JP3854433B2 - 真空比例開閉弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程で使用される真空容器内の真空圧力を微減圧する真空比例開閉弁に関し、更に詳細には、ドレン溜まりができず、流量ゼロから流量を精度良く制御することができる真空比例開閉弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、真空比例開閉弁として、金属製のバタフライ弁が使用されていた。バタフライ弁は、配管の内径と略同径の円板に対して配管に固定される支柱を中心部を通るよう直径方向に貫通させたものである。円板が支柱に回転可能に保持されるため、円板の外周面と配管の内壁との間には、約0.2〜0.5mmの隙間が確保されている。
【0003】
しかし、上記バタフライ弁は、構造的に完全遮断を行うことができないため、別個にパイロット式開閉弁のような第1遮断弁を直列に接続していた。また、円板が支柱を中心として配管内で回転するので、排気ダクトの能力が高い場合には、円板が振動し、微減圧を行うことができない場合があった。そのため、第1遮断弁と並列にバイパスを形成し、バイパス上にバイパス弁と第2遮断弁を接続していた。すなわち、バイパス弁を狭い開度で設定した後、第1遮断弁を閉じて、バタフライ弁及び第2遮断弁を開くことによって、排気ダクトと真空容器とを狭い開度で接続し、真空容器内の流体をゆっくりと吸引していた。
しかし、このようにバイパスを形成すると、真空圧力制御システムを大型化し、真空圧力のわずかな変化に対応できないという問題があった。また、第1、第2遮断弁等の接続部が多く、パーティクル混入の可能性が高いという問題があった。
【0004】
そこで、上記問題を解決するものとして、本出願人が提案した特開平9−72458号公報がある。これは、真空圧力を精度良く保持するために、ポペット弁を使用している。図6は、従来の真空比例開閉弁の概略構成図である。
図6に示すように、真空比例開閉弁100には、弁部130と駆動部131とが備えられている。
駆動部131には、ピストンロッド141を駆動させるレギュレータ150が備えられている。
【0005】
一方、弁部130は、中空円筒状のカバー153がピストンロッド141を挿通するようにアダプタ142を介して駆動部131に連結されている。カバー153には、入力ポート154と出力ポート155とが垂直に形成されている。出力ポート155の開口部は、弁座124としての役割を果たしている。
ピストンロッド141の端部にはポペット弁体133が付設されており、ポペット弁体133の上端面には、ベローズ152が周回して取り付けられている。また、ポペット弁体133の下端面には、弁座124と当接又は離間するステンレス弁体134がネジ止めされている。
【0006】
真空比例開閉弁100の弁付近の構造について説明する。図7は、従来の真空比例開閉弁の全閉時の弁付近の構成を示す図であり、図8は、従来の真空比例開閉弁の全開時の弁付近の構成を示す図である。
ポペット弁体133は、図7及び図8に示すように、ピストンロッド141に連結される本体133aを備えている。また、ポペット弁体133には、Oリング135を固定するためのOリング取付部133bが下端面外縁に沿って形成されている。ここで、Oリング135は、弁が全閉したときに流体の漏れを防止するために設けられるものである。また、ポペット弁体133の下端面には、ステンレス弁体134を取り付けるためのステンレス弁体取付部133cが形成されている。
ステンレス弁体134の外周面下端部には、テーパ面134aが形成されている。テーパ面134aと弁座124とがなす角度θは、3度である。そして、テーパ面134aの上部には、ストレート部134bが形成されている。
【0007】
このような従来の真空比例開閉弁100は、流体を遮断する場合には、図7に示すように、ステンレス弁体134が弁座124に挿通されると共に、ポペット弁体133が弁座124の上端面124aに当接し、Oリング135が押圧されてシールする。
一方、流体を制御する場合には、図8に示すように、ポペット弁体133が弁座124の中心線m’(図6参照)に沿って移動することにより、テーパ面134aと弁座124とで構成される隙間の面積が変化し、流量調節が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の真空比例開閉弁100には、次のような問題があった。
(1)常温で液化する流体を従来の真空比例開閉弁100に使用すると、ドレンがOリング135に当接する弁座124の上端面124aに付着し、腐食物が生成されていた。腐食物は、ポペット弁体133又はOリング135が弁座124に当接したときに隙間を形成し、真空比例開閉弁100が流体を完全に遮断できず、漏れが発生するという問題があった。
そこで、このような問題を回避するために、図9に示すように、真空比例開閉弁100を取り付けることが考えられる。図9は、従来の真空比例開閉弁の取り付けの一例を示す図である。すなわち、弁本体102に対してストレート状に取り付けられた配管103、104の中心線n’に対して、真空比例開閉弁100の中心線m’が直角となるように、真空比例開閉弁100を弁本体102に取り付ける。これにより、ドレンが重力により下方へ落ち、弁座124にドレンが付着しなくなると考えられる。
しかし、このように真空比例開閉弁100を弁本体102に取り付けても、弁座124から落ちたドレンが、弁座124の付近にドレン溜まりを形成するため、弁座124付近が腐食し、パーティクルが発生するという問題があった。また、真空比例開閉弁100の入力ポート154と出力ポート155とにそれぞれ配管103、104を連通させるために、弁本体102内に直角に曲成した流路122、123を形成しなければならず、その曲成部分122a、123aにドレン溜まりができ、パーティクルが発生するという問題があった。
そこで、風圧によりドレン溜まりを除去することが考えられるが、流路122の曲成部分122aには、流体の方向変化による損失が生じて、よどみが発生するため、ドレン溜まりを完全に除去することができなかった。
【0009】
(2)上記問題を解決する手段として、弁座124等の腐食を防止するために、吸水性がなく、耐薬品性、耐熱性及び耐溶剤性に優れたポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンを用いることが考えられる。
ところが、ポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンは、ステンレス鋼等の金属と比べて熱膨張率が大きい。例えば、ポリテトラフルオロエチレンとCr14%ステンレス鋼との熱膨張率を比較すると、前者は熱膨張率が10*10-5/℃であるのに対し、後者は熱膨張率が11*10-6/℃である。従って、ポリテトラフルオロエチレンの熱膨張率は、Cr14%ステンレス鋼の熱膨張率の約10倍であることがわかる。ポリクロロトリフルオロエチレンもほぼ同様である。
このように熱膨張率が大きいポリテトラフルオロエチレン等を真空比例開閉弁100の弁本体102に使用し、高温の流体を流すと、弁座124が熱膨張して変形したり、弁座124とステンレス弁体134の中心がずれるなどして、ステンレス弁体134が弁座124に嵌合せず、流体を制御することができなくなる恐れがあった。
【0010】
(3)また、ステンレス弁体134が弁座124に確実に挿通されて、流体を精度良く制御するためには、ステンレス弁体134が固定されるポペット弁体133の中心線が、弁座124の中心線m’に対して厳密に一致するように、ポペット弁体133を弁座124に対して正確に位置決めしなければならなかった。そのため、ポペット弁体133の取り付けに手間がかかるという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ドレン溜まりができず、流量ゼロから流量を精度良く制御することができる真空比例開閉弁を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載する真空比例開閉弁は、真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって第1開口部と第2開口部とを連通させる弁部の開度を変化させることにより真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁において、樹脂を材質とする弁本体内に、前記第1開口部から前記第2開口部に向かって小径となるテーパ弁座面として形成された弁座と、前記弁座を設けられた弁室内に配設され、弁座側の端面外周に沿って突部が設けられており、前記突部の外周面にベローズ側傾斜面が形成されたベローズと、前記ベローズの前記弁座側の端面に配設され、外周面に弁体側傾斜面を備えるものであって、樹脂を材質とする弁体と、弾性変形可能なOリングと、を有し、前記ベローズ側傾斜面と前記弁体側傾斜面とにより、前記テーパ弁座面と対向するテーパ弁体面を形成し、前記弁体は、前記突部との間で前記Oリングを挟みこんで保持するための凹部を備え、前記凹部は、前記テーパ弁体面に開口して前記Oリングを前記テーパ弁体面から突出させ、前記弁座に密着可能にしていること、を特徴とする。
上記構成を有する真空比例開閉弁は、テーパ弁体面に嵌合された弾性シール部材が、真空比例開閉弁を全閉するときには、テーパ弁座面とテーパ弁体面とに挟持されて弾性変形し、流体の漏れを防止する。
また、真空比例開閉弁が流体を低流量に調節する場合には、テーパ弁座面に対する弁体の押圧力を全閉時より低減させ、弾性シール部材の弾性変形量を変位させることにより、弾性シール部材とテーパ弁座面との間から意図的に流体の漏れを発生させる。
このように、弾性シール部材の弾性変形量を変化させることにより流量を調節することができるので、僅少な流量であっても精度良く調節することができる。
【0013】
また、請求項に記載する真空比例開閉弁は、請求項1に記載するものであって、前記テーパ弁座面の中心線が、前記配管の中心線と斜交することを特徴とする。
上記構成を有する請求項3に記載する真空比例開閉弁は、配管の中心線とテーパ弁座面の中心線とが斜交しているので、流路が直角に曲がる箇所が減少し、しかも、流路の曲がり部分の曲がり角を大きくすることができるので、流路構成が簡素化する。そのため、流路内にドレン溜まりができにくく、しかも、方向変化による損失が流体に生じにくい。よって、パーティクルの発生を低減させることができ、流量を正確に制御することができる
【0014】
また、請求項に記載する真空比例開閉弁は、請求項1又は請求項2に記載する真空比例開閉弁であって、前記弁本体又は前記弁体の材質がポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする。
上記構成を有する請求項に記載する真空比例開閉弁は、腐食性の高い流体を使用しても、弁体や弁座が腐食しにくく、パーティクルの発生率を低減させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
発明の真空比例開閉弁の第一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図3は、真空比例開閉弁が利用される真空圧力制御システムの全体構成を示す図である。
真空容器である真空チャンバ11の内部には、ウエハ15が段状に配置されている。真空チャンバ11には、入口13と出口14が形成され、入口13には、流体の供給源及び真空チャンバ11内をパージするための窒素ガスの供給源が接続されている。出口14には、弁開度比例弁である真空比例開閉弁1の入口ポートが接続されている。真空比例開閉弁1の出口ポートは、真空ポンプ19に接続されている。
また、出口14には、遮断弁16を介して圧力センサ17が接続されている。本実施の形態では、圧力センサ17として、キャパシタンス・マノメータが使用されている。
【0016】
次に、真空比例開閉弁1の構造を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。図1は、真空比例開閉弁が閉じられた状態を示している。図2は、真空比例開閉弁が開放された状態を示している。
図1及び図2に示すように、真空比例開閉弁1は、大きく弁部30と駆動部31とに分かれている。本実施の形態においては、駆動部31は、レギュレータ50を使用して、ピストンロッド41を上下方向に駆動させている。
【0017】
弁部30は、弁本体2がアダプタ42を介して駆動部31に連結されている。弁本体2の材料には、ポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンが使用されている。弁本体2には、配管3、4がフランジ5、6を介して同一軸線上に接続されている。そして、弁本体2には、配管3に連通する入力ポート22と、配管4に連通する出力ポート23とが、略中央部に形成された弁室21を介して連通するように形成されている。弁室21の下端部には、上流側から下流側に向かって小径となるテーパ弁座面24が形成されている。
【0018】
弁室21には、ピストンロッド41の先端部に螺設されたベローズロッド37が挿通されている。また、弁室21には、アダプタ42と弁本体2に上端部を挟持されたベローズ38が配設されている。ベローズ38の下端部は、ベローズロッド37に螺設される弁体34により固定されている。
弁体34は、耐腐食性に優れたポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンで形成されている。弁体34の外周面には、図2に示すように、先細りとなるテーパ弁体面34aが形成されている。そして、テーパ弁体面34aには、Oリング35が嵌合されている。すなわち、Oリング35は、弾性変形できるように、テーパ弁体面34aから僅かに突出して、弁体34とベローズ38の下端部とに挟持されている。
【0019】
次に、上記構成を有する第一実施の形態の真空比例開閉弁の作用について説明する。始めに、真空比例開閉弁1の全閉状態について説明する。
駆動部31は駆動エアが供給されず、ピストンロッド41が不図示の復帰バネにより下向きに付勢される。そして、図1に示すように、テーパ弁体面34aがテーパ弁座面24に当接する。このとき、テーパ弁体面34aに嵌合されたOリング35が、テーパ弁体面34aに押圧されて大きく弾性変形してテーパ弁座面24に密着するので、真空比例開閉弁1は完全に閉鎖され、流体が漏れない。
【0020】
次に、低真空領域及び高真空領域における弁体34の位置制御動作について説明する。
高真空領域では、図2に示すように、テーパ弁体面34aがテーパ弁座面24から少し離れた位置に停止する。
そして、低真空領域より大気圧に近い低々真空領域では、完全に遮断している状態のOリング35(図1参照)の弾性変形量をレギュレータ50に加えている空気圧を徐々に減少させて変化させ、Oリング35からの流体漏れを意図的に発生させて、その微小の漏れ量により低真空圧力を実現している。すなわち、Oリング35に加える荷重をコントロールし、任意の弾性変形量で流体の微減圧を行う。
【0021】
ところで、半導体製造過程において、ウエハは減圧された真空容器内で高温のプロセスガスを蒸着されて、薄膜が形成される場合が多い。この場合に、ポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンからなる弁本体2及び弁体34が熱膨張するため、弁体34の中心線とテーパ弁座面24の中心線がずれて、テーパ弁体面34aとテーパ弁座面24との隙間の間隔が設計値とずれ、等間隔でなくなる場合が考えられる。
このような場合には、第一実施の形態の真空比例開閉弁1は、弁体34がテーパ弁座面24上を滑るように摺動し、テーパ弁座面24のいずれかの位置に係止される。このとき、Oリング35は、テーパ弁体面34aとテーパ弁座面24との隙間が最も狭い位置においては大きく弾性変形し、隙間が広い位置においては小さく弾性変形して、設計値とのずれを吸収する。
従って、テーパ弁体面34aとテーパ弁座面24との隙間が等間隔でない場合においても、真空比例開閉弁1は流体を制御することができる。
【0022】
また、プロセスガスとして常温で液化する流体が使用される場合もある。この場合には、弁本体2内の温度が常温になると、テーパ弁座面24や弁体34等にドレンが付着する可能性がある。
しかし、第一実施の形態の真空比例開閉弁1は、弁体34の外周面及びテーパ弁座面24の内周面を上流から下流に向かって小径となるように形成している。よって、弁体34やテーパ弁座面34aにドレンが付着しても、ドレンが上流側から下流側へ流れ落ち、流れ落ちたドレンは真空ポンプ19に吸引される。
【0023】
以上詳細に説明したように、第一実施の形態の真空比例開閉弁1によれば以下のような効果を奏する。
(1)本実施の形態の真空比例開閉弁1は、テーパ弁座面24が上流側から下流側に向かって小径に形成されており、常温で液化する流体を使用する等してテーパ弁座面24にドレンが付着しても、ドレンが上流側から下流側へテーパ面に沿って流れ落ち、真空ポンプ19に吸引されるので、テーパ弁座面24付近にドレン溜まりができない。そのため、テーパ弁座面24に腐食物が生成されず、全閉時に流体を確実に遮断することができるようになった。
また、弁体34がテーパ弁座面24上を滑りながら下降して係止されるので、弁本体2が熱膨張するなどしてテーパ弁座面2の径が変位したり、また、弁体34とテーパ弁座面24との中心線がずれるなどしても、弁体34とテーパ弁座面24とは当接して、流体を完全に遮断することができるようになった。
【0024】
(2)また、弁体34の外周に上流側から下流側に向かって小径となるテーパ弁体面34aを形成し、テーパ弁体面34aにOリング35を嵌合しているため、弁体34とテーパ弁座面24との中心線がずれ、弁体34とテーパ弁座面24との隙間が等間隔でなくなっても、Oリング35が設計値とのずれを吸収するので、流体を完全に遮断することができるようになった。
また、ピストンロッド41の変位量を調節して、テーパ弁体面34aとテーパ弁座面24との離間距離を変えることにより、Oリング35の弾性変形量を変位させ、意図的にOリング35から流体の漏れを生じさせることができる。このため、第一実施の形態の真空比例開閉弁1は、僅少な流量でも精度良く調節することができるようになった。
【0025】
(3)また、弁本体2及び弁体34をポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンで形成したので、弁室21や弁体34等が腐食しにくく、パーティクルの発生を低減させることができた。
ここで、真空比例開閉弁1が高温の流体の流量を制御すると、弁本体2又は弁体34が熱膨張して、弁体34とテーパ弁座面24との中心線がずれる場合がある。このような場合であっても、第一実施の形態の真空比例開閉弁1は、弁体34がテーパ弁座面24上を滑るように摺動し、しかも、テーパ弁体面34aに嵌合されたOリング35が、テーパ弁座面24とテーパ弁体面34aとの隙間の大きさに応じて適度に弾性変形して設計値とのずれを吸収するので、流体を精度良く制御することができるようになった。
【0026】
次に、第二実施の形態の真空比例開閉弁について説明する。図4は、第二実施の形態の真空比例開閉弁の閉弁時を示す図である。図5は、第二実施の形態の真空比例開閉弁の開弁時を示す図である。
ここで、第二実施の形態は、配管の中心線に対して真空比例開閉弁を斜めに取り付けている点で第一実施の形態と異なる。従って、ここでは、第一実施の形態と相違する構成、作用及び効果について説明し、重複する点については説明を省略する。尚、図面の符号は、第一実施の形態と重複するものについては同一符号を付している。
【0027】
図4及び図5に示すように、真空比例開閉弁10は、弁本体7がアダプタ42を介して駆動部31に連結されている。弁本体7には、配管8、9がフランジ43、44を介して同一中心線n上に接続されている。弁本体7には、配管8に接続する入力ポート72と、配管9に接続する出力ポート73とが、弁室71を介して連通するように形成されている。入力ポート72は、配管8の中心線nに対して、θ4度傾斜して形成されている。ここで、θ4は90度より大きく形成されている。弁室71の下端部には、上流側から下流側に向かって小径となる略円錐形状のテーパ弁座面74が形成されている。弁室71は、テーパ弁座面の中心線mが中心線nに対してθ1度傾斜するように形成されている。
【0028】
ここで、θ1は45度以下であることが望ましい。なぜなら、θ1を45度より大きくすると、テーパ弁座面74の壁面に沿って流れ落ちたドレンが、下流へ流れ落ちずに、テーパ弁座面74の下端部74a周辺に、ドレン溜まりをつくる可能性があるからである。第二実施の形態においては、θ1=43度とする。
また、図4に示すように、テーパ弁座面74の下端部74aは、テーパ弁座面74の中心線mに対してθ2度傾斜している。θ2は45度以下であることが望ましい。なぜなら、θ2が45度より大きいと、ドレンが上流側から下流側へ流れ落ちずに、テーパ弁体面74の下端部74aに溜まるからである。第二実施の形態においては、θ2=45度とする。
よって、第二実施の形態において、配管8、9の中心線nとテーパ弁座面74の下端部74aとがなす角度θ3は、88度である。
【0029】
このような構成を有する第二実施の形態の真空比例開閉弁10は、次のように作用する。
真空比例開閉弁10は、常温で液化する流体を使用すると、ドレンが真空比例開閉弁10内に発生する。
ドレンが入力ポート72内に発生した場合には、入力ポート72内に付着したドレンは、重力により下端部72aに流れ落ちる。下端部72aは、配管8に対して鈍角状に形成されているので、ドレンが上流から下流へ流れ落ちる。また、入力ポート72が鈍角状に形成されているので、ポート72の角部72bに流体の流れ方向の変化による損失が発生しない。よって、入力ポート72内にドレン溜まりができない。
【0030】
弁室71には入力ポート72からドレンが流れ落ちると共に、新たなドレンが付着する。このとき、テーパ弁座面74や弁体34にもドレンが付着する。
しかし、真空比例開閉弁10は、図1に示すように、テーパ弁座面74の中心線mは配管8、9の中心線nに対して43度傾斜している。そのため、弁室71に付着したドレンは、重力に従って、弁室71に付着した他のドレンを集めながら、テーパ弁座面74の下端部74aに集められる。また、テーパ弁座面74に付着したドレンも、重力に従って、下端部74aに集められる。更に、弁体34に付着したドレンも、下端部74aに集められる。
下端部74aは配管8、9の中心線nに対して垂直でなく、88度傾斜しているので、下端部74aに集められたドレンは、出力ポート73へ流れ落ちる。
【0031】
出力ポート73には、上流から流れ落ちてきたドレンと、新たに出力ポート内に発生したドレンが付着する。
しかし、出力ポート73は、真空比例開閉弁10が、図1に示すように、テーパ弁座面74の中心線mが配管8、9の中心線nに対して43度傾斜しているので、曲がり部73aが鈍角状に形成されている。そのため、出力ポート内に集められたドレンは、下流へ流れ落ち、真空ポンプ19に吸引され、出力ポート73内にドレンたまりができない。また、曲がり部73aが鈍角状に形成されているので、流体の方向変化による損失が生じにくく、効率よく流体流量を制御することができる。
【0032】
よって、第二実施の形態の真空比例開閉弁10によれば、図1に示すように、テーパ弁座面74の中心線mが配管8、9の中心線nに対して所定の角度θ1、すなわち43度傾斜するように配設されているので、従来の真空比例開閉弁100を真空比例制御システムに取り付けたとき(図9参照)と比べて流路の曲がり箇所を低減することができ、流路構成を簡素化することができた。
また、曲がり部分の曲がり角が従来の真空比例開閉弁100の場合(図9参照)と比べて大きいので、入力ポート72、出力ポート73内にドレン溜まりができにくく、微細加工で問題となるパーティクルの発生を防止することができ、歩留まり率を向上させることができた。また、配管8、9のメンテナンス回数を減少させることができ、真空比例開閉弁10の管理が容易になった。更に、流体が方向変化による損失を生じにくいので、効率よく流量制御できるようになった。
【0033】
以上、本発明の真空比例開閉弁の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第二実施の形態において、テーパ弁座面74のテーパを45度とし、テーパ弁座面74の中心線mを配管8、9の中心線nに対して43度傾斜させている。これを、テーパ弁座面の中心線mと配管8、9の中心線nとのなす角度θ1を45度として、テーパ弁座面74のテーパの角度を調節することにより、テーパ弁座面74の下端側面に集められたドレンが下流へ流れ落ちるようにしてもよい。即ち、例えば、θ1=45度、θ2=43度としてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明の真空比例開閉弁によれば、真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって第1開口部と第2開口部とを連通させる弁部の開度を変化させることにより真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁において、樹脂を材質とする弁本体内に、第1開口部から第2開口部に向かって小径となるテーパ弁座面として形成された弁座と、弁座を設けられた弁室内に配設され、弁座側の端面外周に沿って突部が設けられており、突部の外周面にベローズ側傾斜面が形成されたベローズと、ベローズの弁座側の端面に配設され、外周面に弁体側傾斜面を備えるものであって、樹脂を材質とする弁体と、弾性変形可能なOリングと、を有し、ベローズ側傾斜面と弁体側傾斜面とにより、テーパ弁座面と対向するテーパ弁体面を形成し、弁体は、突部との間でOリングを挟みこんで保持するための凹部を備え、凹部は、テーパ弁体面に開口してOリングをテーパ弁体面から突出させ、弁座に密着可能にしているため、僅少な流量であっても精度良く調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における第一実施の形態の真空比例開閉弁の全閉時を示す断面図である。
【図2】 本発明における第一実施の形態の真空比例開閉弁の全開時を示す断面図である。
【図3】 本発明の真空比例開閉弁が使用される真空圧力制御システムの全体構成を示す図である。
【図4】 本発明における第二実施の形態の真空比例開閉弁の全閉時を示す断面図である。
【図5】 本発明における第二実施の形態の真空比例開閉弁の全開時を示す断面図である。
【図6】 従来の真空比例開閉弁の断面図である。
【図7】 従来の真空比例開閉弁の全閉時の弁座付近の構成を示す図である。
【図8】 従来の真空比例開閉弁の全開時の弁座付近の構成を示す図である。
【図9】 従来の真空比例開閉弁の取り付けの一例を示す図である。
【符号の説明】
11 真空チャンバ
1 真空比例開閉弁
2 弁本体
3、4 配管
19 真空ポンプ
34 弁体
34a テーパ弁体面
35 Oリング
24 テーパ弁座面

Claims (3)

  1. 真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって第1開口部と第2開口部とを連通させる弁部の開度を変化させることにより真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁において、
    樹脂を材質とする弁本体内に、前記第1開口部から前記第2開口部に向かって小径となるテーパ弁座面として形成された弁座と、
    前記弁座を設けられた弁室内に配設され、弁座側の端面外周に沿って突部が設けられており、前記突部の外周面にベローズ側傾斜面が形成されたベローズと、
    前記ベローズの前記弁座側の端面に配設され、外周面に弁体側傾斜面を備えるものであって、樹脂を材質とする弁体と、
    弾性変形可能なOリングと、を有し、
    前記ベローズ側傾斜面と前記弁体側傾斜面とにより、前記テーパ弁座面と対向するテーパ弁体面を形成し、
    前記弁体は、前記突部との間で前記Oリングを挟みこんで保持するための凹部を備え、
    前記凹部は、前記テーパ弁体面に開口して前記Oリングを前記テーパ弁体面から突出させ、前記弁座に密着可能にしていること、
    を特徴とする真空比例開閉弁。
  2. 請求項1に記載する真空比例開閉弁において、
    前記テーパ弁座面の中心線が、前記配管の中心線と斜交することを特徴とする真空比例開閉弁。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する真空比例開閉弁において、
    前記弁本体又は前記弁体の材質がポリクロロトリフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする真空比例開閉弁。
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