JP3841500B2 - 電磁弁作動装置及び給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁作動用の第1電源部と、複数の電磁弁コイルと、前記第1電源部から前記電磁弁コイルに供給される電流の導通または遮断を各別に切り換える継電器接点とを有する電磁弁作動回路部を備え、且つ、電磁弁制御用の第2電源部と、前記第2電源部から電流を供給されて前記継電器接点の開閉動作を行う継電器駆動部と、前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給を各別に制御する継電器制御部を有する電磁弁制御回路部を備えてなる電磁弁作動装置に関し、更に、この種の電磁弁作動装置を備えた給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁弁作動装置としては、例えば、図3に示す回路構成が知られている。
図3に示すように、電磁弁作動用の第1電源部11が交流100Vを全波整流して直流100Vに変換するダイオードブリッジで構成され、電磁弁の開弁または閉弁作動用あるいは開弁または閉弁状態保持用の電磁弁コイル13a、13bとその電磁弁コイル13a、13bと継電器接点14a、14bとが夫々1個づつ直列接続する直列回路が複数並列に、前記ダイオードブリッジの正負両出力端子11a、11b間に接続されて電磁弁作動回路部を形成している。
また、電磁弁制御用の第2電源部21が交流100Vから直流12Vを発生するスイッチング電源で構成され、更に、この直流12Vからダウンコンバータで直流5Vを発生し、継電器制御部であるマイクロコンピュータ23用の電源としている。前記継電器接点14a、14bの開閉動作を行う継電器駆動部である継電器コイル24a、24b各々の一方端を前記第2電源部21の直流12V出力端子21aに接続し、前記各継電器コイル24a、24bの他方端をドライバIC25の出力端子25a、25bに夫々接続して、前記ドライバIC25の対応する入力端子25c、25dを各別に前記マイクロコンピュータ23の各制御出力端子23a、23bに接続してある。前記マイクロコンピュータ23のROM(読み出し専用メモリ)部には予め決められた手順で電磁弁が作動するように前記各制御出力端子23a、23bの出力レベルを制御するプログラムが格納され、前記マイクロコンピュータの中央演算装置部がそのプログラムを実行するように構成されている。
前記制御出力端子23a、23bの出力レベルが低レベルの場合、前記ドライバIC25の出力端子25a、25bが低レベルとなり、前記直流12V出力端子21aからその出力端子25a、25bにつながっている前記継電器コイル24a、24bに所定の電流値の電流が導通し、それにより対応する継電器接点14a、14bが閉成して、その継電器接点14a、14bと直列接続する電磁弁コイル13a、13bに所定の電流が通電して対応する電磁弁が作動する。
尚、図3に示すように、前記各継電器コイル24a、24bには、電流遮断時に発生する逆起電力からの回路保護や継電器作動特性の改善、さらにはノイズ等によって継電器コイルに逆方向電流が流れて誤動作するのを防止するダイオード26a、26bが夫々並列に接続されている。
【0003】
従来より、この種の電磁弁作動装置を備えて、例えば、燃料供給路や給水路に設けられた電磁弁を集中制御するように構成された給湯装置があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の電磁弁作動装置では、前記電磁弁コイルが断線していたり、または、前記継電器接点が常時閉成状態に短絡していたりして、電磁弁が特定状態に固定されしまう故障が発生しても、故障原因を特定できなかった。
【0005】
また、従来の電磁弁作動装置を備えた従来の給湯装置装置では上記のような故障によって、例えば、何れかの電磁弁コイルが断線した結果、燃焼バーナが点火せず給湯を開始しないというような不具合が発生しても、故障原因(どの電磁弁コイルが断線しているか)を直ぐに特定できず、故障解析に時間を要し、使用現場での故障修理ができないという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、従来の電磁弁作動装置に対して簡単な回路追加を施すだけで、前記電磁弁コイルの断線故障か前記継電器接点の短絡故障を容易に判別でき、更に、前記電磁弁コイルの断線故障箇所の特定が容易にできるように改良し、改良された電磁弁作動装置を使用することで、故障解析時間の短縮を図り、使用現場での補修修理を可能とする点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
この目的を達成するための本発明に係る電磁弁作動装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、電磁弁作動用の第1電源部と、複数の電磁弁コイルと、前記第1電源部から前記電磁弁コイルに供給される電流の導通または遮断を各別に切り換える継電器接点とを有する電磁弁作動回路部を備え、且つ、電磁弁制御用の第2電源部と、前記第2電源部から電流を供給されて前記継電器接点の開閉動作を行う継電器駆動部と、前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給を各別に制御する継電器制御部を有する電磁弁制御回路部を備えてなる電磁弁作動装置であって、前記電磁弁作動回路部が、電磁弁コイルと継電器接点とが夫々1個づつ直列接続されたものが夫々並列接続され、その並列接続された接続点に接続されて、前記第1電源部から前記電磁弁コイル各々に供給される電流を検知する単一の電流検知手段を備え、前記継電器制御部が前記電流検知手段の電流検知結果に応じて出力される電流検知信号に基づいて前記電磁弁コイル各々の断線故障を判定する断線故障判定手段を備えている点にある。
【0008】
また、第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通り、前記断線故障判定手段は、所定の指令信号に応じて、前記第2電源部から前記各継電器駆動部への電流供給を時間を異ならせて逐次許容する故障診断シーケンスを開始するように構成されており、前記電流供給期間が、前記電磁弁コイルを有する電磁弁が機能するのに必要な時間より短い点にある。
【0009】
同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記断線故障判定手段は、所定の指令信号に応じて、前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給を時間を異ならせて逐次許容する故障診断シーケンスを開始するように構成されており、前記電流供給期間に前記第1電源部から前記電磁弁コイルに供給される電流値が、前記電磁弁コイルを有する電磁弁が機能するのに必要な最小電流値より小さい点にある。
【0010】
この目的を達成するための本発明に係る給湯装置の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した通り、複数の電磁弁を具備する給湯装置であって、上述の第一または第二の特徴構成の電磁弁作動装置と、前記電磁弁作動装置の前記断線故障判定手段の判定結果を出力する出力手段とを備え、前記電磁弁作動装置の複数の前記電磁弁コイルが前記複数の電磁弁の開弁作動用に設けられている点にある。
【0011】
〔作用効果〕
以下に、上記各特徴構成における作用効果を説明する。
上記の本発明に係る電磁弁作動装置の第一の特徴構成によれば、前記第2電源部を活性化させ、前記継電器制御部が前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給が同時に任意の一つの継電器駆動部に対してだけ発生するように特別に制御することで、その継電器駆動部で駆動される継電器接点だけが閉成し、その継電器接点に対応する前記電磁弁コイルにだけ前記第1電源部からの電流経路が形成され、その時の前記第1電源部からの供給電流の有無を前記電流検知手段で検知し、その検知結果に応じた出力信号を前記断線故障判定手段に送信することで、前記断線故障判定手段はその出力信号に基づいて任意の電磁弁コイルの断線の有無が判定できるのである。
【0012】
更に、上記の断線検査を全ての電磁弁コイルについて各別に繰り返し、前記継電器制御部がどの継電器駆動部への電流供給を発生させたかの情報と照合することで、断線箇所の特定が可能となるのである。
【0013】
更に、前記継電器制御部が前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給が何れの継電器駆動部に対しても発生しないように特別に制御し、その時の前記第1電源部からの供給電流の有無を前記電流検知手段で検知することで、電流がなければ、上記の断線検査結果が正常であると判定でき、電流を検知した場合は、電磁弁コイルの断線の有無の判定はその儘では直接はできないが、何れかの継電器接点が短絡不良となっていることが判別でき、不良解析の重要な手掛かりとすることができる。
【0014】
以上の結果として、電磁弁コイルの断線故障だけが発生した場合は、その故障箇所を容易に特定でき、更に、その判定結果の信憑性も評価できるようになり、故障解析に要する時間が大幅に短縮できるようになった。
【0015】
また、全ての電磁弁コイルに共通な電流経路に前記電流検知手段を設けることで、電磁弁コイル毎に電流検知手段を設ける必要がなく、回路構成の簡単化、及び、回路追加による製造コスト上昇を最小限に抑えることができるのである。
【0016】
また、第一の特徴構成によれば、前記継電器制御部が電磁弁コイルの断線故障検査のための特別な制御である故障診断シーケンスを実行しても、実際の電磁弁は各電磁弁コイルへの通電時間が短く作動しないため、電磁弁作動装置外部へ影響を与えることなく、断線故障検査だけを実行できるのである。
【0017】
同第二の特徴構成によれば、前記継電器制御部が電磁弁コイルの断線故障検査のための特別な制御である故障診断シーケンスを実行しても、実際の電磁弁は各電磁弁コイルへの供給電流量が小さく作動しないため、電磁弁作動装置外部へ影響を与えることなく、断線故障検査だけを実行できるのである。
【0018】
この結果、第一または第二の特徴構成によれば、前記故障診断シーケンスにおいて、電磁弁が不必要に作動した場合の対策を別途講じる必要がなく、故障診断シーケンスの設計の簡単化が図れるのである。
【0019】
上記の本発明に係る給湯装置の特徴構成によれば、不具合発生時の故障解析時、または、定期的な故障点検時において、人為的操作で前記電磁弁作動装置を、電磁弁コイルの断線故障検査のための故障診断シーケンスを実行すべく作動開始させて、前記故障診断シーケンスの判定結果を前記出力手段で画面表示あるいは音声出力等することで、容易に故障原因である電磁弁コイルの断線箇所が確認できるのである。
【0020】
この結果、給湯装置の電磁弁コイルの断線故障における不良解析時間の大幅な短縮ができ、故障修理が容易で短時間になり、使用現場での故障修理も可能となる。
【0021】
更に、給湯装置の通常運転立ち上げ時等に自動的に、前記故障診断シーケンスを実行するように前記電磁弁作動装置を構成することで、同様の故障が早期に発見でき、単一の故障が別の故障を誘引するような複合的な故障の発生を未然に防止することも可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明に係る電磁弁作動装置の電気回路構成を示す。
図1に示すように、電磁弁作動装置は電磁弁作動回路部1と電磁弁制御回路部2で構成されている。
更に、前記電磁弁作動回路部1は、交流100Vを全波整流して直流100Vに変換するダイオードブリッジで構成される電磁弁作動用の第1電源部11と、複数の電磁弁3a、3bの夫々の開弁作動用に設けられた複数の電磁弁コイル13a、13bとを備え、更に、その電磁弁コイル13a、13bと継電器接点14a、14bとが夫々1個づつ直列接続したものが夫々並列接続し、その並列接続した一方の並列接続点N1が前記ダイオードブリッジの正極出力端子11aに接続し、他方の並列接続点N2が電流検知手段12の一方端に接続し、前記電流検知手段12の他方端が前記ダイオードブリッジの負極出力端子11bに接続して構成されている。
また、電磁弁制御回路部2は、交流100Vから直流12Vを発生するスイッチング電源で構成される電磁弁制御用の第2電源部21と、更に、この直流12Vから直流5Vを発生するダウンコンバータ22と、継電器制御部であるマイクロコンピュータ23と、前記継電器接点14a、14bの開閉動作を各々に対応して行う継電器駆動部である継電器コイル24a、24bとを備え、更に、その継電器コイル24a、24bの一方側の端子が夫々前記第2電源部21の直流12V出力端子21aと接続し、前記各継電器コイル24a、24bの他方側の端子をドライバIC25の出力端子25a、25bに夫々接続し、前記ドライバIC25の対応する入力端子25c、25dが前記マイクロコンピュータ23の各制御出力端子23a、23bに夫々接続し、前記ダウンコンバータ22の直流5V出力端子22aと前記マイクロコンピュータ23の電源端子23cとが接続して構成されている。
尚、前記電磁弁制御回路部2は、図1に示すように、ノイズ等によって継電器コイル24a、24bに逆方向電流が流れて誤動作するのを防止するダイオード26a、26bが前記各継電器コイル24a、24bに夫々並列に接続されている。
【0023】
更に、前記電流検知手段12は前記第1電源部11から前記電磁弁コイル13a、13bの少なくとも一つに供給される電流を検知したことを示す電流検知信号15を前記マイクロコンピュータ23の入力端子23dに出力する。また、前記マイクロコンピュータ23は、前記電流検知信号15に基づいて前記電磁弁コイル13a、13b各々の断線故障を判定する断線故障判定手段23eを備えている。
【0024】
図1に示す電磁弁作動装置の電気回路構成と、前掲の図3に示す従来技術による電磁弁作動装置の電気回路構成との相違点は、前記電磁弁作動回路部1が前記第1電源部11から前記電磁弁コイル13a、13b各々に供給される電流を検知する単一の前記電流検知手段12を備え、前記マイクロコンピュータ23が、前記電流検知手段12から出力される前記電流検知信号15に基づいて前記電磁弁コイル13a、13b各々の断線故障を判定する断線故障判定手段23eを備えている点である。
尚、図1及び図3中において、共通する回路構成要素は共通の符号を付している。
【0025】
前記マイクロコンピュータ23のROM(読み出し専用メモリ)部には通常動作時において予め決められた手順で前記電磁弁3a、3bが作動するように前記各制御出力端子23a、23bの出力レベルを制御する制御プログラムと、前記電磁弁コイル13a、13bの断線故障判定用に前記通常動作時とは別に前記各制御出力端子23a、23bの出力レベルを制御する制御プログラムとが格納され、前記マイクロコンピュータ23の中央演算装置部が通常動作時であるのか断線故障判定時であるのかを判定し、前記両プログラムの内の一方を選択して実行するように構成されている。
尚、前記ドライバIC25の各出力端子25a、25bの出力レベルは低インピーダンス状態の低レベルと高インピーダンス状態の高レベルの二通りがあり、前記マイクロコンピュータ23の各制御出力端子23a、23bの出力レベルに追従して夫々変化する。
【0026】
図2に、前記電流検知手段12の具体的な回路構成としてホトカプラ12aを使用した場合の回路構成を示す。
前記ホトカプラ12aは発光ダイオード12bとホトトランジスタ12cからなり、前記並列接続点N2と電流制限抵抗12dの一方側の端子、その電流制限抵抗12dの他方側の端子と前記発光ダイオード12bの陽極端子、前記発光ダイオード12bの陰極端子と前記ダイオードブリッジの負極出力端子11b、前記ホトトランジスタ12cのコレクタ端子と負荷抵抗12eと保護抵抗12fの夫々の一方側の端子、前記負荷抵抗12eの他方側の端子と前記ダウンコンバータ22の直流5V出力端子22a、前記保護抵抗12fの他方側の端子と前記マイクロコンピュータ23の前記入力端子23dが夫々接続し、前記ホトトランジスタ12cのエミッタ端子が接地されて構成されている。
【0027】
以下に、図2に示す実施形態に基づいて各部の動作を説明する。
先ず、前記電磁弁3a、3bを開弁または閉弁作動させる場合において、例えば、前記電磁弁3aを開弁作動させる場合、前記制御出力端子23aの出力レベルを低レベルにすることで、前記ドライバIC25の出力端子25aを低レベルにし、前記電磁弁3aを開弁作動させるに十分な一定時間以上、前記電磁弁3aを閉弁するまで同レベルを保持する。これにより、前記直流12V出力端子21aからその出力端子25aにつながっている前記継電器コイル24aに所定の電流値の電流が導通し、それにより対応する継電器接点14aが閉成して、その継電器接点14aと直列接続する電磁弁コイル13aに所定の電流が通電して対応する前記電磁弁3aが開弁作動する。また、前記制御出力端子23aを高レベルに戻すと、各部の動作は上記の動作とは逆の動作を実行し、前記電磁弁3aは閉弁する。
他の電磁弁3bを作動させる場合も前記制御出力端子23bの出力レベルを同様に、変化させればよい。
【0028】
通常作動時は前記マイクロコンピュータ23が通常作動時用の前記制御プログラムを実行することで、上記のように各制御出力端子23a、23bの出力レベルを前記制御プログラムが決定するタイミングで制御することで、前記電磁弁3a、3bを開弁または閉弁作動すればよい。
【0029】
続いて、断線故障判定時の各部の動作を説明する。
前記マイクロコンピュータ23が外部より断線故障判定の開始指令23fを受け取り、断線故障判定用の前記制御プログラムを実行することで、各制御出力端子23a、23bの出力レベルを制御する。この場合、前記電磁弁3a、3bは開弁または閉弁作動させる必要がなく、寧ろ、開弁または閉弁作動させない方が好ましいので、前記電磁弁コイル13a、13bの通電時間は前記電磁弁3a、3bを各々開弁作動するのに必要な最小通電時間より短ければよい。
【0030】
図4に、前記制御出力端子23a、23bの出力レベル波形、前記継電器接点14a、14bの導通状態、前記発光ダイオード12bの電流波形、及び、前記電流検知信号15の出力レベル波形の断線故障判定時におけるタイミング図を示す。
図4に示すように、前記制御出力端子23a、23bの出力レベルは最初は全て高レベル、即ち、前記ドライバIC25の前記出力端子25a、25bは高インピーダンス状態であり、前記継電器コイル24a、24bは全て非通電状態で、前記継電器接点14a、14bの非導通状態(OFF)である。この場合、前記電磁弁コイル13a、13bは断線の有無にかかわらず非通電状態で、前記発光ダイオード12bも同様に非通電状態で発光せず、よって前記ホトトランジスタ12cは遮断状態で前記電流検知信号15の出力レベルは高レベルである。引き続き、前記制御出力端子23aの出力レベルが低レベルに遷移し、前記電磁弁3aを開弁作動するのに必要な最小通電時間より短い時間t1経過後、高レベルに復帰し、その後、前記制御出力端子23bの出力レベルが低レベルに遷移し、前記電磁弁3bを開弁作動するのに必要な最小通電時間より短い時間t2経過後、高レベルに復帰する。図4に示すように、前記制御出力端子23a、23bの出力レベルが夫々低レベルに遷移するのに追従して、前記継電器接点14a、14bが夫々順番に導通状態(ON)に遷移する。例えば、前記電磁弁コイル13a、13bの内、前記電磁弁コイル13bに断線故障がある場合、前記継電器接点14aの導通状態に応じて前記電磁弁コイル13aを介して前記発光ダイオード12bが通電して、その結果、前記ホトトランジスタ12cが導通し、前記電流検知信号15の出力レベルが低レベルに遷移し、前記断線故障判定手段23eがそれを検出して、前記電磁弁コイル13aが通電状態であること、つまり断線故障が無いことを判定する。他方、前記継電器接点14bの導通状態に応じて前記発光ダイオード12bが通電せず、その結果、前記ホトトランジスタ12cが導通せず、前記電流検知信号15の出力レベルが高レベルを維持し、前記断線故障判定手段23eがそれを検出して、前記電磁弁コイル13bが非通電状態であること、つまり前記電磁弁コイル13bが断線故障か、或いは、前記継電器接点14bに接点不良があることを判定する。
前記マイクロコンピュータ23の前記断線故障判定手段23eが前記電磁弁コイル13bが断線故障か、或いは、前記継電器接点14bに接点不良があることを判定した結果は、前記断線故障判定用の制御プログラムの手順に従って、外部の液晶表示装置等の出力装置に出力される。
【0031】
本発明に係る電磁弁作動装置を給湯装置30に応用した場合について説明する。
前記給湯装置30は、図5に示すように、給水路31から給水される水が熱交換器32で加熱され給湯路33を介して出湯するように構成され、前記熱交換器32はバーナ33の燃焼により加熱されるように設けられ、前記バーナ33は点火手段33aと火炎検知器33bを備え、前記バーナ33の燃焼は、ガス供給路34からの燃料供給と燃焼ファン35からの燃焼用空気の供給を受けて、燃焼制御部36が前記燃料供給並びに燃焼用空気の供給を適切に制御することで実行される。
更に、前記給水路31には水量センサ37と給水サーミスタ38が設けられ、前記給湯路33には給湯サーミスタ39と水量調整弁40、及び、その出口に給湯栓41が設けられ、前記ガス供給路34には給湯ガス電磁弁42、ガス流量調整弁43、元ガス電磁弁44が設けられてある。
【0032】
前記給湯装置30に応用される電磁弁作動装置Sは前記給湯ガス電磁弁42、前記元ガス電磁弁44の作動制御用であり、且つ、夫々の開弁作動用に設けられた電磁弁コイル42a、44aの断線故障診断用の装置である。
前記電磁弁作動装置Sの内、前記電磁弁作動装置Sが作動制御の対象とする電磁弁に係わる電磁弁コイル(前記電磁弁コイル42a、44aを含む)を除く部分は前記燃焼制御部36に含まれている。
【0033】
更に、前記給湯装置30は前記給湯装置30の作動状態、設定温度値等を表示する液晶表示部45を備え、前記電磁弁作動装置Sが作動制御の対象とする電磁弁に係わる電磁弁コイルの断線故障を判定した場合、その結果を出力表示するのに使用される。
【0034】
以下、前記給湯装置30を給湯作動させる場合の各部の動作について説明する。
前記給湯栓41を開くと、水は前記給水路31、前記熱交換器32、前記給湯路33を経て湯出口へと流れる。この時、前記水量センサ37が水の流れを検知して、前記燃焼制御部36はその検知出力を受けて、前記燃焼ファン35を回転させ、前記点火手段33aを始動させ、スパークが始まると同時に、前記電磁弁作動装置Sは前記給湯ガス電磁弁42、前記元ガス電磁弁44を開弁する。
【0035】
前記電磁弁コイル42a、44aに断線故障が無ければ、燃料ガスは前記ガス流量調整弁43で設定される点火時の所定ガス量が前記バーナ33に供給され、前記バーナ33への点火が完了すると、前記火炎検知器33bが火炎を検知して、スパークが停止する。
前記燃焼制御部36は前記水量センサ37と前記給水サーミスタ38により給水量と給水温を検出して設定湯温から必要ガス量を演算し、前記ガス流量調整弁43の開度と前記燃焼ファン35の回転数を設定する。その後、前記給湯サーミスタ39により設定湯温になるように前記ガス流量調整弁43の開度と前記燃焼ファン35の回転数を制御しながら連続燃焼に入る。
【0036】
一方、前記電磁弁コイル42a、44aの何れかに断線故障がある場合、前記給湯ガス電磁弁42、前記元ガス電磁弁44の一方が開弁せず、前記バーナ33に所定ガス量が供給されず、結果として給湯が開始されない不具合が顕在化する。
このように不具合が顕在化した場合に、前記電磁弁作動装置Sに断線故障判定の開始指令23fを入力手段(図示せず)より送出し、断線故障判定用の前記制御プログラムを実行させ、その結果を前記液晶表示部45出力表示する。
尚、前記電磁弁作動装置Sの動作説明は上記したものと同じであるので割愛する。
【0037】
(別実施形態)
以下に他の実施形態を説明する。
【0038】
(1)上記の電磁弁作動装置の実施形態において、前記電流検知手段12と並列に、前記並列接続点N2と前記ダイオードブリッジの負極出力端子11b間に別途継電器接点を設けて電流迂回路を形成し、電磁弁の通常作動時は、前記電流迂回路を形成して、前記電磁弁コイル13a、13bに電磁弁作動に必要な電流量を確保し、断線故障判定時は前記電流迂回路を非導通状態にして、前記電磁弁コイル13a、13bに流れる電流は全て前記電流検知手段12を経ることとして、前記電流検知手段12でその電流を電磁弁作動に必要な電流量を越えないように制限することで、前記電磁弁3a、3bを開弁または閉弁作動させないようにしても構わない。
【0039】
(2)上記の電磁弁作動装置の各部の実施形態は上記のものに限定されない。
前記電磁弁コイル13a、13bの個数は任意であり、上記実施形態に限定されない。
前記継電器制御部はマイクロコンピュータ以外に論理回路で構成されても構わない。
前記第1電源部11及び前記第2電源部21の入出力電圧値、回路構成は上記実施形態に限定されない。また、単一の電源装置が前記第1電源部11及び前記第2電源部21を両方具備しても構わない。
前記電流検知手段12の具体的回路構成は前記ホトカプラ12aを使用したもの以外の構成でも構わない。例えば、前記発光ダイオード12bの代わりに継電器コイルを用いて、前記ホトトランジスタ12cの代わりに継電器接点を用いても構わない。
【0040】
(3)前記電磁弁コイル13a、13bは相互に独立して閉弁作動用、開弁保持用、閉弁保持用等、開弁作動用以外のものであっても構わない。また、前記電磁弁コイル13a、13bは個々に単一のコイルでなくとも、複数の電磁弁コイルが直列接続したものや、抵抗素子等が直列接続されたものでも構わない。
【0041】
(4)前記給湯装置30の構成は上記実施形態に限定されない。前記電磁弁作動装置が制御の対象とする電磁弁は前記給湯ガス電磁弁42、前記元ガス電磁弁44以外であっても構わない。また、本発明に係る電磁弁作動装置は給湯装置以外の電磁弁を備えた装置に応用するのも好ましい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の電磁弁作動装置に対して簡単な回路追加を施すだけで、前記電磁弁コイルの断線故障或いは前記継電器接点の短絡故障を容易に判別でき、更に、前記電磁弁コイルの断線故障箇所の特定が容易にできるようになり、また、本発明による電磁弁作動装置を給湯装置に応用することで、故障解析時間の短縮を図り、使用現場での補修修理が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁弁作動装置の一実施形態における回路構成図
【図2】本発明に係る電磁弁作動装置の一実施形態における回路構成図
【図3】従来技術による電磁弁作動装置の回路構成図
【図4】断線故障判定時におけるタイミング図
【図5】本発明に係る給湯装置の概略構成図
【符号の説明】
1 電磁弁作動回路部
2 電磁弁制御回路部
11 第1電源部
12 電流検知手段
13a、13b 電磁弁コイル
14a、14b 継電器接点
15 電流検知信号
21 第2電源部
23 継電器制御部
23e 断線故障判定手段
24a、24b 継電器駆動部
Claims (3)
- 電磁弁作動用の第1電源部と、複数の電磁弁コイルと、前記第1電源部から前記電磁弁コイルに供給される電流の導通または遮断を各別に切り換える継電器接点とを有する電磁弁作動回路部を備え、且つ、電磁弁制御用の第2電源部と、前記第2電源部から電流を供給されて前記継電器接点の開閉動作を行う継電器駆動部と、前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給を各別に制御する継電器制御部を有する電磁弁制御回路部を備えてなる電磁弁作動装置であって、
前記電磁弁作動回路部が、電磁弁コイルと継電器接点とが夫々1個づつ直列接続されたものが夫々並列接続され、その並列接続された接続点に接続されて、前記第1電源部から前記電磁弁コイル各々に供給される電流を検知する単一の電流検知手段を備え、
前記継電器制御部が前記電流検知手段の電流検知結果に応じて出力される電流検知信号に基づいて前記電磁弁コイル各々の断線故障を判定する断線故障判定手段を備え、
前記断線故障判定手段は、所定の指令信号に応じて、前記第2電源部から前記各継電器駆動部への電流供給を時間を異ならせて逐次許容する故障診断シーケンスを開始するように構成されており、
前記電流供給期間が、前記電磁弁コイルを有する電磁弁が機能するのに必要な時間より短い電磁弁作動装置。 - 前記断線故障判定手段は、所定の指令信号に応じて、前記第2電源部から前記継電器駆動部への電流供給を時間を異ならせて逐次許容する故障診断シーケンスを開始するように構成されており、
前記電流供給期間に前記第1電源部から前記電磁弁コイルに供給される電流値が、前記電磁弁コイルを有する電磁弁が機能するのに必要な最小電流値より小さい請求項1に記載の電磁弁作動装置。 - 複数の電磁弁を具備する給湯装置であって、
請求項1、または、2に記載の電磁弁作動装置と、前記電磁弁作動装置の前記断線故障判定手段の判定結果を出力する出力手段とを備え、前記電磁弁作動装置の複数の前記電磁弁コイルが前記複数の電磁弁の開弁作動用に設けられている給湯装置。
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JP27777996A JP3841500B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 電磁弁作動装置及び給湯装置 |
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