JP3780131B2 - 免震構造物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は免震構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地震から構造物を保護するために、免震構造物が構築されるようになっている。この免震構造物は、一体的に構築された構造物の層間変形のある部分に、図8に示すような減衰装置18を設置し、これにより地震時の振動エネルギーを吸収している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の免震構造物は層間変形が小さい場合などは減衰効果に限界があった。そのため変形が小さい分、減衰装置を大きくすることで所定の振動エネルギーを吸収する必要があった。
【0004】
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、免震効果を効率的に発揮できる免震構造物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための免震構造物は、固有周期の長い構造物と、この周囲に独立して平面コ字形に構築された固有周期の短い構造物とが各階の床で一体的に連結され、この固有周期の短い構造物の梁端部が固有周期の長い構造物の柱のブラケットに載置され、前記の床は、固有周期の短い構造物においては梁と柱と壁とに剛接合される一方、固有周期の長い構造物においては梁と柱と壁とから縁切りされ、この縁切りされた床と柱との間には変位吸収スペースが設けられ、この変位吸収スペースを跨いで床の下面と柱との間に複数のダンパーが放射状に設置されたことを特徴とする。
【0006】
それぞれ独立して構築した構造物のあらゆる方向からの揺れに対応することができる。また固有周期の長い構造物と固有周期の短い構造物の地震時における地震応答がそれぞれ異なり、両者が独立して揺れる際に、その層間変形を利用して減衰装置で減衰する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、免震構造物の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は免震構造物の断面図、図2は同横断面図、図3は固有周期の長い構造物と固有周期の短い構造物の床の断面図、図4および図5は床と柱の間に免震装置を設けた断面図および平面図である。
【0010】
免震構造物1は、図1および図2に示すように、固有周期の長い構造物2と、その周囲に平面コ字形に構築された固有周期の短い構造物3とから構成され、この固有周期の短い構造物3の梁4が固有周期の長い構造物2の柱5のブラケット6に載置されて互いに独立した状態になっている。しかし、これらの構造物2、3は各階の床7が互いに共通し、これらで互いに連結されている。
【0011】
この床7は固有周期の短い構造物3においては、図3に示すように、梁4と柱8と壁9とに剛接合されているが、固有周期の長い構造物2においては梁10と柱5と壁11とから縁切りされた状態で梁10上に載置されている。
【0012】
この縁切りされた床7と柱5との間には変位吸収スペース12が設けられ、この変位吸収スペース12における床7の下面と柱5との間には、図4に示すような、オイルダンパーまたはエアダンパーなどの減衰装置13が設置されている。
【0013】
これらのダンパーは後端部14aが柱5の四隅に、シリンダ14bの先端部が床7の下面にそれぞれ取り付けられて柱5を中心にした放射状に設置され、あらゆる方向からの揺れに対応できるようになっている。尚、15は変位吸収スペース12を覆うカバーである。
【0014】
一方、各柱5間には、図5に示すように床7と縁切りされた壁11が設けられ、この壁11と床7との間にも減衰装置16が設置されている。
【0015】
したがって、地震が発生すると、固有周期の長い構造物2と固有周期の短い構造物3とは固有周期が異なるためにそれぞれが独自に揺れるが、これらの水平荷重は固有周期の長い構造物2の梁10と床7との摩擦と、各減衰装置13、16とにより減衰されて免震効果を発揮する。
【0016】
図6は固有周期の長い構造物2における壁11に代わってブレース17を設けたものであり、このブレース11と床7との間にも減衰装置16が設置されている。
【0017】
また図7は、固有周期の長い構造物2と固有周期の短い構造物3の梁が片持ち梁10a、4aになって互いに独立し、かつこれらにわたって床7が設置されたものである。
【0018】
【発明の効果】
それぞれの構造物の揺れを減衰装置で減衰する。
【0019】
固有周期の長い構造物と固有周期の短い構造物の地震時における地震応答がそれぞれ異なり、両者が独立して揺れる際に、その層間変形を利用して減衰装置で減衰するので免震効果が効率的に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 免震構造物の縦断面図である。
【図2】 免震構造物の横断面図である。
【図3】固有周期の長い構造物と固有周期の短い構造物の床の断面図である。
【図4】(1)は床と柱との間に減衰装置を設置した断面図、(2)は同平面図である。
【図5】床と壁との間に減衰装置を設けた断面図である。
【図6】床とブレースとの間に減衰装置を設けた断面図である。
【図7】固有周期の長い構造物と固有周期の短い構造物の床の断面図である。
【図8】従来の減衰装置の断面図である。
【符号の説明】
1 免震構造物
2 固有周期の長い構造物
3 固有周期の短い構造物
4、10 梁
5、8 柱
6 ブラケット
7 床
9、11 壁
12 変位吸収スペース
13、16、18 減衰装置
14a 後端部
14b シリンダ
15 カバー
17 ブレース
Claims (1)
- 固有周期の長い構造物と、この周囲に独立して平面コ字形に構築された固有周期の短い構造物とが各階の床で一体的に連結され、この固有周期の短い構造物の梁端部が固有周期の長い構造物の柱のブラケットに載置され、前記の床は、固有周期の短い構造物においては梁と柱と壁とに剛接合される一方、固有周期の長い構造物においては梁と柱と壁とから縁切りされ、この縁切りされた床と柱との間には変位吸収スペースが設けられ、この変位吸収スペースを跨いで床の下面と柱との間に複数のダンパーが放射状に設置されたことを特徴とする免震構造物。
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JP31523199A JP3780131B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 免震構造物 |
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JP31523199A Expired - Fee Related JP3780131B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 免震構造物 |
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