JP3805793B2 - 爬行昆虫用捕虫器 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、虫を捕らえるための捕虫器(bait station(えさ用ステーション))の分野に関する。特に本発明は、爬行昆虫に使用するのに適した捕虫器に関する。
背景技術
様々な表面形状を有するベースと、この表面形状をまたいで包囲された捕虫器を作成するカバーとを有する、爬行昆虫を捕らえるための捕虫器は一般に知られている。例としては、Woodruff他の米国特許第4536836号、Brandliの米国特許第4894947号、Brandliの米国特許第5048225号、Morrisの米国特許第4485582号、Maresの米国意匠特許第306895号、Maresの米国意匠特許第326890号、Wissmanの米国特許第4782612号、Gentileの米国特許第4793093号、Demarest他の米国特許第4823506号、Demarestの米国特許第4837969号、及びLinの米国特許第5357709号が挙げられる。この列挙は決して包括的なものではなく、この技術分野には多数の発明がある。
通常、普遍的ではないが、これらの捕虫器は、捕虫器の基部の部品として単体として形成された壁または通路などの機構を採用している。このようなベースと関連するカバーは、これらの構造を著しく妨げることなくまたぐのが一般的である。
Woodruff他の米国特許第4563836号は、この種の構造の一例であり、Woodruff他の虫給餌器具の基部は内壁と外壁を包含し、これらに虫が通過することができる開口部がついている。Woodruffの器具では、これらの機構はすべて、平らで変形可能なプラスチック又はその他の材料の板でできた単体として形成されている。Woodruff他のカバーは、これらの機構すべてをまたぐものである。このカバーのすべての部分は、壁の中に形成された開口部の床の上に縦穴を残し、これらの開口部を、虫が通過できるようにこれを妨げることなく十分に残している。その比較的浅いリムを除いて、Woodruff他のカバー自体は、一般に平らで特徴のない構造であり、構成は上記の捕虫器の中では非凡なものではない。
Demarestの米国特許第4837969号の捕虫器は、異なった方法を利用している。Demarestの’969号では、ベースは上方に突出した複数の機構を包含している。しかしながら、このカバーは単に平らである代りに、カバーの部品として捕虫器の外部側壁を含む。こうして、Demarestの’969号のカバーは、ベースの基礎構造と合致してこれを覆い、相互作用するシェルを構成する。Demarestの’969号の捕虫器に虫が入ることができるドアは、ベースから立ち上がった壁の中の隙間として形成されているのではなく、カバーのシェル部分の穴である。
Demarestの’969号のカバーなどの捕虫器のカバーは、壊れることなく所定量の頂部荷重に耐え得るものでなければならない。製造に使用されるプラスチックの量を減らすためには、シェルのための薄い壁が望ましく、こうして捕虫器の経済性に貢献する。しかし、壁を薄くすることは壁の強度と圧潰耐性(圧縮抵抗)を低下させる。
Demarestの’969号では、Demarestの’969号の図2において14で示す内壁は、ベースの一部として形成され、カバーのための支持部を提供する。Demarestの’969号の捕虫器の形状は、これらの壁が長手方向に延びて、(Demarestの’969号の図2に示す)中央壁18からカバーの最外部へ向けて半径方向に突き出ている。この配置は、Demarestの’969号に開示するように、カバーの「多重浅裂」設計によって適応される。こうして、Demarestの’969号にカバーを薄くして比較的可撓性にすることもでき、カバーは捕虫器のおとり縦穴の適度の厚さのみをまたぐ。しかしながら、この配置はカバーの各浅裂を細分せず、こうして虫の動きを捕虫器の内部周縁で遮断する。
薄い材料で作ることのできるシェルを有するが、シェルが適切な圧潰耐性を有して比較的長い距離をまたぐことができるように、シェルのための縦方向に延びた支持物を提供する構造を有するベースと関連して使用されるカバーを利用する、爬行昆虫に対する捕虫器の必要性は、本技術分野ではなおも継続的に存在し、このような捕虫器は、シェルの中に形成されたドアを入る虫が捕虫器の中に保持された餌に容易にアクセスできるようにする。
発明の概要
本発明を、目標とする爬行昆虫に対する捕虫器は、ベースとベースに固着されたカバーを包含する、と要約することができる。ベースは選ばれた餌を収容するための餌カップを含み、餌カップは中央床を有し、中央床は中央床から上方向に延びた虫がはい登ることのできる餌カップ壁によって囲まれている。ベースはさらに、餌カップの遠位にあり、かつ隣接する周辺床を含む周辺フランジを包含する。
カバーは、ベースの周辺フランジに取り付けられたカバー・フランジを有し、ベースの周辺床のレベルから立ち上がったシェル壁を有するシェルも含む。シェル壁の内部表面は餌カップ壁から離間し、その間に、目標とする虫が通るようにするのに十分な幅を持つ通路床を有する通路を画定する。シェルはさらに、シェル壁によって取り囲まれた空間をまたぐルーフを含み、このルーフは、目標とする虫が餌カップをはい上がって越え、その中に含まれる餌に接近できるのに十分な距離だけ上にある。
カバーとベースの内の1つは、カバーとベースの間の空間をほぼまたいで長手方向に概して餌カップ壁に沿って延びる少なくとも1つの支持物を包含し、ルーフは側部支持物によって支持可能である。側部支持物と概して同一の広がりを有し、概してこれと反対側にあるシェルの部分は、控え室シェルを形成し、側部支持物と控え室シェルは、その間に控え室を画定する。控え室は、通路床と連続している控え室床によって通路に開かれている。
控え室は、シェル壁を介して開く少なくとも1つの控え室ドアを有し、この控え室ドアは目標とする虫を入れさせるのに十分な大きさの寸法を有する。控え室ドアは、控え室ドアを介する餌カップへの直線状のアクセスが側部支持物によって遮られるように、側部支持物に対して位置している。控え室は、側部支持物とシェルとの間に、目標とする虫が控え室ドアを通じて捕虫器に入り、通路に入ることによって側部支持物を避け、こうして餌カップにおけるどの餌にもアクセスできるのに十分な空間を提供する。
本発明を、代替的に、目標とする虫に対する爬行昆虫の捕虫器は、ベースとベースに固着されたカバーを含み、ベースは選ばれた餌を入れるための餌カップを含み、餌カップは中央床を有し、中央床は中央床から上方向に延びた虫がはい登ることのできる餌カップ壁によって囲まれている、と要約することができる。ベースはさらに、遠位にあって餌カップに隣接する周辺床を含む周辺フランジを包含する。少なくとも1つの側部支持物が、餌カップ壁のレベルの上に上向きに延び、概して餌カップ壁に沿って長手方向に延びている。
カバーは、ベースの周辺フランジに取り付けられたカバー・フランジを有し、ベースの周辺フランジのレベルから立ち上がってこの周辺フランジを囲むシェル壁を有するシェルを含む。シェル壁は餌カップ壁から離間し、その間に、目標とする虫が通るようにするのに十分な幅を持つ通路床を有する通路を画定する。シェルは又、シェル壁によって包囲された空間をまたぐルーフも包含し、ルーフは側部支持物によって支持可能であり、目標とする虫が餌カップ壁をはい上がって越え、餌カップに入っているどの餌にもアクセスできるのに十分な間隔をおいて、餌カップ壁の上に位置する。
捕虫器はさらに控え室を含み、この控え室は少なくとも側部支持物と同じ長さを有し、片側では側部支持物によって、他の側ではシェル壁の内部表面によって画定され、この控え室は通路床と連続する床を有する。シェル壁には少なくとも1つの控え室ドアがあって、これは控え室の中へ開き、目標とする虫を受け入れるのに十分な大きさの寸法を有し、控え室ドアは、控え室ドアを通る餌カップへの直線アクセスが側部支持物によって遮られるように、側部支持物に対して位置している。控え室は、側部支持物からシェルに至るまで、目標とする虫が控え室ドアを通じて捕虫器に入り、通路に入ることによって側部支持物を避け、こうして餌カップにおけるどの餌にもアクセスできるのに十分な空間を提供する。
側部支持物の場所におけるシェル壁の一部は、控え室シェル壁を構成する。控え室シェル壁の一部分は、シェル壁の部分に対して遠位に、控え室シェル壁のいずれかの側で直接配置され、こうして控え室シェル壁は押出し壁部分を画定する。控え室シェル壁とこれに対向する餌カップ壁との間の空間は、控え室を画定する。
好ましい実施形態では、ベースは周辺フランジも含み、周辺フランジは、遠位にあって餌カップに隣接する周辺床と、周辺床から上向きに延びる端部支持物とを含み、端部支持物はルーフ移動止めを有する。カバーはベースの周辺フランジに取り付けられたカバー・フランジを有し、さらに又シェルを含む。シェルは、ベースの周辺床のレベルから立ち上がってこの周辺床を囲むシェル壁を含み、シェル壁は餌カップ壁から離間して、その間に、目標とする虫が通るようにするのに十分な幅を持つ通路床を有する通路を画定することが好ましい。ルーフはシェル壁によって取り囲まれた空間をまたぎ、ルーフは端部支持物によって支持可能であり、目標とする虫が餌カップ壁をはい上がって越え、餌カップに入っているどの餌にもアクセスできるのに十分な間隔をおいて、餌カップ壁の上に位置する。ルーフはさらに、端部支持物のルーフ移動止めの中にかみ合わせた位置決めリブを含み、端部支持物に対するルーフの動きを安定化する。
本発明の方法を、目標とする爬行昆虫に餌を示す方法は、上に要約した捕虫器に従って捕虫器を準備し、さらに餌カップの中に置かれた選ばれた餌を含める第1ステップを含むもの、と要約することができる。本発明の第2ステップは、目標とする虫がはいまわる表面の上に捕虫器を置くことである。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の捕虫器の好ましい実施形態の正面斜視図である。
図2は、ベースとカバーを含む、図1の捕虫器の分解図である。
図3は、図1の断面線3−3に沿って切った図1の捕虫器の断面図である。
図4は、図1の折れ曲がった断面線4−4に沿って切った図1の捕虫器の断面図である。
図5は、カバー部分を取り外して下にあるベースを見せ、取り外したカバー部分を点線で示す、図1の捕虫器の平面図である。
図6は、図2の一部として示されたベースに該当する、ベースの代替実施形態の正面斜視図である。
図7は、ベースの第2代替実施形態の図6に相当する正面斜視図である。
図8は、図6のベースを利用する本発明の捕虫器の実施形態の一部分を示し、また図3の右側部分に該当する断面図である。
好ましい実施例の詳細な説明
図面を参照すると、ここでは類似の部分は類似の参照番号によって示され、本発明による捕虫器の第1実施形態は、図1において10で総括的に示されている。捕虫器10は、ゴキブリやアリなどの、これに限定されるものではないが、爬行昆虫についての使用を意図するものである。下記の部分の寸法が目標とする虫に関して述べられるときは、目標とする虫の種類、従って寸法が既知であると推定する。
捕虫器10はベース12とカバー14を有し、カバーはベースに止められている。ベース12とカバー14は各々一体として形成され、熱成形、射出成形、又は薄壁のプラスチック部品を製造するための当業者にはなじみの他の何らかの手段によって、プラスチックから作られることが好ましい。
ベース12は餌カップ16を含み、これは図2によって最も容易に見ることができる。餌カップ16は、選択された餌(図示せず)用の容器として提供される。捕虫器10の中で使用するのに適当な様々な餌は、当業者にはよく知られているもので、通常は殺虫剤、または目標とする虫にさらすことが好ましいその他の物質を含む。
餌カップ16は中央床18を有する。中央床18は虫がはい上がることのできる餌カップ壁20によって囲まれている。餌カップ壁20は、ある選択された距離だけ、中央床18から上向きに延びている。
ベース12はさらに周辺フランジ22を含む。周辺フランジ22の、遠位にあって餌カップ16に隣接する一部分を、周辺床24として示す。餌カップ16から外側の周辺床24の幅を以下に定義する。
少なくとも1つの側部支持物26がベースから、餌カップ壁20の最上延長部の上の一点まで上方向に延びている。側部支持物26は長手方向に延び、概して餌カップ壁20に沿って長手方向に延びている。
餌カップ壁20は、便利で閉じた寸法形状を画定することができるが、(図面に示すような)円には限定されず、長円形、又はその他の規則的な形状又は不規則に曲った形状、すなわち正方形、矩形、三角形、又はその他の直線側部を有する形状、又は直線側部と曲線側部との組合せの形状も含む。この側部支持物が、餌カップ壁から等間隔にあって餌カップ壁に向かって曲がっていることと、餌カップ壁に対する接線(この接線は、側部支持物の長さの中の一点で、好ましくは側部支持物の中央で取られている)に平行であることとの間に含まれるか又は変化する方向で、長手方向に延びている場合には、側部支持物26は餌カップ壁20に「概して沿って」長手方向に延びている、と考えるべきである。
カバー14はカバー・フランジ28を有する。カバー・フランジ28はベース12の周辺フランジ22に取り付け固定されている。この取付けは接着剤の使用、熱可塑性溶接、リベット留め、ステープル留め、又はその他の機械的手段、又はその他の当業者には周知の多くの例から選択された便利な取付け手段によって行うことができる。
カバー14はシェル30を含む。シェル30はシェル壁32を含む。シェル壁32は、ベース12の周辺床24のレベルから立ち上がって、周辺床24を囲んでいる。こうして周辺床24は餌カップ壁20とシェル壁32との間に広がっている。
シェル壁32は、上記のように餌カップ壁20から離間しており、こうしてその間に、ベース12の周辺床24を含む通路床36を有する通路34を画定する。通路34は図4と図5に最もよく示されている。図5では例えば、通路34は幻影で示すシェル壁32の部分と下にある餌カップ壁20との間の空間を占める。
通路34は、目標とする虫が上を通るようにするのに十分な幅を有する。通路床36は、平坦であっても、又はベース12の周辺フランジ22のレベルから餌カップ壁20の最上延長部のレベルに向かって架橋する他の外形を含んでもよい。例えば10に示す実施形態では、傾斜部38が含まれ、これは周辺フランジ22のレベルにある周辺床24の一部分から、餌カップ壁20の最上延長部の方に上向きに広がっている。餌カップ壁20が目標とする虫に対して登攀可能の状態である限り、通路床の正確な構成を変更することもできる。しかし傾斜部38は1つの好ましい構成であり、これは餌カップ壁20を強化し、こうして餌カップ壁20に所望の剛性を付与する。
シェル30はさらにルーフ40を含む。ルーフ40は、シェル壁32によって囲まれた空間をまたいで包囲し、これと一体状に連続している。ルーフ40は側部支持物26によって支持され、また側部支持物は長手方向に延びているので、ただ1つの分離した点におけるものでなく、ある一定の長い距離を支持する。ルーフ40は、目標とする虫が餌カップ壁20をはい上がって越え、餌カップ16に入っているどの餌にもアクセスできるほど十分に、餌カップ壁20の最上延長部の上に離間している。
控え室42が準備され、これは、側部支持物26がその好ましい配列方向にあるとき側部支持物と少なくとも同じ長さであることが好ましい。控え室42は図4と図5とにおいて最もよく示されている。控え室42は片側では側部支持物26によって、他の側ではシェル壁32の内部表面によって画定されている。控え室42の内部に囲まれた周辺床24の一部は、通路床36と連続している控え室床44を形成する。
代替案として、控え室42を次のように説明することができる。側部支持物26と同じ幅であってとにかく側部支持物26の場所にあることが好ましいシェル壁32の一部が、控え室シェル壁54を構成する。側部支持物26の場所における餌カップ20と控え室シェル壁54は、その間に控え室42を画定する。控え室シェル壁54の部分が、シェル壁32の部分に対して遠位に、控え室42のいずれかの側の上に直接配置され、こうして控え室シェル壁54は押出し壁部分を含むことが好ましい。一方、側部支持物26を含めるための必要空間を収容できる構造を条件とし、そして側部支持物の配列方向に応じて、控え室シェル壁54と側部支持物26との間の控え室42の内部に虫を巧みに導くために、この設計にはまた、上から加えられる圧縮力に対するシェル壁32の抵抗能力を高める横方向の波形を、シェル壁32の中に導入するという利点がある。
控え室シェル壁54を構成するシェル壁32の部分に、控え室42の中に向かって開く控え室ドア46を設けることが好ましい。控え室ドア46は、目標とする虫を入れるのに十分な大きさの寸法を有する。側部支持物26がその好ましい位置にあるときには、控え室ドア46は側部支持物に対して、控え室ドアを通じての餌カップ16への直線アクセスが側部支持物26によって塞がれるか、又は少なくとも制限されるような位置にある。側部支持物26がそのように向けられると、控え室42は側部支持物26から控え室シェル壁54まで十分な空間を提供し、目標とする虫は控え室ドア46を通って捕虫器10の中に入り、通路34に入ることによって側部支持物を避け、こうして、餌カップ壁20を登ることによって餌カップ16の中に入っている餌にアクセスすることができる。
図面の実施形態に示すように、2つの側部支持物26があることが好ましく、これら2つの側部支持物は餌カップ16の対向する側に位置する。餌カップ壁20に対する側部支持物26の正確な位置と数を、本発明の範囲と幅の中にある捕虫器10の代替実施形態を作るために変えることができる。
こうして、図1〜図5に示す実施形態では、側部支持物26は餌カップ16の直接そばに位置し、餌カップ壁20から上向きに延びているので、餌カップ16に向けられている側部支持物26の表面は、餌カップ壁の内側に向いた表面と実質上連続している。しかしながら側部支持物26は、設計者の判断によって餌カップ16の内部、側部、又は外部、及び離れた所にあってもよい。
図面に示す側部支持物26の位置は、ベース12の製造には便利であるので好ましく、これは型から取り出すために複雑さの少ない形状を呈している。図示した配置も、餌カップ壁20が連続した概して垂直の支持物を側部支持物26の片側の下に設けることを可能にし、側部支持物に上から加えられる力による圧潰に対して望ましい抵抗をもたらす。この配置はまた、捕虫器10の中心からさらに移動した側部支持物26の位置に対しても好ましく、これは図示の位置が、ルーフ40が下からの支持なしにまたぐべき一対の対向する側部支持物26の間の距離を縮めるからである。
ルーフ40用のさらなる支持は好ましく、少なくとも1つの端部支持物48によって準備することができる。端部支持物48は側部支持物26から離れた位置でベース12から上向きに延びて、ルーフ40は端部支持物によって支持可能であることが好ましい。図2〜図5に示す実施形態におけるように、捕虫器10は異なった好ましくは餌カップ16の対向する両側に位置する2つの側部支持物26と、各側部支持物にそれぞれ関連する2つの控え室を有し、各控え室は控え室ドア46を有することが好ましい。少なくとも1つの端部支持物48が側部支持物26から離れた場所に位置することも好ましい。
好ましい配置は図面に示されたものであり、ここには2つの端部支持物48が含まれ、端部支持物は対向する位置関係にあり、2つの側部支持物26の間に離間し、ルーフ40は端部支持物と側部支持物とによって支持可能である。側部支持物26によるように、端部支持物48を、餌カップ壁20に対してどの望ましい位置にも置くことができ、つまり図面に示すように餌カップ16の縁に直接隣接して、又は餌カップの縁から外側に移動した位置に置くことができる。端部支持物48のために示した位置の利点は、側部支持物26について示した位置に関して述べたものに相当する。
寸法上安定した捕虫器10の達成におけるさらなる助けとして、ルーフ40は、側部支持物26に直接隣接して位置する下向きに延びるロケータ・リブ50を含み、側部支持物に対するルーフの横方向の動きを抑制することが好ましい。図1〜図5の実施形態に示す側部支持物26に対するロケータ・リブ50の関係は、図4から容易に理解される。
捕虫器10が、好ましいように2つ以上の側部支持物26、又は1つ又はそれ以上の端部支持物48を含む場合には、ロケータ・リブ50が各側部支持物及び各端部支持物に直接隣接して通過するように設計され、さらにこの構造に対するルーフ40の横方向の動きを抑制することも好ましい。
図面に示す実施形態では、ロケータ・リブ50は、図1、図2、図5、図8で見ることができるように、ルーフ40の中に形成された単一の連続した下向きに延びたチャンネル51である。こうして、図示するロケータ・リブ50の実施形態は、捕虫器10の中央に向かって内側に面する側部支持物26と端部支持物48の側部に位置する、単一の連続構造物である。この配置は、捕虫器10を組み立てるときに側部支持物26と端部支持物48に対するシェル30の自動的中心合せの助力となる、という追加の利点を有する。しかしながら、本発明の範囲と意図の中に入れるためには、ロケータ・リブ50が1つ又は複数の側部支持物26又は端部支持物48に直接隣接して位置することのみが必要である。こうして、ロケータ・リブ50は図面に示す連続チャンネル51であるか、又は代わりに所定の場所における1つ又は複数の下向きに延びた突起物であってもよい。本発明の範囲と意図の中に入るロケータ・リブ50は、図面に示すチャンネル51の代わりに、代わりのロケータ・リブが単に側部支持物と端部支持物との間のルーフの中の中央のくぼんだ区域である場合に、達成される構造を含むこともできる。側部支持物又は端部支持物又はその表面又は部分などの他の構造「のそばに」、「の直接そばに」、「に隣接して」、又は「に直接隣接して」位置すると言われるロケータ・リブは、構造、表面、又は部分に接触しているか、又は虫用わなの一般的な大人の使用者が手で加えた力によってシェルを曲げたときに、十分に接近して接触することができる、と理解されるべきである。
上述のように、ロケータ・リブ50はルーフ40から下向きに延びていることが好ましい。しかしながら、代替案としてロケータ・リブ50は上向きに延びて、捕虫器10の内部に向かって下向きに開いた溝(図示せず)を呈することもできる。側部支持物26又は端部支持物48の部品が上向きに延びて、溝の内部とかみ合う限り、このような代替配置は本発明の範囲と幅の中にある。「ロケータ・リブ」という用語は両方の代替案を包含するものと理解すべきである。
再び図5を見ると、捕虫器が対向する側部支持物26を含み、端部支持物48を追加する、しないにかかわらず、対向する側部支持物又は端部支持物の対と結合するロケータ・リブ50は、餌カップ16に面する側部支持物及び端部支持物の表面に隣接していることが有利であることは明らかである。このような配置は、ベース12に対してどの方向においてもルーフ40の横移動を効果的に抑制する。さらに又、この配置は組立て中に、ベース12(及び特に側部支持物及び端部支持物26、48)の上にカバー14(及び特にシェル30)を直接位置付ける、自動中心合せ効果をもたらす。代替案として、同じ効果を得るために、側部支持物及び端部支持物26、48と結合するロケータ・リブ50を、餌カップ16から離れる外側に向いた側部支持物と端部支持物の表面に隣接して位置付けることもでき、これら2つの代替配置を組合せることも効果的である。
強度の点で特に好ましい端部支持物48の第2実施形態を図6〜図8に示す。図1〜図5に示す実施形態の機構に直接対応する図6〜図8に示す本発明の実施形態の機構には、同様の参照番号を付けることにし、別に説明しない。図6〜図8に示す端部支持物48の実施形態は、図8に最もよく示すように、ロケータ・リブ50を受け入れるようにされたルーフ移動止め49を含む。図に示すロケータ・リブ50の実施形態は好ましく下向きに延び、ルーフ移動止め49は、ロケータ・リブを受け入れるように適合した上向きに開いたノッチ(切り込み)である。ロケータ・リブ50が上向きに延びて、上記の代替実施形態におけるように下向きに開いた溝を呈する場合には、ルーフ移動止め49を、下向きに開いた溝と係合するような上向きに突出した構造にすることもできる。この配置でルーフ40を確実に固定し、端部支持物26に対するルーフの横移動を制限する。ロケータ・リブ50がそれ自体、図に示すチャンネル51のように横方向に広がっている場合には、ロケータ・リブ50は安定化されたビームとして機能し、さらにルーフ40を強固にする。
図6に示す捕虫器の実施形態は、本発明の応用例の多くに現在好ましい実施形態である。しかし、図7は、特に比較的大きな捕虫器のための利点を有する側部支持物26の代替実施形態を示す。この実施形態は、側部支持物26のある代替配列方向を採用しており、側部支持物は、一般に餌カップ壁20に沿った長手方向にではなく、その代わりに餌カップ壁の近くから外向きにシェル壁32に向かって、好ましくは控え室42の内部で延びている。このように配向された側部支持物26によって、側部支持物は、シェル壁32の内向きの表面、ロケータ・リブ50の外向きの表面、又は(好ましくは)両方に接触することができ、ルーフ40を支持し、また側部支持物に対するシェル30の横移動を制限するという両方の効果がある。控え室ドア46が含まれている場合には、これを側部支持物26の片側に位置付けなければならない。
上述のように、餌カップ16を、丸形、長円形、正方形、又はその他の曲線縁又は直線縁、もしくは曲線縁と直線縁の混合物を有する便利な寸法形状にすることができる。同様に、シェル30は先に言及した形状のいかなる変形もとることができる。餌カップ16とシェル30は、概して同心の対応する形状を有することができ、又は異なった形状を有することもできる。単なる例示として、おおむね長円形すなわち楕円形のシェルを、代替案として円形餌カップ又は長円形すなわち楕円形の餌カップと共に使用することができ、この場合、餌カップの幅に対する長さの比は、シェルの幅に対する長さの対応する比とは異なっている。
これまでに説明し、図面に示した好ましい実施形態では、側部支持物26と端部支持物48はベース12の一体として形成された機構である。しかし、代替案としてこれらの構造を、カバー14からベース12に向かって下向きに延びるカバー14の一体機構として形成してもよいことは、さらに一般的に明らかである。こうして、側部支持物26と端部支持物48を、カバー14とベース12のいずれかの機構としてさらに一般的に説明することもでき、これによってルーフ40は、「概して沿って」という用語を先に定義したように、餌カップ壁20に概して(おおむね)沿って長手方向に延びることが好ましい側部支持物によって支持可能である。カバー14から下向きに延びると、これらの機構を、ベース12のこのような上向きに延びる構造の直接隣接して餌カップ壁20又は傾斜部38として定置されるように形成することができ、ベースに対するカバーの横移動を制限し、これらのベース構造はここでさらに、図面に示し上に説明した実施形態におけるロケータ・リブ50の方式に対応する方式で機能する。
捕虫器10は、すでに述べた機構を妨げたりこれらと相反することのない他の機構を含むこともできる。例えば、通路34と連絡して目標とする虫を入れるのに十分な大きさの追加のドア58を、側部支持物26又は端部支持物48によって妨げられないシェル壁32の便利な位置に含めることもできる。このようなドア58のために、捕虫器10に入る虫が直接前進して、障害構造物を避けるために横方向に動くことを必要とせず餌カップ壁20を登る、控え室を準備する必要はない。同様に、十分なドア58がシェル壁32のどこか他の場所にある場合には、各控え室42が控え室ドア46を備えることは厳密に言えば必要ではない。
本発明はさらに、上述の説明に従って作られた捕虫器を準備するステップが含まれ、選択された餌を餌カップの中に置き、次いで捕虫器を表面に置いて、これを目標とする虫にさらすステップが続くという、爬行昆虫に対して餌を与える方法も含む。
本発明の好ましい形態を図面に示し、上に説明したが、変形が可能であることは当業者には明白になろう。従って本発明を、図示し説明した特定の形状とステップに限定されるものと解釈してはならない。代わりに、本発明を下記の特許請求の範囲に関して理解すべきである。
産業上の利用性
本発明の実際の製造手段及び用途は、先に説明されている。殺虫剤及びその他の餌を爬行昆虫に与えるための効果的で実用的な捕虫器の用途は、世界的にすでに確立され商業的に利用されている。

Claims (14)

  1. ベース及びベースに固着されたカバーを含む、目標とする爬行昆虫用の捕虫器であって、
    ベースは、
    a.中央床を有し、これは中央床から上方向に延びた虫がはい昇ることのできる餌カップ壁によって囲まれている、選ばれた餌を収容するための餌カップと、
    b.遠位にあって餌カップに隣接する周辺床を含む周辺フランジと、
    c.餌カップ壁のレベルの上方に上向きに延び、長手方向に概して餌カップ壁に沿って延びる少なくとも1つの側部支持物と
    を含み、
    カバーは、ベースの周辺フランジに取り付けられたカバー・フランジを有し、さらにシェルを含み、シェルは、
    a.ベースの周辺床のレベルから立ち上がっており、該ベースの周辺床を取り囲み、餌カップ壁から離間して、その間に、目標とする虫が通るようにするのに十分な幅を持つ通路床を有する通路を画定する、シェル壁と、
    b.シェル壁によって取り囲まれた空間をまたぎ、側部支持物によって支持可能であり、目標とする虫が餌カップ壁をはい上がって越え、該餌カップの中に含まれる餌に接近できるのに十分な距離だけ上にある、ルーフと、
    c.少なくとも側部支持物と同じ長さを有し、片側は側部支持物によって、他の側はシェル壁の内部表面によって画定され、通路床と連続している床を有する、控え室と、
    d.控え室の中に向かって開き、目標とする虫を入れさせるのに十分な大きさの寸法を有する控え室ドアであって、控え室ドアを通る餌カップへの直線アクセスが側部支持物によって遮られるように、側部支持物に対して位置している、該シェル壁内の少なくとも1つの控え室ドアとを含み、
    控え室は、目標とする虫が控え室ドアを通じて捕虫器に入り、通路に入ることによって側部支持物を避け、こうして餌カップに収容されている餌にアクセスできるのに十分な側部支持物からシェル壁までの空間を提供する、捕虫器。
  2. シェルのルーフが、側部支持物に直接隣接して置かれて、側部支持物に対するルーフの横移動を抑制する、下向きに延びたロケータ・リブを含む、請求項1に記載の捕虫器。
  3. 側部支持物から離れた位置でベースから上向きに延びた端部支持物を有し、ルーフは端部支持物によって支持可能である、請求項1に記載の捕虫器。
  4. 餌カップの異なる側に位置する2つの側部支持物を有し、2つの控え室を有し、各控え室は各側部支持物と関連し、各控え室は控え室ドアを有する、請求項1に記載の捕虫器。
  5. ルーフから下向きに延びて各側部支持物に直接隣接して位置し、側部支持物に対するルーフの横移動を抑制するロケータ・リブを有する、請求項4に記載の捕虫器。
  6. 側部支持物から離れた位置でベースから上向きに延びた端部支持物を有し、ルーフは端部支持物によって支持可能である、請求項4に記載の捕虫器。
  7. ルーフから下向きに延びたロケータ・リブが、各側部支持物と各端部支持物に直接隣接して位置し、側部支持物と端部支持物に対するルーフの横移動を抑制する、請求項6に記載の捕虫器。
  8. 一対の対向する側部支持物又は対向する端部支持物に関連するロケータ・リブがすべて、餌カップに向かって面するか又は餌カップから離れるように面する一対の側部支持物又は端部支持物の表面に隣接している、請求項7に記載の捕虫器。
  9. シェルが対向する側部と対向する端部とを有し、側部支持物はシェルの各側部に位置し、端部支持物はシェルの各端部に位置する、請求項8に記載の捕虫器。
  10. 側部支持物と概して同延であって側部支持物と概して対向しているシェルの一部は、控え室シェル壁を構成し、側部支持物と控え室シェル壁は、これらの間に控え室を画定し、該控え室シェル壁がシェル壁の部分に対して遠位に、控え室のいずれかの側に直接配置され、こうして控え室シェル壁は押出し壁部分を画定する、請求項1に記載の捕虫器。
  11. 該周辺床から上向きに延びた端部支持物を有し、端部支持物はルーフ移動止めを有し、ルーフは端部支持物の移動止めと係合し、端部支持物に対するルーフの移動を安定させる、請求項1に記載の捕虫器。
  12. ルーフ移動止めは上向きに開口し、ロケータ・リブはルーフから下方向に延在する、請求項11に記載の捕虫器。
  13. ロケータ・リブは該ルーフ移動止めを越えて該端部支持物の一側部に延在し、該ルーフ内に安定した梁を形成する、請求項11に記載の捕虫器。
  14. 目標とする爬行昆虫に餌を与える方法であって、
    a.餌カップの中に置かれた選択された餌をさらに含む、請求項1乃至13のうち一に記載の捕虫器を準備するステップと、
    b.目標とする虫がはいまわる表面の上に捕虫器を置くステップとを含む方法。
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