびヒトを含む他の種の動物の感染にも有用であろう。特に、前記したようにANJOU 65は両種指向性プロデューサーセルラインCAK8を作るのに使用されているが、同様にBurns, et al.に記載されたように水泡性口内ウイルス(VSV)から誘導された外膜構築物を包含する疑似化されたレトロウイルスの製造も意図するものである。
前記の如く、本発明は、診断上の応用を提供する。本発明により製造されたベクターあるいは構築物は、動物の特定の疾病モデル、例えば、β−サラセミアまたはゴーシェ(Gaucher)病の研究に使用することができる。それは薬の発見に役立つであろう。
疾病および発生モデル:本発明が適用出来る他の分野はヒトおよび動物の疾病モデルの発生である。前記したように、現在の手順には制限があり、その制限により、感染、形質転換または稀に標的細胞で生ずる他の混乱に基づく疾病のモデルを確立することが困難であった。本発明を使用することによって慢性骨髄性白血病・再生不良性貧血・ヒト免疫不全(HIV)・発癌初期段階の如き疾病のモデル作成を容易にする。同様の細胞を多くのレトロウイルスベクターで感染させることによって、本発明は多くの遺伝交替から生ずる疾病の研究もできる。この手順は、疾病を詳細に吟味するための異なった多数の遺伝構築物の短時間測定を可能にする。
高力価ヘルパーフリーレトロウイルスの生産に一過性トランスフェクションを使用することにより、遺伝物質を多くの異なった種類の細胞に導入することが容易となる。このような組織の種類には体外培養された患者組織、動物組織およびセルラインを包含する。異なった構築物の生物活性およびその細胞生理学に及ぼす効果を速やかに確認できる。
本発明は、高力価ウイルスを固有な種類の細胞をマークするために使用することにより、仮令、稀であっても、研究の進展をも可能にする。マーカーを含む細胞の子孫を研究することによって、発生の経路を精査することができる。同様に、例えば、処置後の残留腫瘍細胞のような小数の細胞をマークすることができる。
蛋白質の生産:本発明は、一次細胞や培養された哺乳類セルライン等の目的の細胞の種類から特定の蛋白質を生産させることが可能である。この方法は、目的の遺伝物質または細胞質遺伝因子を含むウイルス株を調製した後、このウイルス株を標的細胞コロニーに導入して目的の蛋白質を産生させることを含む。現在使用されている方法は、安定なセルラインを作る必要性があり、生産物の産生細胞に対する長期間の潜在的な毒性があるとの両面の欠点がある。
薬学上の目的から、これらのウイルスは適当な種類の細胞を感染させるために使用することができる。さらに、これらの細胞は、適当な組織特異性改変によって関連の蛋白質を大量に産生する。例えば、固有の蛋白質の機能にグリコシル化が必要であれば、適当な種類の細胞に感染させた後、該蛋白質はこの改変を受けることができる。
また、本発明は、免疫化に使用可能なレトロウイルス構築物を産生させるために用いることができる。ワクチンを製造するために、抗原物質であるウイルスを導入することが、ワクチン受容体の免疫性を刺激するために長い間使用されている。固有の抗原物質を発現させるレトロウイルス構築物は、本発明の方法を使用して高い力価で迅速に調製することができる。これらのウイルスはワクチンとして直接免疫性を誘導するために使用することができ、または、特異的に改変された蛋白質を大量に産生させるために、適当な受容体細胞を感染させて使用することができる。
遺伝子の単離:本発明は、cDNAライブラリーから遺伝子を単離し、以て、その機能を確認する能力を著しく増大させるものである。高い力価を持つウイルスを迅速に生産するので、cDNAライブラリーをレトロウイルスベクターにクローン化した後、これを本明細書に開示されたクローンプロデューサー細胞の一つにトランスフェクトさせることにより、cDNAライブラリーの生成を発現させることがここに可能になる。そして、これらのウイルスは標的集団(target population)を感染させることができ、生産物は目的の基準によって選択される。例えば、細胞表面で発現させられる遺伝子はFACSによって同定してもよく、欠損遺伝子におけるセルライン突然変異体は野生型の組織源に由来するレトロウイルスライブラリーを用いて補足することができる。同様に、ポリペプチドの優勢陰性および優勢陽性の突然変異は適当な選別によって同定することができる。一旦、細胞が選択されれば、その効果を司る各種cDNAの同定は、それが既知の遺伝子構造の一体化されたプロウイルスとして存在しているので、比較的容易である。
他のウイルスの産生:ヘルパーフリー同種指向性レトロウイルスを産生するための本明細書で開示された方法に類似する方法も、他の種類のレトロウイルスおよび他の種類のウイルスを産生するために可能である。両種指向性で、かつ、疑似化されたレトロウイルスは適当な外膜発現構築物をANJOU 65細胞にトランスフェクトすることにより容易に作ることができる。CAK 8セルラインの調製および使用は前者の一例である。選別方法は、FACSにおいて外膜の高い産生量を有するこれらのクローンを選別することにより容易化される(Nalon and Pear, 未発表)。これらの両種指向性で、かつ、疑似化されたウイルスはヒトおよび他の種のセルラインを感染させるために必要である。
自己複製受容体ウイルスを創製する可能性を減少させるために、パッケージング機能を、該レトロウイルスベクターと相同性を有しない構築物から発現させることも可能である。MarkowitzおよびBanksは、5’LTRの外部の相同性を有する領域が外膜遺伝子の5’部分の小さな重複領域のみである2つの異なるプラスミドにパッケージング機能を付与することによって、高力価レトロウイルスを産生することができることを示している(Markowitz et al., 1988)。これらのベクターの互いの相同性は、レトロウイルスゲノムに亘って広範囲に相同性を共有するCRIPベクターよりも極めて低い。この5’LTRを該レトロウイルスベクターの5’LTRとは相同性の無いCMVのようなプロモーターで置き換えることにより、MarkowitzおよびBanksの方法をさらに改変することも可能である。これによって、自己複製受容性レトロウイルスにおいて組み換えが生じる可能性が激減する。
本発明は、レトロウイルス以外の高力価ウイルスを産生させることにつながるものと考えられる。これらにはアデノウイルスやヘルペスウイルスのような遺伝子治療に使用できるようなベクターが含まれる。293誘導セルラインにパッケージング機能を組み込むことができれば、広範囲の高力価ヘルパーフリーウイルスを一過性に産生させることができる。
キット:本発明はまた、組み換えDNA技術の他の分野でも広い応用面を有する。この技術の重要な側面は遺伝子加工構築物の細胞への導入およびそれによって生じる効果の分析である。従って、標的細胞集団において目的とする遺伝物質または細胞質遺伝因子の活性を測定し、評価するために用い得る試験用キットを調製することができ、このキットは、本発明のセルラインの一つを、最適トランスフェクション用試薬と組合わせたものを含む。本発明は、哺乳類細胞中への遺伝物質の導入を著しく改良する。遺伝子機能および哺乳類細胞における蛋白質産生の効果を迅速評価するためのキットを開発できるものと期待される。このようなキットの具体的な用途には、1)遺伝子伝達物および誘導因子構築物(gene reporter and inducer constructs)の分析、2)突然変異構築物およびその生物学機能の迅速な分析、ならび3)研究環境における生物学的に関連性のある蛋白質の産生が含まれる。この系は、すでに、細胞レベル以下での局在性を判定するために、細胞中に蛋白質を過剰発現させるために用いられており、転写機能を評価するためにレトロウイルスに基づく伝達物構築物を用いることはすでに確立されている。
調製されたセルライン、導入された構築物ならびにこれらの開発および確認において引続いて行われた手順の詳細を示しているが、以下の具体的記述を参照すれば、本発明はより良く理解されるであろう。以下に具体的な実施例を示す。
材料および方法
セルラインおよびプラスミド。最初、293tsA1609neoと呼ばれていた293T細胞(DuBrudre et al., 1987)は、S. Haase(Stanford)から得られ、10%(容量/容量)牛胎児血清を含むDulbecco変法Eagle培地(DMEM)中で生育させられた。トランスフェクトされた293T細胞における薬剤選択は、ヒグロマイシン耐性については400ng/mlヒグロマイシン(Calbiochem)で、また、gpt耐性については50ng/mlマイコフェノール酸で行った。個別のクローンは、クローンリングを滅菌することによって単離し、24穴プレートに移した。いずれも10%(容量/容量)子牛血清を含むDMEM中で生育させた次のセルラインを使用した。すなわち、NIH 3T3、BAG(Price et al., 1987)、N54(Jackson and Baltimore, 1989)、および210W(Lugo and Witte, 1989)である。
次のプラスミドを用いた。すなわち、pBND 8(Turner and Cepko未発表)、BAGベクター(Price et al., 1987)から導かれたレトロウイルスベクター(βガラクトシダーゼ発現は、LTR中のウイルスプロモーターによって指示され、ネオカセットは削除されている)。pSPUD(Walsh and Cepko, 1988)、pCRIPenv-(Danos and Mulligan, 1988)、pCRIPgag-2(Danos and Mulligen, 1988)、pCRIPamgag(Danos and Mulligan, 1988)、MFG−lacZ、gag領域(Bender et al., 1987)からのパッケージ配列(Packaging sequence)をさらに含み、レトロウイルスLTR(Spain et al., 未発表)からのβ−ガラクトシダーゼを発現するレトロウイルスベクター、MFG−tPA(MFG−lacZに類似するが、β−ガラクトシダーゼの代わりにヒトtPA遺伝子を発現する)(Spain et al., 未発表)、pZAP(Shoemaker et al., 1981)、pSV2Hgm(Bernard et al., 1985)、GPT2E(Jasin and Berg, 1988)、pGD(Daley et al., 1990)、pGDv-abl(Scott et al., 1991)、および、pGD210bcr/abl(Daley et al., 1990)は先に記したとおりである。全てのプラスミドはEscherichia coilDH5α中で生育させた。
酵素分析および核酸の取扱い(nucleic acid procedures)。非処理細胞および脾臓におけるβ−ガラクトシダーゼ活性のための染色は、MacGregor等の方法(MacGregor et al., 1990)に従って行った。FACS−gal分析は前記(Nolan et al., 1988)のように実施した。逆転写酵素活性はGoff等の記述(Goff et al., 1981)のように、細胞が指数的に増殖している培養液中で分析した。生体内でのablキナーゼ分析は、Konopka等の記述(Konopka and Witte, 1985)のように、免疫沈降体として抗−pEX4を用いて行った。DNAの単離およびブロット法による分析(blot analysis)は、標準的な手法(Ausubel et al., 1989)によって実施した。
トランスフェクション、感染およびウイルス力価の判定。特に指摘する場合を除いて、燐酸カルシウム/DNA共沈物のトランスフェクションは60mm皿上で行った。そこでは、293T細胞(または誘導物)1.5−2.5×106個を、トランスフェクション前の夜に、10%FCSを含む4mlのDMEM中で平板培養した。この培地にクロロキンを加えて、最終濃度を25μMとし、約15−30分後にDNA/HBS溶液を加えた。250mlまたは500mlのHBS(pH=7.05)を、10秒間バブルさせて、同容量のDNA/CaCl2溶液に加え、得られた溶液を直ちに前記の培地に加えた。その後、この細胞を37℃の孵卵器(5%CO2)に戻した(Heinzel et al., 1988)。感染から24時間後、培地を10%FCSを含む新しいDMEM3mlに交換した。24時間乃至48時間後に培地を取り出し、0.45μmフィルターで濾過するか、または、ソルバル(Sorvall)RT6000B遠心分離器中で、1500RPMで5分間遠心分離した。クロロキンを用いる試験では、トランスフェクションの10時間後に培地を10%FCSに交換し、トランスフェクションから24時間後にもう一度交換した。感染体は、全量で8μg/mlのポリブレンを含む3mlの10%CS中のものであった。このものを、感染の一夜前に5×105の細胞密度で10cmの皿に置いた3T3細胞に加えた。3時間後、この皿に、10%CSを含む培地7mlを加え、48時間後、細胞を染色してβ−ガラクトシダーゼ活性を調べた。ウイルス力価は、10−25高拡大視野(全細胞数40,000−100,000)当りの青色細胞の平均個数に倍率を乗じたものとして判定し、または、FACS分析を行った場合は、陽性細胞の百分率に全細胞数を乗じた。G418選択は前記のようにして実施した。ただし、感染から48時間後に、細胞を1:10に分割して3日毎に培地を交換する選択培地で培養し、12日後にコロニーを数えた。G418力価を判定するには、細胞が2倍になるようにコロニー数を4つに分割して計数した。
ヘルパーウイルス分析。トランスフェクトされたBOS 23細胞からの上澄液1mlを用いて、前記のようにBAG細胞を感染させ、3−4日毎に細胞を1:10に分割した。BAG細胞を感染させるのに用いたウイルスの力価を判定するために、トランスフェクトされたBOS 23細胞からのウイルス上澄液を並行して用いて、β−ガラクトシダーゼまたはG418耐性を分析した3T3細胞に感染させた。BAG感染細胞の3継代、5継代および10継代培養後の細胞が合計細胞数の約50%に達したときに、培地を交換し、24時間後に、この上澄液3mlを濾過し(0.45μM)、これを用いて3T3細胞を感染させ、48時間後に染色してβ−ガラクトシダーゼ活性を調べた。293T/17の試験では5μgのpCRIPenv-、pCRIPgag-2およびpBND 8を293T/17細胞に一緒にトランスフェクトし、ウイルス上澄液1mlを用いてBAG細胞を感染させた。BAG細胞は前記のように処理した。ただし、β−ガラクトシダーゼ染色は3継代細胞についてのみ行った。
骨髄移植。先にも記した(Daley et al., 1990)ようにして骨髄移植を行った。レシピエントは、生後11ヵ月の雌のBalb/cマウスであり、ドナーは、骨髄採取の4日前に、2ngの5−フルオロウラシル(5−FU)で処理した生後11カ月のBalb/cマウスであった。共存培養は、共存培養前に6μgのMFG−lacZを感染させてあるBOSC 23細胞とともに、WEHI−3Bならし培地中で行った。48時間後に、非付着細胞を除去し、レシピエントマウスの尾部外側静脈に注射した。このマウスは、個体当り2.5×104乃至1×105の細胞密度(3時間毎に分けた2回の線量)で850または900 cGyを照射されていた。生存マウスをd13で屠殺して、脾臓を分析した。
実施例1
一過性トランスフェクションによる高力価レトロウイルス株の生産は、プロデューサー細胞のトランスフェクション能、発現構築物の種類、導入された構築物のコピー数によって制約されると思われる。この実験室における以前の研究によれば、Ad5−形質転換胎児腎臓セルライン、293(Graham et al., 1977)は、殆どのプロデューサーセルラインが誘導されているセルラインであるNIH 3T3細胞よりも顕著にトランスフェクションされ易いことが示されている。結果として、293細胞に基づくプロデューサーラインの一過性トランスフェクションは、3T3系プロデューサーセルラインの一過性トランスフェクションよりも高力価でレトロウイルスが産生されるであろうという仮説が立てられた。
高力価レトロウイルスベクターを一過性に得る機会を最大限にするために、SV40ラージ抗原(DuBridge et al., 1987)を含む293サブラインである293Tラインを用いた系を開発した。293TラインはラージTを含むため、SV40の複製開始点を含む構築物のコピー数とウイルス力価は増加するであろう。さらに、モロニー(Moloney)ネズミ白血病ウイルスに基づくベクターを選択した。これは、これらのベクターは最も安定なプロデューサーセルライン(Miller, 1990)において106/mlよりも高い力価を生じさせることができるからである。
293細胞の一過性トランスフェクションを、高い力価のレトロウイルスベクターを産生するために使用できるであろうという仮説をテストするために、ヘルパーウイルスの存在下において高いレトロウイルスベクター力価を得ることが出来るかどうかについて最初に調べた。第一段階として、最初の集団(population)が均一に高いトランスフェクション能を示すことを確かめるために、限界希釈によって293セルラインをクローン化した。lacZ遺伝子pBND 8(Turner and Cepko、未発表)を含む複製欠損レトロウイルス構築物をトランスフェクトさせることによって14の独立したクローンを選抜した。48時間後、各クローンに由来する細胞を組織化学的に染色してlacZ遺伝子の生産物を検出した。9つのクローンからの細胞と親集団(parental population)からの細胞の50%よりも多くのβ−ガラクトシダーゼを発現したが、残りの5つのクローンからの細胞は25%未満しか染色が陽性とならなかった(データは示さない)。
どのクローンが最も高い感染レトロウイルス力価を示すかを測定するために、高いトランスフェクション能を示したこれらの9つのクローンのうち7つクローンについて感染レトロウイルスについて測定した。この測定方式は、等モル量(3μg)のpBND8と自己複製受容体のモロニーMuLV(pZAP(Shoemaker et al., 1981)のクローンとを、予め,16−24時間平板培養しておいた固有の293Tサブクローンの5×105の細胞に一緒にトランスフェクションすることであった。トランスフェクションの48−72時間後、1mlのウイルス上澄液を用いて3T3細胞に感染させ、感染の48時間後、該細胞をβ−ガラクトシダーゼの発色に供した。この測定を使用することによって、3つのクローンが約1.5×106という最も高い力価を示した(データは示さない)。これらのクローンのうちの1つ(以下293T/17と記す)を選択して、以後の分析に供した。後続の実験において、我々は、pBND 8とpZAPの双方の7.5μgを2×106の293T/17細胞にトランスフェクションした後、4.6×106のレトロウイルス力価を得ることができた。結果を以下の表1に示す。
Figure 0003866760
注:
a;材料および方法に記載された25μMクロロキンの存在下または不存在下
b;mlあたりの感染力価(βgal陽性細胞)
C;材料および方法に記載された自己複製受容ウイルスの存在下または不存在下
d;FACS(材料および方法参照)による測定によれば細胞の60%がトランスフェクトされた。
e;全てのトランスフェクション試薬の容量を倍にした。
f;FACS(材料および方法参照)による測定によれば細胞の302%がトランスフェクトされた。
g;G418耐性によって測定された力価。
h;測定されなかったが、並行してトランスフェクトされたMFG−lacZは7×106/mlの力価を有していた。
これらの結果から、293細胞の一過性トランスフェクションによって高力価レトロウイルスベクターを得ることができることが示された。
実施例2
同種指向性ヘルパーフリーセルラインを創製する方法:
次の段階は、293T/17サブラインからヘルパーフリープロデューサーを作ることである。同種指向性セルラインの調製は図1Aに概説されている。ヘルパーフリープロデューサーセルラインの創製方法は、モロニーパッケージング機能を持つプラスミドを293T/17セルラインに安定にトランスフェクトさせることにあるものと判断した。これを達成するために、2つのプラスミドにモロニーパッケージング機能を付与されたプラスミドpCRIPenv-およびpCRIPgag-2の1組を用いた(Danos and Mulligan, 1988)。pCRIPenv-は外膜領域に突然変異を含み、gag及びpolの両生成物を発現する。pCRlPgag-2はgag領域に突然変異を含み同種指向性外膜を発現するだけである(Danos and Mulligan, 1988)。さらに、両プラスミドにおいて、このレトロウイルスRNAパッケージング部位を削除し、3’LTRをSV40 polyA部位で置き換えた(Danos and Mulligan, 1988)。これらの多数の変化があると、ヘルパーウイルスの生成には、MFGのようなgag+ベクターを用いた場合でさえ、2よりも多い交叉が起こることが必要である(Danos and Mulligan, 1988)。
ヘルパーフリープロデューサーセルラインを創製するために、pCRIPenv-構築物およびpCRIPgag-2構築物を同時に導入するよりも交互に順番に導入し、自己複製受容ウイルスの組み換えおよび生成の危険を減少させることに決めた(Danos and Mulligan, 1988)。従って、gag−polを発現するpCRIPenv-構築物を293T/17細胞に導入し、また、最も高い逆転写酵素活性を持つクローンを選択した。引続き、同種指向性外膜を発現するpCRIPgag-2をpCRIPenv-セルラインに導入し、得られたセルラインを、選択したレトロウイルスベクターのトランスフェクション時における感染レトロウイルス生成能について選抜した。
実施例3
ANJOU細胞の創製:
ヘルパーフリーラインの創製の第一段階は、高レベルのgag−polを発現するセルラインを創製することであった。これを達成するために、Ase Iで直線状にされた6μgのpCRIPenv-プラスミドを、選択マーカーとしてハイグロマイシン耐性をコードするプラスミドの3μgとともに、293T/17細胞にトランスフェクトした。ハイグロマイシン選択培地で増殖した個々のクローンを採取し、逆転写酵素活性について選抜した(Goff et al., 1981)。測定した175のクローンのうち4つのクローンは、pCRIPenv-構築物およびpCRIPgag-2構築物をトランスフェクトすることにより作られた3T3誘導プロデューサーセルラインであるCRE細胞と同等またはそれよりも多い量の逆転写酵素を産生した(Danos and Mulligan, 1988)。最良のgag−pol産生セルラインである#65(以下ANJOU 65と記す)はCREの10倍および野生種モロニーウイルスの1/10のレベルで逆転写酵素を産生した(図2)。細胞をハイグロマイシン選択なしに増殖させた場合でさえ、ANJOU 65の逆転写酵素活性は15以上の継代数でも安定であった。pBND 8および外膜発現構築物pCRIPgag-2を有するANJOU 65細胞の一過性トランスフェクションによって1.5×105のレトロウイルス力価が示された。
実施例4
BOSC 23細胞の創製:ヘルパーフリーセルラインを創製する次の段階は、同種指向性外膜構築物をトランスフェクトし、最も高い力価の感染性レトロウイルスを産生するセルラインを選択することである。Ase Iで直線状にされた同種指向性外膜をコード化する構築物pCRIPgag-210μgとgpt耐性の選択マーカー遺伝子gpt2Eをコード化するプラスミド5μgをANJOU 65細胞にトランスフェクトした(Jasin and Berg, 1988)。該細胞を最初にgpt選択培地で増殖させた(Mulligan and Berg, 1981)が、一旦、個々のクローンが10cmの平板上で増殖するに充分な密度に達した後、選択を止め、材料および方法に記載されたようにして選抜した。
要約すれば、トランスフェクション前の16−24時間で2×106個の細胞で平板培養されたクローンに3μgのpBNDをトランスフェクションした。トランスフェクションの48時間後に、1mlの“ウイルス”含有上澄液を用いて3T3細胞に感染させ、感染の48時間後にこのβ−ガラクトシダーゼ活性を測定した。選抜された70のクローンのうち、たった6つのクローンしか104/mlよりも高い力価でウイルスを産生しなかった。これらの6つのクローンのうち、2つのクローンが105/mlよりも高い力価でウイルスを産生し、1つのクローン#96(以下BARTLETT 96と記す)だけが1.6×106/mlであり、106/mlを越えてウイルスを産生した(前記表1参照)。
BARTLETT 96および2つのサブクローンのセルラインは全てgpt選択無しに増殖させた時には、レトロウイルスをパッケージする能力の減少を示したので(表1および未記載のデータ)、gpt選択はこのサブラインの表現型の高い力価を維持するために必要であるもののようであった。この仮説をテストするために、BARTLETT 96ラインの2継代細胞を解凍し、gpt選択の存在および不存在の何れかの下に限界希釈することによってクローン化した。これらの実験のために、トランスフェクション測定において、拡張されたレトロウイルスRNAパッケージング部位を含むβ−ガラクトシダーゼ発現レトロウイルスベクターであるMFG−lacZを使用した(Spain et al., 未発表)。このベクターは、BARTLETT 96細胞のトランスフェクションの後、拡張されたパッケージング部位を含まないpBND 8よりも、約2倍高い感染性レトロウイルス力価を産生した(データは示さない)。無選択培地で増殖した24のクローンを分析したところ、24のうち4つが105/mlよりも大きなウイルス力価を有し、これらの4つのうちの1つが106/mlよりも大きな力価を有していた。gpt選択培地中に保持された22のクローンを分析したところ、22のうち18のクローンが105/mlよりも大きな力価でウイルスを産生し、これらのクローンのうち7つが106/mlよりも大きな力価を有していた。これらの7つのクローンのうち、最も高い力価を産生したクローンであるBOSC 23は2.9×106/mlの力価を示した(表1)。BOSC 23を以後の全ての分析で使用し、gpt選択培地に維持したところ、そのウイルス力価は25代以上継代しても安定であり、このようにして、gpt選択による維持は、このクローンの表現型の高い力価を維持するために必須であることが示された(表1)。
実施例5
BOSC 23細胞のクロロキン処理は感染性力価を倍にする:感染性力価を最大にするために、CaPO4 トランスフェクションプロトコールに幾つかの改変を加えた。BOSC 23ラインをトランスフェクション後の最初の10時間に25μMのクロロキンを含有する10%FCS中で増殖させた結果、力価が2−3倍に増大した(表1、第9行)。これは、恐らく、クロロキンのリソソーム中和活性によるものと思われる(Ausubel et al., 1989)。全てのトランスフェクション試薬を倍にすることによっても、僅かに高いトランスフェクション効率が得られるものと思われた(表1、第10行)。クロロキンおよび試薬容量の感染性力価に与える効果は、FACS測定によるトランスフェクトされた細胞のパーセントの変化がウイルス力価の増大とほぼ直線関係にあることから、トランスフェクション効率を増大させることによる結果と思われる。これらの条件を利用して、我々は60%ものBOSC 23細胞をトランスフェクトすることができ、これは107/mlの範囲のlacZ感染性力価に帰着する(表1、第10欄)。
実施例6
BOSC 23の一過性トランスフェクションは力価の高いABL発現レトロウイルスベクターを産生する:
BOSC 23の一過性なレトロウイルスプロデューサー系を創製する一つの理由は、安定なセルラインにおいて高い力価を発現させることができないこともある遺伝子を発現させるレトロウイルスベクターの力価を高くすることにある。本実験室のいままでの実験では、G418力価を105/mlよりも高く維持するv−abl−またはP210bar-ablヘルパーフリーレトロウイルス産生セルラインを創製することが極めて困難であることを示している。我々の一過性な系がこれらの遺伝子をもっと高い力価で発現させることができるかどうかをテストするために、pGD−v−abl(Scott et al., 1991)またはpGD210bar/abl(Daley et al., 1990)のいずれかをBOSC 23細胞中にトランスフェクトした。その後、得られた上澄液をG418選択によって力価測定した。
ネオマイシン耐性カセットのみを含む親pGDベクター(Daley et al., 1990)は3.9×106/ml(表1)のウイルス力価を産生した。pGDv-ablは2.9×106/ml(表1)のneo(以下「ネオ」という)力価でウイルスを産生し、pGD210bcr/ablは1.1×106/ml(表1)のネオ力価でウイルスを産生した。abl遺伝子がネオマイシン耐性マーカーと同様な効率で形質導入されることを示すために、我々は3T3を1mlのBOSC 23が産生したpGDv-ablレトロウイルスで感染させた。これによってほぼ100%の細胞が形質転換され(図3A)、106/mlよりも大きな感染性力価と一致し、ネオ力価と合致した。
BOSC 23が産生したレトロウイルスベクターによって正しいabl蛋白質生成物が作られたことを示すために、前記の感染した3T3細胞について試験管内のablキナーゼ測定(Konopka and Witte, 1985)を行った。図3Cに示されるように、pGD−v−abl感染3T3から免疫沈降したP160は、A−MuLVを発現するセルラインからのp160v-abl(N54;(Jackson and Baltimore, 1989)と大きさが同じであった。同様に、P210がpGD210bcr/abl−感染3T3から免疫沈降し、該蛋白質は、P210bcr/abl発現セルラインである210Wセルライン(Lugo and Witte, 1989)のP210産生物と大きさが同一であった(図3)。従って、BOSC 23系は高い力価と、毒性遺伝子を発現させるレトロウイルスベクターの正しい蛋白質産生物との両者を容易に産生することができる。
実施例7
自己複製受容ウイルスのテスト:ヘルパーウイルスの産生をテストするために、BAGインジケーターセルラインを使用した(Price et al., 1987)。このセルラインはヘルパーウイルスまたはレトロウイルスパッケージング機能のいずれかの存在下で捕捉され得るβ−ガラクトシダーゼプロウイルスを一体として含んでいる。このセルラインと以下のプロトコールを用いることにより、自己複製受容ウイルスを106以上の希釈度で検出することができる(データは示さない)。BAG細胞を、pGD(ネオ力価:3.9×106)、pGDv-abl(ネオ力価:2.9×106)またはMFG−tPA(力価測定されていないが、並列してトランスフェクトされたMFG−lacZは7×106の力価を有する)からのウイルス上澄液1mlで感染させた。細胞は、2−3日毎に1:10に分割し、3代、5代および10代継代した後、3mlの上澄液を用いて3T3細胞を感染させた。3T3を全部で3つの時点(複製のそれぞれ9、15および30回目、表1、第12、13、15行)で感染させたところ、β−ガラクトシダーゼ陽性の細胞は観察されなかった。陽性の対照として、MFG−tPAおよびpZAPを同時にトランスフェクトし、上澄液を用いてBAG細胞を感染させた。これらの陽性対照におけるウイルス力価は3つの時点の全てにおいて約3×104であった。これらの結果は、我々の条件下では、BOSC 23細胞によって産生されるレトロウイルスベクターはヘルパーウイルスを欠いていることを示している。
実施例8
gag−polとenv機能をコード化する2つのプラスミドを同時に導入することによって、自己複製受容ウイルスが産生されるという仮説をテストするために、pCRIPenv-、pCRIPgag-2およびpBND 8を293T/17細胞内に同時にトランスフェクトし、48時間後に、上澄液1mlを用いてBAG細胞を感染させた。BAG細胞を3代継代後に1:10に分割し、その後、1mlの“ウイルス”上澄液を用いて3T3を感染させ、トランスフェクションの48時間後にβ−ガラクトシダーゼ活性を調べるために、これに染色を施した。β−ガラクトシダーゼ陽性細胞が存在していたことから、これらの3つの要素を一緒に導入することによって、自己複製受容ウイルスが形成されることが示された(表1、第2行)。従って、一体化されたパッケージング機能を用いる本発明の方法とは対照的に、ヘルパーパッケージング機能を一過性トランスフェクションすることによって、一緒に導入することを依存する系ではヘルパーウイルスを形成することができる。
実施例9
BOSC 23細胞によって産生されるレトロウイルスベクターはDAY 13 CFU−Sを感染させる能力を有する:
BOSC 23系によって産生されるレトロウイルスベクターが集団中の稀な細胞しか感染させないかどうかを判断するために、これらのレトロウイルスベクターをネズミの造血前駆細胞に感染させ、d13 CFU−Sのβ−ガラクトシダーゼ活性またはプロウイルス組込(proviral integration)によって測定した。Day13 CFU−3は造血幹細胞に富んでいる(Spangrude、1989)。マウスの長骨(long bone)から誘導された1.25×106個のフィコールで区分した細胞(Ficoll-banded cells)をWEHI−3B調整培地(WEHI−3B−conditioned media)中で、MFG−lacZまたはpGDのいずれかで予め1日トランスフェクトされたBOSC 23細胞と一緒に培養した。並行して行われた実験によって、MFG−lacZをトランスフェクトした細胞は5×106の力価でウイルスを産生することが示された。一緒に培養して48時間後に、付着細胞からピペットで分離した非付着細胞を、致死量を照射されたレシピエント(lethally irradiated recipients)に注射した。900cGyが照射され、5×104個のMFG−lacZ感染骨髄細胞を受容した2匹のマウスは13日目まで生存し、剖検(necroscopy)ではCFU−Sは全体としては明らかであった。850cGyが照射された4匹のマウスのうち、2匹は5×104個のpGD感染した骨髄細胞を受容し、他の2匹は1×105個のpGD感染した骨髄細胞を受容したが、13日目まで生存した。CFU−Sは850cGyが照射されたマウスの脾臓中では全体として明らかでなかったことから、これらは致死的な照射線量ではなかったかもしれないことが示唆された。MFG−lacZ感染した骨髄を受容したマウスの1匹からの脾臓を、β−ガラクトシダーゼ活性を調べるために染色したところ(MacGregor et al., 1990)、この脾臓は、直径約0.2mmの2つの明瞭な青色の領域と脾臓全体にわたる点状の青色のスポットによって示されるように、強い陽性であった。pGD動物からの染色された2つの脾臓(それぞれ5×104個の細胞と1×105個の細胞を受容した動物からのもの)では、β−ガラクトシダーゼ活性は認められなかった。pGD−およびMFG−lacZを受容したマウスの脾臓の凍結切片を調製し、これは図4aに示されるように、最もCFU−Sに対応する可能性の高いMFG−lacZ脾臓には、2つの明瞭なX−gal染色領域が存在している。さらに、MFG−lacZ脾臓には個々に染色された細胞が存在しており、恐らく、より成熟した細胞の感染を示すものであろう。pGD感染した骨髄を受容したマウスの脾臓には、X−gal染色された細胞は存在しなかった(図4B)。
実施例10
両種指向性ヘルパーフリーセルラインを創製する方法:実施例2に記載された同種指向性セルラインの調製と同様な方法で、293T/17サブラインからのヘルパーフリープロデューサーセルラインの調製と共に、両種指向性セルラインの調製を開始した(図1B)。ヘルパーフリープロデューサーセルラインを調製する方法は、実施例2の方法と概略同じであり、従って、pCRIPenv-およびpCRIPamgagのプラスミドを1組として用いた。これらのプラスミドは、2つのプラスミドにモロニーパッケージング機能を付与したものである(Danos and Mulligan, 1988)。pCRIPenv-は外膜領域に突然変異を含み、gagおよびpolの両産生物を発現する。pCRIPamgagはgag領域に突然変異を含み両種指向性外膜を発現するのみである(Danos and Mulligan, 1988)。実施例2のプロトコールに従い、両プラスミドにおいて、レトロウイルスRNAパッケージ部位を削除し、3’LTRをSV40ポリA部位で置き換えた(Danos and Mulligan, 1988)。これらの多数の変化を伴うと、MFGのようなgag+ベクターを用いた場合でさえ、ヘルパーウイルスの発生には2よりも多くの交叉が起ることが必要である(Danos and Mulligan, 1988)。
同種指向性セルラインの調製と同様に、pCRIPenv-およびpCRIPamgag構築物を同時に導入するよりも、交互に導入して自己複製受容ウイルスの組み換えおよび産生の危険性を低減させた(Danos and Mulligen, 1988)。従って、gag−polを発現するpCRIPenv-構築物を293T/L1細胞に導入し、最も高い逆転写酵素活性を有するクローンを選択した。引続き、両種指向性外膜を発現するpCRIPamgagをpCRIPenv-セルラインに導入し、得られたセルラインから、選択されたレトロウイルスベクターのトランスフェクションに際して感染性レトロウイルスを産生する能力を備えたものをスクリーニングした。
実施例11
CAK 8細胞の創製:両種指向性ヘルパーフリーセルラインの創製における次の段階は、両種指向性外膜構築物を感染させた最高力価を有する感染性レトロウイルスを産生するセルラインを選択することである。ANJOU 65細胞に両種指向性外膜をコード化する構築物(amphotropic envelope encoding construct)であるpCRIPamgagを線状にしたAseの10μgおよびgpt耐性について選択可能なマーカー遺伝子をコード化するプラスミドであるgpt2E(Jasin and Berg, 1988)の5μgをトランスフェクトした。その細胞を、はじめはgpt選択培地(Mulligan and Berg, 1981)で増殖させた。その集団は、高い両種指向性外膜発現細胞を選ぶために、両種指向性外膜83A25(B. Cheseboro)に対する抗体によりFACSで選別した。高い両種指向性外膜発現を有する細胞を単細胞として選び出して増殖させた。最高の外膜発現を示すセルラインはAmpho 18であった。しかし、ハイグロマイシン培地中で、このセルラインを増殖させたが、細胞は死滅し、さらにこのセルラインは、微量の感染性レトロウイルスも産生しなかった。結果として、pCRIPenv-およびpSV2Hgm構築物は再導入された。個々のクローンを逆転写酵素測定により選択した。最高RT活性を有するクローンはAmpho 133であった。このクローンは、また、NIH3T3細胞についてミリリットル当りlacZ力価が2×106個の感染ウイルスである感染性レトロウイルスを産生した。Ampho 133をサブクローンとし、クローンはCAK 8と称されるものに誘導された。CAK 8は両種指向性プロデューサーセルラインであり、それはクロロキンの存在下で3μgのMFG−lacZを用いてトランスフェクトさせた場合に、NIH 3T3細胞について2×106のlacZ力価を生じさせた。
考察:
前記し、確認したように、高力価の蓄積物であるヘルパーフリーレトロウイルスを急速に産生させる方法およびその物質が開発されている。本発明は、哺乳動物の細胞中への、組み換えレトロウイルスのDNA配列を包含するDNAおよび目的とする遺伝物質の一過性な導入を用いるものである。3日以内に感染細胞は、ヘルパーウイルの痕跡も残さないで、導入されたレトロウイルスベクターの高力価(10 6 より大きい測定可能な感染単体/ml)を産生する。一過性トランスフェクションにより、このような高力価のヘルパーフリーレトロウイルス株を作り得た者は朱だ嘗ていなかったものと信ずる。この一過性な方法で得られた力価は、通常のプロデューサーセルラインおよび安定なクローンの選択を用いて作られた最良の力価に匹敵し得る。高力価のレトロウイルス株は、珍しい細胞、たとえば、幹細胞および神経のような稀にしか分裂しない細胞中に組み換え遺伝物質を有効に導入するために必要であり、標的大集団の全細胞を感染させることができる。
ここで用いるモデル系は、トランスフェクションの可能性が大きい293Tセルライン、アデノウイルスEla遺伝子を発現する形質転換セルラインおよびSV40ラージT抗原である。このセルラインのサブクローンにレトロウイルスパッケージング機能を発現する構築物を導入することにより、レトロウイルスパッケージングセルラインBOSC 23およびCAK 8ならびに前駆ライン293T/17およびANJOU 65が創製されている。BOSC 23細胞はml当たり感染粒子107個の範囲の力価により感染性レトロウイルスを産生することができる。107の範囲のレトロウイルス力価を達成するには典型的なCaPO4 トランスフェクションプロトコールのいくつかの点を修正する必要がある。これらははじめ10時間のトランスフェクションのため、25μMクロロキン含有培地中に細胞を増殖させること、全試薬量を倍にすることおよびBOSC 23細胞の濃度およびトランスフェクトされたDNAの量を最適化することである。これらの修正は、BOSC 23細胞によってウイルス産生および、卜ランスフェクションの可能性を増大させた。その結果、一過性卜ランスフェクションの頻度はBOSC 23細胞のほぼ60%となり、かつ、ウイルスのより高い活性を得た。
安定なプロデューサーセルラインの創製と比べて、本方法は、個々のクローンを選択し、試験するための労力、時間および費用を必要とすることなく、ウイルスを高感染力価で産生することができる。安定なクローンを産生する高力価を選別するには、少なくとも1ヵ月にわたる細胞培養および試験を集中的に行う必要がある。これに対して、本方法は、72時間未満で高力価レトロウイルスベクターを産生することができる。その結果、本方法は、異なった構築物または異なった条件の有効性の試験を非常に容易にする。
BOSC 23およびCAK 8両系の主な利点は、安定なプロデューサーセルラインの増殖に有害なレトロウイルスベクターを高力価で産生できることである。v−abl−またはP210bcr/ablレトロウイルスベクターのいずれかを発現する安定なプロデューサーセルラインについて我々の経験は、これらのセルラインが、当初に、レトロウイルス構築物を高力価で発現したときでも、その力価はセルラインの増殖を継続することにより低下する。この現象は、充分に理解されていないが、遺伝子生産物の直接の有害な作用よりは寧ろ形質転換の度合および細胞の付着性に関する後成的な(epigenetic)機構によるものである(Ziegler et al, 1981)。この現象は、同様な現象が多くのrel群(family)の転写因子に認められたので、多くのabl群を含有するレトロウイルス構築物に限られるものではない(データは示さない)。BOSC 23系を使うことにより、v−ablおよびP210bcr/ablの両レトロウイルス構築物に対して106mlを超える力価を達成することができ、また、適正なabl蛋白質生成物が産生されたことを示すことができる。BOSC 23細胞がレトロウイルス構築生成物に曝されているのは、72時間未満であるので、セルラインに対するこの生成物の有害な作用は最小限度となる。これまでの処、「有毒」であると思われていた遺伝子生成物を包含する発現された全遺伝子の高力価レトロウイルスベクター生成を支えるBOSC 23系の能力は、レトロウイルスの範囲および有効性を大きく拡大するものである。
BOSC 23系は、また、検出可能な自己複製受容ウイルスとは無縁である。このことは厳格な測定によって証明された。この測定は、ヘルパー作用のパッケージングまたはヘルパーウイルスそれ自体の生産が、指示(indicator)セルライン(BAG)から一体化されたlacZ−含有プロウイルスを解放する結果となる。広範なレトロウイルスのRNAパッケージング部位(MFG−tPA)を含有するベクターを包含する3種の異なったレトロウイルスベクター構築物を使用しても、たとえ、BAG感染集団が少なくとも30回反復複製が行われたとしても、解放はみられない。
一過性トランスフェクションによる高力価レトロウイルスを製造する試みは、以前にも幾つかあった。Psi−2またはPA317セルラインのいずれかの一過性トランスフェクションは、力価が104/mlの範囲となる(Price et al., 1987;Miller et al, 1986)。最近、LandauおよびLittmanは、SV40ori配列を含有し、一つのベクターからパッケージング機能および他のベクターから目的の遺伝子を発現する2種のレトロウイルスベクターをCOS細胞中に同時形質移入する一つの方法を開示した(Landau and littman, 1992)。彼等はヘルパーフリーと思われる1×105のような高力価を得、かつ、SV40ori含有ベクターの増幅に依存した。多少、驚いたのは、彼等は、たった一つの同時組み換えしか起こらないことがヘルパーウイルスを創製するには必要であるので、自己複製受容ウイルスの産生を文献で証明しなかったことである。Landau系におけると同じ相同性領域を含むが、ヘルパーウイルスを生成させるため2種より多い組み換えが起こることを必要とする、293T/17と、pCRIPenv-、pCRIPgag-2およびpBNDとの同時形質移入は、その結果として、自己複製受容ウイルスを産生する。
もし、COS系がヘルパーウイルスと無縁であるならば、このことは293とCOS細胞との間で組み換え率が異なっていることを示す。
BOSC 23は、一体化されたSV40ラージT抗原を含有するので、SV40複製開始点を含むレトロウイルスのベクターを使用することによってレトロウイルスの力価を増加させることができる。COS系において、SV40複製開始点を含むベクターを使用することにより、力価は103から105に増加した(Landau and Littman, 1992)。lacZがSV40プロモーターから駆動されるレトロウイルスベクターであるpSPUDをBERTLETT 96(およびヘルパー存在下の293T/17にトランスフェクトすることにより、この潜在的増幅(potential amplification)を利用することを試みた。しかしながら、増殖作用はみられなかったし、また、実際に、レトロウイルスの力価は、このベクターを使った1実験記録においてのみ低下した(データは示さない)。増幅によって、レトロウイルスの力価が増加するという一つの潜在的な欠点は、これが組み換え率を増すことであり(Heinzel et al., 1988)、従って、自己複製受容レトロウイルスを産み出す機会を増すことである。前記の明細書に参照した文献を次に列挙する。
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本発明は、他の形態で例示することができ、また、その趣旨または必須の特徴から離れることなく、他の方法で行うことができる従って、本記載はあらゆる部分で例証されており、限定的ではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は添付した請求の範囲に示す均等の意味および範囲内に入るあらゆる変更は本発明に含まれるものである。

Claims (24)

  1. 目的の遺伝要素を含有する感染性ウイルス構成物を含む高力価ヘルパーフリーウイルス株であって、上記高力価ヘルパーフリーウイルス株が一過性にトランスフェクトされた細胞株によって産生され、しかも、該高力価が少なくとも106感染粒子/mlを包含しているウイルス株製造方法であって、
    A. セルラインが293Tセルライン由来であってかつ上記ウイルス株を調製できるセルラインを用意し、
    B. ウイルス構成物がSV40の複製開始点を含有しており、目的の遺伝要素を含有するウイルス構成物を上記セルライン内に一過性にトランスフェクトし
    C. このようにして得られたウイルス株を、トランスフェクション後72時間未満に収穫するに当り、上記方法のステップBには高力価安定プロデューサーラインを選択するステップを包含しない
    ことを含む方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記ウイルス構成物がレトロウイルス構成物を含み、前記ウイルス株がレトロウイルス株を含む方法。
  3. 請求項1記載の方法において、前記セルラインがAd5形質転換ヒト胚腎臓293セルラインに由来する方法。
  4. 請求項1記載の方法において、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11268のクローンセルライン293/17に由来する方法。
  5. 請求項1記載の方法において、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11269のクローンセルラインANJOU65に由来する方法。
  6. 請求項3記載の方法において、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11270のクローンセルラインBOSC23を含む方法。
  7. 請求項3記載の方法において、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11554のクローンセルラインCAK8を含む方法。
  8. 請求項1記載の方法において、前記目的の遺伝要素をアンチセンス核酸;DNA;mRNA;リボゾームRNA;組換えRNA;小核RNA;プロテイン、プロテインフラグメント、アンチセンス核酸、DNA、mRNA、リボソームRNA、組換えRNA,および小核RNAから成る群から選んだメンバーをエンコードしたヌクレオチド;前述のものの任意のフラグメント;及びそれらの組合せからなる群から選ぶ方法。
  9. 目的の遺伝要素を含有する感染性ウイルス構成物を含む高力価ヘルパーフリーウイルス株であって、上記高力価ヘルパーフリーウイルス株が一過性にトランスフェクトされた細胞株によって産生され、しかも、該高力価が少なくとも10 6 感染粒子/mlを包含しているウイルス株の製造方法であって、
    A. Ad5−形質転換ヒト胎児腎臓293セルライン由来であって、かつ上記ウイルス株を調製できるセルラインを用意し、
    B. 目的の遺伝要素を含有するウイルス構成物を上記セルライン内に一過性にトランスフェクトし、
    C. このようにして得られたウイルス株を、トランスフェクション後72時間未満に収穫するに当り、上記方法のステップBには高力価安定プロデューサーラインを選択するステップを包含しない
    ことを含む方法。
  10. 一過性トランスフェクションプロトコルにより高力価ウイルス株の生産が可能な、Ad5形質変換ヒト胚腎臓293に由来する分離されたクローンセルライン。
  11. 請求項10記載の分離されたクローンセルラインにおいて、前記セルラインがヘルパーウイルスのない高力価ウイルス株を生産できる分離されたクローンセルライン。
  12. 請求項11記載の分離されたクローンセルラインにおいて、前記セルラインが、クローンセルライン293T/17に由来する分離されたセルライン。
  13. 請求項11記載の分離されたクローンセルラインにおいて、前記セルラインが、クローンセルラインANJOU65に由来する分離されたセルライン。
  14. ATCCアクセッションNo.CRL11268を有するクローンセルライン293T/17。
  15. ATCCアクセッションNo.CRL11269を有するクローンセルラインANJOU65。
  16. ATCCアクセッションNo.CRL11270を有するクローンセルラインBOSC23。
  17. ATCCアクセッションNo.CRL11554のクローンセルラインCAK8。
  18. 標的細胞集団に対して目的の遺伝的材料の活性の測定及び評価をなすための試験キットにおいて、最適なトランスフェクション試薬と組み合わせた請求項10記載のセルラインを含む試験キット。
  19. 請求項18記載の試験キットにおいて、前記セルラインがヘルパーウイルスの存在がない高力価ウイルス株を生産できるものである試験キット。
  20. 請求項18記載の試験キットにおいて、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11268のクローンセルライン293/17を含む試験キット。
  21. 請求項18記載の試験キットにおいて、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11269のクローンセルラインANJOU65を含む試験キット。
  22. 請求項18記載の試験キットにおいて、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11270のクローンセルラインBOSC23を含む試験キット。
  23. 請求項18記載の試験キットにおいて、前記セルラインがATCCアクセッションNo.CRL11554のクローンセルラインCAK8を含む試験キット。
  24. 請求項18記載の試験キットにおいて、研究環境において生物学的に関連するタンパク質の生産に用いる試験キット。
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