JP3855712B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の電装品に関するものである。
【０００２】
空気調和機の電装品には圧縮機やファン等の駆動を目的とした多くの発熱部品が搭載されている反面、その電装品には熱交換器の面積を大きく取るための小型化と、耐環境性向上のための密閉性が求められ、熱設計的には矛盾した内容を含んでおり、困難な熱設計が要求されている。
【０００３】
【従来の技術】
従来の空気調和機は、図３、図４に示すように、ＡＣ電源を整流するダイオードブリッジ１と、整流した電流を平滑する電解コンデンサ２と、電解コンデンサ２により平滑されたＤＣ電圧により圧縮機を駆動するパワートランジスタ３と、ダイオードブリッジ１にＡＣ電流を供給するＡＣリード線４と、ダイオードブリッジ１と電解コンデンサ２とパワートランジスタ３とＡＣリード線４が取りつけられるプリント配線板５と、ダイオードブリッジ１とパワートランジスタ３に取り付けられる放熱板６と、放熱板６が外部に露出するようにプリント配線板５を収納する電源箱１３とＡＣリード線４を電源箱１３外部に引き出すために電源箱１３に設けられたＡＣリード線用貫通孔１４と熱交換器１０と熱交換器１０に通風するファン１１から構成されていた。
【０００４】
ダイオードブリッジ１とパワートランジスタ３と放熱板６が電源箱１３内でファン１１側に配置され、電源箱１３の放熱板６近傍に排気孔９が設けられ、電源箱１３の下面に吸気孔１５が設けられ、風の流れ１６によって電源箱１３内の冷却を行っていた。
【０００５】
また、ＡＣリード線用貫通孔１４より外気が電源箱内に進入すると、電源箱１３のＡＣリード線用貫通孔１４近傍は湿気や粉塵が電気回路に悪影響を及ぼすのでＡＣリード線用貫通孔１４は外気が電源箱１３内に進入しないように密閉を高めていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、電源箱１３内への空気取り入れが吸気孔１５のように製品内部からとなっているため、熱交換器１０の高温時や圧縮機の発熱を考慮すると十分な冷気を電源箱１３内に取り入れていられていなかった。
【０００７】
電装品のなかで特に電解コンデンサ２は、その温度が上昇すると寿命が縮まるので容量を大きくして発熱を押さえたり、各電解コンデンサ２の間隔を離して配置するといった電装品の小型化の障害となる対策を必要としていた。
【０００８】
さらに、電解コンデンサ２の容量を大きくすることはコスト面でも高価なものとなり無駄が多かった。
【０００９】
また、図４の様にプリント配線板５を電源箱１３内に部品が下向きになる用に収納する場合は、重量部品である電解コンデンサ２がプリント配線板５の中央付近にあると製品落下時のプリント配線板５へのストレスが大きくなり、電源箱１３内に支え１７を必要とし、電装品の小型化の障害となっていた。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、電解コンデンサをＡＣリード線用貫通孔近傍に配置し、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより上記課題を解決するものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明は、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより電源箱内の冷却を促進し、かつ、電解コンデンサをＡＣリード線用貫通孔近傍に配置することで、外気による湿気や粉塵による電気回路への影響をなくすとともに、電解コンデンサを外気によって直接冷却することが可能となる。
（実施の形態１）
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、従来の空気調和機を示す図３、図４と同一の部品については、同一の番号を付して説明を省略する。
【００１２】
図１は本発明の空気調和機である。従来の空気調和機と同じ構成部分にについては従来例と同じ番号を付与し説明を省略する。電解コンデンサ２は電源箱７内でＡＣリード線用貫通孔８近傍に配置され、ＡＣリード線用貫通孔８は外気から電源箱７内に空気を取り入れる吸気孔として共用されている。
【００１３】
上記構成において、ファン１１が回転すると電源箱７内部にＡＣリード線用貫通孔８から排気孔９へ風の流れ１２が生じる。このとき、電解コンデンサ２は風の流れ１２で最も風上側となるので電解コンデンサ２は外気により直接冷却される。
【００１４】
また、外気を電源箱７内に取り入れる場合はその取り入れ口近傍は湿気や粉塵の影響が大きいが電解コンデンサ２は外郭がビニール等により被服されているので湿気や粉塵による影響がない。
【００１５】
また、図１のようにプリント配線板５を部品が下向きになるように電源箱７に収納する場合は重量部品である電解コンデンサ２がプリント配線板５の端部に配置されているので、製品落下等でプリント配線板５へ加わるストレスが少なくなり、電源箱７の中央に支えを追加する必要がない。
【００１６】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように本発明によれば、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより電源箱内の冷却を促進し、かつ、電解コンデンサをＡＣリード線貫用通孔近傍に配置することで、外気による湿気や粉塵による電気回路への影響をなくすとともに、電解コンデンサを外気によって直接冷却することが可能となる。
【００１７】
また、プリント配線板を部品が下向きになる様に電源箱に収納する場合は重量部品である電解コンデンサがプリント配線板の端部に配置されているので、製品落下等でプリント配線板へ加わるストレスが少なく、電源箱に支えを必要としない。結果として、小型で安価な電装品を搭載した空気調和機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における空気調和機の分解斜視図
【図２】同要部断面図
【図３】従来の空気調和機の分解斜視図
【図４】同要部断面図
【符号の説明】
１ ダイオードブリッジ
２ 電解コンデンサ
３ パワートランジスタ
４ ＡＣリード線
５ プリント配線板
６ 放熱板
７ 電源箱
８ ＡＣリード線用貫通孔
９ 排気孔
１０ 熱交換器
１１ ファン
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の電装品に関するものである。
【０００２】
空気調和機の電装品には圧縮機やファン等の駆動を目的とした多くの発熱部品が搭載されている反面、その電装品には熱交換器の面積を大きく取るための小型化と、耐環境性向上のための密閉性が求められ、熱設計的には矛盾した内容を含んでおり、困難な熱設計が要求されている。
【０００３】
【従来の技術】
従来の空気調和機は、図３、図４に示すように、ＡＣ電源を整流するダイオードブリッジ１と、整流した電流を平滑する電解コンデンサ２と、電解コンデンサ２により平滑されたＤＣ電圧により圧縮機を駆動するパワートランジスタ３と、ダイオードブリッジ１にＡＣ電流を供給するＡＣリード線４と、ダイオードブリッジ１と電解コンデンサ２とパワートランジスタ３とＡＣリード線４が取りつけられるプリント配線板５と、ダイオードブリッジ１とパワートランジスタ３に取り付けられる放熱板６と、放熱板６が外部に露出するようにプリント配線板５を収納する電源箱１３とＡＣリード線４を電源箱１３外部に引き出すために電源箱１３に設けられたＡＣリード線用貫通孔１４と熱交換器１０と熱交換器１０に通風するファン１１から構成されていた。
【０００４】
ダイオードブリッジ１とパワートランジスタ３と放熱板６が電源箱１３内でファン１１側に配置され、電源箱１３の放熱板６近傍に排気孔９が設けられ、電源箱１３の下面に吸気孔１５が設けられ、風の流れ１６によって電源箱１３内の冷却を行っていた。
【０００５】
また、ＡＣリード線用貫通孔１４より外気が電源箱内に進入すると、電源箱１３のＡＣリード線用貫通孔１４近傍は湿気や粉塵が電気回路に悪影響を及ぼすのでＡＣリード線用貫通孔１４は外気が電源箱１３内に進入しないように密閉を高めていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、電源箱１３内への空気取り入れが吸気孔１５のように製品内部からとなっているため、熱交換器１０の高温時や圧縮機の発熱を考慮すると十分な冷気を電源箱１３内に取り入れていられていなかった。
【０００７】
電装品のなかで特に電解コンデンサ２は、その温度が上昇すると寿命が縮まるので容量を大きくして発熱を押さえたり、各電解コンデンサ２の間隔を離して配置するといった電装品の小型化の障害となる対策を必要としていた。
【０００８】
さらに、電解コンデンサ２の容量を大きくすることはコスト面でも高価なものとなり無駄が多かった。
【０００９】
また、図４の様にプリント配線板５を電源箱１３内に部品が下向きになる用に収納する場合は、重量部品である電解コンデンサ２がプリント配線板５の中央付近にあると製品落下時のプリント配線板５へのストレスが大きくなり、電源箱１３内に支え１７を必要とし、電装品の小型化の障害となっていた。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、電解コンデンサをＡＣリード線用貫通孔近傍に配置し、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより上記課題を解決するものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明は、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより電源箱内の冷却を促進し、かつ、電解コンデンサをＡＣリード線用貫通孔近傍に配置することで、外気による湿気や粉塵による電気回路への影響をなくすとともに、電解コンデンサを外気によって直接冷却することが可能となる。
（実施の形態１）
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、従来の空気調和機を示す図３、図４と同一の部品については、同一の番号を付して説明を省略する。
【００１２】
図１は本発明の空気調和機である。従来の空気調和機と同じ構成部分にについては従来例と同じ番号を付与し説明を省略する。電解コンデンサ２は電源箱７内でＡＣリード線用貫通孔８近傍に配置され、ＡＣリード線用貫通孔８は外気から電源箱７内に空気を取り入れる吸気孔として共用されている。
【００１３】
上記構成において、ファン１１が回転すると電源箱７内部にＡＣリード線用貫通孔８から排気孔９へ風の流れ１２が生じる。このとき、電解コンデンサ２は風の流れ１２で最も風上側となるので電解コンデンサ２は外気により直接冷却される。
【００１４】
また、外気を電源箱７内に取り入れる場合はその取り入れ口近傍は湿気や粉塵の影響が大きいが電解コンデンサ２は外郭がビニール等により被服されているので湿気や粉塵による影響がない。
【００１５】
また、図１のようにプリント配線板５を部品が下向きになるように電源箱７に収納する場合は重量部品である電解コンデンサ２がプリント配線板５の端部に配置されているので、製品落下等でプリント配線板５へ加わるストレスが少なくなり、電源箱７の中央に支えを追加する必要がない。
【００１６】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように本発明によれば、ＡＣリード線用貫通孔を電源箱内への空気取り入れ口として共用することにより電源箱内の冷却を促進し、かつ、電解コンデンサをＡＣリード線貫用通孔近傍に配置することで、外気による湿気や粉塵による電気回路への影響をなくすとともに、電解コンデンサを外気によって直接冷却することが可能となる。
【００１７】
また、プリント配線板を部品が下向きになる様に電源箱に収納する場合は重量部品である電解コンデンサがプリント配線板の端部に配置されているので、製品落下等でプリント配線板へ加わるストレスが少なく、電源箱に支えを必要としない。結果として、小型で安価な電装品を搭載した空気調和機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態における空気調和機の分解斜視図
【図２】同要部断面図
【図３】従来の空気調和機の分解斜視図
【図４】同要部断面図
【符号の説明】
１ ダイオードブリッジ
２ 電解コンデンサ
３ パワートランジスタ
４ ＡＣリード線
５ プリント配線板
６ 放熱板
７ 電源箱
８ ＡＣリード線用貫通孔
９ 排気孔
１０ 熱交換器
１１ ファン
Claims (2)
- ＡＣ電源を整流するダイオードブリッジと、整流した電流を平滑する電解コンデンサと、前記電解コンデンサにより平滑されたＤＣ電圧により圧縮機を駆動するパワートランジスタと、前記ダイオードブリッジにＡＣ電流を供給するＡＣリード線と、前記ダイオードブリッジと前記パワートランジスタと前記電解コンデンサと前記ＡＣリード線が取りつけられるプリント配線板と、前記パワートランジスタと前記ダイオードブリッジに取り付けられる放熱板と、前記放熱板が外部に露出するように前記プリント配線板を収納する電源箱と、前記ＡＣリード線を前記電源箱外部に引き出すために前記電源箱に設けられたＡＣリード線用貫通孔と、熱交換器と、前記熱交換器に通風するファンを具備し、前記パワートランジスタと前記ダイオードブリッジと前記放熱板が前記電源箱内で前記ファン側に配置され、前記電源箱の前記放熱板近傍に排気孔が設けられている空気調和機において、前記電解コンデンサが前記電源箱内で前記ＡＣリード線用貫通孔近傍に配置され、前記ＡＣリード線用貫通孔孔が前記電源箱内に外気を取り入れる吸気用の孔として共用されていることを特徴とする空気調和機。
- 熱交換器と、前記熱交換器に通風するファンと、ＡＣリード線が取り付けられたプリント配線板および電解コンデンサを含む電装部品が収納された電源箱とを有し、その電源箱には前記ＡＣリード線を前記電源箱の外部に引き出すためのＡＣリード線用貫通孔と、排気孔が形成されており、前記ファンの回転によって生じる負圧作用によって前記ＡＣリード線用貫通孔から前記電源箱内に吸入された空気が前記排気孔より吸出される構成とするとともに、前記電解コンデンサを前記ＡＣリード線用貫通孔近傍に配置した空気調和機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001300610A JP3855712B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001300610A JP3855712B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 空気調和機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003106560A JP2003106560A (ja) | 2003-04-09 |
| JP3855712B2 true JP3855712B2 (ja) | 2006-12-13 |
Family
ID=19121155
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001300610A Expired - Fee Related JP3855712B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 空気調和機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3855712B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4715531B2 (ja) * | 2006-01-27 | 2011-07-06 | パナソニック株式会社 | 空気調和機用電源箱および空気調和機 |
| JP2019003965A (ja) | 2017-06-09 | 2019-01-10 | 富士通株式会社 | 電子機器 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001300610A patent/JP3855712B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2003106560A (ja) | 2003-04-09 |
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