JP3797837B2 - 弓部大動脈用人工血管 - Google Patents

弓部大動脈用人工血管 Download PDF

Info

Publication number
JP3797837B2
JP3797837B2 JP35365099A JP35365099A JP3797837B2 JP 3797837 B2 JP3797837 B2 JP 3797837B2 JP 35365099 A JP35365099 A JP 35365099A JP 35365099 A JP35365099 A JP 35365099A JP 3797837 B2 JP3797837 B2 JP 3797837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
artificial
blood vessel
branch
aorta
vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35365099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001161726A (ja
Inventor
暉久 数井
Original Assignee
株式会社メディコスヒラタ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社メディコスヒラタ filed Critical 株式会社メディコスヒラタ
Priority to JP35365099A priority Critical patent/JP3797837B2/ja
Publication of JP2001161726A publication Critical patent/JP2001161726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3797837B2 publication Critical patent/JP3797837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Prostheses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弓部大動脈の病変部を対象とした全置換術において、切除された弓部大動脈に代えて適用される弓部大動脈用人工血管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許第298173号公報に記載された、図10に示すような人工血管が知られている。この人工血管100は、弓部大動脈200(図11の(イ))の病変部201に対する全置換術用のものであり、ポリエステル等の繊維体を原料にした、弓部大動脈200に対応する人工血管主部101と、同原料で形成され、かつ、人工血管主部101から分岐された4本の側管(第1〜第4側管102〜105)とからなっている。上記人工血管主部101は弓部大動脈200に対応し得るようにフレキシブルチューブ(可撓管)によって形成され、弓部大動脈200の病変部201を切除したのち撓ませてその位置に納めるようになっている。
【0003】
また、上記4本の側管のうち第1〜第3側管102〜104の3本は、人工血管主部101の略中央位置であって大弯側に長手方向に沿って並設されている。これらは腕頭動脈202、左総頸動脈203および左鎖骨下動脈204に対応するものである。4本の側管のうち最後の第4側管105は、図略の大腿動脈よりの体送血を受け入れて順行性送血を行うためのものであり、手術後に取り去られて開口が縫合される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の上記のような人工血管100にあっては、図10に示すように、人工血管主部101は可撓性を有しているとはいいながら、略直線状に形成されているため、これを弓部大動脈200の病変部201と置換するには、図11の(ロ)に示すように、人工血管主部101をその弾性力に抗して弯曲させなければならない。
【0005】
また、図10に示すように第1〜第3側管102〜104は、人工血管主部101から直角に突設されているため、人工血管主部101が病変部201と置換された状態では人体の解剖学的構成によって、図11の(ロ)に示すように、第1〜第3側管102〜104を左総頸動脈203等に縫合するには人工血管主部101に対して時計方向に折り曲げなければならない。
【0006】
さらに、人工血管100が体内に埋設された後には、一旦折れ曲がりや捩れが生じた第1〜第3側管102〜104が元の真っ直ぐな状態に戻るべくもなく、弓部大動脈200の形状再生には自ずと限界がある。
【0007】
本発明は従来の上記状況に鑑みてなされたものであり、弓部大動脈解離や弓部大動脈瘤等の弓部大動脈の病変治療のために一層好適な弓部大動脈用人工血管を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上行大動脈と下行大動脈との間の弓部大動脈の病変位置に置換用として用いられる蛇腹管によって形成された弓部大動脈用人工血管であって、弓部大動脈に対応する、上に凸弯曲形状の人工主血管と、この人工主血管の上記上に凸の弯曲形状の稜線位置から長手方向に沿って並設された第1〜第3人工分岐血管からなる人工分岐血管群と、この人工分岐血管群に対して上記人工主血管の周方向に所定角度ずらし、かつ、長手方向における第3人工分岐血管近傍に設けられた第4人工分岐血管とから構成され、上記第1〜第3人工分岐血管は、上記下行大動脈側に向かって付け根から人工主血管の稜線の延びる方向に対し50°〜70°の範囲内における同一の傾斜角度で設けられ、上記人工主血管は、上記稜線位置と対向する側に対してその長手方向の略中央部分に短寸化処理が施され、上記短寸化処理は、前記蛇腹管の襞を縫着するものであることを特徴とするものである。
【0009】
この発明によれば、弓部大動脈の全置換術を施すに際し、病変部を切除した状態で、人工主血管を切除位置に納めて、その一方の端部を上行大動脈弁上方位置(大動脈起始部)に臨ませるとともに、他方の端部を下行大動脈の切除端面(断端)に臨ませた状態で、3本の人工分岐血管からなる人工分岐血管群は、人工主血管に対して傾斜して設けられているため、これらの傾斜を予め解剖学的に腕頭動脈、左総頸動脈および左鎖骨下動脈に対応するように人工主血管に対して角度設定しておくことにより、3本の人工分岐血管を撓ませるような操作を行うことなく、それらの端面を腕頭動脈、左総頸動脈および左鎖骨下動脈の切除端面に対向させることが可能となり、そのままの状態で各人工分岐血管を腕頭動脈等に縫合することが可能になる。
【0010】
また、人工主血管は、稜線位置と対向する側に対してその長手方向の略中央部分に短寸化処理が施され、この短寸化処理は、前記蛇腹管の襞を縫着するものであるため、人工主血管はこの短寸化処理された側が小弯側なるとともに、人工分岐血管群の並設側が大弯側になって全体的に弓状に弯曲する。そして、この弓状の曲率を、人体における解剖学的な弓部大動脈の曲率に合わせておくことにより、弓部大動脈の病変部を切除した状態で人工主血管を切除位置に納めるだけで一方の端面が大動脈弁の上方位置(大動脈起始部の断端)に位置するとともに、他方の端面が下行大動脈の切除端面(断端)に対向する状態になり、手術中に特に人工主血管を弯曲させなくても適正かつ迅速な縫合処理が実現する。
【0011】
さらに、人工主血管は、蛇腹管によって形成されているため、蛇腹管は長さ方向に向けて伸縮自在であるとともに、曲折可能な可撓性を有しているため、人工血管は、患部の状況に応じた広い対応性を備えた状態になる。
【0012】
加えて、第1〜第3人工分岐血管は、上記下行大動脈側に向かって付け根から人工主血管の稜線の延びる方向に対し50°〜70°の範囲内における同一の傾斜角度で設けられこの傾斜角度は、50°〜70°に設定されているため、第1〜第3分岐血管をさらに好適に腕頭動脈、左総頸動脈および左鎖骨下動脈それぞれの断端に対向させられる。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、上記第1〜第4人工分岐血管は、人工主血管の周方向において対向する両側面に付設された表裏を識別するマークを有していることを特徴とするものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記傾斜角度は、略60°であることを特徴とするものである。
【0015】
この発明によれば、人工分岐血管に付されているマークを視認しながら手術を行うことにより、人工主血管や人工分岐血管の表裏の向きの確認が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る人工血管の一実施形態を示す斜視図であり、図2はその正面図である。また、図3は短寸化処理を説明するための人工主血管の部分拡大側面図であり、(イ)は第1実施形態、(ロ)は第2実施形態、(ハ)は第3実施形態の短寸化処理をそれぞれ示している。さらに、図4は、図1における人工主血管と人工分岐管との接続部分を示す部分拡大正面図である。
【0017】
まず、図1および図2に示すように、人工血管1は、直径寸法が略220mm〜300mmの人工主血管2と、この人工主血管2から分岐した、直径寸法が人工主血管2より細い4本の人工分岐血管3とからなる基本構成を有している。
【0018】
上記人工主血管2は、本実施形態においては、全長に亘って襞21が形成されたいわゆる蛇腹管によって形成されている。上記襞21は、人工主血管2の全周に亘る環状谷部22と、同環状山部23とで形成され、これら環状谷部22および環状山部23が人工主血管2の長手方向の全長に亘って交互に形成されることにより蛇腹管が形成されている。襞21は、人工分岐血管3にも設けられている。かかる襞21の形成によって人工主血管2および人工分岐血管3は、自在に弯曲し得るようになっている。
【0019】
上記人工分岐血管3は、人工主血管2の略中央位置から分岐された第1分岐血管31、第2分岐血管32および第3分岐血管33と、これら第1〜第3分岐血管31〜33に対し管の周方向にて略90°ずらせた位置に分岐形成された第4分岐血管34とからなっている。
【0020】
上記第1〜第3分岐血管31〜33は、人工主血管2を上に凸に弓状に撓ませた状態で、弯曲状態の外側(大弯側)の稜線に沿うように、図1における左側から右側に向けて順に並設されているのに対し、上記第4分岐血管34は、第2分岐血管32および第3分岐血管33間において人工主血管2から術者側に向かって突設されている。かかる人工分岐血管3は、人工主血管2と同様に蛇腹管によって形成され、伸縮および弯曲が自在になっている。
【0021】
上記人工主血管2は、切除された弓部大動脈200(図11の(イ))の病変部201に置換されるものであり、図1における左側の端部が弓部大動脈200の切除面の大動脈弁側(図11の(イ)に示す大動脈起始部205)に縫合されるとともに、同右側の端部が下行大動脈側に縫合される。
【0022】
上記第1分岐血管31は、腕頭動脈202に縫合されるものであり、第2〜第4分岐血管32〜34の外径(直径)寸法(略8mm)より若干太めの略12mmに寸法設定されている。また、第2分岐血管32は、左総頸動脈203に吻合されるものであり、第3分岐血管33は、左鎖骨下動脈204に吻合されるものである。
【0023】
また、第4分岐血管34は、手術中の体送血を大腿動脈に代えて行うためのものである。大腿動脈からの血流は、図略のポンプの駆動によって第4分岐血管34を介して人工主血管2内に供給されるようになっている。この第4分岐血管34は、体外循環終了後に切除され、切除開口は縫合される。
【0024】
図5は、図1のA−A線断面略図である。本実施形態においては、図5に示すように、第1〜第3分岐血管31〜33と、第4分岐血管34との間の角度βは90°に設定されている。こうすることによって人工血管1を患部の置換空間に位置させた状態で第4分岐血管34を術者に対向した状態にすることができ、第4分岐血管34に対する体外装置からの送血パイプの接続操作が容易になる。なお、上記角度βは90°であることに限定されるものではなく、15°〜165°の範囲内であれば、手術に邪魔にならずに好適に使用することが可能であり、60°〜125°にするのがさらに好ましい。
【0025】
これらの人工主血管2および人工分岐血管3は、いずれも細いポリエステル繊維を束ねて形成された撚糸あるいは無撚糸を平織り組織で袋織りした人工血管原体が採用されている。本実施形態においては、撚糸と無撚糸の中間程度かあるいは無撚糸寄りの撚り状態である、いわゆる甘撚りのものが、器質化の点(すなわち甘撚りの糸は器質化の点で優れている)で採用されている。
【0026】
なお、織り組織については、平織り組織に限定されるものではなく、綾織り組織、朱子織り組織あるいはこれらを組み合わせた変化織り組織(斜紋織り組織等)などを採用することができる。
【0027】
そして、上記襞21は、織機による袋織り処理時のシャトル等による緯糸の操作で人工血管原体が織り上がったときはすでに形成された状態になるようにしているが、こうする代わりに人工血管原体を通常の筒状に織製し、織り上がったものに加熱状態で成形処理を施して襞21をつくるようにしてもよい。
【0028】
そして本発明に係る人工主血管2および人工分岐血管3は、このようにして仕上がった人工血管原体に、コラーゲン等の蛋白質によるコーティング処理を施すことによって形成されている。こうすることで人工血管1のポロシティ(porosity)を有効に抑制することができるとともに、術後の人工血管1の器質化が促進される。
【0029】
そして、本実施形態では、図3に示すように、各種の短寸化処理によって人工主血管2の周面の下方位置が長手方向の所定寸法に亘って短寸化され、これによって人工主血管2が弓状に弯曲させている。
【0030】
まず、図3の(イ)に示す、第1実施形態の短寸化処理は、小弯側の襞21をジグザグ線で示すように所定個数毎に着するものである。図3の(イ)に示す例では、襞21は三つ毎に着されている。かかる襞21の着による接合で小弯側が長手方向に短尺され、これによって人工主血管2は全体的に弓状になるようにしている。因みに、襞21を何個おきに着するかは任意である。また、着に先立って着位置の襞21に縦に切り込みを入れてもよい。
【0031】
つぎに、図3の(ロ)に示す、第2実施形態の短寸化処理は、人工主血管2の小弯側の襞21の隣接した山部21a同士を互いに着するものである。図3の(ロ)に示す例では、襞21の山部21aを一つ飛ばしで着している。なお、縫着位置は小さい黒丸によって示している。因みに、襞21の山部21aを何個飛ばしに着するかは任意である。
【0032】
つぎに、図3の(ハ)に示す第3実施形態においては、人工主血管2の小弯側において、襞21の隣接する山部21aの裏面側同士が縫製され(図3の(ハ)において縫製位置を小さな黒丸で示している)、これによる山部21aの先鋭化により、小弯側が縮んで人工主血管2は弓状の弯曲状態が保持されるようにしている。
【0033】
そして、人工主血管2の弯曲状曲線は、人体の解剖学的な見地から最大公約数的に最適になるように設定され、これによって弓部大動脈200の病変部201が切除された位置に人工主血管2を配置することによって、特に人工主血管2に弯曲操作を加えることなくその両端部(人工主血管2は予め弓部大動脈200の切除状況に応じて両端部が切除されて切除位置に納まるように長さ寸法が設定されている)が弓部大動脈200の切断面(断端)に対向した状態で切除位置に納まるようになっている。
【0034】
図6は、人工主血管2の襞21のピッチを示す拡大断面説明図であるが、襞21は、左右に延びる中心線を境にして上下に振幅した状態でジグザグ状に形成されており、襞のピッチ(1周期の襞壁21c間の距離、1クリンプ)S1は、本実施形態においては4mm±1mmに設定されている。また、上下の山部21a間の距離S2も4mm±1mmに設定されている。このように設定されるのは、この値を越えると人工血管1の内壁面の圧力損失が大きくなって良好な血流を確保し得なくなる一方、この値に満たないときは、良好な可撓性を得ることができず、弓部大動脈200の病変部201を切除した後の狭い手術空間での縫合操作が困難になるからである。
【0035】
人工分岐血管3についても同様に寸法設定された襞21が設けられているが、人工分岐血管3の襞21については人工主血管2のものと同一に寸法設定されることに限定されるものではなく、例えば管径比に比例するように人工主血管2のものより小さく寸法設定してもよい。
【0036】
上記第1〜第3分岐血管31〜33は、人工主血管2の大弯部の稜線L位置に、稜線Lの延びる方向(すなわち接線)に直交する直交線L1対して所定角度α(図2)だけ上行大動脈側(すなわち図2の左側)に傾斜して設けられている。上記角度αは、弓部大動脈200の病変部201を切除した切除空間に人工主血管2を納めた状態で、第1〜第3分岐血管31〜33に折り曲げるなどの位置決め操作を施すことなく、第1分岐血管31、第2分岐血管32および第3分岐血管33の上端面がそれぞれ腕頭動脈202、左総頸動脈203および左鎖骨下動脈204(図11の(イ))の切除面に、最大公約数的に対向するように角度設定されている。
【0037】
人工分岐血管3の人工主血管2に対する接合については、人工主血管2の対象部位に人工分岐血管3の径寸法に合った接続孔を穿設し、この孔の縁部に上記角度αになるように斜めに切断した人工分岐血管3の基端縁部を対向させた状態で縁部同士を縫合することによって行われる。こうすることで、図4に示すように、両者は互いに斜めに接合されている。この接合部分にはコラーゲンが特に念入りにコーティングされ、これによってこの部分のゼロポロシティ(zero−porosity)が確保されるようにしている。
【0038】
従って、手術時に上記切除空間に人工血管1を納めた状態で、特に第1〜第3分岐血管31〜33の上端部を腕頭動脈202等の切除面に合わせるために意を払うことなく、第1〜第3分岐血管31〜33と腕頭動脈202等との縫合処理に集中することが可能であり、より迅速な手術が実現する。
【0039】
また、第1〜第3分岐血管31〜33に対してこのような角度設定を行うことにより、術後の血流がスムーズになり、腕頭動脈202および左総頸動脈203を介した選択的脳灌流をより確実に行い得るようになる。
【0040】
図7は、そのような人工血管1の寸法関係を説明するための正面視の説明図である。図7に示すように、本実施形態においては、第1〜第3分岐血管31〜33の延びる方向と人工主血管2の延びる方向との間の角度αは略60°に角度設定されているが、本発明は、上記角度αが60°であることに限定されるものではなく、個体の特徴に応じて30°〜90°の範囲内で自由に設定することができる。このために、角度の異なるもの(例えば40°のもの、50°のもの、60°のもの、70°のもの、80°のもの等)の幾種類かを予め用意しておけばよい。
【0041】
また、第4分岐血管34の延びる方向と、人工主血管2の延びる方向との間の角度γは90°に設定されているが、この角度についても特に限定はなく、種々の角度に設定可能である。
【0042】
また、第1分岐血管31と第2分岐血管32との間の隙間寸法d1、および第2分岐血管32と第3分岐血管33との間の隙間寸法d2は、いずれも5mm〜10mmに設定され、これによって第1〜第3分岐血管31〜33の腕頭動脈202等への吻合が容易に行われるようにしている。
【0043】
また、人工主血管2の左端部から第1分岐血管31までの長さd3は100mmに、人工主血管2の右端部から第3分岐血管33までの長さd4は200mmに、人工主血管2の左端部から第4分岐血管34までの長さd5は120mmにそれぞれ寸法設定されているが、これらの寸法は必要寸法より長めに設定されており、手術時の病変部201を除去した後の患部の状況に合わせて先端側が切断されて実際の使用に供されるようになっている。
【0044】
そして、本実施形態においては、人工主血管2には、大弯側に稜線Lと平行に3本の上部側ラインマーク41が付されているとともに、小弯部における稜線Lと対向する位置には下部側を識別するための1本の下部側ラインマーク42が付されている。さらに、人工分岐血管3(第1〜第4人工分岐血管31〜34)には、表側(手術時に術者が対向する側)に互いに平行な3本の表側ラインマーク43が付されているとともに、裏側には表の表側ラインマーク43と区別し得るように1本の裏側ラインマーク44が付されており、これによって人工分岐血管3の表裏がより容易かつ確実に行い得るようになっている。
【0045】
これらのラインマーク41〜44は、人工血管1の生地の色に対して補色になる色とか目立つ色が採用され、これによって術中に容易にラインマーク41〜44を目視確認し得るようになっている。因みに、本実施形態では、人工血管1の生地は略白色であることから、ラインマーク41〜44は黒色にしている。
【0046】
このようなラインマーク41〜44は、人工血管原体の織製工程において、並設された白糸の経糸の中に経糸としての黒糸を介在させることによって、人工主血管2および人工分岐血管3に付設することができる。
【0047】
人工血管1にこのようなラインマーク41〜44が付されていることでより的確に全置換術を実行することができる。
【0048】
また、図示はしていないが、小弯部の長さ寸法が大弯部の長さ寸法より若干短くなるように人工主血管2の両端部を人工主血管2の軸線に対して傾斜させてもよい。こうすることによって人工主血管2の曲率半径が大きくても(すなわちそれ程大きく弯曲させなくても)、人工主血管2の各端面を弓部大動脈200の各切除端面に容易に対向させることが可能な場合もある。
【0049】
但し、人工主血管2が平織り組織によって形成されている場合は、人工主血管2を、その軸線に対して斜めに切断すると、環状に織製されている緯糸が切断されて解れ易くなる。このような不都合を解消するためには、手術前の検査による人工主血管2の必要長さ寸法の見積りが完了した時点で、見積もった長さ寸法になるように緯糸と平行に真っ直ぐに人工主血管2の端部を切断し、その後、小弯側の端部位置の襞21の何個所かを縫合あるいはクリップ止めすればよい。こうすることによって糸の解れが解消される。
【0050】
以下、本発明に係る人工血管1を用いた弓部大動脈の全置換術にかかる手術手技の一実施形態について図8を基に詳細に説明する。図8は、全置換術を説明するための説明図である。なお、この実施形態は、選択的脳灌流法(selective cerebral perfusion(SCP))(これについては、発明者は低体温下循環停止法(HCA)との比較において「Surgical treatment of aneurysms of the transverse aortic arch.」の表題で「J Cardiovasc Surg 30:402,1989」に発表している。)を適用した場合の例である。
【0051】
まず、胸骨縦を切開するとともに両鎖骨上窩を切開することによって上行大動脈、弓部大動脈、弓分枝動脈(腕頭動脈202、左総頸動脈203および左鎖骨下動脈204(図11の(イ))および下行大動脈を露出した。なお、場合によっては、左第4肋間開胸を行って横隔膜直上の下行大動脈末梢側を露出させることもある。ついで大腿動脈からの送血および2段のカニューレ6を用いた右房からの脱血による体外循環を開始する一方、右上肺静脈から左室ベントを挿入した。体外循環の開始後、脱血温が32℃になった時点で電気的心室細動下に上行大動脈を遮断したあと、図8の(イ)に示すように、心臓の活動を一時的に停止させる化学薬品(blood cardioplegia)7を大動脈起始部205内に注入した。なお、大動脈弁閉鎖不全を合併した症例の場合は、大動脈を切開して直接左右の冠状動脈口に化学薬品7を注入すればよい。
【0052】
ついで、体外循環による冷却で直腸温が22℃前後になった時点で、上行大動脈206の遮断を解除し、下肢の大腿動脈からの体循環を一時停止した。そして、図8の(ロ)に示すように、切開した弓部大動脈200を点検し、弓部大動脈200の内側より、腕頭動脈202および左総頸動脈203の内腔を確認したあとカニュレーションを行い、選択的脳灌流法の実行を開始した。
【0053】
その後、左鎖骨下動脈204起始部の末梢側の下行大動脈207を完全に離断し、大動脈解離の場合は下行大動脈207の外側にポリテトラフルオロエチレン製のフェルト4で補強した(図8の(ハ))。また、大動脈解離例では、中枢側解離腔と同様に末梢側解離腔を閉鎖した。
【0054】
ついで、本発明に係る人工血管1の置換を開始した。まず、図8の(ハ)に示すように、人工主血管2の右末梢側を、上記フェルト4で補強された下行大動脈207の中枢側断端に3−0プロレーン(Prolene)糸を用いて連続縫合した。
【0055】
この縫合による人工主血管2と下行大動脈207との吻合が完了した後、図8の(ニ)に示すように、第3分岐血管33を左鎖骨下動脈204に4−0プロレーン糸を用いて連続縫合した。
【0056】
ついで、図8の(ホ)に示すように、遮断鉗子5を人工主血管2の第2分岐血管32および第3分岐血管33間に掛け直した後、大動脈からの体送血を第4分岐血管34に変更して灌流(perfusion)8を行い、順行性送血を行って加温を再開した。この間に人工主血管2の左末梢側を、3−0プロレーン糸を用いて大動脈起始部205の断端に縫合した。
【0057】
引き続き、図8の(ヘ)に示すように、人工主血管2内から空気を除去したのち、人工主血管2の遮断鉗子5を外して冠還流を再開し、心臓の徐細動を行った。
【0058】
ついで、図8の(ヘ)および(ト)に示すように、第1分岐血管31および第2分岐血管32の順で各人工分岐血管3を腕頭動脈202および左総頸動脈203にそれぞれ4−0プロレーン糸を用いて縫合して互いに対応したもの同士を吻合した。選択的脳灌流用のカニューレ6は各人工分岐血管3の吻合終了直前にそれぞれ除去した。
【0059】
最後に、図8の(チ)に示すように、体送血用の第4分岐血管34を基幹部分から切除し、切除口を縫合することによって弓部大動脈200の人工血管1への全置換術が完了した。
【0060】
図9は、全置換術によって弓部大動脈200の病変部201が人工血管1に置換された状態を示す斜視図である。先に詳細に説明し、かつ、図9に示すように、本発明の人工血管1は、人工主血管2の小弯側の襞21が縫合されて弓状を維持した状態になっているとともに、第1〜第3分岐血管31〜33が人工主血管2に対して所定角度傾斜して設けられているため、上記のような弓部大動脈200の全置換術において、弓部大動脈200を除去した後の置換空間に人工主血管2を納めた状態で、人工主血管2の左右の末梢側は大動脈起始部205の断端および下行大動脈207の各断端に自ずから対向するとともに、第1〜第3分岐血管31〜33は、それぞれの末梢端が腕頭動脈202、左総頸動脈203および左鎖骨下動脈204の断端に自ずから対向した状態になる。
【0061】
従って、手術中に人工主血管2を撓ませたり、第1〜第3分岐血管31〜33を折り曲げたりする必要がなくなる。
【0062】
また、第4分岐血管34は、人工主血管2における第2分岐血管32と第3分岐血管33との間に設けられているため、切開された狭い置換空間であっても第4分岐血管34を支障なく外部に引き出した上で、第4分岐血管34が手術の邪魔になるようなことはない。
【0063】
さらに、人工主血管2にはその上下を視認するための上部側ラインマーク41および下部側ラインマーク42が付設されているとともに、人工分岐血管3には表裏を視認するための表側ラインマーク43および裏側ラインマーク44(図1)が付設されているため、これらのラインマーク41〜44を目安にすることによって全置換術の手術が容易になる。
【0064】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0065】
(1)上記の実施形態においては、人工血管1を構成する織製品からなる人工血管原体の骨格用原料としてポリエステル系の糸が採用されているが、本発明は、骨格用原体の原料がポリエステル糸であることに限定されるものではなく、ポリアミド系の糸やポリテトラフルオロエチレン系の糸などを用いることも可能である。
【0066】
(2)上記の実施形態においては、人工血管1の原料である人工血管原体にコラーゲンがコーティングされているが、本発明は、人工血管原体のコーティング用にコラーゲンを用いることに限定されるものではなく、ゼラチンやヒトアルブミンをコーティング等の蛋白質を採用してもよい。
【0067】
(3)上記の実施形態においては、人工血管原体は、原糸を袋織りに織製して形成された、いわゆるウーブンタイプのものが採用されているが、本発明は、人工血管原体がウーブンタイプであることに限定されるものではなく、原糸を編製して得た、いわゆるニットタイプのものであってもよい。但し、ニットタイプのものは、ポロシティが多いため、これを防ぐべく厚めのコーティングを施すことが好ましい。
【0068】
(4)上記の実施形態においては、人工血管1の上下あるいは表裏を識別する標識として、人工主血管2および人工分岐血管3に長手方向に延びる、それらの生地の色と補色のラインマーク41〜44が付設されているが、本発明は標識がかかるラインマーク41〜44であることに限定されるものではなく、各種の文字、図形あるいは記号等を用いてもよく、生地の色分けで上下あるいは表裏を視認し得るようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、人工主血管に並設された人工分岐血管群を下行大動脈側に向かって付け根から傾斜させているため、弓部大動脈の全置換術を施すに際し、病変部を切除した状態で、人工主血管を切除位置に納めてその一方の端部を大動脈起始部に臨ませるとともに、他方の端部を下行大動脈の断端に臨ませることにより、3本の人工分岐血管を撓ませるような余分な操作を行うことなく、それらの端面を腕頭動脈、左総頸動脈および左鎖骨下動脈の断端に対向させることができ、各人工分岐血管を腕頭動脈等により容易に縫合することできる。
【0070】
また、人工主血管は、人工分岐血管群の並設位置側と対向する側に対してその長手方向の略中央部分に短寸化処理が施されているため、短縮化処理によって形成された人工主血管の弓状の曲率を、人体における解剖学的な弓部大動脈の曲率に合わせておくことにより、弓部大動脈の病変部を切除した状態で人工主血管を切除位置に納めるだけで一方の端部が大動脈起始部の断端に位置するとともに、他方の端部が下行大動脈の断端に対向する状態にすることができる。
【0071】
さらに、人工主血管を蛇腹管によって形成したため、蛇腹管は長さ方向に向けて伸縮自在であるとともに、曲折も可能な可撓性を有しており、従って、人工血管を患部の状況に応じた広い対応性を備えたものにすることができる。
【0072】
加えて、第1〜第3人工分岐血管の下行大動脈側へ向かう傾斜角度を人工主血管の長手方向に対して50°〜70°に設定したため、第1〜第3分岐血管を腕頭動脈、左総頸動脈および左鎖骨下動脈それぞれの断端に極めて好適に対向させることができる。
【0073】
請求項記載の発明によれば、人工分岐血管に表裏を識別するマークを付設しため、人工主血管および人工分岐血管に付されているマークを認識することでより容易に手術を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る人工血管の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す人工血管の正面図である。
【図3】 人工主血管の部分拡大側面図であり、(イ)は第1実施形態の短寸化処理、(ロ)は第2実施形態の短寸化処理、(ハ)は第3実施形態の短寸化処理をそれぞれ説明するためのものである。
【図4】 図1における人工主血管と人工分岐管との接続部分を示す部分拡大正面図である。
【図5】 図1のA−A線断面略図である。
【図6】 人工主血管の襞のピッチを示す拡大断面説明図である。
【図7】 人工血管の寸法関係を説明するための正面視の説明図である。
【図8】 (イ)〜(チ)は、全置換術を説明するための説明図である
【図9】 全置換術によって弓部大動脈の病変部が人工血管に置換された状態を示す斜視図である。
【図10】 従来の人工血管を示す斜視図である。
【図11】 (イ)は、病変した弓部大動脈を示す斜視図であり、(ロ)は、弓部大動脈の病変部が従来の人工主血管によって置換された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 人工血管
2 人工主血管
21 襞
21a 山部
21b 谷部
21c 襞壁
22 環状谷部
23 環状山部
200 弓部大動脈
201 病変部
202 腕頭動脈
203 左総頸動脈
204 左鎖骨下動脈
205 大動脈起始部
206 上行大動脈
207 下行大動脈
3 人工分岐血管
31 第1分岐血管
32 第2分岐血管
33 第3分岐血管
34 第4分岐血管
4 フェルト
5 遮断鉗子
6 カニューレ
7 化学薬品
8 灌流

Claims (3)

  1. 上行大動脈と下行大動脈との間の弓部大動脈の病変位置に置換用として用いられる蛇腹管によって形成された弓部大動脈用人工血管であって、弓部大動脈に対応する、上に凸弯曲形状の人工主血管と、この人工主血管の上記上に凸の弯曲形状の稜線位置から長手方向に沿って並設された第1〜第3人工分岐血管からなる人工分岐血管群と、この人工分岐血管群に対して上記人工主血管の周方向に所定角度ずらし、かつ、長手方向における第3人工分岐血管近傍に設けられた第4人工分岐血管とから構成され、上記第1〜第3人工分岐血管は、上記下行大動脈側に向かって付け根から人工主血管の稜線の延びる方向に対し50°〜70°の範囲内における同一の傾斜角度で設けられ、上記人工主血管は、上記稜線位置と対向する側に対してその長手方向の略中央部分に短寸化処理が施され、上記短寸化処理は、前記蛇腹管の襞を縫着するものであることを特徴とする弓部大動脈用人工血管。
  2. 上記第1〜第4人工分岐血管は、人工主血管の周方向において対向する両側面に付設された表裏を識別するマークを有していることを特徴とする請求項1記載の弓部大動脈用人工血管。
  3. 前記傾斜角度は、略60°であることを特徴とする請求項1または2記載の弓部大動脈用人工血管。
JP35365099A 1999-12-13 1999-12-13 弓部大動脈用人工血管 Expired - Lifetime JP3797837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35365099A JP3797837B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 弓部大動脈用人工血管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35365099A JP3797837B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 弓部大動脈用人工血管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001161726A JP2001161726A (ja) 2001-06-19
JP3797837B2 true JP3797837B2 (ja) 2006-07-19

Family

ID=18432291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35365099A Expired - Lifetime JP3797837B2 (ja) 1999-12-13 1999-12-13 弓部大動脈用人工血管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3797837B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE50214665D1 (de) 2001-12-14 2010-10-28 Aesculap Ag Gefässprothese, insbesondere zum ersatz von herznahen bereichen der aorta
DE10242153B4 (de) * 2002-09-05 2015-02-05 Aesculap Ag Gefäßprothese, insbesondere zum Ersatz von herznahen Bereichen der Aorta
DE10256508A1 (de) * 2002-12-04 2004-06-24 Universität Zu Lübeck Konnektor für die Arterienkanülierung von Herz-Lungenmaschinen
EP2450006B1 (en) * 2007-08-08 2015-01-14 The Cleveland Clinic Foundation Branched stent graft system
KR101162656B1 (ko) 2010-03-24 2012-07-04 주식회사 사이언씨티 인조혈관
CN107303210A (zh) * 2016-04-21 2017-10-31 丁盛 一种高顺应性主动脉术中三分支支架
CN111448345B (zh) 2017-12-15 2022-03-25 东丽株式会社 机织物及其制造方法
KR102025817B1 (ko) * 2018-02-20 2019-09-26 중앙대학교 산학협력단 인조혈관 및 그 패키지
CN111658230B (zh) * 2020-07-09 2023-07-18 北京裕恒佳科技有限公司 人工血管
CN114767328A (zh) * 2022-06-22 2022-07-22 上海微创心脉医疗科技(集团)股份有限公司 医用系统及辅助装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001161726A (ja) 2001-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4391824B2 (ja) 大動脈弓のところに埋設するための解剖学的に湾曲したグラフト
US6165196A (en) Perfusion-occlusion apparatus
JP3797837B2 (ja) 弓部大動脈用人工血管
US7017581B2 (en) Devices and methods for port-access multivessel coronary artery bypass surgery
US6613069B2 (en) Tunneling instrument for port access multivessel coronary artery bypass surgery
US6478029B1 (en) Devices and methods for port-access multivessel coronary artery bypass surgery
ES2888911T3 (es) Elemento de fijación de anillo de anuloplastia de liberación rápida
US5799661A (en) Devices and methods for port-access multivessel coronary artery bypass surgery
US8137395B2 (en) Vessel prosthesis, particularly for the replacement of aorta segments near the heart
US6443158B1 (en) Percutaneous coronary artery bypass through a venous vessel
ES2356353T3 (es) Sistemas de prótesis multi-lúmen.
KR20170009847A (ko) 인공 판막 및 인공 판막의 제조 방법
JP2001525222A (ja) カットゾーンを備えた環状成形リング
US8343087B2 (en) Prosthetic device for creating a vascular bypass, without clamping, from a blood vessel
CA2249531A1 (en) Intraluminal shunt device
CN213217907U (zh) 一种一体化支架血管
EP2265191B1 (en) Securing device and assembly comprising such a securing device
CN105530891B (zh) 包括双重缝合套的复合带瓣膜移植物
JPH07308330A (ja) 分岐人工血管
US20230225852A1 (en) Aortic root replacement graft and surgical method
CN113499164B (zh) 一种象鼻支架植入系统
CN212490252U (zh) 一种用于翻转吻合的人造血管
JP6027470B2 (ja) 血管パッチ
Mokashi et al. Elephant Trunk Procedures
AU761079B2 (en) Devices and methods for port-access multivessel coronary artery bypass surgery

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050829

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20051025

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20051125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3797837

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term