JP3856213B2 - 表面処理配線板、それを用いた電極の接続方法並びに電極の接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を搭載する配線基板、この配線基板に他の配線板や半導体チップ等の電子部品を接続する電極の接続方法、及びこれらを用いた電極の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の小型薄型化に伴い、これらに用いる回路や電極(以下電極)は高密度、高精細化している。
これらの電極の接続に、絶縁性接着剤中にカーボン、ニッケル、金属被覆プラスチック等の導電性粒子を分散した異方導電性の接着剤や膜状物を用いて、加熱加圧により接着剤の厚み方向に電気的接続を得る方法(例えば特開昭55−104007号公報)が知られている。
また、絶縁部と電極部を有する配線板の電極表面がむき出しであると腐食の問題があるため、キレート剤やベンゾトリアゾール等による電極表面の防錆処理が行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
異方導電性の接着剤の場合、導電粒子を含んでいるために、隣接する電極間距離(以下スペース)以下の粒径の導電粒子を用いる必要があり、また1電極に少なくとも1個の導電粒子が必要なことなどから、高密度高精細化に制限があった。すなわち、微少な電極上の導電粒子の存在確率を向上させるために、粒子径を小さくすると粒子の凝集が起こり電極間で短絡してしまい、また粒子径を大きくすると微細電極上に粒子が存在する確率が減少するというものである。また、電極表面の防錆処理剤は、絶縁性であるために電極接続の前に、一旦除去洗浄して使用するため、接続直前の電極酸化の進行や工程の煩雑さを招いていた。本発明は、高密度高精細化に対応して電気的に接続することができ、また、電極表面の防錆を行うことができる表面処理配線板、電極の接続方法及びそれを用いた電極の接続構造を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、[1] 絶縁部と電極部を有する配線板の、少なくとも電極面に式(1)で示されるポリフタリドが形成されてなる表面処理配線板である。
【化3】
(式(1)中、Rは、二価の芳香族炭化水素基または二価の複素環含有芳香族基を示し、R1は、水素、アルキル基、フッ素化アルキル基、アルコキシ基またはハロゲンで、これは複数個(2〜4個)であってもよく、Xは、OまたはN−R3(但し、R3は次ぎの基を示す。)を示し、Yは、SO2またはCOを示し、nはポリマの繰り返し単位の数を示す。)
【化4】
また、本発明は、[2]上記[1]に記載のポリフタリドが形成された表面処理配線板の電極と、他の電子部品の電極を対峙させ、両電極の少なくとも一方は主面より突出しており、両電極を加圧下で固定することを特徴とする電極の接続方法である。また、本発明は、[3] 上記[2]の固定手段が、機械的または接着剤によることを特徴とする電極の接続方法である。また、本発明は、[4] 対向する電極のいずれか一方に上記[1]に記載のポリフタリドが形成されてなる表面処理配線板が存在し、両電極が固定されてなることを特徴とする電極の接続構造である。また、本発明は、[5] 上記[4]の固定手段が、機械的または接着剤によることを特徴とする電極の接続構造である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる式(I)のポリフタリドについて、更に具体的に説明する。
式(I)中のR(二価の芳香族炭化水素基又は二価の複素環含有芳香族基)としては、次の基などが挙げられる。
【化5】
【0006】
ここで、R2は、前記R1と同様で、水素、アルキル基、フッ素化アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン(フッ素や塩素など)で、これは複数個(2〜4個)であってもよい。
また、Ar1は、次の基などである。
【化6】
【0007】
また、Ar2は、次の基などである。
【化7】
【0008】
ポリフタリドは、単独重合物であっても、共重合物であっても、あるいは、これらのブレンド物であってもよい。
また、フタリド環を有するフェノール樹脂やフタリド環を有するエポキシ樹脂を添加することができる。
フタリド環を有するフェノール樹脂としては、フェノールフタレイン、フェノールレッド、o−クレゾールフタレイン、チモールフタレイン、クレゾールレッド等とホルムアルデヒドとを反応させて得られる樹脂で、通常、反応に際してフェノールやクレゾール等を加えてコオリゴマーとしたもの(生成物)を用いることができる。
【0009】
フタリド環を有するエポキシ樹脂としては、式(I)で示されたフタリド環(又はスルホフタリド環)を有するフェノール化合物とエピクロルヒドリンとを反応させて得られた樹脂を用いることができる。
【0010】
フタリド環を有するフェノール樹脂やフタリド環を有するエポキシ樹脂は、50重量%を超えない範囲で配合することができる。50重量%を超えて使用すると、成形後の皮膜がもろくなりやすい。なお、ここで重量%とは、溶媒を除く不揮発成分の量を100としたときの百分率である。
【0011】
式(1)で示したポリフタリド(以下総称してポリフタリドという)は厚みが10nm〜50000nm程度の厚みのときに、厚み方向に圧力を加えると、厚み方向の電気抵抗が大きく変化し導電性を発揮する特徴が最近見出された。このときの圧力は電極形状などの影響を受けるので一概に言えないが、4.9KPa(0.05kg/cm2)以上と比較的低圧で相対的に1014Ωオーダーから102Ωオーダー程度に劇的に抵抗が変化する特徴がある。
また、式(1)で示したポリフタリドにフタリド環を含むフェノール樹脂、フタリド環を含むエポキシ樹脂、シランカップリング剤等を添加することができる。
【0012】
本発明の絶縁部と電極部を有する配線板の、少なくとも電極形成面にポリフタリドが形成されてなる表面処理配線板について図1を用いて説明する。
図1は、基板1と電極2よりなる配線板3の電極形成面の表面に、ポリフタリド4を形成してなる本発明の表面処理配線板を示す断面模式図である。この時ポリフタリド4の厚みは10nm(0.01μm)〜50000nm(50μm)程度が好ましい。10nm未満では防錆効果が十分でなく、50000nmを超すと導電性が不十分となる。このようなことから、30nm〜40000nmがより好ましく、50nm〜30000nmが更に好ましく、100nm〜2000nmが特に好ましい。
【0013】
表面処理配線板のポリフタリド4の形成は、両面配線板や多層配線板の表裏両面(図2)にも形成可能である。また、ポリフタリド4は絶縁部と電極部を有する配線板の全面に形成(図1〜2)することが、形成作業として全面浸漬法などが採用でき簡便であり好ましいが、図3のように電極部分だけでも良い。図3(a)は電極の表面のみ、図3(b)は電極表面と両側面、図3(c)は表面と1側面に形成した例である。ここに、電極接続のためには(a)のように接続面の電極の表面にのみ形成されていれば良いが、防錆性の点からは(b)の電極面全体を覆うことが好ましい。また、電極面全体が覆われていると、ポリフタリド4は、絶縁性が高く(1014Ω・cm以上)また、耐熱性も高い(400℃以上)ので電極間のイオンマイグレーションが防止できる。
ポリフタリド4の形成方法としては、浸漬引き上げ法、スピンコート法、印刷法、スプレー法など種々の手段が適用できる。
【0014】
基板1としては、ポリイミドやポリエステル等のプラスチックフィルム、ガラス・エポキシ等の複合体、シリコンなどの半導体、ガラスやセラミックス等の無機物があり、必要に応じて接着剤(図略)を介して電極2を有する。電極2は、Cu,Au,Al,はんだ,Cr,Ni,Ag,Mo,Ta,Sn,ITO(インジウム・錫酸化物),導電性インク類等で良く、これらを主体とする化合物や混合物もしくは複層以上の構成であっても良い。また、電極2は、図1〜2のように基板1から突出しても、図4のように凹状や平面状電極でも良い。
【0015】
本発明の電極接続方法は、図5に示すように前記ポリフタリド4が形成された表面処理配線板の電極1と、他の電子部品の電極2'を対向させ、両電極を加圧P下で固定する。
この時、対向電極の少なくとも一方が主面より突出していると、加圧部のみが上下導通可能となる。このとき、電極が突出していない平面あるいは凹面状電極や、導電性を有しないダミー電極が存在しても、導電性電極部の加圧部のみに上下の電気的接続が得られる。
【0016】
電極部が電気的接続されるように、加圧状態で固定することで電極の接続が可能となる。固定方法としては、図6に示したクランプやねじ締め、カシメなどの固定治具5による機械的固定手段であると、取り外し可能な一時的な接続が得られる。また、前記固定法が図7に示すように接着剤を介在させることで長期的な接続としてもよい。接着剤法の場合、加圧と接着剤固定を同時に行えるので、接続工程が簡単である。
【0017】
以上により図5〜7に示すような、対向する電極間にポリフタリドが存在し、両電極が固定されてなる電極の接続構造が極めて簡単に得られる。図5〜7では、相対峙する双方の電極が突出した場合を示したが、凸−平、凸−凹等、少なくとも一方が凸状であれば任意の組み合わせが可能である。この時、ポリフタリドは電極間に存在すれば良く、配線板のどちらか一方、あるいは双方に形成されても良い。
【0018】
本発明のポリフタリドを電極面に形成した配線板によれば、厚み方向に圧力を加えると、厚み方向の導電性が得られるので、両電極の加圧部のみに電気的接続が可能である。そのため、高密度高精細な微細回路接続に極めて有用である。この方法によれば多数の電子部品を1枚の配線板に集中配置するマルチチップ実装などが極めて簡単に得られる。
また、ポリフタリドを電極面に形成しているので、基板電極の腐食防止や防錆作用がある。加えてポリフタリドの存在によりイオンマイグレーションを防止できる。さらに、既にポリフタリドが電極面に形成された配線板を用いてそのまま他の電子部品や配線板の電極を接続できるので、従来の表面処理剤の除去が不要で効率的である。
更にポリフタリドが電極表面に形成されているので、電極高さのばらつきを吸収して接続可能である。
【0019】
本発明の接着剤は、熱硬化系接着剤、ラジカル硬化系接着剤、光硬化系接着剤、熱可塑系接着剤(ホットメルト)を用いることができる。
熱硬化系接着剤は、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤を含み、フィルム状接着剤とする場合にはフィルム形成材を含むことが好ましい。エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na+、Cl-等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
【0020】
潜在性硬化剤は、イミダゾール系、ヒドラジド系、アミンイミド、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらは、単独または混合して使用することができ、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。また、これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。潜在性硬化剤の配合量は充分な反応率を得るために、フィルム形成材とエポキシ樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜60重量部とするのが好ましく1〜20重量部がより好ましい。潜在性硬化剤の配合量が0.1重量部未満では、充分な反応率を得ることができず良好な接着強度や小さな接続抵抗が得られにくくなる傾向にある。潜在性硬化剤の配合量が60重量部を超えると、接着剤の流動性が低下したり、接続抵抗が上昇したり、接着剤のポットライフが短くなる傾向にある。
【0021】
フィルム形成材は、液状物を固形化し、構成組成物をフィルム形状とした場合に、そのフィルムの取り扱いが容易で、容易に裂けたり、割れたり、ベたついたりしない機械特性等を付与するものであり、通常の状態でフィルムとしての取り扱いができるものである。
フィルム形成材としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂等が拳げられる。フィルム形成材の中でも接着性、相溶性、耐熱性、機械強度に優れることからフェノキシ樹脂が好ましい。フェノキシ樹脂は2官能フェノール類とエピハロヒドリンを高分子量まで反応させるか、又は2官能エポキシ樹脂と2官能フェノール類を重付加させることにより得られる樹脂である。具体的には、2官能フェノール類1モルとエピハロヒドリン0.985〜1.015とをアルカリ金属水酸化物の存在下で非反応性溶媒中で40〜120℃の温度で反応させることにより得ることができる。
また、樹脂の機械的特性や熱的特性の点からは、特に2官能性エポキシ樹脂と2官能性フェノール類の配合当量比をエポキシ基/フェノール水酸基=1/0.9〜1/1.1としアルカリ金属化合物、有機リン系化合物、環状アミン系化合物等の触媒の存在下で沸点が120℃以上のアミド系、エーテル系、ケトン系、ラクトン系、アルコール系等の有機溶剤中で反応固形分が50重量部以下で50〜200℃に加熱して重付加反応させて得たものが好ましい。2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などが挙げられる。2官能フェノール類は2個のフェノール性水酸基を持つもので、例えば、ハイドロキノン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS等のビスフェノール類などが挙げられる。フェノキシ樹脂は、ラジカル重合性の官能基やエポキシ基,カルボキシル基などで変成されていても良く、この場合耐熱性が向上する。 また、フェノキシ樹脂は、その分子内に多環芳香族化合物に起因する分子構造を有するものでもよい。例えばナフタレン、ビフェニル、アセナフテン、フルオレン、ジベンゾフラン、アントラセン、フェナンスレン等のジヒドロキシ化合物であり、特に好ましくは9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンである。
フィルム形成材の配合量は、2〜80重量%であり、5〜70重量%が好ましく、10〜60重量%が特に好ましい。2重量%未満では、応力緩和や接着力が十分でなく、80重量%を超えると流動性が低下する。フィルム形成材は、接着剤をフィルム化する際に必要であるが、ワニス、ペースト状で使用する場合はなくてもよい。
【0022】
ラジカル硬化系接着剤は、ラジカル重合性化合物、重合開始剤を含み、フィルム化する場合はフィルム形成性を含有することが好ましい。
ラジカル重合性化合物は、ラジカルにより重合する官能基を有する化合物で、(メタ)アクリレート樹脂、マレイミド樹脂、シトラコンイミド樹脂、ナジイミド樹脂などがあり、2種類以上を混合して使用してもよい。またラジカル重合性化合物は、モノマー、オリゴマーいずれの状態でも使用することができ、モノマーとオリゴマーを混合して用いてもよい。
(メタ)アクリレート樹脂としては、(メタ)アクリレートをラジカル重合させることで得られるもので、(メタ)アクリレートとしてはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキシド変性ジアクリレートなどが挙げられ、単独または2種類以上を混合して用いても良い。また、必要によっては、ハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン等のラジカル重合禁止剤を硬化性が損なわれない範囲で使用しても良い。
【0023】
さらに、ラジカル重合性化合物としてリン酸エステル化合物を使用した場合、金属等無機物に対する接着力を向上することができる。このリン酸エステル化合物の使用量は、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.5〜5重量部である。リン酸エステル化合物は、無水リン酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの反応生成物として得られる。具体的には、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ジ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等が有り、単独でも混合して使用しても良い。
【0024】
マレイミド樹脂としては、分子中にマレイミド基を少なくとも1個有しているもので、例えば、フェニルマレイミド、1−メチル−2,4−ビスマレイミドベンゼン、N,N'−m−フェニレンビスマレイミド、N,N'−p−フェニレンビスマレイミド、N,N'−4,4−ビフェニレンビスマレイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルビフェニレン)ビスマレイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジエチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N'−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N'−4,4−ジフェニルプロパンビスマレイミド、N,N'−4,4−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N'−4,4−ジフェニルスルホンビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s−ブチル−3,4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)デカン、4,4'−シクロヘキシリデン−ビス(1−(4−マレイミドフェノキシ)フェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられ、単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0025】
シトラコンイミド樹脂としては、分子中にシトラコンイミド基を少なくとも1個有しているシトラコンイミド化合物を重合させたもので、シトラコンイミド化合物としては、例えば、フェニルシトラコンイミド、1−メチル−2,4−ビスシトラコンイミドベンゼン、N,N'−m−フェニレンビスシトラコンイミド、N,N'−p−フェニレンビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−ビフェニレンビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルビフェニレン)ビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルジフェニルメタン)ビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジエチルジフェニルメタン)ビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−ジフェニルメタンビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−ジフェニルプロパンビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−ジフェニルエーテルビスシトラコンイミド、N,N'−4,4−ジフェニルスルホンビスシトラコンイミド、2,2−ビス(4−(4−シトラコンイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s−ブチル−3,4−(4−シトラコンイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−(4−シトラコンイミドフェノキシ)フェニル)デカン、4,4'−シクロヘキシリデン−ビス(1−(4−シトラコンイミドフェノキシ)フェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、2,2−ビス(4−(4−シトラコンイミドフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパンなどが有り、単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0026】
ナジイミド樹脂としては、分子中にナジイミド基を少なくとも1個有しているナジイミド化合物を重合したもので、ナジイミド化合物としては、例えば、フェニルナジイミド、1−メチル−2,4−ビスナジイミドベンゼン、N,N'−m−フェニレンビスナジイミド、N,N'−p−フェニレンビスナジイミド、N,N'−4,4−ビフェニレンビスナジイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルビフェニレン)ビスナジイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジメチルジフェニルメタン)ビスナジイミド、N,N'−4,4−(3,3−ジエチルジフェニルメタン)ビスナジイミド、N,N'−4,4−ジフェニルメタンビスナジイミド、N,N'−4,4−ジフェニルプロパンビスナジイミド、N,N'−4,4−ジフェニルエーテルビスナジイミド、N,N'−4,4−ジフェニルスルホンビスナジイミド、2,2−ビス(4−(4−ナジイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s−ブチル−3,4−(4−ナジイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−(4−ナジイミドフェノキシ)フェニル)デカン、4,4'−シクロヘキシリデン−ビス(1−(4−ナジイミドフェノキシ)フェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、2,2−ビス(4−(4−ナジイミドフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパンなどが有り、単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0027】
上記ラジカル重合性化合物を使用した場合には、重合開始剤を使用する。重合開始剤としては、光または加熱によってラジカルを発生する化合物であれば特に制限はなく、過酸化物、アゾ化合物などがあり、目的とする接続温度、接続時間、保存安定性等を考慮し適宜選択されるが、高反応性と保存安定性の点から、半減期10時間の温度が、40℃以上かつ、半減期1分の温度が180℃以下の有機過酸化物が好ましく、半減期10時間の温度が、50℃以上かつ、半減期1分の温度が170℃以下の有機過酸化物が特に好ましい。接続時間を10秒とした場合、十分な反応率を得るための重合開始剤の配合量は、1〜20重量%が好ましく、2〜15重量%が特に好ましい。使用される有機過酸化物の具体的な化合物としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドなどから選定できるが、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドは、開始剤中の塩素イオンや有機酸が5000ppm以下であり、分解後に発生する有機酸が少なく、電極の腐食を抑えることができるため特に好ましい。
【0028】
ジアシルパーオキサイド類としては、イソブチルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシニックパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシトルエン、ベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
【0029】
パーオキシジカーボネート類としては、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシメトキシパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等が挙げられる。
【0030】
パーオキシエステル類としては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシノエデカノエート、t−へキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−へキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−へキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノネート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−へキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等を挙げることができる。
【0031】
パーオキシケタール類では、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)デカン等が挙げられる。
【0032】
ジアルキルパーオキサイド類では、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。
【0033】
ハイドロパーオキサイド類では、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
【0034】
シリルパーオキサイド類としては、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジメチルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリビニルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジビニルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)ビニルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリアリルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジアリルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)アリルシリルパーオキサイド等が挙げられる。
【0035】
また、電極の腐食を抑えるために、硬化剤中に含有される塩素イオンや有機酸は5000ppm以下であることが好ましく、さらに、加熱分解後に発生する有機酸が少ないものがより好ましい。また、作製した接着剤の安定性が向上することから室温(25℃)、常圧下で24時間の開放放置後に20重量%以上の重量保持率を有することが好ましい。これらは適宜混合して用いることができる。
これらの遊離ラジカル発生剤は単独または混合して使用することができ、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いても良い。
また、これらの遊離ラジカル発生剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。
【0036】
フィルム形成材は、上記と同様である。
ラジカル重合性化合物以外に熱硬化性樹脂として上記のエポキシ樹脂を配合することもできる。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を併用してもよい。
また、このエポキシ樹脂の硬化剤としては、アミン類、フェノール類、酸無水物類、イミダゾール類、ジシアンジアミド等通常のエポキシ樹脂の硬化剤として使用されているものが挙げられる。さらには、硬化促進剤として通常使用されている3級アミン類、有機リン系化合物を適宜使用しても良い。
また、エポキシ樹脂を反応させる方法として、前記硬化剤を使用する以外に、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等使用して、カチオン重合させても良い。
【0037】
光硬化系接着剤は、光カチオン重合性化合物、主に180〜750nmの波長成分を含む光照射または加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤を含むことが好ましい。
光カチオン重合性化合物として、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物及び環状エーテル化合物から1つ以上選ばれる。
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射または加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤として、芳香族スルホニウム塩、ヨードニウム塩、鉄−アレーン錯体、芳香族スルホニウム塩、脂肪族スルホニウム塩などから選ばれる少なくとも一種である。
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤は、主として180〜750nmの波長成分を含む光照射によってカチオン種を発生する重合開始剤であり、光照射により発生するカチオン種を指すが、加熱によって発生したカチオン種を含んでも良く、光照射により発生するカチオン種が多いとの意味である。また、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤は、主として加熱によってカチオン種を発生する重合開始剤であり、加熱により発生するカチオン種を指すが、光照射によって発生したカチオン種を含んでも良く、加熱により発生するカチオン種が多いとの意味である。光カチオン重合性化合物としては、主に180〜750nmの波長成分を含む光照射、または主に加熱により発生したカチオン種によって重合する官能基を有する化合物であり、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物及び環状エーテル化合物等が挙げられる。
【0038】
エポキシ化合物としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用しうる。例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやビスフェノールF等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂や、ポリグリシジルエーテル、ポリグリシジルエステル、芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ビフェニルジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリグリシジルメタクリレート、グリシジルメタクリレートとこれと共重合可能なビニル単量体との共重合体等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0039】
ビニルエーテル化合物としては、アルキルビニルエーテル化合物、アルケニルビニルエーテル化合物、アルキニルビニルエーテル化合物、アリールビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0040】
オキセタン化合物としては、オキセタンアルコール、脂肪族オキセタン化合物、芳香族オキセタン化合物等が挙げられる。
環状エーテル化合物としては、テトラヒドロフラン化合物、テトラヒドロピラン化合物等が挙げられる。
これらの中では、他の化合物と比較すると分子量の異なるグレードが広く入手可能で、接着性や反応性、硬化特性等を任意に設定できる点から、エポキシ化合物が好ましい。
【0041】
光カチオン重合性化合物の含有量としては、接着剤全体に対して10〜90重量%とするのが好ましく、25〜75重量%とするのがより好ましい。
含有量が10重量%未満の場合、硬化物の物性に乏しい接着剤しか得ることができず、含有量が90重量%を超えると、例えば硬化収縮率の大きな光カチオン重合性化合物を使用した場合、これを他の配合成分によって緩和する等の手段を用いることが困難になる。
【0042】
エポキシ化合物のエポキシ当量は、43〜1000が好ましく、50〜800がより好ましく、73〜600が特に好ましい。エポキシ当量が43未満又は1000を超えると、電極の接続時に、接着強度が低下する傾向がある。これらのエポキシ化合物は、不純物イオン(Na+、Cl-等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることが、エレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
【0043】
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、脂肪族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ピリジニウム塩、セレノニウム塩等のオニウム塩や金属アレーン錯体、シラノール/アルミニウム錯体等の錯体化合物、ベンゾイントシレート、o−ニトロベンジルトシレート等を用いることができる。また、塩を形成する際の対アニオンとしてはヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオロボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が反応性の点で好適に用いられる。
主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤としては、100℃以下の温度で熱触媒活性の低い化合物が、接着剤の保存安定性を高める点で好ましい。また、主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤が、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤と同等の熱活性を有していたり、その反対に、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤が、主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤と同等の光活性を有している化合物である場合は、接着剤の反応性が向上する点で好ましい。
【0044】
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤としては、分子内に芳香族環が1個以上含まれる化合物が好ましく、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ−フェニル]スルフィドビス−ヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ−フェニル]スルフィドビス−ヘキサフルオロアンチモネート等といった芳香族スルホニウム塩やη−5,2,4−(シクロペンタジエニル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(メチルエチル)−ベンゼン]−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロペニル)ボレート、ジアリルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート及びこれらの混合物を用いることができ、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−170(旭電化工業株式会社製商品名)、サイラキュアUVI−6990(ユニオンカーバイド社製商品名)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L(三新化学工業株式会社製商品名)、イルガキュア261(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)社製商品名)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR2074(ローディアジャパン社製商品名)等といった市販品としてこれらの化合物及びその溶液を用いることができる。
【0045】
主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤としては、芳香族スルホニウム塩、脂肪族スルホニウム塩やジアルキルフェナシルスルホニウム塩等の化合物が好適に用いられ、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L(三新化学工業株式会社製商品名)、アデカオプトンCP−66、アデカオプトンCP−77(旭電化工業株式会社製商品名)、CI−2624(日本曹達株式会社製商品名)等といった市販品としてこれらの化合物及びその溶液を用いることができる。
【0046】
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤、及び、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤を使用する場合、各々、その使用量は、光カチオン重合性化合物の100重量%に対して0.05〜30重量%とすることが好ましく、0.1〜15重量%とすることがより好ましく、0.5〜10重量%とすることが特に好ましい。この量が、0.05重量%未満では、硬化促進効果が不十分となる傾向があり、30重量%を超えると相溶性が低下する傾向がある。
【0047】
また、主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤の含有量と主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤の含有量の重量比率は、1/50〜50/1であるのが好ましい。この範囲外の比率の場合、他方の重合開始剤の含有量が極端に少なくなるために、充分な硬化物が得られなくなる恐れがある。
【0048】
主に180〜750nmの波長成分を含む光照射によりカチオン種を発生する重合開始剤、及び、主に加熱によりカチオン種を発生する重合開始剤を使用する場合、それぞれを単独あるいは複数種を併用することもできる。また、カチオン重合を促進して接着剤の硬化性を高めるために、光増感剤を適宜組み合わせて使用することもできる。光増感剤としては、用いる励起光の吸収波長を有効に利用するためのものであれば特に制限されるものではなく、公知の化合物を使用することができ、具体的には、アントラセン、フェノチアジン、ペリレン、カルバゾール、ベンゾフェノン、チオキサントン、フルオレノン、アントラキノン等の化合物及びこれらの誘導体等を用いることができる。
【0049】
接着剤には、さらにフィルム形成材を添加してもよい。その使用量としては、光カチオン重合性化合物100重量部に対して20〜320重量部とすることが好ましい。この使用量が、20重量部未満又は320重量部を超える場合は、フィルム形成性が低下する傾向がある。
【0050】
熱可塑系接着剤(ホットメルト)は、基本的には絶縁性を示す通常の凝集力を付与するポリマと、その他必要に応じて用いる粘着付与剤、粘着性調整剤、架橋剤、老化防止剤、分散剤等を含むと好ましい。
これらポリマ種としては、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリブタジエン、エチレンセルロース、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、天然ゴム、シリコン系ゴム、ポリクロロプレン等の合成ゴム類、ポリビニルエーテルなどが適用可能であり、単独あるいは2種以上併用して用いられる。
【0051】
粘着付与剤としては、ジシクロペンタジエン樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、キシレン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂等があり、これらを必要に応じて、単独あるいは2種以上併用して用いる。粘着性調整剤としてはたとえばジオクチルフタレートをはじめとする各種可塑剤類等が代表的である。
架橋剤はポリマの凝集力を高めることが必要な場合に用いられ、ポリマの官能基と反応する多官能性物質であり、たとえばポリイソシアネート、メラミン樹脂尿素樹脂、フェノール樹脂等があげられる。
老化防止剤は、ポリマーバインダの熱、酸素、光等に対する安定性を高めることが必要な場合に用いるものでたとえば金属石ケン類を代表とする安定剤や、アルキルフェノール類などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤等が挙げられ、やはり必要に応じて単独あるいは2種以上併用して用いられる。
分散剤は、粒子の分散性向上のために用いる場合があり、この例としてたとえば界面活性剤が挙げられ、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、両性のうち1種あるいは2種以上併用して用いることができる。
【0052】
接着剤には、適宜充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃剤、カップリング剤を添加しても良い。
【0053】
【実施例】
以下実施例で、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0054】
(実施例1)
(1)表面処理配線板
厚みが0.4mmのガラス・エポキシ基板に、後述する半導体チップの電極パッドに対応する回路電極を、厚みが15μmの銅箔のエッチング法により形成した。式(1)において、
R=ビフェニル、R1=H、X=O、Y=SO2であるポリ(4,4−ジフェニレンスルホフタリド)をシクロヘキサノンに溶解し6重量%溶液を作製した。この溶液に前記配線板を浸漬し引き上げ加熱乾燥し、厚みが0.5μmの処理層を形成した表面処理配線板を得た。
(2)半導体チップ
半導体チップとして、大きさ2×10mm、厚み300μm、接続面は厚み2μmの窒化珪素で覆われ、4辺の周縁部に50μm角で高さ15μmのバンプ(突起電極)が200個を形成した試験用チップを用いた。
(3)接着剤
フィルム形成材としてフェノキシ樹脂(PKHC、ユニオンカーバイド株式会社製商品名、平均分子量45,000)、潜在性硬化材としてマイクロカプセル型硬化剤(HX3941HP、旭化成エポキシ株式会社製商品名、熱活性温度120℃、DSCピーク温度)を含有する液状エポキシ樹脂、応力緩和材としてアクリルゴム及びビスフェノールA型エポキシを用い、アクリルゴム30g、フェノキシ樹脂10g、ビスフェノールA型エポキシ10g、マイクロカプセル型硬化剤50g、シランカップリンダ剤(東レ・ダウシリコーン株式会社製商品名;SH6040)1gのトルエン/酢酸エチル=50/50重量比に溶解ないし分散させた配合液を、剥離性を有するように表面処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ)上に塗布乾燥(80℃、5分)し厚み20μmのフィルム状接着剤(セパレータは図示せず)を用意した。
(4)接続
前記表面処理配線板と半導体チップの電極の間に、前記フィルム状接着剤を載置し、両電極の位置あわせ後に、180℃、5MPa(50kg/cm2)、10秒で加熱加圧した。電極間の接着剤はバンプのないスペース部に排除されポリ(4,4−ジフェニレンスルホフタリド)を介して接触していた。排除された接着剤はカプセルが破壊し硬化が十分に行なわれていた。
(5)評価
相対峙する電極間の接続抵抗と隣接電極間の絶縁抵抗を測定した、接続抵抗は0.1Ω以下、絶縁抵抗は108Ω以上と良好な特性を示した。これらは85℃、85%RH、1000時間処理後もほとんど変化なく良好な接続信頼性を示した。この接続構造体の断面を研磨し顕微鏡観察を行なったところ、図7に示した接続構造であった。
【0055】
(実施例2〜4及び比較例1)
実施例1と同様であるが、ポリ(4,4−ジフェニレンスルホフタリド)の厚みを0.03μm(実施例2)、5μm(実施例3),30μm(実施例4)と変えた。これらはいずれも良好な良好な接続信頼性を示した。同様に比較例1はポリ(4,4−ジフェニレンスルホフタリド)の形成がない場合であるが、接続前の電極腐食が原因とみられる接続抵抗の高い部分がありばらついた。また、信頼性評価後の外観は隣接電極間にイオンマイグレーションが見られ絶縁抵抗は105Ωレベルも見られた。
【0056】
(実施例5〜6)
実施例1と同様であるが、基板の種類を変えた。すなわち、厚み0.4mmガラス基板で電極は厚み0.3μmのAl品(実施例5)、ポリイミド基板で厚み10μmの銅箔エッッチング品(実施例6)を用いた。これらはいずれも接続抵抗が小さく、隣接電極間の絶縁抵抗が高く良好な接続信頼性を示した。
【0057】
(実施例7)
実施例1と同様であるが、実施例5〜6の電極同士を接続した。すなわち、両電極にポリフタリドが形成されている構成である。この場合も良好な接続信頼性を示した。
【0058】
(実施例8〜10)
実施例1と同様であるが、接続条件の圧力を0.05MPa(実施例8)、0.5MPa(実施例9)、10MPa(実施例10)と変動させた。この場合も、これらはいずれも接続抵抗が小さく、隣接電極間の絶縁抵抗が高く良好な接続信頼性を示した。
【0059】
(実施例11〜13)
実施例1と同様であるが、ポリフタリドの種類を変えた。
すなわち、実施例11は式(1)のR、R1、X、Yとして表1のNo.2を用いた。
同様に実施例12は表1のNo.3を、実施例13は表1のNo.4を用いた。
【表1】
実施例11〜13は、いずれも良好な接続抵抗と絶縁抵抗を示し、また、高温高湿後の良好な接続信頼性を示した。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリフタリドが電極表面の防錆処理剤と厚み方向の感圧導電材料として作用するので、防錆処理剤の場合の除去洗浄の工程が不要である。また、ポリフタリドが厚み方向の感圧導電材料としてそのまま機能し、接続に導電粒子を用いる必要がないので高密度高精細電極の接続が極めて簡単に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す表面処理配線板を示す断面模式図である。
【図2】 本発明の一実施例を示す表面処理配線板を示す断面模式図である。
【図3】 本発明の一実施例を示す表面処理配線板を示す断面模式図である。
【図4】 本発明の一実施例を示す表面処理配線板を示す断面模式図である。
【図5】 本発明の接続方法の一例を示す断面模式図である。
【図6】 本発明の一実施例を示す接続構造を示す断面模式図である。
【図7】 本発明の一実施例を示す接続構造を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1.基板
1’.基板
2.電極
2’.電極
3.配線板
4.ポリフタリド
5.固定治具
6.接着剤
Claims (5)
- 請求項1に記載のポリフタリドが形成された表面処理配線板の電極と、他の電子部品の電極を対峙させ、両電極の少なくとも一方は主面より突出しており、両電極を加圧下で固定することを特徴とする電極の接続方法。
- 固定手段が、機械的または接着剤によることを特徴とする請求項2に記載の電極の接続方法。
- 対向する電極のいずれか一方に請求項1に記載のポリフタリドが形成されてなる表面処理配線板が存在し、両電極が固定されてなることを特徴とする電極の接続構造。
- 固定手段が、機械的または接着剤によることを特徴とする請求項4に記載の電極の接続構造。
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