JP3845297B2 - 柱と梁との接合部の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート充填鋼管からなる柱と鉄筋コンクリートからなる梁との接合部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート充填鋼管(CFT:Concrete-Filled Tube)からなる柱と、鉄筋コンクリート(RC:Reinforced Concrete)からなる梁とを組み合わせた構造物では、柱の外郭に、コンクリートに比して剛性や強度の大きい鋼管が位置するので、柱を強靱にすることができる。またこの鋼管が、その内部に充填されるコンクリートの型枠の役目を兼ねるので、構造物の工期短縮を図ることができる。
【0003】
上記のように、それぞれ異種の構造からなる柱と梁とを組み合わせた構造物では、梁と柱との相互間で力を確実に伝達させる必要がある。CFTからなる柱とRCからなる梁とを接合する場合には、RCからなる梁の軸筋(上端筋および下端筋)の軸方向力とコンクリートの圧縮力やせん断力を、CFTからなる柱へ確実に伝達することのできる接合部の構造が必要とされる。CFTからなる柱とRCからなる梁との接合部の従来の例を、図9に示す。
RC梁の軸筋の軸方向力をCFT柱に伝達させる方法としては、CFT柱の外郭を構成する鋼管102Tのダイヤフラムに溶接するのが一般的である。しかし、現場で施工される溶接の品質は、天候、作業環境や作業員の手腕などによってバラツキが生じやすく、品質管理が難しい。そこで、図9に示すように、RC梁103端部の軸筋105,106をCFT柱の鋼管102Tの外ダイヤフラム121,122に鉄骨工場などで予め溶接しておき、この状態に形成されたCFT柱102の鋼管102Tを現場に搬送し、すでにCFT柱102の側面の外ダイヤフラム121,122に溶接されている軸筋105,106に、RC梁中央部の軸筋131,132を、スプライススリーブ継手やねじ継手などの機械式継手116で接合することが考えられる。
RC梁のコンクリートの圧縮力をCFT柱に伝達させる方法としては、CFT柱の外郭を構成する鋼管102Tの側面に取り付けられたスタッドボルト(ジベル)125を介して、RC梁103のコンクリート103Cから圧縮力やせん断力をCFT柱220の鋼管102Tに伝達させるのが通例である。
【0004】
しかし、この方法では、CFT柱102の鋼管102Tを鉄骨工場などから現場に搬送する際に、鋼管102Tの側面から突出するように鉄筋105,106が取り付けられているので、取り回しが非常に難しくなってしまう。
また、CFT柱102の鋼管102Tの側面に、多数個のスタッドボルト(ジベル)125を溶接するので、その作業に多くの手間を要する。
【0005】
また、供用中の地上構造物の下に新たに地下構造物を構築する際や、地下部分と地上部分とを有する構造物を、地上部分を構築しながら地下部分を同時に逆打ち工法で構築する場合などにおいては、まず地盤中に、地上構造物(構造物の地上部分)を支持する構芯柱を設置し、この構芯柱を、山止め壁を支える切梁の支持杭として利用しながら、徐々に地盤を掘り下げて、地下構造物を構築していく。この構芯柱は、最終的に構築される地下構造物(構造物の地下部分)の本設柱となる。
このような地下構造物(構造物の地下部分)に、上記の構造を適用しようとすると、CFTの鋼管の側面から鉄筋が突出していることによってCFTの鋼管の搬送時の取り回しが困難になるばかりでなく、構芯柱となるCFTの鋼管を地盤中に設置する際に、その表面から突出する上記鉄筋の長さだけ、この構芯柱を設置するために掘削されるボーリング孔の径(図9のW2)を大きくしなければならない。このため、建設費用が高くなったり、工期が長くなってしまう問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、コンクリート充填鋼管からなる柱と鉄筋コンクリートからなる梁とを接合する際に、現場における作業を少なくできるとともに、梁と柱との相互間で力が確実に伝達され、また、このコンクリート充填鋼管からなる柱を構芯柱として地下構造物を構築するのに好適な、柱と梁との接合部の構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、コンクリート充填鋼管からなる柱(CFT柱)2と鉄筋コンクリートからなる梁(RC梁)3,4との接合部1の構造において、前記柱2の側面に取り付く前記梁3,4の端部の上端筋5A,5Bまたは下端筋6A,6Bが溶接された鉄筋溶接板9,10が、前記柱2の外側面に設けられた上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とにそれぞれ接合され、前記柱2の側面には、前記上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とに接合されたスチフナ23,24が取り付けられ、前記スチフナ23,24は、前記柱2の側面に取り付く前記梁3,4の軸方向と並行するように配置され、前記各鉄筋溶接板9,10は、前記上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22に突き合わされた状態で、添接板11〜14を介してボルト(高力ボルト)15により接合され、前記添接板12,14の前記柱2側の端面の一部には切欠部12c,14cが形成され、この切欠部12c,14cに前記スチフナ24の側端部が挿入されていることを特徴とする。
ここで、スチフナ23,24の柱2側の側端面、上端面、下端面は、それぞれ、柱2の鋼管2Tの表面、上ダイヤフラム23の下面、下ダイヤフラム24の上面に、工場などで溶接されることによって接合されている。
また、ボルトによる接合としては、高力ボルトを利用した摩擦接合や、ボルトのせん断耐力を利用した支圧接合などが挙げられる。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、コンクリート充填鋼管からなる柱2の側面に取り付く鉄筋コンクリートからなる梁3,4の端部の上端筋5A,5Bまたは下端筋6A,6Bが鉄筋溶接板9,10にあらかじめ溶接されているので、この鉄筋溶接板9,10を柱2の外側面に設けられた上ダイヤフラム21や下ダイヤフラム22にボルトなどで接合すれば、現場において梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bを柱2の上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22などに接合する際の、溶接作業が不要となる。
また、柱2の鋼管2Tを鉄骨工場などから現場に搬送する際に、柱2の側面に梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bがすでに取り付けられた状態で搬送する場合に比べて、柱2の取り回しを行いやすい。
また、この柱と梁との接合部1の構造が、柱2(または柱2の鋼管2T)を構芯柱とした地下構造物の構築に適用される場合には、柱の側面に梁の端部の上端筋や下端筋がすでに取り付けられている場合よりも、この構芯柱(柱2(または柱2の鋼管2T))を設置するために掘削するボーリング孔の径W1が小さくて済む。
【0010】
また、柱2の側面には、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とを連結するスチフナ23,24が取り付けられているので、柱2と梁3との接合部1にせん断力が入力したときに、上ダイヤフラム21の下面または下ダイヤフラム22の上面が梁3(または4)のコンクリート3Cの圧縮力を受け、この力が上ダイヤフラム21や下ダイヤフラム22に接合されたスチフナ23の面内を経て、さらにスチフナ23の側端面が取り付く柱2の側面に伝達される。したがって、梁3(または4のコンクリート3Cの圧縮力を柱2に伝達させるために、柱の側面にスタッドボルト(ジベル)などを格別設ける必要がない。
【0014】
また、各鉄筋溶接板9,10は、前記上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22に突き合わされた状態で、添接板11〜14を介してボルト15により接合されているので、現場でこれらを互いに接合する際に、作業を簡単に行える。また、ボルト15の本数や添接板11〜14の面積を適宜設定することで、梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bの軸方向力を、柱2へ確実に伝達することができる。また、スチフナ23,24が、柱2の側面に取り付く梁3,4の軸方向と並行するように配置されているとともに、添接板12,14の柱2側の端面の一部には切欠部12c,14cが形成され、この切欠部12c,14cにスチフナ24の側端部が挿入されているので、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22との間に幅の大きなスチフナ23,24を設けつつ、ボルト15による接合を行うために必要となる、上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22の表面上で添接板12,14が重なる部分の面積を十分に確保できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の柱と梁との接合部の構造の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態の柱梁接合部1の構造を示す、縦断面図であり、図2は、図1におけるA−A断面図(横断面図)である。
【0016】
本実施の形態の柱と梁との接合部1の構造は、図2に示すように、CFT柱(コンクリート充填鋼管からなる柱)2の側面4方向に、RC梁(鉄筋コンクリートからなる梁)3,4が取り付く接合部1の構造である。CFT柱2は、円形の鋼管2Tの内部に、コンクリート2Cが充填されて構成されており、接合部1の上方および下方において鋼管2Tの内部に内ダイヤフラムが設けられることによって、鋼管2Tとコンクリート2Cとの一体性が確保されている。
【0017】
この柱と梁との接合部1の構造では、CFT柱2の上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22の側端面に、RC梁3,4の端部の上端筋5A,5Bまたは下端筋6A,6Bが溶接された鉄筋溶接板9と10(図3、図4参照)がそれぞれ突き合わされ、この突き合わせ部分の上下面に鉄筋溶接板9と10(図5、図6参照)を添接したうえ、高力ボルト(ボルト)15の締付力で、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22に、鉄筋溶接板9と10が摩擦接合されている。
上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とにはそれぞれ、高力ボルト15を挿通させるためのボルト孔が形成されている(図8に、下ダイヤフラム22のボルト孔22aを示す)。また、鉄筋溶接板9,10、添接板11〜14にも、それぞれ、高力ボルト15を挿通させるためのボルト孔9a〜14aが形成されている。
ここで、RC梁3,4の端部の上端筋5A,5Bまたは下端筋6A,6Bは、鉄筋溶接板9と10とに、工場で溶接され、この状態で現場に搬送される。上端筋5A,5Bおよび下端筋6A,6Bの長さが、それぞれ2種類であるのは、これら上端筋5A,5Bと下端筋6A,6Bとにそれぞれ、後述する機械式継手16で、RC梁3(4)中央部の上端筋31(41)および下端筋32(42)を接合する際に、その接合位置を梁3(4)の長さ方向に分散させることで、梁3(4)部材内における応力の集中を防ぐためである。
【0018】
また、図1、図2に示すように、CFT柱2は、円形の鋼管2Tの内部にCFT柱2の側面には、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とに接合されたスチフナ23,24が取り付けられている。各スチフナ23,24は、図2に示すように、RC梁3,4の軸方向と並行するように配置された状態で、CFT柱2の鋼管2Tの表面に溶接されている。スチフナ23,24の上端面と下端面はそれぞれ、上ダイヤフラム21の下面と下ダイヤフラム22の上面とに、工場で溶接され、この状態でCFT柱2の鋼管2Tが現場に搬送される。
【0019】
図5(b)、図6(b)に示すように、添接板12,14にはそれぞれ、切欠部12c,14cが形成されている。
これら添接板12,14は、図2に示すように、2枚の添接板12と12(または14と14)の間にスチフナ24が位置するように、また、添接板12,14の切欠部12c,14cにスチフナ23の側端部が挿入されるようにして、下ダイヤフラム14の上面(および上ダイヤフラム23の下面)に配置されている。
【0020】
本実施の形態の柱と梁との接合部1の構造は、例えば図7に示すように、地上構造物50の下に新たに地下構造物60を構築する際に用いられる。
まず、地盤G中に、ボーリングマシンや人力などにより、CFT柱2を設置するための、径がW1のボーリング孔Hを設ける。そして、この中に、地上構造物50を支持可能な状態に、CFT柱2の鋼管2Tを設置する。そして、鋼管2Tの内部にコンクリート2Cを充填し、CFT柱2を形成する。
図8は、ボーリング孔Hの内部におけるCFT柱2の設置状況を示す、横断面図である。
この後、CFT柱2を、山止め壁を支える切梁の支持杭として利用しながら、徐々に地盤を掘り下げて、RC梁3,4やスラブ(図示せず)などを順次構築して、地下構造物60を完成させる。
この際、CFT柱2の側方にRC梁3,4を構築する過程で、ダイヤフラム21,22に鉄筋溶接板9と10を、添接板11〜14を介して高力ボルトで摩擦接合し、鉄筋溶接版9,10にすでに溶接されている上端筋5A,5Bと下端筋6A,6Bとにそれぞれ、RC梁3,4の中央部の上端筋31と下端筋32とを、スプライススリーブ継手やねじ継手などの機械式継手16で接合する。
CFT柱2は、最終的に構築される地下構造物60の本設柱となる。
【0021】
上記実施の形態に記載の柱と梁との接合部1の構造によれば、CFT柱2の側面に取り付くRC梁3,4の端部の上端筋5A,5Bまたは下端筋6A,6Bが鉄筋溶接板9,10にあらかじめ溶接されているので、この鉄筋溶接板9,10を柱2の外側面に設けられた上ダイヤフラム21や下ダイヤフラム22に高力ボルトなどで接合すれば、現場において梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bを柱2の上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22などに接合する際の、溶接作業が不要となる。
また、CFT柱2の鋼管2Tを鉄骨工場などから現場に搬送する際に、鋼管2Tの側面にRC梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bがすでに取り付けられた状態で搬送する場合に比べて、鋼管2の取り回しを行いやすい。また、この柱と梁との接合部1の構造が、CFT柱2(CFT柱2の鋼管2T)を構芯柱として地下構造物60の構築を行う際、CFT柱2(CFT柱2の鋼管2T)の側面にRC梁3,4の端部の上端筋や下端筋がすでに取り付けられている場合よりも、この構芯柱(CFT柱2(CFT柱2の鋼管2T))を設置するために掘削するボーリング孔の径W1が小さくて済む。
【0022】
また、CFT柱2の側面には、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22とを連結するスチフナ23,24が取り付けられているので、CFT柱2とRC梁3との接合部1にせん断力が入力したときに、上ダイヤフラム21の下面または下ダイヤフラム22の上面が梁3(または4)のコンクリート3Cの圧縮力を受け、この力が、上ダイヤフラム21や下ダイヤフラム22に接合されたスチフナ23の面内を経て、さらにスチフナ23の側端面が取り付くCFT柱2の側面に伝達される。
したがって、RC梁3,4のコンクリートの圧縮力やせん断力をCFT柱2に伝達させるために、CFT柱2の側面にスタッドボルト(ジベル)などを格別設ける必要がない。
【0023】
また、各鉄筋溶接板9,10は、前記上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22に突き合わされた状態で、添接板11〜14を介して高力ボルト15により摩擦接合されているので、現場でこれらを互いに接合する際に、作業を簡単に行える。
また、高力ボルト15の本数や添接板11〜14の面積を適宜設定することで、梁3,4の端部の上端筋5A,5Bや下端筋6A,6Bの軸方向力を、CFT柱2へ確実に伝達することができる。
また、スチフナ23,24が、CFT柱2の側面に取り付くRC梁3,4の軸方向と並行するように配置されているとともに、添接板12,14のCFT柱2側の端面の一部には切欠部12c,14cが設けられ、この切欠部12c,14cにスチフナ24の側端部が挿入されているので、上ダイヤフラム21と下ダイヤフラム22との間に幅の大きなスチフナ23,24を設けつつ、高力ボルト15による摩擦接合を行うために必要となる、上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22の表面上で添接板12,14が重なる部分の面積を十分に確保できる。
【0024】
なお、本発明の柱と梁との接合部の構造は、上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記の実施の形態では、柱と梁との接合部1の構造が、地上構造物50の下に新たに地下構造物60を構築する場合に適用されているが、本発明の柱と梁との接合部の構造は、例えば逆打ち工法によって地上階と地下階とを並行して構築される構造物などにも適用可能である。
また、地下構造物に限らず、地上構造物の柱と梁との接合部に、本発明を適用しても良い。
また、上記の実施の形態では、各鉄筋溶接板9,10が、上ダイヤフラム21または下ダイヤフラム22に、高力ボルト15により摩擦接合されているが、ボルトのせん断耐力を利用した支圧接合としてもよい。
その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、コンクリート充填鋼管からなる柱の側面に取り付く鉄筋コンクリートからなる梁の端部の上端筋または下端筋が鉄筋溶接板にあらかじめ溶接されているので、この鉄筋溶接板を柱の外側面に設けられた上ダイヤフラムや下ダイヤフラムにボルトなどで接合すれば、現場において梁の端部の上端筋や下端筋を柱の上ダイヤフラムと下ダイヤフラムなどに接合する際の、溶接作業が不要となる。
また、柱の鋼管を鉄骨工場などから現場に搬送する際に、柱の側面に梁の端部の上端筋や下端筋がすでに取り付けられた状態で搬送する場合に比べて、柱の取り回しを行いやすい。
また、この柱と梁との接合部の構造が、柱(または柱の鋼管)を構芯柱とした地下構造物の構築に適用される場合には、柱の側面に梁の端部の上端筋や下端筋がすでに取り付けられている場合よりも、この構芯柱(柱(または柱の鋼管))を設置するために掘削するボーリング孔の径が小さくて済む。
【0026】
また、柱の側面には、上ダイヤフラムと下ダイヤフラムとを連結するスチフナが取り付けられているので、柱と梁との接合部にせん断力が入力したときに、上ダイヤフラムの下面または下ダイヤフラムの上面が梁のコンクリートの圧縮力を受け、この力が上ダイヤフラムや下ダイヤフラムに接合されたスチフナ23の面内を経て、さらにスチフナの側端面が取り付く柱の側面に伝達される。したがって、梁のコンクリートの圧縮力を柱に伝達させるために、柱の側面にスタッドボルト(ジベル)などを格別設ける必要がない。
【0028】
また、各鉄筋溶接板は、前記上ダイヤフラムまたは下ダイヤフラムに突き合わされた状態で、添接板を介してボルトにより接合されているので、現場でこれらを互いに接合する際に、作業を簡単に行える。また、ボルトの本数や、添接板の面積を適宜設定することで、梁の端部の上端筋や下端筋の軸方向力を、柱へ確実に伝達することができる。また、スチフナが、柱の側面に取り付く梁の軸方向と並行するように配置されているとともに、添接板の柱側の端面の一部には切欠部が形成され、この切欠部にスチフナの側端部が挿入されているので、上ダイヤフラムと下ダイヤフラムとの間に幅の大きなスチフナを設けつつ、ボルトによる接合を行うために必要となる、上ダイヤフラムまたは下ダイヤフラムの表面上で添接板が重なる部分の面積を十分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の柱と梁との接合部の構造の一例を示す、縦断面図である。
【図2】図1における、A−A断面図(横断面図)である。
【図3】上記例における鉄筋溶接板と、これに溶接された梁端部の上端筋(または下端筋)とを示す、上面図である。
【図4】上記例における鉄筋溶接板と、これに溶接された梁端部の上端筋(または下端筋)とを示す、上面図である。
【図5】上記例における添接板を示す、上面図である。
【図6】上記例における添接板を示す、上面図である。
【図7】上記例における、柱の設置状況を示す、縦断面図である。
【図8】上記例における、柱の設置状況を示す、横断面図である。
【図9】従来のコンクリート充填鋼管からなる柱と鉄筋コンクリートからなる梁との接合部の構造の一例を示す、縦断面図である。
【符号の説明】
1 (柱と梁との)接合部
2 (コンクリート充填鋼管/CFT)柱
3,4 (鉄筋コンクリート/RC)梁
5,6 (梁端部の)上端筋
7,8 (梁端部の)下端筋
9,10 鉄筋溶接板
11〜14 添接板
12c,14c (添接板の)切欠部
15 ボルト(高力ボルト)
21 上ダイヤフラム
22 下ダイヤフラム
23,24 スチフナ
31,41 (梁中央部の)上端筋
32,42 (梁中央部の)下端筋

Claims (1)

  1. コンクリート充填鋼管からなる柱と鉄筋コンクリートからなる梁との接合部の構造において、前記柱の側面に取り付く前記梁の端部の上端筋または下端筋が溶接された鉄筋溶接板が、前記柱の外側面に設けられた上ダイヤフラムと下ダイヤフラムとにそれぞれ接合され
    前記柱の側面には、前記上ダイヤフラムと下ダイヤフラムとに接合されたスチフナが取り付けられ、
    前記スチフナは、前記柱の側面に取り付く前記梁の軸方向と並行するように配置され、前記各鉄筋溶接板は、前記上ダイヤフラムまたは下ダイヤフラムに突き合わされた状態で、添接板を介してボルトにより接合され、前記添接板の前記柱側の端面の一部には切欠部が形成され、この切欠部に前記スチフナの側端部が挿入されていることを特徴とする柱と梁との接合部の構造。
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