JP3833823B2 - エレベータの復旧支援システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの地震時の安全システムに関し、特に地震発生時に地震感知器により運転を停止したエレベータを迅速に復旧するための情報を提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータの地震時の安全装置として、地震感知器を含む地震時管制運転制御装置が用いられている。この制御装置は、地震感知器が設定された感知レベル以上の揺れを感知すると、エレベータを最寄り階に停止して乗客を安全に避難させ後、エレベータの運行を停止する。そして、地震の揺れがおさまった後に、保守会社の復旧作業員が個々の停止したエレベータの現場に赴いて点検を行い、異常がなければ運行を再開する操作を制御装置に対して行い、エレベータの復旧を行う。この復旧作業を迅速かつ効率よく行うためには、どのエレベータが停止しているかを短時間で確実に把握することが重要である。
【0003】
地震発生時にどのエレベータが停止しているかを把握する手段としては、上記地震時管制運転制御装置を電話回線に接続し、地震によりエレベータが停止した場合、その旨の信号を電話回線を通して復旧作業員の待機している監視センターに送信する方法が考案されている。しかしながら、この方法では大都市圏における地震のように、数千台ものエレベータが一度に停止した場合、管制運転制御装置からの信号が管制センターに殺到して電話回線の容量オーバーとなり、正常に信号を受信できなくなるという問題があった。
【0004】
このため、管制運転制御装置では信号を発信せず、監視センターの方から逐次個々の管制運転制御装置に電話をかけてエレベータの停止状況を調べる方法(例えば特開平8−298693号広報)、管制運転制御装置にタイマーを設け、管制運転制御装置から信号を発信するタイミングをずらして監視センターへの信号の殺到を避ける方法(例えば特開平5−2694号広報)、あるいは全ての管制運転制御装置から信号を発信するのではなく、いくつかのエレベータをまとめた地域における代表エレベータの管制運転制御装置のみが信号を発信する方法(例えば特開平5−43157号広報)、さらには地震が発生した場合に、保守要員が携帯端末装置を携行し、この携帯端末装置を用いて各エレベータの停止状況に関する情報を収集する方法(例えば特開平10−7337号広報)などが従来において考案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来における停止エレベータの把握方法のうち、監視センターからエレベータの停止状況を調べる方法、あるいはタイマーを設けて信号の発信するタイミングをずらす方法、それに携帯端末装置を用いる方法には、監視センターの管轄地域が大都市圏のように多数のエレベータを抱える地域である場合、地震によるエレベータの停止状況の全容が分かるまでに多くの時間を要するという問題がある。即ち、いずれの方法においても、監視センターが管轄する全てのエレベータを逐次調べることになるので、地震によって停止したエレベータの数がごくわずかであったとしても、全てのエレベータを調べ終わるまでは、その全容を把握することができない。従って、迅速な復旧対応が取れないという問題があった。
【0006】
また、上記従来における停止エレベータの把握方法は、管制運転制御装置と監視センターとの間で地震発生後速やかに通信を行うための手段を必要とする。このため、この通信手段が使用不可能な状況となった場合は、所定の機能を果たすことができなくなるという問題があった。また、管制運転制御装置の側に通信対応の機能を設ける必要があるので、このようなシステムを新たに導入しようとした場合には、個々のエレベータの地震時管制運転制御装置を改造するなど多大の費用がかかるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記のような従来の事情を背景になされたものであり、地震発生時において、地震感知器により多数のエレベータが停止する状況の全容を迅速に把握でき、しかも多大な費用を必要とする新たな通信機能などを設ける必要がなくて導入費用を安価で済ませることが可能なエレベータの復旧支援システムの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、過去の地震の際のエレベータの停止状況つまり地震感知器の動作状況に関するデータを利用することで、今回の地震に際しての各エレベータの停止状況を予測するようにしている。即ち、過去の地震発生時におけるエレベータの地震感知器の動作状況に関する情報を、その地震についての地震情報、例えば震源位置や地震規模などと対応付けて記録したデータベースを作成し、新たな地震が発生した際には、この地震の地震情報に最も近い過去の地震に関する地震情報をデータベースから選出し、この地震情報に対応する各エレベータの停止状況データから新たな地震の際の各エレベータの停止状況を予測するようにしている。このようにすることで、多数のエレベータについてそれらの停止状況の全容を迅速に把握することができ、効率的に復旧作業を進める上での有効な支援を与えることができる。しかも地震発生時に通信手段を用いて個々のエレベータの停止状況を調べる必要がないので、特別な通信対応の機能を設けなくとも済み、導入費用を安価で済ませることが可能となる。
【0009】
上記のような基本的な考えに基づくエレベータの復旧支援システムは、複数のエレベータについてそれぞれの情報として、各エレベータの識別番号(ID)、所在位置、地震感知器の設定値を含むエレベータ情報を記憶するエレベータ情報データベースと、前記複数のエレベータにおける地震感知器の動作状況として、エレベータの識別番号(ID)、当該エレベータに影響を及ぼした過去の地震を識別する地震コード、各エレベータの地震感知器が前記地震コードに対応する地震において動作したか否かを示す地震感知器の動作データ及び各地震感知器の設定値を記録した感知器動作データと、過去の地震に関する情報として、過去の地震を識別する地震コード、その地震の震源位置、地震規模(強さ)を記録した地震情報データと、を記録した感知器動作事例データベースと、を備え、新たな地震の発生時にその地震の震源位置、地震規模(強さ)を入力し、前記地震情報データから最も近い過去の地震コードを探し、その地震コードから前記地震感知器動作データに基づいて地震感知器が動作するエレベータを予測し、その結果を表示するようにしてなる。
【0010】
上記のようなエレベータの復旧支援システムは、地震感知器が動作すると予測されたエレベータの所在地をエレベータ情報データベースに基づいて求め、地図上に表示するようにしてなる。
【0011】
また上記のようなエレベータの復旧支援システムは、地震感知器が動作すると予測されたエレベータの所在地をエレベータ情報データベースに基づいて求め、地図上に表示する地域をメッシュ領域に区切り、前記予測されたエレベータの各メッシュ領域に含まれる台数を係数し、その数に対応してメッシュ領域に色の階調を付けて表示するようにしてなる。
【0012】
上記のようなエレベータの復旧支援システムは、地図データ上に表示する表示地域の広さの範囲である表示範囲を選択する選択手段と、地図データ上での表示地域を所定距離間隔で格子状に区画した個々のメツシュ領域に対してその領域に含まれる地震感知器が動作したと予測されたエレベータの数を求める演算手段とをさらに備えることができ、このようにすることで、さらに一層機能性を高めることができる。この場合には表示手段は、前記選択手段にて狭い表示地域での表示が選択された場合には、地震感知器が動作したと予測された個々のエレベータの所在位置を地図データ上にマークして表示し、前記選択手段にて広い表示地域での表示が選択された場合には、前記メッシュ領域に対して前記演算手段で求めた数値に応じた色の階調を表示することになる。
【0013】
さらに上記のようなエレベータの復旧支援システムは、新たに発生した地震に関する地震情報の入力をシステムの操作者が操作して行う形態の他に、常時地震観測を行っている機関から直接的に地震情報を入力する形態も可能である。後者の形態のための地震情報の入力手段は、地震発生時にその地震に関する情報を獲得する観測手段と接続され、前記観測手段から前記地震に関する情報を入力する機能を備えたものとなる。
【0015】
上記のようなエレベータの復旧支援システムは、その基本構造を利用することで、地震により発生するエレベータの被害を分析するシステムとしても機能させることができ、この分析に基づいてエレベータの耐震設計上で有用なデータを得ることなどができる。そのようなエレベータの被害分析システムは、地図上で被害の分布状況を分析する地図方式のものと、グラフ化して被害の状況を分析するグラフ方式のものとが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に第1の実施形態によるエレベータの復旧支援システムの構成を示す。本システムは、エレベータ1、感知器動作予測プログラム2、感知器データ収集プログラム3、感知器動作事例データベース4、エレベータ情報データベース5、地図データベース6、処理装置7、表示装置8、入力装置9、電話回線への接続装置10、電話回線12、及びエレベータ1を設置したビルに備え付けの電話機13を含んでいる。またエレベータ1には、駆動装置101、地震感知器102、地震感知器102の動作信号を検出してエレベータの地震時管制運転を実施する制御装置103、地震感知器102の動作状況を記憶する記憶装置104、及び電話回線への接続装置105が設けられている。
【0022】
感知器動作予測プログラム2や感知器データ収集プログラム3は、例えばコンピュータ装置などの処理装置7上のプログラムとして実装される。感知器動作事例データベース4、エレベータ情報データベース5及び地図データベース6は、処理装置7に接続された外部記憶装置上のデータファイルとして実装される。表示装置8は、例えばCRTディスプレイなどであり、後述する予測結果の表示手段としても機能し、処理装置7で制御される。入力装置9は、処理装置7への入力用で、地震情報の入力手段などとして機能し、例えばキーボードや位置入力装置(マウス)などを用いる。電話回線への接続装置10及び105は、例えば電話機能付きモデムなどの電話接続機能を備えたデータ転送装置である。また本実施形態においては、処理装置7、表示装置8、入力装置9、及び各データベース類を、本システムで管轄すべき全てのエレベータを監視する監視センター11に設置している。
【0023】
図2と図3に、感知器動作事例データベース4に記録される事例データの中身の例を示す。図2は、過去の地震における個々のエレベータの地震感知器の動作状況を記録した地震感知器動作データ401である。本データは、エレベータの識別番号(ID)、当該エレベータに影響を及ぼした過去の地震を識別する地震コード、各エレベータの地震感知器が前記地震コードに対応する地震において動作したか否かを示す地震感知器の動作データ及び各地震感知器の設定値からなる。地震感知器の動作データは、0が動作せずで、1が動作したことを意味する。図3は、過去の地震に関する情報を記録した地震情報データ402であり、過去の地震を識別する地震コード、その地震の震源位置と深さ、及び地震規模のデータからなる。これらのデータ401、402は、地震コードにより関係付けられている。
【0024】
エレベータ情報データベース5の中身は、例えば図4に示すエレベータ情報501である。このエレベータ情報501は、エレベータの識別番号(ID)、そのエレベータが設置されているビルの名称、電話番号及び所在位置、それにエレベータの納入年や機種、高さ(全高)、あるいはそのエレベータにおける地震感知器の設定値などの情報からなる。
【0025】
地図データベース6の中身は、例えば図5に示す地図情報601であり、監視センターで管轄するエレベータの所在地を包含する地域の地図の形態をとり、より具体的には街路図や市区町村の境界を示す行政界図、おもだった道路や鉄道、河川等を含む道路地図などの形態をとることができる。
【0026】
以上のような本実施形態によるエレベータの復旧支援システムの動作を以下に説明する。図6に感知器動作予測プログラム2の動作手順を示す。本プログラムは、まず図7に示すような操作画面220を表示装置8に表示し、操作者の指示入力を促す(201)。この操作画面220は、地震感知器の動作状況の予測結果を表示する表示領域221、地震発生時に地震情報を入力する地震情報入力領域222、設定した地震情報に対する予測表示を指示する操作ボタン223、予測プログラムの終了を指示する操作ボタン224、予測表示を行うべき地域を選択するための操作領域225と選択ボタン226、及び予測表示で表示される領域の縮尺や場所を調整する表示調整のための操作領域227を含む。
【0027】
地震が発生すると操作者は、まず発生した地震の震源位置(緯度及び経度)、強さ等を地震情報入力領域222に入力する。すると、予測プログラムの処理手順202、203によりそれらのデータがプログラムに取り込まれる。次に、操作者は予測表示をすべき地域を、キーボードを用いて操作領域225に書き込むか、または選択ボタン226を押して表示された選択リストの中から選ぶことにより指定する。すると、予測プログラムの処理手順202、206により、地域の指定がプログラムに取り込まれる。次に、操作者は以上の設定で予測表示を行うよう操作ボタン223を押してプログラムに指示を与える。すると、予測プログラムは処理手順202、204、205に従って、上記で入力の地震情報に対して指定の地域におけるエレベータの停止状況の予測値を計算し、その結果を表示領域221に表示する。この状態で、操作者が表示調整の操作領域227を操作するとそれに合わせて予測表示の縮尺が拡大・縮小されたり、表示対象領域が上下・左右に移動されて表示される(処理手順202、207、205)。また、この状態で操作者が表示地域の選択領域225や選択ボタン226を操作すると、それに応じて新たな予測対象地域の予測値を計算して表示する(処理手順202、206、204、205)。また、操作者が操作ボタン224を押すと予測プログラムは終了する。
【0028】
以上のような感知器動作予測プログラム2において、地震発生時における地震感知器の動作状況つまりエレベータの停止状況を予測する方法の原理は以下のとおりである。地震は、全くランダムな場所に発生するわけではなく、ある程度偏った地域に発生することが知られている。例えば、関東近郊においては、茨城県の南部、茨城県沖の日本海溝付近など太平洋プレートやフィリピン海プレートが大陸プレートの下に沈み込む地域で多発する傾向がある。一方、震源位置がほぼ同じである地震の場合、地面の中を伝わる地震波の経路が大体同じとなるので、地震の規模がほぼ同じであれば地表での各地域における地面の揺れの大きさの分布も大体同じようになる傾向がある。その結果、エレベータの停止状況も大体同じような傾向になると考えられる。そこで、過去の地震の震源位置と規模、及びその地震における個々のエレベータの停止状況を記録しておき、新たな地震発生時にはこの地震と同じような場所で発生した同じような規模の過去の地震を探し、そしてこの過去の地震のときのエレベータの停止状況を予測値として用いることが考えられる。本発明においては、このような考え方に基づいてエレベータの停止状況を予測する。
【0029】
図8を用いて感知器動作予測プログラム2におけるエレベータの停止状況の予測計算手順204について詳しく説明する。まず、処理装置7の作業用記憶装置上に図9に示す表示テーブル240を設け、その感知器動作の欄を全て0にセットしておく(ステップ231)。次に、操作画面220で入力された地震情報の震源位置と規模とからそれに最も近い地震を図3の地震情報データ402から探し、その地震コードをAとする(ステップ232)。最も近い地震の探索方法としては、例えば震源位置と規模の二乗誤差をそれぞれ求め、それらの和が最も小さいものを選ぶといった方法を用いることができる。次に、図2の地震感知器動作データ401を検索し、地震コードがAであり、かつ感知器動作が1であるエレベータを探す。そして、それらのエレベータに対して、表示テーブル240の対応するIDの感知器動作の欄を1にセットする(ステップ233〜239)。以上の手順により、表示テーブル240において感知器動作の欄を1にセットされたエレベータが地震感知器の動作で停止すると予測されたエレベータとなる。
【0030】
これらのエレベータについては、図4のエレベータ情報データ501からその所在位置を求め、例えば図10に示すような形で地図上の丸印228として表示する。あるいは、これらのエレベータの設置されているビル名や住所、電話番号をエレベータ情報データ501から求め、そのリストを画面に表示するものであってもよい。あるいは、地図上で個々のエレベータの区別がつかないような広い範囲について表示する場合には、表示する地域を例えば500m四方のメッシュ領域に区切り、停止すると予測されたエレベータの各メッシュ領域に含まれる台数を計数し、例えば図11に示すように、その数に対応してメッシュ領域に色の階調を付けて表示するものであってもよい。
【0031】
図10や図11に表示される予測結果を見ることによって、監視センターでは地震発生直後に管轄地域全体としてどの程度のエレベータが停止しているかの全容を把握することができる。これにより、監視センターでは、今回の地震に対する復旧作業のために緊急に多数の復旧作業員を招集すべきか、あるいは通常の作業員で対処可能なのかの判断を行うことができる。また予測結果を見ることによって、監視センターでは、停止したエレベータがどの地域に集中しているかを把握することができるので、停止エレベータの集中している地域には、復旧作業員を増員して派遣するなど復旧作業を迅速化・効率化するための施策を講じることができる。更にまた、図10のような表示を見ることにより、監視センターでは、ある地域においてどのエレベータが停止していそうかといった判断ができるので、復旧作業員に対して停止していそうなエレベータに対して優先的に赴くよう効率的な巡回順序の指示を与えることができる。
【0032】
以上の説明では、地震情報の入力手段としてキーボードやマウスなどを用いた入力装置9を用いるとしていたが、これに代えて、インターネットなどのコンピュータネットワークを入力手段とすることもできる。即ち、常時地震観測を行っている機関により公表される情報を、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して直接的に地震情報として入力するようにすることも可能である。あるいは地震計などの観測手段から直接的にデータを取り込むことができるようにする形態の入力手段とすることも可能で、この場合には観測手段で所定のレベル以上の揺れを検出した時に地震情報を自動的に入力できるようにする。
【0033】
また以上の説明では、操作者が操作画面220に対して地震情報と表示対象地域を設定することによって予測結果を表示するものとしたが、この他の形態も可能である。例えば表示対象地域を予め設定しておき、また入力手段として上記のようにコンピュータネットワークを利用できるようにし、そして常時地震を観測している機関から地震の発生と震源位置や規模に関する情報が送られてくると、その情報を自動的に取り込みむと共に予測結果を表示する形態である。更に、表示装置8をより多様な機能で働かせることも可能である。即ち通常時には顧客管理や故障連絡に対する応対など日常的な業務に関する画面を表示装置8に表示し、地震発生時には上記のように自動的に予測表示の画面220を表示する。
【0034】
次に、感知器データ収集プログラム3の動作につて説明する。このプログラム3は、地震が発生した後にその地震におけるエレベータの停止状況を収集し、感知器の動作事例として、感知器動作事例データベース4に記録する処理を行うものである。
【0035】
地震感知器が動作して停止したエレベータは、復旧作業員が赴いて復旧操作をしない限り復旧させることはできない。従って、復旧作業員が現場に赴いて復旧作業を実施し、その作業完了報告を監視センターに行う際に記録を取ることで、当該地震においてどのエレベータが停止したかの事例データを得ることができる。またこの事例データの記録は、ビルの管理人からエレベータが停止しているので復旧してほしい旨の連絡があった際に、その記録を取ることによっても行うことができる。
【0036】
図12は、このような復旧作業員やビルの管理人からの電話連絡を受けた時に感知器動作事例を収集するプログラムの動作手順を示したものである。復旧作業員またはビルの管理人から、図1の電話機13を通信手段として監視センターに連絡があると、感知器データ収集プログラム3は、図13のような登録画面310を表示装置8に表示する(ステップ301)。この時、電話回線への接続装置10が発信者の電話番号を受け取った場合は、エレベータ情報データベース5の電話番号欄を検索し、該当するエレベータがあれば、登録画面310のエレベータ情報領域314にそのエレベータについての電話番号、ビル名、住所、識別番号などを表示する。監視センターの電話応対者は、相手の用件を確認し、それがビルの管理人によるエレベータ停止の連絡である場合には、登録画面310の停止連絡の項目311をチェックして操作ボタン316を押す。また、相手が復旧作業員で用件がエレベータの復旧完了の報告である場合には、復旧完了の項目312をチェックして操作ボタン316を押す。一方、接続装置10が発信者の電話番号を受け取らず、エレベータ情報領域314に何も表示されていない場合は、相手から電話番号、ビル名、住所、管理番号のいずれかを聞き出し、それをエレベータ情報領域314の該当する箇所に入力装置9を用いて入力し、操作ボタン315を押す。すると、感知器データ収集プログラム3は、エレベータ情報データベース5を検索して該当エレベータに関する情報をエレベータ情報領域314に表示する。電話応対者は、所定の情報が表示されたことを確認した上で操作ボタン316を押す。また、電話の用件がビルの管理人からの停止連絡でも、復旧作業員からの復旧完了連絡でもない場合はその他の項目のチェックボタン313をチェックして操作ボタン316を押す。以上の操作により受電内容の確認を行う(ステップ302)。
【0037】
次に、受電内容が停止連絡である場合は図9の表示テーブル240における該当エレベータの感知器動作の欄を2とする(ステップ303、304)。一方、受電内容が復旧完了である場合は表示テーブル240における該当エレベータの復旧完了の欄を1とし、更に感知器動作の欄を2とする(ステップ305、306、307)。そして、これらの結果を先の予測結果と合わせて、図10のような形で表示する(ステップ308)。
【0038】
この時、表示テーブル240において感知器動作の欄が1のエレベータは停止していると予測されたものであり、2のエレベータは実際に停止していることが確認されたエレベータとなる。また、表示テーブル240において復旧完了の欄が1のエレベータは実際に停止していて復旧が完了したエレベータとなる。そこで、図10の表示画面220において、表示テーブル240の感知器動作が1のエレベータは黄色、感知器動作が2で復旧完了が0のエレベータは赤色、復旧完了が1となったエレベータを青色とすると言った表示を行うことにより、どれだけのエレベータが停止し、どれだけのエレベータが復旧完了しているかといった復旧作業の進捗状況を一目で確認することができるようになる。これにより、監視センターでは刻一刻変化する作業の進行状況に応じて、適切な指示を復旧作業員に指示することができる。
【0039】
以上のような、処理を通して表示テーブル240には、実際に停止したエレベータの記録が蓄積される。即ち、表示テーブル240において感知器動作の欄が2であるエレベータが実際に停止したエレベータとなる。これらのエレベータのIDを地震コードと共に記録することにより、図2の感知器動作データ401を得ることができる。
【0040】
以上のように、感知器データ収集プログラムによれば、特別な調査作業を実施しなくとも、地震発生後の復旧作業を遂行するプロセスの中で自動的に感知器の動作事例データを収集することができる。
【0041】
なお、地震感知器の動作状況が図1の記憶装置104に記憶されている場合は、電話回線への接続装置105を介して感知器データ収集プログラム3により、動作事例データを自動的に収集することもできる。即ち、地震が発生して地震感知器102が動作すると、制御装置103は地震感知器102が動作したことを記憶装置104に記憶する。一方、感知器データ収集プログラム3は、地震が収まった後、電話回線への接続装置10を用いて個々のエレベータへ順次電話をかける。そして制御装置103は、収集プログラム3からの電話を接続装置105を用いて受けると、記憶装置104に記憶されている地震感知器の動作記録を送信する。収集プログラムは、その記録を蓄積することにより地震感知器の動作事例データとする。
【0042】
以上の説明においては、地震感知器の動作状況のみを収集したが、同様の手順でエレベータの物損被害の状況も収集し、感知器動作事例データに記録してもよい。これにより、個々のエレベータについて、地震感知器の感知レベルと地震感知器の動作記録とその時に物損被害があったかどうかの記録を得ることができ、このデータを用いて個々のエレベータについて、感知レベルを自動的に適正化することができる。即ち、例えばあるエレベータについてこれまで地震感知器が動作しているにもかかわらず全く物損被害が発生した記録がなければ、そのエレベータの感知レベルを少し上げるといった処理を行えばよい。これにより、地震発生時に不必要に停止するエレベータの台数を減らすことができるので、復旧作業の低減を図ることができる。ここで、上記の方法で地震感知器の感知レベルを自動的に適正化するについては、個々のエレベータにこの適正化の機能を組み込んでもよい。即ち、図1における制御装置103に入力手段を設け、地震が発生して地震感知器102が動作すると、その記録を制御装置103が前記入力手段により記憶装置104に記録する。また、復旧作業員がエレベータ1の点検を行って異常がない場合あるいは異常があった場合、その旨を前記入力手段により入力し、記憶装置104に記憶する。また、記憶装置104には地震感知器102の現在の感知レベルの設定値も記憶させる。さらにこのようにして記憶装置104に蓄積された感知器の動作状況と異常発生の有無の記録から適正な感知レベルを計算する演算手段も制御装置103に設ける。そして制御装置103がその前記演算手段により計算した適正な感知レベルを地震感知器102にセットする。これにより、監視センターでデータを集めることなく個々のエレベータにおいて感知レベルの適正化を行うことができる。
【0043】
また以上の説明においては、感知器動作予測プログラム2と感知器データ収集プログラム3は、同一の処理装置7上にあるものとしたが、これらを別々の処理装置上に実装することも可能である。その場合には必要に応じて各処理装置ごとに入力装置や表示装置を設ける。
【0044】
図14は、本発明の第2の実施形態によるエレベータの復旧支援システムを示す。本実施形態は、第1の実施形態の構成に感知器動作分析プログラム14と動作パターンデータベース15を加え、かつ感知器動作事例データベース4に新たな内容を追加したものである。その他の構成要素については、第1の実施形態と同様である。
【0045】
第1の実施形態においては、感知器動作事例データベース4の中から震源位置及び規模が最も近い地震を選び出し、その地震のときのエレベータの停止状況を予測値としている。ただこの方法の場合、十分な事例データが蓄積するまでは的確な予測値を得にくいという状況が考えられる。そこで本実施形態においては、感知器動作分析プログラム14により、地震感知器の動作事例データを分析して感知器の動作傾向が類似である地震をグループ化し、少ない事例データでも対応できるようにしたものである。また、本実施形態においては、感知器動作分析プログラム14により地震感知器の動作事例データに蓄積された過去の地震におけるエレベータの挙動を分析し、現状の地震感知器の感知レベルが適正なものであるかの検討を行うなど、エレベータの耐震設計に有効な情報を得られるようにしたものである。
【0046】
図15と図16に本実施形態において感知器動作事例データベース4に新たに加えられたデータの中身の例を示す。図15は、物損被害事例データ403で、エレベータの識別番号(ID)と地震コード、及び地震によりエレベータに発生した物損内容を示す物損被害コードからなる。図16は、地震による地面の揺れの強さの観測データ404で、地震コードと観測点位置、及びこの位置の観測点で観測された地面の揺れの強さからなる。
【0047】
図17に、感知器動作分析プログラム14の動作手順を示す。本プログラムは、まず図18に示すような操作画面1420を表示し、操作者の指示入力を促す(処理手順1401)。操作画面1420は、地震感知器の動作状況等の分析結果を表示する表示領域1421、地図を用いた分析表示を指示する操作ボタン1422、1423、分析を行うべき地域を選択するための操作領域1425と選択ボタン1426、地図を用いた分析で表示される領域の縮尺や場所を調整する表示調整のための操作領域1427、分析を行うべき対象となる地震を選択するための操作領域1428と選択ボタン1429、及び分析プログラムの終了を指示する操作ボタン1424を含む。
【0048】
分析プログラムの操作者は、まず分析対象とする地震を、操作領域1428にキーボードを用いて書き込むか、または選択ボタン1429を押して表示された選択リスト中から選ぶことにより指定する。すると、分析プログラムの処理手順1402、1413によりそれらのデータがプログラムに取り込まれる。この時、表示領域1421にはまだ何も表示されていないので処理手順1414では、「無し」に分岐する。次に、操作者は分析をすべき地域を、操作領域1425にキーボードを用いて書き込むか、または選択ボタン1426を押して表示した選択リストの中から選ぶことにより指定する。すると、分析プログラムの処理手順1402、1409により、地域の指定がプログラムに取り込まれる。この時も表示領域1421にはまだ何も表示されていないので処理手順1410では、「無し」に分岐する。
【0049】
次に、操作者は地図を用いた分析表示を行う場合には操作ボタン1422を押し、グラフを用いた分析表示を行う場合には操作ボタン1423を押す。すると、分析プログラムはそれぞれ処理手順1403、1404、1405、あるいは1406、1407、1408に従って、指定された地震に対して指定された地域における分析計算を行い、その結果を表示領域1421に表示する。
【0050】
まず、地図を用いた分析表示では、分析対象地域における停止エレベータの地理的分布を表示することにより、各地震間での停止エレベータの分布の類似性を検討する。また、分析対象地域における地面の揺れの強さの分布などに対して、停止エレベータの分布や、物損被害が発生したエレベータの分布などを重ね合わせて表示することにより、これら事象相互の関連性について検討を行う。
【0051】
分布表示の方法としては、表示対象地域を例えば500m四方のメッシュ領域に区切り、各メッシュ領域における地面の揺れの強さ、停止したエレベータの数などをメッシュ領域の色の階調として表示するか、あるいはメッシュ領域の中心に描くマークの大きさとして表示する。ここで、前者の表示方法を階調表示、後者の表示方法を比例サイズ表示と呼ぶことにする。
【0052】
操作者が地図を用いた分析表示を選択すると、分析プログラムは図19に示すような表示内容設定画面1440を表示する(処理手順1403)。操作者は、まず設定画面1440において、操作領域1441や選択ボタン1442を操作して比例サイズ表示により表示する内容、例えば「地面の揺れの強さ」、「エレベータの数」、「被害(停止または物損)のあったエレベータの数」、「エレベータ数に対する被害のあったエレベータ数の比率」、あるいは「表示せず」などを選択して設定する。次に、操作領域1443や選択ボタン1444を操作して階調表示により表示する内容を同様に選択する。表示内容として「被害のあったエレベータの数」や「エレベータ数に対する被害のあったエレベータ数(被害発生率)」を選択した場合は、チェックボタン1445、1446のいずれかをチェックすることにより、分布表示をすべきエレベータとして物損被害があったものとするか、感知器動作により停止したものとするかを選択する。この選択で物損被害があったエレベータの表示を選択した場合には、どの物損内容について物損被害エレベータとして表示するかを操作領域1447に指定する。一方、表示内容として停止エレベータの表示を選択した場合に感知器の設定値がいくらのものを対象とするかを操作領域1448に設定する。そして、操作領域1449には分布表示に対して付ける題目を設定する。以上の一連の内容を設定し終わると、操作者は、操作ボタン1450を押して分布表示を実行するよう分析プログラムに対して指示を与える。
【0053】
なお、これら表示内容の設定において頻繁に使用する設定内容については、予めプログラムの中に記憶させておき、操作領域1451や選択ボタン1452を操作することで選択できるようにしておいてもよい。
【0054】
操作者が、表示内容を設定すると分析プログラムは表示内容の計算を行い、結果を図20のような形で表示する。表示内容の計算においては、地面の揺れの強さの分布を表示する場合は、観測データ404を用いて観測点における揺れの強さを求め、分析対象地域の個々のメッシュ領域における揺れの強さを補間により求める。補間の方法としては、例えば観測点における値を滑らかに結ぶように各メッシュ領域の中央における値を決定するような最適化計算を行えばよい。一方、物損被害のあったエレベータの分布を表示する場合は、図15の物損被害事例データ403を用いて、表示の対象となる物損被害のあったエレベータを検索し、そのエレベータの所在位置をエレベータ情報データベース5から求め、表示対象地域の各メッシュ領域に含まれるそれらエレベータの数を計数することにより分布を求める。また、物損被害発生率の分布を表示する場合は、各メッシュ領域において前記の物損被害のあったエレベータ数をそのメッシュ領域に含まれる全てのエレベータの数で割ることにより分布を求める。更にまた、エレベータに関する数値的な情報、例えば高さや納入年などの地域的な分布の様子を表示する場合は、各メッシュ領域に含まれるエレベータに対して、これら数値の平均値を求めることにより分布を求める。このようにして各種事象の分布を求める。
【0055】
以上の計算の結果、設定画面1440において階調表示の欄に指定した表示内容は、図20に符号1460で示すように、メッシュ領域の色の階調(図ではハッチの種類別)として表示され、一方、設定画面1440において比例サイズ表示の欄に指定された表示内容は、図20のマーク1461で示すように、マークの大きさとして表示される。これにより、操作者は2種類の表示内容の分布を重ね合わせて見ることができ、それらの表示内容相互の地理的分布における関連性について検討することができる。
【0056】
この状態で、操作者が表示調整の領域1427を操作すると、それに合わせて分析表示の縮尺が変更されたり、表示対象領域が上下・左右に移動して表示される(処理手順1402、1411、1412、1405)。また、この状態で操作者が表示地域の選択領域1425、1426を操作すると、それに応じて新たな表示対象地域の分析表示内容を計算して表示する(処理手順1402、1409、1410、1404、1405)。また、この状態で操作者が対象地震の選択領域1428、1429を操作すると、それに応じて分析表示内容を再計算して表示する(処理手順1402、1413、1414、1404、1405)。これにより、操作者は様々な地域について様々な縮尺・範囲におけるエレベータの地震被害関連の事象の分布を表示して検討することができる。また、対象地震を様々に変えてみることで、感知器動作事例データベースに蓄えられている過去の地震における停止エレベータの分布状況についてその類似性を比較検討することができる。
【0057】
次に、グラフを用いた分析表示では、地面の揺れの強さに対するエレベータの被害発生率や、エレベータの高さに対する被害発生率などを計算し、グラフ化して表示する。これにより、どの程度の揺れでエレベータに被害が発生するかとか、被害発生率にエレベータの高さがどのように関係しているかといった耐震設計上有用な情報を得ることができる。
【0058】
操作者がグラフを用いた分析表示を選択すると、分析プログラムは図21に示すような表示内容設定画面1470を表示する(1406)。操作者は、まず設定画面1470において、操作領域1471または選択ボタン1472を操作してグラフの横軸として用いるパラメータ、例えば「地面の揺れの強さ」や「エレベータの高さ」などを選択する。次に、操作領域1473、1474、1475を操作してグラフを表示する際の横軸パラメータの開始値、終了値、刻み値を指定する。次に、被害発生率として物損被害の発生率とするか、地震感知器が動作した動作率とするかをチェックボタン1476、1477のいずれかをチェックすることにより選択する。それから、前記で物損被害の発生率を選択した場合には、どの物損内容について発生率を計算するかを操作ボタン1478を押して設定する。また、前記で地震感知器の動作率を選択した場合には感知器の設定値がいくらのものを対象とするかを操作領域1479に設定する。そして、操作領域1480にはグラフ表示に対して付ける題目を設定する。以上の一連の内容を設定し終わると、操作者は、操作ボタン1481を押してグラフ表示を実行するよう分析プログラムに対して指示を与える。
【0059】
なお、これら表示内容の設定において、頻繁に使用する設定内容については、予めプログラムの中に記憶させておき、操作領域1482、1483を操作することで選択できるようにしておいてもよい。
【0060】
操作者が、表示内容を設定すると分析プログラムは表示内容の計算を行い、結果を図22のような形で表示する。表示内容の計算においては、例えば地面の揺れの強さに対する物損被害の発生率を表示する場合には、まず地図を用いた分析において地面の揺れの強さの分布表示に用いた計算手順と同様の手順により、対象地域の各メッシュ領域における揺れの強さを求める。次に、エレベータ情報データベース5に含まれる全てのエレベータについて、その所在位置と前記で求めた地面の揺れの強さの分布とから、各エレベータに働いた地面の揺れの強さを求める。そして、設定画面1470で設定された横軸パラメータの開始値、終了値、刻み値に従って、各揺れの強さにおけるエレベータ数と物損被害のあったエレベータ数を求め、後者を前者で割ることにより各揺れの強さに対する被害発生率を求める。
【0061】
以上の計算の結果、図22の表示領域1421に示すように、設定画面1470で指定したパラメータを横軸とし、被害発生率を縦軸とした折れ線グラフを表示する。ここで、折れ線グラフの各データ点の有効性を検討するため、各データ点におけるエレベータ数、そのうち物損被害のあったエレベータ数などを棒グラフとして同時に表示してもよい。
【0062】
この状態で、操作者が表示地域の選択領域1425、1426を操作すると、それに応じて新たな表示対象地域の分析表示内容を計算して表示を行う(処理手順1402、1409、1410、1407、1408)。また、この状態で操作者が対象地震の選択領域1428、1429を操作すると、それに応じて分析表示内容を再計算して表示を行う(処理手順1402、1413、1414、1407、1408)。これにより、操作者は様々な地域についてエレベータの各種パラメータと被害発生率の関係をグラフ表示して検討することができる。また、対象地震を様々に変えてみることで、感知器動作事例データベースに蓄えられている過去の地震における停止エレベータの特性に対してその類似性を比較検討することができる。
【0063】
このような分析表示により、操作者は地面の揺れの強さ、エレベータの高さや納入年など種々のパラメータに対する被害発生率の関係を調べることができ、エレベータの耐震設計に有用な情報を得ることができる。また、このような形で各種パラメータに対する物損被害の発生率の変化と地震感知器の動作率の変化を比較することにより、地震感知器の感知レベルが適正であるかの検討を行うことができる。即ち、例えば地面の揺れの強さに対する両者の変化を比較した結果、例えば物損被害の発生率が増加しはじめるのはなり大きな地面の揺れの領域であるのに対し、感知器の動作率は非常に小さな地面の揺れの領域でも増加しているなら、地震感知器の感知レベルをもう少し上げることも可能であるといった検討を行うことができる。
【0064】
以上説明した分析プログラムにより、エレベータの停止状況の類似性を検討した結果、操作者は感知器動作事例データベース4に記憶されている地震をいくつかのグループに分類する。そして、図23に示すような形で図3の地震情報データ402にグループ番号を付加したデータ1501を生成する。また、同一のグループに属する地震に対応した図2の感知器動作データ401を統合して、図24に示すような動作パターンデータ1502を生成する。ここで、感知器動作データ401の統合の方法としては、例えば各エレベータについて同じグループに属する地震で感知器が動作した回数をそのグループに属する地震の回数で割った値、即ち感知器の動作率を求めてその値を統合した値として用いればよい。以上の処理は、操作画面1420において、操作ボタン1430を押すことにより開始する。なお、グループ番号を付加した地震情報データ1501と動作パターンデータ1502は、図14における動作パターンデータベース15として記憶される。
【0065】
次に、第2の実施形態においてエレベータの停止状況の予測を行う場合には、予測プログラム2は感知器動作事例データベース4のかわりに動作パターンデータベース15の地震情報データ1501の中から最も近い地震を検索する。そして、その地震のグループ番号を得て、動作パターンデータ1502の該当する地震グループの動作パターンを予測値として用いる。
【0066】
このような地震のグループ化を行うことにより、個々の地震における特殊性が弱められて全体的な傾向を重視した形の予測値を得ることができる。即ち、データベースに蓄積されている地震の件数が少ない場合には、予測の対象として入力された地震に最も近い地震を選択したとしても、震源位置、規模などがかなり異なっている場合が多くなると考えられる。この場合、入力された地震が選択した一つの地震と同じと考えるよりも、その地震も含めた類似の地震群の全体的な傾向のレベルで同じであると考えた方が適切であると考えられる。従って、グループ化を行うことでより適切な予測値を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるエレベータの復旧支援システムには、以下のような効果を期待できる。地震発生時に通信手段を用いて個々のエレベータの停止状況を調べずとも、エレベータの停止状況の全容を瞬時に把握することができ、迅速な復旧作業を行うことができる。また、通信手段を用いないので安価にシステムを導入することができる。
【0068】
予測結果の表示を見ることによって、監視センターでは地震発生直後に管轄地域全体としてどの程度のエレベータが停止しているかの全容を把握することができる。これにより、監視センターでは地震に対する復旧作業のために緊急に多数の復旧作業員を招集すべきか、あるいは通常の作業員で対処可能なのかの判断を行うことができる。また、これらの予測結果の表示を見ることによって、監視センターでは停止したエレベータがどの地域に集中しているかを把握することができるので、停止エレベータの集中している地域には、復旧作業員を増員して派遣するなど復旧作業を迅速化・効率化するための施策を講じることができる。
【0069】
予測表示を見ることにより、監視センターでは、ある地域においてどのエレベータが停止していそうかといった判断ができるので、復旧作業員に対して停止していそうなエレベータに対して優先的に赴くよう効率的な巡回順序の指示を与えることができる。また、予測表示を見ることにより、監視センターでは刻一刻変化する作業の進行状況に応じて、適切な指示を復旧作業員に指示することができる。
【0070】
特別な調査作業を実施しなくとも、地震発生後の復旧作業を遂行するプロセスの中で予測表示に必要な感知器の動作事例データを自動的に収集することができる。
【0071】
エレベータの被害状況の分布や地震による地面の揺れの分布などに関して2種類の事象の分布を重ね合わせて見ることができ、それらの事象相互の地理的分布における関連性について検討し、感知器動作事例データベースに蓄えられている過去の地震における停止エレベータの分布状況に対してその類似性を比較検討することができる。
【0072】
エレベータの各種パラメータと被害発生率の関係をグラフ表示して検討することができ、感知器動作事例データベースに蓄えられている過去の地震における停止エレベータの特性に対してその類似性を比較検討することができる。
【0073】
地面の揺れの強さ、エレベータの高さや納入年など種々のパラメータに対する被害発生率の関係を調べることができ、エレベータの耐震設計に有用な情報を得ることができる。また、各種パラメータに対する物損被害の発生率の変化と地震感知器の動作率の変化を比較することにより、地震感知器の感知レベルが適正であるかの検討を行うことができる。
【0074】
地震のグループ化を行うことにより、少ない感知器動作事例データしかない場合にも、より適切な予測値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態によるエレベータの復旧支援システムの構成図である。
【図2】感知器動作事例データの構造を示す図である。
【図3】地震情報データの構造を示す図である。
【図4】エレベータ情報データの構造を示す図である。
【図5】地図情報データの例を示す図である。
【図6】感知器動作予測プログラムの動作手順を示す図である。
【図7】感知器動作予測プログラムの操作画面を示す図である。
【図8】感知器動作予測値の計算手順を示す図である。
【図9】表示テーブルの構造を示す図である。
【図10】狭い地域における感知器動作予測結果の表示例を示す図である。
【図11】広い地域における感知器動作予測結果の表示例を示す図である。
【図12】感知器データ収集プログラムの動作手順を示す図である。
【図13】感知器データ収集プログラムのデータ登録画面を示す図である。
【図14】第2の実施形態によるエレベータの復旧支援システムの構成図である。
【図15】物損被害事例データの構造を示す図である。
【図16】地震による地面の揺れの強さの観測データの構造を示す図である。
【図17】感知器動作分析プログラムの動作手順を示す図である。
【図18】感知器動作分析プログラムの操作画面を示す図である。
【図19】地図を用いた分析表示内容の設定画面を示す図である。
【図20】地図を用いた分析の表示結果を示す図である。
【図21】グラフを用いた分析表示内容の設定画面を示す図である。
【図22】グラフを用いた分析の表示結果を示す図である。
【図23】グループ番号を付加した地震情報データの構造を示す図である。
【図24】感知器動作パターンデータの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 エレベータ
2 感知器動作予測プログラム
3 感知器データ収集プログラム
4 感知器動作事例データベース
5 エレベータ情報データベース
6 地図データベース
7 処理装置
8 表示装置
9 入力装置
10 電話回線接続装置
11 監視センター
12 電話回線
101 エレベータの駆動装置
102 地震感知器
103 地震時管制運転制御装置
104 記憶装置
105 電話回線接続装置

Claims (3)

  1. 複数のエレベータについてそれぞれの情報として、各エレベータの識別番号(ID)、所在位置、地震感知器の設定値を含むエレベータ情報を記憶するエレベータ情報データベースと、
    前記複数のエレベータにおける地震感知器の動作状況として、エレベータの識別番号(ID)、当該エレベータに影響を及ぼした過去の地震を識別する地震コード、各エレベータの地震感知器が前記地震コードに対応する地震において動作したか否かを示す地震感知器の動作データ及び各地震感知器の設定値を記録した感知器動作データと、過去の地震に関する情報として、過去の地震を識別する地震コード、その地震の震源位置、地震規模(強さ)を記録した地震情報データと、を記録した感知器動作事例データベースと、を備え、
    新たな地震の発生時にその地震の震源位置、地震規模(強さ)を入力し、前記地震情報データから最も近い過去の地震コードを探し、その地震コードから前記地震感知器動作データに基づいて地震感知器が動作するエレベータを予測し、その結果を表示することを特徴とするエレベータの復旧支援システム。
  2. 前記請求項1に記載のエレベータの復旧支援システムにおいて、前記地震感知器が動作すると予測されたエレベータの所在地をエレベータ情報データベースに基づいて求め、地図上に表示することを特徴とするエレベータの復旧支援システム。
  3. 前記請求項1に記載のエレベータの復旧支援システムにおいて、前記地震感知器が動作すると予測されたエレベータの所在地をエレベータ情報データベースに基づいて求め、地図上に表示する地域をメッシュ領域に区切り、前記予測されたエレベータの各メッシュ領域に含まれる台数を係数し、その数に対応してメッシュ領域に色の階調を付けて表示することを特徴とするエレベータの復旧支援システム。
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