JP3844812B2 - 電気錠装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気錠装置に係り、特に、既設の機械的なシリンダー錠に後付けしてこれを電気錠に変換することができる電気錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気錠は、電磁アクチュエータによって錠前の錠止機構を制御するもので、機械的な鍵を用いないので鍵の複製を心配する必要が無く安全性が高い上に、錠前の遠隔操作が可能であるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電気錠は、例えば新築の家屋の扉口に装備する場合には比較的容易に取り付けることができるが、既設の機械的なシリンダー錠を電気錠に取り替える場合には、シリンダー錠や錠箱をそっくり交換しなければならない。
【0004】
その為、扉の錠箱を収納していた空洞部を掘り広げたり修正したりする必要があり、その交換作業は一般に面倒でしかも長時間にわたり、場合によっては1個の電気錠の交換に半日掛かってしまうこともある。
【0005】
また、交換したシリンダー錠用の錠箱は通常廃棄してしまうから、資源の無駄遣いになってしまう、という不都合もある。
【0006】
そこで、この発明は、既設の機械的なシリンダー錠の錠前を電気錠に変換することができ、しかも錠箱も既設のものをその儘使用することができる電気錠装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、扉の自由側端縁部内面のサムターンを取り外した後の扉面開口を覆うように装着された内側エスカチオンと、この内側エスカチオン内において錠箱内のデッドカムと同軸に回動可能に支承された杆体で、外端にデッドカムに係合する連結部材を、またこの連結部材の内側にフランジを夫々装着すると共に、このフランジに施錠用従動ピン及び解錠用従動ピンを回動軸に関し対称的に植設した従動軸と、内側エスカチオン内においてこの従動軸から離間した位置に回動可能に設けられ、扉外面に設けられたノブやハンドル等の外部操作部材の、扉を貫通して内側エスカチオン内に挿入された内端に同軸に結合されると共に、回動軸に関して対称的に張り出した一対の作動端を形成した駆動カムと、この駆動カムの一端と従動軸の施錠用従動ピンとの間に延在し、長さ方向に移動可能に案内された施錠ボードと、駆動カムの他端と従動軸の解錠用従動ピンとの間に延在し、施錠ボードと平行な関係位置を保って長さ方向に移動可能に案内された解錠ボードと、駆動カムに関して施、解錠ボードとは反対側に配設され、施、解錠ボードと同じ方向に移動可能に案内されると共に、少なくとも解錠ボードに引き違い可能に連結されたリトラクターと、基端をこのリトラクター上に回動可能に支承され、自由端がリトラクター外に突出するように付勢されたロッキングレバーと、内側エスカチオン内に固設され、駆動カムに外力が作用しない常態においてロッキングレバーの自由端と係合してリトラクターを係止する係止部材と、通電時ロッキングレバーをその付勢力に抗して係止部材から解放するように作動する電磁アクチュエータとを有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。
図1において符号1は内側エスカチオンを示し、この内側エスカチオン1は、扉の自由側端縁部内面に、既設の機械的なシリンダー錠を有する錠前のサムターンを取り外した後の扉面の開口を覆うように装着される。
【0009】
ちなみに、図1において内側エスカチオン1の右側が扉(図示せず)であり、この発明による電気錠装置を既設のシリンダー錠を有する錠前に適用する場合、上記したようにサムターンを取り外す作業と、内側エスカチオンを装着する作業の他、後述する電磁アクチュエータ2を収納する穴、及び外部操作部材を通す穴を扉面に穿設するだけで良い。
【0010】
また、サムターンを取り外した後に残るシリンダー錠及び錠箱は、その儘電気錠装置の構成部材として利用する。
【0011】
内側エスカチオン1内には、一面が開いた細長い箱状のケース3が設けられており、このケース3内に後述する諸機能部材が収容、案内されている。
【0012】
このケース3の開口を覆うように、蓋板4がケース3に結合されるが、図面を明瞭にするため内側エスカチオン1を省略して示す図2の正面図においては、この蓋板4の図示を省略してある。
【0013】
内側エスカチオン1の上方には、図1に示すように、扉内の錠箱のデッドカム(図示せず)と同軸の従動軸5が回動可能に支承されている。
【0014】
この従動軸5の外端(図1で右端)には、錠箱内のデッドカムの通常は十字形の係合穴と係合する平板状の連結部材6が装着されている。この連結部材6は、それまで装着されていたサムターンのそれと同形であることが望ましい。
【0015】
また、この連結部材6の内側(図1で左側)における従動軸5には、円板状のフランジ7が一体に結合されており、このフランジ7の内側には、施錠用従動ピン8と解錠用従動ピン9とが相互に180度の角度間隔を保って、従動軸5の回動軸に関し対称的に植設されている。
【0016】
なお、この施、解錠用従動ピン8、9のフランジ7における角度位置は、図2に示すように、フランジ7を時計盤面に見立て、夫々1時半と7時半の角度位置に設定するものとする。
【0017】
また、従動軸5の室内側に突出した内端には、図1に示すように、サムターン摘み10が装着されている。
【0018】
一方、図1及び図2に示すように、内側エスカチオン1内において従動軸5より離間した下方には、駆動カム11が回動可能に支承されている。
【0019】
図示の実施例における駆動カム11は、その回動軸に関して対称的に張り出した一対の作動端12、12を有する筒体で、その筒部には回動軸と同軸の角孔13(図2参照)が形成されている。
【0020】
他方、扉外面にはノブやハンドル等の外部操作部材(図示せず)が回動可能に装着されており、この外部操作部材の横断面正方形の内端が扉を貫通して上記角孔13に挿通され、このようにして外部操作部材と駆動カム11とは回動方向において一体的に結合される。
【0021】
上記駆動カムの一方の作動端(図2で右方の作動端)12と従動軸の施錠用従動ピン8との間には上下方向に長い施錠ボード14が配設されている。
【0022】
この施錠ボード14は、例えば板材を断面L字形に折曲して構成した部材で、図面を明瞭にするため図示しない案内部材によって上下方向に移動可能に案内されている。
【0023】
また、上記駆動カムの他方の作動端(図2で左方の作動端)12と従動軸の解錠用従動ピン9との間には、上下方向に長い解錠ボード15が配設されている。
【0024】
この解錠ボード15も、施錠ボード14と同様に板材を断面L字形に折曲して構成した部材で、これも図示を省略する案内部材によって上下方向に移動可能に案内されている。
【0025】
なお、図示の実施例においては、これら施、解錠ボード14、15は、図面を明瞭にするため図示しないばね部材により図1及び図2で下方に付勢されているが、駆動カム11に外力が作用しない常態においては、夫々の下端を側方に向けて折曲げて形成した係合部14a、15aを介して駆動カムの作動端12に係止され、図示の待機位置を保つ。
【0026】
上記駆動カム11の下方には、リトラクター16が上下方向に移動可能に案内されている。
【0027】
図示の実施例におけるリトラクター16は、上部中央に外部操作部材の作動軸との干渉を避けるためにU字形の切欠を形成した板状体で、大体の形状が縦長の矩形であり、その上端部両側端縁に形成されたL字形の案内板16a(図1参照)を室内側に直角に折曲げている。
【0028】
この案内板16aは、前記ケース3の側板内面と摺接してリトラクター16を上下方向に案内すると共に、上記施、解錠ボード14、15の下端の係合部14a、15aに上方から係合している。
【0029】
その為、リトラクター16は施、解錠ボード14、15とは独立に上方に移動できるが、下方に移動するときには施、解錠ボード14、15を引き連れて下降する。換言すれば、リトラクター16は施、解錠ボード14、15と引き違い可能に係合している。
【0030】
このリトラクター16の内面下方には、ロッキングレバー17の基端が回動自在に軸支されている。
【0031】
このロッキングレバー17は、捩りばねとしての付勢ばね20(図2参照)の弾力により、その自由端が時計方向に回動してリトラクター16外に突出する方向に付勢されている。
【0032】
そして、このロッキングレバー17の自由端部に突設された係合片17aは、駆動カム11に外力が作用しない常態においてケース3の側板の端縁に形成された係止切欠18に入り込んでいる(図2参照)。
【0033】
また、前記蓋板4の外面下方には、例えばソレノイド等の電磁アクチュエータ2が装着されており、このソレノイド2のプランジャの先端に装着された作動板19の先端は、蓋板4に開口した図示しないスリットを通って、図2に示すように、上記ロッキングレバー17の斜面部に下方から係合可能に臨んでいる。
【0034】
上記のように構成されたこの発明の一実施例による電気錠装置において、図1及び図2は施錠状態を示している。すなわち、図2に示す角度位置の連結部材6は、錠箱内のデッドカムを錠止角度位置、すなわちデッドボルトを扉枠のストライク孔に投入する角度位置に進めている。
【0035】
すなわち、この施錠状態においては、解錠の為駆動カム11を図2において時計方向に回し、その作動端12により解錠ボード15を押上げようとすると、解錠ボード15の下端に形成された係合部15aが案内板16aを介してリトラクター16を上方に押上げようとする。
【0036】
しかしながら、施錠状態においてはリトラクター16に担持されたロッキングレバー17の自由端が係合切欠18に係止されているから、解錠ボード15及びこれに連結されたリトラクター16は移動することができない。
【0037】
一方、扉外面に装着されたテンキー等の暗証番号入力盤から正しい暗証符号を入力し、或いは室内の制御盤から解錠信号を制御装置に供給すると、電磁アクチュエータ2が通電される。
【0038】
すると、ソレノイドのプランジャがコイル内に没入する結果、図2において作動板19が上昇し、ロッキングレバー17の傾斜部と係合してこれを反時計方向に所定の角度動かし、図2に鎖線で示すように、ロッキングレバー17と係止切欠18との係合を解く。
【0039】
この状態で駆動カム11を時計方向に回動させると、解錠ボード15及びリトラクター16は一体的に上昇して解錠ボード15の上端縁が解錠用従動ピン9に当接し、更なる解錠ボード15の上昇によってフランジ7が時計方向に回動して図3の角度位置に至る。
【0040】
なお、リトラクター16の上昇によって電磁アクチュエータ2の作動板19とロッキングレバー17との係合が解けるが、自由になったロッキングレバー17の自由端はケース3の側板内面に当接してそれ以上回動しないから、リトラクター16の上昇に支障は生じない。
【0041】
また、図3に示すように駆動カム11が大きく回動するとその作動端12がケース3の側板と干渉するので、この干渉を避けるため側板の一部を切り欠いておくのは勿論である。
【0042】
更にまた、施錠ボード14とリトラクター16とは引き違い可能に係合しているから、解錠操作時リトラクター16は施錠ボードを図2に示す施錠位置に残して上昇し、その為ピンを植設したフランジと施錠ボード14との干渉は生じない。
【0043】
図3に示す解錠時には、従動軸5の連結部材が例えば90度回動し、この連結部材6によって90度解錠方向に回動された錠箱内のデッドカムはデッドボルトを扉枠のストライク孔から引き抜いて錠箱内に収納し、このようにして解錠操作が終了する。
【0044】
解錠後ハンドル等の外部操作部材から手を離せば、外部操作部材の戻しばねが駆動カム11を図2の角度位置に復帰させ、解錠ボード15も図2の待機位置に戻る。
【0045】
解錠された錠前を再施錠するには、電磁アクチュエータ2への通電後駆動カム11を図2で反時計方向に回す。
【0046】
すると、今度は解錠ボード15を図2の待機位置に残して、施錠ボード14とリトラクター16とが一体的に上昇し、図3に示す角度位置にあるフランジの施錠用従動ピン8を施錠ボード14が押上げて図2に示す角度位置に戻す。すなわち施錠する。
【0047】
施錠後外部操作部材から手を離せば、自動的に諸部材が図2に示す待機位置に戻るのは上記した解錠操作と同様である。
【0048】
なお、施錠ボード14をリトラクター16に引き違い可能に係合させた図示の実施例では、施錠時にも暗証符号の入力操作が必要であるが、施錠ボードとリトラクターとの係合を解けば、駆動カム11を施錠方向に回動させれば無条件に施錠を行うことができるようになる。
【0049】
また、図2から明らかなように、本発明装置の機構は待機状態においては従動軸5と干渉しないので、室内側からはサムターン摘み10を操作することにより、室外側からは従来のシリンダ錠の合鍵により、夫々電気錠とは独立に施解錠操作をすることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明は、室内側から錠箱内のデッドカムを制御するから、従来の錠箱をその儘利用して、後付けにより機械的なシリンダー錠の錠前を電気錠に変換する、という所期の目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による電気錠装置の一部断面側面図。
【図2】そのケースの蓋板を取り外して示す正面図で、施錠状態を示す。
【図3】図2と同様の正面図で、解錠操作時の状態を示す。
【符号の説明】
1 内側エスカチオン
2 電磁アクチュエータ
5 従動軸
6 連結部材
7 フランジ
8 施錠用従動ピン
9 解錠用従動ピン
10 サムターン摘み
11 駆動カム
12 作動端
14 施錠ボード
15 解錠ボード
16 リトラクター
17 ロッキングレバー
18 係止切欠
19 作動板
Claims (1)
- 扉の自由側端縁部内面のサムターンを取り外した後の扉面開口を覆うように装着された内側エスカチオンと、この内側エスカチオン内において錠箱内のデッドカムと同軸に回動可能に支承された杆体で、外端にデッドカムに係合する連結部材を、またこの連結部材の内側にフランジを夫々装着すると共に、このフランジに施錠用従動ピン及び解錠用従動ピンを回動軸に関し対称的に植設した従動軸と、内側エスカチオン内においてこの従動軸から離間した位置に回動可能に設けられ、扉外面に設けられたノブやハンドル等の外部操作部材の、扉を貫通して内側エスカチオン内に挿入された内端に同軸に結合されると共に、回動軸に関して対称的に張り出した一対の作動端を形成した駆動カムと、この駆動カムの一端と従動軸の施錠用従動ピンとの間に延在し、長さ方向に移動可能に案内された施錠ボードと、駆動カムの他端と従動軸の解錠用従動ピンとの間に延在し、施錠ボードと平行な関係位置を保って長さ方向に移動可能に案内された解錠ボードと、駆動カムに関して施、解錠ボードとは反対側に配設され、施、解錠ボードと同じ方向に移動可能に案内されると共に、少なくとも解錠ボードに引き違い可能に連結されたリトラクターと、基端をこのリトラクター上に回動可能に支承され、自由端がリトラクター外に突出するように付勢されたロッキングレバーと、内側エスカチオン内に固設され、駆動カムに外力が作用しない常態においてロッキングレバーの自由端と係合してリトラクターを係止する係止部材と、通電時ロッキングレバーをその付勢力に抗して係止部材から解放するように作動する電磁アクチュエータとを有することを特徴とする電気錠装置。
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|---|---|---|---|
| JP16083196A JP3844812B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 電気錠装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP16083196A Expired - Fee Related JP3844812B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 電気錠装置 |
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1996
- 1996-05-31 JP JP16083196A patent/JP3844812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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