JP3860001B2 - 光記録媒体への情報記録方法、情報記録装置及び光記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録媒体への情報記録方法及び情報記録装置に関し、さらに詳細には、高データ転送レートを実現するのに適した光記録媒体への情報記録方法及び情報記録装置に関する。また、本発明は、光記録媒体に関し、さらに詳細には、高データ転送レートでの記録が可能な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルデータを記録するための記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録媒体が広く利用されており、そのデータ記録方式としては、記録すべきデータをトラックに沿った記録マークの長さに変調するという方式が広く用いられている。
【0003】
このような記録方式を用いた場合、データの読み出しに際しては再生用レーザービームが光記録媒体のトラックに沿って照射され、その反射光を検出することにより記録マークのもつ情報が読み出される。また、データの書き込みに際しては記録用レーザービームが光記録媒体のトラックに沿って照射され、所定の長さを持った記録マークが形成される。例えば、ユーザによるデータの書き換えが可能な光記録媒体の一種であるDVD−RWにおいては、3T〜11T及び14T(Tは1クロック周期)に対応する長さの記録マークが用いられ、これによってデータの記録が行われる。
【0004】
ここで、光記録媒体に対するデータの記録に際しては、一般に、形成すべき記録マークの長さに対応する時間と同じパルス幅を持った記録用レーザービームが光記録媒体に照射されるのではなく、形成すべき記録マークの種類に基づき定められた数のパルス列からなる記録用レーザービームが光記録媒体に照射され、これによって所定の長さをもった記録マークが形成される。例えば、上述したDVD−RWに対するデータの記録においては、n−1またはn−2(nは記録マークの種類であり、3〜11及び14のいずれかの値となる)の数のパルスが連続的に照射され、これによって3T〜11T及び14Tに対応する長さをもったいずれかの記録マークが形成される。したがって、n−2の場合、3Tに対応する長さをもった記録マークを形成する場合には1個のパルスが用いられ、11Tに対応する長さをもった記録マークを形成する場合には9個のパルスが用いられることになる。また、n−1の場合、3Tに対応する長さをもった記録マークを形成する場合には2個のパルスが用いられ、11Tに対応する長さをもった記録マークを形成する場合には10個のパルスが用いられることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光記録媒体に対してデータ転送レートのさらなる向上が強く望まれており、これを実現するためには、記録/再生における線速度を高めることが有効であり、そのためにはクロック周波数を高める必要がある。
【0006】
しかしながら、記録用レーザービームの立ち上がりや立ち下がりには所定の時間が必要であることから、クロック周波数を高めることによって1クロックの周期(T)が短くなると、これに比例して各記録マークを形成するための時間が短くなり、一つの記録マークを形成すべき期間に多数のパルスを連続的に照射することは困難となる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、光記録媒体への改良された情報記録方法及び改良された情報記録装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、高データ転送レートを実現するのに適した光記録媒体への情報記録方法及び情報記録装置を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、高データ転送レートでの記録が可能な光記録媒体を提供することである。
【0010】
また、本発明のさらに他の目的は、クロックの周期(T)が記録用レーザービームの立ち上がり時間と立ち下がり時間の和よりも短く設定する場合に好適な光記録媒体への情報記録方法及び情報記録装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する光記録媒体への情報記録方法であって、記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数以下のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成することを特徴とする光記録媒体への情報記録方法によって達成される。
【0012】
本発明によれば、記録用レーザビームのパルス数をnT/(Tr+Tf)で与えられる数以下に設定していることから、1クロックの周期(T)が非常に短い場合であっても、記録用レーザビームのレベルを確実に最大値(Pw)や最小値(Pb)に到達させることができ、これにより、良好な形状を持つ記録マークを形成することが可能となる。
【0013】
本発明の好ましい実施態様においては、(n−0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数以下のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成する。
【0014】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短い。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、データ転送レートを70Mbps以上に設定して前記記録マークを形成する。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、データ転送レートを200Mbps以上に設定して前記記録マークを形成する。
【0017】
本発明の前記目的はまた、それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する情報記録装置であって、記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数以下のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成する手段を有することを特徴とする情報記録装置によって達成される。
【0018】
本発明の前記目的はまた、それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークの形成により情報が記録される光記録媒体であって、記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数以下のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成するために必要な情報を有していることを特徴とする光記録媒体によって達成される。
【0019】
本発明の好ましい実施態様においては、前記情報が、(n−0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数以下のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成するために必要な情報である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる情報記録装置の主要部を概略的に示す図である。
【0022】
本実施態様にかかる情報記録装置は、図1に示されるように、光記録媒体1を回転させるためのスピンドルモータ2と、光記録媒体1に記録用レーザビームを照射するヘッド3と、スピンドルモータ2及びヘッド3の動作を制御するコントローラ4と、ヘッド3にレーザ駆動信号を供給するレーザ駆動回路5と、ヘッド3にレンズ駆動信号を供給するレンズ駆動回路6とを備えている。
【0023】
さらに、図1に示されるように、コントローラ4にはフォーカスサーボ追従回路7、トラッキングサーボ追従回路8及びレーザコントロール回路9が含まれている。フォーカスサーボ追従回路7が活性化すると、回転している光記録媒体1の記録面にフォーカスがかかった状態となり、トラッキングサーボ追従回路8が活性化すると、光記録媒体1の偏芯している信号トラックに対して、レーザビームのスポットが自動追従状態となる。フォーカスサーボ追従回路7及びトラッキングサーボ追従回路8には、フォーカスゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能及びトラッキングゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能がそれぞれ備えられている。また、レーザコントロール回路9は、レーザ駆動回路5により供給されるレーザ駆動信号を生成する回路であり、光記録媒体1に記録されている記録条件設定情報に基づいて、適切なレーザ駆動信号の生成を行う。ここで、記録条件設定情報とは、光記録媒体1に対してデータを記録する場合に必要な各種条件、例えば、記録用レーザビームのパワーや以下に詳述する記録ストラテジ等を特定するために用いられる情報をいう。記録条件設定情報としては、データの記録に必要な各条件を具体的に示すもののみならず、情報記録装置内にあらかじめ格納されている各種条件のいずれかを指定することにより記録条件の特定を行うものも含まれる。
【0024】
尚、これらフォーカスサーボ追従回路7、トラッキングサーボ追従回路8及びレーザコントロール回路9については、コントローラ4内に組み込まれた回路である必要はなく、コントローラ4と別個の部品であっても構わない。さらに、これらは物理的な回路である必要はなく、コントローラ4内で実行されるソフトウェアであっても構わない。
【0025】
次に、本実施態様にかかる光ディスクの構造について説明する。
【0026】
図2は、本実施態様にかかる光記録媒体1の構造を概略的に示す断面図である。
【0027】
図2に示されるように、光記録媒体1は、厚さが約1.1mmの基板11と、厚さが約10〜300nmの反射層12と、厚さが約10〜50nmの第2の誘電体層13と、厚さが約5〜30nmの記録層14と、厚さが約30〜300nmの第1の誘電体層15と、厚さが約50〜150μmの光透過層16によって構成される。また、光記録媒体1の中央部分には孔17が設けられている。このような構造を有する光記録媒体に対するデータの記録においては、ヘッド3の一部であり記録用レーザビームを収束するための対物レンズと光記録媒体1の表面との距離(ワーキング・ディスタンス)が非常に狭く(例えば、約80〜150μm)設定され、これにより、従来に比べて極めて小さいビームスポット径が実現されている。このような構造を持つ光記録媒体1は、大容量且つ高データ転送レートを実現可能である。また、光記録媒体1には、上述した記録条件設定情報が記録されている。
【0028】
光記録媒体1の記録層14は、相変化膜によって構成され、結晶状態である場合の反射率とアモルファス状態である場合の反射率とが異なることを利用してデータの記録が行われる。具体的には、未記録領域における記録層14の状態は結晶状態となっており、このため、その反射率は例えば20%となっている。このような未記録領域に何らかのデータを記録する場合、記録すべきデータにしたがい、記録層14の所定の部分を融点を超える温度に加熱した後、急冷することによってアモルファス状態に変化させる。アモルファス状態となった部分における反射率は例えば7%となり、これにより、所定のデータが記録された状態となる。そして、一旦記録したデータを上書きする場合には、上書きすべきデータが記録されている部分の記録層14を記録すべきデータにしたがい、結晶化温度以上若しくは融点以上の温度に加熱し、結晶状態若しくはアモルファス状態に変化させる。
【0029】
この場合、記録層14を溶融する際に照射される記録用レーザビームのパワーPwと、記録層14を冷却する際に照射される記録用レーザビームのパワーPbと、記録層14を結晶化する際に照射される記録用レーザビームのパワーPeとの関係は、
Pw>Pe>Pb
である。したがって、光記録媒体1にデータを記録する場合、コントローラ4は光記録媒体1より読み出された記録条件設定情報に基づき、レーザコントロール回路9を介して、記録用レーザビームのパワーがPw、PeまたはPbとなるようレーザ駆動回路5を制御し、これに基づいて、レーザ駆動回路5はレーザ駆動信号のパワーを制御する。一例として、記録用レーザビームのパワーPw、Pe及びPbとしては、それぞれ6.0mW、2.8mW及び0.1mWに設定される。
【0030】
ここで、記録用レーザビームのパワーがある値からこれと異なる値に変化するまでの間には、所定の時間が必要である。本明細書においては、記録用レーザビームのパワーが最小値(Pb)から最大値(Pw)に上昇するために必要な遷移時間をTr、記録用レーザビームのパワーが最大値(Pw)から最小値(Pb)に降下するために必要な遷移時間をTfと呼ぶ。より具体的には、図3に示すように、遷移時間Trは、記録用レーザビームのパワーが0.1(Pw−Pb)+Pbに達してから0.9(Pw−Pb)+Pbに達するまでの時間によって定義され、遷移時間Tfは、記録用レーザビームのパワーが0.9(Pw−Pb)+Pbに達してから0.1(Pw−Pb)+Pbに達するまでの時間によって定義される。
【0031】
本実施態様にかかる情報記録方法においては、(1,7)RLLの変調方式が採用されている。但し、本発明による情報記録方法の適用が、かかる変調方式を用いた場合に限定されるものではなく、他の変調方式を用いた場合であっても適用可能であることは言うまでもない。尚、本明細書においては、記録マークを形成するための記録用レーザビームの照射方法、すなわち記録用レーザビームのパルス数、各パルスのパルス幅、パルス間隔、パルスのパワー等の設定を「記録ストラテジ」と呼ぶことがある。
【0032】
ここで、本実施態様にかかる情報記録方法においては、記録用レーザビームのパルス数はnT/(Tr+Tf)で与えられる数以下に設定される。以下、T=約2.6nsec、Tr=約1.7nsec、Tf=約1.9nsecである場合における、各記録マークを形成するための記録ストラテジについて詳細に説明する。尚、この場合、記録線速度は約32.6m/secとなり、(1,7)RLLの変調方式を用い、チャンネルビット長を0.13μm、フォーマット効率を80%としたときの効率を考慮したデータ転送レートは約200Mbpsとなる。尚、現在、DVD用のドライブ等に搭載されている一般的な光ピックアップヘッドのレーザドライバでは、Tr及びTfの値は約3nsec程度であり、本実施態様における上記Tr及びTfの値は、光記録媒体の評価装置等、研究開発用の装置において最近用いられている非常に高速なレーザドライバにおける値である。
【0033】
また、光記録媒体1に格納されている記録条件設定情報には、どのような記録ストラテジによってデータを記録すべきかを決定するための内容が含まれており、図1に示した情報記録装置は、かかる決定に基づき以下に詳述する記録ストラテジによるデータの記録を行う。
【0034】
図4は、2Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0035】
図4に示されるように、2Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約1.4であるから、記録用レーザビームのパルス数は「1」に設定される。ここで、記録用レーザビームのパルス数とは、記録用レーザビームのパワーがPwまで高められた回数によって定義される。より詳細には、記録用レーザビームが記録マークの始点に位置するタイミングを時刻tsとし、記録用レーザビームが記録マークの終点に位置するタイミングを時刻teとした場合、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0036】
ここで、図4に示す時刻t21から時刻t22までの期間をTtop(2T)と定義し、時刻t22から時刻t23までの期間をTcl(2T)と定義した場合、Ttop(2T)は約0.6Tに設定され、Tcl(2T)は約0.7Tに設定される。図4に示されるように、時刻t21とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t22とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t23とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0037】
Ttop(2T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(2T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、2Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0038】
図5は、3Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0039】
図5に示されるように、3Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約2.2であるから、記録用レーザビームのパルス数は「2」以下に設定される。図5に示されるように、本実施態様においては、3Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「1」に設定している。より詳細には、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0040】
ここで、図5に示す時刻t31から時刻t32までの期間をTtop(3T)と定義し、時刻t32から時刻t33までの期間をTcl(3T)と定義した場合、Ttop(3T)は約1.3Tに設定され、Tcl(3T)は約0.7Tに設定される。図5に示されるように、時刻t31とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t32とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t33とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0041】
Ttop(3T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(3T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、3Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0042】
図6は、4Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0043】
図6に示されるように、4Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約2.9であるから、記録用レーザビームのパルス数は「2」以下に設定される。図6に示されるように、本実施態様においては、4Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「2」に設定している。時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる組み合わせからなるセットが2回繰り返される。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0044】
ここで、図6に示す時刻t41から時刻t42までの期間をTtop(4T)と定義し、時刻t42から時刻t43までの期間をToff(4T)と定義し、時刻t43から時刻t44までの期間をTlast(4T)と定義し、時刻t44から時刻t45までの期間をTcl(4T)と定義した場合、Ttop(4T)は約1.0Tに設定され、Toff(4T)は約1.0Tに設定され、Tlast(4T)は約0.7Tに設定され、Tcl(4T)は約0.7Tに設定される。図6に示されるように、時刻t41とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t42及び時刻t44とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t43とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を超えたタイミングであり、時刻t45とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0045】
Ttop(4T)、Toff(4T)及びTlast(4T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(4T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、4Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0046】
図7は、5Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0047】
図7に示されるように、5Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約3.6であるから、記録用レーザビームのパルス数は「3」以下に設定される。図7に示されるように、本実施態様においては、5Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「2」に設定している。より詳細には、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる組み合わせからなるセットが2回繰り返される。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0048】
ここで、図7に示す時刻t51から時刻t52までの期間をTtop(5T)と定義し、時刻t52から時刻t53までの期間をToff(5T)と定義し、時刻t53から時刻t54までの期間をTlast(5T)と定義し、時刻t54から時刻t55までの期間をTcl(5T)と定義した場合、Ttop(5T)は約1.0Tに設定され、Toff(5T)は約1.0Tに設定され、Tlast(5T)は約1.3Tに設定され、Tcl(5T)は約0.7Tに設定される。図7に示されるように、時刻t51とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t52及び時刻t54とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t53とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を超えたタイミングであり、時刻t55とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0049】
Ttop(5T)、Toff(5T)及びTlast(5T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(5T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、5Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0050】
図8は、6Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0051】
図8に示されるように、6Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約4.3であるから、記録用レーザビームのパルス数は「4」以下に設定される。図8に示されるように、本実施態様においては、6Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「3」に設定している。より詳細には、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる組み合わせからなるセットが3回繰り返される。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0052】
ここで、図8に示す時刻t61から時刻t62までの期間をTtop(6T)と定義し、時刻t62から時刻t63までの期間をToff(6T−1)と定義し、時刻t63から時刻t64までの期間をTmp(6T)と定義し、時刻t64から時刻t65までの期間をToff(6T−2)と定義し、時刻t65から時刻t66までの期間をTlast(6T)と定義し、時刻t66から時刻t67までの期間をTcl(6T)と定義した場合、Ttop(6T)は約1.0Tに設定され、Toff(6T−1)は約1.0Tに設定され、Tmp(6T)は約1.0Tに設定され、Toff(6T−2)は約1.0Tに設定され、Tlast(6T)は約0.7Tに設定され、Tcl(6T)は約0.7Tに設定される。図8に示されるように、時刻t61とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t62、時刻t64及び時刻t66とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t63及び時刻t65とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を超えたタイミングであり、時刻t67とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0053】
Ttop(6T)、Toff(6T−1)、Tmp(6T)、Toff(6T−2)及びTlast(6T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(6T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、6Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0054】
図9は、7Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0055】
図9に示されるように、7Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約5.1であるから、記録用レーザビームのパルス数は「5」以下に設定される。図9に示されるように、本実施態様においては、7Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「3」に設定している。より詳細には、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる組み合わせからなるセットが3回繰り返される。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0056】
ここで、図9に示す時刻t71から時刻t72までの期間をTtop(7T)と定義し、時刻t72から時刻t73までの期間をToff(7T−1)と定義し、時刻t73から時刻t74までの期間をTmp(7T)と定義し、時刻t74から時刻t75までの期間をToff(7T−2)と定義し、時刻t75から時刻t76までの期間をTlast(7T)と定義し、時刻t76から時刻t77までの期間をTcl(7T)と定義した場合、Ttop(7T)は約1.0Tに設定され、Toff(7T−1)は約1.0Tに設定され、Tmp(7T)は約1.0Tに設定され、Toff(7T−2)は約1.0Tに設定され、Tlast(7T)は約1.3Tに設定され、Tcl(7T)は約0.7Tに設定される。図9に示されるように、時刻t71とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t72、時刻t74及び時刻t76とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t73及び時刻t75とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を超えたタイミングであり、時刻t77とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0057】
Ttop(7T)、Toff(7T−1)、Tmp(7T)、Toff(7T−2)及びTlast(7T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(7T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、7Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0058】
図10は、8Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【0059】
図10に示されるように、8Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、nT/(Tr+Tf)で与えられる数は約5.8であるから、記録用レーザビームのパルス数は「5」以下に設定される。図10に示されるように、本実施態様においては、8Tに対応する長さの記録マークを形成する場合のパルス数を「4」に設定している。より詳細には、時刻tsから時刻teまでの間に、記録用レーザビームのパワーが一旦Pwとされ、次に、パワーPbとされる組み合わせからなるセットが4回繰り返される。ここで、時刻ts以前における記録用レーザビームのパワーはPeに設定されており、時刻tsにおいて記録用レーザビームの立ち上げが開始される。また、時刻teにおける記録用レーザビームのパワーはPeまたはPbに設定される。
【0060】
ここで、図10に示す時刻t81から時刻t82までの期間をTtop(8T)と定義し、時刻t82から時刻t83までの期間をToff(8T−1)と定義し、時刻t83から時刻t84までの期間をTmp(8T−1)と定義し、時刻t84から時刻t85までの期間をToff(8T−2)と定義し、時刻t85から時刻t86までの期間をTmp(8T−2)と定義し、時刻t86から時刻t87までの期間をToff(8T−3)と定義し、時刻t87から時刻t88までの期間をTlast(8T)と定義し、時刻t88から時刻t89までの期間をTcl(8T)と定義した場合、Ttop(8T)は約1.0Tに設定され、Toff(8T−1)は約1.0Tに設定され、Tmp(8T−1)は約1.0Tに設定され、Toff(8T−2)は約1.0Tに設定され、Tmp(8T−2)は約1.0Tに設定され、Toff(8T−3)は約1.0Tに設定され、Tlast(8T)は約0.7Tに設定され、Tcl(8T)は約0.7Tに設定される。図10に示されるように、時刻t81とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pe)/2を超えたタイミングであり、時刻t82、時刻t84、時刻t86及び時刻t88とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を下回ったタイミングであり、時刻t83、時刻t85及び時刻t87とは記録用レーザビームのパワーが(Pw+Pb)/2を超えたタイミングであり、時刻t89とは記録用レーザビームのパワーが(Pe+Pb)/2を超えたタイミングである。
【0061】
Ttop(8T)、Toff(8T−1)、Tmp(8T−1)、Toff(8T−2)、Tmp(8T−2)、Toff(8T−3)及びTlast(8T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は高いエネルギーを受けてその温度が融点を超え、Tcl(8T)の期間においては、光記録媒体1の記録層14は急速に冷却される。これにより、光記録媒体1の記録層14には、8Tに対応する長さの記録マークが形成される。
【0062】
このように、本実施態様においては、記録用レーザビームのパルス数をnT/(Tr+Tf)で与えられる数以下に設定していることから、1クロックの周期(T)が非常に短い場合であっても、記録用レーザビームのレベルを確実に最大値(Pw)や最小値(Pb)に到達させることができる。このため、クロックの周期(T)を記録用レーザービームの立ち上がり時間と立ち下がり時間の和よりも短く設定した場合においても、良好な形状をもつ記録マークを形成することが可能となる。したがって、本実施態様によれば、記録用レーザビームの記録線速度を約32.6m/secに設定し、クロックを約375MHz(T=約2.6nsec)に設定することにより、データ転送レートを約200Mbpsとした場合においても、良好な形状をもつ記録マークを形成することが可能となる。
【0063】
また、上記実施態様においては、Tr=約1.7nsec、Tf=約1.9nsecであるレーザドライバを用いた場合における記録ストラテジを説明したが、上述の通り、かかるTr及びTfの値は、現在、DVD用のドライブ等に搭載されている一般的な光ピックアップヘッドのレーザドライバにおけるそれと比べて、非常に高速なレーザドライバにおける値である。したがって、立ち上がり時間や立ち下がり時間がより低速なレーザドライバ、例えば、Tr及びTfが約3nsec程度である一般的なレーザドライバを用いた場合においては、本発明による効果はいっそう顕著となる。すなわち、Tr及びTfが約3nsec程度である一般的なレーザドライバを用いた場合、従来の記録ストラテジにおいては70Mbps以上のデータ転送レートを実現することは困難となるが、本発明によれば、このような一般的なレーザドライバを用いた場合であっても70Mbps以上のデータ転送レートを実現することが可能となる。
【0064】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0065】
例えば、上記実施態様においては、2T、3T、4T、5T、6T、7T及び8Tに対応する長さの記録マークを形成する場合、記録用レーザビームのパルス数をそれぞれ1、1、2、2、3、3及び4に設定しているが、本発明における記録ストラテジがこれに限定されることはなく、記録用レーザビームのパルス数がnT/(Tr+Tf)で与えられる数以下である限り、これとは異なる記録ストラテジを採用しても構わない。
【0066】
また、上記実施態様による光記録媒体への情報記録方法の適用が好適な光記録媒体として、図2に示される光記録媒体1を挙げたが、本発明による情報記録方法の適用がこのような光記録媒体に制限されることはなく、情報の記録が可能な光記録媒体であれば、どのような光記録媒体に対しても適用可能である。
【0067】
さらに、上記実施態様においては、記録用レーザビームのパワーがPw、Pe及びPbの3段階に設定されているが、これを2段階に設定しても構わない。例えば、上記実施態様においては、記録用レーザビームのパワーPeを記録用レーザビームのパワーPbよりも高く設定しているが、これらを同じパワーに設定しても構わない。また、記録用レーザビームのパワーを4段階以上に設定しても構わない。
【0068】
また、上記実施態様においては、記録用レーザビームのパルス数をnT/(Tr+Tf)で与えられる数以下に設定しているが、最短記録マークを形成するのに必要なパルス数として1以上の数が与えられる限り、(n−0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数以下に設定しても構わない。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高データ転送レートを実現するのに適した光記録媒体への情報記録方法及び情報記録装置を提供することができる。特に、本発明は、実現すべきデータ転送レートが高いほど効果的であり、具体的には、70Mbps以上のデータ転送レートを実現する場合に有効であり、200Mbps以上のデータ転送レートを実現する場合に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様にかかる情報記録装置の主要部を概略的に示す図である。
【図2】本発明の好ましい実施態様にかかる光記録媒体1の構造を概略的に示す断面図である。
【図3】遷移時間Tr及びTfの定義を説明するための図である。
【図4】2Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図5】3Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図6】4Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図7】5Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図8】6Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図9】7Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【図10】8Tに対応する長さの記録マークを形成する場合の記録ストラテジを示す図である。
【符号の説明】
1 光記録媒体
2 スピンドルモータ
3 ヘッド
4 コントローラ
5 レーザ駆動回路
6 レンズ駆動回路
7 フォーカスサーボ追従回路
8 トラッキングサーボ追従回路
9 レーザコントロール回路
11 基板
12 反射層
13 第2の誘電体層
14 記録層
15 第1の誘電体層
16 光透過層
17 孔
Claims (8)
- それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する光記録媒体への情報記録方法であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
nT/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成することを特徴とする光記録媒体への情報記録方法。 - それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する光記録媒体への情報記録方法であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
(n―0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成することを特徴とする光記録媒体への情報記録方法。 - データ転送レートを70Mbps以上に設定して前記記録マークを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体への情報記録方法。
- データ転送レートを200Mbps以上に設定して前記記録マークを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体への情報記録方法。
- それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する情報記録装置であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
nT/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成する手段を有することを特徴とする情報記録装置。 - それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークを光記録媒体に形成することによって情報を記録する情報記録装置であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
(n―0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成する手段を有することを特徴とする情報記録装置。 - それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークの形成により情報が記録される光記録媒体であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
nT/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成するために必要な情報を有していることを特徴とする光記録媒体。 - それぞれクロック周期Tのn倍(nは自然数)に対応した互いに長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マークの形成により情報が記録される光記録媒体であって、
記録用レーザビームの立ち上がりに必要な遷移時間をTr、前記記録用レーザビームの立ち下がりに必要な遷移時間をTfとした場合、
前記クロックの周期Tが、前記遷移時間Tr及びTfの和よりも短く、
(n―0.5)T/(Tr+Tf)で与えられる数より小さい数の中で最大の整数又はそれより一つ少ない整数のパルスからなる記録用レーザビームを用いて前記記録マークを形成するために必要な情報を有していることを特徴とする光記録媒体。
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