JP3859806B2 - 敷設又は運搬装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋内や屋外に設置されたケーブルラックにケーブルを敷設したり、或いは敷設に必要な装備、その他の敷設と無関係の部品等を運搬するのに適した敷設又は運搬装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ケーブルラックにケーブルを敷設する方法として、軸方向に連続するスリットを有する中空状のシュータをケーブルラックの上方にこのラックの周囲の側壁又は天井壁に固定して配置し、ロープの先端が結合されたシャトルをシュータ内にその始点から手作業で送り込み、シュータの終点に達したシャトルにスリットを介してケーブルを連結し、更に上記ロープをシュータの始点側から引っ張ってシャトルを始点へ引き戻した後にシャトルからケーブルを外してケーブルラックにケーブルを敷設するケーブルの敷設方法が開示されている(特開平3−226209)。
このケーブルの敷設方法では、軸方向に連続するスリットを有するシュータを利用し、このシュータ内にロープが結合されたシャトルを往復させることにより、ケーブルラックにケーブルを敷設できるので、ケーブルラックの吊りボルト等にて妨げられることなく、ケーブルの敷設作業を能率よく行うことができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のケーブルの敷設方法は中空状のシュータを使用するために、直線状のシュータであればよいが、シュータを湾曲させて配置する場合に、中空状のシュータを湾曲させる、いわゆる曲げ加工を施すことが困難である不具合がある。即ち、中空状のシュータに曲げ加工を行うとその曲げられた箇所の内径又はシュータに設けられているスリットの幅寸法が変化し、シャトルをシュータ内に始点から手作業で送り込む際の障害となる場合がある。また、障害にならなくても湾曲したシュータにおいてシャトルに備えられたロープが引っ張られる際の摺動抵抗となり、この摺動抵抗が大幅に増大し、ケーブルの敷設作業が困難となる不具合があった。
【0004】
また、上記従来のケーブルの敷設方法では、例えばシャトルを利用して敷設に必要な装備、その他の部品等の運搬を試みても、シュータ自体に部品等を保持する機能がないために実質的に運搬することができず、敷設に必要な装備、その他の部品等の運搬は人が直接運搬するいわゆる手作業で行わなければならず、ケーブルを敷設するための準備である前作業においても多くの時間を要する問題点もあった。
本発明の目的は、ケーブルの敷設箇所に湾曲部があってもスムーズにケーブルを敷設でき、ケーブルの敷設作業又は敷設に必要な装備、その他の部品等の運搬効率を大幅に向上できる敷設又は運搬装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1、図4及び図5に示すように、複数の吊下げステー16により支持された鋼棒13と、駆動ローラ17とこの駆動ローラ17に従動する従動ローラ18を一対又は二対以上有し駆動ローラ17及び従動ローラ18により鋼棒13を狭持することにより鋼棒13に沿って走行可能に設けられかつ被敷設物11又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付部材26が装着された走行体14と、走行体14に取付けられ駆動ローラ17を回転させる電気モータ22と、電気モータ22に給電する給電手段とを備えた敷設又は運搬装置である。
【0006】
このように構成された敷設又は運搬装置では、先ず走行体14の取付部材26に被敷設物がケーブル11であればその先端を取付け、被運搬物が敷設に必要な装備その他の部品や材料等であればこれらを取外し可能に取付ける。次いで給電手段により電気モータ22を駆動し、駆動ローラ17を回転させて走行体14を鋼棒13に沿って前進させる。これによりケーブル11が敷設され、又は敷設に必要な装備その他の部品や材料等が運搬される。走行体14が鋼棒13の先端に至ると、給電手段により電気モータ22への電力の供給を停止し、駆動ローラ17の回転を止めて走行体14を停止させる。この状態で走行体14の取付部材26に取付けられたケーブル11又は敷設に必要な装備その他の部品や材料等を取外す。次に給電手段により電気モータ22へ電力を再び供給し、駆動ローラ17を逆転させて走行体14を後退させて元の位置に戻す。
【0007】
また、請求項1に係る発明は、上部にそれぞれ大径部17a,18aが形成された駆動ローラ17及び従動ローラ18が鉛直方向に走行体14に設けられ、走行体14が両ローラ17,18の大径部17a,18aにより係止して鋼棒13に走行可能に吊下げられた敷設又は運搬装置である。
上部にそれぞれ大径部17a,18aを形成し駆動ローラ17及び従動ローラ18を鉛直方向に走行体14に設けることにより、走行体14を鋼棒13に吊下げることが可能になり、走行体14を鋼棒13に吊下げることにより、鋼棒13に走行体14を走行させるための手段であるスリット等を形成することを不要にする。
【0008】
さらに、請求項1に係る発明は、図2、図3及び図6に示すように、取付部材26が、被敷設物11又は被運搬物を取外し可能に構成された取付本体26aと、取付本体26aに設けられ走行体14の走行方向に移動可能に走行体に挿入されたラックギヤ26bとを備え、走行体14が、ラックギヤ26bに歯合する係合ギヤ27と、係合ギヤ27の連結軸27aに偏心して固着された偏倚ローラ台28aと、偏倚ローラ台28aに回転可能にかつ連結軸27aの回転により鋼棒13に当接可能に設けられた補助ローラ28とを備え、取付部材26がラックギヤ26bを係合ギヤ27に歯合させて走行体14に装着された敷設又は運搬装置である。
ラックギヤ26bを係合ギヤ27に歯合させることにより取付部材26にバックテンションがかかったときに連結軸27aが回転する。連結軸27aが回転すると補助ローラ28が鋼棒13に下方から当接して駆動及び従動ローラ17,18の駆動力を支援する。
【0009】
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図4及び図5に示すように、駆動ローラ17の回転軸17bにウオームホイール19が固着され、ウオームホイール19に歯合するウオームギヤ21が電気モータ22の駆動軸22aに連結された敷設又は運搬装置である。
ウオームホイール19及びウオームギヤ21を介して電気モータ22の駆動軸22aの回転力を駆動ローラ17に伝達させることにより、より強力な駆動力を得ることができる。
【0010】
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明であって、図1に示すように、走行体14に続いて1又は2以上の従動吊り具31が鋼棒13に全長にわたって走行可能に吊下げられ、従動吊り具31の下部に被敷設物11又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付具36が固着された敷設又は運搬装置である。
走行体14に続いて取付具36が固着された1又は2以上の従動吊り具31を鋼棒13に全長にわたって走行可能に吊下げることにより、2番目以降の従動吊り具31がケーブル11を所定の間隔をあけて取付具36により支持しながら鋼棒13に沿って搬送する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1に示すように、敷設又は運搬装置10は、ケーブル11が敷設されるケーブルラック12の上方にこのケーブルラック12の長手方向に延びて設けられた鋼棒13と、鋼棒13に係合し鋼棒13に沿って前進又は後退可能な走行体14を備える。図7に示すように、鋼棒13は断面が円形の鋼棒であって、下部に長手方向に凹溝13aが設けられる。鋼棒13は複数の吊下げステー16(図には1本のみ示す)によりケーブルラック12の側壁に取外し可能に取付けられる。吊下げステー16は鋼棒13の上面に螺着された第1ステー16aと、ケーブルラック12の側壁に嵌入された嵌入部16cと、第1ステー16aと嵌入部16cとを連結する第2ステー16bとを有する。図6中の符号16dは嵌入部16cをケーブルラック12の側壁に固定するノブボルトである。
【0012】
図2及び図3に示すように、走行体14は四角形状の箱形に形成され、駆動ローラ17とこの駆動ローラ17に従動する従動ローラ18が二対鉛直方向に走行体14の上面から突出して設けられる。図4に示すように、駆動ローラ17及び従動ローラ18の上部には鋼棒13の外面に相応した湾曲面を有する大径部17a,18aがそれぞれ形成される。駆動ローラ17及び従動ローラ18は鋼棒13を狭持し、この大径部17a,18aは鋼棒13の上部に係止して走行体14を鋼棒13に走行可能に吊下げる。
【0013】
駆動ローラ17及び従動ローラ18のそれぞれの回転軸17b,18bには走行体14の内部で同一歯数の互いに歯合する歯合ギヤ17c,18cがそれぞれ固着され、駆動ローラ17の回転軸17bには更にウオームホイール19がキー19aを介して固着される。図5に示すように、ウオームホイール19に歯合するウオームギヤ21は、電気モータ22の駆動軸22aに減速ギヤ23a,23bを介して連結された補助軸24に設けられる。電気モータ22は走行体14の外側から走行体14の前面に取付けられ(図1〜図3)、電気モータ22の駆動軸22aが回転すると減速ギヤ23a,23bを介して補助軸24が回転し、ウオームギヤ21が回転することによりウオームホイール19を介して更に減速された状態で駆動ローラ17が回転するように構成される。なお、図4に示すように、駆動ローラ17が回転すると、歯合ギヤ17c,18cにより従動ローラ18は駆動ローラ17と反対方向に同一回転速度で回転する。
【0014】
図示しないが、電気モータ22に給電する給電手段はバッテリであってこのバッテリは走行体14に内蔵される。図1及び図3に示すように、走行体14の側面には3段切換のスイッチ14aが設けられる。スイッチ14aのつまみを中間の位置にするとバッテリからの電力の電気モータ22への供給が停止され、つまみを上側又は下側に位置させることにより電力を電気モータ22へ供給して電気モータ22を正転又は逆転させるように構成される。
【0015】
図1〜図3に戻って、走行体14には更に被敷設物11又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付部材26が装着される。この実施の形態における取付部材26は被敷設物11又は被運搬物を取付ける役割の他に、後述する被敷設物11等にバックテンションが加わったときに、駆動ローラ17及び従動ローラ18による駆動力を支援する役割を有する。図2及び図3に示すように、取付部材26は走行体14の幅より広い幅を有する一対のL型アングルを断面コ字状になるように互いに溶着した取付本体26aと、この取付本体26aの両端部に走行体14を挟むように同一方向に平行に固着された一対のラックギヤ26bとを有する。取付本体26aの中央部にはフックピン26cが挿通可能な挿通孔26dが一対のL型アングルのそれぞれのフランジ部に形成され、この挿通孔26dに被敷設物11又は被運搬物がフックピン26cを介して取外し可能に取付られるようになっている。一対のラックギヤ26bはそれぞれ走行体14の両側面に設けられた一対のラックガイド14bに走行体14の前後方向に移動可能にそれぞれ挿入される。
【0016】
一対のラックガイド14bの中間であって、ラックギヤ26bの上側の走行体14の両側面にはラックギヤ26bに歯合する係合ギヤ27がそれぞれ設けられる。図2に示すように、それぞれの係合ギヤ27は走行体14に枢支された連結軸27aの両端に固着され、鋼棒13に対向する連結軸27aには補助ローラ28が設けられる。図6に示すように、鋼棒13に対向する連結軸27aには偏倚ローラ台28aが連結軸27aに対して偏心して設けられ、補助ローラ28は偏倚ローラ台28aに回転可能に設けられる。補助ローラ28は連結軸27aの軸心から鋼棒13下部までの距離と略同一の半径を有し、連結軸27aが回転することにより偏倚ローラ台28aも回転し、補助ローラ28の回転中心が移動するようになっている。走行体14が鋼棒13に吊下げられた状態で連結軸27aが回転すると、補助ローラ28は図6の二点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで移動して補助ローラ28の周面が鋼棒13に当接し、連結軸27aのそれ以上の回転が禁止されるように構成される。
【0017】
走行体14が鋼棒13に吊下げられていない状態で一対のラックギヤ26bをラックガイド14bに挿入すると、係合ギヤ27は連結軸27aとともに回転してラックギヤ26bと歯合し走行体14に取付部材26が装着される。ラックギヤ26bを係合ギヤ27にそれぞれ歯合させ、走行体14に取付部材26を装着した状態で走行体14を鋼棒13に吊下げ取付部材26を移動させると、連結軸7aの回転は補助ローラ28が鋼棒13に当接することにより禁止され、連結軸27aの両端に固着された係合ギヤ27の回転も禁止される。係合ギヤ27の回転が禁止されるとラックギヤ26bの走行体1後方への移動が禁止される。一方、補助ローラ28は偏倚ローラ台28aに対して回転可能に設けられるので、補助ローラ28の周面が鋼棒13に当接しても、補助ローラが鋼棒13に当接した状態で図6の破線矢印で示すように回転し、走行体14の走行を制動することはない。
【0018】
図1に戻って、鋼棒13には走行体14に続いて複数の従動吊り具31が吊下げられる。図7及び図8に示すように、従動吊り具31は基台31aとこの基台31aの両側部にネジ止された一対のブラケット31bを有し、一対のブラケット31bの上部は所定の角度を持って互いに外側に折曲げられる。一対のブラケット31bの中間には鋼棒13が挿入され、折曲げられたブラケット31bにはこの鋼棒13の上部に周面が当接する一対のベアリング32がスペーサ33を介してネジ止される。基台31aには鋼棒13に形成された凹溝13aに進入するボールベアリング31cが上方に突出するように設けられる。一対のベアリング32は従動吊り具31が鋼棒13に沿って前進又は後退するときの移動抵抗を小さくし、ボールベアリング31cは鋼棒13の凹溝13aに進入することにより鋼棒13の湾曲に従って走行する際の従動吊り具31が振れることを防止する。一方のブラケット31bにはケーブルハンガ34がネジ止され、従動吊り具31の下部には被敷設物又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付具36が固着される。取付具36は四角状に折曲げ加工した鋼棒であって、その相対向する二辺が従動吊り具31の両側部からそれぞれ側方に向って突出するように従動吊り具31の下部に溶着される。この取付具36にはベルト36a(図1)が装着され、このベルト36aを介して被敷設物11又は被運搬物を取外し可能に取付けるようになっている。
【0019】
このように構成された敷設又は運搬装置によるケーブルの敷設方法について説明する。
図1〜図3に示すように、先ず、一対のラックギヤ26bをラックガイド14bに挿入することにより取付部材26を走行体に装着する。鋼棒13に吊下げられていない状態では連結軸27aの回転は自由なので挿入されたラックギヤ26bはそれぞれ係合ギヤ27が回転して歯合する。ラックギヤ26bを係合ギヤ27に歯合させたならば、次にケーブル11を敷設する方向の基端の鋼棒13に走行体14を吊下げる。走行体14を鋼棒13に吊下げることにより連結軸17aの回転が禁止され、係合ギヤ27の回転が同時に禁止されて走行体14に取付部材26が装着される。
【0020】
次に、走行体14に続いて複数の従動吊り具31をケーブル11を敷設する長さに応じて必要な数だけ鋼棒13に吊下げる。次に鋼棒13の基端近傍にケーブル11を巻いたドラム11aを配置し、取付部材26にケーブル11の先端をフックピン26cを介して係止する。この状態でスイッチ14aのつまみを上方に移動させ、走行体14に内蔵された給電手段である図示しないバッテリから電気モータ22に電力を供給して回転させる。電気モータ22の駆動軸22aが回転すると減速ギヤ23a,23bを介して補助軸24が回転し、ウオームギヤ21が回転することによりウオームホイール19を介して更に減速された状態で駆動ローラ17が回転する(図4及び図5)。駆動ローラ17が回転すると、従動ローラ18は駆動ローラ17と反対方向に同一回転速度で回転し、この駆動ローラ17及び従動ローラ18の回転により走行体14は鋼棒13に沿ってケーブル11の敷設方向に前進する。
【0021】
走行体14が推進すると、取付部材26がケーブル11を牽引する。取付部材26により牽引されると、ケーブル11はドラム11aから繰り出され、ケーブルラック12上に牽引される。ケーブル11が所定量牽引された状態で、作業者は手作業でケーブルを次の従動吊り具31の取付具36にベルト36aを介して取付ける。これによりケーブル11がケーブルラック12上に当接して摺動することを防止する。ケーブル11が牽引されている間、作業者は従動吊り具31の取付具36にケーブル11が所定量牽引される都度、ベルト36aを介して取付ける作業を継続する。従って、ケーブル11は常に走行体14及び従動吊り具31に吊下げられた状態でケーブルラック12上を牽引され、少ない抵抗力で目的の場所までケーブルラック12上に敷設される。
【0022】
ケーブル11を走行体14が牽引する際にケーブル11に牽引方向と逆方向の張力、即ちバックテンションが加わった場合には、このバックテンションに起因して取付部材26が走行体14の後方へ引張られ、一対のラックギヤ26bは係合ギヤ27を介して連結軸27aを回転させる。連結軸27aの所定量の回転により補助ローラ28は図6の二点鎖線で示す位置から実線で示すように位置まで移動し、鋼棒13の下部に当接した状態で破線矢印で示すように回転する。補助ローラ28が下部に当接して回転することにより鋼棒13は駆動ローラ17及び従動ローラ18の大径部17a,18aと補助ローラ28とにより上下方向から狭持され、駆動ローラ17及び従動ローラ18が鋼棒13に対して空転することを防止する。従って、ケーブル11を走行体14が牽引する際にドラム11aを作業者の手によって回転させることにより、ケーブル11にバックテンションがかからないようにすることが望ましいが、作業員の手によりドラム11aを回転させなくても走行体14がバックテンションにより走行不能になることはない。
【0023】
走行体14がケーブル11を牽引して鋼棒13の先端、即ちケーブル敷設終点に達したときに、この終点に居る作業者がスイッチ14aを操作して走行体14の走行を停止させる。その後作業者は従動吊り具31の取付具36に取付けられていたケーブル11をベルト36aから外してケーブルラック12上に落下させてケーブル11の敷設を終了させる。ケーブル敷設終点に居る作業者は走行体14の取付部材26からケーブル11の先端を外した後、スイッチ14aを操作してバッテリからの電力の供給を再開して電気モータ22を逆転させ、走行体14をケーブル敷設始点側に走行させる。走行体14は従動吊り具31を順次押しながら、この従動吊り具31とともに鋼棒13の始点に戻る。
【0024】
なお、上述した実施形態では給電手段であるバッテリを走行体14内部に内蔵したが、図9に示すように、給電手段であるバッテリを走行体14前方の鋼棒13に吊持してもよい。図におけるバッテリはその外面を金属製ケース41で被覆され、この金属ケース41と走行体14とは連結棒42により連結される。ケース41には3段切換のスイッチ41bが設けられる。スイッチ41bのつまみを中間の位置にするとリード線43を介しての電力の電気モータ22への供給が停止され、つまみを上側又は下側に位置させることによりリード線43を介して電気モータ22へ電力を供給して電気モータ22を正転又は逆転させるように構成される。金属製ケース41の上面には従動吊り具31に使用された一対のブラケット31bと同一構造のブラケット44が上方に向って突設され、この一対のブラケット44には鋼棒13が挿入され、この鋼棒13の上部に周面が当接する一対のベアリング45がネジ止される。このベアリング45によりバッテリを内蔵した金属ケース41は連結棒42を介して走行体14とともに鋼棒13に沿って前進又は後退可能に吊下げられる。
【0025】
また、上述した実施の形態では係合ギヤ27を連結する連結軸27a中間の鋼棒13に対向する位置に偏倚ローラ台28aを介して補助ローラ28を偏心して回転可能に設けたが、連結軸を走行体に上下動可能に取付け、補助ローラを連結軸に同軸状に回転可能に取付け、それぞれの係合ギヤを連結軸に対して偏心して固着してもよい。このように係合ギヤを連結軸に対して偏倚して固着すると、ラックギヤが後方に移動することにより連結軸が上方に移動し、連結軸と同軸に取付けられた補助ローラは連結軸が上方に移動することに起因して鋼棒に当接する。補助ローラの周面が鋼棒に当接して回転することにより連結軸の上方へのそれ以上の移動が禁止され、係合ギヤのそれ以上の回転が禁止される。係合ギヤの回転が禁止されることによりラックギヤの後方への移動が禁止されて取付具が走行体に装着される。
【0026】
更に、上述した実施の形態では給電手段をバッテリとし走行体14の内部に内蔵したが、バッテリをケーブルドラム近傍に位置させ、給電手段をこのバッテリに接続された給電線にすることもできる。給電手段を給電線にすれば走行体の走行を遠隔操作することもできる。この場合、走行体に続いて嵌入される従動吊り具に設けられたハンガ34(図7及び図8)にそれぞれ給電線を支持させることが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、複数の吊下げステーにより支持された鋼棒と、駆動ローラと従動ローラを有しこれらのローラにより鋼棒に沿って走行可能に設けられら取付部材が装着された走行体と、駆動ローラを回転させる電気モータと、電気モータに給電する給電手段とを備えたので、走行体の取付部材にケーブルの先端等を取付け、給電手段により電気モータを駆動し、駆動ローラを回転させて走行体を鋼棒に沿って前進させることにより、ケーブル等が敷設又は運搬される。この結果、比較的簡単な作業でスムーズにケーブルを敷設できる。
【0028】
また、走行体が嵌入する鋼棒は曲げ加工が比較的容易であり、曲げられた箇所が走行体の走行の障害になることがない。たとえ曲げられた箇所の外径幅寸法が変化してもその外面を僅かに切削することにより補修が可能である。従って、この折り曲げに起因する不具合がない。この結果、ケーブル等の敷設箇所に湾曲部があってもスムーズにケーブルを敷設できる。
また、走行体に直接被敷設物又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付部材を装着したのでケーブルの敷設作業又は敷設に必要な装備、その他の敷設と無関係の部品等の運搬効率を大幅に向上することができ、ケーブル等を敷設するための準備である前作業における効率化も可能になる。
【0029】
また、走行体に続いて1又は2以上の従動吊り具を鋼棒に全長にわたって走行可能に嵌入し、従動吊り具の下部に被敷設物又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付具を固着すれば、ケーブルを複数の従動吊り具により吊持した状態でケーブル等の敷設又は運搬が可能になる。この結果、ケーブルの敷設経路が極めて長い場合であっても、或いはケーブルが太くて重量が大きい場合であっても、ケーブルを損傷せずにスムーズにケーブルの敷設経路に敷設できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の敷設又は運搬装置により被運搬物を運搬する状態を示す側面図。
【図2】その走行体の上面図。
【図3】その走行体の側面図。
【図4】図2のA−A線断面図。
【図5】図4のB−B線断面図。
【図6】図2のC−C線断面図。
【図7】その敷設又は運搬装置の従動吊り具を示す図1のD−D線断面図。
【図8】その従動吊り具の側面図。
【図9】その給電手段を走行体前方に吊持した状態を示す側面図。
【符号の説明】
11 被敷設物(ケーブル)
13 鋼棒
14 走行体
16 吊下げステー
17 駆動ローラ
17a,18a 大径部
17b 回転軸
18 従動ローラ
19 ウオームホイール
21 ウオームギヤ
22 電気モータ
22a 駆動軸
26 取付部材
26a 取付本体
26b ラックギヤ
27 係合ギヤ
27a 連結軸
28 補助ローラ
28a 偏倚ローラ台
31 従動吊り具
36 取付具

Claims (3)

  1. 複数の吊下げステー(16)により支持された鋼棒(13)と、
    駆動ローラ(17)とこの駆動ローラ(17)に従動する従動ローラ(18)を一対又は二対以上有し、前記駆動ローラ(17)及び従動ローラ(18)により前記鋼棒(13)を狭持することにより前記鋼棒(13)に沿って走行可能に設けられかつ被敷設物(11)又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付部材(26)が装着された走行体(14)と、前記走行体(14)に取付けられ前記駆動ローラ(17)を回転させる電気モータ(22)と、
    前記電気モータ(22)に給電する給電手段とを備え
    上部にそれぞれ大径部 (17a,18a) が形成された駆動ローラ (17) 及び従動ローラ (18) が鉛直方向に走行体 (14) に設けられ、前記走行体 (14) が前記両ローラ (17,18) の大径部 (17a,18a) により係止して鋼棒 (13) に走行可能に吊下げられ、
    取付部材 (26) が、被敷設物 (11) 又は被運搬物を取外し可能に構成された取付本体 (26a) と、前記取付本体 (26a) に設けられ走行体 (14) の走行方向に移動可能に前記走行体に挿入されたラックギヤ (26b) とを備え、
    前記走行体 (14) が、前記ラックギヤ (26b) に歯合する係合ギヤ (27) と、前記係合ギヤ (27) の連結軸 (27a) に偏心して固着された偏倚ローラ台 (28a) と、前記偏倚ローラ台 (28a) に回転可能にかつ前記連結軸 (27a) の回転により鋼棒 (13) に下方から当接可能に設けられた補助ローラ (28) とを備え、
    前記取付部材 (26) が前記ラックギヤ (26b) を前記係合ギヤ (27) に歯合させて前記走行体 (14) に装着された敷設又は運搬装置。
  2. 駆動ローラ(17)の回転軸(17b)にウオームホイール(19)が固着され、前記ウオームホイール(19)に歯合するウオームギヤ(21)が電気モータ(22)の駆動軸(22a)に連結された請求項1に記載の敷設又は運搬装置。
  3. 走行体(14)に続いて1又は2以上の従動吊り具(31)が鋼棒(13)に全長にわたって走行可能に吊下げられ、
    前記従動吊り具(31)の下部に被敷設物(11)又は被運搬物を取外し可能に取付けるための取付具(36)が固着された請求項1または2に記載の敷設又は運搬装置。
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