JP3770529B2 - 多層印刷配線板 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、絶縁基板上の絶縁層に穿設した接続用有底孔(盲孔)を介して内層回路パターンと外層回路パターンとを電気的に接続した多層印刷配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、各種電気製品に用いられる印刷基板は、回路の高密度化に伴って回路パターンを多層化させて、これらの間に絶縁層を介在させた構造の多層印刷配線板が開発されるに至っている。
【0003】
この種の多層印刷配線板の製造方法の一例として、基板上の絶縁層に穿設した接続用有底孔を介して内層回路パターンと外層回路パターンとを電気的に接続する方法が特公平5−37360号公報に開示されている。
【0004】
図6は従来の多層印刷配線板を示した断面図である。
図6に示した従来の多層印刷配線板100は、特公平5−37360号公報に開示されており、ここでは簡略に説明すると、基板101の表面を研磨した後、基板101上に形成した内層回路パターン102に銅表面酸化剤を用いて銅表面にも凹凸を形成し、この上から絶縁樹脂103と2〜3μmの無電解メッキ用接着剤104とを順に、塗布・熱硬化する。
【0005】
この無電解メッキ用接着剤104の硬化表面にメッキレジスト用インクをスクリーン印刷し、熱硬化させて、無電解メッキ用レジスト105を積層した後、内外層接続用有底孔(盲孔)106を炭酸ガスレーザを用いて穿設し、更に隣接する箇所にスルーホール107をドリルを用いて穿設する。
【0006】
しかる後に、貫通孔のスミア処理を兼ねて、露出している絶縁層103,無電解メッキ用接着剤104及び基板101の絶縁材料部分に、無電解メッキの接着性を高めるために、重クロム酸/硫酸/弗化ナトリウムの溶液を用いて、化学粗化処理を行い、その後、無電解メッキによって、外層回路パターン108及び外層接続用有底孔106の内壁並びにスルーホール107の内壁にメッキを行い、このときに、内層回路パターン102とスルーホール107の接続用ランド109も形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来の多層印刷配線板100の製造方法によれば、内層回路パターン102と外層回路パターン108とが、内外層接続用有底孔106の内壁に被着した接続用ランド109を介して電気的に接続できるものの、前述した如く、製造工程中、露出している絶縁層103,無電解メッキ用接着剤104及び基板101の絶縁材料部分に、重クロム酸/硫酸/弗化ナトリウムの溶液を用いて、無電解メッキの接着性を高めるための化学粗化処理を行っている。
【0008】
しかしながら、重クロム酸及び弗化ナトリウムを化学粗化処理に用いることは以下の説明の如く、環境保護の面から大変問題になっている。
【0009】
まず、重クロム酸(6価クロム)を用いた場合には、▲1▼水質汚濁防止法で有害物の指定を受けており、使用不可の地域もある。また、▲2▼廃水中の6価クロムを除去する処理システムが複雑となり、且つ、水質汚濁防止法により排出基準が0.5mg/l以下と設定されていて大変厳しい。更に、▲3▼6価クロムを含む汚泥の処理が大変であり、今後さらに規制が厳しくなると予想される。
【0010】
一方、弗化ナトリウムなどの弗化物を用いた場合には、廃水中の弗化物を除去する処理システムが複雑となり、ランニングコストも大となる。
【0011】
そこで、基板及び基板上に積層した絶縁層を化学粗化処理する際に有害物を使用することなく、且つ、内層回路パターンと外層回路パターンとを電気的に接続するための接続用有底孔(盲孔)を絶縁層の表面側から容易に穿設できる多層印刷配線板及びその製造方法が望まれている。
【0012】
また、一方では、通信機器およびコンピュータ等のデジタル機器にあって、これらの機器から発生するノイズが他の周辺機器妨害を与える問題があり、その対応として電源、グランド配線層の下に信号配線を行う要求が高まってきている。しかし、この要求に反して近年の実装部品は0.4 及び0.3 ピッチのQFPやボードテウボード及びベアチップ実装等ファインな配線間隔、幅が求められている。この場合の配線の引き回しは内層主体になるため、外層の部品実装用ランドと内層配線と層間接続方法が重要なポイントとなる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1に係る発明は、
「基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した下側絶縁層とその上に形成した上側絶縁層とからなる複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記複合絶縁層に形成した接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記接続用有底孔の内壁より連続して前記複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンとを少なくとも有する多層印刷配線板において、
前記上側絶縁層を、
前記上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
前記下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
前記化学粗化処理による前記上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0014】
請求項2に係る発明は、
「前記接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項1記載の多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0015】
請求項3に係る発明は、
「基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した第1の下側絶縁層とその上に形成した第1の上側絶縁層とからなる第1の複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第1の複合絶縁層に形成した第1の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第1の接続用有底孔の内壁より連続して前記第1の複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンと、前記第2の回路パターンを蔽って形成した第2の下側絶縁層とこの上に形成した第2の上側絶縁層とからなる第2の複合絶縁層と、前記第2の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層に形成した第2の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層と前記第1の複合絶縁層とに形成した第3の接続用有底孔と、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第2の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した、又は、前記第1の回路パターンと接続すべく前記第3の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した第3の回路パターンとを有する多層印刷配線板において、
前記第1及び第2の上側絶縁層を、
前記第1及び第2の上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記第1乃至第3の接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
前記第1及び第2の下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
前記化学粗化処理による前記第1及び第2の上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0016】
請求項4に係る発明は、
「前記第1の接続用有底孔、前記第2の接続用有底孔及び前記第3の接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項3記載の多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0017】
請求項5に係る発明は、
「基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した第1の下側絶縁層とその上に形成した第1の上側絶縁層とからなる第1の複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第1の複合絶縁層に形成した第1の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第1の接続用有底孔の内壁より連続して前記第1の複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンと、前記第2の回路パターンを蔽って形成した第2の下側絶縁層とその上に形成した第2の上側絶縁層とからなる第2の複合絶縁層と、前記第2の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層に形成した第2の接続用有底孔と、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第2の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した第3の回路パターンと、前記第3の回路パターンを蔽って形成した第3の下側絶縁層とその上に形成した第3の上側絶縁層とからなる第3の複合絶縁層と、前記第3の回路パターンを露出させるべく前記第3の複合絶縁層に形成した第3の接続用有底孔と、前記第3の回路パターンと電気的に接続すべく前記第3の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に形成した第4の回路パターンとを有する多層印刷配線板において、
前記第1乃至第3の上側絶縁層を、
前記第1乃至第3の上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記第1乃至第3の接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
前記第1乃至第3の下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
前記化学粗化処理による前記第1乃至第3の上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0018】
請求項6の発明は、
「更に、第4の接続用有底孔、第5の接続用有底孔、第6の接続用有底孔の少なくとも一つを有し、
前記第4の接続用有底孔は前記第1の複合絶縁層、前記第2の複合絶縁層及び前記第3の複合絶縁層に、前記第1の回路パターンに至って前記第1の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
前記第5の接続用有底孔は前記第1の複合絶縁層及び前記第2の複合絶縁層に、前記第1の回路パターンに至って前記第1の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
前記第6の接続用有底孔は前記第2の複合絶縁層及び前記第3の複合絶縁層に、前記第2の回路パターンに至って前記第2の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
前記第4の接続用有底孔が存在する場合は、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第4の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に前記第4の回路パターンを形成し、
前記第5の接続用有底孔が存在する場合は、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第5の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に前記第3の回路パターンを形成し、
前記第6の接続用有底孔が存在する場合は、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第6の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に前記第4の回路パターンを形成したことを特徴とする請求項5記載の多層印刷配線板。」を提供するものであり、
【0019】
請求項7に係る発明は、
「前記第1の接続用有底孔、前記第2の接続用有底孔、前記第3の接続用有底孔、前記第4の接続用有底孔、前記第5の接続用有底孔、及び前記第6の接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の多層印刷配線板。」を提供するものである。
【0020】
【実施例】
以下に本発明に係わる多層印刷配線板の一実施例を図1及び図2,表1及び表2を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明に係わる多層印刷配線板を示した断面図、図2(A)〜(F)は本発明に係わる多層印刷配線板の製造方法を工程順に説明するための工程図である。尚、以下の説明では、本発明に係わる多層印刷配線板の構成と、多層印刷配線板の製造方法とを、図1及び図2(A)〜(F)を用いて一緒に説明する。
【0022】
図1及び図2(A)に示した如く、本発明に係わる多層印刷配線板1は、例えばエポキシ樹脂製,ガラス繊維強化エポキシ樹脂製などの平板状の絶縁基板2を基台として用い、この絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に内層導電体3a,3aを積層して、これらの内層導電体3a,3aをエッチング処理して内層回路パターン3,3が形成されている。尚、絶縁基板2上に内層回路パターン3,3を形成する方法は周知のことであり、絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に積層した銅箔よりなる内層導電体3a,3aに、ドライフィルムを張り付けてフォトマスクを通して紫外光によって露光し、更に、1%炭酸ソーダ水溶液によって現像した後、塩化第二銅水溶液でエッチング処理する。そしてエッチング処理を終了後、ドライフィルムを剥離して内層回路パターン3,3が得られるものである。
【0023】
次に、図1及び図2(B)に示した如く、内層回路パターン3,3を形成した絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に絶縁層4,4を塗布・形成する。これらの絶縁層4,4は、酸化剤に対して難溶性を示す液状の樹脂4aを主体とし、この樹脂(樹脂液)4aの中に酸化剤に対して可溶性を示す無機粉末4bを分散させて積層している。更に、樹脂(樹脂液)4aの中にはこの他、機械加工時の耐衝撃性を持たせるための応力緩和剤とか、添加剤などを少量含ませている。
【0024】
上記した絶縁層4は本発明の要部の一部となるものであり、後述するように絶縁層4の上に外層導電体7aを積層するためのメッキ処理を施す前に、絶縁層4を化学粗化処理するに際して有害物を使用することなく、無害な過マンガン酸塩を主とした酸化剤で化学粗化処理ができるよう、絶縁層4の材料を予め下記のように選定している。また、絶縁層4内の無機粉末4bは、後述するように酸化剤を用いて絶縁層4の表面を粗面化する際に、酸化剤により絶縁層4の表面に露出した無機粉末4bが溶け出して表面アラサが形成されるものであり、表面アラサ及びレーザ加工を加味して無機粉末(炭酸カルシウム)4bの粒径を15μm以下(平均粒径:1μm〜5μmで、より好ましくは2μm〜4μmが良い)、また含有量を15〜35重量部にそれぞれ設定している。
【0025】
ここで、上記絶縁層4の材料を更に詳しく述べると、
Figure 0003770529
を用意し、▲1▼〜▲4▼に示した複数の上記材料を液状状態で十分拡散させた後、内層回路パターン3,3を形成した絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に複数の上記材料をカーテンコート法とかスクリーン印刷法などを用いて50μm〜100μm程度の厚さ(t0 )で塗布して、更に約150°Cの炉中で40分程度時間かけて熱硬化させることにより、絶縁層4,4が形成される。本実施例では75μm程度の厚さに形成してある。
【0026】
次に、図1及び図2(C)に示した如く、絶縁基板2の上面2aに形成した内層回路パターン3と、後述するように絶縁層4の上に形成した外層回路パターン7とを電気的に接続するために、内層回路パターン3の上方で絶縁層4の表面側の所定の位置からレーザー光を照射して、接続用有底孔5を内層回路パターン3に到達するまで穿設し、内層回路パターン3を露出させる。一般にレーザー光は無機物には余り適さないといわれているが、ここでは、絶縁層4内に含有した炭酸カルシウムの粉末の粒径及び含有量を上記したように設定し、下記に示す条件下でレーザー光を照射することにより接続用有底孔5を容易に穿設できる。
【0027】
また、接続用有底孔5の形状は、内層回路パターン3側のランドが細径で、且つ、外層回路パターン7側のランドが太径となるように、レーザー光の焦点を若干ずらすこと、パルス幅の制御、レーザー光のエネルギー密度の制御、パルスエネルギーの制御、レーザー光学系を加える等}により図示角度θ(θ:約20°〜約90°程度)のテーパをつけて、後述するように接続用有底孔5の内壁にメッキ処理よる外層導電体7aを被着し易くしている。この接続用有底孔5の形状は45°〜約85°の範囲で上方に拡開することが好ましい形態であり、より好ましくは85°が良い。
【0028】
この際、配線板加工用のレーザー光として種々提案されており、上記絶縁層4に接続用有底孔5を穿設した場合のレーザー光の種類の実験結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003770529
【0030】
表1に示した実験結果から明らかなように、短パルスCO2レーザーと、KrFレーザーとが使用可能であるものの、実用的にはレーザー光源の入手の容易性,加工時間の迅速性などから短パルスCO2レーザーが最適である。ここで、レーザー光をパルス的に照射する理由は、絶縁層4に対して過剰な熱エネルギーを加えることなく、絶縁層4の熱変形を防止できる程度の熱エネルギーを加えるためであり、短パルスCO2レーザー光のパルス間隔は例えば0.003秒〜0.02秒程度に設定している。
【0031】
尚、絶縁層4の表面側の所定の位置に上記テーパ状の接続用有底孔5を穿設するレーザー加工法には、コンフォーマルマスク法,マスクイメージング法,コンタクトマスク法,ダイレクトイメージング法などがあるが、本発明ではいずれの方法も適用できるものの、但し、絶縁層4の表面側から接続用有底孔5をテーパ状に形成できる方法は、マスクイメージング法とダイレクトイメージング法とに限られている。
【0032】
更に、後述するように、絶縁基板2の上面2a側に形成した外層回路パターン7と、絶縁基板2の下面2b側に形成した外層回路パターン7とを電気的に接続するために、接続用有底孔5と比較的隣接した箇所に、絶縁層4,絶縁基板2,絶縁層4を順に貫通したスルーホール6をドリルを用いて穿設している。
【0033】
次に、図1及び図2(D)に示した如く、接続用有底孔5及びスルーホール6を穿設した後、絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に積層した絶縁層4,4の表面及び一方の絶縁層4に穿設した接続用有底孔5の内壁並びスルーホール6の内壁を粗面化するために、過マンガン酸塩を主とした酸化剤を用いて酸化剤処理(化学粗化処理)を施す。
【0034】
ここで、酸化剤処理として、
Figure 0003770529
を用いている。
【0035】
とくに、酸化剤処理時(化学粗化処理時)に、先に説明したように、絶縁層4,4の表面及び一方の絶縁層4に穿設した接続用有底孔5の内壁並びスルーホール6の内壁の一部には、酸化剤に対して難溶性を示す樹脂4aと、酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム4bとが露出しているものの、露出した炭酸カルシウム4bだけが過マンガン酸カリウム(過マンガン酸塩)により容易に溶け出して粗面化される。
【0036】
上記過マンガン酸カリウム(過マンガン酸塩)は、従来例で説明したような重クロム酸及び弗化ナトリウムなどのような有害物ではなく、無害な酸化剤であり、酸化剤処理時(化学粗化処理時)に何等の支障もなく、且つ、汎用性のある処理システムを用いることができると共に、廃水処理に気を使う必要もないことから環境汚染の問題を起こすこともなく、ランニングコストが小となる。
【0037】
次に、図1及び図2(E)に示した如く、粗面化した絶縁層4,4の表面及び一方の絶縁層4に穿設した接続用有底孔5の内壁並びスルーホール6の内壁に、無電解銅メッキ処理及び電解銅メッキ処理を施して外層回路パターン7,7を形成するための外層導電体7a,7aを積層する。
【0038】
次に、図1及び図2(F)に示した如く、絶縁基板2の上面2a側及び下面2b側に積層した外層導電体7a,7aをエッチング処理して外層回路パターン7,7を形成する。ここでは、絶縁基板2の上面2aに形成した内層回路パターン3と、一方の絶縁層4上に形成した外層回路パターン7とが接続用有底孔5の内壁に被着した外層導電体7aにより電気的に接続され、且つ、絶縁基板2の上面2a側の外層回路パターン7と絶縁基板2の下面2a側の外層回路パターン7とがスルーホール6の内壁に被着した外層導電体7aにより電気的に接続されるようエッチング処理を施している。
尚、この後、上記の製造方法で製造した本発明に係わる多層印刷配線板1の外層回路パターン7,7上に電気部品が搭載されることは自明である。
【0039】
上記の製造方法で製造した本発明に係わる多層印刷配線板1の評価結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
Figure 0003770529
【0041】
表2に示した評価結果から明らかなように、本発明に係わる多層印刷配線板1は、半田付け性が良好で、且つ、各種の過負荷環境試験に十分耐えられて、機械的にも電気的にも全て異常がなく、良好な結果が得られた。これらを総合すると、比較的簡単な製造方法により、高密度,高機能、高信頼性で安価な多層印刷配線板1を得ることができる。
【0042】
尚、実施例では内層回路パターン3,3を絶縁基板2の上面2a及び下面2bの上に形成したが、これに限ることなく、内層回路パターン3はいずれか一方の面2a又は2b側だけに形成して良く、内層回路パターン3を形成した側の絶縁基板2の上に絶縁層4を積層し、絶縁基板2上の内層回路パターン3と、この上の絶縁層4上に形成した外層回路パターン7とを接続用有底孔5を介して電気的に接続させれば良いものである。
【0043】
ここから新しい実施例であります。
図3は本発明の多層配線基板の第2の実施例を示す断面図である。
この実施例にあっては、上記実施例における内層回路パターン3,3上に塗布形成される絶縁層40を厚さ(t0 )約75μmの2層としたものであり、この絶縁層40を形成する際、絶縁基板2の機械加工性及び耐吸湿性を向上させる目的のために、予備工程として上記実施例の絶縁層4に混入される炭酸カルシウムに代えてSiO2を混合させた厚さ(t2 )約50μmの下地絶縁層40Bを形成し、加熱硬化させ、その上に上記実施例における組成の絶縁層4と同様の絶縁層40Aを形成した態様である。この下地絶縁層40Bの厚さとしては、目的とする絶縁層40の厚さの2/3程度であれば良い。
【0044】
上記下地絶縁層40Bの材料としては、
Figure 0003770529
を用意し、▲1▼,▲2▼に示した上記材料を液状状態で十分拡散させたものを使用する。
【0045】
そして、約150°Cの炉中で40分程度時間かけて熱硬化させた後、上記図2(C)の工程と同様にレーザー光を照射して、接続用有底孔50を内層回路パターン3に到達するまで穿設し、内層回路パターン3を露出させる。このレーザ光照射時、下地絶縁層40Bには無機粒子SiO2が混入されているが、炭酸カルシウムの粒径より小さく(8μm以下で、平均粒径は1〜3μm)、添加量が少ないため、上層に比べて穿設作業は極めて容易となる。
【0046】
そして、上記実施例と同様の工程によって粗面化処理において、絶縁層40は上記した下地絶縁層40Bを形成した2層の絶縁層であっても、下地絶縁層40Bは過マンガン酸カリウムによってある程度のレベルで粗面化されるため以後の外層回路パターン7の形成工程においても何等問題を生じることはない。即ち、被着された外層回路パターン7は適切な表面粗さが確保された上層の絶縁層40Aに密着され、しかも接続用有底孔50内では内層回路パターン3と相互に密着されるため、外層回路パターン7の被着性においては何等問題を生ずることはない。また、上層の絶縁層40Aの炭酸カルシウムの粒径は上記実施例と同様に15μm以下(平均粒径:1μm〜5μm、より好ましくは2μm〜4μmが良い)、また含有量をエポキシ樹脂100重量部に対して15〜35重量部分散してあるため、粗面化処理の際、上層の25μmの絶縁層40Aと下層の50μmの絶縁層40Bとの間の境界面に対して過マンガン酸処理液の浸透を抑制して、両層間の剥離を防止し得る。
【0047】
図4は本発明の多層配線基板の第3の実施例を示す片側の断面図であり、上記した実施例の図2(A)〜(F)に示す製造工程によって絶縁基板2上に4層(両面で8層)の導体層からなる回路パターン(3,3,7,7)をそれぞれ形成した後、さらに外層となる導体層からなる回路パターンを形成して8層としたものである。
【0048】
即ち、上記と同様にして図2(A)〜(F)に示した如く絶縁基板10の両面に第1の内層回路パターン11を形成し、その上に上記した第1実施例における材料の第1の絶縁層12を50μm〜100μm程度(実施例では75μm)の厚さで同様の条件にて塗布・乾燥した後、絶縁層12の表面側の所定の位置からレーザー光を照射して、所定角度で拡開した接続用有底孔を内層回路パターン11を露出させるべく穿設する。そして化学粗化処理した後、絶縁基板12の所定位置に必要に応じてスルーホールを形成することは勿論のことである。その後上記と同様な工程で第2の内層回路パターン13を被着形成することにより、接続用有底孔13aが形成される。
【0049】
以後同様にして、第2の絶縁層14、第3の内層回路パターン15、第3の絶縁層16、外層回路パターン17及び接続用有底孔(17a〜17d)、スルーホールを順次繰り返し形成することにより、目的とする多層印刷配線板を製造することができる。尚、17aは第3の内層回路パターン15と外層回路パターン17とを接続する接続用有底孔、17bは第3の内層回路パターン15と外層回路パターン17とを接続する接続用有底孔であり、これは第2の内層回路パターン13と第3の内層回路パターン15とを接続する接続用有底孔15aとも電気的に接続されるようになっている。
【0050】
また、接続用有底孔17cは外層回路パターン17と第2の内層回路パターン13とを接続し、接続用有底孔17dは外層回路パターン17と第1の内層回路パターン11と夫々接続するよう構成してあり、各パターンとの接続は適宜必要に応じてなされるものである。
【0051】
このように内層回路パターン(11,13,15)相互の接続及び内外層の回路パターン相互の接続のための各接続用有底孔(13a,15a,17a〜17d)を適宜位置に形成する際して、隣接する回路パターン同志の接続のための接続用有底孔(13a,15a,17a,17b)は、レーザー光の焦点ずれ量及び照射条件を調整して適切なテーパを形成する。また最上層の外層回路パターン17と最下層の内層回路パターン11とを接続する接続用有底孔17dの形成は、レーザー光を絞り、エネルギー密度を高めるように制御等して形成する。そして、接続用有底孔を含むランドは下層のランドに対して距離を隔てた上層のランドが順次大きくなる。
【0052】
図5は本発明の第4の実施例を示すもので、この実施例にあっては、上記第2の実施例に基づき図3に示すものと同様に絶縁層(12,14,16)を2層とした絶縁層{120(120A,12B),140(140A,140B),160(160A,160B))を採用したものであり、その具体的材料及び製造工程は上記実施例と同様であるからここでは敢えて説明を省略する。このような層間接続をすることにより、デジタル機器から発生するノイズが他の周辺機器妨害を与える問題を回避するために、電源、グランド配線層の下に信号配線を容易に行うことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述した本発明に係わる多層印刷配線板によると、とくに、一つの回路パターンを形成した面側の絶縁基板上に積層した絶縁層は、酸化剤に対して難溶性を示す樹脂の中に酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粉末を分散させているので、絶縁層の表面及びこの絶縁層に穿設した接続用有底孔の内壁を粗面化する時に、従来例で説明したような重クロム酸及び弗化ナトリウムなどのような有害物を使用することなく、無害な酸化剤を用いているので、酸化剤処理時(化学粗化処理時)に何等の支障もなく、且つ、汎用性のある処理システムを用いることができると共に、廃水処理に気を使う必要もないことから環境汚染の問題を起こすこともなく、ランニングコストが小となる。
【0054】
また、絶縁基板上に形成した内層回路パターンと、この上の絶縁層上に形成した外層回路パターンとをレーザ光にて穿設された接続用有底孔を介して電気的に確実に接続でき、比較的簡単な製造方法により、高密度,高機能、高信頼性で安価な多層印刷配線板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる多層印刷配線板を示した断面図である。
【図2】本発明に係わる多層印刷配線板の製造方法を工程順に説明するための工程図である。
【図3】本発明に係わる多層印刷配線板の第2の実施例を示した断面図である。
【図4】本発明に係わる多層印刷配線板の第3の実施例を示した断面図である。
【図5】本発明に係わる多層印刷配線板の第4の実施例を示した断面図である。
【図6】従来の多層印刷配線板を示した断面図である。
【符号の説明】
1…多層印刷配線板、
2,10…絶縁基板、2a…上面、2b…下面、
3,11,13,15…内層回路パターン、3a…内層導電体、
4,12,14,16…絶縁層、4a…樹脂、4b…炭酸カルシウム、
5,13a,15a,17a〜17d…接続用有底孔、
7,17…外層回路パターン、7a…外層導電体。

Claims (7)

  1. 基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した下側絶縁層とその上に形成した上側絶縁層とからなる複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記複合絶縁層に形成した接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記接続用有底孔の内壁より連続して前記複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンとを少なくとも有する多層印刷配線板において、
    前記上側絶縁層を、
    前記上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
    前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
    前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
    前記下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
    前記化学粗化処理による前記上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。
  2. 前記接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項1記載の多層印刷配線板。
  3. 基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した第1の下側絶縁層とその上に形成した第1の上側絶縁層とからなる第1の複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第1の複合絶縁層に形成した第1の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第1の接続用有底孔の内壁より連続して前記第1の複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンと、前記第2の回路パターンを蔽って形成した第2の下側絶縁層とこの上に形成した第2の上側絶縁層とからなる第2の複合絶縁層と、前記第2の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層に形成した第2の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層と前記第1の複合絶縁層とに形成した第3の接続用有底孔と、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第2の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した、又は、前記第1の回路パターンと接続すべく前記第3の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した第3の回路パターンとを有する多層印刷配線板において、
    前記第1及び第2の上側絶縁層を、
    前記第1及び第2の上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
    前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記第1乃至第3の接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
    前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
    前記第1及び第2の下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
    前記化学粗化処理による前記第1及び第2の上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。
  4. 前記第1の接続用有底孔、前記第2の接続用有底孔及び前記第3の接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項3記載の多層印刷配線板。
  5. 基台となる絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成した第1の回路パターンと、前記第1の回路パターンを蔽って形成した第1の下側絶縁層とその上に形成した第1の上側絶縁層とからなる第1の複合絶縁層と、前記第1の回路パターンを露出させるべく前記第1の複合絶縁層に形成した第1の接続用有底孔と、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第1の接続用有底孔の内壁より連続して前記第1の複合絶縁層上に形成した第2の回路パターンと、前記第2の回路パターンを蔽って形成した第2の下側絶縁層とその上に形成した第2の上側絶縁層とからなる第2の複合絶縁層と、前記第2の回路パターンを露出させるべく前記第2の複合絶縁層に形成した第2の接続用有底孔と、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第2の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に形成した第3の回路パターンと、前記第3の回路パターンを蔽って形成した第3の下側絶縁層とその上に形成した第3の上側絶縁層とからなる第3の複合絶縁層と、前記第3の回路パターンを露出させるべく前記第3の複合絶縁層に形成した第3の接続用有底孔と、前記第3の回路パターンと電気的に接続すべく前記第3の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に形成した第4の回路パターンとを有する多層印刷配線板において、
    前記第1乃至第3の上側絶縁層を、
    前記第1乃至第3の上側絶縁層表面を、化学粗化処理を行うために選定された過マンガン酸塩を主とした酸化剤に対して難溶性を示すビスフェノールA系エポキシ樹脂と、
    前記化学粗化処理による表面アラサの形成及び前記第1乃至第3の接続用有底孔をレーザ加工で形成するに際して決定される前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して1乃至5μmの平均粒径を有し15乃至35重量部で、且、前記酸化剤に対して可溶性を示す炭酸カルシウム粒と、
    前記ビスフェノールA系エポキシ樹脂100重量部に対して10乃至20重量部のポリブタジエンとから構成し、
    前記第1乃至第3の下側絶縁層は、絶縁性樹脂からなり、
    前記化学粗化処理による前記第1乃至第3の上側絶縁層の表面は、前記酸化剤により溶出した前記炭酸カルシウム粒の溶出粗面として形成されていることを特徴とする多層印刷配線板。
  6. 更に、第4の接続用有底孔、第5の接続用有底孔、第6の接続用有底孔の少なくとも一つを有し、
    前記第4の接続用有底孔は前記第1の複合絶縁層、前記第2の複合絶縁層及び前記第3の複合絶縁層に、前記第1の回路パターンに至って前記第1の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
    前記第5の接続用有底孔は前記第1の複合絶縁層及び前記第2の複合絶縁層に、前記第1の回路パターンに至って前記第1の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
    前記第6の接続用有底孔は前記第2の複合絶縁層及び前記第3の複合絶縁層に、前記第2の回路パターンに至って前記第2の回路パターンの表面を露出すべく形成され、
    前記第4の接続用有底孔が存在する場合は、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第4の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に前記第4の回路パターンを形成し、
    前記第5の接続用有底孔が存在する場合は、前記第1の回路パターンと電気的に接続すべく前記第5の接続用有底孔の内壁より連続して前記第2の複合絶縁層上に前記第3の回路パターンを形成し、
    前記第6の接続用有底孔が存在する場合は、前記第2の回路パターンと電気的に接続すべく前記第6の接続用有底孔の内壁より連続して前記第3の複合絶縁層上に前記第4の回路パターンを形成したことを特徴とする請求項5記載の多層印刷配線板。
  7. 前記第1の接続用有底孔、前記第2の接続用有底孔、前記第3の接続用有底孔、前記第4の接続用有底孔、前記第5の接続用有底孔、及び前記第6の接続用有底孔はその断面形状が略V字型のテーパー面を有し、そのテーパー面は前記絶縁基板の表面に対して45度から85度に形成してなることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の多層印刷配線板。
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