JP3860103B2 - 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3860103B2
JP3860103B2 JP2002296696A JP2002296696A JP3860103B2 JP 3860103 B2 JP3860103 B2 JP 3860103B2 JP 2002296696 A JP2002296696 A JP 2002296696A JP 2002296696 A JP2002296696 A JP 2002296696A JP 3860103 B2 JP3860103 B2 JP 3860103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
unit
zero point
motor
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002296696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004130901A (ja
Inventor
恭司 浜本
修 鶴宮
宏明 堀井
良信 向
和久 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2002296696A priority Critical patent/JP3860103B2/ja
Publication of JP2004130901A publication Critical patent/JP2004130901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860103B2 publication Critical patent/JP3860103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法に関し、特に、モータの動力をステアリング系に作用させて、運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、ステアリング系にモータを備え、モータから供給する動力を、制御装置を用いて制御することにより、運転者の操舵力を軽減するものである。
【0003】
図9は、電動パワーステアリング装置の模式構造図である。電動パワーステアリング装置100では、ステアリング・ホイール(ハンドル)101に一体的に設けられたステアリング軸102に、自在継手103a,103bを有する連結軸103を介して、ラック・ピニオン機構105のピニオン105aに連結されることによって、手動操舵トルク発生機構106が構成されている。
【0004】
ピニオン105aに噛み合うラック歯107aを有し、これらの噛み合いにより軸方向に変換されて往復動するラック軸107は、その両端にタイロッド108を介して転動軸としての左右の前輪109に連結されている。運転者は、ハンドル101を操作することにより、手動操舵トルク発生機構106と通常のラック・ピニオン式のステアリング装置を介して、前輪を揺動させて車両の向きを変えることができる。
【0005】
この手動操舵トルク発生機構106によって発生する操舵トルクを軽減するために、アシストトルク(操舵補助トルク)を供給するモータ110が例えばラック軸107と同軸的に配設され、ラック軸107にほぼ平行に設けられたボールねじ機構111を介してモータ110からの回転運動により供給されるアシストトルクが直進運動のための力に変換され、ラック軸107に作用する。
【0006】
モータ110のロータには、駆動側ヘリカルギヤ110aが一体的に設けられている。このヘリカルギヤ110aは、ボールねじ機構111のねじ軸111aの軸端に一体的に設けられたヘリカルギヤ111bと噛み合っている。また、ボールねじ機構111のナットは、ラック軸107に連結されている。
【0007】
図10は、電動パワーステアリング装置の制御装置を示す図である。図9において、図示しないステアリングギヤボックス内には、ピニオン105aに作用する手動操舵トルクTを検出する手動操舵トルク検出部112が設けられる。この手動操舵トルク検出部112は、検出した手動操舵トルクTを手動操舵トルク検出信号Tdに変換し、その変換された手動操舵トルク検出信号Tdを制御装置114へ入力する。制御装置114は、手動操舵トルク検出信号Tdを主信号として、モータ駆動信号116aを出力してモータ110の運転を行って、モータ110が出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0008】
制御装置114は、目標電流決定部115と、制御部116とを備える。目標電流決定部115は、手動操舵トルク検出信号Tdに基づいて目標補助トルクを決定し、目標補助トルクをモータ110から供給するために必要となる目標電流信号ITを出力する。
【0009】
図11は、制御装置114のブロック構成図である。制御装置114は、目標電流決定部115と制御部116とを備え、制御部116は、偏差演算部117とモータ運転制御部118とモータ駆動部119と電流検出部120を備えている。偏差演算部117は、目標電流決定部115から出力された目標電流信号ITと電流検出部(電流センサ)120からのモータ電流信号IMとの偏差を求め、その値を偏差信号117aとして出力する。
【0010】
モータ運転制御部118は、偏差電流制御部121とPWM信号生成部122とを備えている。偏差電流制御部121は、入力された偏差信号117aに対して比例、積分、微分等の処理を施して偏差信号117aの値がゼロに近づくように、モータ110に供給するモータ電流を制御するための駆動電流信号121aを生成・出力する。
【0011】
PWM信号生成部122は、駆動電流信号121aに基づいてモータ110をPWM運転するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成し、生成したPWM信号を駆動制御信号122aとして出力する。
【0012】
モータ駆動部119は、ゲート駆動回路部123と4個の電力用電界効果トランジスタをH型ブリッジ回路の構成で接続したモータ駆動回路124とを備える。ゲート駆動回路部123は、駆動制御信号(PWM信号)122aに基づいて、ハンドル101の操舵方向に応じて2つの電界効果トランジスタを選択し、選択した2つの電界効果トランジスタのゲートを駆動してこれらの電界効果トランジスタをスイッチング動作させる。
【0013】
電流検出部120は、モータ110に流れるモータ電流(電機子電流)を検出してモータ電流信号IMを出力する。
【0014】
以上により、制御装置114は、手動操舵トルク検出部112によって検出された手動操舵トルクTに基づいてバッテリ電源126からモータ110へ供給する電流をPWM制御し、モータ110が出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0015】
また、図11に示すように、制御装置114は、制御部116においてモータ110に実際に流れるモータ電流をモータ電流信号IMとして検出し、モータ電流信号IMに基づくフィードバック制御を行うことで、モータ110の制御特性を向上させている。
【0016】
以上のようにして、運転者の手動操舵トルクTは、手動操舵トルク発生機構106の手動操舵トルク検出部112により検出されて、制御装置114により、モータ110の出力を駆動制御してステアリングギヤボックスのラック軸107が直進運動するための力をアシストする。このような電動パワーステアリング装置はいくつかの文献で開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0017】
【特許文献1】
特開平9−11918号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
制御装置114は電動パワーステアリング装置の制御を司るマイクロコンピュータを有し、マイクロコンピュータは手動操舵トルクTに応じた目標電流信号ITにモータ電流が一致するように電流フィードバックを行う。モータ電流は、電流検出部(電流センサ)120によってセンシングされるが、電流センサ出力は温度や経年劣化や初期ばらつき等の要因によりゼロ点がドリフトしオフセットが起こる。このうち、経年劣化や初期ばらつき等の要因によるオフセットはシステムのイニシャルチェックによりある程度補正することが可能であるが、温度ドリフトのように時間と共にオフセット値を変化させる成分はそのドリフト成分の特定が困難である場合が多い。特に電動パワーステアリング装置では電流フィードバック制御を行っているため、制御中のアクティブチェックは困難であった。従来技術として、ハンドル操作が左右で平均して同じ時間操作されると仮定すると、車両を一定時間運転してデューティ比出力方向が一定時間積算された場合に、電流検出部からの信号の積算値が左右で等しくなるはずであるとして左右の積算値が不均衡な場合にゼロ点からのオフセット値の記憶値を補正する手法が知られるが、一定時間積算された電流検出部からの信号の積算値を使った間接的なゼロ点補正手法となるため、その補正精度の向上が求められている。
【0019】
本発明の目的は、上記問題を解決するため、電流センサのゼロ点を補正することにより温度ドリフトなどによる電流センサのドリフト成分を除去し、電流フィードバック制御の性能を向上させる電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
【0021】
本発明に係る電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法(請求項1に対応)は、ステアリング系に補助トルクを付与するモータと、ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、少なくとも操舵トルク信号に基づいてモータに供給すべき目標電流を決定する目標電流決定手段と、モータに流れる電流を検出する電流センサと、モータを駆動するモータ駆動手段とを有する電動パワーステアリング装置において、装置作動中、目標電流を所定値と比較するステップと、目標電流を所定値と比較するステップの結果、目標電流が所定値以下のときにモータ駆動部を停止するステップと、電流センサのゼロ点からのオフセット方向を検出するステップと、ゼロ点の補正を行うステップと、から成ることで特徴づけられる。
【0022】
本発明に係る電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法によれば、装置作動中、目標電流が所定値以下のときにモータ駆動部を停止するステップと、電流センサのゼロ点からのオフセット方向を検出するステップと、ゼロ点の補正を行うステップと、から成るため、電流センサからの信号の一定時間の積算値ではなく、作動中の電流センサの出力そのものによるオフセット値の診断なので、電流センサのゼロ点からのオフセット方向およびオフセット量をより正確に把握することができる。また、これにより、高精度な電流センサのゼロ点補正を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0024】
電動パワーステアリング装置の構造は、図9に示したものと基本的に同じであり、その構造ならびに動作については前述した通りである。
【0025】
図1は、この発明に係る電動パワーステアリング装置の制御を行うための制御装置のブロック構成図である。図1に示す制御装置1は、図10と図11に示した従来の制御装置114に対して、強制停止指令部10と強制停止部11とゼロ点補正部12を追加したものである。
【0026】
強制停止指令部10は、アシスト動作が不要な領域、すなわち、操舵入力が微少なときにH型ブリッジ回路を強制的に停止するために、強制停止部11に強制停止信号を送る装置である。また、この強制停止中に操舵入力が確認された場合は、即時H型ブリッジ回路の駆動が許可されアシスト動作に復帰するために強制停止部11に強制停止中止信号を送る装置である。
【0027】
強制停止部11は、強制停止指令部10からの強制停止信号が入力されたときに、偏差電流制御部121からの駆動電流信号121aをゼロとするものである。また、強制停止中止信号が入力されたときは、偏差電流制御部121からの駆動電流信号をそのままPWM信号生成部122に通過するものである。
【0028】
ゼロ点補正部12は、イニシャルチェックによる電流検出部(電流センサ)のゼロ点補正値(オフセット値)を記憶し、駆動回路停止中の電流検出部のオフセット方向を記憶し、その記憶されたオフセット方向と反対に規定値補正し、補正モータ電流値IPMを出力する。そして、その補正モータ電流値IPMが偏差演算部117に入力され、フィードバック制御に用いられる。
【0029】
図2は、強制停止指令部10の構成図である。強制停止指令部10には、CPU20とメモリ21を備えており、メモリ21には、強制的に停止するしきい値となる目標電流しきい値22と強制停止指令処理プログラム23を記憶させてある。また、強制停止指令部10は、入力部24と出力部25を備えている。
【0030】
目標電流しきい値22は、強制停止信号を出力するしきい値となる目標電流の値である。
【0031】
強制停止指令処理プログラム23は、強制停止指令処理を行うためのプログラムであり、そのフローチャートを図3で示す。強制停止指令部10に目標電流決定部115から目標電流ITが入力されると(ステップST10)、CPU20により、目標電流しきい値と比較する(ステップST11)、もし、目標電流ITが目標電流しきい値よりも小さい場合は強制停止信号を強制停止部11とゼロ点補正部12に出力する(ステップST12)。そして、強制停止信号を受けた強制停止部11は、偏差電流制御部121からの駆動電流信号121aをゼロとする。また、もし、目標電流ITが目標電流しきい値以上の場合は強制停止中止信号を強制停止部11とゼロ点補正部12に出力する(ステップST13)。そして、強制停止部11により、偏差電流制御部121からの駆動電流信号をそのままPWM信号生成部122に通過する。また、ゼロ点補正部12からの強制停止信号出力指示信号が入力されたときもステップST12を実行し強制停止信号を出力する。そして、強制停止信号を受けた強制停止部11は、偏差電流制御部121からの駆動電流信号121aをゼロとする。
【0032】
これらの処理により、アシスト動作が不要な領域、すなわち、操舵入力が微少なときにH型ブリッジ回路を強制的に停止する。また、この強制停止中に操舵入力が確認された場合は、即時H型ブリッジ回路の駆動が許可されアシスト動作に復帰する。
【0033】
図4は、ゼロ点補正部12の構成図である。ゼロ点補正部12には、CPU30とメモリ31と入力部32と出力部33を備えており、メモリ31には、オフセット記憶領域34が設けられており、また、補正するときに必要な規定量Dと処理プログラム35を記憶させてある。処理プログラム35は、イニシャル処理プログラム35−1と通常処理プログラム35−2とオフセット補正処理プログラム35−3から成っている。
【0034】
オフセット記憶領域34は、電流検出部120のゼロ点からのオフセット値が記憶される領域である。
【0035】
イニシャル処理プログラム35−1は、電流検出部120の初期状態でのゼロ点からのオフセット値を求めるためのプログラムであり、そのフローチャートを図5で示す。イグニッションスイッチがオンされるとイグニッションスイッチオン信号(IGon信号)が入力部に入力され(ステップST20)、強制停止指令部10に強制停止信号出力指示信号が出力される(ステップST21)。それにより、強制停止指令部10の図3で示した強制停止指令処理プログラムが動作し強制停止信号が強制停止部11に出力され(図3のステップST12)、H型ブリッジ回路が強制停止される。その状態で電流検出部ゼロ点補正部12に電流検出部120から電流値が入力される(ステップST22)。この電流値は、強制停止状態での電流であるから、ゼロ点からのオフセット値Ioffsetである。CPU30により、オフセット値Ioffsetをメモリ31のオフセット値記憶領域34に記憶する。(ステップST23)。
【0036】
通常処理プログラム35−2は、通常に電動パワーステアリング装置を動作させているときの電流検出部120で検出した電流値Imから補正電流値IPMを求めるためのプログラムであり、そのフローチャートを図6で示す。ゼロ点補正部12に強制停止指令部10から強制停止信号があるかどうか判断する(ステップST30)。強制停止信号がある場合には、オフセット補正処理プログラム35−3が実行される(ステップST31)。強制停止信号がない場合には、ゼロ点補正部12に電流検出部120から検出電流値Imが入力されると(ステップST32)、CPU30により、その検出電流値Imからオフセット値Ioffsetを差し引いた値である補正電流値IPMを求め(ステップST33)、その補正電流値IPMを偏差演算部117に出力する(ステップST34)。
【0037】
オフセット補正処理プログラム35−3は、駆動回路停止中に電流検出部のオフセット方向と記憶されたオフセット方向によりオフセット値記憶領域34に記憶されたオフセット値を更に補正するためのプログラムであり、そのフローチャートを図7で示す。ゼロ点補正部12に強制停止指令部から強制停止信号があるかどうか判断する(ステップST40)。強制停止信号がない場合には、正補正カウンタをクリアにし(ステップST41)、負補正カウンタをクリアにし(ステップST42)、通常処理処理プログラムが実行される(ステップST43)。強制停止信号がある場合には、電流検出部ゼロ点補正部12に電流検出部120から検出電流値Imが入力されると(ステップST44)、CPU30により検出電流値Imがゼロかどうか判断する(ステップST45)。検出電流値Imがゼロのときには、オフセット値がゼロとして、オフセット記憶領域34にオフセットがゼロとして記憶し(ステップST46)、ステップST41を実行する。検出電流値Imがゼロではないとき、電流検出部120からの検出電流値Imが正の値か負の値かを判断する(ステップST47)。検出電流値Imが負の値のときには、正補正カウンタをカウントアップし(ステップST48)、規定時間経過したかどうか判断する(ステップST49)。規定時間経過しないのであれば、リターンする。また、規定時間経過したならば、CPU30により、オフセット値Ioffsetに規定量Dを加えて補正しその値をオフセット値記憶領域34に記憶する(ステップST50)。そして、正補正カウンタクリアして(ステップST51)、リターンする。一方、ステップST47で検出電流値Imが正の値のときには、負補正カウンタをカウントアップし(ステップST52)、規定時間経過したかどうか判断する(ステップST53)。規定時間経過しないのであれば、リターンする。また、規定時間経過したならば、CPU30により、オフセット値Ioffsetに規定量Dを引いて補正しその値をオフセット値記憶領域34に記憶する(ステップST54)。そして、負補正カウンタクリアして(ステップST55)、リターンする。
【0038】
なお、これらの処理プログラム35では、電流検出部120の出力が、電流がゼロのとき、電圧として検出される値がゼロであるような電流検出部120を用いた装置で説明したが、図8で示すような、電流がゼロのとき、電圧として検出される値がゼロでない値であるような電流検出部を用いた場合、例えば、電流がゼロのとき、2.5Vの電圧として検出されるような装置では、ステップST47の判断が2.5Vを中心にしてそれ以上の値かそれ以下の値かで実行するようにすれば良い。
【0039】
次に、図1に示す制御装置での制御方法を説明する。まず、イグニッションスイッチをオンにすると、イニシャル処理プログラム35−1により駆動回路に電流が流れていない状態で電流検出部120の検出値、すなわち、オフセット値がゼロ点補正部12に記憶される。その後、図1で示される偏差演算部117は、目標電流決定部115から出力される目標電流信号ITとゼロ点補正部12からの補正電流値IPMとの偏差を求め、その値を偏差信号117aとして出力する。その偏差信号117aが入力されたモータ運転制御部118は、従来と同様にして駆動制御信号122aをモータ駆動部119に出力する。それにより、モータ駆動部119は従来と同様にモータを駆動する。
【0040】
そのときのモータに流れる電流は、図1で示した電流検出部120で検出される。その検出電流値Imは、ゼロ点補正部12に送られる。検出電流値Imが入力されるとゼロ点補正部12は、通常処理プログラム35−2に従って動作し、CPU30により、その検出電流値Imからオフセット値Ioffsetを差し引いた値である補正電流値(補正値)IPMを求め出力する。
【0041】
その補正電流値IPMを偏差演算部117に入力し、目標電流信号ITとの偏差を演算し、従来の制御部116と同様、その偏差が小さくなるように、制御部1により最終出力をモータ駆動部119に送信する。
【0042】
また、操舵入力が小さいとき、すなわち、目標電流が所定値以下の場合、強制停止指令部10により強制停止信号が強制停止部11に送られ駆動回路の強制停止がなされる。そのとき、強制停止信号は、電流検出部ゼロ点補正部12にも送られ、それにより、オフセット補正処理プログラム35−3に従ってオフセット値が変更されメモリ31に記憶される。その後、操舵入力が大きくなり、目標電流が所定値以上になったとき、強制停止が中止され、通常の動作となる。その通常動作では、変更されたオフセット値に基づいて、検出電流値Imがオフセット補正され、偏差演算部117に出力される。これにより、電流検出部120に温度ドリフトがあっても良好な制御を行うことができる。
【0043】
なお、本実施形態では、強制停止指令部でのCPUと強制停止部でのCPUとゼロ点補正部でのCPUを別々に記載したが、一つのCPUで共通に用いるようにしても良い。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。
【0045】
電動パワーステアリング装置が作動中で、目標電流が所定値以下の領域においてモータ駆動部を停止し、電流センサのゼロ点からのオフセット方向を検出し、ゼロ点の補正を行うため、電流センサからの信号の一定時間の積算値ではなく、電流センサの出力そのものによるオフセット値の診断なので、電流センサのゼロ点からのオフセット方向およびオフセット量をより正確に把握することができる。また、これにより、高精度な電流センサのゼロ点補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の制御装置における制御部のブロック構成図である。
【図2】強制停止指令部の構成図である。
【図3】強制停止処理プログラムのフローチャートである。
【図4】ゼロ点補正部の構成図である。
【図5】イニシャル処理プログラムのフローチャートである。
【図6】通常処理プログラムのフローチャートである。
【図7】ゼロ点補正プログラムのフローチャートである。
【図8】電流検出部の入力電流に対する出力電圧の関係を示すグラフである。
【図9】電動パワーステアリング装置の模式構造図である。
【図10】従来の電動パワーステアリング装置の制御機構を示す図である。
【図11】従来の制御装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 制御装置
10 強制停止指令部
11 強制停止部
12 ゼロ点補正部
20 CPU
21 メモリ
22 目標電流しきい値
23 強制停止指令処理プログラム
24 入力部
25 出力部
30 CPU
31 メモリ
32 入力部
33 出力部
34 オフセット値記憶領域
35 処理プログラム
35−1 イニシャル処理プログラム
35−2 通常処理プログラム
35−3 オフセット補正処理プログラム
110 モータ
112 手動操舵トルク検出部
114 制御装置
115 目標電流決定部
116 制御部
117 偏差演算部
118 モータ運転制御部
119 モータ駆動部
120 電流検出部

Claims (1)

  1. ステアリング系に補助トルクを付与するモータと、前記ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、少なくとも前記操舵トルク信号に基づいて前記モータに供給すべき目標電流を決定する目標電流決定手段と、前記モータに流れる電流を検出する電流センサと、前記モータを駆動するモータ駆動手段とを有する電動パワーステアリング装置において、
    装置作動中、前記目標電流を所定値と比較するステップと、
    前記目標電流を所定値と比較するステップの結果、前記目標電流が所定値以下のときに前記モータ駆動部を停止するステップと、
    前記電流センサのゼロ点からのオフセット方向を検出するステップと、
    前記ゼロ点の補正を行うステップと、
    から成ることを特徴とする電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法。
JP2002296696A 2002-10-09 2002-10-09 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法 Expired - Fee Related JP3860103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296696A JP3860103B2 (ja) 2002-10-09 2002-10-09 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296696A JP3860103B2 (ja) 2002-10-09 2002-10-09 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004130901A JP2004130901A (ja) 2004-04-30
JP3860103B2 true JP3860103B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=32286603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002296696A Expired - Fee Related JP3860103B2 (ja) 2002-10-09 2002-10-09 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3860103B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105842526A (zh) * 2012-05-19 2016-08-10 快捷半导体(苏州)有限公司 一种零电流检测电路和方法、及电压变换电路

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4557143B2 (ja) * 2004-07-12 2010-10-06 日本精工株式会社 パワーステアリング制御装置、方法、およびプログラム
JP4561318B2 (ja) * 2004-11-05 2010-10-13 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP4504893B2 (ja) * 2005-09-09 2010-07-14 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
CN113276938B (zh) * 2021-06-09 2023-01-06 重庆长安汽车股份有限公司 Eps扭矩传感器零位扭矩偏差自学习及纠正方法、系统及车辆

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105842526A (zh) * 2012-05-19 2016-08-10 快捷半导体(苏州)有限公司 一种零电流检测电路和方法、及电压变换电路
CN105842526B (zh) * 2012-05-19 2019-05-24 快捷半导体(苏州)有限公司 一种零电流检测电路和方法、及电压变换电路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004130901A (ja) 2004-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3063896B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5402944B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
CN101959745B (zh) 电力转向装置
JP5212464B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH1134892A (ja) 電動パワーステアリング装置
EP1293413A2 (en) Motor-driven power steering apparatus
WO2006123839A1 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
CN107521554B (zh) 电动助力转向装置
JP3886780B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御方法
JP3860103B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の電流センサゼロ点補正方法
US6213249B1 (en) Electric power steering apparatus
JP2010254006A (ja) 車両のステアリング装置
JP4012031B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3860104B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3777403B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3986344B2 (ja) 電動パワーステアリング装置のデューティ不感帯補正方法
JP2776776B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3525414B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3857209B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3666806B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御方法
JP4032743B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3628510B2 (ja) 車両のステアリング装置
JP3846786B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2944067B2 (ja) 電動ステアリング装置
JP2001347963A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3860103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140929

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees