JP3848544B2 - 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法 - Google Patents

長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3848544B2
JP3848544B2 JP2001066668A JP2001066668A JP3848544B2 JP 3848544 B2 JP3848544 B2 JP 3848544B2 JP 2001066668 A JP2001066668 A JP 2001066668A JP 2001066668 A JP2001066668 A JP 2001066668A JP 3848544 B2 JP3848544 B2 JP 3848544B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
long
joint plate
holding block
long terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001066668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002271942A (ja
Inventor
武士 小山
基文 前嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2001066668A priority Critical patent/JP3848544B2/ja
Publication of JP2002271942A publication Critical patent/JP2002271942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3848544B2 publication Critical patent/JP3848544B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子保持ブロック内に予め装填された複数本の長尺端子をジョイントプレート積層体内に挿入して、ジョイントプレート積層体の端子を層間接続させるための長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明に係る長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法に関連する従来の技術は特に知られていないと思われるので、この欄においてはジョイントプレートと(特願2000−273293参照)、ジョイントプレートを層間接続させる長尺端子についての説明を主に行うこととする
【0003】
図11はジョイントプレート22の一形態を示すものである。
ジョイントプレート22は合成樹脂を材料として長方形状に形成され、一端から他端にかけて複数の真直な端子収容溝59を並列に有し、各端子収容溝59の間には、底壁から各二条の区画壁60が立ち上げられると共に、各区画壁60が等ピッチで切欠されて真直な端子収容溝59と直交する短い端子収容溝61が千鳥状に形成されている。真直な端子収容溝59に端子43の圧接部46が挿入され、直交する端子収容溝61に端子43の電気接触部47が挿入される。端子43が180°反転して挿入される場合は、圧接部46が隣の列の端子収容溝59に挿入され、電気接触部47が同じ区画壁60内の隣接の端子収容溝61に挿入される。電気接触部47は内側に後述の長尺端子15又は16(図12,図13)に対する弾性接触片を有している。
【0004】
各端子43が挿入された後に別工程で絶縁被覆電線62が端子収容溝内の端子43の圧接部46に圧接接続される。ジョイントプレート22の一端は電線導出部63として開口し、他端は閉鎖されている。ジョイントプレート22の外周下端には鍔部65が突出形成されている。ジョイントプレートは複数枚が積層され、その際に鍔部65の内側空間内(図示せず)に下側の他のジョイントプレート22の上端部が進入係合する。符号40は位置決め孔として作用する。
【0005】
端子43の電気接触部47には上下方向に長尺端子15又は16(図12,図13)が挿入接続され、長尺端子で、積層された複数枚のジョイントプレート22の各端子43が相互にジョイント接続される。
【0006】
図12の長尺端子15は、横連鎖端子30の水平な連鎖帯29から切断されたもので、長い真直な一方の接触用のタブ部25と、タブ部25の基端(上端)と同一面に直交した第一の屈曲部26と、第一の屈曲部26から水平に屈曲した第二の屈曲部27と、第二の屈曲部27から上向きに延びる他方の短いタブ部28とを備えている。
【0007】
また、図13の長尺端子16は、横連鎖端子39の垂直な連鎖部38から切断されたもので、長い一方のタブ部33と、タブ部33の基端(上端)に続く第一の屈曲部34と、第一の屈曲部34に直交して正面側に続く第二の屈曲部35と、第二の屈曲部35に直交して第一の屈曲部34と対向する第三の屈曲部36と、第三の屈曲部36から上向きに突出した他方のタブ部37とを備えている。各屈曲部34〜36は略コの字状に連続している。両長尺端子15,16の各タブ部(25と33、28と37)の長さは同じである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ジョイントプレート積層体内の各端子43を層間接続させるためには、長いタブ状の長尺端子をジョイント接続の位置に応じて多数箇所に挿入しなければならず、作業者が長尺端子をジョイントプレート積層体内に一本づつ挿入する場合には、非常に多くの工数を必要とすると共に、誤挿入や挿入時の長尺端子の曲り等の不具合を生じやすく、品質的に安定しないという問題を生じた。
【0009】
本発明は、上記した点に鑑み、複数本の長尺端子をジョイントプレート積層体内に短時間で効率良く且つ誤挿入や長尺端子の曲り等なく確実に挿入することのできる長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る長尺端子挿入機は、複数の長尺端子を収容した端子保持ブロックを一方の面側にセットするメイン基板と、メイン基板の他方の面側に対向してジョイントプレート積層体をセットするセット台と、該ジョイントプレート積層体を該メイン基板の他方の面側に押し付ける反り矯正手段と、該ジョイントプレート積層体の各ジョイントプレートを該反り矯正手段の押し付け方向とは直交する二方向の基準壁に独立して押し付ける基準寄せ手段と、該端子保持ブロック内の複数の長尺端子に対する複数の押しピンを有する端子押し具とを備えることを特徴とする。
上記構成により、端子保持ブロックをメイン基板上にセットし、ジョイントプレート積層体をセット台上にセットした状態で、端子押し具を押し下げることにより、端子保持ブロック内の複数の長尺端子が同時にジョイントプレート積層体内に挿入される。また、ジョイントプレート積層体をセット台上にセットし、反り矯正手段でメイン基板に押し付けることで各ジョイントプレートの反りが矯正されて、ジョイントプレート積層体が積層方向に正確に位置決めされ、且つ基準寄せ手段で各ジョイントプレートを独立して基準壁に押し付けることで、各ジョイントプレートが幅方向に正確に位置決めされる。これにより、ジョイントプレート積層体への長尺端子の挿入精度が高まる。
【0011】
また、請求項2に係る長尺端子挿入機は、請求項1記載の長尺端子挿入機において、前記メイン基板において前記端子保持ブロックと前記ジョイントプレート積層体との間に櫛歯状の端子ガイド板が駆動手段で進退自在に配置されたことを特徴とする。
上記構成により、端子保持ブロック内の長尺端子が端子ガイド板の櫛歯部の間を通ってジョイントプレート積層体内に正確に案内される。長尺端子の先端部がジョイントプレート積層体内に挿入された後、端子ガイド板が駆動手段で後退して逃げる。
【0012】
また、請求項3に係る長尺端子挿入機は、請求項1又は2記載の長尺端子挿入機において、前記セット台に、各長尺端子に対する挿入チェックピンが設けられたことを特徴とする。
上記構成により、端子保持ブロック内の長尺端子がジョイントプレート積層体の所要の位置に正確に挿入されたか否かが検知される。
【0013】
また、請求項4に係る長尺端子挿入機は、請求項1〜3の何れか記載の長尺端子挿入機において、前記セット台が駆動手段で段取位置とセット位置に移動自在であることを特徴とする。
上記構成により、セット台を段取位置に引き出した状態でジョイントプレート積層体をセット台に容易にセットすることができる。
【0014】
また、請求項5に係る長尺端子挿入機は、請求項1〜4の何れか記載の長尺端子挿入機において、前記端子押し具が前記端子保持ブロックに向けて手動で移動自在であることを特徴とする。
上記構成により、駆動手段を用いずに端子押し具を駆動することで、端子押し具周りの構造が簡素化、コンパクト化、軽量化される。
【0015】
また、請求項6に係る長尺端子挿入機は、請求項1〜4の何れか記載の長尺端子挿入機において、前記端子押し具が前記端子保持ブロックに対して駆動手段で自動で進退自在であることを特徴とする。
上記構成により、手動の場合よりも多くの長尺端子を一時にジョイントプレート積層体内に挿入することができる。
【0016】
また、請求項7に係る長尺端子挿入機は、請求項6記載の長尺端子挿入機において、前記端子押し具が、各押しピンに対する過負荷異常検知手段を備えることを特徴とする。
上記構成により、自動挿入により長尺端子をジョイントプレート積層体内に挿入する際の引っ掛かり等による過大な荷重が検知され、挿入機の停止等により長尺端子やジョイントプレート等の破損が防止される。
【0017】
また、請求項8に係る長尺端子挿入機は、請求項6又は7記載の長尺端子挿入機において、前記端子押し具に対する一次挿入ストッパと二次挿入ストッパとを備え、該一次挿入ストッパが駆動手段で進退自在であり、該端子押し具が該一次挿入ストッパに当接して且つ押し反対方向に復帰し、前記端子ガイド板と該一次挿入ストッパとが後退し、該端子押し具が該二次挿入ストッパに当接するまで押し方向に移動することを特徴とする。
上記構成により、長尺端子が端子ガイド板で案内されてジョイントプレート積層体内に一次(初期)挿入された時点で、端子押し具が一次挿入ストッパに当接し、センサ等の作用で押し反対方向に一時復帰し、同時に端子ガイド板と一次挿入ストッパが後退して逃げ、センサ等の作用で再度端子押し具が長尺端子を押してジョイントプレート積層体内に完全に挿入(二次挿入)させる。
【0018】
また、請求項9に係る長尺端子挿入機は、請求項6〜8の何れか記載の長尺端子挿入機において、前記端子保持ブロックに対して前記端子押し具を端子挿入直交方向に進退させる駆動手段を備えることを特徴とする。
上記構成により、駆動手段で端子押し具を端子保持ブロックから離間させた状態で、端子保持ブロックのセット又は取り外しを容易に行うことができる。
【0019】
また、請求項10に係る長尺端子挿入機は、請求項9記載の長尺端子挿入機において、前記駆動手段で進退され、前記端子保持ブロックのシャッタを開き方向に押し出す押出部を有することを特徴とする。
上記構成により、端子押し具を駆動手段で端子保持ブロック上に移動させた際に、押出部が一体に移動して端子保持ブロックのシャッタを押して開かせる。これにより、端子押しピンが端子保持ブロック内に挿入可能で、端子保持ブロック内の長尺端子がジョイントプレート積層体内に挿入可能となる。
【0020】
また、請求項11に係る長尺端子挿入方法は、複数の長尺端子を収容した端子保持ブロック内に複数の押しピンを同時に挿入して、該複数の長尺端子をジョイントプレート積層体内に挿入させることを特徴とする。
上記構成により、複数の長尺端子が端子保持ブロックからジョイントプレート積層体内に同時に挿入される。
【0021】
また、請求項12に係る長尺端子挿入方法は、請求項11記載の長尺端子挿入方法において、前記端子保持ブロックと前記ジョイントプレート積層体との間で前記複数の長尺端子を端子ガイド板の櫛歯部の間に案内させることを特徴とする。
上記構成により、複数の長尺端子が端子保持ブロックからジョイントプレート積層体へ正確に挿入される。
【0022】
また、請求項13に係る長尺端子挿入方法は、請求項11又は12記載の長尺端子挿入方法において、前記長尺端子の挿入方向に配置した挿入チェックピンで該長尺端子の挿入有無を検知することを特徴とする。
上記構成により、ジョイントプレート積層体への長尺端子の挿入不完全や誤挿入等が検知される。
【0023】
また、請求項14に係る長尺端子挿入方法は、請求項11〜13の何れか記載の長尺端子挿入方法において、前記ジョイントプレート積層体を前記端子保持ブロック側に押し付けて該ジョイントプレート積層体の反りを矯正することを特徴とする。
上記構成により、各ジョイントプレートの反りが矯正され、長尺端子に対する各ジョイントプレート内の接続用の端子や各ジョイントプレートの長尺端子挿通孔が傾きなく正確に位置出しされる。
【0024】
また、請求項15に係る長尺端子挿入方法は、請求項11〜14の何れか記載の長尺端子挿入方法において、前記ジョイントプレート積層体を構成する各ジョイントプレートを独立して端子挿入直交二方向に押し付けて位置決めすることを特徴とする。
上記構成により、各ジョイントプレートの長尺端子挿通孔がジョイントプレート積層方向に同心に位置整合し、長尺端子の挿入が引っ掛かるなく確実に行われる。
【0025】
また、請求項16に係る長尺端子挿入方法は、請求項11〜15の何れか記載の長尺端子挿入方法において、前記押しピンに作用する押圧反力を過負荷検知手段で検知させることを特徴とする。
上記構成により、長尺端子を規定以上の荷重で押圧することが防止され、長尺端子とジョイントプレートとの万一の干渉等に対処できる。
【0026】
また、請求項17に係る長尺端子挿入方法は、請求項12〜16の何れか記載の長尺端子挿入方法において、前記押しピンの一次挿入時に前記端子ガイド板を用い、該押しピンの二次挿入時に該端子ガイド板を後退させて逃がすことを特徴とする。
上記構成により、長尺端子の先端部が端子ガイド板でジョイントプレート積層体内に正確に案内され、その後は端子ガイド板がなくとも、長尺端子はジョイントプレート積層体内に挿入されるから、端子ガイド板を逃がして、長尺端子の基端側の屈曲部との干渉を防止する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る長尺端子挿入機の一形態として手動式の長尺端子挿入機の一例を示すものである。図1は長尺端子挿入機の正面図、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図である。
【0028】
図1で、符号1はジョイントプレート積層体、7は、ジョイントプレート積層体1の上方に対向して位置し、予め複数の長尺端子15,16(図12,図13)を縦長に収容した端子保持ブロック、2は、端子保持ブロック7内の各長尺端子15,16をジョイントプレート積層体1内に押し出す押しピン、3は、複数本の押しピン2を手動で同時に昇降させるための把手4を含む押し具をそれぞれ示す。
【0029】
ジョイントプレート積層体1は複数枚のジョイントプレート22(図11)を重ね合わせたものであることは言うまでもない。端子保持ブロック7は前工程で複数の長尺端子15,16を内部に挿入したもので、図5(平面図),図6(正面図)に示す如く、金属製のブロック本体67と、ブロック本体67の上下に装着される金属板のシャッタ20,21とを備えている。
【0030】
図5の如くブロック本体67には複数の端子挿入孔68,69が複数列に整然と設けられている。端子挿入孔68,69の種類はジョイント端子15,16(図12,図13)の種類に応じて二種類であり、各端子挿入孔68は各ジョイント端子15,16の屈曲部26,27,34〜36の形状に沿った開口形態となっている。端子挿入孔68,69はジョイントプレートの形態に応じて二列毎に対称に配置されている。
【0031】
上下のシャッタ20,21はブロック本体67の上下面に接して、端子挿入孔68,69からジョイント端子15,16が飛び出さないようにするためのものである。端子挿入孔68,69にジョイント端子15,16を挿入した場合、ジョイント端子15,16は自重で落下しようとする。下シャッタ21はジョイント端子15,16の落下を防ぐものである。
【0032】
各シャッタ20,21の両側部は略クランク状に屈曲され、その屈曲部分がブロック本体67の上下の水平なガイド溝70にスライド自在に係合している。各シャッタ20,21は前方に引き出される。各シャッタ20,21の両側のスライド部71には後端側において円形の孔部72(図6)と孔部72に続く幅狭なスリット部73(図5)とが一体に形成され、各シャッタ20,21の各孔部72にロックピン(ロック手段)74が挿入されている。ロックピン74は下向きにコイルばね75(図6)で付勢され、その状態でロックピン74の大径部76が各シャッタ20,21の孔部72に係合し、ロックピン74の下端をばね付勢に抗して上向きに押すことで、ロックピン74の小径部77がシャッタ20,21の孔部72内に位置し、シャッタ20,21のスリット部73を小径部77に沿って離脱可能となる。これにより両シャッタ20,21が引き出し可能となる。
【0033】
図1の如く、ジョイントプレート積層体1は厚手の金属製の水平な受け板5の上にセットされる。例えば受け板5上の位置決めピンにジョイントプレート22(図11)の位置決め孔40が係合して大まかな一次位置決めが行われる。端子保持ブロック7は上方のメイン基板6の上に位置決めピン8で位置決めされて、ロック手段で固定される。
【0034】
受け板5には、ジョイントプレート積層体1内の長尺端子15,16に対する挿入チェックピン9がジョイントプレート22の端子収容許容数と同じ数だけ下向きに垂直に設けられている。各挿入チェックピン9の先端部はばねで上向きに付勢されており、端子挿入時に、長尺端子15,16の下端に押されてばね力に抗して下向きに変位し、そのスイッチオン・オフにより表示器(図示せず)に長尺端子15,16の有無が表示される。これにより、長尺端子15,16の誤挿入や欠品が検知される。
【0035】
受け板5は箱状の受け台10の一部であり、受け台10は、垂直なガイドバー11に沿って昇降自在な水平な基板12の上に固定され、基板12は下側の垂直なエア式のシリンダ(反り矯正手段又は付勢手段又は駆動手段)13のロッド13aに連結されている。シリンダ12やガイドバー11は基板14に固定されている。ジョイントプレート積層体1はシリンダ13の伸縮動作で昇降する。上側のメイン基板6の開口17の周縁の下面にはジョイントプレート積層体1の周縁上面を当接させる水平な平坦面が形成されている。
【0036】
ジョイントプレート積層体1はシリンダ13で上昇駆動され、シリンダ13の力でメイン基板6の下面に押しつけられる。これにより、各ジョイントプレート22の反りが矯正され、長尺端子15,16に対する各ジョイントプレート22の端子挿通孔(図11の端子43の電気接触部47の下側に位置する)が垂直方向に真直に位置し、長尺端子15,16の挿入精度が高まる。ジョイントプレート22は樹脂成型時に反りを生じやすく、そのための対応策である。少なくともシリンダ13とガイドバーと受け台10とメイン基板6の下面とで反り矯正手段が構成される。
【0037】
また、メイン基板6の下側には、各ジョイントプレート22の端子挿通孔を上下方向に同心に位置させるべく、XY方向(水平な二次元方向)に基準寄せ手段18が設けられている(Y方向については図2参照)。すなわち、メイン基板6の下側に水平なエア式のシリンダ19が固定され、シリンダ19のロッド19aが基準ブロック23に連結され、基準ブロック23に、各ジョイントプレート22に対応した数のプランジャ24が縦方向に並列に設けられている。
【0038】
プランジャ24は先端のボール部24aと、ボール部24aを付勢するばね部と、ボール部24aとばね部を収容するケースとで構成されたものである。XY方向の各シリンダ19の伸長動作で、各プランジャ24のボール部24aが水平な各ジョイントプレート22の垂直な後端面と側端面とを同時に水平方向に押圧して、各ジョイントプレート22をX′,Y′方向の垂直な基準壁31の内側の基準面に押接させる。これにより、各ジョイントプレート22の上下の各端子挿通孔が同心に位置決めされ、長尺端子15,16の挿入精度が高まる。基準壁31はメイン基板6の下面に垂設されている。メイン基板6の下面にはジョイントプレート積層体1を高さ方向に沿わせる一対のガイドバー41が垂設されている。
【0039】
各ジョイントプレート22の基準寄せ動作は上記反り矯正動作に続いて行われる。反り矯正と基準寄せを同時に行うことも可能であり、順番を逆にすることも可能である。例えば反りの矯正の有無は縦方向のセンサで検出され、基準寄せの有無は横方向のセンサで検出される。これらが正常に行われない場合、長尺端子挿入機Aは停止し、異常が報知される。
【0040】
メイン基板6の矩形状の開口部17内にはガイド溝に沿って櫛歯状の端子ガイド板42が水平方向スライド自在に配置され、端子保持ブロック1内の長尺端子15,16の真直な板状のタブ部は端子ガイド板42の櫛歯の間のスリットを経て下側のジョイントプレート積層体1内に一次挿入され、端子ガイド板42が水平方向に逃がされた後、二次挿入される。一次挿入と二次挿入は作業者によって区別なく連続して行われる。端子ガイド板42を逃がすのは、長尺端子15,16の屈曲部27,35(図12,図13)を端子ガイド板42に干渉させないためである。端子ガイド板42は水平なシリンダ44(駆動手段)(図2)で自動的に水平方向に進退する。
【0041】
端子ガイド板42は図4に示す如く、先端側に櫛歯部42aを有し、各櫛歯部42aの間にスリット42bを有したものである。スリット42bの幅は長尺端子15,16のタブ部25,33(図12,図13)の板厚よりも若干広い。長尺端子15,16の少なくとも先端部(下端部)が端子ガイド板42のスリット42b内で正確に位置決めされることで、長尺端子15,16がジョイントプレート積層体1内に位置ずれなく正確に挿入される。長尺端子15,16の先端部が最上層のジョイントプレート22の端子挿通孔に挿入されてしまえば(最上層のジョイントプレート22を貫通してしまえば)、二層目以降のジョイントプレート22への端子挿入は端子ガイド板42がなくとも確実に行われる。手動式の長尺端子挿入機Aの場合、作業者の押し力に限りがあるため、一つのジョイントプレート積層体1内に複数回に分割して長尺端子15,16を挿入する。そのため、櫛歯部42a(図4)の長さは短くなっている。端子ガイド板42は水平なシリンダ44(図2)のロッド44aに連結されている。
【0042】
図1の如く、メイン基板6の上面に左右一対のガイドレール48が設けられ、ガイドレール48にスライダ49が係合し、スライダ49に垂直な支柱50が固定され、各支柱50は上側の水平な基板51に連結され、基板51とメイン基板6との間に端子保持ブロック7が位置し、基板51の下面は端子保持ブロック7の上面に近接し、基板51には押しピン挿通用の開口ないし孔が設けられ、基板51の内寄りの両側に垂直なガイドバー52が立設固定され、ガイドバー52の上部は押し具3の上側の押しブロック45を貫通し、ガイドバー52の外側にガイドバー53が配置され、そのガイドバー53の上部は押しブロック45に固定され、下部は基板51を貫通している。図1で押し具3は上死点に位置している。押しブロック45は押しピン2と共に基板51やその下の端子保持ブロック7に対して昇降自在である。
【0043】
押しブロック45の下面側に複数本の垂直方向の押しピン2が前後二列に配置され、押しブロック45の上面に把手4が固定されている。押しピン2は断面円形状の金属製の小径な棒であり、押しピン2の先端は基板51の内側に位置している。押しピン2はジョイントプレート22の全幅に渡る端子挿通孔の数と同じ数で二列に配置されている。押しピン2の列数は端子挿入力に応じて適宜設定される。押し具3の下死点すなわち端子押しの有無を検知するために、メイン基板6に、ガイドバー53に対する近接センサ54が配置され、上側の基板51に、押しブロック45に対する検知スイッチ55が配置されている。
【0044】
押しブロック45には、基板51に対する下死点ストッパ56が設けられ、ガイドバー52には、押しブロック45に対する上死点ストッパ57が設けられている。下死点で押しピン2の先端はメイン基板6の開口部内ないしその近傍に位置する。押しピン2の先端は長尺端子15,16の屈曲部27,34を押すことが好ましい。
【0045】
図2の如く、端子保持ブロック7をメイン基板6上にセットすると同時に、メイン基板6上のピンが端子保持ブロック7のロックピン74を押してロック解除させ、作業者が上下の各シャッタ20,21を手でスライド式に前方に引き出すことができる。その後、押し治3具の押し操作を行う。
【0046】
押し具3はメイン基板6上の水平なガイドレール48に沿って作業者の手で前後に進退自在である。本実施形態で押し治具3は前後方向に六段階に移動可能で、各段階毎に例えば図示しないプランジャやロック手段でメイン基板3に固定される。端子ガイド板42(図1)はその段階毎に垂直なエア式のロックシリンダ58で固定される。長尺端子15,16の押込み動作を複数段に分けたのは作業者の押し力との関係による。メイン基板6の後部には、端子ガイド板42を進退させる水平なエア式のシリンダ44が固定されている。シリンダ44の側方には操作卓(操作板兼表示部)78が位置する。メイン基板6の下側には、ジョイントプレート積層体1に対するY方向の基準寄せ手段18が配置されている。受け板5の上にジョイントプレート22が配置され、その下に挿入チェックピン9が配置されている。
【0047】
受け板5は垂直な支板79で支持され、支板79は下側の水平な基板80に固定され、基板80は水平なガイドレール81にスライダ82を介して前後方向スライド自在に係合している。受け板5と支板79と下側の基板80とで箱状のセット台10が構成されている。後側の支板79に後方の水平なエア式のシリンダ(駆動手段)83のロッド83aが連結され、セット台10はスイッチ操作で進退自在である。セット台10を鎖線の如く前方に引き出した状態でジョイントプレート積層体1をセットする。
【0048】
図3(平面図)の如く、メイン基板6には押し具3(図1)の外側の一対のガイドバー53(図1)に対する位置決め用の挿通孔84が段階毎に等ピッチで設けられ、その横に近接センサ85が設けられて、押し具3の昇降の有無が検知される。また、メイン基板6上のセンサ86で端子保持ブロック7の有無を検知可能である。端子ガイド板42にロックシリンダ58が一体に設けられ、ロックシリンダ58のロッドがメイン基板6の等ピッチの位置決め用の各孔部87に進入する。
【0049】
以下に上記手動式の長尺端子挿入機Aを用いた長尺端子挿入方法の一例について説明する。
先ず、作業者はジョイントプレート積層体1を図2の鎖線の如くセット台10上にセットし、水平なシリンダ83の圧縮動作で、ないしは手動でフレームの内側に移動させる。また、前工程で長尺端子15,16を収容済の端子保持ブロック7をメイン基板6の上にセットする。次いで垂直なシリンダ13の伸長動作でジョイントプレート積層体1を基板12(図1)ごと上昇させてメイン基板6の下面に押しつけて反り矯正させる。さらに、各ジョイントプレート22毎に基準寄せ手段18でXY方向に押しつけて、各ジョイントプレート22を位置決めさせる。
【0050】
次いで端子保持ブロック7の上下のシャッタ20,21を引き出して、端子保持ブロック7の端子挿入孔68,69(図5)の上下の開口を露出させる。端子ガイド板42の櫛歯部42aと押し具3は端子保持ブロック7の端子挿入孔68,69の前側の二列の上方に位置している。その状態で押し具3を押し下げることで、端子保持ブロック7内の長尺端子15,16がジョイントプレート積層体1内に挿入される。挿入途中で端子ガイド板42が自動で後退する。次いで押し具3を一段後退させて位置決めし、端子保持ブロック7の三,四列目の長尺端子15,16を同じくジョイントプレート積層体1内に挿入する。この際、端子ガイド板42の櫛歯部42aは三,四列目の長尺端子15,16に対応した位置に後退している。同様にして五,六列目の長尺端子15,16を挿入する。
【0051】
全ての長尺端子15,16の挿入が完了したら、垂直なシリンダ13の圧縮動作でジョイントプレート積層体1を下降させ、水平なシリンダ83の伸長動作で図2の取出位置まで前進させる。端子保持ブロック7は次の端子充填済のものと交換する。
【0052】
上記手動式の長尺端子挿入機Aは構造が簡単でコンパクトであるから、場所をとらず、運搬も容易である。また、長尺端子挿入機Aによって複数本の長尺端子15,16を同時にジョイントプレート積層体1に挿入することができるから、一本づつ手作業で挿入する場合に較べて端子挿入工数が大幅に低減される。また、ジョイントプレート22の反り矯正や基準寄せによって各ジョイントプレート22の端子挿通孔の位置を正確に整合させることができ、長尺端子15,16の挿入精度が向上する。また、万一、長尺端子15,16の誤挿入や未挿入があった場合は、挿入チェックピン9で異常を検出できるから、誤挿入や未挿入を作業者が修正して品質を良好に保ち、不良品の流出を防止することができる。
【0053】
図7,図8は、本発明に係る長尺端子挿入機の一形態として自動式の長尺端子挿入機の一例を示すものである。
この自動式の長尺端子挿入機Bは上記手動式の長尺端子挿入機Aと較べて主にメイン基板6から上側の部分すなわち端子押し手段88が相違しており、同一の構成・作用部分については同一の符号を用いて詳細な説明を省略する。
【0054】
図7(正面図)の如く、メイン基板6の上面に端子保持ブロック7がセットされ、左右一対のエア式の水平なロックシリンダ89で固定される。ロックシリンダ89のロッド89aには固定爪90が連結され、固定爪90が端子保持ブロック7の両側のロック溝91に進入係合することで、端子保持ブロック7が位置ずれなく固定されると共に、固定爪90の係合の有無が電気的に検知される。このロック手段92は手動式の長尺端子挿入機Aにも適用可能である。
【0055】
メイン基板6の矩形状の開口部17内において端子保持ブロック7の下面に沿って櫛歯状の端子ガイド板42′が進退自在に設けられている。端子ガイド板42′の上側には下シャッタ21を自動で開けるための一対の水平な押出ピン(押出部)93が配置されている。上シャッタ21は端子保持ブロック7の上面に近接した上側の水平な基板94の前端で強制的に開かれる。
【0056】
基板94は水平なガイドレール95にスライダ96を介して前後方向(図7で紙面直交方向)移動自在である。基板94の上面に垂直な支柱97が立設され、支柱97の上部に垂直なエア式のシリンダ(駆動手段)98(図8)が固定され、シリンダ98のロッド98aが押しブロック99に連結され、押しブロック99は支柱97に沿う垂直なガイドレール100(図8)にスライド自在に係合し、押しブロック99に複数の端子押しピン2が下向きに設けられている。端子押しピン2は断面円形で真直で且つ長く形成され、端子保持ブロック7の端子挿入孔68,69(図5)の数と同じ数・同じ位置に配置されている。基板94には押しピン2に対する挿通用の開口ないし孔が設けられ、基板94の下面は端子保持ブロック7に近接している。
【0057】
押しピン2の上端は押しブロック99内の垂直な短いスライドロッド101の下面に当接され、スライドロッド101はばね102で下向きに付勢され、上端に若干の隙間を存して上側の挿入チェックピン103の下端に対向し、チェックピン103によって端子押しピン2の過負荷異常を検知可能である。過負荷はばね102の付勢力よりも大きなものである。この挿入過負荷異常検出手段117によって長尺端子15,16や押しピン2の引っ掛かりや無理押し等の異常が各長尺端子15,16に対応して検知される。
【0058】
メイン基板6の下側においてジョイントプレート積層体1がセット台10上にセットされ、セット台10は下側の垂直なエア式のシリンダ13のロッド13aに連結されて昇降自在であり、且つ水平なガイドレール81に沿って水平な基板12上を前後に移動自在である。シリンダ13に水平な基板14が固定され、基板14にガイドバー11が立設固定され、シリンダ13のロッド13aとセット台10との間に水平な基板12が固定され、基板12は軸受104を介してガイドバー11に上下方向スライド自在に係合している。シリンダ13の伸長動作でセット台10上部の水平な受け板5上のジョイントプレート積層体1がメイン基板6の下面に押しつけられて反り矯正される。
【0059】
シリンダ13の上側の基板14にはフォトセンサ105が固定され、上側の基板12と一体の垂直方向のセンサドグ106がフォトセンサ105のスリット内に進入し、セット台10の上昇時に、センサドグ106の幅狭な切欠部(図示せず)がフォトセンサ105のスリット内に進入することで、フォトセンサ105がオンし、反り矯正の有無や異物噛み込み等によるジョイントプレート22の積層高さ異常等が検知され、挿入機Bが自動停止するる。この反り矯正検知手段105,106は前記手動式の長尺端子挿入機Aにも適用可能である。
【0060】
また、メイン基板6の下面にはジョイントプレート位置決め用の水平なシリンダ19が固定され、シリンダ19のロッド19aに基準寄せブロック23が固定され、ブロック23に複数のプランジャが上下方向に並列に配置され、各プランジャの先端で各ジョイントプレート22を独立して反対側の垂直な基準壁31の内側の基準面に弾性的に押圧可能である。シリンダ19とブロック23と複数のプランジャと基準壁31とで成る基準寄せ手段18は図8(側面図)の如く挿入機Bの後方にも配設されている。二つの基準寄せ手段18は直交方向に配置されている。基準壁31はメイン基板6の下面に固定され、基準壁31に沿って下向きにジョイントプレート積層体1の側面に対するガイドバー41が配置されている。上側の端子保持ブロック7のセット位置や端子ガイド板42′の位置や端子押しピン2の位置は基準壁31を基準として設定されている。
【0061】
図8(側面図)の如く、下側の垂直なシリンダ13の圧縮動作でセット台10が下降し、水平な基板12上のガイドレール81に沿って後方の水平なエア式のシリンダ83の伸長動作で前方にスライド移動可能である。セット台10を前方に押し出した状態でジョイントプレート積層体1のセット及び取出が行われる。
【0062】
メイン基板6の後部には端子ガイド板42′を進退させる水平なエア式のシリンダ44が設けられている。図9に示す如く、端子ガイド板42′はメイン基板6の開口部内のガイド溝107にスライド自在に係合している。メイン基板6の上面に沿ってシャッタ押し板108が進退自在に配置され、シャッタ押し板108に、端子保持ブロック7の下シャッタ21(図6)を押し出すための水平な押出ピン93が設けられている。シャッタ押し板108は水平なエア式のシリンダ(駆動手段)109のロッド109aに固定され、ロッド109aには上側の端子押し具88の水平な基板94がブラケット110を介して一体に連結されている。シリンダ109の伸長動作で端子押し具88(図8)を端子保持ブロック7上に前進させると同時に、上シャッタ20(図6)は基板94の前端(押出部)94aで押し出され、下シャッタ21はピン93で押し出される。上シャッタ20は作業上は手で引き出すが、引き出し忘れの場合に有効である。
【0063】
図10に示す如く、端子ガイド板42′は手動式の長尺端子挿入機Aの端子ガイド板43(図4)に較べて長い櫛歯部42a′を有しており、上側の端子保持ブロック7内の全ての長尺端子15,16を一時に下側のジョイントプレート積層体1内に案内する。符号90は、端子保持ブロック7に対するロック爪、111はセット確認センサ、6はメイン基板、7は端子保持ブロックの上面を示す。
【0064】
図8の如く、端子保持ブロック7上の水平な基板94には高さの異なる二つのストッパ112,113が配置され、高い方のストッパ112は基板後部の水平なエア式のシリンダ(駆動手段)114のロッド114aにスライドブロック115を介して連結されて前後方向に進退自在であり、低い方のストッパ113は基板94に固定されている。この二つのストッパ112,113によって垂直なシリンダ98を用いた端子押し具88の一次挿入と二次挿入が可能となっている。
【0065】
すなわち、水平なシリンダ44の伸長動作で端子ガイド板42′が端子保持ブロック7とジョイントプレート積層体1との間に位置した状態で、垂直なシリンダ98の伸長動作で端子押し具88が支柱97のガイドレール100に沿って下降しつつ、各押しピン2が端子保持ブロック7内の各長尺端子15,16を下向きに押し出した際に、各長尺端子15,16は端子ガイド板42′の各櫛歯部42a′の間のスリット42b′を通って最上層のジョイントプレート22の各端子挿通孔に正確に案内されて一次挿入される。
【0066】
ここで端子ガイド板42′をシリンダ44の圧縮動作で後退させつつ、押し具88の下降を進行させて、一気に長尺端子15,16をジョイントプレート積層体1内に挿入(二次挿入)してしまうことがベストではあるが(手動式の長尺端子挿入機Aではそうである)、本実施形態においては、端子ガイド板42′の後退(逃げ)遅れを考慮して、一旦、垂直なシリンダ98の伸長途中でロッド先端側の突当部116を高い方のストッパ112に当接させ、それと同時にセンサの作動でシリンダ98を圧縮させて、押しピン2を上昇させ(上死点まで達する必要はない)、その間に各シリンダ44,114の圧縮動作で端子ガイド板42′と高い方の一次挿入ストッパ112を同時に後退させて逃がし、センサの作動でシリンダ98を再度伸長させて押しピン2を下降させて長尺端子15,16を二次挿入させている。突当部116が低い方の二次挿入ストッパ113に当接した時点で押し具88が下死点に達する。
【0067】
一次挿入時に長尺端子15,16の先端が少なくとも最上層のジョイントプレート22を貫通していればよく(それよりも下の層のジョイントプレート22の端子挿通孔はXY方向の基準寄せ手段18で最上層のジョイントプレート22の端子挿入孔と同心に位置している)、二次挿入で長尺端子15,16が上側の屈曲部26,34(図12,図13)や短いタブ部28,37を除いて完全にジョイント積層体1内に挿入される。
【0068】
なお、端子押しピン2と端子ガイド板42′の動作の順序は適宜設定可能であり、例えば押しピン2を下降させつつ各押しピン2の間に端子ガイド板42′の櫛歯部42a′を進入させてもよい。長尺端子15,16の屈曲部26,34がなければ、長尺端子15,16と端子ガイド板42′との干渉は起こらないので、端子ガイド板42′の後退動作は不要である。
上記した自動式の長尺端子挿入機Bの作用は長尺端子挿入方法としても有効である。
【0069】
自動式の長尺端子挿入機Bによれば、手動式の長尺端子挿入機Aに較べて、垂直なシリンダ98の伸長動作で強い端子押し力を得ることができるから、端子保持ブロック7内の全ての長尺端子15,16を同時にジョイントプレート積層体1内に挿入することができ、自動車用ワイヤハーネスの一部であるジョイントプレートアッセンブリの生産性を一層高めることができる。
【0070】
また、長尺端子15,16の挿入時に規格よりも高い押し力が作用した場合は、端子押し具88内のチェックピン103によって異常を検知し、ブザー等での警報と共に長尺端子挿入機Bを自動停止させ、ジョイントプレート22や長尺端子15,16や押しピン2等の破損を防止することができる。その他の効果は手動式の場合と同様である。
【0071】
なお、上記した各長尺端子挿入機A,Bは垂直方向に長尺端子15,16を挿入するものであるが、各長尺端子挿入機A,Bの向きを垂直ではなく水平ないしは傾斜させて、長尺端子15,16を水平方向ないし傾斜方向に挿入させることも可能である。
【0072】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、端子保持ブロック内の複数の長尺端子を同時にジョイントプレート積層体内に挿入することができるから、長尺端子の挿入効率が高まり、ワイヤハーネスの一部であるジョイントプレートアッセンブリの生産性が向上する。また、反り矯正手段で各ジョイントプレートの板厚方向の反りを矯正し、且つ基準寄せ手段で各ジョイントプレートを独立して幅方向に位置決めすることで、ジョイントプレート積層体への長尺端子の挿入が正確に行われる。
また、請求項2記載の発明によれば、端子保持ブロックから複数の長尺端子が端子ガイド板に案内されてジョイントプレート積層体内に一層正確に挿入される。
また、請求項3記載の発明によれば、挿入チェックピンにより、ジョイントプレート積層体への長尺端子の未挿入や誤挿入が検知され、不良品の流出が防止される。
また、請求項4記載の発明によれば、セット台へのジョイントプレート積層体のセット及び取出作業が容易化し、作業性が向上する。
また、請求項5記載の発明によれば、端子押し具の手動化により、長尺端子挿入機が小型、軽量化すると共に、長尺端子数の少ないジョイントプレート積層体に簡単に適用できる。
また、請求項6記載の発明によれば、強い端子押し力で多数の長尺端子を一時にジョイントプレート積層体内に挿入することができるから、生産効率が一段と向上する。
また、請求項7記載の発明によれば、過負荷異常検知手段でジョイントプレート積層体への長尺端子の干渉や押し過ぎ等が防止され、長尺端子の曲り変形やジョイントプレートの破損等が防止される。
また、請求項8記載の発明によれば、長尺端子の先端部を端子ガイド板を経てジョイントプレート積層体内に挿入させた後、端子ガイド板を逃がすことで、長尺端子と端子ガイド板との無用な摺接や干渉を防いで、スムーズで且つ確実な端子挿入を行わせることができる。
また、請求項9記載の発明によれば、駆動手段で端子押し具を端子保持ブロックから離間させて、端子保持ブロックのセットや取り外しを容易に行うことができるから、作業性が向上する。
また、請求項10記載の発明によれば、作業者による端子保持ブロックのシャッタの開き操作が不要となり、作業が容易化する。作業者がシャッタを開閉する場合は、シャッタの開き忘れが防止され、万一のシャッタと押しピンの干渉が防止される。
また、請求項11記載の発明によれば、複数の長尺端子を端子保持ブロックからジョイントプレート積層体内に同時に挿入することができ、生産性が向上する。
また、請求項12記載の発明によれば、端子ガイド板によって端子保持ブロックから複数の長尺端子をジョイントプレート積層体内に正確に挿入することができる。
また、請求項13記載の発明によれば、挿入チェックピンで長尺端子の挿入不完全や誤挿入等を検知して、不良品の流出を防止することができる。
また、請求項14記載の発明によれば、ジョイントプレート積層体の反りが矯正され、長尺端子の挿入精度が向上する。
また、請求項15記載の発明によれば、各ジョイントプレートが独立して基準寄せされるから、各ジョイントプレートの幅方向の寸法ばらつきが吸収され、ジョイントプレート積層体への長尺端子の挿入精度が向上する。
また、請求項16記載の発明によれば、長尺端子とジョイントプレートとの干渉等が検知され、不良品の流出が防止される。
また、請求項17記載の発明によれば、少なくとも長尺端子の先端部を端子ガイド板でジョイントプレート積層体内に正確に案内することができ、その後は端子ガイド板は不要であるから後退させて長尺端子の基端側の屈曲部との干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手動式の長尺端子挿入機の一形態を示す正面図である。
【図2】同じく手動式の長尺端子挿入機を示す側面図である。
【図3】同じく手動式の長尺端子挿入機を示す平面図である。
【図4】手動式の長尺端子挿入機の端子ガイド板を示す平面図である。
【図5】端子保持ブロックの一形態を示す平面図である。
【図6】同じく端子保持ブロックを示す一部を断面とした正面図である。
【図7】本発明に係る自動式の長尺端子挿入機の一形態を示す正面図である。
【図8】同じく自動式の長尺端子挿入機を示す側面図である。
【図9】図8のメイン基板付近の構造を詳細に示す側面図である。
【図10】自動式の長尺端子挿入機の端子ガイド板を示す平面図である。
【図11】ジョイントプレートとその端子の一形態を示す分解斜視図である。
【図12】長尺端子の一形態を示す斜視図である。
【図13】長尺端子の他の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ジョイントプレート積層体
2 押しピン
3,88 端子押し具
6 メイン基板
7 端子保持ブロック
9 挿入チェックピン
10 セット台
13 シリンダ(反り矯正手段)
15,16 長尺端子
18 基準寄せ手段
20,21 シャッタ
22 ジョイントプレート
31 基準壁
42,42′ 端子ガイド板
44,83,98,109,114 シリンダ(駆動手段)
93 押出ピン(押出部)
94a 基板前端(押出部)
112 一次挿入ストッパ
113 二次挿入ストッパ
117 過負荷異常検知手段
A,B 長尺端子挿入機

Claims (17)

  1. 複数の長尺端子を収容した端子保持ブロックを一方の面側にセットするメイン基板と、メイン基板の他方の面側に対向してジョイントプレート積層体をセットするセット台と、該ジョイントプレート積層体を該メイン基板の他方の面側に押し付ける反り矯正手段と、該ジョイントプレート積層体の各ジョイントプレートを該反り矯正手段の押し付け方向とは直交する二方向の基準壁に独立して押し付ける基準寄せ手段と、該端子保持ブロック内の複数の長尺端子に対する複数の押しピンを有する端子押し具とを備えることを特徴とする長尺端子挿入機。
  2. 前記メイン基板において前記端子保持ブロックと前記ジョイントプレート積層体との間に櫛歯状の端子ガイド板が駆動手段で進退自在に配置されたことを特徴とする請求項1記載の長尺端子挿入機。
  3. 前記セット台に、各長尺端子に対する挿入チェックピンが設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の長尺端子挿入機。
  4. 前記セット台が駆動手段で段取位置とセット位置に移動自在であることを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の長尺端子挿入機。
  5. 前記端子押し具が前記端子保持ブロックに向けて手動で移動自在であることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の長尺端子挿入機。
  6. 前記端子押し具が前記端子保持ブロックに対して駆動手段で自動で進退自在であることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の長尺端子挿入機。
  7. 前記端子押し具が、各押しピンに対する過負荷異常検知手段を備えることを特徴とする請求項6記載の長尺端子挿入機。
  8. 前記端子押し具に対する一次挿入ストッパと二次挿入ストッパとを備え、該一次挿入ストッパが駆動手段で進退自在であり、該端子押し具が該一次挿入ストッパに当接して且つ押し反対方向に復帰し、前記端子ガイド板と該一次挿入ストッパとが後退し、該端子押し具が該二次挿入ストッパに当接するまで押し方向に移動することを特徴とする請求項6又は7記載の長尺端子挿入機。
  9. 前記端子保持ブロックに対して前記端子押し具を端子挿入直交方向に進退させる駆動手段を備えることを特徴とする請求項6〜8の何れか記載の長尺端子挿入機。
  10. 前記駆動手段で進退され、前記端子保持ブロックのシャッタを開き方向に押し出す押出部を有することを特徴とする請求項9記載の長尺端子挿入機。
  11. 複数の長尺端子を収容した端子保持ブロック内に複数の押しピンを同時に挿入して、該複数の長尺端子をジョイントプレート積層体内に挿入させることを特徴とする長尺端子挿入方法。
  12. 前記端子保持ブロックと前記ジョイントプレート積層体との間で前記複数の長尺端子を端子ガイド板の櫛歯部の間に案内させることを特徴とする請求項11記載の長尺端子挿入方法。
  13. 前記長尺端子の挿入方向に配置した挿入チェックピンで該長尺端子の挿入有無を検知することを特徴とする請求項11又は12記載の長尺端子挿入方法。
  14. 前記ジョイントプレート積層体を前記端子保持ブロック側に押し付けて該ジョイントプレート積層体の反りを矯正することを特徴とする請求項11〜13の何れか記載の長尺端子挿入方法。
  15. 前記ジョイントプレート積層体を構成する各ジョイントプレートを独立して端子挿入直交二方向に押し付けて位置決めすることを特徴とする請求項11〜14の何れか記載の長尺端子挿入方法。
  16. 前記押しピンに作用する押圧反力を過負荷検知手段で検知させることを特徴とする請求項11〜15の何れか記載の長尺端子挿入方法。
  17. 前記押しピンの一次挿入時に前記端子ガイド板を用い、該押しピンの二次挿入時に該端子ガイド板を後退させて逃がすことを特徴とする請求項12〜16の何れか記載の長尺端子挿入方法。
JP2001066668A 2001-03-09 2001-03-09 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法 Expired - Fee Related JP3848544B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066668A JP3848544B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001066668A JP3848544B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002271942A JP2002271942A (ja) 2002-09-20
JP3848544B2 true JP3848544B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=18925129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001066668A Expired - Fee Related JP3848544B2 (ja) 2001-03-09 2001-03-09 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3848544B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106384928B (zh) * 2016-08-31 2018-11-27 今朝联合有限公司 一种连接器半自动插针装置
CN108173105B (zh) * 2017-12-26 2023-09-08 安徽得润电子技术有限公司 一种辅助安装端子外壳的工装

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002271942A (ja) 2002-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6729119B2 (en) Robotic loader for surgical stapling cartridge
JP3117114B2 (ja) 圧接ハーネス製造装置及び圧接ハーネス製造方法
US6539617B2 (en) Automatic connector assembling apparatus and method
US4525927A (en) Method and apparatus for connecting an insulating housing of a connector and a cover
US4441251A (en) Method and apparatus for serially producing harness assemblies
JP3848544B2 (ja) 長尺端子挿入機及び長尺端子挿入方法
CN112018584A (zh) 一种pcb电路板接线端子组装设备和方法
CN114865423A (zh) 一种连接器端子组装装置
JP3075456B2 (ja) プレス加工におけるプレートの送り方法及びその機構
JPH0128563B2 (ja)
EP0019396B1 (en) Apparatus for, and a method of, inserting tape mounted terminals into apertures in a workpiece
JPS6355726B2 (ja)
EP0251413B1 (de) Vorrichtung zum gegenseitigen elektrischen Kontaktieren von elektrischen und/oder elektromechanischen Baugruppen sowie Verfahren zum elektrischen Kontaktieren derartiger Baugrupppen und ein Gerät, das nach dem Vefahren gefertigt ist
CN216372551U (zh) 排针装配机
US4623293A (en) Apparatus for orientating elongate bodies
JP3764630B2 (ja) コネクタ導通検査装置及びコネクタ導通検査方法
JP3797167B2 (ja) 材料セッティング装置およびそのプレス金型
EP0007183A1 (en) An electrical connector assembly and apparatus for, and a method of, manufacturing the assembly
EP0001678B1 (en) Wire deploying apparatus
JPH08323796A (ja) 樹脂成形組立品の製造方法
KR102239263B1 (ko) 이차전지 젤리롤 로딩 픽업 장치 및 로딩 픽업 방법
JPH02260385A (ja) コネクタ結合装置
JPH0948029A (ja) 樹脂成形組立品の製造金型および製造方法
JPH0358424B2 (ja)
KR101714071B1 (ko) 도어 프레임의 패킹채널 절곡장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060815

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees