JP3836079B2 - 芳香族化合物の検出システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香族化合物の検出システムに関し、特にPCB(Polychlorinated biphenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体の総称)の一括処理プラントに適用して有用なものである。
【0002】
近年では、PCBが強い毒性を有することから、その製造および輸入が禁止されている。一方、PCBは、従来からトランスやコンデンサなどの絶縁油として広く使用されてきたので、これを無害化処理する必要がある。このため、PCBを無害化処理する水熱分解処理を利用した種々のPCB一括処理プラントが提案されている(例えば特開平11−253796号公報、特開2000−126588号公報他参照)。
【0003】
かかる一括処理プラントを用いてPCB含有物(例えばトランスやコンデンサ)等を処理することで、PCBの完全無害化処理を図っているが、この場合、当該処理プラント内におけるPCB濃度の検出・監視が重要である。処理作業環境のPCB濃度及び当該処理プラントから環境へ排出する排ガス中のPCB濃度を検出・監視して適正に制御するためである。ちなみに、水熱分解処理した後、大気中に放出する排ガス中のPCB濃度は、排出管理値として0.15mg/m3以下と決められている。
【0004】
上述の如き用途に供するサンプリングガス中の微量PCBの迅速な計測方法として、多光子イオン化検出器と飛行時間型分析器(Time of Flight Mass Spectroscopy:TOFMAS) とを組み合わせたレーザイオン化質量分析装置が提案されている。従来技術に係るレーザイオン化質量分析装置の概要を図8を参照して説明する。
【0005】
図8に示すように、PCBを含有する試料ガス1をパルスノズル2から真空チャンバ3内に超音速自由噴流として供給する。その自由噴流は断熱膨張により冷却される。かかる冷却により、振動・回転準位が低エネルギー側に偏って波長選択性が増大したガスは、レーザ4のような共鳴多光子を効率よく吸収してイオン化効率が増大する。イオン化されたガス中の分子は、加速電極5により加速され、質量に反比例する加速度を与えられてフライトチューブ6内で飛行し、リフレクトン7で反射して、検出器8に入射する。このときのフライトチューブ6の中における分子又は原子の飛行時間を計測することによりその分子又は原子である粒子の質量が計算により求められ、検出器8の信号強度の比較から測定対象のPCB濃度を求めることができる。
【0006】
この種の技術を開示する公知文献としては、下記に記載した非特許文献1が存在する。
【0007】
【非特許文献1】
ANALYTICAL CHEMISTRY VOL.59 NO.1 JANUARY 1 1987 31A [Optically Selective Molecular Mass Spectrometry]
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如きレーザイオン化質量分析装置を用いる計測では、PCB等の有機ハロゲン化物が、その不揮発性に起因して試料ガス1を供給する配管に付着することがあるが、付着した場合、計測結果を評価する際に、その計測シグナル値が試料ガス1に由来するのか、又は前記配管等の付着物に由来するのかを明確に区別することが困難であるため、計測精度が低下するという問題がある。特に、ng単位又はpg単位の極微量な成分を分析する場合には致命的な問題となる。
【0009】
また、当該水熱分解システムでは、当該処理プラント内のPCB濃度が異なる多くの測定点でサンプリングした試料ガス1を分析する必要があるが、前記配管付着の問題が解決されない限り、各サンプリング点からレーザイオン化質量分析装置に至る配管を集合させて、一部の共有化等を図ることができない。したがって、この場合には、当該システムのコストの高騰の原因となる。
【0010】
このため、洗浄ガスを用いて、配管内を洗浄することも行われているが、この場合においても、高濃度の試料を導入測定した後では、配管清浄化に時間(数日から1週間程度ガスを流す)を要するという問題がある。また、PCBの処理設備からPCB濃度を分析する分析室が離れている場合、例えば100m以上もの配管を不活性ガスで洗浄するには更に時間を要する。さらに、測定箇所が複数となると、それだけ配管の数が完全に清浄化していることが前提となるので、洗浄時間の短縮は切実な問題となる。特に、排ガス中の濃度の検出・監視は、オンラインモニタリングとして連続的に行う必要があるため、洗浄時間の可及的な短縮が要求される。
【0011】
また、試料ガス1の直接導入方式の場合、導入する試料ガス1の量に対しレーザイオン化質量分析装置に導入されるガス量比は1/10000程度であり、精度感度を維持させることが困難になる。測定感度は、レーザイオン化質量分析装置に供給する試料ガスの濃度及び供給電流に比例するが、ガス量比が小さい場合には、供給電流を増加させざるを得ず、この場合の供給電流が装置に対する許容電流で制限されてしまうからである。
【0012】
本発明は、上記従来技術に鑑み、配管内に対する芳香族化合物等の付着を生起することなく、高精度に計測でき、さらに多点サンプリングも合理的に行うことができる芳香族化合物の検出システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の構成は、次の点を特徴とする。
【0015】
1) サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、
一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した非磁性材料で形成した配管と、
容器部を炭素鋼等の磁性材料で形成するとともに前記配管内に配設したカートリッジと、
前記配管に沿って走行するとともに、その磁力でカートリッジを吸引して前記配管内を搬送する磁力搬送手段とを有し、
前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、
前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有すること。
【0016】
2) 上記1)に記載する芳香族化合物の検出システムおいて、
配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段を有すること。
【0017】
3) サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、
一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した配管と、
前記配管内に配設したカートリッジと、
前記配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段と、
配管内の分析装置側を負圧にすることによりカートリッジを分析装置側に吸引して搬送する吸引搬送手段と、
配管内のサンプリング点側を負圧にすることによりカートリッジをサンプリング点側に搬送する吸引搬送手段とを有し、
前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、
前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有すること。
【0018】
4) 上記2)または3)に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段と、
それぞれの一端開口部が試料ガスのサンプリング点に臨むとともに、それぞれの他端開口部が前記配管選択手段に臨むようこの配管選択手段に接続した複数の配管とを有するとともに、
分析装置に連通する配管を前記管路選択手段の一つのポートに接続したこと。
【0019】
5) 上記4)に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
管路選択手段の一つのポートに外部に開口するカートリッジ給排管を接続し、このカートリッジ給排管を介して前記管路選択手段からカートリッジを外部に取り出すとともに外部から管路選択手段にカートリッジを導入し得るように構成したこと。
【0020】
6) 上記2)乃至5)に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段を、配管の分析装置側の端部と分析装置との間に配設する一方、
管路選択手段の各ポートにカートリッジを導入し得る複数の分岐管を接続し、各分岐管の先端部で待機するカートリッジを加熱するとともに、このように待機するカートリッジの一つを順に選択して各カートリッジが捕集している試料ガスを前記分析装置内に導入するように構成したこと。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
本発明は、レーザイオン化質量分析装置に対して測定点の試料ガスを供給する際、測定点とレーザイオン化質量分析装置を連絡する配管から直接、試料ガスを引くのではなく、吸着剤を充填したカートリッジを使用して、測定点でこの吸着剤に試料ガスを吸着させて捕集し、捕集後のカートリッジを、配管中を走行させてレーザイオン化質量分析装置まで搬送するものである。すなわち、カートリッジは、以下に述べる各実施の形態において、共通に使用される。そこで、このカートリッジの基本的な構成を第1の実施の形態として図1に基づき、先ず説明する。
【0023】
図1は(a)はカートリッジを、配管に収納した状態で示す縦断面図、同図(b)はカートリッジ部分の横断面図である。両図に示すように、カートリッジ11は円筒状の容器部12と、この容器部12の両端部を閉塞する石英フィルタ13、14と、これら石英フィルタ13、14に水平方向に突出して取り付けたサンプリング管15及び試料導入管16と、容器部12の外周面に配した多数のベアリング17とを有している。
【0024】
ここで、吸着剤18は、PCB等を含有する試料ガスを吸着することによりこの試料ガスを捕集するもので、加熱する必要がある点を考慮して活性炭(石炭、やしがら)、ゼオライト、アルミナ等を材料として粒径が0.1mm〜2.0mm程度に粒状化したものを容器部12内に充填している。サンプリング管15は石英フィルタ13を介して、また試料導入管16は石英フィルタ14を介して容器部12内にそれぞれの一方の開口端が臨んでいる。石英フィルタ13、14は、吸着剤18が捕集している試料ガスが容器部12の外部に漏出するのを防止する機能を有する。また、ベアリング17は、配管19の内周面に当接して動摩擦力を低減し、当該カートリッジ11の配管19の軸方向に沿う走行を円滑に行わせるためのものである。
【0025】
配管19の材質は、種々のものが考えられるが、SUS製のものが汎用されている。ただ、カートリッジ11の搬送手段として磁力を利用する場合(詳細は後述する。)には、容器部12を磁性体(例えば炭素鋼)で形成する一方、配管19は、その外周側からの磁力を容器部12に及ぼすため非磁性体、例えば樹脂等で形成する必要がある。
【0026】
上述の如きカートリッジ11は、図1(a)に示すような状態で配管19の内部に装着される。かかる装着状態では、サンプリング管15及び試料導入管16の中心軸が配管19の中心軸に一致する位置関係となる。配管19は、サンプリング配管20に弁21を介して連通している。ここで、サンプリング配管20には測定点における試料ガスを流通させてある。カートリッジ11は、そのサンプリング管15の先端部を開状態の弁21に挿入することによりサンプリング配管20内を流通する試料ガスを容器部12内に導入して吸着剤18に吸着させる。ここで、カートリッジ11内に試料ガスを導入することができるようにするための構造は種々考えられる。それぞれの具体的な構造については後に詳述する。また、試料ガスは、サンプリング配管20内を流通させて採取する態様に限定するものではない。特定の処理室内の空気を試料ガスとする場合等には、配管19の一端部を当該室内に臨むように設置する。
【0027】
このときサンプリングする試料ガスは、サンプリング配管20を流通するガスに限定する必要はない。測定点が存在する処理室等の特定の部屋の室内に配管19の開口端を臨ませることによりこの部屋のガスをサンプリングするようにしても勿論良い。この点は、以下の実施の形態においても同様である。
【0028】
カートリッジ11は試料ガスを捕集した後、配管19内をレーザイオン化質量分析装置のガス導入口に向けて搬送する。ガス導入口において、これを介する試料ガスのレーザイオン化質量分析装置(図1には図示せず。)への供給の際には、試料導入管16を、試料ガスの採取時と同様に、前記ガス導入口の開状態の弁に挿入し、吸着剤18に吸着して捕集している試料ガスを当該レーザイオン化質量分析装置の真空チャンバ内に供給する。このとき、前記ガス導入口側における配管19には、ヒータ等の加熱手段を設けてあり、カートリッジ11を外周側から加熱するようになっている。かかる加熱により、またカートリッジ11の試料導入管16の先端が臨むレーザイオン化質量分析装置の真空チャンバ内は真空雰囲気であることにより、吸着剤18が吸着している試料ガスは、試料導入管16を介して前記真空チャンバ内に良好に導入される。
【0029】
図2は、本発明の第2の実施の形態を概念的に示す説明図である。同図に示すように、本形態はカートリッジ11を搬送する手段として磁力を利用するものである。すなわち、内部に収納するカートリッジ11の走行路となる配管19の上方には円弧状の磁石22が、例えばモータ駆動による自走又は牽引ワイヤ等による牽引により配管19の軸方向に走行可能に配設してある。この磁石22の両端部には、係止部材23、24が固着してあり、この係止部材23、24を介してレール25、26にその位置が規制される構造となっている。レール25、26は、配管19の外周面の左右の中央部に、その軸方向に亘り固着してある。また、磁石22の内周面と配管19の外周面との間には、両面にそれぞれ当接するよう多数のベアリング27が介在させてある。かかる磁力搬送を可能にするため、本形態におけるカートリッジ11の容器部12は磁性体で形成してある。また、配管19は樹脂等の非磁性体で形成してある。
【0030】
かくして、磁石22は、配管19の外周面の上方をこの配管19に沿って走行するが、このとき磁性体である容器部12をその磁力で吸引することによりカートリッジ11と一体的に走行する。すなわち、本形態においては、測定点で試料ガスを吸引・捕集したカートリッジ11は磁石22の移動とともに配管19内をレーザイオン化質量分析装置まで搬送され、このレーザイオン化質量分析装置の位置で、カートリッジ11により搬送してきた試料ガスをレーザイオン化質量分析装置の真空チャンバ内に供給する。
【0031】
図3は図2に示す磁気搬送方式を採用した搬送システムを概念的に示す説明図である。同図中、図2と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。同図に示すように、配管19の一方の端部は弁21を介してサンプリング配管20に連通するとともに、他方の端部は弁22を介してレーザイオン化質量分析装置23のガス導入口24に連通している。また、ガス導入口24とレーザイオン化質量分析装置23の真空チャンバとの間にも弁25を介在させてある。弁26は配管19のサンプリング配管20側でその途中に介在させてある。この弁26は、その開状態ではカートリッジ11の通行も許容するゲート弁である。吸引ポンプ27は弁28を介して配管19の弁21と弁26との間に連通している。なお、配管19の図中太線で示した部分及びガス導入口24の部分は加熱部位29となっている。
【0032】
かかる搬送システムにおける試料ガスの採取からレーザイオン化質量分析装置23に向けての搬送時の態様を説明する。
【0033】
初期状態では、全部の弁21、22、25、26、28を閉状態としておく。かかる状態で、試料ガスのサンプリングを行う際には、弁21及び弁28を開状態として吸引ポンプ27を駆動する。この結果、サンプリング配管20を流通する試料ガスは弁21、28を介して吸引ポンプ27に吸引される。このように吸引される試料ガスは途中でカートリッジ11のサンプリング管15から容器部12内に至り吸着剤18と接触した後、試料導入管16を介して吸引ポンプ27に吸引される。この結果、その一部が吸着剤18に吸着される。すなわち、カートリッジ11で試料ガスを捕集することができる。
【0034】
カートリッジ11に試料ガスを捕集した後、弁21、28を閉状態とし、弁26、22を開状態とする。かかる状態で磁石22をレーザイオン化質量分析装置23に向けて走行させる。この結果、カートリッジ11は、加熱部29を走行することにより加熱されながら弁22の位置に至る。ここで、カートリッジ11の試料導入管16を弁22に挿入するとともに弁25を開状態とする。この結果、カートリッジ11の吸着剤18に捕集した試料ガスが、試料導入管16を介してレーザイオン化質量分析装置23のチャンバ内に真空引きされる。かくして、レーザイオン化質量分析装置23で所定の分析処理が行われる。
【0035】
上述の操作を繰り返すことにより、測定点の試料ガスをレーザイオン化質量分析装置23に搬送して当該レーザイオン化質量分析装置23内に導入することができる。
【0036】
図4はカートリッジ11の搬送方式が異なる本発明の第3の実施の形態に係る搬送システムを概念的に示す説明図である。本形態は吸引搬送方式を採用する。ただ、多くの構成部分が図3に示す磁気搬送方式と同様である。そこで、図3と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
【0037】
同図に示すように、本形態はカートリッジ11の吸引搬送のためにさらに2台の吸引ポンプ29、30を具備している。また、弁21よりもさらにサンプリング配管20側には弁31を配設してある。吸引ポンプ29は、弁32を介して弁21、31の間の配管19内に連通している。吸引ポンプ30は、弁33を介してガス導入口24内に連通している。ガス導入口24から弁33に至る管路の途中からは吸気管35が分岐させてあり、弁34はこの吸気管35に配設してある。
【0038】
かかる搬送システムにおける試料ガスの採取からレーザイオン化質量分析装置23に向けての搬送時の態様を説明する。
【0039】
初期状態では、全部の弁21、22、25、26、28、31、32、33、34を閉状態としておく。かかる状態で、試料ガスのサンプリングを行う際には、弁21及び弁28とともに弁31を開状態として吸引ポンプ27を駆動する。この結果、サンプリング配管20を流通する試料ガスは弁21、28を介して吸引ポンプ27に吸引される。このように吸引される試料ガスは途中でカートリッジ11のサンプリング管15から容器部12内に至り吸着剤18と接触した後、試料導入管16を介して吸引ポンプ27に至る。この結果、その一部が吸着剤18に吸着される。すなわち、カートリッジ11で試料ガスを捕集することができる。
【0040】
カートリッジ11に試料ガスを捕集した後、弁31、28を閉状態とし、弁26、22、33を開状態とする。かかる状態で吸引ポンプ30を駆動する。この結果、カートリッジ11のレーザイオン化質量分析装置23側の配管19内が負圧になる。この結果、カートリッジ11は、加熱部29を走行することにより加熱されながら弁22の位置に至る。ここで、カートリッジ11の試料導入管16を弁22に挿入するとともに弁25を開状態とする。同時に弁33を閉状態とする。この結果、カートリッジ11の吸着剤18に捕集した試料ガスが、試料導入管16を介してレーザイオン化質量分析装置23の真空チャンバ内に真空引きされる。かくして、レーザイオン化質量分析装置23で所定の分析処理が行われる。
【0041】
一方、カートリッジ11を弁22の位置から初期位置に戻す際には弁25を閉状態とし、同時に弁32、34を開状態とする。かかる状態で吸引ポンプ29を駆動する。この結果、カートリッジ11のサンプリング配管20側の配管19内が負圧になる。この結果、カートリッジ11は、弁21の位置まで搬送されて初期状態となる。
【0042】
上述の操作を繰り返すことにより、測定点の試料ガスをレーザイオン化質量分析装置23に搬送して当該レーザイオン化質量分析装置23内に導入することができる。
【0043】
図5(a)は、多点サンプリング方式を実現した本発明の第4の実施の形態を概念的に示す説明図である。同図は、複数の測定点のそれぞれに臨む開口部を有する各配管36、37、38が一本の配管19に集合されてレーザイオン化質量分析装置23に至る様子を概念的に示しており、各測定点の集合を符号Aで象徴的に示している。
【0044】
各配管36〜38を集合させて一本の配管19にまとめる位置には管路選択手段39が設けてある。この管路選択手段39は、図5(b)に示すように、円筒状のケーシング40と、このケーシング40の内部に配設されてカートリッジ11が入り込む凹部である溝部41aを有するとともに水平面内を回動可能に形成した回転円盤部41と、この回転円盤部41の中央部を支持して駆動源の駆動により回転円盤部41を回動する回動軸42とを有している。
【0045】
図5(b)は配管36を搬送されてきたカートリッジ11が溝部41aに入り込んでいる状態であるが、かかる位置から回転円盤部41が反時計方向に45度回動することにより、カートリッジ11の中心軸を配管19の中心軸に一致させることができる。したがって、かかる状態でカートリッジ11に配管19の軸方向に向かう力を付与すればカートリッジ11は配管19内をレーザイオン化質量分析装置23に向けて搬送することができる。
【0046】
同様に、回転円盤部41を適宜回動することにより配管37、38を介して溝部41aにカートリッジ11を入り込ませることができ、またカートリッジ11の中心軸が配管19の中心軸に一致するようにその位置を調整することもできる。かくして、いずれの配管36〜38で搬送されてきたカートリッジ11、換言すれば場所が異なる各測定点の試料ガスを捕集しているカートリッジ11を管路選択手段39でその方向を転換することにより配管19に送り込むことができる。したがって、管路選択手段39をなるべく測定点の近傍に配設して全搬送路に占める一本の搬送路である配管19の割合を可及的に長くすることにより搬送システムの設備費を削減することができる。
【0047】
図5(a)中にカートリッジ11の搬送手段は示していないが、図3及び図4に示す搬送手段を同様に適用し得る。
【0048】
図6は図5に示す実施の形態の管路選択手段39にカートリッジ給排管43を接続したものである。この場合、カートリッジ給排管43の一端開口部は、当然管路選択手段39の内部に臨んでいる。このカートリッジ給排管43を利用すれば管路選択手段39を介してカートリッジ11を外部に排出することができ、また配管36〜38の内部に導入することができる。すなわち、カートリッジ11の交換を容易且つ円滑に行うことができる。
【0049】
ちなみに、カートリッジ給排管43を設けることなくカートリッジ11の取り出し、導入を行う場合には何れかの配管19、36〜38を外す必要がある。
【0050】
なお、図6中、図5と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図6中にカートリッジ11の搬送手段は示していないが、図3及び図4に示す搬送手段を同様に適用し得る。
【0051】
図7は本発明の第6の実施の形態を概念的に示す説明図である。本形態は次の事実に着目して提案するものである。すなわち、カートリッジ11の吸着剤18に吸着させた試料ガスは、レーザイオン化質量分析装置23に供給するため、抜いてやる必要がある。このため、カートリッジ11を加熱しており、またレーザイオン化質量分析装置の真空チャンバ内の負圧を試料導入管16を介して吸着剤18に作用させている。ここで、予め十分な加熱処理が終了していれば真空引きによる試料ガスの吸引処理を効率的に行うことができる。具体的には、複数のカートリッジ11を同時に加熱することができれば、一つのカートリッジ11から試料を抜き出している間に残りのカートリッジ11の加熱処理を行うことができ、連続的な分析処理が可能となる。ちなみに、カートリッジ11を一本づつ処理する場合には、十分な温度まで加熱するのに5分乃至10分を要する。
【0052】
本形態では、複数カートリッジ11の一時待機、及び待機中の加熱処理を実現することにより、加熱処理に伴う待機時間を削減し得るよう工夫している。具体的には、図7に示すように、レーザイオン化質量分析装置23のイオン加速電極23a部分に試料ガスを供給するため、ガス導入口24のみならずガス導入口45、46も有している。ガス導入口45、46はそれぞれ弁47、48を介してレーザイオン化質量分析装置23のイオン加速電極23a部分に試料ガスを供給するようレーザイオン化質量分析装置23内に連通している。また、各ガス導入口24、45、46は、配管19のレーザイオン化質量分析装置23側の端部に接続した管路選択手段39から伸びる分岐配管49、50、51の先端部に接続してある。なお、図7中にカートリッジ11の搬送手段は示していないが、図3及び図4に示す搬送手段を同様に適用し得る。
【0053】
かかる本形態において、配管19内を走行して搬送されてきたカートリッジ11は管路選択手段39で所定の分岐管49〜51に分岐されて各分岐管49〜51の先端部に至る。そして、ここで待機するが、この待機期間を利用して加熱される。すなわち、何れかの分岐管49〜51内のカートリッジ11が試料ガスをレーザイオン化質量分析装置23内に供給している間、他の分岐管49〜51内のカートリッジ11はその先端部で加熱されながら待機している。したがって、この待機中に十分加熱され、一つのカートリッジ11からの試料ガスの導入処理が終了した際には、連続して次のカートリッジ11が捕集する試料ガスの導入処理を行うことができる。このように、本形態によれば、待機時間を利用してカートリッジ11の所定の加熱処理を行い得るので、レーザイオン化質量分析装置23内への試料ガスの導入処理を連続的に行うことができる。
【0054】
なお、図7はレーザイオン化質量分析装置23及びその近傍部分のみを示したが、その他の部分は図3〜図6の何れかの搬送系と組み合わされる。
【0055】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したように、請求項1に記載する発明は、サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した非磁性材料で形成した配管と、容器部を炭素鋼等の磁性材料で形成するとともに前記配管内に配設したカートリッジと、前記配管に沿って走行するとともに、その磁力でカートリッジを吸引して前記配管内を搬送する磁力搬送手段とを有し、前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有するので、
磁力の作用によりカートリッジを配管を介して目的の位置まで良好に搬送することができる。
【0057】
請求項2に記載する発明は、請求項1に記載する芳香族化合物の検出システムおいて、配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段を有するので、
サンプリング点の試料ガスを導入してカートリッジの吸着剤に吸着させ、かかる状態で磁力の作用によりカートリッジを配管を介して分析装置に向けて良好に搬送し得る。
この結果、分析装置に導入されるノイズ要素を除去でき、試料ガスに極微量含まれる芳香族化合物を高精度に検出し得る。
【0058】
請求項3に記載する発明は、サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した配管と、前記配管内に配設したカートリッジと、前記配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段と、配管内の分析装置側を負圧にすることによりカートリッジを分析装置側に吸引して搬送する吸引搬送手段と、配管内のサンプリング点側を負圧にすることによりカートリッジをサンプリング点側に搬送する吸引搬送手段とを有し、前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有するので、
サンプリング点の試料ガスを導入してカートリッジの吸着剤に吸着させ、かかる状態で配管内の圧力差を利用してカートリッジを目的の位置まで良好に搬送することができる。
この結果、分析装置に導入されるノイズ要素を除去でき、試料ガスに極微量含まれる芳香族化合物を高精度に検出し得る。
【0059】
請求項4に記載する発明は、請求項2または請求項3に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段と、それぞれの一端開口部が試料ガスのサンプリング点に臨むとともに、それぞれの他端開口部が前記配管選択手段に臨むようこの配管選択手段に接続した複数の配管とを有するとともに、分析装置に連通する配管を前記管路選択手段の一つのポートに接続したので、
請求項2、3に記載する発明の作用・効果に加え、配管選択手段で、多点でサンプリングした試料ガスを集合・分岐することにより分析装置に向かう大部分の配管を一本で形成することができ、配管構成を簡潔にしてこの点に起因するコストの飛躍的な低減を図り得る。同時に、低コストで多点サンプリングが可能になるので、サンプリング点が増加しても試料ガスの良好な連続監視を行い得る。
【0060】
請求項5に記載する発明は、請求項4に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、管路選択手段の一つのポートに外部に開口するカートリッジ給排管を接続し、このカートリッジ給排管を介して前記管路選択手段からカートリッジを外部に取り出すとともに外部から管路選択手段にカートリッジを導入し得るように構成したので、
請求項4に記載する発明の作用・効果に加え、配管を外すことなく、古いカートリッジの排出及び新しいカートリッジの導入を行うことができる。この結果、かかる作業に要する作業時間を飛躍的に低減し得る。
【0061】
請求項6に記載する発明は、請求項2乃至請求項5に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段を、配管の分析装置側の端部と分析装置との間に配設する一方、管路選択手段の各ポートにカートリッジを導入し得る複数の分岐管を接続し、各分岐管の先端部で待機するカートリッジを加熱するとともに、このように待機するカートリッジの一つを順に選択して各カートリッジが捕集している試料ガスを前記分析装置内に導入するように構成したので、
請求項2乃至5に記載する発明の作用・効果に加え、分析装置に試料ガスを導入するための加熱処理の時間を待機時間を利用することにより実質的に除去することができ、試料ガスの連続分析に大いに資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカートリッジを示す図で、同図(a)はカートリッジを配管に収納した状態で示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る磁気搬送手段を概念的に示す説明図である。
【図3】図2に示す磁気搬送手段を採用した搬送システムを概念的に示す説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る搬送システムを概念的に示す説明図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を概念的に示す説明図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態を概念的に示す説明図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態を概念的に示す説明図である。
【図8】レーザイオン化質量分析装置を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
11 カートリッジ
12 容器部
15 サンプリング管
16 試料導入管
18 吸着剤
19 配管
22 磁石
23 レーザイオン化質量分析装置
27、29、30 吸引ポンプ
36、37、38 配管
39 管路選択手段
43 カートリッジ給排管
49、50、51 分岐管
Claims (6)
- サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、
一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した非磁性材料で形成した配管と、
容器部を炭素鋼等の磁性材料で形成するとともに前記配管内に配設したカートリッジと、
前記配管に沿って走行するとともに、その磁力でカートリッジを吸引して前記配管内を搬送する磁力搬送手段とを有し、
前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、
前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有する
ことを特徴とする芳香族化合物の検出システム。 - 請求項1に記載する芳香族化合物の検出システムおいて、
配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段を有することを特徴とする芳香族化合物の検出システム。 - サンプリング点で採取した芳香族化合物を含有する試料ガスをその分析装置に供給することにより試料ガス中の芳香族化合物を検出する芳香族化合物の検出システムにおいて、
一方の開口端が前記試料ガスのサンプリング点に臨み、他方の開口端が前記試料ガスを導入してその成分を分析する分析装置のガス導入部に臨んで前記サンプリング点と前記分析装置との間に配設した配管と、
前記配管内に配設したカートリッジと、
前記配管内の一部を負圧にすることによりサンプリング点から試料ガスを配管内に導入するとともに、この試料ガスがカートリッジのサンプリング管から容器部内を通過して試料導入管から排出されるよう吸引することにより前記容器部内の吸着剤に試料ガスを吸着させる吸引手段と、
配管内の分析装置側を負圧にすることによりカートリッジを分析装置側に吸引して搬送する吸引搬送手段と、
配管内のサンプリング点側を負圧にすることによりカートリッジをサンプリング点側に搬送する吸引搬送手段とを有し、
前記カートリッジは、両端部を蓋部材で閉塞するとともに前記試料ガスを吸着して捕集する吸着剤を内部に充填した筒状の容器部と、前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを導入し得るよう前記容器部の内部に連通するサンプリング管と、
前記蓋部に水平方向に突出して取り付けられ、前記試料ガスを排出し得るよう前記容器部の内部に連通する試料導入管とを有する
ことを特徴とする芳香族化合物の検出システム。 - 請求項2または請求項3に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段と、
それぞれの一端開口部が試料ガスのサンプリング点に臨むとともに、それぞれの他端開口部が前記配管選択手段に臨むようこの配管選択手段に接続した複数の配管とを有するとともに、
分析装置に連通する配管を前記管路選択手段の一つのポートに接続したことを特徴とする芳香族化合物の検出システム。 - 請求項4に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
管路選択手段の一つのポートに外部に開口するカートリッジ給排管を接続し、このカートリッジ給排管を介して前記管路選択手段からカートリッジを外部に取り出すとともに外部から管路選択手段にカートリッジを導入し得るように構成したことを特徴とする芳香族化合物の検出システム。 - 請求項2乃至請求項5に記載する芳香族化合物の検出システムにおいて、
配管を接続する複数のポートを有し、内部に導入したカートリッジを回動してその向きを任意に変更し得る転車台状の管路選択手段を、配管の分析装置側の端部と分析装置との間に配設する一方、
管路選択手段の各ポートにカートリッジを導入し得る複数の分岐管を接続し、各分岐管の先端部で待機するカートリッジを加熱するとともに、このように待機するカートリッジの一つを順に選択して各カートリッジが捕集している試料ガスを前記分析装置内に導入するように構成したことを特徴とする芳香族化合物の検出システム。
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