JP3796954B2 - 重合部の溶接構造及び溶接方法 - Google Patents

重合部の溶接構造及び溶接方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、キャブのサイドシルの重合部の重ね溶接構造及び溶接方法に係り、特に、溶接箇所に溶接孔やガスホール等が生じない重合部の溶接構造及び溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図5に示すフロア6の側端縁7とフロアサイドパネル8の端部9及びロッカパネル10の端部11等は重合されてサイドシル部4a(図4)の重合部5を形成している。また、特開平9−290775号公報の「サイドシル補強構造」の図面には、例えば、シルインナとレインフォースメント及びシルアウタとからなる三枚合わせの重合部が明示されている。このように、キャブのサイドシル部等には少なくとも三枚合わせの重合部5等が形成され、この重合部5等は重ね溶接することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の重合部5はキャブの溶接ラインにおいて、例えば、レーザ溶接等により溶接される。一般に、サイドシル部の各部材は亜鉛メッキ鋼板からなり、溶接時には鋼板の内部にガスホールが発生し易い。また、図6に示すように前記の重合部5は普通互いに当接し、隙間がほとんどない状態のため発生したガスの逃げ場がなく、図示のように発生ガスによって溶接部にガスホール(巣)16が発生する恐れがある。また逆に、図7(a)に示すように重合部5に比較的大きなスキ17があると、図7(b)に示すように孔18があく場合がある。
【0004】
本発明は、以上の事情に鑑みて創案されたものであり、少なくとも三枚合わせ以上の重合部の溶接が確実に行われ、溶接部の信頼性の向上が図れる重合部の溶接構造及び溶接方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも三枚合わせ以上の鋼板を重ね合わせ、その中間の前記鋼板の端部に膨出部を形成して前記鋼板の前記膨出部の形成されている重合部を重ね溶接する溶接方法であって、前記膨出部を押圧して平坦化しながら前記重合部の重ね溶接を行うことを特徴とする。また、請求項2の発明は、前記重ね溶接が前記膨出部を一方向側から押圧しながら押圧済の重合部を同一方向から溶接することを特徴とする。また、請求項3の発明は、前記膨出部が弧形状のものからなることを特徴とする。また、請求項4の発明は、少なくとも三枚合わせの以上の鋼板の重合部を重ね溶接してなる溶接構造であって、該溶接構造は、前記請求項1乃至3のいずれかの溶接方法によって形成されるものであることを特徴とする。また、請求項5の発明は、前記鋼板が亜鉛メッキ鋼板であることを特徴とする。
【0007】
少なくとも三枚合わせ以上の重合部の中間の鋼板に膨出部を形成し、膨出部と他の鋼板との間に空隙部を形成する。以上の溶接構造により、重合部には必ず一定の面積の空隙部が形成される。そのため、重合部の重ね溶接時に生ずるガスが前記空隙部から外気側に逃げ、鋼板内にはガスホール等が生じない。特に、ガスが生じ易い亜鉛メッキ鋼板の場合でも膨出部の空隙部からガスが逃げる。従って、ガスホール(巣)が重合部に生じない。但し、膨出部をそのままにしておくとスキがありすぎるため、本発明ではレーザ溶接に先立ってローラで膨出部を押圧しスキを押えながら溶接するようにしている。また、膨出部を一方向側から押圧しながら押圧箇所を同一方向からレーザ溶接により溶接することにより、膨出部の押圧と溶接が連続的にでき、作業効率の向上が図れる。また、押圧手段としても安価に実施できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の重合部の溶接構造及び溶接方法の実施の形態を図面を参照して詳述する。本発明は少なくとも三枚合わせの鋼板の重合部の重ね溶接構造及び溶接方法に関するものであるが、ここでは車両のキャブのサイドシル部に形成される重合部についての溶接構造及び溶接方法について説明する。図4に示すように、キャブ3の側面にはボディサイド4が形成され、その下面側のサイドシル部4a(丸印で示す)には重合部5が形成される。
【0009】
図1に示すように、前記サイドシル部4aの重合部5は、フロア6の側端縁7とフロアサイドパネル8の端部9とロッカパネル10の端部11とを重ね合わせたものからなる。フロア6の側端縁7及びロッカパネル10の端部11は平板からなるが、フロアサイドパネル8の端部9には膨出部1が形成される。
【0010】
図1及び図2に示すように、膨出部1はフロアサイドパネル8の端部9をU字形状に湾曲成形したものからなる。従って、この膨出部1の部位に当接するフロア6の側端縁7と膨出部1との間には空隙部2が形成される。なお、空隙部2の大きさは特定するものではないが、重合部5を構成する各鋼板の材質や鋼板の板厚等を考慮して実験的に決めることが望ましい。なお、鋼板として亜鉛メッキ鋼板を用いるときはガスの発生が多いため、他の鋼板よりも空隙部2が大きい方が好ましい。この空隙部2の形成により、重合部5の溶接時に発生するガスが空隙部2より外気側に逃げ、重合部5におけるガスホール等の発生が防止される。
【0011】
膨出部1は前記したような効果があるが、空隙部2が存在したまま重合部5の溶接が完了すると重合部5の溶接強度が不十分になる恐れがある。そこで、空隙部2を溶接完了時になくすことが必要である。本発明の重合部の溶接方法はその溶接方法を開示するものである。
【0012】
図3に示すように、ローラ押圧機12とレーザ溶接機13とが並設される本発明の溶接方法は、ローラ押圧機12のローラ14により膨出部1を押圧しながらレーザ溶接機13のレーザ光15によるレーザ溶接を行う。すなわち、図示のようにレーザ溶接に先立って膨出部1を押圧し、その押圧部にレーザ光15を当ててレーザ溶接を行う。ローラ14により膨出部1を押圧することにより、膨出部1の空隙部2が縮小されスキが減少すると共に変形して行く膨出部1のまわりからガスが逃げる。また、膨出部1を図示のように弧形状としたのはローラ14と膨出部1の頂部との接触面積を小さくして膨出部1の変形を促進させるためである。以上により、ガスを放出しながら重合部5のレーザ溶接が行われ、確実で、かつ安定した重合部5の重ね溶接ができる。なお、膨出部1の押圧手段としては前記のローラ押圧機12のローラ14に限定するものではなく、押し棒等でもよく溶接は必ずしもレーザ溶接でなくてもよい。但し、同一方向から押圧しながら溶接することにより押圧及び溶接の作業が効果的に行われる。また、押圧手段としても一方向側からの押圧は比較的安価な設備で行うことができる。また、溶接としてレーザ溶接を行うことにより一方向からの連続溶接ができ、溶接作業が効率的にできる。
【0013】
本例は、キャブ3のサイドシル部4aにおける重合部5についての溶接構造や溶接方法について説明したが、前記のようにそれに限定するものではない。また、膨出部1の形状や数等も図示のものに限定するものではない。
【0014】
【発明の効果】
1)本発明の請求項1に記載の重合部の溶接方法によれば、膨出部を押圧して平坦化しながら膨出部のある重合部を溶接するため、溶接時においてガス抜きが行われ、溶接の信頼性と溶接強度の向上を図ることができる。
2)本発明の請求項2に記載の重合部の溶接方法によれば、膨出部の一方向側から膨出部を押圧しながら押圧済の重合部を同一方向から溶接するため押圧と溶接が連続的に行われ、押圧,溶接作業の効率化が図れる。また、膨出部の押圧手段が一方向側からの押圧であり、押圧手段が比較的安価にできる。
3)本発明の請求項3に記載の重合部の溶接方法によれば、膨出部が弧形状のものからなるため押圧される接触面積が小さくて済み、膨出部の変形(平坦化)が促進され、確実な重合溶接が可能になる。
4)本発明の請求項4に記載の重合部の溶接構造によれば、請求項1乃至3に記載の溶接方法によって形成されるため信頼性の高い重合部の溶接構造を得ることができる。
5)本発明の請求項5に記載の重合部の溶接構造によれば、鋼板として亜鉛メッキ鋼板を用いても溶接時のガス抜きが完全に行われるため、発錆の少ない亜鉛メッキ鋼板を重合部に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサイドシル部の重合部の溶接構造を示す斜視図。
【図2】図1の重合部の詳細構造を示す部分拡大図。
【図3】本発明の重合部の溶接方法を説明するための斜視図。
【図4】キャブのボディサイドまわりを示す模式図。
【図5】従来のサイドシル部の重合部の溶接構造を示す斜視図。
【図6】図5の重合部の部分拡大図。
【図7】従来の重合部の問題点を説明するための部分拡大図。
【符号の説明】
1 膨出部
2 空隙部
3 キャブ
4 ボディサイド
4a サイドシル部
5 重合部
6 フロア
7 側端縁
8 フロアサイドパネル
9 端部
10 ロッカパネル
11 端部
12 ローラ押圧機
13 レーザ溶接機
14 ローラ
15 レーザ光

Claims (5)

  1. 少なくとも三枚合わせ以上の鋼板を重ね合わせ、その中間の前記鋼板の端部に膨出部を形成して前記鋼板の前記膨出部の形成されている重合部を重ね溶接する溶接方法であって、前記膨出部を押圧して平坦化しながら前記重合部の重ね溶接を行うことを特徴とする重合部の溶接方法。
  2. 前記重ね溶接が前記膨出部を一方向側から押圧しながら押圧済の重合部を同一方向から溶接することを特徴とする請求項に記載の重合部の溶接方法。
  3. 前記膨出部が弧形状のものからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合部の溶接方法。
  4. 少なくとも三枚合わせの以上の鋼板の重合部を重ね溶接してなる溶接構造であって、該溶接構造は、前記請求項1乃至3のいずれかの溶接方法によって形成されるものであることを特徴とする重合部の溶接構造。
  5. 前記鋼板が亜鉛メッキ鋼板であることを特徴とする請求項4に記載の重合部の溶接構造。
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