JP3793082B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式・静電記録方式・磁気記録方式等の適宜の作像プロセスにより転写材上に未定着トナー像を形成担持させ、その未定着トナー像を熱定着手段にて転写材に定着させる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような画像形成装置における定着手段としては、近年の省エネルギー化の要望を受けてフィルム加熱方式の定着装置が実用化されている。フィルム加熱方式の定着装置は、発熱手段としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に、耐熱性を有する薄いフィルムを挟ませて定着ニップを形成させたもので、フィルムと加圧ローラとを共に回転させることで被記録材を搬送しながら熱と圧力をかけて未定着トナー像を定着する。
【0003】
このフィルム加熱方式の定着装置では、従来の熱ローラ方式の定着装置に比べ、加熱部材であるフィルムの熱容量が非常に小さいため、発熱手段からの熱エネルギーを定着プロセスに効率よく使用することができる。このため、画像形成装置の電源投入からプリント可能状態までの待ち時間を短くすることができるクイックスタートが可能である。さらに、加熱部材の熱容量が小さく、プリント待機中に加熱部材を予熱する必要がないため、画像形成装置の消費電力を低く抑えることができ省エネルギー化が可能である。
【0004】
さらに高効率なフィルム加熱方式の定着装置として、導電性のフィルム自身を発熱させる電磁誘導加熱方式の定着装置が提案されている。特開平7−114276号公報には、フィルム自身あるいはフィルムに近接させた導電性部材に渦電流を発生させジュール熱によって発熱させる定着装置が開示されている。電磁誘導加熱方式ではフィルム自身を発熱させることができるため、発熱手段からの熱エネルギーを定着プロセスにさらに効率よく使用することができる。
【0005】
このような、ヒータによるフィルム加熱方式や電磁誘導によるフィルム加熱方式の定着装置は30〜40秒程度で定着可能温度まで立ち上げが可能でありクイックスタート定着装置と呼ばれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなクイックスタート定着装置の特徴を生かしてプリントを開始してからプリント済みの被記録材の排出が終了するまでの時間(ファーストプリントアウトタイム,FPOT)を短くしようとすると、定着装置の昇温具合を予想し、定着装置の昇温が完了した時に被記録材が定着装置に到達するように、被記録材上への画像形成を定着装置の昇温に並行して行う必要がある。
【0007】
そこで、例えば、電子写真画像形成動作を定着温調に関する第一のシーケンスと、現像ローラや感光ドラムの回転、帯電バイアスの印加といった制御を行う第二のシーケンスとに分ける。そして、プリント信号入力直後から第一のシーケンスを起動し、プリント信号入力から所定時間後に定着装置の温度が所定の温度に到達したところで第二のシーケンスを起動するようにする方法が提案されている。この方法によれば定着装置の昇温が所定時間内に間に合えばFPOTは最短になり、昇温が遅い場合には昇温具合に合わせて第二のシーケンスの起動を遅らせることで現像ローラや感光ドラム等の画像形成装置の構成部材への負担を最小限に抑えることができる。
【0008】
ところが、加熱時間と定着装置の温度との関係(昇温カーブ)は画像形成装置が置かれる環境や供給される電源電圧によって異なる。図14のaは室温から昇温を開始した時の定着装置の昇温カーブで、bは電源電圧が下限に低下している状態で室温から昇温を開始したときの定着装置の昇温カーブである。さらにT1は第二のシーケンスを起動する閾値温度、T2は適切にトナー像を定着できる温度である。この図において、例えば時間t1で定着装置の温度を判定するとa,bとも閾値T1を越えているので第二のシーケンスを起動することができる。ところが、被記録材が定着装置に到達する時間t2における定着装置の温度は、aはT2を越えているのに対して、bはT2に到達していないため、bでは定着不良を起こす可能性がある。
【0009】
このように、あらゆる状況下においてプリント信号入力から所定時間後の定着装置の温度を基にそれ以降の昇温状態を予想するのは難しい。そのために閾値T1を大きめに設定すれば通常の電源電圧や上限の電源電圧の時には定着装置の加熱時間が必要以上に長くなり、FPOTを最短にすることはできない。
【0010】
以上のような状況を鑑み、本発明では熱定着装置を備え、画像形成と定着装置の昇温を並行して行う画像形成装置において、定着装置の昇温具合をあらゆる状況において適切に判定し常に最短の時間で適切な温度に昇温できるようにすることでFPOTが最短になる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、
現像ローラを有する現像手段と、
転写材上に形成されたトナー像を熱定着する定着手段と、
該定着手段の温度を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出温度に基づいて、前記定着手段に供給される電力を制御するとともに、前記検出手段の検出温度の温度上昇状況に基づいて、前記現像ローラの回転動作の開始タイミング及び現像ローラの像担持体への当接タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の代表的な構成は、
像担持体に当接・離間される現像ローラを有する現像手段と、
像担持体上に形成された画像を転写材上に転写する転写手段と、
転写材上に形成されたトナー像を熱定着する定着手段と、
該定着手段の温度を検出する検出手段と、
画像形成に先立って、前記現像手段及び前記定着手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、画像形成に先立って、前記現像ローラを前記像担持体から離間、停止させた状態で前記定着手段の加熱を開始させ、前記検出手段による検出温度の温度上昇状況に基づくタイミングで、前記現像ローラの回転駆動及び前記像担持体への当接を行わせることを特徴とする。
【0020】
上記のような構成の画像形成装置によれば、定着手段の昇温具合をあらゆる状況において正確に判断できて常にFPOTが最短になる。
また、現像ローラを長期間像担持体に当接させることにより発生するローラ層の永久変形を確実に防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0022】
(第1の実施の形態)
図1〜8図を参照して、第1の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0023】
[全体構成]
まず画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概要説明する。図1は画像形成装置の一態様である、転写方式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタAの全体構成を示す縦断面図である。
【0024】
像担持体としての感光ドラム1は、不図示の駆動手段によって、同図中、矢印の反時計方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光ドラム1表面を均一に帯電する帯電装置2、画像情報に基づいてレーザービームLを照射して感光ドラム1上に静電潜像を形成するスキャナユニット3、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像装置4、感光ドラム1上のトナー像を被記録材としての転写材Pに転写させる転写ローラ5、転写後の感光ドラム1表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング装置6等が配設されている。
【0025】
ここで、感光ドラム1と帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されてプロセスカートリッジ7を形成している。
【0026】
スキャナユニット3は、感光ドラム1の略水平方向に配置され、レーザーダイオード(不図示)によって画像信号に対応する画像光としてのレーザービームLを出力し、このレーザービームLをスキャナモータ(不図示)にて高速回転されるポリゴンミラー9に照射する。ポリゴンミラー9を反射したレーザービームLは、結像レンズ10を介して帯電済みの感光ドラム1表面を選択的に走査露光して静電潜像を形成するように構成している。
【0027】
感光ドラム1に対向して配置される転写ローラ5としては、例えば金属の芯金を体積抵抗率107〜1011Ω・cm程度に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、ウレタンゴム、NBR(ニトリルブタジエンゴム)等の弾性体で覆った構成にしたものを用いることができる。転写ローラ5には不図示の電源から正極性のバイアスが印加され、このバイアスによる電界により、感光ドラム1に接触中の転写材Pに、感光ドラム1上の負極性のトナー像が転写される。
【0028】
給紙部8は、画像形成部に転写材Pを給紙搬送するものであり、複数枚の転写材Pが給紙カセット11に収納されている。画像形成時には給紙ローラ12(半月ローラ)、レジストローラ対13が画像形成動作に応じて駆動回転し、給紙カセット11内の転写材Pを1枚毎に分離給送するとともに、転写材Pの先端はレジストローラ対13に突き当たり一旦停止し、ループを形成した後、転写ローラ5と感光ドラム1とで形成されるニップへと給紙されていく。24はレジストセンサでここを転写材Pが横切った時点を基準に画像形成が行われる。
【0029】
定着装置14は、電磁誘導加熱方式のクイックスタート定着装置で、転写材Pに転写されたトナー像を定着させるものであり、発熱層(導電性磁性部材)を有する回転体としての円筒状の定着フィルム140と、これに圧接して転写材Pに熱及び圧力を与える加圧ローラ143とからなる。この定着装置14の構成は後で詳述する。
【0030】
すなわち、感光ドラム1上のトナー像を転写した転写材Pは定着装置14を通過する際に定着フィルム140、加圧ローラ143とで搬送されるとともに、熱及び圧力を与えられる。これによってトナー像が転写材Pの表面に定着される。トナー像定着された転写材Pは、排紙ローラ対15によって、排紙部16から画像面を下にした状態で本体外に排出される。
【0031】
制御装置BはプリンタAの動作を制御するもので、CPU17、RAM(読み書き可能なメモリ)18、ROM(読み出し専用のメモリ)19、CPU17から制御可能なタイマ24等を有している。ROM19には、画像形成装置を制御するためのプログラムや各種データが書き込まれており、RAM18は画像形成装置を制御するにあたって取り込んだデータの保存等に使われる。
【0032】
[プロセスカートリッジ]
本実施の形態に係るトナーを収容したプロセスカートリッジ7について図2及び図3により詳細に説明する。図2は第1の実施の形態に係るプロセスカートリッジ7の概略構成を示す横断面模式図であり、図3は第1の実施の形態に係るプロセスカートリッジ7の概略構成を示す分解斜視模式図である。
【0033】
プロセスカートリッジ7は、感光ドラム1と、帯電手段及びクリーニング手段を備えた感光ドラムユニット50、及び感光ドラム1上の静電潜像を現像する現像手段を有する現像ユニット4に分かれている。
【0034】
感光ドラム1は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)を塗布して構成したものである。
【0035】
感光ドラムユニット50には、図3のように感光ドラム1が軸受(ベアリング)31a、31bを介してクリーニング枠体51に回転自在に取り付けられている。感光ドラム1の周上には、感光ドラム1の表面を一様に帯電させるための帯電装置2、及び感光ドラム1上に残った転写残トナーを除去するためのクリーニングブレード60が配置され、さらにクリーニングブレード60によって感光ドラム1表面から除去された残留トナーは、トナー送り機構52によってクリーニング枠体後方に設けられた廃トナー室53に順次送られる。そして図示後方の一方端に図示しない駆動モータの駆動力を伝達することにより、感光ドラム1を画像形成動作に応じて図示の反時計回りに回転駆動させるようにしている。
【0036】
現像ユニット4は、感光ドラム1に当接して矢印Y方向に回転する現像ローラ40、及びトナーが収容されたトナー容器41と現像枠体45とから構成される。現像ローラ40は軸受部材を介して回転自在に現像枠体45に支持され矢印Y方向に回転する。また現像ローラ40の周上には、現像ローラ40と接触して矢印Z方向に回転するトナー供給ローラ43と現像ブレード44がそれぞれ配置されている。さらにトナー容器41内には収容されたトナーを撹拌するとともにトナー供給ローラ43に搬送するためのトナー搬送機構42が設けられている。
【0037】
そして現像ユニット4は、現像ユニット4の両端に取り付けられた軸受部材47、48にそれぞれ設けられた支持軸穴49に挿通したピン49aを中心に現像ユニット4全体が感光ドラムユニット50に対して揺動自在に支持された吊り構造となっており、プロセスカートリッジ7単体(プリンタ本体に装着しない)の状態においては、ピン49aを中心とする現像ユニット4の回転モーメントにより現像ローラ40が感光ドラム1に当接するよう、加圧ばね54によって現像ユニット4が常に付勢されている。さらに現像ユニット4のトナー容器41には、現像ローラ40を感光ドラム1から離間させる際にプリンタ本体Aの後述する離間手段20(図1)が接触するためのリブ46が一体的に設けられている。
【0038】
[定着装置]
本実施の形態に係る定着装置14について図4により詳細に説明する。図4は第1の実施の形態に係る電磁誘導加熱方式の定着装置14の概略構成を示す縦断面図である。
【0039】
140は、発熱層(導電性磁性部材)を有する回転体としての円筒状の定着フィルムである。146a、146bは下側と上側の横断面略半円弧状樋型のフィルム支持部材(フィルムガイド)であり、開口側を互いに向かい合わせて略円筒体のフィルムガイド146を構成している。円筒状定着フィルム140は、このフィルムガイド146の外側にルーズに外嵌させてある。
【0040】
フィルムガイド146の内側には、励磁コイル148と、T型に組み合わせた磁性コア147a、147b、147cとからなる磁場発生手段が配設される。励磁コイル148には励磁回路(不図示)が接続されている。142は上側のフィルム支持部材146bの内面平面部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイである。149は磁性コア147a、147b、147c及び励磁コイル148と加圧用剛性ステイ142の間を絶縁するための絶縁部材である。
【0041】
143は加圧ローラである。この加圧ローラ143及びフィルムガイド146によって定着フィルム140を挟み、加圧ローラ143からフィルムガイド146に対して所定の加圧力をかけることにより、フィルムガイド146と加圧ローラ143とが所定幅の定着ニップ部Nを形成して相互圧接している。磁性コア147aは定着ニップ部Nが形成された位置に対応させて配設してある。
【0042】
加圧ローラ143は駆動手段Mにより矢印aの反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ143の回転駆動により、前記加圧ローラ143と定着フィルム140外面との間で摩擦力が発生し、定着フィルム140に回転力が作用する。そして、定着フィルム140はその内面を定着ニップ部Nにおいてフィルムガイド146の下面に密着して摺動させながら、加圧ローラ143の周速度にほぼ対応した周速度をもって、矢印bで示される時計方向にフィルムガイド146の外周を回転する(加圧ローラ駆動方式)。
【0043】
励磁コイル148は励磁回路(不図示)から供給される交番電流によって交番磁束を発生する。T字型の磁性コア147の磁性コア147aが定着ニップ部Nの位置に対応して設けられているため、交番磁束は定着ニップ部Nに集中的に分布し、その交番磁束は定着ニップ部Nにおいて、定着フィルム140の発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流は発熱層の固有抵抗によって発熱層にジュール熱を発生させる。
【0044】
定着ニップ部Nの温度は、温度センサ141(検出手段)を含む温調制御系(不図示)により、励磁コイル148への電流供給が制御されることで、所定の温度が維持されるように調節される。
【0045】
[駆動構成]
次にプロセスカートリッジ7をプリンタ本体Aに装着した際の動作機構について詳細に説明する。
【0046】
前述したように、プロセスカートリッジ7は単体の自由状態では図2のようにピン49aを中心とする現像ユニット4の回転モーメントにより現像ローラ40が常に感光ドラム1に当接するよう加圧ばね54によって現像ユニット4が常に付勢されている。
【0047】
一方、プリンタ本体Aのプロセスカートリッジ7の挿入方向奥側には、現像ユニット4の付勢力に抗して現像ローラ40を感光ドラム1から離間させるためのカム20(図1)が配置されている。カム20は不図示の駆動手段により回転され、図1のようにカム20がリブ46を上げることで現像ローラ40は感光ドラム1から離間し、カム20がリブ46の押し上げを解除すると現像ローラ40が感光ドラム1に当接する。通常、プロセスカートリッジ7をプリンタ本体Aに装着するとカム20がリブ46を押し上げ、現像ローラ40が感光ドラム1から離間するようになっている。
【0048】
従って、プロセスカートリッジ7を装着した状態で長時間使用しない場合であっても、現像ローラ40は感光ドラム1に対して常に離間された状態になるので、現像ローラ40を長期間感光ドラム1に当接させることにより発生するローラ層の永久変形を確実に防止することができる。プリンタ本体Aに装着されたプロセスカートリッジ7の感光ドラム1及び現像ローラ40は不図示のモータにより別々に駆動が可能である。
【0049】
[画像形成動作]
本実施の形態に係る画像形成動作について図1、図5及び図6により詳細に説明する。図5は第1の実施の形態に係る画像形成装置の動作シーケンスを表すタイミングチャートである。図6は第1の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すフローチャートである。
【0050】
画像形成装置本体へプリント信号が入力されると、画像形成装置の動作が開始される(Start,S600)。CPU17はまず第一のシーケンス群として、定着装置14を所定の温度に制御する定着温調、感光ドラム1の回転及びスキャナ3の回転を開始する(Heat−on、S601)。本実施の形態においては上記の3つのシーケンスを併せて第一のシーケンス群とする。
【0051】
定着装置14の加熱開始は画像形成装置本体へのプリント信号の入力と同時、あるいはプリント信号入力後に成される。
【0052】
一方、現像バイアスの印加、現像ローラ回転等の制御が、本実施の形態においては第二のシーケンス群に該当する。
【0053】
次に、感光ドラム1が回転を始めて所定時間後に帯電バイアスの印加を開始する(Ch−on、S602)。これは感光ドラム1の回転と帯電バイアスの印加を同時に行うと感光ドラム1上にメモリを作る恐れがあるためである。この帯電バイアスの印加も第一のシーケンス群に含まれる。
【0054】
第一のシーケンス群の開始と共に、CPU17は定着装置14の温度のモニタを始め第二のシーケンス群を起動する閾値温度T3を設定する(S603)。この設定方法については後述する。
【0055】
閾値温度T3を設定した後引き続きCPU17は定着装置14の温度のモニタを行い温度TがT3に達したら、T3に達した時刻がCh−on(S602)からT_dev経っていたか判断し(S605)、T3に達した時刻がCh−onからT_dev未満であったらT_dev経過するのを待ってから、またT3に達した時刻がCh−onからT_dev以上であったらT3に達した時点で直ちに現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加を開始する(Dev−on、S606)。
【0056】
通常、感光ドラム1と現像ローラ40との間には十分な離間距離がとられており現像ローラ40が離間していれば感光ドラム1表面が適正に帯電されていなくても現像ローラ40から感光ドラム1にトナーが飛翔することはない。しかし、何らかの原因で離間距離が短くなった場合でもトナーが飛翔することがないように感光ドラム1が帯電されて正規の電位になる時間T_dev後に現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加を開始するようにしている。従ってたとえT_dev以内に定着装置の温度TがすでにT3に達していてもT_devになるまでは現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加は行わず、T_devの時に現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加を始めた画像形成動作が最短のプリント時間となる。
【0057】
Dev−on以降はDev−onを基準に所定時間後に現像ローラ40を感光ドラム1に当接させ(D_R−on、S607)、次に転写材のピックアップを行い(P−pick、S608)、画像形成を行う(Print、S609)。
【0058】
[閾値温度の設定方法]
本実施の形態における閾値温度T3の設定方法について図7のフローチャートと図8の昇温カーブの図を用いて説明する。
【0059】
まず、第一のシーケンスが起動されて定着装置の通電が始まった時点(S700)でCPU17は定着装置14の温度のモニタを開始する(S702)。そして、所定の温度T1に達したところ(S703)でタイマ24を起動する(S704)。CPU17は引き続き温度のモニタを続け次に所定の温度T2に達したところ(S705)でタイマ24を停止し温度T1からT2に至った時間Δtを取り込む(S706)。すなわち、このΔtから定着装置の昇温カーブを判断することができ、Δtが小さければ昇温カーブが立っていて温度上昇が速く、Δtが大きければ昇温カーブは寝ていて温度上昇が遅いということがわかる。次にこのΔtの値を基に第二のシーケンス群の開始タイミングを決める閾値温度T3を決定する(S707)。
【0060】
図8は環境と入力電圧の違いによる昇温カーブの違いを示したものである。aは画像形成装置が置かれることを想定した最も高い気温下でさらに電源電圧が上限値の時、bは気温、電源電圧とも通常の時、cは画像形成装置が置かれることを想定した最も低い気温下でさらに電源電圧が下限値の時のものである。各昇温カーブにおいてT1からT2に至る時間はΔt_a、Δt_b、Δt_c、また、T4は転写材の定着に必要な温度、t_pは第二のシーケンス群が開始してから転写材が定着装置に到達するまでの時間である。したがって、第二のシーケンス群を開始する閾値温度としては、昇温カーブa,b,cにおいてT4から所定の時間t_p遡った時の温度T3_a、T3_b、T3_cをそれぞれT3の値とすればよい。
【0061】
このようにして各昇温カーブ毎に閾値温度が決まるので、これらの値を基にΔtに応じた閾値温度T3を設定する。すなわち表1のようにしてT3を設定する。
【0062】
【表1】
【0063】
閾値温度T3はΔtと、Δt_aとT3_a、Δt_bとT3_b、Δt_cとT3_cとの関係を使って比例計算からさらに細かく求めてもよい。
【0064】
昇温カーブを求めるT1、T2は昇温カーブが直線的に伸び昇温カーブの特徴を表している温度区間から選んでいて本実施の形態においてはT1としては40℃、T2としては80℃が好適であった。
【0065】
なお、直前の画像形成によって定着装置14がすでに温まっている場合には、定着装置14の温度のモニタを開始する時点ですでに定着装置の温度がT1、T2を超えている場合がある(S701)。このような時には定着装置14は確実に昇温できることが確認されているので、本実施の形態においては無条件にT3にT3_bを設定している(S708)。
【0066】
ただし、定着装置14の温度がT1とT2の間にある時は、モニタを開始した時の温度T0とT2になった時の時間Δt′を使って
Δt=(T2−T1)/(T2−T0)×Δt′
といった計算でΔtを求めてこれよりT3を設定してもよい。
【0067】
本実施の形態のように、定着装置14の温度をモニタして定着装置14の昇温カーブを求め、それを基に第二のシーケンス群を起動する閾値温度T3を設定したのちに、定着装置14の温度がT3に到達しているかを判断し、その判断結果により、第二のシーケンス群が動作を開始するタイミング、本実施の形態においては現像ローラ40の回転開始と現像バイアスの印加のタイミングを制御すれば、たとえ画像形成装置がどのような状況下に置かれていようと定着装置14の昇温完了と転写材Pの定着装置14への到達のタイミングを正確に合わせることができるので、FPOTを常に画像形成装置が置かれた状況において最短にすることができかつ現像器の不必要な回転を抑えることができ、さらに定着装置14の不必要な加熱時間も抑えることができるので省エネルギーにも効果がある。
【0068】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る画像形成動作について図1、図9及び図10により詳細に説明する。図9は第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すタイミングチャートである。図10は第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すフローチャートである。
【0069】
画像形成装置本体へのプリント信号の入力により、画像形成装置の動作が開始されると(Start,S1000)、CPU17はまず第一のシーケンス群として、定着装置14を所定の温度に制御する定着温調及びスキャナ3の回転を開始する(Heat−on、S1001)。本実施の形態においては、第一の実施の形態と異なり、感光ドラムの回転および帯電バイアスの印加は第一のシーケンス群には含まれていない。
【0070】
次に、第1の実施の形態と同様な方法で第二のシーケンス群を起動する閾値温度T3を設定した後(S1002)、CPU17は定着装置14の温度Tが閾値温度T3に達しているか判定する(S1003)。定着装置14の温度TがT3に達するまで判定を続け、T3に達した時点で、感光ドラムの回転(Ph−on、S1004)及び帯電バイアスの印加(Ch−on、S1005)、現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加(Dev−on、S1006)、現像ローラの当接(D_R−on、S1007)、転写材のピックアップ(P−pick、S1008)、画像形成(Print、S1009)を所定の間隔を開けて開始する。本実施の形態では、感光ドラムの回転、帯電バイアスの印加、現像バイアスの印加、現像ローラ回転等の制御が第二のシーケンス群に該当し、上記のように定着装置の温度が閾値温度T3に到達しているか否かにより、第二のシーケンス群の動作のタイミングが決定されることになる。
【0071】
第1の実施の形態では定着装置の昇温を待っている間感光ドラムは回転を続けている。第1の実施の形態では感光ドラムを回しているだけならば帯電のための放電は起き続けないので、放電により感光ドラムが削れることはない。しかし、実際には感光ドラム1にはクリーニングブレード60が当接しているためわずかながら削れることがある。特に、画像形成時に感光ドラム1上のトナー像が転写材に転写される効率が非常に良い場合は感光ドラム1上に転写残としてクリーニングブレード60によって掻き取られるトナーの量が少なくなり、その結果、感光ドラム1とクリーニングブレード60との間の潤滑剤として作用するトナーの量が減るのでクリーニングブレード60の摩擦抵抗が大きくなり感光ドラム1は削れやすくなってしまう。
【0072】
そこで本実施の形態のように、定着装置14の温度をモニタし、S1003において温度TがT3に到達しているかを判断し、その判断結果により、第二のシーケンス群が動作を開始するタイミング、本実施の形態においては感光ドラム1の回転開始以降の各画像形成シーケンスのタイミングを制御すれば、たとえ画像形成装置がどのような状況下に置かれていようと定着装置の昇温完了と転写材の定着装置への到達のタイミングを正確に合わせることができるので、FPOTは常に画像形成装置が置かれた状況下において最短にすることができかつ感光ドラムや現像器の不必要な回転を抑えることができ、さらに定着装置の不必要な加熱時間も抑えることができるので省エネルギーにも効果がある。
【0073】
(第3の実施の形態)
以下に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は第1の実施の形態をカラー画像形成装置に適用したものである。尚、第1の実施の形態と同様な構成、作用のものは同一の番号を付し説明は省略する。
【0074】
[全体構成]
本実施の形態に係る画像形成装置について図11により詳細を説明する。図11は第3の実施の形態に係るカラー画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタCの全体構成を示す縦断面図である。
【0075】
同図に示すカラー画像形成装置Cは、第一の実施の形態で説明したプロセスカートリッジにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーをそれぞれ収納したプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dを垂直に重ねた構成になっている。
【0076】
スキャナユニット3a,3b,3c,3dは、プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dと同様に垂直に重ねられ、感光ドラム1a,1b,1c,1dと略水平方向に配置されている。
【0077】
次にすべての感光ドラム1a,1b,1c,1dに対向し、接するように循環移動する静電転写ベルト21が配設される。静電転写ベルト21は厚さ50〜300μm、体積抵抗率109〜1016Ω・cm程度のPVdF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアミド、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート等の樹脂材料や厚さ0.5〜2mm、体積抵抗率109〜1016Ω・cm程度のクロロプレーンゴム、EPDM、NBR、ウレタンゴム等のゴム材料が用いられる。また、必要に応じて、これらの材料にカーボン、ZnO、SnO2、TiO2等の導電性充填材を分散させて、体積抵抗率を107〜1011Ω・cm程度に調整することもある。
【0078】
この静電転写ベルト21は、垂直方向に4軸のローラ22a,22b,22c,22dに支持され、図中左側の外周面に転写材Pを静電吸着して上記感光ドラム1a,1b,1c,1dに転写材Pを接触させるべく循環移動する。これにより、転写材Pは静電転写ベルト21により転写位置まで搬送され、感光ドラム1a,1b,1c,1d上の各トナー像がそれぞれ転写される。
【0079】
この静電転写ベルト21の内側に当接し、4個の感光ドラム1a,1b,1c,1dに対向した位置に転写ローラ5a,5b,5c,5dが並設される。
【0080】
転写ローラ5a,5b,5c,5dは、感光ドラム1a,1b,1c,1d上に形成されたトナー像を、転写ベルト21上の転写材Pに静電的に転写するものであり、例えば金属の芯金を体積抵抗率105〜108Ω・cm程度に調整したEPDM、ウレタンゴム、NBR等の弾性体で覆った構成にしたものを用いることができる。これら転写ローラ5a,5b,5c,5dには不図示の電源から正極性のバイアスが印加され、このバイアスによる電界により、感光ドラム1a,1b,1c,1dに接触中の転写材Pに、感光ドラム1a,1b,1c,1d上の負極性のトナー像が転写される。
【0081】
[駆動構成]
次に各プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dをプリンタ本体Cに装着した際の動作機構について詳細に説明する。
【0082】
第1の実施の形態ではプロセスカートリッジの挿入方向奥側には、現像ユニット4の付勢力に抗して現像ローラ40を感光ドラム1から離間させるためのカム20があった。本実施の形態では同時に4色の現像ローラ40a,40b,40c,40dの離間、当接が行えるように離間板23が配置されている。この離間板23は不図示の駆動モータにより上下に移動することができる。そして、離間板23が上に上がれば各現像ローラ40a,40b,40c,40dは対応の各感光ドラム1a,1b,1c,1dから離間し、下に下がれば現像ローラ40a,40b,40c,40dは感光ドラム1a,1b,1c,1dに当接する。
【0083】
通常、現像ローラを感光ドラムに当接すると当接のショックにより感光ドラムが振動し、この振動は近隣にも伝播する。従って、現像ローラの当接は4色順番に行うのではなく本実施の形態のように4色同時に行って当接のショックの発生を一回にすれば画像への影響を抑えることができて好ましい。
【0084】
各プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dのプリンタ本体Cへの装着の際には、離間板23は押し上げられた状態となっており、従ってプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dの挿入動作に沿って現像ユニットに設けられたリブ46a,46b,46c,46dが離間板23に乗り上げ、現像ローラ40a,40b,40c,40dは感光ドラム1a,1b,1c,1dと所定間隙だけ離間された状態となる。この離間状態は電源オフ時及び現像が行われていない状態で常に維持される。
【0085】
従って、プロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dを装着した状態で長時間使用しない場合であっても、現像ローラ40a,40b,40c,40dは感光ドラム1a,1b,1c,1dに対して常に離間された状態になるので、現像ローラを長期間感光ドラムに当接させることにより発生するローラ層の永久変形を確実に防止することができる。プリンタ本体Cに装着されたプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dの感光ドラム1a,1b,1c,1d及び現像ローラ40a,40b,40c,40dは不図示のモータによってそれぞれ独立して駆動が可能である。
【0086】
[画像形成動作]
次に本実施の形態の画像形成動作について図11の概略図、図12のタイミングチャート、図13のフローチャートを用いて説明する。
【0087】
プリンタ本体へのプリント信号の入力により、プリンタの動作が開始されると(Start,S1300)、CPU17はまず第一のシーケンス群として定着装置14を所定の温度に制御する定着温調、感光ドラム1a,1b,1c,1dの回転、静電転写ベルト21の回転を開始する(Heat−on、S1301)。次に所定時間後に、スキャナ3a,3b,3c,3dの回転を開始する(Scan−on、S1302)。これは感光ドラム1a,1b,1c,1dを駆動するモータ4つと静電転写ベルト21を駆動するモータ1つ、スキャナモータ4つを同時に起動すると電源の容量をオーバーする可能性があるためここでは起動タイミングをずらしている。この時現像ローラ40a,40b,40c,40dは停止したままである。
【0088】
次に、メモリ防止のため感光ドラム1a,1b,1c,1dが回転を始めて所定時間後に帯電バイアスの印加を開始する(Ch−on、S1303)。
【0089】
その次に、第一の実施の形態と同様な方法で第二のシーケンス群を起動する閾値温度T3を設定した後(S1304)、引き続きCPU17は定着装置14の温度のモニタを行い温度TがT3に達したら(S1305)、T3に達した時間がCh−onからT_dev経っていたか判断し(S1306)、T3に達した時間がT_dev未満であったらT_dev経過するのを待ってから、またT3に達した時間がT_dev以降であったらT3に達した時点で直ちに現像ローラ40の回転と現像バイアスの印加を開始する(Dev−on、S1307)。Dev−on以降はDev−onを基準に所定時間後に現像ローラを感光ドラムに当接させ(D_R−on、S1308)次に転写材の転写材のピックアップを行い(P−pick、S1309)、画像形成を行う(Print、S1310)。
【0090】
従来の画像形成装置のように定着装置の昇温が完了してから転写材上への画像形成動作を開始する場合、FPOTは21秒程度要した。一方、本実施の形態による画像形成装置ではFPOTは17秒程度に短縮できる。
【0091】
また、常温(22.5℃)の100V入力の場合、定着可能温度に到達する時間は12秒程度なのに対して、低温(15℃)、85V入力の場合、定着可能温度に到達する時間は16秒程度かかる。従って定着装置の昇温カーブを考慮しない従来の方法では低温、下限電圧といった最も厳しい条件でも確実に定着できるようにするためには常に16秒を想定しなければならず、通常の使用の時にも常に4秒余分に待つようになってしまう。
【0092】
そこで、本実施の形態のように、定着装置の温度をモニタして定着装置の昇温カーブを求め、それを基に第二のシーケンス群を起動する閾値温度T3を設定したのちに定着装置の温度がT3に到達しているかを判断し、その判断結果により、第二のシーケンス群が動作を開始するタイミング、本実施の形態においては現像ローラ40a,40b,40c,40dの回転開始と現像バイアスの印加のタイミングを制御すれば、たとえ画像形成装置がどのような状況下に置かれていようと定着装置の昇温完了と転写材の定着装置への到達のタイミングを正確に合わせることができるので、FPOTを常に画像形成装置が置かれた状況において最短にすることができかつ現像器の不必要な回転を抑えることができ、さらに定着装置の不必要な加熱時間も抑えることができるので省エネルギーにも効果がある。
【0093】
尚、本発明に係る画像形成装置は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲で種々に変更可能である。
【0094】
1)すなわち、上記各実施の形態ではプロセスカートリッジの感光ドラムと現像ローラは別々のモータで駆動していたが1つのモータからギヤとクラッチを利用して駆動を分けるような方法を用いてもよい。
【0095】
2)また離間板23ではなくカムを用いる等別の方法を使ってもよい。
【0096】
3)上記各実施の形態では所定の温度T1から所定の温度T2に変わった時間から昇温カーブの判定を行っていたが、所定の時間間隔の間に変化した温度の変化量から判定してもよいし、単位時間あたりの温度の変化率を用いてもよい。
【0097】
4)また、定着装置、感光ドラム、スキャナの起動タイミングや現像ローラの当接と転写材のピックアップのタイミングは上記の順番以外でも構わない。
【0098】
5)上記各実施の形態においては画像走査方式のスキャナを用いたがLEDアレイを用いた露光装置を使ってももちろん構わない。その場合はスキャナのような立ち上げ動作は必要ないので起動タイミングはスキャナとは異なる。
【0099】
6)さらに、タンデム型のカラー画像形成装置以外にも従来よく知られている1つの感光ドラムに対して複数の現像装置を備えたカラー画像形成装置にも本発明は適用できる。
【0101】
7)作像プロセスも感光体を用いる電子写真プロセスに限られず、像担持体として誘電体を用いる静電記録プロセスや磁性体を用いる磁気記録プロセス等であってもよい。
【0102】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る画像形成装置によれば、定着手段の昇温具合をあらゆる状況において正確に判断できて常にFPOTが最短になる。
また、定着手段の不必要な加熱を抑えることができるようになったので省エネルギー化にも効果がある。
また、現像ローラを長期間像担持体に当接させることにより発生するローラ層の永久変形を確実に防止することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る画像形成装置において、特にクイックスタート定着手段を備え、転写材上への画像形成と定着手段の昇温を並行して行う画像形成装置において、定着手段の温度昇温状況から定着手段の昇温具合をあらゆる状況において適切に判定することができるようになったので、あらゆる状況下においてFPOTが最短になる画像形成装置を提供することができるようになった。
また、不必要な定着手段の加熱を抑えることができるようになったので本発明は省エネルギー化にも効果がある。
また、現像ローラを長期間像担持体に当接させることにより発生するローラ層の永久変形を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るプロセスカートリッジの概略構成を示す横断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るプロセスカートリッジの概略構成を示す分解斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に係る定着装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すタイミングチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態に係る画像形成装置の閾値温度の決定方法を表すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る画像形成装置の昇温カーブを示した図である。
【図9】第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すタイミングチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図12】第3の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すタイミングチャートである。
【図13】第3の実施の形態に係る画像形成装置の動作を表すフローチャートである。
【図14】通常電圧値と下限電圧値における昇温カーブを示した図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d・・・感光ドラム
2、2a、2b、2c、2d・・・帯電装置(帯電ローラ)
3、3a、3b、3c、3d・・・スキャナ
4・・・現像装置
5、5a、5b、5c、5d・・・転写ローラ
6・・・クリーニング装置
7、7a、7b、7c、7d・・・プロセスカートリッジ
14・・・定着装置
21・・・静電転写ベルト
23・・・離間板
40、40a、40b、40c、40d・・・現像ローラ
140・・・定着フィルム
141・・・温度センサ
143・・・加圧ローラ
A、C・・・画像形成装置
Claims (10)
- 現像ローラを有する現像手段と、
転写材上に形成されたトナー像を熱定着する定着手段と、
該定着手段の温度を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出温度に基づいて、前記定着手段に供給される電力を制御するとともに、前記検出手段の検出温度の温度上昇状況に基づいて、前記現像ローラの回転動作の開始タイミング及び現像ローラの像担持体への当接タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体に当接・離間される現像ローラを有する現像手段と、
像担持体上に形成された画像を転写材上に転写する転写手段と、
転写材上に形成されたトナー像を熱定着する定着手段と、
該定着手段の温度を検出する検出手段と、
画像形成に先立って、前記現像手段及び前記定着手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、画像形成に先立って、前記現像ローラを前記像担持体から離間、停止させた状態で前記定着手段の加熱を開始させ、前記検出手段による検出温度の温度上昇状況に基づくタイミングで、前記現像ローラの回転駆動及び前記像担持体への当接を行わせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記検出手段の検出温度の温度上昇状況に基づいて、閾値温度を決定し、前記検出手段の検出温度が前記閾値温度に到達したことに応じて前記現像ローラの回転動作を開始させるとともに、現像ローラを像担持体に当接させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記定着手段の温度が第一の設定温度から第二の設定温度へ到達するまでの時間、第一の設定温度から第二の設定温度へ到達するまでの単位時間あたりの温度変化、第一の設定時間から第二の設定時間へ到達するまでの間に前記定着手段が上昇した温度、及び第一の設定時間から第二の設定時間へ到達するまでの単位時間あたりの温度変化のいずれか少なくとも1つに基づいて前記閾値温度を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 転写材上への画像形成と前記定着手段の昇温を並行して行わせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記定着手段は、プリントスタートと同時に加熱が開始されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段による検出温度の温度上昇状況に基づくタイミングで、前記現像ローラを前記像担持体に回転駆動・当接させるとともに、前記像担持体の回転、又は帯電バイアスの印加を開始させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、作像プロセスを複数回行うことによりカラー画像を形成するカラー画像形成装置であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記定着手段は、フィルム加熱方式の定着装置であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は、感光ドラムであり、電子写真プロセスを用いて画像形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
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