JP3844387B2 - 目地カバー装置のカバー体支持手段 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摺動性及び防音性に優れた目地カバー装置のカバー体支持手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
目地カバー装置にあって、目地の側傍に固定された受枠上に、前記目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置は種々知られている。
【0003】
図1はその一形態を示すものであって、建物Aの床fと、該床fに目地sを介して隣接する地盤Bとの間に差し渡されて前記目地sを覆うカバー体Cの一端を、前記床fの側縁に連結手段4を介して揺動可能に連結し、該カバー体Cの他端を自由端5とする一方、前記地盤Bの側縁に受枠2を配設し、該受枠2の支持面2a上に固着したシート体aからなる支持手段を介して、前記カバー体Cの自由端5を摺動可能に支持するようにしており、建物Aと地盤Bとが地震等によって相対変位した場合に、カバー体Cの自由端5がシート体aを介して受枠2上を摺動してその相対変位に追従し得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、受枠2に固着される前記シート体aは、カバー体Cの自由端5の摺動が容易となるように、滑性面を構成し得るテフロン素材を用いて形成されたものが使用されているが、このテフロン製のシート体aは、硬く、弾性がないため、受枠2の支持面2aやカバー体Cの被支持面になじみにくく、ガタ付いて騒音が生じるという問題点があった。また、防音性を得るためにゴム素材を用いてシート体aを形成すると、滑性がないため、カバー体Cの自由端5の円滑な摺動性が得られないという問題点があった。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点を解消し得る目地カバー装置のカバー体支持手段の提供を目的とするのもである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、目地の側傍に固定された受枠上に、前記目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置において、前記受枠の、カバー体の支持面に、合成ゴムからなる弾性層の上面にテフロンからなる滑性層を積層してなるシート体を固着したことを特徴とする目地カバー装置のカバー体支持手段である。
【0007】
かかる構成にあって、シート体の下部の合成ゴムからなる弾性層の弾性及び緩衝作用によって、支持されたカバー体の側縁がガタ付かず、騒音発生が防止される。また、シート体の上部のテフロンからなる滑性層によって、カバー体を円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0008】
また、前記構成にあって、シート体を、弾性層の下面に配設したブチルゴムを基材とする接着層を介して受枠の支持面上に固着するようにした構成が好適な実施態様として提案され得る。このようにブチルゴムを基材とする接着層によって、シート体を受枠の支持面上に固着することにより、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠によくなじみ、良好かつ強力な接着作用が得られる。
【0009】
さらに、前記構成にあって、シート体の、弾性層と滑性層との接合面に相互に噛合する凹凸を形成し、該凹凸を噛合させた状態で前記接合面相互を接着剤を介して接合するようにした構成が好適な実施態様として提案され得る。このように構成することにより、凹凸の相互噛合によって弾性層と滑性層とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合を強固なものとすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
添付図面について本発明の一実施例を説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用した目地カバー装置1を示し、該目地カバー装置1は、目地sの側傍に固定された受枠2上に、前記目地sを覆うカバー体Cの側縁を摺動可能に支持する構造を備えている。
【0012】
即ち、Aは建物、Bは該建物Aに目地sを介して隣接する人工の地盤であって、該地盤Bの側縁上には、左右方向(目地sに直交する方向)に比較的長い支持面2aと、該支持面2aの外端から地盤Bの上面3に向けて上り勾配で傾斜する傾斜面2bとを備えた受枠2が配設されている。
【0013】
建物Aと地盤Bとの間には、カバー体Cが差し渡され、目地sを覆っている。該カバー体Cは、目地sの長手方向に沿って複数個が連続状に配設されるものであって、各カバー体Cは、その一端が建物Aの床fの側縁上に連結手段4を介して揺動可能に連結され、他端を自由端5としており、該自由端5が前記受枠2の支持面2a上に後述のシート体10からなる支持手段を介して摺動可能に乗載されている。
【0014】
前記自由端5の外端には、その下面から外端上面に向けて傾斜する傾斜端縁6が設けられており、該傾斜端縁6は、前記受枠2の傾斜面2bと略同一勾配となっている。ここで、カバー体Cの自由端5は、その傾斜端縁6と前記受枠2の傾斜面2bとの間に適宜幅の空隙が生じるようにして支持面2aのシート体10上に乗載されており、この空隙を作動空隙7としている。
【0015】
さらに、カバー体Cの自由端5には、前記傾斜端縁6の上部からカバー体Cの上面8と略面一となるようにして端部カバー板9が地盤B側に向けて延出されており、該端部カバー板9の外端が地盤Bの上面3に摺動可能に乗載されている。そして、該端部カバー板9によって、前記作動空隙7の上方を遮蔽するようにしている。
【0016】
かかる目地カバー装置1は、地震時において、建物Aと、隣接する地盤Bとが近接する方向に比較的小さく相対変位すると、図2イに示すように、カバー体Cの自由端5が受枠2の支持面2aのシート体10上を作動空隙7の範囲内で水平に摺動してその相対変位に追従し、さらに大きく相対変位すると、カバー体Cは、図2ロに示すように、連結手段4により連結された一端を支点として、自由端5に形成された傾斜端縁6が、受枠2の傾斜面2bに沿ってずれ上がることにより、その相対変位から逃げることができる。また、建物Aと、隣接する地盤Bとが離れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、その自由端5が受枠2のシート体10上を、傾斜面2bと逆方向に向けて水平に摺動してその相対変位に追従する。
【0017】
また、建物Aと、隣接する地盤Bとが前後方向(目地sに沿う方向)に相対変位すると、カバー体Cの自由端5は、受枠2の支持面2aのシート体10上を前後方向に摺動してその相対変位に追従する。さらに、建物Aと、隣接する地盤Bとが上下方向に相対変位すると、カバー体Cは、連結手段4により建物Aの床fの側縁に連結された一端を支点として、建物Aもしくは隣接する地盤Bの上下動に伴なって傾動して、その相対変位に追従する。
【0018】
そして、地震が終って建物Aと地盤Bとが定常位置に戻ると、これに伴なってカバー体Cの自由端5も、図1に示した受枠2上の定常位置に戻り、カバー体Cが定常状態に復帰する。
【0019】
次に、本発明の要部について説明する。
【0020】
前記カバー体Cの自由端5が乗載される受枠2の支持面2a上のシート体10は、図3に示すように、合成ゴムからなる弾性層11の上面にテフロン(du Pont 社の商標;テトラフルオロエチレンの重合体)からなる滑性層12を積層してなるものであって、前記弾性層11の下面には、ブチルゴムを基材とする接着層13が配設されており、該接着層13の接着力によって受枠2の支持面2a上に固着されている。これにより、カバー体支持手段が構成されている。
【0021】
前記弾性層11を構成する合成ゴムとしては、クロロプレンゴム(CRゴム),ポリクロロプレンゴム,ポリイソプレンゴム,ポリイソブチレンゴム,シリコーンゴム,ニトリルゴム,SBR等が挙げられるが、その内でも耐候性,耐オゾン性,耐熱老化性,耐油性,難燃性等に優れたクロロプレンゴム(CRゴム)が好適に使用され得る。また、前記接着層13は、ブチルゴムと粘着剤とを混合してシ−ト化したものや、あるいはシ−ト状に形成されたブチルゴムの表裏面に粘着剤を塗着したもの等により構成されている。
【0022】
また、前記弾性層11と滑性層12との接合面には、相互に噛合する凹凸14が形成されており、該凹凸14を噛合させた状態で前記接合面相互が接着剤15を介して接合されている。これにより、凹凸14の相互噛合によって弾性層11と滑性層12とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合が強固になるようにしている。
【0023】
かかる構成にあって、ブチルゴムを基材とする接着層13によって、シート体10が受枠2の支持面2a上に固着されていることにより、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、シート体10を良好かつ強力に固着させることができる。
【0024】
そして、このように受枠2の支持面2aにシート体10を固着した状態において、該シート体10上にカバー体Cの自由端5を乗載して支持させることにより、シート体10の下部の合成ゴムからなる弾性層11の弾性作用によって寸法誤差,施工誤差等が吸収されることとなり、さらに弾性層11が緩衝作用も有することにより、カバー体C上を通行しても該カバー体Cがガタ付かず、騒音が生じない。また、地震時にあっては、シート体10の上部のテフロンからなる滑性層12によって、カバー体Cの自由端5を円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0025】
尚、上述の実施例においては、ブチルゴムを基材とする接着層13によって、シート体10の弾性層11の下面を受枠2の支持面2aに固着するようにしているが、この接着層13に代えて、硬化しても適度の弾性を有する接着剤によってシート体10を固着するようにしてもよい。ここで、実施例のようにブチルゴムを基材とする接着層13を用いれば、上述したように、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、また強い接着力を得ることができる。また、該接着層13を弾性層11の下面にその接着力を介して接合しておくことにより、支持面2aへの施工が容易となる利点がある。
【0026】
また、実施例では、カバー体Cの一端を、建物Aの床fの側縁上に連結手段4を介して揺動可能に連結し、他端を自由端5として、該自由端5を地盤Bの側縁上に配設した受枠2上に摺動可能に乗載するようにした目地カバー装置1について説明したが、本発明は、受枠上に、目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えたその他の目地カバー装置にも適用することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、上述のように、目地sの側傍に固定された受枠2上に、前記目地sを覆うカバー体Cの側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置1において、前記受枠2の、カバー体Cの支持面2aに、合成ゴムからなる弾性層11の上面にテフロンからなる滑性層12を積層してなるシート体10を固着するようにしたから、該シート体10の下部の合成ゴムからなる弾性層11の弾性及び緩衝作用によって、支持されたカバー体Cの側縁がガタ付かず、騒音発生を防止することができる。また、シート体10の上部のテフロンからなる滑性層12によって、カバー体Cを円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0028】
また、前記シート体10を、弾性層11の下面に配設したブチルゴムを基材とする接着層13を介して受枠2の支持面2a上に固着した場合には、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、良好かつ強力な接着作用を得ることができる。
【0029】
さらに、前記シート体10の、弾性層11と滑性層12との接合面に相互に噛合する凹凸14を形成し、該凹凸14を噛合させた状態で前記接合面相互を接着剤を介して接合するようにしたから、該凹凸14の相互噛合によって弾性層11と滑性層12とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合を強固にし得る等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバー体支持手段を適用した目地カバー装置の概略側断面図である。
【図2】カバー体の摺動状態を示す概略側断面図である。
【図3】シート体の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
A 建物
B 地盤
C カバー体
s 目地
1 目地カバー装置
2 受枠
2a 支持面
5 自由端(側縁)
10 シート体
11 弾性層
12 滑性層
13 接着層
14 凹凸
【発明の属する技術分野】
本発明は、摺動性及び防音性に優れた目地カバー装置のカバー体支持手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
目地カバー装置にあって、目地の側傍に固定された受枠上に、前記目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置は種々知られている。
【0003】
図1はその一形態を示すものであって、建物Aの床fと、該床fに目地sを介して隣接する地盤Bとの間に差し渡されて前記目地sを覆うカバー体Cの一端を、前記床fの側縁に連結手段4を介して揺動可能に連結し、該カバー体Cの他端を自由端5とする一方、前記地盤Bの側縁に受枠2を配設し、該受枠2の支持面2a上に固着したシート体aからなる支持手段を介して、前記カバー体Cの自由端5を摺動可能に支持するようにしており、建物Aと地盤Bとが地震等によって相対変位した場合に、カバー体Cの自由端5がシート体aを介して受枠2上を摺動してその相対変位に追従し得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、受枠2に固着される前記シート体aは、カバー体Cの自由端5の摺動が容易となるように、滑性面を構成し得るテフロン素材を用いて形成されたものが使用されているが、このテフロン製のシート体aは、硬く、弾性がないため、受枠2の支持面2aやカバー体Cの被支持面になじみにくく、ガタ付いて騒音が生じるという問題点があった。また、防音性を得るためにゴム素材を用いてシート体aを形成すると、滑性がないため、カバー体Cの自由端5の円滑な摺動性が得られないという問題点があった。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点を解消し得る目地カバー装置のカバー体支持手段の提供を目的とするのもである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、目地の側傍に固定された受枠上に、前記目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置において、前記受枠の、カバー体の支持面に、合成ゴムからなる弾性層の上面にテフロンからなる滑性層を積層してなるシート体を固着したことを特徴とする目地カバー装置のカバー体支持手段である。
【0007】
かかる構成にあって、シート体の下部の合成ゴムからなる弾性層の弾性及び緩衝作用によって、支持されたカバー体の側縁がガタ付かず、騒音発生が防止される。また、シート体の上部のテフロンからなる滑性層によって、カバー体を円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0008】
また、前記構成にあって、シート体を、弾性層の下面に配設したブチルゴムを基材とする接着層を介して受枠の支持面上に固着するようにした構成が好適な実施態様として提案され得る。このようにブチルゴムを基材とする接着層によって、シート体を受枠の支持面上に固着することにより、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠によくなじみ、良好かつ強力な接着作用が得られる。
【0009】
さらに、前記構成にあって、シート体の、弾性層と滑性層との接合面に相互に噛合する凹凸を形成し、該凹凸を噛合させた状態で前記接合面相互を接着剤を介して接合するようにした構成が好適な実施態様として提案され得る。このように構成することにより、凹凸の相互噛合によって弾性層と滑性層とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合を強固なものとすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
添付図面について本発明の一実施例を説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用した目地カバー装置1を示し、該目地カバー装置1は、目地sの側傍に固定された受枠2上に、前記目地sを覆うカバー体Cの側縁を摺動可能に支持する構造を備えている。
【0012】
即ち、Aは建物、Bは該建物Aに目地sを介して隣接する人工の地盤であって、該地盤Bの側縁上には、左右方向(目地sに直交する方向)に比較的長い支持面2aと、該支持面2aの外端から地盤Bの上面3に向けて上り勾配で傾斜する傾斜面2bとを備えた受枠2が配設されている。
【0013】
建物Aと地盤Bとの間には、カバー体Cが差し渡され、目地sを覆っている。該カバー体Cは、目地sの長手方向に沿って複数個が連続状に配設されるものであって、各カバー体Cは、その一端が建物Aの床fの側縁上に連結手段4を介して揺動可能に連結され、他端を自由端5としており、該自由端5が前記受枠2の支持面2a上に後述のシート体10からなる支持手段を介して摺動可能に乗載されている。
【0014】
前記自由端5の外端には、その下面から外端上面に向けて傾斜する傾斜端縁6が設けられており、該傾斜端縁6は、前記受枠2の傾斜面2bと略同一勾配となっている。ここで、カバー体Cの自由端5は、その傾斜端縁6と前記受枠2の傾斜面2bとの間に適宜幅の空隙が生じるようにして支持面2aのシート体10上に乗載されており、この空隙を作動空隙7としている。
【0015】
さらに、カバー体Cの自由端5には、前記傾斜端縁6の上部からカバー体Cの上面8と略面一となるようにして端部カバー板9が地盤B側に向けて延出されており、該端部カバー板9の外端が地盤Bの上面3に摺動可能に乗載されている。そして、該端部カバー板9によって、前記作動空隙7の上方を遮蔽するようにしている。
【0016】
かかる目地カバー装置1は、地震時において、建物Aと、隣接する地盤Bとが近接する方向に比較的小さく相対変位すると、図2イに示すように、カバー体Cの自由端5が受枠2の支持面2aのシート体10上を作動空隙7の範囲内で水平に摺動してその相対変位に追従し、さらに大きく相対変位すると、カバー体Cは、図2ロに示すように、連結手段4により連結された一端を支点として、自由端5に形成された傾斜端縁6が、受枠2の傾斜面2bに沿ってずれ上がることにより、その相対変位から逃げることができる。また、建物Aと、隣接する地盤Bとが離れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、その自由端5が受枠2のシート体10上を、傾斜面2bと逆方向に向けて水平に摺動してその相対変位に追従する。
【0017】
また、建物Aと、隣接する地盤Bとが前後方向(目地sに沿う方向)に相対変位すると、カバー体Cの自由端5は、受枠2の支持面2aのシート体10上を前後方向に摺動してその相対変位に追従する。さらに、建物Aと、隣接する地盤Bとが上下方向に相対変位すると、カバー体Cは、連結手段4により建物Aの床fの側縁に連結された一端を支点として、建物Aもしくは隣接する地盤Bの上下動に伴なって傾動して、その相対変位に追従する。
【0018】
そして、地震が終って建物Aと地盤Bとが定常位置に戻ると、これに伴なってカバー体Cの自由端5も、図1に示した受枠2上の定常位置に戻り、カバー体Cが定常状態に復帰する。
【0019】
次に、本発明の要部について説明する。
【0020】
前記カバー体Cの自由端5が乗載される受枠2の支持面2a上のシート体10は、図3に示すように、合成ゴムからなる弾性層11の上面にテフロン(du Pont 社の商標;テトラフルオロエチレンの重合体)からなる滑性層12を積層してなるものであって、前記弾性層11の下面には、ブチルゴムを基材とする接着層13が配設されており、該接着層13の接着力によって受枠2の支持面2a上に固着されている。これにより、カバー体支持手段が構成されている。
【0021】
前記弾性層11を構成する合成ゴムとしては、クロロプレンゴム(CRゴム),ポリクロロプレンゴム,ポリイソプレンゴム,ポリイソブチレンゴム,シリコーンゴム,ニトリルゴム,SBR等が挙げられるが、その内でも耐候性,耐オゾン性,耐熱老化性,耐油性,難燃性等に優れたクロロプレンゴム(CRゴム)が好適に使用され得る。また、前記接着層13は、ブチルゴムと粘着剤とを混合してシ−ト化したものや、あるいはシ−ト状に形成されたブチルゴムの表裏面に粘着剤を塗着したもの等により構成されている。
【0022】
また、前記弾性層11と滑性層12との接合面には、相互に噛合する凹凸14が形成されており、該凹凸14を噛合させた状態で前記接合面相互が接着剤15を介して接合されている。これにより、凹凸14の相互噛合によって弾性層11と滑性層12とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合が強固になるようにしている。
【0023】
かかる構成にあって、ブチルゴムを基材とする接着層13によって、シート体10が受枠2の支持面2a上に固着されていることにより、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、シート体10を良好かつ強力に固着させることができる。
【0024】
そして、このように受枠2の支持面2aにシート体10を固着した状態において、該シート体10上にカバー体Cの自由端5を乗載して支持させることにより、シート体10の下部の合成ゴムからなる弾性層11の弾性作用によって寸法誤差,施工誤差等が吸収されることとなり、さらに弾性層11が緩衝作用も有することにより、カバー体C上を通行しても該カバー体Cがガタ付かず、騒音が生じない。また、地震時にあっては、シート体10の上部のテフロンからなる滑性層12によって、カバー体Cの自由端5を円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0025】
尚、上述の実施例においては、ブチルゴムを基材とする接着層13によって、シート体10の弾性層11の下面を受枠2の支持面2aに固着するようにしているが、この接着層13に代えて、硬化しても適度の弾性を有する接着剤によってシート体10を固着するようにしてもよい。ここで、実施例のようにブチルゴムを基材とする接着層13を用いれば、上述したように、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、また強い接着力を得ることができる。また、該接着層13を弾性層11の下面にその接着力を介して接合しておくことにより、支持面2aへの施工が容易となる利点がある。
【0026】
また、実施例では、カバー体Cの一端を、建物Aの床fの側縁上に連結手段4を介して揺動可能に連結し、他端を自由端5として、該自由端5を地盤Bの側縁上に配設した受枠2上に摺動可能に乗載するようにした目地カバー装置1について説明したが、本発明は、受枠上に、目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えたその他の目地カバー装置にも適用することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、上述のように、目地sの側傍に固定された受枠2上に、前記目地sを覆うカバー体Cの側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置1において、前記受枠2の、カバー体Cの支持面2aに、合成ゴムからなる弾性層11の上面にテフロンからなる滑性層12を積層してなるシート体10を固着するようにしたから、該シート体10の下部の合成ゴムからなる弾性層11の弾性及び緩衝作用によって、支持されたカバー体Cの側縁がガタ付かず、騒音発生を防止することができる。また、シート体10の上部のテフロンからなる滑性層12によって、カバー体Cを円滑に摺動させることができる。これにより、優れた摺動性と防音性を同時に得ることができる。
【0028】
また、前記シート体10を、弾性層11の下面に配設したブチルゴムを基材とする接着層13を介して受枠2の支持面2a上に固着した場合には、ブチルゴム基材の柔軟かつ高い弾性作用によって、被接着面である受枠2の支持面2aによくなじみ、良好かつ強力な接着作用を得ることができる。
【0029】
さらに、前記シート体10の、弾性層11と滑性層12との接合面に相互に噛合する凹凸14を形成し、該凹凸14を噛合させた状態で前記接合面相互を接着剤を介して接合するようにしたから、該凹凸14の相互噛合によって弾性層11と滑性層12とが位置ずれせず、また、接合面積が拡大することによって、その接合を強固にし得る等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバー体支持手段を適用した目地カバー装置の概略側断面図である。
【図2】カバー体の摺動状態を示す概略側断面図である。
【図3】シート体の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
A 建物
B 地盤
C カバー体
s 目地
1 目地カバー装置
2 受枠
2a 支持面
5 自由端(側縁)
10 シート体
11 弾性層
12 滑性層
13 接着層
14 凹凸
Claims (3)
- 目地の側傍に固定された受枠上に、前記目地を覆うカバー体の側縁を摺動可能に支持する構造を備えた目地カバー装置において、
前記受枠の、カバー体の支持面に、合成ゴムからなる弾性層の上面にテフロンからなる滑性層を積層してなるシート体を固着したことを特徴とする目地カバー装置のカバー体支持手段。 - 前記シート体を、弾性層の下面に配設したブチルゴムを基材とする接着層を介して受枠の支持面上に固着したことを特徴とする請求項1に記載した目地カバー装置のカバー体支持手段。
- 前記シート体の、弾性層と滑性層との接合面に相互に噛合する凹凸を形成し、該凹凸を噛合させた状態で前記接合面相互を接着剤を介して接合したことを特徴とする請求項1に記載した目地カバー装置のカバー体支持手段。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24766897A JP3844387B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 目地カバー装置のカバー体支持手段 |
Applications Claiming Priority (1)
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